JP2876219B2 - 加硫ゴム製品及びその製造法 - Google Patents

加硫ゴム製品及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、加硫ゴム製品及びその製造法、さらに該加
硫ゴム製品を接地部として有する履物の底本体及びこの
底本体を有する履物の製造法に関する。
従来技術及びその課題 加硫ゴムを、例えば履物の接地底面の素材として使用
する場合には、加硫ゴム素材と半硬質ポリウレタン等の
合成樹脂製品もしくは皮革製品等とを強力に接着処理す
ることにより、大きな外力に適応した耐久性を持たせる
必要がある。
従来、上記接着処理としては、加硫ゴム素材を一旦プ
レス加硫成型した後に、その接着面をバフ掛けして粗面
化し、その面を塩素化処理、続いてプライマー処理し、
更に接着剤処理を行う等、極めて複雑な処理工程が必要
であり、このような処理を行なっても、その接着性は満
足すべきものではなかった。
そこで、この問題点を解決するため特公昭63−28021
号公報では、成型用金型内に未加硫ゴム組成物を装填
し、その少なくとも一面に特定の組成と物性を持った熱
可塑性ポリウレタンの有孔フィルムを装填した後、一定
の熱圧をかけて両者を積層一体化し、ゴム製品の表面に
予めポリウレタン層を形成することにより半硬質ポリウ
レタン、合成樹脂製品等との接着力を上げる方法が提案
されている。
しかしながら、この製造法をとった場合、次のような
問題点がある。
1).加熱加圧時に加硫ゴム製品に付帯して生ずるバリ
の除去に余分の工数がかかる。とりわけ、金型内での加
熱加圧により得られるこの種の加硫ゴム製品のバリは、
金型のパーティングラインの箇所で厚さ0.01mm〜0.1mm
程度の薄い箔状を呈するため、その除去には、鋭利な刃
物による念入りな手作業を必要とする。
2).得られた加硫ゴム製品の表面に形成されたポリウ
レタン層の面の状態が平滑なために、これを半硬質ポリ
ウレタン等の合成樹脂製品或は皮革製品等と接着すると
きにアンカー効果が働かず、両者の接着力を上げるため
には接着剤の選定並びに繁雑な接着作業が必要である。
3).加熱加圧時において、未加硫ゴム組成物が成型用
金型内キャビティに沿って動きながら賦形される際、ポ
リウレタンフィルムのゴム組成物に密接している部分に
裂け目が生じる。それを防ぐためフィルムをある程度以
上厚くして強靭性を持たせる必要がある(成型後の厚み
で0.02〜1.00mm)。このように厚いフィルムが積層され
た加硫ゴム製品は、ゴムの柔軟性が阻害されるのみなら
ず、ポリウレタンフィルムとゴム組成物との収縮率の違
いの影響を受けて、製品に反りを生じ易い。
4).成型用金型内において、ポリウレタンフィルムが
直接金型に接触した状態で加熱加圧を受けるので、金型
表面の錆、汚れ等がフィルム面に付着し、それらが接着
を阻害する原因になる。
問題点を解決するための手段 本発明者は、上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、ポリウレタン積層基布のポリウレタン層側を未
加硫ゴム組成物表面に接するように重ね合わせて単に加
熱加圧するだけで、該ゴム層とポリウレタン層とが強固
に接合されること、また、こうして得られる加硫ゴム製
品を履物の接地底面として設けるには、プライマー、接
着剤などを用いる必要はなく、ポリウレタン原液を射出
成形するだけで良好な接着性が得られることを見出し、
本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の記載に係るものである。
加硫ゴムとポリウレタンとを積層一体化した加硫ゴ
ム製品を製造するに当り、ポリウレタンを積層した基布
のポリウレタン層側を未加硫ゴム組成物表面と接するよ
うに重ね合せ、加熱加圧して未加硫ゴム組成物を加硫す
ると共にポリウレタン層を該ゴム組成物表面に接着さ
せ、その後基布を剥離することを特徴とする加硫ゴム製
品の製造法。
上記第1項に記載の方法により得られる加硫ゴム製
品。
ラストに胛被をつり込み、これを履物底部成形金型
と組み合せ、これらによって形成されるキャビティへポ
リウレタン原液を注入するダイレクトソーリング法によ
る履物の成形法において、ボトムモールドの所定の位置
に上記第2項に記載の加硫ゴム製品を保持し、ダイレク
トソーリングすることにより該ゴム製品をポリウレタン
部に直接接合された接地底面として設けることを特徴と
する履物の成形法。
ポリウレタン原液を用いて履物の底本体を成形する
に当り、上記第2項に記載の加硫ゴム製品をポリウレタ
ン部に直接接合された接地底面として設けることを特徴
とする履物の底本体の成形法。
本発明加硫ゴム製品の製造法において使用される未加
硫ゴムとしては、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重
合体(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
(NBR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(B
R)など、靴その他のゴム製品の成型材料に汎用される
ゴム類が挙げられ、これらの少なくとも1種が用いられ
る。これら未加硫ゴムは、必要に応じて製造時に公知の
充填剤,架橋剤,老化防止剤,軟化剤,促進剤、活性
剤、顔料等を適宜配合され、未加硫ゴム組成物として使
用される。例えば充填剤としては炭酸カルシウム、微粉
ケイ酸、クレーなど;架橋剤としては硫黄、亜鉛華な
ど;老化防止剤としてはスチレネイテドフェノールなど
のフェノール系のものなど;軟化剤としては高分子脂肪
酸エステル類、ステアリン酸などの高級脂肪酸、ナフテ
ン系オイルなどのプロセスオイル、黒サブ、白サブなど
のファクチス、DOPなど;促進剤としては2−メルカプ
トベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジサルハイドな
どのチアゾール系促進剤、テトラメチルチウラムモノサ
ルハイドなどのチウラム系促進剤など;活性剤としては
ジフェニールジシクロヘキシルアミン、ポリエチレング
リコールなど;顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、
各種有機顔料などをそれぞれ例示することができる。上
記未加硫ゴム組成物中のゴム含有率は、ゴム製品として
の機能を失わない限り特に制限されず、通常20〜90重量
%程度とするのが良い。
上記未加硫ゴムと共に用いられるポリウレタンを積層
した基布における基布とは、例えば天然繊維,合成繊維
等の繊維からなる織布,不織布もしくは編成物などをい
う。また、予め基布に積層されるポリウレタンとは、平
均分子量1000〜4000のポリマーグリコール類,有機イソ
シアネート類及び鎖延長剤類のそれぞれ少なくとも1種
を反応せしめて得られるポリウレタンをいう。
上記ポリマーグリコール類としては、例えばポリエチ
レンアジペートグリコール、ポリプロピレンアジペート
グリコール、ポリブチレンアジペートグリコール,ポリ
ヘキサメチレンアジペートグリコール及びこれらの共重
合グリコール,ポリテトラメチレングリコール等のポリ
エーテル系ジオール等が挙げられる。有機イソシアネー
ト類としては、例えばトリレンジイソシアネート,ジフ
ェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート,キシリレン
ジイソシアネート,ナフチレンジイソシアネート,ジフ
ェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート水素添加物,
キシリレンジイソシアネート水素添加物,ヘキサメチレ
ンジイソシアネート,イソホロンジイソシアネートが挙
げられる。また、鎖延長剤類としては、活性水素原子2
個を有する低分子量ジオール,低分子量ジアミン等が挙
げられる。
上記ポリウレタンの合成の際、結果として得られるポ
リウレタンの熱溶融性及び上記ゴム組成物との接着性が
好適となるようにポリマーグリコール類,有機イソシア
ネート類及び鎖延長剤類の配合比を選択することができ
る。ポリウレタンの特性を決める要因としては、イソシ
アネート基/活性水素基比、ウレタン基含有比、芳香族
環含有比等がある。本発明においては、主としてイソシ
アネート基/活性水素基比の調整によって上記配合比が
決定され、イソシアネート基/活性水素基比が好ましく
は0.90〜1.02程度となるように配合することにより、良
好なポリウレタンを得ることができる。
上記ポリウレタンは、基布への積層に用いられる際、
予めフィルム状にされるが、フィルムの厚みは、ポリウ
レタン原液を用いる履物底の射出成形時に本発明加硫ゴ
ム製品の接地底面としての接着力を保持できる範囲であ
れば特に制限なく、通常加熱加圧成型の前の値で0.01mm
以上、好ましくは0.01〜0.05mm程度とすればよい。
基布へのポリウレタンの積層方法としては、特定され
ず、例えばフィルム状のポリウレタンにこれと同質又は
類似した組成の溶剤型接着剤を塗布して基布にラミネー
トしてもよい。またこの際、基布表面に起毛を施してポ
リウレタンとの絡みつきを良くしておくこともできる。
本発明加硫ゴム製品の製造法におけるポリウレタンを
積層した基布とは、上記のようにして得られるものの他
に、本分野で一般的に使用されているウレタン系合成皮
革をも包含する。
本発明加硫ゴム製品の製造法の実施をその1実施例を
示す第1図〜第4図を用いて詳述する。
成型用下金型(4)内に未加硫ゴム組成物(2)を予
め慣用技術に基づきゴムのバリがでる程度の量を秤量し
て装填し、その上面にポリウレタンを積層した基布
(1)のポリウレタン薄層(11)をゴム組成物(2)と
接するように重ねて置く(第1図)。ポリウレタン積層
基布(1)とゴム組成物(2)とを重ね合せる際には、
予め該基布のポリウレタン面に適当なプライマーを塗布
しておくこともかまわない。
上金型(3)を閉じて金型温度120℃〜180℃程度、プ
レス圧100kg/cm2〜200kg/cm2程度で3〜10分間程度熱圧
をかけて該基布のポリウレタン薄層(11)をゴム組成物
(2)上に接着させる。このとき余剰のゴム組成物
(2)並びにポリウレタン薄層(11)は上・下金型
(3)(4)のパーティングラインを通り溝(6)でバ
リゴム(12)を生ずるとともに、パーティングライン部
に残留して、バリゴム(12)とつながった厚さ0.01mm〜
0.1mm程度の薄い箔状部(f)を形成する(第2図)。
上金型(3)を開けた後、温度が高いうちにバリゴム
(13)の絡んだ基布(10)を剥ぎ取ると、上記箔状部
(f)は基布(10)に絡まってゴム製品から完全に分離
される(第3図)。
このようにして得られたゴム組成物(2)上に積層接
着されたポリウレタン薄層(11)の表面には、基布(1
0)の面が転写されて細かい凹凸(5)が形成される
(第4図)。
なお、通常下金型(4)に設けられている意匠の彫り
こみが緩慢な場合、バリゴム(12)の絡んだ基布を掴む
とゴム製品が容易に下金型(4)より取り出されてくる
ことがある。
このような場合には、取り出しながら直ちに、バリゴ
ム(12)の絡んだ基布とゴム製品の端末とを各々掴み引
き剥がすことにより、目的とするゴム製品が得られる。
以上のようにして得られる加硫ゴム製品は、例えば履
物の接地底面として使用することで、実用的なものとな
る。すなわち、該加硫ゴム製品は、そのポリウレタン表
面に細かい凹凸を有するために、ポリウレタン原液を用
いた履物底の射出成形により履物の接地底面として設け
られる際、履物底本体のポリウレタン層に対してアンカ
ー効果が働き、プライマー、接着剤などを一切使用する
ことなく設けることができる。
上記加硫ゴム製品を履物の接地底面として用いる方法
を、その一実施例を示す第5図を参照しつつ詳述する。
第5図は、ラスト(21)に胛被(24)をつり込み、こ
れに履物底部成形用のサイドモールド(22)及びボトム
モールド(23)を組み合せ、これらによって形成される
キャビティへ注入口(a)からポリウレタン原液を注入
するダイレクトソーリング法を説明するものである。第
5図から明らかなように、本発明加硫ゴム製品のポリウ
レタン薄層を上方に向けてボトムモールド(23)の所定
の位置に受け入れ保持し、この状態で常法通り、キャビ
ティ内にポリウレタン原液を注入する。このとき、加硫
ゴム製品には、従来方法のようにプライマー、接着剤な
どを塗布する必要はない。以下常法通り処理することに
より、本発明加硫ゴム製品を接地底面として有する履物
を得ることができる。
また、上記のようにダイレクトソーリング法を用いず
に、履物の底本体を成形した後、胛被及び中底と張り合
わせることによって履物を得ることもできる。この履物
の底本体は、履物底部成形用の型を用いて、常法通り成
形することができる。例えば、第6図に示すように、本
発明加硫ゴム製品のポリウレタン薄層を上方に向け下型
(32)の所定の位置に受け入れ保持し、上型(31)と下
型(32)とを組み合せて形成されるキャビティへポリウ
レタン原液を注入して、以下常法通り成形することで本
発明加硫ゴム製品を接地底面として有する履物の底本体
を得ることができる。この場合も、上記と同様、加硫ゴ
ム製品にプライマー、接着剤などを塗布する必要は全く
ない。
発明の効果 本発明は、以上の構成並びに作用を有するので以下の
ような効果をもたらすものである。
1).加硫ゴム製品の製造法において、パーティングラ
イン部に生じる、ゴムとポリウレタンからなる箔状部
は、基布の剥離の際、バリゴムとともに基布に絡まって
ゴム製品から完全に分離されるために、従来技術的に大
きな問題となっていた厚さ0.01mm〜0.1mm程度の箔状バ
リの除去を極めて容易に実施することができる。
2).本発明加硫ゴム製品は、そのゴム上に接着された
ポリウレタン薄層の表面に基布の面が転写されて細かい
凹凸を形成されているので、この加硫ゴム製品を履物底
の接地面用等に用いる場合において、半硬質ポリウレタ
ン等の合成樹脂製品或は皮革製品等と接着するときにア
ンカー効果が働く結果、両素材の接着力が著しく向上
し、従来のような接着剤の選定並びに繁雑な接着作業を
省略することが可能である。
3).加硫ゴム製品の製造法における加熱加圧の際、未
加硫ゴム組成物が成型用金型内キャビティに沿って動い
ても、ゴム組成物に密接しているポリウレタン薄層は基
布によって支持されているために、薄いものであっても
裂け目を生じるようなことはない。従って従来のように
ポリウレタン層を必要以上に厚くして強靭性を持たせる
必要もない。また、その結果、成型後の加硫ゴム製品
は、ゴムの柔軟性が阻害されることなく、またポリウレ
タン薄層の収縮率の影響を受けて製品に反りを生じるよ
うなこともない。
4).加硫ゴム製品の製造法における加熱加圧の際、成
型用金型内において、ポリウレタン薄層は基布によって
保護されているので、直接金型に接触しない。従って金
型表面の錆、汚れなどがポリウレタン薄層面に付着し接
着を阻害することもない。
5).加硫ゴム製品の製造法における加熱加圧の際、基
布の布目がガス抜きの作用をするために、成型用金型と
ポリウレタン薄層もしくは未加硫ゴム組成物との接触面
に空気やガス溜りを生じることは全くない。また、基布
が介在するために型離れが極めて円滑である。
実 施 例 以下、実施例を挙げることにより本発明を一層詳細に
説明する。
実施例1 ポリウレタンフォームのダイレクトソーリング法によ
り運動靴を製造するに際し、その靴底の最も摩耗の激し
い踏付け部にゴム片を接着するべく、第1表Aに記載の
配合割合で通常の加工方法により厚さ5mmの未加硫ゴム
組成物のシートを得た。
このシートからゴムのバリが出る程度の容量の未加硫
ゴム組成物片(2)を切取って加硫成型用下金型(4)
内に装填した。市販のウレタン系合成皮革(“ソフトパ
イル510−P"小松精錬(株)製)(1)のポリウレタン
薄層(11)の面に予め第2表に示す組成のプライマーを
薄く塗布し、下金型(4)を覆う程度の大きさに裁断
し、プライマー塗布面を上記ゴム組成物片(2)に接す
るように重ね合せて、該ウレタン系合成皮革が上側とな
るようにして置き(第1図)、上金型(3)を閉じて金
型温度150℃、プレス圧150kg/cm2で5分間ゴムを加硫し
た。
このとき余剰の未加硫ゴム組成物(2)は上・下金型
(3)(4)のパーティングラインを通ってバリゴム
(12)を生じた。また、同パーティングライン部では、
ゴム組成物(2)とポリウレタン薄層(11)とが0.01mm
以下の極めて薄い箔状部(f)となって、基布(10)に
絡みバリゴム(12)と連続した状態を呈した(第2図参
照)。
上金型(3)を開けた後製品の温度が下がらない内に
ウレタン系合成皮革のバリゴム(12)を掴み、これに連
続した基布(10)を容易に剥ぎ取ることができた(第3
図)。
このとき、上記箔状部(f)は基布(10)に絡まって
ゴム製品から完全に分離され、ゴム組成物(2)上には
ポリウレタン薄層(11)が均一に積層接着されて残って
いた。また、ポリウレタン薄層(11)の表面には、基布
(10)の凹凸に対応して細かい凹凸(5)が転写されて
いた(第4図)。このようにして目的とする加硫ゴム片
を得た。
このゴム片を靴底用モールドの所定の箇所に保持し、
ダイレクトソーリング法による運動靴製造に際し汎用さ
れるウレタンの発泡性原液を常法に従い注型し硬化させ
た。これを試料として、JIS K6301に規定する試験法で
両材料の剥離強度を測定した結果、3.5kgf/cmの値を示
し材料破壊となった。
実施例2 第1表Bに記載のゴム配合を使い、上記実施例1に準
じて未加硫ゴム組成物を加硫成型用金型に装填し、別
に、綿細綾#1300の片面にポリカプロラクトングリコー
ル、ジフェニールメタン−4,4−ジイソシアネート及び
エチレングリコールを主成分とする熱可塑性ポリウレタ
ンを約0.03mmの厚みに積層したポリウレタン積層布のポ
リウレタン面側に第2表に示す組成のプライマーを薄く
塗布しておき、以下実施例1と同様にプレス加硫し基布
を剥離して、加硫ゴム片を得た。
次にこの加硫ゴム片を、予め発泡硬化させて得られた
ポリウレタン製ユニットソールの底面上の加硫ゴム張り
合わせ設定部位に張り合わすべく市販のウレタン系接着
剤(“ノーテープ#3050"ノーテープ工業(株)製)に
常法どうりデスモジュールRFを5%混合したものを用い
て接合させた。両材料間の剥離強度をJIS K6301に規定
された試験方法で測定すると、3.2kgf/cmの値を示し材
料破壊となった。
実施例3 第1表Aに記載のゴム配合を使い、上記実施例1に準
じて未加硫ゴム組成物を加硫成型用金型に装填し、ウレ
タン積層布としてウレタン合成皮革(“ラモック5000"
第1化成(株)製)を未加硫ゴム組成物にそのまま直接
接触させ、以下上記実施例1、2と同様、プレス加硫し
て加硫ゴム片を得た。
次に、この加硫ゴム片を実施例1と同様に、発泡性ウ
レタン原液を注型し硬化させた。これを試料として、JI
S K6301に規定する試験法で両材料の剥離強度を測定し
た結果、4.3kgf/cmの値を示し材料破壊となった。
実施例4 第1表Cのゴム配合を使い、実施例2に記したウレタ
ン積層布のウレタン面を直接、未加硫ゴム組成物の面に
接触させ、以下同様プレス加硫して加硫ゴム片を得た。
次に、この加硫ゴム片を実施例1、3と同様にウレタ
ン原液を常法により注型し硬化させた。JIS K6301に基
づく両材料間の剥離強度は4.1kgf/cmを示し材料破壊と
なった。
注) 1) メルカプトベンゾチアゾール 45重量% ジベンゾチアゾールジサルハイド 45重量% テトラメチルチウラムモノサルハイド 10重量% 2) ジフェニールジシクロヘキシルアミン (“アクチングSL"吉富製薬(株)製) 3) ホワイトカーボン “ニップシールVN3"日本シリカ(株)製 4) “NA24"出光石油(株)製 5) “ストラクトールWB"西独SCHILL&SEILACHER Gm
bH製 6) 硫黄ファクチス
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は、本発明の1実施例に係る加硫ゴム製
品の製造を断面図で段階的に示す説明図。 第5図は、ダイレクトソーリングを行なっている状況を
示す縦断面図である。 第6図は、射出成形により靴底の成形を行なっている状
況を示す縦断面図である。 (1)……ポリウレタン積層基布 (2)……ゴム組成物 (3)、(31)……上金型 (4)、(32)……下金型 (5)……細かい凹凸 (6)……溝 (10)……基布 (11)、(29)、(36)……ポリウレタン薄層 (12)……バリゴム (21)……ラスト (22)……サイドモールド (23)……ボトムモールド (24)……胛被 (25)……中底 (26)、(27)、(33)、(34)……加硫ゴム (28)、(35)……ポリウレタン (a)……注入口 (f)……箔状部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 21:00 75:00 B29L 31:50 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 43/00 - 43/58 B32B 1/00 - 35/00 B43B 1/00 - 23/30

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加硫ゴムとポリウレタンとを積層一体化し
    た加硫ゴム製品を製造するに当り、ポリウレタンを積層
    した基布のポリウレタン層側を未加硫ゴム組成物表面と
    接するように重ね合せ、加熱加圧して未加硫ゴム組成物
    を加硫すると共にポリウレタン層を該ゴム組成物表面に
    接着させ、その後基布を剥離することを特徴とする加硫
    ゴム製品の製造法。
  2. 【請求項2】第1請求項に記載の方法により得られる加
    硫ゴム製品。
  3. 【請求項3】ラストに胛被をつり込み、これを履物底部
    成形金型と組み合せ、これらによって形成されるキャビ
    ティへポリウレタン原液を注入するダイレクトソーリン
    グ法による履物の成形法において、ボトムモールドの所
    定の位置に第2請求項に記載の加硫ゴム製品を保持し、
    ダイレクトソーリングすることにより該ゴム製品をポリ
    ウレタン部に直接接合された接地底面として設けること
    を特徴とする履物の成形法。
  4. 【請求項4】ポリウレタン原液を用いて履物の底本体を
    成形するに当り、第2請求項に記載の加硫ゴム製品をポ
    リウレタン部に直接接合された接地底面として設けるこ
    とを特徴とする履物の底本体の成形法。
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