JP2876220B2 - 緯編布 - Google Patents

緯編布

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  • Textile Engineering (AREA)
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  • Woven Fabrics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は室内装飾材料布として用いるための、例えば
車両、特に自動車のシートカバーとして用いるのに適し
た編布に関するものである。
従来、織布及び幾種かの緯編布が自動車のシートのカ
バーとして用いられていた。緯編布は、しかしながら、
それらの知られた特性、特にそれらの磨損及び鉤裂きに
対する感受性が緯編布の不適切を示唆する故に、この目
的に関して使用されなかった。
本発明に従がった、ゲージが10〜14の範囲内の緯編機
で主として2重ジャージー構成に編まれた合成繊維連続
フィラメントのテクスチャード・ヤーンから成る緯編布
は、布の弛緩状態で、1cm当り4〜6のウエールと、1cm
当り10.5〜22のコースを有する布によって特徴づけられ
ている。
本発明の布を編むのに用いられる合繊連続フィラメン
トのテクスチャード・ヤーンは、好ましくは緊張状態で
550〜850dtex(デシテックス)の範囲内、より好ましく
は680〜750dtexの範囲の番手である。特に好ましい糸は
ポリエステル連続フィラメントのエア・テクスチャード
・ヤーンである。
本発明の緯編布を編成するのに用いられる機械は、好
ましくは10〜14の範囲のゲージのV床平編機である。ゲ
ージは編機の床(ベッド)に沿った1インチ当りの編針
の数の表現であり、それ故10〜14ゲージ機は、1cm当り
3.94〜5.51の範囲の編針数の針床密度である。好ましい
機械は、12ゲージの機械である。
本発明に従がう布ではコース/cmのウエール/cmに対す
る比が10.5/6から22/4、即ち1.75:1から5.5:1の範囲内
にすることで良さが認められる。本発明に係る好適な布
では、この比率は少くとも2:1である。対比のために、
ニットウエア業界で用いられている慣用の緯編2重ジャ
ージーでは、この比率は通常1:1から1.4:1の範囲であ
る。
本発明の緯編み2重ジャージー布を作るのに用いられ
る独特の目のつんだ詰め込まれた組織は、ニットウエア
布と比較して、公知の2重ジャージー布と全く異なった
特性にするように、その特性を変えている。製造された
布は、典型的には少くとも380g/m2の布重量を有し、中
には500g/m2以上の布重量を有する、稠密で重い布であ
る。最も重大なことには、布は、車両シートベース及び
シートバックのカバーとしての苛酷な最終用途のために
さえ十分である、室内装飾材料布として適切にする、著
しく改善された耐磨損及び耐鉤裂き性を有している。
〔実施例〕
本発明は添付図面で示されており、第1図(a)から
(d)を参照すれば、全コースは、715dtex(デシテッ
クス)のポリエステル連続フィラメントのエア・テクス
チャード・ヤーンで編成されているが、コース1(a)
と1(c)に用いられたヤーン(糸)1は、編コース1
(b)と1(d)に用いられたヤーン2と異色に染めら
れている。各コースで、ヤーン1とヤーン2とは、臨機
応変に編機の前床の編針3のまわりと編機の後床の編針
4とのまわりに、図示されたループ形態で輪にされてい
る。
第2図(a)から(d)までを参照すれば、同じく2
本のヤーン1と2とが第1図(a)〜(d)の如く用い
られているが、しかしこの場合では、ヤーン1はコース
2(a)と2(b)に編み込まれ、ヤーン2はコース2
(c)と2(d)に編み込まれている。ヤーン1は、前
床及び後床の編針3及び4のまわりに、図示のループ形
態で巻かれている。他方、ヤーン2は、3つの編針間隔
を横切った浮き6で散在された3つの連続針ループ5の
繰返しで、前床の編針3によってのみ編み込まれてい
る。最終の布で、これらの浮き6は、布表面への磨耗又
は鉤裂き作用に影響されないように、布の内側に置かれ
る。
布は、述べられた糸1及び2を用いて種々のコース密
度で、図に描かれた構成に編成された。これら布の例は
次の表1で述べられており、そこで例1,2及び3は図の
第1図(a)から第1図(d)に示され、且つ記述され
た構成で編成されたものであり、そして例4及び5は図
の第2図(a)〜(d)に示され、且つ記述された構成
で編成されたものである。
弛緩処理後、ヤーンは実際番手が750dtexであった。
例番1から5までの布は、その鉤裂き抵抗に関しては
ブリティッシュ・スタンダード・ハンドブック(Britis
h Standards Handbook)11:1974に記述のメース・スナ
ッグ・テスト(Mace Snag Test)によってテストした。
このテストで、布の筒は長さ203mmで83mm径のラバー被
覆円筒ドラムと、3.2mm厚の円筒織成羊毛フエルトのキ
ャリング(carrying)の上に置かれる。ドラムは軸を水
平にして60r.p.m.で回転するようにされた。31.75mmの
径のリン青銅球体(メース)と、それぞれが9.5mm突出
しているタングステンカーバイド尖頭を等間隔保ったキ
ャリングとが、布サンプル上に載っているメース(mac
e)の尖頭でチェーンによって吊されている。各テスト
で、ドラムは10分間回転され、その間にドラムは全600
回転行なう。2つのサンプルが標準的に運転され、第1
サンプルでは布のコースがドラムの回転軸に平行で実施
されてウエール方向に鉤裂きを作る傾向があり、第2サ
ンプルではこれと直角方向で実施してコース方向に鉤裂
きを作る傾向がある。メースの作用は、表面にねじられ
たループを形成するために、ヤーン又はフィラメント群
を布から引張ることに資するためである。形成される鉤
裂きの密度についての布の性能は、個々のテストずみサ
ンプルを観察用小室内に据付け,それらを9つの写真の
規格のセットと比較することで評価され、規格5(鉤裂
き無し)から規格1(ひどい鉤裂き)まで規格段階の1/
2で分類する。結果は、2つの隣り合った写真規格間で
より厳格な評価が下される。
例番1から5までの布の各サンプルは上述のテスト手
順に委ねられ、そして各サンプルは規格4を示し、各布
が、自動車シートのカバーとして用いられている慣用の
織成布と同じか、それ以上に良い鉤裂き抵抗を有するこ
とを示した。
例番1から5までの布の磨耗特性は、ASTM D 3884に
記載されているテーバー・アブラシオン・テスト(Tabe
r Abrasion Test)によってテストされ、そのテストで
各布のサンプルはCS−10車輪と1,000g重錘とを用いてタ
ブラー・アブラダー(Tabler Abrader)で1,000サイク
ルに委ねられた。各場合に例番1から5までの布はテス
トの終了時に目立つきずは表われず、各布が自動車シー
トカバーに使用するに十分な高い磨耗抵抗を有している
ことを示した。
最後に、例番1から5までの布のそれぞれは、布サン
プルを長さ90mm幅75mmの寸法に切取り、長い寸法(ウエ
ール又はコース)を引張り測定の方向にしてフリマ(Fr
yma)引張り試験器で引張りテストした。テストは、ブ
リティッシュ・スタンダード・スペシフィケーション
(British Standard Specification)第4294:1968号に
規定さた条件に従って、引張り試験器のジョー(Jaw)
の引き離しを75mmに設定して実施した。テスト中にサン
プルの1端は固定ジョーに把持され、“パースペックス
(Perspex商標名)”板がサンプル上に乗せられて、サ
ンプルが平坦であるのを確実にし、そしてサンプルの他
端は可動ジョーに把持された。“パースペック”板が取
除かれ、次いでサンプルが負荷されて、ブリテイッシュ
・スタンダード・スペシフィケーション第4294:1968号
に明記されたとおりに測定された。測定は25℃の関係湿
度65.0度で実施された。これらの引張りテストで、例番
1から5までの布は次の結果を生じた。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)から(d)までは、平V床編機の対向床の
編針で編まれた鳥目模様の斑点のある裏材を備えたジャ
カード2重ジャージー布の連続4コースを線図的に示す
図である。 第2図(a)から(d)までも又、平V床編機で編んだ
ジャガード縞2重ジャージー布の4つの連続コースを示
す線図である。 1,2…ヤーン、3,4…編針、5…編針ループ、6…浮き。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−167064(JP,A) 特公 昭51−42666(JP,B2) 「メリヤス技術必携(よこ編編)」, 日本繊維機械学会メリヤス研究委員会編 (昭和46年特許庁資料館受け入れ,保管 52338号)第198頁 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D04B 1/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緊張状態で550から850dtexの番手を有す
    る、合繊連続フィラメントのテクスチャード・ヤーンを
    ゲージが10から14の緯編機で二重ジャージー構成に編成
    した布であって、弛緩状態で1cm当たり4から6のウエ
    ールと、1cm当たり10.5から22のコースを有している室
    内装飾用緯編布。
  2. 【請求項2】1cm当たりのコース数のcm当たりのウエー
    ル数に対する比率が1.75:1から5.5:1の範囲内であるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の緯編布。
  3. 【請求項3】1cm当たりのコース数の1cm当たりのウエー
    ル数に対する比率が少なくとも2:1であることを特徴と
    する、請求項2に記載の緯編布。
  4. 【請求項4】布を構成しているヤーンの緊張状態での番
    手数が680から750dtexであることを特徴とする、請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の緯編布。
  5. 【請求項5】布が少なくとも380g/m2の重量を有してい
    ることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に
    記載の緯編布。
  6. 【請求項6】布を構成しているヤーンがポリエステルの
    エア・テクスチャード・ヤーンであることを特徴とす
    る、請求項1から5のいずれか1項に記載の緯編布。
  7. 【請求項7】布が鳥目模様の斑点のある裏材を備えたジ
    ャカード構成となっていることを特徴とする、請求項1
    に記載の緯編布。
  8. 【請求項8】請求項1から7のいずれか1項に記載の緯
    編布から成ることを特徴とする、車両のシートベース又
    はシートバックのための椅子張りカバー。
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