JP2874739B2 - 2−ピロリドン重合体の製法 - Google Patents
2−ピロリドン重合体の製法Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維、プラスチック材料
として有用な2−ピロリドン重合体の製法に関する。
として有用な2−ピロリドン重合体の製法に関する。
【0002】
【従来の技術および課題】2−ピロリドンの重合体はナ
イロン4として知られており、木綿や絹などの天然繊維
と類似した特性を持つことから特に繊維材料として注目
されていた。しかし、2−ピロリドン重合体は高温度で
の熱安定性が極端に悪く、繊維材料の経済的な製造法で
ある溶融紡糸法での繊維製造が困難という欠点があっ
た。この欠点改良を目的に多くの検討が行われた結果、
2−ピロリドン重合体の分子量が高くなるほど熱安定性
が良くなることがわかり、高分子量2−ピロリドン重合
体製造に関する方法が多く提案されている。
イロン4として知られており、木綿や絹などの天然繊維
と類似した特性を持つことから特に繊維材料として注目
されていた。しかし、2−ピロリドン重合体は高温度で
の熱安定性が極端に悪く、繊維材料の経済的な製造法で
ある溶融紡糸法での繊維製造が困難という欠点があっ
た。この欠点改良を目的に多くの検討が行われた結果、
2−ピロリドン重合体の分子量が高くなるほど熱安定性
が良くなることがわかり、高分子量2−ピロリドン重合
体製造に関する方法が多く提案されている。
【0003】例えば、特公昭39−19571号特許公
報では五酸化燐などで処理後、蒸溜した2−ピロリドン
を塩基性重合触媒および公知の重合開始剤の作用で重合
する方法が開示されている。この方法によりやや高い分
子量の2−ピロリドン重合体を得ることができるが、未
だ不十分であり、また重合収率が低いという欠点もあ
り、実用化にいたっていない。
報では五酸化燐などで処理後、蒸溜した2−ピロリドン
を塩基性重合触媒および公知の重合開始剤の作用で重合
する方法が開示されている。この方法によりやや高い分
子量の2−ピロリドン重合体を得ることができるが、未
だ不十分であり、また重合収率が低いという欠点もあ
り、実用化にいたっていない。
【0004】特公昭47−26678号特許公報では塩
基性重合触媒および重合開始剤炭酸ガスと必要に応じて
添加される他の重合開始剤の作用により2−ピロリドン
重合体を得る方法が開示されている。この方法で比較的
高分子量の2−ピロリドン重合体を得ることができる
が、未だ不十分であり、重合収率が低いという欠点があ
り、実用化にいたっていない。
基性重合触媒および重合開始剤炭酸ガスと必要に応じて
添加される他の重合開始剤の作用により2−ピロリドン
重合体を得る方法が開示されている。この方法で比較的
高分子量の2−ピロリドン重合体を得ることができる
が、未だ不十分であり、重合収率が低いという欠点があ
り、実用化にいたっていない。
【0005】特開昭54−33280号明細書では塩基
性重合触媒、重合開始剤として炭酸ガスとアゼチジノン
の併用により2−ピロリドンを製造する方法が開示され
ている。この方法でも2−ピロリドン重合体の分子量は
それほど大きくなく、また、重合収率が低いという欠点
があった。
性重合触媒、重合開始剤として炭酸ガスとアゼチジノン
の併用により2−ピロリドンを製造する方法が開示され
ている。この方法でも2−ピロリドン重合体の分子量は
それほど大きくなく、また、重合収率が低いという欠点
があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は重合収率
が高く、高分子量の2−ピロリドン重合体の製法を提供
することにある。すなわち、本発明の目的は2−ピロリ
ドンを塩基性重合触媒および炭酸ガスの作用により重合
する際に、(1)〔化1〕であらわされるアミノ酸を塩
基性重合触媒1molに対して0.001〜0.3mo
l存在させること
が高く、高分子量の2−ピロリドン重合体の製法を提供
することにある。すなわち、本発明の目的は2−ピロリ
ドンを塩基性重合触媒および炭酸ガスの作用により重合
する際に、(1)〔化1〕であらわされるアミノ酸を塩
基性重合触媒1molに対して0.001〜0.3mo
l存在させること
【化1】 (ここでnは1〜11の整数)および(2)〔化2〕で
あらわされる化合物を塩基性重合触媒1molに対して
0.0002〜0.01mol存在させること
あらわされる化合物を塩基性重合触媒1molに対して
0.0002〜0.01mol存在させること
【化2】 (ここでx,yはそれぞれ3〜11の範囲の整数)によ
り達成できる。
り達成できる。
【0007】本発明で使用するアミノ酸は〔化1〕であ
らわされる化合物であり、例えばグリシン、β−アラニ
ン、γ−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン酸、アミノウ
ンデカン酸、アミノドデカン酸などがある。アミノ酸の
使用量は塩基性触媒1molに対して0.001〜0.
3mol、より好ましく0.005〜0.2molであ
る。使用量が上記範囲以外では重合収率、生成ポリマー
の分子量が低くなり好ましくない。
らわされる化合物であり、例えばグリシン、β−アラニ
ン、γ−アミノ酪酸、ε−アミノカプロン酸、アミノウ
ンデカン酸、アミノドデカン酸などがある。アミノ酸の
使用量は塩基性触媒1molに対して0.001〜0.
3mol、より好ましく0.005〜0.2molであ
る。使用量が上記範囲以外では重合収率、生成ポリマー
の分子量が低くなり好ましくない。
【0008】〔化2〕であらわされる化合物は特公昭3
8−24377号特許公報に記載の方法で合成できる。
具体例としては1−(1−ピロリン−2−イル)−2−
ピロリドン(〔化2〕のxが3、yが3の化合物)、1
−(1−アザシクロヘブター1−エン−2−イル)−2
−ピロリドン(〔化2〕のxが5、yが3の化合物)、
6−カプロラクタム−1−(1−アザシクロペンタ−1
−エン−2−イル)−1−アザ−2−オキソシクロペン
タン(〔化2〕のxが5、yが5の化合物)などがあ
る。
8−24377号特許公報に記載の方法で合成できる。
具体例としては1−(1−ピロリン−2−イル)−2−
ピロリドン(〔化2〕のxが3、yが3の化合物)、1
−(1−アザシクロヘブター1−エン−2−イル)−2
−ピロリドン(〔化2〕のxが5、yが3の化合物)、
6−カプロラクタム−1−(1−アザシクロペンタ−1
−エン−2−イル)−1−アザ−2−オキソシクロペン
タン(〔化2〕のxが5、yが5の化合物)などがあ
る。
【0009】〔化2〕であらわされる化合物の使用量は
塩基性重合触媒1molに対して0.002〜0.01
mol、好ましくは0.0005〜0.005molで
ある。使用量がこれら範囲以外の場合、重合収率、分子
量共に低くなり好ましくない。
塩基性重合触媒1molに対して0.002〜0.01
mol、好ましくは0.0005〜0.005molで
ある。使用量がこれら範囲以外の場合、重合収率、分子
量共に低くなり好ましくない。
【0010】〔化2〕であらわされる化合物は2−ピロ
リドン塩基性重合法の重合開始剤として公知の化合物で
あるが、〔化1〕であらわされるアミノ酸と併用するこ
とにより始めて本発明の効果を有する。
リドン塩基性重合法の重合開始剤として公知の化合物で
あるが、〔化1〕であらわされるアミノ酸と併用するこ
とにより始めて本発明の効果を有する。
【0011】本発明で使用する塩基性重合触媒としては
ラクタム類のアニオン重合法で一般的に用いられる化合
物が使用でき、アルカリ金属例えばナトリウム、カリウ
ム、リチウム;アルカリ金属の水酸化物、水素化物、ア
ルコラート、酸化物および塩、例えば水酸化カリウム、
水系化ナトリウム、カリウムメチラート、ナトリウムメ
チラート、ナトリウムピロリドン、カリウムピロリド
ン;塩基性の有機金属化合物例えばリチウムアルキル、
カリウムアルキル、ナトリウムアルキル、アルミニウム
アルキル;アルカリ金属のアリール例えばナトリウムフ
ェニル、ナトリウムナフタレン;グリニヤ試薬、例えば
ブチルマグネシウムブロマイドなどや〔化3〕で表され
る第4級塩基などがある。
ラクタム類のアニオン重合法で一般的に用いられる化合
物が使用でき、アルカリ金属例えばナトリウム、カリウ
ム、リチウム;アルカリ金属の水酸化物、水素化物、ア
ルコラート、酸化物および塩、例えば水酸化カリウム、
水系化ナトリウム、カリウムメチラート、ナトリウムメ
チラート、ナトリウムピロリドン、カリウムピロリド
ン;塩基性の有機金属化合物例えばリチウムアルキル、
カリウムアルキル、ナトリウムアルキル、アルミニウム
アルキル;アルカリ金属のアリール例えばナトリウムフ
ェニル、ナトリウムナフタレン;グリニヤ試薬、例えば
ブチルマグネシウムブロマイドなどや〔化3〕で表され
る第4級塩基などがある。
【化3】 (ここにR1,R2およびR3は低級アルキルであり、
R4はアルキル基、アリール基又はアラルキル基であ
る。)
R4はアルキル基、アリール基又はアラルキル基であ
る。)
【0012】これらの中では水酸化カリウム、カリウム
メチラート、ナトリウムメチラート、ナトリウムピロリ
ドン、カリウムピロリドンが特に好ましい。水酸化カリ
ウム、カリウムメチラート、ナトリウムメチラートなど
を使用するときは、重合に先立ち2−ピロリドンとこれ
らの化合物を反応させ、副生する水やアルコール類を除
去後、使用することが好ましい。
メチラート、ナトリウムメチラート、ナトリウムピロリ
ドン、カリウムピロリドンが特に好ましい。水酸化カリ
ウム、カリウムメチラート、ナトリウムメチラートなど
を使用するときは、重合に先立ち2−ピロリドンとこれ
らの化合物を反応させ、副生する水やアルコール類を除
去後、使用することが好ましい。
【0013】本発明での塩基性重合触媒の使用量は2−
ピロリドン1molに対して0.005〜0.03mo
l、好ましくは0.03〜0.2molである。使用量
が上記下限より少なくても、上限よりも多くても重合収
率が低くなり好ましくない。
ピロリドン1molに対して0.005〜0.03mo
l、好ましくは0.03〜0.2molである。使用量
が上記下限より少なくても、上限よりも多くても重合収
率が低くなり好ましくない。
【0014】本発明で使用する重合開始剤炭酸ガスは純
度の高いものが好ましいが、特に重合を阻害しないかぎ
り工業的に入手可能なものが使用できる。炭酸ガスの使
用量は塩基性重合触媒1molに対して0.1〜0.9
mol、好ましくは0.2〜0.6molである。炭酸
ガスの使用量が上記範囲以外では重合速度が遅く、得ら
れるポリマーの分子量が低くなり好ましくない。
度の高いものが好ましいが、特に重合を阻害しないかぎ
り工業的に入手可能なものが使用できる。炭酸ガスの使
用量は塩基性重合触媒1molに対して0.1〜0.9
mol、好ましくは0.2〜0.6molである。炭酸
ガスの使用量が上記範囲以外では重合速度が遅く、得ら
れるポリマーの分子量が低くなり好ましくない。
【0015】本発明では更に公知のアチセルピロリド
ン、アセチルカプロラクタム、酸クロライド、酸無水
物、イソシアナート、カルバミド化合物などの重合開始
剤を使用することも可能である。使用量は〔化2〕であ
らわされる化合物より少ない量が好ましい。
ン、アセチルカプロラクタム、酸クロライド、酸無水
物、イソシアナート、カルバミド化合物などの重合開始
剤を使用することも可能である。使用量は〔化2〕であ
らわされる化合物より少ない量が好ましい。
【0016】又、通常入手可能な2−ピロリドンは水分
や原料残渣などの不純物を含んでいるため、本発明では
蒸溜などの方法により精製した2−ピロリドンを使用す
ることは重要である。特に、水分による重合反応への影
響は大きく、含有水分量が0.1wt%以下の2−ピロ
リドンを使用することが好ましい。
や原料残渣などの不純物を含んでいるため、本発明では
蒸溜などの方法により精製した2−ピロリドンを使用す
ることは重要である。特に、水分による重合反応への影
響は大きく、含有水分量が0.1wt%以下の2−ピロ
リドンを使用することが好ましい。
【0017】本発明での2−ピロリドン重合体は所定量
の塩基性重合触媒を含有する2−ピロリドンに炭酸ガ
ス、アミノ酸および〔化2〕の化合物を添加し、100
℃以下、好ましくは15〜70℃の温度で2−ピロリド
ンを開環重合させることにより得ることができる。10
0℃以上の温度では重合速度が極端に遅くなり好ましく
ない。塩基性重合触媒を含有する2−ピロリドン中への
炭酸ガス添加は塩基性重合触媒を含有する2−ピロリド
ンへ炭酸ガスを150℃以下、好ましくは15〜100
℃の温度範囲で吹込むことにより実施できる。炭酸ガス
の添加は常圧でも加圧下でも良い。
の塩基性重合触媒を含有する2−ピロリドンに炭酸ガ
ス、アミノ酸および〔化2〕の化合物を添加し、100
℃以下、好ましくは15〜70℃の温度で2−ピロリド
ンを開環重合させることにより得ることができる。10
0℃以上の温度では重合速度が極端に遅くなり好ましく
ない。塩基性重合触媒を含有する2−ピロリドン中への
炭酸ガス添加は塩基性重合触媒を含有する2−ピロリド
ンへ炭酸ガスを150℃以下、好ましくは15〜100
℃の温度範囲で吹込むことにより実施できる。炭酸ガス
の添加は常圧でも加圧下でも良い。
【0018】アミノ酸および〔化2〕の化合物の添加は
炭酸ガスを吹込む前後のいずれでも良い。また、全重合
組成物中の20wt%以内であればγ−ブチロラクト
ン、α−ピペリドン、ε−カプロラクタム、ラウロラク
タムなどと共重合させることも可能である。
炭酸ガスを吹込む前後のいずれでも良い。また、全重合
組成物中の20wt%以内であればγ−ブチロラクト
ン、α−ピペリドン、ε−カプロラクタム、ラウロラク
タムなどと共重合させることも可能である。
【0019】重合操作としては、バッチ法、連続法、こ
れらの中間的方法などが適用でき、重合反応方式として
は塊状重合法やテトラヒドロフラン、ジオキサン、へキ
サン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、N
−メチルピロリドン等の溶剤を使用した溶液重合法、懸
濁重合法、乳化重合などの方法も利用できる。
れらの中間的方法などが適用でき、重合反応方式として
は塊状重合法やテトラヒドロフラン、ジオキサン、へキ
サン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、N
−メチルピロリドン等の溶剤を使用した溶液重合法、懸
濁重合法、乳化重合などの方法も利用できる。
【0020】
【発明の効果】2−ピロリドンを塩基性重合触媒および
重合開始剤炭酸ガスの作用により重合する際に (1)〔化1〕であらわされるアミノ酸を塩基性重合触
媒1mol対して0.001〜0.3molと (2)〔化2〕であらわされる化合物を塩基性重合触媒
1mol対して0.0002〜0.01molとを存在
させて、重合することにより高分子量の2−ピロリドン
重合体を高重合収率で得ることができる。
重合開始剤炭酸ガスの作用により重合する際に (1)〔化1〕であらわされるアミノ酸を塩基性重合触
媒1mol対して0.001〜0.3molと (2)〔化2〕であらわされる化合物を塩基性重合触媒
1mol対して0.0002〜0.01molとを存在
させて、重合することにより高分子量の2−ピロリドン
重合体を高重合収率で得ることができる。
【0021】以下に本発明を実施例により具体的に説明
する。実施例、比較例において使用する重合収率、分子
量の尺度であるηr(相対粘度)は下記の方法で測定し
た値である。
する。実施例、比較例において使用する重合収率、分子
量の尺度であるηr(相対粘度)は下記の方法で測定し
た値である。
【0022】(1)重合収率 所定時間重合した重合体混合物を粉砕し、その粉砕物を
10倍量以上の温水(50〜60℃)に入れ、約3時間
撹拌洗浄する。温水を除去した後、新しい温水を入れ同
様の操作を繰返えす。この操作を再度行い、残った生成
重合体を減圧乾燥(約70℃、24時間以上)した後、
秤量し、以下の式により計算する。
10倍量以上の温水(50〜60℃)に入れ、約3時間
撹拌洗浄する。温水を除去した後、新しい温水を入れ同
様の操作を繰返えす。この操作を再度行い、残った生成
重合体を減圧乾燥(約70℃、24時間以上)した後、
秤量し、以下の式により計算する。
【0023】
【数1】
【0024】(2)ηr(相対粘度) 乾燥した2−ピロリドン重合体0.5gをm−クレゾー
ル100ccに室温で完全に溶解した後、オストワルド
粘度計を用い、30℃の温度で流下時間(単位秒)を測
定し、以下の式で計算される値。
ル100ccに室温で完全に溶解した後、オストワルド
粘度計を用い、30℃の温度で流下時間(単位秒)を測
定し、以下の式で計算される値。
【0025】
【数2】
【0026】実施例1 減圧装置のついたフラスコに精製した実質的に無水の2
−ピロリドン220g(2.58mol)を入れ、65
℃に加熱した後、純度85%の水酸化カリウム15.5
2g(水酸化カリウム換算0.235mol)を加えて
昇温しながら反応させ、このフラスコ内を減圧(115
℃、約5mmHg)し、副生する水と2−ピロリドンの
混合物24gを留去し、カリウムピロリドン0.1mo
lを含有する2−ピロリドン液を調整した。この系内に
乾燥窒素を導入して常圧とし、液の温度を25℃に下げ
た後、γ−アミノ酪酸1.21g(0.012mol,
塩基性重合触媒カリウムピロリドン1molに対して
0.05mol)および1−(1−ピロリン−2−イ
ル)−2−ピロリドン(以下PDPDであらわす)0.
036g(0.00024mol,塩基性重合触媒カリ
ウムピロリドン1molに対して0.001mol)を
添加した。続いて炭酸ガス3.0g(0.068mo
l,塩基性触媒カリウムピロリドン1molに対して
0.29mol)を導入した後、窒素ガス雰囲気下、4
0℃で24時間重合した。生成した重合物を粉砕し、水
で十分に洗浄して未反応モノマー、カリウムなどを除
き、70℃で24時間減圧乾燥した。重合収率は60
%、ηrは16.0であった。
−ピロリドン220g(2.58mol)を入れ、65
℃に加熱した後、純度85%の水酸化カリウム15.5
2g(水酸化カリウム換算0.235mol)を加えて
昇温しながら反応させ、このフラスコ内を減圧(115
℃、約5mmHg)し、副生する水と2−ピロリドンの
混合物24gを留去し、カリウムピロリドン0.1mo
lを含有する2−ピロリドン液を調整した。この系内に
乾燥窒素を導入して常圧とし、液の温度を25℃に下げ
た後、γ−アミノ酪酸1.21g(0.012mol,
塩基性重合触媒カリウムピロリドン1molに対して
0.05mol)および1−(1−ピロリン−2−イ
ル)−2−ピロリドン(以下PDPDであらわす)0.
036g(0.00024mol,塩基性重合触媒カリ
ウムピロリドン1molに対して0.001mol)を
添加した。続いて炭酸ガス3.0g(0.068mo
l,塩基性触媒カリウムピロリドン1molに対して
0.29mol)を導入した後、窒素ガス雰囲気下、4
0℃で24時間重合した。生成した重合物を粉砕し、水
で十分に洗浄して未反応モノマー、カリウムなどを除
き、70℃で24時間減圧乾燥した。重合収率は60
%、ηrは16.0であった。
【0027】比較例1 PDPDを使用しない以外は実施例1と同様の方法で実
施した。重合収率、ηrの測定結果を表1に示した。
施した。重合収率、ηrの測定結果を表1に示した。
【0028】比較例2 PDPDの使用量0.43g(0.0028mol,塩
基性触媒カリウムピロリドン1molに対して0.01
2mol)を代えた以外は実施例1と同様の方法で実施
した。重合収率、ηrの測定結果を表1に示した。
基性触媒カリウムピロリドン1molに対して0.01
2mol)を代えた以外は実施例1と同様の方法で実施
した。重合収率、ηrの測定結果を表1に示した。
【0029】比較例3 γ−アミノ酪酸を使用しない以外は実施例1と同様の方
法で実施した。重合収率、ηrの測定結果を表1に示し
た。
法で実施した。重合収率、ηrの測定結果を表1に示し
た。
【0030】比較例4 γ−アミノ酪酸の使用量を8.5g(0.082mo
l,塩基性触媒カリウムピロリドン1molに対して
0.35mol)に代えた以外は実施例1と同様の方法
で実施した。重合収率、ηrの測定結果を表1に示し
た。
l,塩基性触媒カリウムピロリドン1molに対して
0.35mol)に代えた以外は実施例1と同様の方法
で実施した。重合収率、ηrの測定結果を表1に示し
た。
【0031】
【表1】
【0032】比較例5 PDPDの代わりにアセチルカプロラクタム0.034
g(0.00024mol)を使用した以外は実施例1
と同様の方法で実施した。重合収率は34%、ηrは
9.6であった。
g(0.00024mol)を使用した以外は実施例1
と同様の方法で実施した。重合収率は34%、ηrは
9.6であった。
【0033】実施例2〜5 PDPD、炭酸ガスの使用量及び重合温度を表2の数値
に代えた以外は実施例1と同様の方法で実施した。重合
収率、ηrの測定結果を表2に示した。
に代えた以外は実施例1と同様の方法で実施した。重合
収率、ηrの測定結果を表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】実施例6 2−ピロリドン220gに純度85%の水酸化カリウム
の使用量を31.04g(水酸化カリウム換算で0.4
7mol)を添加後、実施例1と同様の方法で反応さ
せ、副生する水と2−ピロリドンの混合物28gを留去
して作成したカリウムピロリドン0.2molを含有す
る2−ピロリドン液を使用することとγ−アミノ酪酸の
代わりにε−アミノカプロン酸を1.54g(0.01
18mol,塩基性触媒カリウムピロリドン1molに
対して0.025mol)使用した以外は実施例1と同
様の方法で実施した。重合収率は63.4%、ηrは1
3.8であった。
の使用量を31.04g(水酸化カリウム換算で0.4
7mol)を添加後、実施例1と同様の方法で反応さ
せ、副生する水と2−ピロリドンの混合物28gを留去
して作成したカリウムピロリドン0.2molを含有す
る2−ピロリドン液を使用することとγ−アミノ酪酸の
代わりにε−アミノカプロン酸を1.54g(0.01
18mol,塩基性触媒カリウムピロリドン1molに
対して0.025mol)使用した以外は実施例1と同
様の方法で実施した。重合収率は63.4%、ηrは1
3.8であった。
【0036】実施例7 減圧装置のついたフラスコに精製した実質的に無水の2
−ピロリドン200g(2.35mol)を入れ、90
℃に加熱した後、純度95%のナトリウムメチラート8
g(0.148mol)を加えて反応させ、このフラス
コ内を減圧(115℃、約5mmHg)にし、副生する
メタノールを留去し、ナトリウムピロリドン0.06m
olを含有する2−ピロリドン液をつくった。このフラ
スコに窒素ガスを入れて常圧に戻し、液の温度を25℃
に下げた後、γ−アミノ酪酸2.29g(0.022m
ol,塩基性触媒ナトリウムピロリドン1molに対し
て0.15mol)、PDPD0.045g(0.00
03mol,塩基性触媒ナトリウムピロリドン1mol
に対して0.002mol)を添加した。続いて炭酸ガ
ス1.3g(0.03mol,塩基性触媒ナトリウムピ
ロリドン1molに対して0.2mol)を導入した
後、窒素ガス雰囲気下、50℃で24時間重合した。生
成した固形物を粉砕し、水で十分に洗浄し、未反応モノ
マー、ナトリウムを除去し、70℃で24時間減圧乾燥
した。重合収率は53%、ηrは10.5であった。
−ピロリドン200g(2.35mol)を入れ、90
℃に加熱した後、純度95%のナトリウムメチラート8
g(0.148mol)を加えて反応させ、このフラス
コ内を減圧(115℃、約5mmHg)にし、副生する
メタノールを留去し、ナトリウムピロリドン0.06m
olを含有する2−ピロリドン液をつくった。このフラ
スコに窒素ガスを入れて常圧に戻し、液の温度を25℃
に下げた後、γ−アミノ酪酸2.29g(0.022m
ol,塩基性触媒ナトリウムピロリドン1molに対し
て0.15mol)、PDPD0.045g(0.00
03mol,塩基性触媒ナトリウムピロリドン1mol
に対して0.002mol)を添加した。続いて炭酸ガ
ス1.3g(0.03mol,塩基性触媒ナトリウムピ
ロリドン1molに対して0.2mol)を導入した
後、窒素ガス雰囲気下、50℃で24時間重合した。生
成した固形物を粉砕し、水で十分に洗浄し、未反応モノ
マー、ナトリウムを除去し、70℃で24時間減圧乾燥
した。重合収率は53%、ηrは10.5であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭38−24377(JP,B1) Polymer Bulletin 14,p.527−534(1985) Acta Polymerica 34 (11−12)p.715−719(1983) Makromol.Chem.189, p.9−16(1988) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 69/00 - 69/50 D01F 6/60 CA(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】 2−ピロリドンを塩基性重合触媒および
重合開始剤炭酸ガスの作用により重合する際に (1)化学式(I)であらわされるアミノ酸を塩基性重
合触媒1molに対して0.001〜0.3mol存在
させること 【化1】 (ここでnは1〜11の整数)および (2)化学式(II)であらわされる化合物を塩基性重
合触媒1molに対して0.0002〜0.01mol
存在させること 【化2】 (ここでx,yはそれぞれ3〜11の範囲の整数)を特
徴とする2−ピロリドン重合体の製法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26330991A JP2874739B2 (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 2−ピロリドン重合体の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26330991A JP2874739B2 (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 2−ピロリドン重合体の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0517574A JPH0517574A (ja) | 1993-01-26 |
JP2874739B2 true JP2874739B2 (ja) | 1999-03-24 |
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP26330991A Expired - Lifetime JP2874739B2 (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 2−ピロリドン重合体の製法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2874739B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102287634B1 (ko) * | 2017-11-08 | 2021-08-10 | 한화솔루션 주식회사 | 음이온 개환 중합에 의한 폴리아마이드의 제조 방법 및 이에 의해 제조된 폴리아마이드 |
-
1991
- 1991-07-09 JP JP26330991A patent/JP2874739B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (3)
Title |
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Acta Polymerica 34(11−12)p.715−719(1983) |
Makromol.Chem.189,p.9−16(1988) |
Polymer Bulletin 14,p.527−534(1985) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0517574A (ja) | 1993-01-26 |
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