JP2875205B2 - 模造盆栽用素材 - Google Patents

模造盆栽用素材

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JP2875205B2 JP7438296A JP7438296A JP2875205B2 JP 2875205 B2 JP2875205 B2 JP 2875205B2 JP 7438296 A JP7438296 A JP 7438296A JP 7438296 A JP7438296 A JP 7438296A JP 2875205 B2 JP2875205 B2 JP 2875205B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工的に模造され
た盆栽の製作を可能にした模造盆栽用素材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より我が国で広く親しまれている盆
栽は、一般の草花の『鉢植え』とは観賞目的を異にする
ものである。草木を小さい器物に植栽し、その成育する
力を利用して、適切な培養と矯姿を行い、長く生命を持
続させて、『自然美』を表現させるのであるが、さらに
『自然以上の自然美』を醸し出させて、これを室内の観
賞物とするもので、日本で独自に創始された芸術であ
る。このように、盆栽は草木に自然の情緒を表現させ、
『自然美』を観賞するものであるが、自然の草木を用い
るものであるため、長年月にかけて草木に変形、剪定等
の手入れを繰り返す必要があり、また熟練者をもってし
ても、所望の枝ぶりのものを得ることは難しいという問
題がある。
【0003】また、上記盆栽を室内に飾る場合、葉が落
ちて室内を汚したり、水やり時に床を汚したり、日光浴
時の移動が大変であるという問題がある。これは、特に
庭のないアパートやマンションの住人にとって深刻な問
題となる。
【0004】上述の様々な問題を解決したものとして、
近年模造盆栽の需要が高まってきている。この模造盆栽
の素材としては、自然の樹木を主材料として用いたもの
と、合成樹脂、鋳鉄等の人工素材を用いたものがある。
【0005】前者は、自然の松や杉等の樹木から、枝ぶ
りの良い部分を選んで切り取り、これを別の樹木の幹部
や枝部に接着剤やはめ込み等により接合して、外見状は
あたかも自然の樹木であるように製作したものである
(例えば、特公昭57−30401号、特開昭59−1
1300号)。
【0006】また、後者は盆栽全体の型をあらかじめ製
作しておき、この型に溶かした合成樹脂や鋳鉄を流し込
んで成形を行うものである(例えば、特開平7−108
344号)。
【0007】そして、これらの模造盆栽は、剪定や水や
り等の手入れの必要がなく、簡単に所望の枝ぶりの盆栽
を得ることができ、手軽に盆栽の雰囲気を楽しむことが
できるというものである。
【0008】また、『宝樹』という俗称で呼ばれてい
る、「細いワイヤを数本から数十本束ねたり捻じったり
し、ワイヤの先端に宝石類等を取り付けたもの」が知ら
れている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の模
造盆栽の素材には、それぞれ次のような課題がある。す
なわち、自然の樹木を利用した場合は、根のない樹木を
用いるため、樹木の枯死による強度低下や退色の問題が
ある。また、接着剤やはめ込み等の劣化による枝葉の折
れや落下も避け難い問題である。樹木の強度低下や退色
を防止する手段として、樹脂塗料を塗布することが通常
行われているが、これとて完全なものではなく、年月の
経過による強度低下や退色は避けられない。
【0010】また、合成樹脂や鋳鉄を溶かして型に流し
込むことにより、成形を行った場合は、型の製造時点で
形状や枝ぶりが決定されてしまい、この型を変更しない
限り、盆栽の形状を変更することができない。そして、
型の変更には少なからぬ費用が必要であり、何回でも型
を変更することは実際には困難である。また、合成樹脂
や鋳鉄は変形に対して脆く折れ易いため、成形後の形状
や枝ぶりを人為的に変形することは難しい。
【0011】本来、盆栽とは、育成者の個性により、様
々に異なった自然の情趣を表現させるものである。従っ
て、形状の変更ができない(あるいは困難な)、特に後
者の模造盆栽は、製作者ばかりでなく観賞する者から見
ても甚だしく興を失う結果となる。
【0012】また、宝樹は、製作に手間がかかるととも
に、ワイヤの並びや撚りが不規則となるため、見栄えが
悪いという欠点がある。
【0013】本発明は、上記従来の模造盆栽用素材の種
々の欠点を解決するためになされたものであって、その
目的は、強度に優れ、年月の経過による強度低下や退色
のおそれがほとんどなく、形状の変更が自由自在にで
き、製作する楽しみを味わえる模造盆栽用素材を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の模造盆栽用素材は、同種または異種の多数本
の金属素線を機械的に規則正しく撚り合わせたものから
なる金属撚線の多数本を束ねたことを特徴としている。
【0015】このような特徴を有する模造盆栽用素材
は、金属素線の撚り具合により、自然の樹木の肌の感じ
が表出される。また、適切な長さおよび直径の金属素線
を選択することにより、様々な自然の樹形、例えば、直
幹(幹が高く直立した形)、斜幹(幹が傾斜して立つも
の)、懸崖(幹がその基部から屈折して、鉢の外に懸垂
して、断崖に懸垂する樹木の状態をなすもの)および蟠
幹(幹が前後左右に甚だしく屈曲したもの)等の樹形を
模造することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明の模造盆栽用素
材は、線径が0.10〜0.40mmである多数本の金
属素線を機械的に規則正しく撚り合わせてなる金属撚線
の多数本を束ねたことを特徴としている。各金属素線の
長さおよび太さは同一であってもよく、異なっていても
よい。上記した規則正しい撚りは、バンチャー型やチュ
ーブラー型の撚線機を用いて得ることができる。しか
し、この種の撚線機に限らず、撚りの模様が周期的に規
則正しく作れるならば、どのような装置を用いてもよ
い。
【0017】上記した金属撚線の束の中の盆栽の幹部、
枝部および根部となる基本形態構成部分を束ねることが
できる。
【0018】また、金属撚線の束の中央部および両端部
をバインド線により結束すると、金属撚線がばらけず、
また運搬中に荷崩れしないので好ましい。
【0019】また、金属撚線の束の中に、金属撚線の径
より大径で、かつ可撓性を有する芯材を入れると、模造
盆栽の整形作業が容易になる。
【0020】また、後記する理由により、金属素線とし
ては、鉄または鉄合金、銅または銅合金、アルミまたは
アルミ合金、および貴金属の中から適宜選択された少な
くとも1種以上の金属を用いるのが好ましい。
【0021】さらに、後記する理由により、金属撚線の
一部あるいは全体に焼なまし処理を施すのが好ましい。
【0022】また、多数本の金属撚線を束ねるバインド
線としては、幅広コイル状の熱可塑性樹脂を用いること
ができる。この幅広コイル状の熱可塑性樹脂に代えてワ
イヤ入り熱可塑性樹脂フィルムを用いることもできる。
【0023】そして、金属撚線の束の両端部を、バイン
ド線に代えて熱可塑性樹脂の袋体で覆うと、金属撚線端
部で指等を負傷する恐れがなくなるので好ましい。
【0024】以上のようなバインド線により結束した金
属撚線の束を容器に入れると、取扱・運搬に便利であ
る。この容器としては、紙箱または熱可塑性樹脂のパッ
クを用いることができる。そして、容器を密封し、容器
内に乾燥剤を封入すれば、金属撚線の発錆を防止するこ
とができる。
【0025】また、各金属撚線の金属素線の本数および
撚り構造は同一である必要はなく、異なっていてもよ
い。
【0026】また、金属素線の撚りピッチは、金属撚線
の長手方向において必ずしも規則的にする必要はなく、
不規則にすることもできる。
【0027】また、金属素線を撚ったものからなる金属
撚線の束自体をさらに撚ることもできる。
【0028】さらに、金属撚線に、ビーズやガラス玉等
のつぼみに見立てた盆栽装飾材を取り付けると、模造盆
栽に華やかさが付加される。
【0029】また、後記する理由により、金属撚線に真
直加工を施すのが好ましい。
【0030】上記した種々の金属撚線に代えて、同種ま
たは異種の多数本の金属素線を編んだものを用いること
ができる。
【0031】そして、後記する理由により、金属素線の
線径が、0.10〜0.40mmであるのが好ましい。
【0032】また、本発明の模造盆栽用キットは、上記
した様々な模造盆栽用素材、整形台および鉢からなり、
さらに、盆栽装飾材および説明書を組み合わせることも
できる。
【0033】以上のように構成される模造盆栽用素材を
用いて、模造盆栽を製作すると、(宝樹にはなかった)
金属撚線の規則正しい撚りの模様を有効に利用でき、独
特の雰囲気を醸しだすことができる。すなわち、金属撚
線に光が当たった場合、光が撚りの模様を照らし、明る
い部分と暗い部分とのコントラストが鮮やかでかつ規則
正しく浮かび上がり、他には見られない造形美を生み出
す。そして、金属撚線が十分な強度と適度の柔軟性を備
えているため、幹や根や枝葉の形状や枝ぶりを自在に形
成でき、製作する楽しみを味わえる。また、自然の樹木
ではなく、金属撚線を使用しているので、年月の経過に
よる強度低下や退色のおそれが殆どない。また、従来の
模造盆栽で問題となっていた接着剤やはめ込み等の劣化
による枝、葉の折れや落下が皆無となる。
【0034】そして、本発明の模造盆栽用素材は、金属
素線に鉄または鉄合金、銅または銅合金、アルミまたは
アルミ合金および金や銀等の貴金属を用いると、それぞ
れの金属の特徴を活かすことができる。例えば、鉄およ
び鉄合金は強度が強く、銅および銅合金は表面に生じる
「緑青」が苔の雰囲気を醸しだす。また、アルミおよび
アルミ合金は軽量で扱いやすく、金や銀等の貴金属は美
術的価値が高まり、後には骨董的価値が生じる。また、
上記金属を適当に組み合わせると、各金属の特徴を十分
に活かした風情のある盆栽に仕上げることができる。
【0035】また、金属撚線の一部あるいは全体に焼な
まし処理を施すことにより、柔軟性をさらに増すことが
でき、変形作業をより簡単に行える。
【0036】また、金属撚線に真直加工を施すと、撚線
の曲がりやうねりが矯正されるので、盆栽の見栄えがよ
くなり、作品の価値を高めることができる。上記真直加
工は、矯正ローラやロータリー矯正を採用すればよい
が、真直性を高めるためには、ロータリー矯正がより好
ましい。
【0037】また、金属素線の線径は、0.10〜0.
40mmの範囲が好適であり、この金属素線を多数本束ね
て金属撚線とすることにより、柔軟性と強度のバランス
が適正なものとなる。この範囲を外れた場合、例えば、
0.10mm未満の場合、強度を保つために金属素線の本
数が多くなりすぎて先端をほぐす作業が煩雑であり、ま
た金属素線があまりにも細いので、陰影が細かくなりす
ぎてメリハリのない模造盆栽になる。一方、線径が0.
40mmを超えた場合、柔軟性に劣り、また、繊細な雰囲
気を表現し難くなる。
【0038】さらに、本発明の模造盆栽用キットは、多
数の金属撚線を束ねた模造盆栽用素材、整形台および鉢
からなるので、簡単に盆栽作りを楽しむことができる。
【0039】また、本発明の模造盆栽用キットは、上記
構成に加えて苔や玉じゃり等の盆栽装飾材を有すること
により、完成時の模造盆栽の外観を引き立て、また整形
台を隠すことができる。さらに、模造盆栽の図解説明や
盆栽の基礎知識等が記載された説明書を有するので、初
心者でも容易に模造盆栽を製作でき、盆栽の興趣が高ま
ることが期待できる。
【0040】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (1) 模造盆栽用素材の製造 (実施例1)図2(b)にその断面構造を示すように、
線径0.25mmの5本の金属素線3を互いに撚り合わせ
てなる、撚り構造1×5の金属撚線2を数種類準備し
た。すなわち、金属素線3の材質として硬鋼、ステンレ
ス鋼、銅合金、およびアルミ合金を選定し、また、硬鋼
からなる金属撚線には真鍮めっきを施した。次に、これ
ら金属撚線を連続焼鈍炉内を通して光輝焼鈍処理し、そ
の後ロータリー矯正機(千鳥式ローラ矯正機より真直性
が数段優れている)にかけて真直加工を施した。次に、
上記種々の金属撚線を盆栽の高さに見合う長さに切断し
た。そして、図1に示すように、金属撚線2を数百本束
ねたものを結束線4で結束し、本発明に係る模造盆栽用
素材1を得た。上記結束線4は模造盆栽の幹部5に2本
用いたが、さらに本数を多くすることもできる。
【0041】なお、以下の各実施例における金属撚線に
おいて、金属素線の線径、金属素線の撚り構造、金属素
線の種類、加工・熱処理・表面処理方法等は、特に断ら
ない限り、本実施例1と同様である。
【0042】(実施例2)また、図3は異なる模造盆栽
用素材6を示し、多数本を定寸切断して束ねた金属撚線
2の束中、適当本数の金属撚線を適所において分割結束
して幹部5、枝部7および根部8を概略形成した。この
場合、幹部だけでなく、枝部や根部の要所を結束線4で
結束して盆栽の大まかな姿を整形している。
【0043】ところで、実施例1および2において、金
属撚線2の束の芯として、あらかじめ金属撚線の径より
大径の芯材を埋め込んでおいてもよい。上記芯材として
は、銅、アルミ等の金属線材や合成樹脂等の容易に屈曲
する可撓性を有する材質のものが適当である。こうする
ことにより、整形後の金属撚線の復元力を減殺でき、よ
り簡単に整形作業を行える。
【0044】また、結束線4は金属線を用いたが、金属
線の周りにビニールを被覆したもの(いわゆるビニール
線)やゴム状のものを用いてもよい。
【0045】(実施例3)図4は、図1、3とは異なる
模造盆栽用素材9を示し、多数本を定寸切断して束ねた
金属撚線2を、図5に示すような幅広コイル状の硬質塩
化ビニル樹脂製のバインド線10aで中央部、両端部を
バインドした例を示す。このようにすることで、梱包し
やすく、運搬中に荷崩れしなくなる。また、金属撚線端
部がばらけないので、型崩れしなくなる。なお、バイン
ド線10aに代えて、図6に示すような、ワイヤ入り軟
質塩化ビニル樹脂製のバインド線10bを用いることも
できる。 (実施例4)図7は、さらに別の模造盆栽用素材11を
示し、多数本を定寸切断して束ねた金属撚線2の中央部
を図5に示すような幅広コイル状の硬質塩化ビニル樹脂
製のバインド線10aでバインドし、その両端部を熱可
塑性樹脂製の袋体12で覆った例を示す。このように両
端部をシールすることで、金属撚線端部で指等を負傷す
る恐れがなくなる。
【0046】(実施例5)図8は、図7のように中央部
をバインドし、両端部をシールした金属撚線の束を軟質
塩化ビニル樹脂製のパック13に収納した状態を示して
いる。14は乾燥剤(シリカゲル)である。本実施例
は、パック内に乾燥剤を有しているので、保管中におけ
る金属撚線の発錆を防止することができる。
【0047】(実施例6)図9は、図8の軟質塩ビ製の
パック13に代えて紙箱15を使用した例を示す。
【0048】(実施例7)図10は、図8の軟質塩ビ製
のパック13に代えて硬質塩化ビニル樹脂製のパック1
6を使用した例を示す。本実施例によれば、中身が透け
て見えるので、消費者が購入時に選択しやすいという効
果がある。
【0049】(実施例8)図11に示すように、「1×
3」の撚り構造のもの(図11(a)参照)と、「1+
6」の撚り構造のもの(図11(b)参照)からなる、
撚り構造の異なる金属撚線を束ねることによって、肌目
の違う模造盆栽用素材を提供することができる。また、
以下の実施例9〜12によっても、様々に肌目の違う模
造盆栽用素材を提供することができる。さらに、同様の
効果を得るために、金属撚線の表面を毛羽立たせる(ギ
ザギザの形成)等の手段を採用することができる。
【0050】(実施例9)図12は、5本の金属素線3
の撚りピッチを不規則にした場合を示す。
【0051】(実施例10)図13は、金属撚線2の束
自体も撚った場合を示す。
【0052】(実施例11)図14(a)(b)は、銅
の金属素線3aと金の金属素線3bを組み合わせた場合
を示す。 (実施例12)図15は、3本の金属素線3を三つ編み
状に編んだ場合を示す。
【0053】(実施例13)図16は、長さが様々に異
なる金属撚線2の先端をほぐして、盆栽装飾材であるビ
ーズ17を適切な箇所に取り付けた場合を示す。この場
合、模造盆栽18に華やかさを与えるとともに、梅盆栽
の雰囲気を出すことができる。
【0054】(2) 模造盆栽用キットの製造 (実施例14)図17は、本発明の模造盆栽用キットと
しての付属品の1つである整形台19を示し、この整形
台19は、金属製の基板20に支軸21を固定して製作
した。これは、図1および図3の模造盆栽用素材の幹部
の底部分に支軸21を差し込み固定して、模造盆栽の整
形を容易にするものである。
【0055】支軸21を基板20に固定する方法として
は、ネジ式、溶接等によるが、模造盆栽用キットの部品
として用いるためには、かさばらない方がよい。よって
支軸と基板が容易に分離、合体可能なネジ式が適してい
る。
【0056】なお、上記芯材として細管状のものを用い
て、支軸と螺合や嵌合するようにすると、模造盆栽用素
材を簡単に固定して立てることができる。
【0057】(3) 模造盆栽の製作 次に、上記模造盆栽用素材を用いて、模造盆栽を製作す
る手順を説明する。なお、本実施例では、松に見立てて
模造盆栽を製作した。
【0058】まず、図18に示すように、実施例2の模
造盆栽用素材6を整形台19に固定し、下方の枝部から
順次枝の姿形に整形した。この際要所を適宜結束線4に
て結束した。そして、枝先に進むにつれて枝分かれさ
せ、さらに枝を構成する金属撚線の束から葉をつくるた
めの金属撚線を適当に引き出した。そして、図2(a)
に示すように金属撚線2の先端をほぐし、葉22を形成
した。
【0059】上記作業をすべての枝部に実施し、次に根
部を適宜整形した。さらに、幹部、枝部および根部の曲
がり具合や枝ぶりを調整した。
【0060】次に、幹部、枝部および根部に透明樹脂を
塗布した。これは、金属撚線の束を固定させると共にツ
ヤ出しをして見栄えを良くする効果を奏する。そして、
透明樹脂が乾燥した後に結束線を取り外して模造盆栽を
完成した。
【0061】なお、枝部や根部の整形時において、図1
3に示すように、金属撚線2の束を捻じりながら整形し
たり、図15に示すように金属撚線2を編むように整形
することにより、結束線を使わずとも金属撚線の束がば
らけないようにすることもできる。
【0062】また、本実施例では金属撚線の束を透明樹
脂により固定した後、結束線を取り外したが、透明樹脂
を塗布しないときは結束線を巻きつけたままでもよい。
【0063】次に、図19に示すように、鉢23に模造
盆栽24を据え、鉢に玉じゃりを敷きつめた後、苔25
で覆った。この苔25は不織布や合成樹脂により人工的
に作られたものである。また、玉じゃりは実施例では天
然のものを用いたが、これも人工のものを使用できる。
なお、図19では隠れて見えないが、図18に示す整形
台19が一体となって埋め込まれているので、模造盆栽
24を安定して据えることができる。
【0064】本発明は上記のように構成されているの
で、次の効果を奏する。 (1)請求項1、2記載の模造盆栽用素材によれば、金
属撚線の規則正しい撚りの模様を有効に利用でき、独特
の雰囲気を醸し出すことができる。すなわち、金属撚線
に光が当たった場合、光が撚りの模様を照らし、明るい
部分と暗い部分とのコントラストが鮮やかでかつ規則正
しく浮かび上がり、他には見られない造形美を生み出
す。そして、金属撚線が十分な強度と適度の柔軟性を備
えているため、幹や根や枝葉の形状や枝ぶりを自在に形
成でき、製作する楽しみを味わえる。さらに、0.10
〜0.40mmの線径の金属素線を多数本束ねて金属撚
線とすることにより、柔軟性と強度のバランスが適正な
ものとなる。
【0065】(2)請求項3記載の模造盆栽用素材によ
れば、模造盆栽の整形作業が容易になる。
【0066】(3)請求項4記載の模造盆栽用素材によ
れば、肌目の違う様々な模造盆栽用素材を提供すること
ができる。
【0067】(4)請求項5記載の模造盆栽用素材によ
れば、模造盆栽の見栄えがよくなり、作品の価値が高ま
る。
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の模造盆栽用素材の全体図で
ある。
【図2】本発明の実施例で用いた金属撚線を示し、図2
(a)は先端部分をほぐした状態を示す部分拡大図、図
2(b)は拡大断面図である。
【図3】本発明の実施例2の模造盆栽用素材の全体図で
ある。
【図4】本発明の実施例3の模造盆栽用素材の全体図で
ある。
【図5】本発明のバインド線の一実施例の全体図であ
る。
【図6】本発明のバインド線の別の実施例の拡大展開図
である。
【図7】本発明の実施例4の模造盆栽用素材の全体図で
ある。
【図8】本発明の実施例4の模造盆栽用素材を軟質塩ビ
製のパックに収納した状態を示す図である。
【図9】本発明の実施例4の模造盆栽用素材を紙箱に収
納した状態を示す図である。
【図10】本発明の実施例4の模造盆栽用素材を硬質塩
ビ製のパックに収納した状態を示す図である。
【図11】図11(a)(b)は本発明の実施例8の金
属撚線の拡大断面図である。
【図12】本発明の実施例9の金属撚線の先端部分をほ
ぐした状態を示す部分拡大図である。
【図13】本発明の実施例10の金属撚線束を説明する
図である。
【図14】本発明の実施例11で用いた金属撚線を示
し、図14(a)は先端部分をほぐした状態を示す部分
拡大図、図14(b)は拡大断面図である。
【図15】本発明の実施例12の3つ編み状の金属素線
の先端部分をほぐした状態を示す部分拡大図である。
【図16】本発明の実施例13の模造盆栽の一部を示す
図である。
【図17】本発明の実施例14の模造盆栽製作時に用い
る整形台の全体図である。
【図18】模造盆栽を製作する過程を示す概略説明図で
ある。
【図19】模造盆栽を製作する過程を示す概略説明図で
ある。
【符号の説明】
1、6、9、11…模造盆栽用素材 2…金属撚線 3、3a、3b…金属素線 5…幹部 7…枝部 8…根部 10a、10b…バインド線 12…袋体 13…軟質塩化ビニル樹脂製パック 14…乾燥剤 15…紙箱 16…硬質塩化ビニル樹脂製パック 17…ビーズ 18、24…模造盆栽 19…整形台 23…鉢 25…苔

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線径が0.10〜0.40mmである多
    数本の金属素線を機械的に規則正しく撚り合わせてなる
    金属撚線の多数本を束ねたことを特徴とする模造盆栽用
    素材。
  2. 【請求項2】 金属撚線の束の中の盆栽の幹部、枝部お
    よび根部となる基本形態構成部分を束ねた請求項1記載
    の模造盆栽用素材。
  3. 【請求項3】 金属撚線の束の中に、金属撚線の径より
    大径で、かつ可撓性を有する芯材を入れた請求項1また
    は2記載の模造盆栽用素材。
  4. 【請求項4】 各金属撚線の金属素線の本数および撚り
    構造が同一ではない請求項1、2または3記載の模造盆
    栽用素材。
  5. 【請求項5】 金属撚線に真直加工が施された請求項
    1、2、3または4記載の模造盆栽用素材。
JP7438296A 1995-10-02 1996-03-28 模造盆栽用素材 Expired - Fee Related JP2875205B2 (ja)

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