JP2874990B2 - 半凝固金属の製造方法 - Google Patents

半凝固金属の製造方法

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JP2874990B2 JP2240103A JP24010390A JP2874990B2 JP 2874990 B2 JP2874990 B2 JP 2874990B2 JP 2240103 A JP2240103 A JP 2240103A JP 24010390 A JP24010390 A JP 24010390A JP 2874990 B2 JP2874990 B2 JP 2874990B2
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安生 藤川
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は非樹枝状初晶が金属融体中に分散した固体
−液体金属混合物(簡単のため単に半凝固金属と呼ぶ)
を連続的に安定に製造するための方法を提案するもので
ある。
(従来の技術) 半凝固金属は溶融金属(一般には合金)を冷却しなが
ら激しく撹拌して、融体中で生成しつつある樹枝状晶
を、その枝部が消失ないしは縮小して丸味を帯びた形態
に破砕、分散し金属融体と混在させることにより形成さ
せるものである。
半凝固金属を連続的に製造する装置は従来より種々提
案され(たとえば特公昭56−20944号公報)ているが、
これらの装置を用いて半凝固金属を連続的に製造した場
合、この連続製造に供される注入溶湯金属の温度または
半凝固金属の排出量または冷却強度等の外乱によって、
この半凝固金属中の固体の量(固相率と呼ぶ)がある限
界以上となると半凝固金属の粘性が急激に増加し、もは
や流体としての挙動ではなくなり半凝固金属製造装置よ
り排出することが不可能となる。
しかしこのような変化を検知するために、半凝固金属
製造装置より排出される半凝固金属の温度を測定して排
出される固相率を推定し、排出不可能となる固相率とな
らないようにする方法は従来より考えられているが、こ
の方法では溶湯金属が冷却されて排出されるまで時間的
遅れがあり、敏感に制御することは非常に難しく、長時
間安定して半凝固金属を製造することは困難である。
(発明が解決しようとする課題) 発明者らは上記の半凝固金属製造装置に加わる外乱に
よって変化した場合でも半凝固金属が排出不能になるの
を回避するとともに、ある範囲内の固相率をもった半凝
固金属を安定に排出させることを課題として開発研究を
進め、この発明に到達したものである。
(課題を解決するための手段) この発明は冷却手段を有する溶融金属の槽とその中心
において回転する撹拌子とによって、槽の内壁と撹拌子
との隙間に溶融金属を供給しつつ冷却撹拌効果を与え
て、半凝固金属を連続的に製造し、排出ノズルを通して
排出する場合において、 撹拌子に作用する撹拌トルクを半凝固金属のみかけ粘
度から演算し、撹拌子の回転駆動系に設置したトルク検
出器より得られた検出トルクが演算にて求められた撹拌
トルク値以下になるように排出ノズルの開度を調整し排
出流量を制御することを特徴とする半凝固金属の製造方
法である。
また、みかけ粘度から計算する撹拌トルク値を下記
(1)〜(3)式によって算出することが有利である。
記 η=η+4R0.5/(1/fs−1/fscr) ……(1) fscr=0.65−0.25R1/3 ……(2) G=4πr2Lωη/(1−α) ……(3) η:半凝固金属のみかけ粘度〔Pa・s〕 η0:液体金属のみかけ粘度〔Pa・s〕 fs:スラリー状金属の固相率〔−〕 fscr:半凝固金属のみかけ粘度が無限大に漸近する時の
半凝固金属の限界固相率であってfscr>fs R:溶融金属の凝固開始温度(液相線温度)以下での凝固
中の平均凝固速度〔%・s-1〕 G:回転トルク〔N・m〕 r:撹拌子半径〔m〕 α:撹拌子半径と撹拌槽内半径の比〔−〕 L:撹拌子が半凝固金属に接触している長さ〔m〕 ω:撹拌子の回転角速度〔s-1〕 一般に半凝固金属のみかけ粘度は第1図に示すように
融体中に分散した固体の分量(固相率fs)に最も大きく
影響され、ある固相率以上で急激にみかけ粘度が増加す
ることが知られている。
また半凝固金属製造装置の装置特性(たとえば冷却強
度、排出ノズル形状等)から排出可能な半凝固金属のみ
かけ粘度はおのずから決定されるものであり、したがっ
てこの排出可能なみかけ粘度よりも高い固相率を持った
半凝固金属は排出不可能となるが、本発明はこのような
固相率の上昇を適切に回避するとともに、その限界的な
固相率以下で安定して半凝固金属を排出する方法が与え
られる。
ここで発明者らはこの半凝固金属のみかけ粘度におよ
ぼす要因を解析し、(1)〜(3)式に示す関係式を導
くことができた。
η=η+4R0.5/(1/fs−1/fscr) ……(1) fscr=0.65−0.25R1/3 ……(2) G=4πr2Lωη/(1−α) ……(3) ここで、ηは半凝固金属のみかけ粘度〔Pa・s〕、η
は液体金属のみかけ粘度〔Pa・s〕、Rは半凝固金属
の凝固速度〔%・s-1〕、fsは半凝固金属の固相率、fsc
rは半凝固金属のみかけ粘度が無限大に漸近する時の半
凝固金属の限界固相率を表していて、fscr>fsである。
また本発明に適用している半凝固金属製造装置のよう
な2重円筒内にある液体を撹拌するような装置におい
て、撹拌子の回転トルクGは(3)式に示すように求め
ることができる。ここでαは撹拌子半径と撹拌槽内半径
の比〔−〕、rは撹拌子半径〔m〕、Lは撹拌子が半凝
固金属に接触している長さ〔m〕、ωは撹拌子の回転角
速度〔s-1〕である。
(作 用) 半凝固金属製造装置が決まり(冷却速度がほぼ決定さ
れる)、目標としている半凝固金属の排出固相率が決ま
れば、(1),(2)式よりその時の半凝固金属のみか
け粘度が求まり、(3)式より撹拌子の撹拌トルクを演
算することができる。したがって、これらの(1),
(2),(3)式より求められた演算撹拌トルク値と、
半凝固金属製造装置の撹拌軸に取り付けたトルク検出器
で検出した検出トルク(実測撹拌トルク)値とを比較
し、検出トルク値が演算して得た撹拌トルク値より大き
くならないようにコントロールすれば、目標とする固相
率を持った半凝固金属を安定して排出することが可能と
なる。
ここで上記の回転トルクをコントロールする制御手段
として発明者らは第2図に示すような関係を得ている。
すなわち、半凝固金属製造装置より排出される半凝固金
属の固相率は排出される半凝固金属の排出流量に密接に
関係しており、排出流量をコントロールすることにより
半凝固金属の固相率を変化させることができ、したがっ
て(1),(3)式から明らかなように撹拌子の撹拌ト
ルクを変化させうることが判る。実際に排出流量を変化
させる手段としては排出口に設置したスライド弁の開度
を調整する。
(実施例) この発明に供用する半凝固金属製造装置を第3図に示
す。この装置は溶融金属溜用のタンディッシュ6を介し
て注入される溶湯金属9を保温するための保温槽1の下
部に撹拌子5により撹拌されまた冷却水10により冷却さ
れる撹拌冷却槽2を配置し、その下に半凝固金属を排出
するための排出槽3を配置し、さらに半凝固金属の排出
流量をコントロールするためのスライド弁4を配置する
一方、撹拌子5を回転させるための駆動用モータ7と駆
動用モータ7の軸に取り付けられた撹拌子の回転トルク
検出用のトルク検出器8をそなえている。
本発明を実施するにあたり、採用した制御方法を図式
化すると第4図のようになる。すなわち、排出される半
凝固金属の温度を測定して凝固速度を求めるとともに、
(1),(2)式より目標の固相率に対する半凝固金属
のみかけ粘度を計算し、(3)式より撹拌子の撹拌トル
ク(回転トルク)Gcalを計算する。一方駆動用モータ7
の軸に取り付けられたトルク検出器8のトルク値G0b
実測し撹拌トルクGcalと検出器より得られた検出トルク
G0bを比較する。撹拌トルクGcalが検出トルクG0bより小
さい場合(G0b>Gcal)にはスライド弁を開け、半凝固
金属の排出流量を増加させる。
このような操作を行なうと半凝固金属の排出固相率は
低下(第2図参照)しこれに伴い半凝固金属のみかけ粘
度は低下する(第1図参照)ことになり、(3)式から
撹拌トルクGcalが低下する方向に進む(検出トルクG0b
が低下する)ことになる。
また撹拌トルクGcalが検出トルクG0bより大きい場合
(G0b<Gcal)はスライド弁を閉め、排出流量を減少さ
せるが、このような操作を行なうと半凝固金属の排出固
相率は増加(第2図参照)しこれに伴い半凝固金属のみ
かけ粘度は上昇する(第1図参照)ことになり、(3)
式から撹拌トルクGcalが大きくなる方向に進む(検出ト
ルクG0bが上昇する)ことになる。
上記の操作を1秒毎に繰り返すことにより、目標とし
ている固相率0.2の半凝固金属が安定して排出可能であ
った。
本発明を適用せずに排出される半凝固金属の温度測定
のみでその製造を実施した場合と、本発明を適用した場
合との半凝固金属の排出固相率変化を第5図に示す。従
来法で製造した場合には、半凝固金属の排出固相率はか
なり変動し最終的には排出不能となっているが、本発明
を実施した場合には排出固相率は安定していることが判
る。
(発明の効果) この発明によりつぎに列記する効果を発揮する。
1) 一定の固相率を持った半凝固金属が安定して排出
可能となる。
2) スタート時の操業開始が容易であり、長時間の連
続操業にも安定した操業をおこなえ、半凝固金属の装置
内閉塞などの事故が回避できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は半凝固金属の固相率とそのみかけ粘度の関係
図、 第2図は半凝固金属の排出流量とその時排出される半凝
固金属の固相率の関係図、 第3図は実施例で用いた半凝固金属製造装置の説明図で
ある。 第4図は本発明による制御方法を示す流れ図、 第5図は本発明を実施した場合に排出される半凝固金属
の固相率推移を示す図表である。 1……保温槽、2……撹拌冷却槽 3……排出槽、4……スライド弁 5……撹拌用撹拌子、6……タンディッシュ 7……撹拌子駆動用モータ、8……撹拌子トルク検出器 9……溶湯、10……冷却水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平居 正純 千葉県千葉市川崎町1番地 株式会社レ オテック内 (56)参考文献 特開 平4−124234(JP,A) 特開 平2−147147(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 1/00,11/00 C22C 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷却手段を有する溶融金属の槽とその中心
    において回転する撹拌子とによって、槽の内壁と撹拌子
    との隙間に溶融金属を供給しつつ冷却撹拌効果を与え
    て、半凝固金属を連続的に製造し、排出ノズルを通して
    排出する場合において、 撹拌子に作用する撹拌トルクを半凝固金属のみかけ粘度
    から演算し、撹拌子の回転駆動系に設置したトルク検出
    器より得られた検出トルクが演算にて求められた撹拌ト
    ルク値以下になるように排出ノズルの開度を調整し 排出流量を制御することを特徴とする半凝固金属の製造
    方法。
  2. 【請求項2】みかけ粘度から計算する撹拌トルク値を下
    記(1)〜(3)式によって算出する請求項1に記載し
    た半凝固金属の製造方法。 記 η=η+4R0.5/(1/fs−1/fscr) ……(1) fscr=0.65−0.25R1/3 ……(2) G=4πr2Lωη/(1−α) ……(3) η:半凝固金属のみかけ粘度〔Pa・s〕 η0:液体金属のみかけ粘度〔Pa・s〕 fs:半凝固金属の固相率〔−〕 fscr:半凝固金属のみかけ粘度が無限大に漸近する時の
    半凝固金属の限界固相率〔−〕であってfscr>fs R:半凝固金属の凝固速度〔%・s-1〕 G:撹拌子の撹拌トルク(回転トルク)〔N・m〕 r:撹拌子半径〔m〕 α:撹拌子半径と撹拌槽内半径の比〔−〕 L:撹拌子が半凝固金属に接触している長さ〔m〕 ω:撹拌子の回転角速度〔s-1
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CN107022731B (zh) * 2017-04-25 2023-05-12 昆明理工大学 一种制备半固态浆料并进行表面涂覆的装置

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