JP2873991B2 - Al系化合物半導体の結晶成長方法 - Google Patents
Al系化合物半導体の結晶成長方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,有機金属ガス利用の分
子線エピタキシー(Metal organic molucular beam epi
taxy, MOMBE)法を用いたAl系化合物半導体の結
晶成長に関する。
子線エピタキシー(Metal organic molucular beam epi
taxy, MOMBE)法を用いたAl系化合物半導体の結
晶成長に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,有機金属ガスを用いた分子線エピ
タキシー(MOMBE)法を使用したAlAs,AlG
aAs等の化合物半導体の結晶成長において,Alの原
料ガスとして,トリメチルアルミニウム(以下,TMA
と呼ぶ),As原料としてAs4 が用いられてきた。
タキシー(MOMBE)法を使用したAlAs,AlG
aAs等の化合物半導体の結晶成長において,Alの原
料ガスとして,トリメチルアルミニウム(以下,TMA
と呼ぶ),As原料としてAs4 が用いられてきた。
【0003】ここで,本発明者らの検証実験によると,
これらの原料ガスを用いてAlAs等の結晶成長を成長
温度600℃で試みたが,平坦な結晶平面が得られなか
った。更に,GaAs酸化膜マスクを用い,GaAs酸
化マスクの開口部にAlAs又はAlGaAsをTM
A,As4 を用いて選択成長を試みた場合,AlAsが
マスク上に堆積し,選択成長ができなくなってしまっ
た。
これらの原料ガスを用いてAlAs等の結晶成長を成長
温度600℃で試みたが,平坦な結晶平面が得られなか
った。更に,GaAs酸化膜マスクを用い,GaAs酸
化マスクの開口部にAlAs又はAlGaAsをTM
A,As4 を用いて選択成長を試みた場合,AlAsが
マスク上に堆積し,選択成長ができなくなってしまっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように,MO
MBE法を用いてスムースな表面を持つAlAs等のA
l系化合物半導体の結晶成長は困難であった。
MBE法を用いてスムースな表面を持つAlAs等のA
l系化合物半導体の結晶成長は困難であった。
【0005】また,真空一貫プロセスを用いるAlAs
等の化合物半導体の選択成長が実現できなかった。
等の化合物半導体の選択成長が実現できなかった。
【0006】さらに,AlAs等の化合物半導体のMO
MBE法による結晶成長を実現するための原料ガスの組
み合わせが明らかではなかった。
MBE法による結晶成長を実現するための原料ガスの組
み合わせが明らかではなかった。
【0007】そこで,本発明の技術的課題は,MOMB
E法を用いるAl系化合物半導体の結晶成長において,
良質の結晶を得ることを目的とし,かつ真空一貫プロセ
スを用いるAl系の化合物半導体の選択成長を実現する
ことにある。
E法を用いるAl系化合物半導体の結晶成長において,
良質の結晶を得ることを目的とし,かつ真空一貫プロセ
スを用いるAl系の化合物半導体の選択成長を実現する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、半導体
基板上に設けられたGaNマスク又はGaAs酸化膜マ
スクを用いた真空一貫プロセスにおいて有機金属ガスを
用いた分子線エピタキシー法を用いるAl系化合物半導
体の選択結晶成長を行う方法であって、前記有機金属ガ
スは、III 族元素を含むIII 族有機金属ガスと、V族元
素を含むV族有機金属ガスとの混合ガスからなり、前記
III 族有機金属ガスは、アルミハイドライド類又はアミ
ンアラン類によって示される有機金属ガスの少なくとも
一種を含み、前記Al系化合物半導体は、Alを必須成
分とするIII 族元素の少なくとも一種と、V族元素の少
なくとも一種であることを特徴とするAl系化合物半導
体の結晶成長方法が得られる。
基板上に設けられたGaNマスク又はGaAs酸化膜マ
スクを用いた真空一貫プロセスにおいて有機金属ガスを
用いた分子線エピタキシー法を用いるAl系化合物半導
体の選択結晶成長を行う方法であって、前記有機金属ガ
スは、III 族元素を含むIII 族有機金属ガスと、V族元
素を含むV族有機金属ガスとの混合ガスからなり、前記
III 族有機金属ガスは、アルミハイドライド類又はアミ
ンアラン類によって示される有機金属ガスの少なくとも
一種を含み、前記Al系化合物半導体は、Alを必須成
分とするIII 族元素の少なくとも一種と、V族元素の少
なくとも一種であることを特徴とするAl系化合物半導
体の結晶成長方法が得られる。
【0009】ここで、本発明において、アミンアラン類
とは、R3 (R4 )(R5 )NAlH3 で示される化合
物で、R3 (R4 )(R5 )Nは第3アミンで、R3 ,
R4,及びR5 は夫々、H又は脂肪族炭化水素の官能基
である。そして、前記アルミハイドライド類は、ジメチ
ルアルミニウムハイドライド((CH3 )2 AlH、以
下、DMAlHと呼ぶ)であり、前記アミンアラン類は
ジメチルエチルアミンアラン((CH3 )2 C2 H5 N
AlH3 )であることが好ましい。
とは、R3 (R4 )(R5 )NAlH3 で示される化合
物で、R3 (R4 )(R5 )Nは第3アミンで、R3 ,
R4,及びR5 は夫々、H又は脂肪族炭化水素の官能基
である。そして、前記アルミハイドライド類は、ジメチ
ルアルミニウムハイドライド((CH3 )2 AlH、以
下、DMAlHと呼ぶ)であり、前記アミンアラン類は
ジメチルエチルアミンアラン((CH3 )2 C2 H5 N
AlH3 )であることが好ましい。
【0010】
【0011】また、本発明によれば、前記Al系化合物
半導体の結晶成長方法において、前記混合ガスの前記V
族有機金属ガスと前記III 族有機金属ガスとの混合比の
値は、2未満であることを特徴とするAl系化合物半導
体の結晶成長方法が得られる。
半導体の結晶成長方法において、前記混合ガスの前記V
族有機金属ガスと前記III 族有機金属ガスとの混合比の
値は、2未満であることを特徴とするAl系化合物半導
体の結晶成長方法が得られる。
【0012】また,本発明によれば,前記Al系化合物
半導体の結晶成長方法において,前記有機金属ガスを用
いて多くとも500℃の温度で結晶成長させることを特
徴とするAl系化合物半導体の結晶成長方法が得られ
る。
半導体の結晶成長方法において,前記有機金属ガスを用
いて多くとも500℃の温度で結晶成長させることを特
徴とするAl系化合物半導体の結晶成長方法が得られ
る。
【0013】また,本発明によれば,前記Al系化合物
半導体の結晶成長方法において,前記Al系化合物半導
体は,AlAs,AlGaAs,及びAlGaInAs
から選択された少なくとも一種であることを特徴とする
Al系化合物半導体の結晶成長方法が得られる。
半導体の結晶成長方法において,前記Al系化合物半導
体は,AlAs,AlGaAs,及びAlGaInAs
から選択された少なくとも一種であることを特徴とする
Al系化合物半導体の結晶成長方法が得られる。
【0014】また,本発明によれば,前記Al系化合物
半導体の結晶成長方法において,前記III族元素はA
lを必ず含むAl,Ga,Inから選択された少なくと
も一種からなり,前記V族元素は,As及びNのうちか
ら選択された少なくとも一種であることを特徴とするA
l系化合物半導体の結晶成長方法が得られる。
半導体の結晶成長方法において,前記III族元素はA
lを必ず含むAl,Ga,Inから選択された少なくと
も一種からなり,前記V族元素は,As及びNのうちか
ら選択された少なくとも一種であることを特徴とするA
l系化合物半導体の結晶成長方法が得られる。
【0015】また,本発明によれば,前記Al系化合物
半導体の結晶成長方法において,前記III族元素がG
aを含む場合,前記III族有機金属ガスは,アルキル
ガリウムを含むことを特徴とするAl系化合物半導体の
結晶成長方法が得られる。
半導体の結晶成長方法において,前記III族元素がG
aを含む場合,前記III族有機金属ガスは,アルキル
ガリウムを含むことを特徴とするAl系化合物半導体の
結晶成長方法が得られる。
【0016】ここで,本発明の前記Al系化合物半導体
の結晶成長方法において,前記アルキルガリウムは,一
般式R6 (R7 )(R8 )Ga(但し,R6 ,R7 ,R
8 は水素又は脂肪族炭化水素の官能基)で示され,その
中でもトリメチルガリウム((CH3 )3 Ga),及び
トリエチルガリウム((C2 H5 )3 Ga)の内の少な
くとも一種であることが好ましい。
の結晶成長方法において,前記アルキルガリウムは,一
般式R6 (R7 )(R8 )Ga(但し,R6 ,R7 ,R
8 は水素又は脂肪族炭化水素の官能基)で示され,その
中でもトリメチルガリウム((CH3 )3 Ga),及び
トリエチルガリウム((C2 H5 )3 Ga)の内の少な
くとも一種であることが好ましい。
【0017】また,本発明によれば,前記Al系化合物
半導体の結晶成長方法において,前記V族元素がAsを
含む場合,前記V族有機金属ガスは,アミノアルシンを
含むことを特徴とするAl系化合物半導体の結晶成長方
法が得られる。ここで,本発明の前記Al系化合物半導
体の結晶成長方法において,前記アミノアルシン類は,
Am1 As(Am2 )Am3 (但し,Am1 ,Am2 ,
Am3 は第1アミンで,R9 ,R10,R11をHを含むC
H3 ,C2 H5 等の脂肪族炭化水素の官能基としたとき
に,R9 (R10)NR11で示される化合物であり,特
に,トリスジメチルアミノアルシン{As[N(C
H3 )2 ]3 }であることが好ましい。
半導体の結晶成長方法において,前記V族元素がAsを
含む場合,前記V族有機金属ガスは,アミノアルシンを
含むことを特徴とするAl系化合物半導体の結晶成長方
法が得られる。ここで,本発明の前記Al系化合物半導
体の結晶成長方法において,前記アミノアルシン類は,
Am1 As(Am2 )Am3 (但し,Am1 ,Am2 ,
Am3 は第1アミンで,R9 ,R10,R11をHを含むC
H3 ,C2 H5 等の脂肪族炭化水素の官能基としたとき
に,R9 (R10)NR11で示される化合物であり,特
に,トリスジメチルアミノアルシン{As[N(C
H3 )2 ]3 }であることが好ましい。
【0018】
【0019】
【実施例】以下に本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0020】(実施例1)図1は本発明の実施例1に係
るアルミニウム(Al)系化合物半導体の結晶成長方法
の各工程を順に示す図で,窒化ガリウム(GaN)マス
クを用いたアルミニウムヒ素(AlAs)の真空一貫プ
ロセスを用いる選択成長について示してある。
るアルミニウム(Al)系化合物半導体の結晶成長方法
の各工程を順に示す図で,窒化ガリウム(GaN)マス
クを用いたアルミニウムヒ素(AlAs)の真空一貫プ
ロセスを用いる選択成長について示してある。
【0021】図1(a)を参照して,GaAs(10
0)の基板1を用い,超真空装置内において先ず基板1
表面の自然酸化膜を除去した後,基板温度580℃でG
aAsのエピタキシャル成長を行う。GaAsをエピタ
キシャル成長した後,基板温度をAs圧下で640℃ま
で上げて,GaAs表面をガリウムリッチ(Ga ric
h)な面((1×1)Ga面)とする。このとき窒素
(N)源となるジメチルヒドラジン(DMHy)を導入
し,As圧をきる。これによって,20オングストロー
ム程度の厚さを有する立方晶のGaNの薄膜2を形成す
る。GaN形成後,図1(b)に示すように,金属マス
ク3を用いてGa4を金属マスク3の開口部に局所的に
つける。Ga4を付けた後,図1(c)に示すように金
属マスク3を外して,基板温度を610℃まで上昇さ
せ,図1(d)に示すように,Ga4を付けたGaNの
薄膜2の一部を選択的に除去し,パターニングする。図
1(d)においては,孔部2aが形成されている。Ga
Nの薄膜2をマスクとしてパターニングした後,図1
(e)に示すように,基板温度を430℃とし,ジメチ
ルアルミニウムハイドライド(DMAlH)をトリスジ
メチルアミノアルシン(TDMAAs)を用いてアルミ
ニウムヒ素(AlAs)5の選択成長を行った。即ち,
DMAlHを1.5×10-7Torr,TDMAAsを
1.0×10-7Torrとして,超高真空装置内に導入
した。その結果,AlAs5をGaNの薄膜2からなる
マスク(以下,GaNマスク2と呼ぶ)のパターニング
した領域2aのみに選択成長することができた。また,
GaNマスク2上には,AlAsは堆積しなかった。以
上のことから,DMAlHとTDMAAsの組み合わせ
は,AlAsの結晶成長に有効であった。
0)の基板1を用い,超真空装置内において先ず基板1
表面の自然酸化膜を除去した後,基板温度580℃でG
aAsのエピタキシャル成長を行う。GaAsをエピタ
キシャル成長した後,基板温度をAs圧下で640℃ま
で上げて,GaAs表面をガリウムリッチ(Ga ric
h)な面((1×1)Ga面)とする。このとき窒素
(N)源となるジメチルヒドラジン(DMHy)を導入
し,As圧をきる。これによって,20オングストロー
ム程度の厚さを有する立方晶のGaNの薄膜2を形成す
る。GaN形成後,図1(b)に示すように,金属マス
ク3を用いてGa4を金属マスク3の開口部に局所的に
つける。Ga4を付けた後,図1(c)に示すように金
属マスク3を外して,基板温度を610℃まで上昇さ
せ,図1(d)に示すように,Ga4を付けたGaNの
薄膜2の一部を選択的に除去し,パターニングする。図
1(d)においては,孔部2aが形成されている。Ga
Nの薄膜2をマスクとしてパターニングした後,図1
(e)に示すように,基板温度を430℃とし,ジメチ
ルアルミニウムハイドライド(DMAlH)をトリスジ
メチルアミノアルシン(TDMAAs)を用いてアルミ
ニウムヒ素(AlAs)5の選択成長を行った。即ち,
DMAlHを1.5×10-7Torr,TDMAAsを
1.0×10-7Torrとして,超高真空装置内に導入
した。その結果,AlAs5をGaNの薄膜2からなる
マスク(以下,GaNマスク2と呼ぶ)のパターニング
した領域2aのみに選択成長することができた。また,
GaNマスク2上には,AlAsは堆積しなかった。以
上のことから,DMAlHとTDMAAsの組み合わせ
は,AlAsの結晶成長に有効であった。
【0022】ついでながら,AlAsの選択成長は,G
aAs基板上の全面成長において,DMAlHとTDM
AAsを用いて同上の圧力条件において,500℃以下
の成長温度で行なったとき,AlAsのスムースな成長
面が得られた。又,成長温度を500℃以上にするとA
lAsの成長表面は荒れて良好な結晶表面が得られなか
った。
aAs基板上の全面成長において,DMAlHとTDM
AAsを用いて同上の圧力条件において,500℃以下
の成長温度で行なったとき,AlAsのスムースな成長
面が得られた。又,成長温度を500℃以上にするとA
lAsの成長表面は荒れて良好な結晶表面が得られなか
った。
【0023】更に,比較例の為に,DMAlHとAs4
の組み合わせでAlAsの成長も試みて見た。この場
合,DMAlHを1.5×10-7Torr,As4 を
1.5×10-6Torrとして,成長温度を変えてAl
Asの成長を試みたが,どの成長温度でもスムースな表
面が得られなかった。
の組み合わせでAlAsの成長も試みて見た。この場
合,DMAlHを1.5×10-7Torr,As4 を
1.5×10-6Torrとして,成長温度を変えてAl
Asの成長を試みたが,どの成長温度でもスムースな表
面が得られなかった。
【0024】したがって,本発明の実施例1において
は,DMAlHとTDMAAsを用いて,成長温度50
0℃以下でAlAsを全面成長した場合においてのみ,
スムースな表面を得ることができた。
は,DMAlHとTDMAAsを用いて,成長温度50
0℃以下でAlAsを全面成長した場合においてのみ,
スムースな表面を得ることができた。
【0025】また,本発明の実施例1の応用例として,
実施例1の条件に,更に,トリメチルガリウム(TM
G)を1.5×10-7Torr導入し,AlGaAsの
混晶の全面成長を試みたが,この場合も,非常にスムー
スな表面を得ることができた。したがって,実施例1を
応用したDMAlH,TMG,及びTDMAAsを組み
合わせたAlGaAsの結晶成長にも有効な結果を得る
ことができた。
実施例1の条件に,更に,トリメチルガリウム(TM
G)を1.5×10-7Torr導入し,AlGaAsの
混晶の全面成長を試みたが,この場合も,非常にスムー
スな表面を得ることができた。したがって,実施例1を
応用したDMAlH,TMG,及びTDMAAsを組み
合わせたAlGaAsの結晶成長にも有効な結果を得る
ことができた。
【0026】(実施例2)実施例2においては,実施例
1のGaNマスクに換えて,GaAs酸化膜を用いた以
外は同様な真空一貫プロセスによるAlAsの選択成長
を行った。その手順は,まず,GaAs(100)基板
上に10Torrの酸素ガスを真空装置内に導入し,こ
の基板表面にGaAs酸化膜をハロゲンランプの光照射
によって形成する。酸化膜形成後,メタルGaをマスク
上に局所的に付け,その後540℃でGaを付けたGa
As酸化膜を熱脱離させた。これによって,GaAs酸
化膜に開口部を設けた。その後,DMAlHとTDMA
Asを超高真空装置内に導入し,基板温度430℃,A
lAsの選択成長を試みた。その結果,GaAs酸化膜
の開口部のみAlAsの選択成長を行うことができた。
1のGaNマスクに換えて,GaAs酸化膜を用いた以
外は同様な真空一貫プロセスによるAlAsの選択成長
を行った。その手順は,まず,GaAs(100)基板
上に10Torrの酸素ガスを真空装置内に導入し,こ
の基板表面にGaAs酸化膜をハロゲンランプの光照射
によって形成する。酸化膜形成後,メタルGaをマスク
上に局所的に付け,その後540℃でGaを付けたGa
As酸化膜を熱脱離させた。これによって,GaAs酸
化膜に開口部を設けた。その後,DMAlHとTDMA
Asを超高真空装置内に導入し,基板温度430℃,A
lAsの選択成長を試みた。その結果,GaAs酸化膜
の開口部のみAlAsの選択成長を行うことができた。
【0027】(実施例3)GaNマスク,又はGaAs
酸化マスクを用い,DMAlHとTDMAAsの組み合
わせの代わりに,ジメチルエチルアミンアラン((CH
3)2 C2 H5 NAlH3 )とTDMAAsの組み合わせ
を用いた以外は,実施例1及び実施例2と同様にした。
その結果,AlAsの選択成長が実現できた。
酸化マスクを用い,DMAlHとTDMAAsの組み合
わせの代わりに,ジメチルエチルアミンアラン((CH
3)2 C2 H5 NAlH3 )とTDMAAsの組み合わせ
を用いた以外は,実施例1及び実施例2と同様にした。
その結果,AlAsの選択成長が実現できた。
【0028】(実施例4)また,上記実施例1乃至3と
同様に,AlGaAsの選択成長において,原料ガスの
組み合わせとして,Ga源としてトリメチルガリウム
(TMG),又はトリエチルガリウム(TEG)とし,
Al源としては,ジメチルアルミハイドライド(DMA
lH)又はジメチルエチルアミンアランとし,さらにA
s源としては,トリスジメチルアミノアルシン(TDM
AAs)を用いて行うことができた。
同様に,AlGaAsの選択成長において,原料ガスの
組み合わせとして,Ga源としてトリメチルガリウム
(TMG),又はトリエチルガリウム(TEG)とし,
Al源としては,ジメチルアルミハイドライド(DMA
lH)又はジメチルエチルアミンアランとし,さらにA
s源としては,トリスジメチルアミノアルシン(TDM
AAs)を用いて行うことができた。
【0029】尚,本発明はAlAs,AlGaAs,A
lN,AlGaN等のAl系のすべての化合物半導体の
結晶成長にも応用できる。
lN,AlGaN等のAl系のすべての化合物半導体の
結晶成長にも応用できる。
【0030】
【発明の効果】以上,説明したように,本発明において
は,Al系の化合物半導体による真空一貫プロセスを用
いる選択成長が可能となり,微細構造を目指す光デバイ
ス,又は電子デバイスの構造作成が可能となり工業的に
大いに役立つAl系化合物半導体の結晶成長方法を提供
することができる。
は,Al系の化合物半導体による真空一貫プロセスを用
いる選択成長が可能となり,微細構造を目指す光デバイ
ス,又は電子デバイスの構造作成が可能となり工業的に
大いに役立つAl系化合物半導体の結晶成長方法を提供
することができる。
【図1】(a)〜(e)は本発明の実施例1に係るAl
系化合物半導体の結晶成長方法の各工程を順に示する断
面図である。
系化合物半導体の結晶成長方法の各工程を順に示する断
面図である。
1 基板 2 薄膜 3 金属マスク 4 ガリウム(Ga) 5 アルミニウムヒ素(AlAs)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 1/00 - 35/00 H01L 21/205
Claims (10)
- 【請求項1】 半導体基板上に設けられたGaNマスク
又はGaAs酸化膜マスクを用いた真空一貫プロセスに
おいて有機金属ガスを用いた分子線エピタキシー法を用
いるAl系化合物半導体の選択結晶成長を行う方法であ
って、前記有機金属ガスは、III 族元素を含むIII 族有
機金属ガスと、V族元素を含むV族有機金属ガスとの混
合ガスからなり、前記III 族有機金属ガスは、アルミハ
イドライド類又はアミンアラン類によって示される有機
金属ガスの少なくとも一種を含み、前記Al系化合物半
導体は、Alを必須成分とするIII 族元素の少なくとも
一種と、V族元素の少なくとも一種であることを特徴と
するAl系化合物半導体の結晶成長方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の結晶成長方法において、
前記アルミハイドライド類は、ジメチルアルミニウムハ
イドライドであり、前記アミンアラン類はジメチルエチ
ルアミンアランであることを特徴とするAl系化合物半
導体の結晶成長方法。 - 【請求項3】 請求項1記載のAl系化合物半導体の結
晶成長方法において、前記混合ガスの前記V族有機金属
ガスと前記III 族有機金属ガスとの混合比の値は、2未
満であることを特徴とするAl系化合物半導体の結晶成
長方法。 - 【請求項4】 請求項1記載のAl系化合物半導体の結
晶成長方法において、前記有機金属ガスを用いて多くと
も500℃の温度で結晶成長させることを特徴とするA
l系化合物半導体の結晶成長方法。 - 【請求項5】 請求項1記載のAl系化合物半導体の結
晶成長方法において、前記Al系化合物半導体は、Al
As,AlGaAs,及びAlGaInAsから選択さ
れた少なくとも一種であることを特徴とするAl系化合
物半導体の結晶成長方法。 - 【請求項6】 請求項1記載のAl系化合物半導体の結
晶成長方法において、前記III 族元素はAlを必ず含む
Al,Ga,Inから選択された少なくとも一種からな
り、前記V族元素は、As及びNのうちから選択された
少なくとも一種であることを特徴とするAl系化合物半
導体の結晶成長方法。 - 【請求項7】 請求項6記載のAl系化合物半導体の結
晶成長方法において、前記III 族元素がGaを含む場
合、前記III 族有機金属ガスは、アルキルガリウムを含
むことを特徴とするAl系化合物半導体の結晶成長方
法。 - 【請求項8】 請求項7記載のAl系化合物半導体の結
晶成長方法において、前記アルキルガリウムは、メチル
ガリウム及びエチルガリウムの内の少なくとも一種であ
ることを特徴とするAl系化合物半導体の結晶成長方
法。 - 【請求項9】 請求項6記載のAl系化合物半導体の結
晶成長方法において、前記V族元素がAsを含む場合、
前記V族有機金属ガスは、アミノアルシンを含むことを
特徴とするAl系化合物半導体の結晶成長方法。 - 【請求項10】 請求項9記載のAl系化合物半導体の
結晶成長方法において、前記アミノアルシンは、トリス
ジメチルアミノアルシンであることを特徴とするAl系
化合物半導体の結晶成長方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29961594A JP2873991B2 (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | Al系化合物半導体の結晶成長方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29961594A JP2873991B2 (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | Al系化合物半導体の結晶成長方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08157299A JPH08157299A (ja) | 1996-06-18 |
JP2873991B2 true JP2873991B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=17874919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29961594A Expired - Lifetime JP2873991B2 (ja) | 1994-12-02 | 1994-12-02 | Al系化合物半導体の結晶成長方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3803788B2 (ja) | 2002-04-09 | 2006-08-02 | 農工大ティー・エル・オー株式会社 | Al系III−V族化合物半導体の気相成長方法、Al系III−V族化合物半導体の製造方法ならびに製造装置 |
JP3817201B2 (ja) * | 2002-04-19 | 2006-09-06 | Jsr株式会社 | 導電性膜形成用組成物、導電性膜およびその形成法 |
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1994
- 1994-12-02 JP JP29961594A patent/JP2873991B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH08157299A (ja) | 1996-06-18 |
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