JP2873940B2 - 永久磁石の磁束密度増幅装置 - Google Patents

永久磁石の磁束密度増幅装置

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JP2873940B2
JP2873940B2 JP8248871A JP24887196A JP2873940B2 JP 2873940 B2 JP2873940 B2 JP 2873940B2 JP 8248871 A JP8248871 A JP 8248871A JP 24887196 A JP24887196 A JP 24887196A JP 2873940 B2 JP2873940 B2 JP 2873940B2
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    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水、燃料、各種工業
用原料などの流体を活性化する流体活性化装置に使用さ
れる、永久磁石の磁束密度増幅装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から流体活性化装置に対して各種の
磁石を利用する形式が数多く発表されているが、それら
のものは複数の永久磁石を連設して、それら磁石間に相
互に吸引し合う磁場(吸引磁場)やあるいは反発し合う
磁場(反発磁場)を発生させることによって、磁束密度
を向上させる努力が行われている。
【0003】例えば、図1及び図2に示す中心孔2を有
する円盤状の永久磁石1は、円盤面の中心孔付近aで1
130ガウス(以下Gと表記する)、円盤面の外周縁付
近bで3800G、外周縁cで1650Gの磁束密度を
有しているが、このような永久磁石を五個互いに吸引磁
場を発生するように、磁極面を互いに対面させて図3の
ごとく連設した場合、左右端部の永久磁石1の磁極面の
外周縁付近bの磁束密度は4490G及び4480Gに
過ぎず、それらの平均値4485Gと単体の永久磁石の
同一部分の磁束密度3800Gと比較すると、五個連設
した場合の磁束密度の向上率は、20%弱に過ぎない。
【0004】このような従来の形式は、複数の永久磁石
の磁極を有する面(磁極面)を相互に対面させ、磁極面
同志を相互に吸着し合うかあるいは反発し合うように配
列して連設する形式であり、それら磁石の間に、磁性体
もしくは非磁性体を介置して、磁束密度を高める工夫が
行われている。このような形式の磁束密度の増幅装置で
は、本件出願人による過去の出願である特願平7−11
2302が最も効率の良い装置を達成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図3に示したような一
般的従来形式によって得られる磁束密度の向上率は、使
用した永久磁石単体の磁束密度の20〜60%程度に過
ぎず、市販されている廉価な永久磁石を単純に連設した
だけでは、各種流体を活性化できるだけの磁束密度は得
られない。
【0006】また、前述の特願平7−112302によ
ると望ましい磁束密度の向上が得られるが、連設した磁
石の全長が長くなり、より高い磁束密度を得るためには
より長い装置が要求されることになる。
【0007】例えば、水を7000G以上の磁力線に接
触させた場合、水分子のクラスターが細分化され、不純
物が排除されるとともに異臭が除去され、また、燃料と
して使用される流体を9000G以上の磁力線に接触さ
せると、燃焼成分の分子が細分化され、燃焼効率が向上
するとともに排気ガス中の有害物質を除去することがで
きるという事実は広く認められているが、このような磁
束密度を得るためには規模の大きな磁力線発生装置を使
用する必要があり、現状では実用的な装置は得られてい
ない。
【0008】産業上有効な安価且つ小体積の流体活性化
装置を得るためには、市販の永久磁石を利用することが
最も有利であることは明白であるが、従来形式ではそれ
ら永久磁石を前述のごとく多数連設しても、全体の磁束
密度を所望の数値まで向上させることが困難であり、数
値を達成できる場合も使用される磁石の数が多くなり装
置の体積もそれに従って大きなものとならざるを得な
い。本発明においては、より少数の永久磁石の新しい連
設方式を探究することによって、強力かつ小型の磁束密
度の増幅装置を得て、その問題点を解決する。
【0009】
【課題を解決するための手段】定められた磁束密度を有
する市販の永久磁石を複数個連設して、より大きい磁束
密度を得るという発想は、図3に示した従来形式からも
明らかなごとく極めて一般的なものである。しかしなが
ら、永久磁石を単に連設するのみでは、磁束密度の高い
向上率が得られないこともまた事実である。
【0010】これらの状況に鑑み本件発明者は、限られ
た数の永久磁石を並べて一個の装置を形成するに当た
り、より多くの磁力線の集束箇所が発生する並べ方を追
求することにより、より高い磁束密度の向上を獲得する
研究を行った。
【0011】その結果、使用すべき永久磁石は、現在の
ところ単体で最も高い磁束密度が得られるネオジューム
鉄ボロン磁石(いわゆるネオジューム磁石)がもっとも
望ましいが、今後、各種新素材の永久磁石が開発された
場合には、それら新磁石が利用できることは勿論であ
り、また、従来のコバルト磁石、フェライト磁石等を使
用した場合にも、それぞれの単体の磁束密度に応じて、
ネオジューム磁石を使用した場合と同様の磁束密度の向
上率が確認できる。
【0012】従来の、磁極を有する面(磁極面)同志を
対面させ、それら磁極面の間に磁性体あるいは非磁性体
の介装部材を設置して、両者の間に吸引磁場を発生させ
る形式が、より高い磁束密度の向上を獲得するためには
より多くの永久磁石の連設を必要とすることから、磁束
密度の増幅装置を得るためにはこのような永久磁石の並
べ方に限界があると考え、この手法とは異なる新規の並
べ方を追求した。
【0013】前述の介装部材は磁極面間により大きな磁
極勾配を発生させるための手段であると考えるなら、こ
の介装部材の設置は磁束密度の増幅に極めて有効である
が、この手段以外に大なる磁極勾配を獲得する方法が考
えられるなら、それらを併用する事によって、より大き
な磁束密度の増幅率が得られることは確実である。
【0014】本件発明者は、従来から使用されている円
盤型もしくは中心孔を有する円盤型の永久磁石を使用
し、永久磁石の磁極面同志を対面させずに同一平面上に
並列に並べる事により、吸引もしくは反発し合う永久磁
石の間に新たに大きな磁極勾配を獲得できる事を発見し
本発明を完成するに至った。
【0015】
【発明の第一の実施の形態】複数個の円盤型ネオジュー
ム磁石の磁極面を同一平面上に配列し、それら永久磁石
間に吸引磁場もしくは反発磁場を発生させる。装置の組
み立てから考えると吸引磁場を発生させる配列が望まし
いが、必要に応じて吸引磁場と反発磁場を自由に利用し
て良い。
【0016】各種の流体を活性化するための使用を考慮
し、永久磁石の保護、取り扱いの便宜並びに外部に対す
る磁気漏洩を遮断するための磁性体からなるケーシング
若しくはカバーを用意し、その中に永久磁石を配設する
事によって装置を得る。
【0017】永久磁石の平面的配列の形状は任意であ
り、磁石相互を直線的に並べ、もしくは磁石すべてを隣
接させて碁盤の目上に並べ、あるいは定められた円弧或
は円周上に並べる等々任意に選択できる。
【0018】例えば、磁極面を同一平面上に並べ、相互
に吸着磁場を発生するように連設された二個の円盤型永
久磁石に於て、磁石はその外周部に於て相互に点的に吸
着接触し、その接触点を中心にした二つの磁石の間隙部
分には、新たに大きな磁力線の集束が観測され、それに
よって二つの磁石の間に新たに大きな磁極勾配を得るこ
とができる。
【0019】更にこのような二個の永久磁石を磁性体か
らなるケーシングで包囲すると、永久磁石の外周部とケ
ーシングが点的に接触し、その接触点を中心にしたケー
シングと永久磁石の間隙に、新たに大きな磁力線の集束
が観測され、それによって両者の間に新たに大きな磁極
勾配を得ることができる。
【0020】このように同一平面上に永久磁石を二個だ
け配設した場合でさえ、二つの磁石外周部の間隙部分、
及び、磁石外周部とケーシングの間に複雑多岐にわたる
磁力線の集束部が生成され、二つの永久磁石の磁極面を
相互に吸着させた場合とは全く異なる大きな磁極勾配が
得られる。
【0021】図4及び図5に従って、本発明の第一の実
施形態を説明すると、1は中心孔2を有する円盤型のネ
オジューム磁石で、定格3400Gの単体を5個使用す
る例である。3及び3’は磁性体からなる一組の蓋型ケ
ーシングで、各磁石1の磁極面に吸着されそれらを被覆
するとともに、端部は折り曲げられて磁石1の外周部
1’を部分的に被覆している。
【0022】5個の磁石1は磁極面がN−S−N−S−
N若しくはS−N−S−N−Sとなるように並べられて
おり、外周部の一点において隣接する磁石1同志が吸引
し合うように整列せしめられている。
【0023】このように構成した本発明装置の各部に於
ける磁束密度を計測した数値は図面に示されている通り
で、磁石1の磁極面の中心孔2と外周部1’のほぼ中間
点が、図4に於て左方の磁石から、3870G、391
0G、3410G、4260G及び3280Gであり、
5個の磁石1の間隙部分4に発生した磁束密度は、図5
に示すごとく左方から、8290G、7720G、83
60G及び7370Gであった。
【0024】これら間隙部分4の磁束密度を単純に平均
して得た間隙部分4の平均磁束密度は7935Gであ
り、使用された磁石単体の定格3400Gと比較する
と、5個の磁石を連設した結果、約230%強の磁束密
度の向上が獲得されたことになる。この7000Gない
し8000Gの磁束密度は、飲料、肥料、化学原料など
の流体を活性化するに十分な数値であり、この実施例の
装置をそれら流体の貯蔵槽に浸漬するだけで迅速な流体
の活性化が達成できる。因にこの装置の大きさは、蓋状
ケーシング3、3’を含めた状態で、幅94mm、厚さ
10mmそして奥行き22mmである。
【0025】
【発明の第二の実施の形態】図6に示した第二の実施の
形態においては、第一の実施の形態に示した5個一列の
磁石1のセットを二段重ねて、合計10個の磁石を使用
した例が示されている。図6は正面図として示されてい
るが、この構造の平面図は図4に示すものと同一に現れ
る。
【0026】図6に示された横方向の磁石同志の間隙部
分4の磁束密度は、左から9640G、9200G、9
270G及び9050Gであり、これら間隙部分4の磁
束密度を単純に平均して得た間隙部分4の平均磁束密度
は9290Gであり、使用された磁石単体の定格340
0Gと比較すると、5個の連設した磁石を二段重ねとし
た結果、約273%強の磁束密度の向上が獲得されたこ
とになる。
【0027】9000Gの磁束密度は燃料をはじめとす
る各種流体の活性化に十分有効な数値であるとともに、
この装置の大きさは、蓋状ケーシング3、3’を含めた
状態で、幅94mm、厚さ16mmそして奥行き22m
mである。
【0028】
【発明の第三の実施の形態】図7及び図8に従って、本
発明の第三の実施形態を説明すると、1は中心孔2を有
する円盤型のネオジューム磁石で、定格3400Gの単
体を5個使用する例である。3及び3’は磁性体からな
る一組の溝型ケーシングで、5個の磁石1の外周部1’
を連続的に長手方向に被覆し、各磁石1の一点がこれに
接触するとともに、折り曲げられた端部は磁石1の磁極
面の一部を被覆している。
【0029】5個の磁石1は磁極面がN−S−N−S−
N若しくはS−N−S−N−Sとなるように並べられて
おり、外周部の一点において隣接する磁石1同志が吸引
し合うように整列せしめられている。
【0030】このように構成した本発明装置の各部に於
ける磁束密度を計測した数値は図面に示されている通り
で、磁石1の磁極面の中心孔2と外周部のほぼ中間点
が、図7に於て左方の磁石から、3690G、3960
G、4070G、4080G及び4100Gであり、5
個の磁石1の間隙部分4に発生した磁束密度は、図8に
示すごとく左方から、7400G、7630G、731
0G及び8520Gであった。
【0031】これら間隙部分4の磁束密度を単純に平均
して得た間隙部分4の平均磁束密度は7715Gであ
り、使用された磁石単体の定格3400Gと比較する
と、5個の磁石を連設した結果、約226%強の磁束密
度の向上が獲得されたことになる。この7000G以上
の磁束密度は、飲料、肥料、化学原料などの流体を活性
化するに十分な数値であり、この実施例の装置をそれら
流体の貯蔵槽に浸漬するだけで迅速な流体の活性化が達
成できる。因にこの装置の大きさは、蓋状ケーシング
3、3’を含めた状態で、幅94mm、厚さ10mmそ
して奥行き22mmである。
【0032】
【発明の第四の実施の形態】図9に示した第四の実施の
形態においては、図7及び図8の第三の実施の形態に示
した5個一列の磁石1のセットを二段重ねて、合計10
個の磁石を使用した例が示されている。図9は正面図と
して示されているが、この構造の平面図は図7に示すも
のと同一に現れる。
【0033】図9に示された横方向の磁石1同志の間隙
部分4の磁束密度は、左から8500G、9080G、
8870G及び8960Gであり、これら間隙部分4の
磁束密度を単純に平均して得た間隙部分4の平均磁束密
度は8852Gであり、使用された磁石単体の定格34
00Gと比較すると、5個の連設した磁石を二段重ねと
した結果、約260%強の磁束密度の向上が獲得された
ことになる。
【0034】8800Gの磁束密度は各種流体の活性化
に十分有効な数値であるとともに、この装置の大きさ
は、蓋状ケーシング3、3’を含めた状態で、幅94m
m、厚さ16mmそして奥行き22mmである。
【0035】
【発明の第五の実施の形態】図10及び図11に示す第
五の実施の形態は、前述の実施の形態に示したネオジュ
ーム磁石1を4個使用し、これらを碁盤の目状(若しく
は升目状)に同一平面上に配列したもので、磁極面の極
性の一例を揚げるなら、図10に於て左上の磁石の磁極
面がN、左下がS、右上がS、右下がNである。蓋状ケ
ーシング3は、各磁石1の磁極面に吸着されこれを被覆
するとともに、その端部は折り返されて磁石1の外周部
の一部を被覆している。
【0036】この配列によると、四個の磁石1によって
四ケ所の間隙部分4が形成でき、更に四個の磁石1に囲
まれた部分には集束した磁束が重なり合って、錯綜した
第五の間隙部分4を形成することができる。計測の結
果、これら間隙部分4の磁束密度の平均は8310Gで
あった。これを使用された磁石単体の定格3400Gと
比較すると、四個の永久磁石1で約244%強の磁束密
度の向上が獲得されたことになる。
【0037】8300Gの磁束密度は各種流体の活性化
に十分有効な数値であるとともに、この装置の大きさ
は、蓋状ケーシング3、3’を含めた状態で、幅40m
m、厚さ16mmそして奥行き40mmである。
【0038】
【発明の第六の実施の形態】図12に示した第六の実施
の形態においては、図10及び図11に於て第五の実施
の形態に示した4個一組の磁石1のセットを二段重ね
て、合計8個の磁石を使用した例が示されている。図1
2は正面図として示されているが、この構造の平面図は
図10に示すものと同一に現れる。
【0039】この配列によると、八個の磁石1によって
四ケ所の間隙部分4が形成でき、更にこの八個の磁石1
に囲まれた中央部分には集束した磁束が重なり合って、
錯綜した第五の間隙部分4を形成することができる。計
測の結果、これら間隙部分4の磁束密度の平均は926
0Gであった。これを使用された磁石単体の定格340
0Gと比較すると約272%強の磁束密度の向上が獲得
されたことになる。
【0040】
【発明のその他の実施の形態】図13以下にはその他の
実施の形態が示されており、それらはいずれも磁石1の
磁極面を隣接する磁石1の磁極面と同一平面上に揃えて
連設することにより、磁石と磁石の間、及び磁石とケー
シングの間に磁束の集束する箇所を設け、それによって
従来得られなかった大きな磁極勾配を獲得したもので、
これらは8000G乃至15000Gの磁束密度を得る
ことに成功したものである。
【0041】図13及び図14に示す第七の実施形態
は、第二の実施の形態の変形といえるもので、五個の磁
石1を磁極面を同一平面上に揃えて連設して一組とし、
二組の磁石1計十個を五個づつ二段に重ねあわせ、互い
に重合されて吸着し合っている二個ずつの磁石1の間に
リング状の磁性体からなる介装部材5を介置し、この五
個ずつ二段十個の磁石1を両端部が開口した筒状ケーシ
ング6内に収容したもので、図14に示すごとく各磁石
1の端縁部は筒状ケーシング6の内壁に点的に接触して
いる。
【0042】これによると、重合された磁石の間、筒状
ケーシング6の内壁と接触する磁石1の端縁部の周囲
に、新たな磁束の集束箇所が発生し、それによって大き
な磁極勾配を得ることができ、筒状ケーシング6の両端
部の開口から内部に流入した流体は、本実施例の有する
増幅された磁束密度の作用下に、瞬時に活性化されるこ
とになる。
【0043】図15及び図16に示されている第八の実
施形態は、各種流体が流動する回路の中に組み込み、内
部を流通する流体を活性化するための装置に本発明を適
用した例で、流体に対して磁力線の作用と遠赤外線の作
用を同時に与えようとするもので、図13に示した第七
の実施形態と同様の形式で磁石1及び介装部材5の配設
し、一段八個の磁石1を二段計十六個使用し、これら磁
石1と点的に接触する磁性体からなる溝型カバー7、7
を周囲に配設すると共に、これら全体を遠赤外線を発生
するセラミックチューブ8内に収容し、それらを両端に
接続ノズル9、9を有する管状のケーシング10に収容
する。
【0044】図16に示すごとく、磁石1の外周部の一
部は溝型カバー7、7の内壁と点的に接触しており、そ
の接触点の周囲に磁力線の集束して大きな磁極勾配が生
じると共に、磁石1と磁石1の間に介置された磁性体か
らなるリング状の介装部材5の周囲にも大きな磁極勾配
が獲得でき、更に、溝型カバー7、7の間にはセラミッ
クチューブ8が露出しているため、接続ノズル9からケ
ーシング10内に流入した流体は、磁力線と遠赤外線の
双方の作用を受けて他の接続ノズル9から外部に流出す
る間に活性化されることになる。
【0045】図17及び図18に示す第九の実施形態
は、第二の実施形態の変形といえるもので、第二の実施
形態に於て重合された二段の磁石の間に、連設された磁
石1の全長にわたって磁性体からなる複数の細杆を介装
部材5’として介置し、更に、蓋状ケーシング3、3’
と磁石1の間にも同様の介装部材5’を配置したもの
で、磁石1と磁石1の間の間隙部分4以外にこれら介装
部材5’の周囲に磁力線の集束を発生せしめ、それら集
束の錯綜した状態を生み出し、間隙部分により大きな磁
極勾配を発生させる。
【0046】因に図17に示す実施形態では、一列八個
の磁石1を二段十六個使用し、間隙部分に9000乃至
10000Gの磁束密度を得ることができた。また、こ
の場合の装置の幅は148mm、厚さは19mmであ
る。
【0047】図19及び図20に示す第十の実施形態
は、流体に磁力線の作用のみを与えるためのもので、図
17に示した実施例と同様に構成した磁石1の上下の磁
極面に、溝型カバー7に代えて磁性体からなる板片1
1、11を当接吸着せしめ、それを両端に接続ノズル
9、9を備えた管状のケーシング10内に収容したもの
である。
【0048】図20に示すごとく、この実施形態におけ
る磁力線の集束箇所は、主として介装部材5が介置され
た磁石1と磁石1の間、磁石1同志の間の間隙部分4、
磁石1の外周部がケーシング10の内壁に点的に接触す
る部分の周囲、及び磁石1の磁極面に吸着された板片1
1の端部がケーシング10の内壁に接触する部分の周囲
であり、これらの集束部分の磁力線が複雑に錯綜して、
ケーシング10内には極めて大きな磁極勾配が生成され
る。
【0049】図21及び図22に示す第十一の実施形態
は、これまで説明した実施の形態が、円盤状の磁石の磁
極面を同一平面上に揃えて、各磁石を全体として直線的
に並べたものであったのに対し、磁極面を同一平面上に
揃えることは同じであるが、各磁石が全体として円弧ま
たは円を描くように並べたもので、本発明による磁束密
度の増幅装置が流体の活性化装置として他の部品の一部
に組み込まれる場合に有効な形態である。
【0050】この場合も、磁石1相互の間の間隙部分
4、ケーシングと磁石1の接触点の周囲に磁力線の集束
箇所が多数発生する点は、これまでに説明した各実施形
態と同様であり、これらの円弧または円に沿って連設さ
れた磁石を何段か重ね合わせることも任意である。
【0051】以上の実施の形態の説明に於ては、中心孔
2を有する円盤状のネオジウム磁石を使用した例を説明
したが、中心孔の有無、磁石の形状、磁石の材質はこれ
に限定されることなく任意であり、磁石の連設個数、重
合の段数、カバー及びケーシングの材質及び形状等々も
任意に選択できるものである。
【0052】図23及び図24に示す実施例は、図19
及び図20に示した第十の実施例を更に拡大改良した第
十二の実施形態で、流動体からなる燃料等の物質を流通
させるパイプと言う概念と、既成の磁石が円盤型である
という二点から、装置全体の断面形状を円形にまとめて
いた第十の実施例を大幅に改案し、磁極面を相互に吸着
させて四体一組の積重体とした永久磁石1を横方向に八
組にわたって連設し、合計三十二体の磁石を断面矩形の
直方体からなるケーシング10に収容したもので、ケー
シング10がその両端に接続ノズル9を備えていること
は第十の実施例と同様である。
【0053】この場合、介装部材5及び板片11の設置
は任意に行えるが、図示例の場合には、連設された永久
磁石の長手方向の両側面に各四本の介装部材と、一組四
個の永久磁石を二個ずつに分割するようにそれらの中間
に日本の介装部材を置く。更に、この永久磁石の連設体
を包囲するように、鉄の板片11及びセラミックス板
8’を配置し、それをケーシング10内に挿入固定す
る。
【0054】この実施例に於ては、直径17mm厚さ6
mm、単体の磁束密度3400Gのネオジューム磁石を
前述のごとく三十二個使用し、その長手方向の軸線に沿
った磁束密度を計測すると、最低7700G、最高14
260Gの値が得られ、平均して約11000Gの測定
結果が得られた。
【0055】また、各永久磁石及びケーシングと永久磁
石の間には介装部材及び板片により空隙が形成されてい
るため、接続ノズル9から注入された流体は、同一平面
上に揃えられた磁極面に平行に且つ円滑にケーシング1
0内部を流動し、反対側に設置されたノズル9から流出
することも確認された。
【0056】更に、単体の永久磁石が中心孔を有してい
る場合には、図24に示すごとくその中心孔に更なる介
装部材5を設置することができるので、その介装部材に
よって磁力線の集束箇所を任意に増加させることが可能
であるとともに、四個ずつ連設された中心孔によって形
成される内腔にセラミックス製の小球を多数設置するこ
とも可能である。
【0057】図25に示す第十三以下の実施形態は、既
存の機器に簡単に組み込めるように図10ないし図12
に示した第五及び第六の実施例を拡大改良したもので、
流体の通路に予め用意した磁束密度増幅装置を介装する
ための構造であり、枠体13を有する網12の上に各実
施例で使用されたものと同様の永久磁石をお平面的に四
個配置し、網12の反対面に前述の四個野永久磁石と吸
着しあう状態で更に四個の永久磁石を配置したものが、
図25に示す第十三の実施形態である。
【0058】この実施例においては、最低4500G、
最高8500G、平均して6000G程度の磁束密度が
得られるが、使用される永久磁石単体の数は八個であ
り、永久磁石は配置される網12の表裏から互いに吸着
しあうため、永久磁石を網12に固定するための補助手
段を必要としない。
【0059】図27及び図28に示すものは前述第十三
の実施形態の改良からなる第十四の実施形態で、八個の
永久磁石の代りに表裏合計十八個の永久磁石を使用した
例で、この場合の平均磁束密度は約9000Gである。
【0060】図29も第十三の実施例の改良にかかる第
十五の実施形態で、永久磁石の構成は図27及び図28
の例と同様であるが、磁性体からなる網12を使用し、
一面九個の永久磁石を網12上に配置するとともに、そ
れら永久磁石に介装部材を介して更に九個の永久磁石を
吸着させる形式になっている。これは永久磁石が網12
の一方の面に露出することが望ましくない場合の設計
で、磁束密度の数値は図27及び図28に示したもと同
等である。これらの実施形態は、永久磁石の数量、永久
磁石の形状等を任意に選択することができ、使用目的に
応じて自由に設計を変更することができる。
【0061】図30示すものは前述の第十三の実施形態
の発想を生かして改良された第十六の実施形態で、これ
まで多用してきた介装部材5を網12に変えて利用する
形式で、枠体13に簀の子状に介装部材5を多数配置固
定して、これを網12と同様に使用するもので、図示例
では図27に示したものと同様の永久磁石の配置を適用
した例が示されている。
【0062】
【発明の効果】以上のごとく本発明によると、安価な市
販の永久磁石を利用し、その配列及び連設の方法を調整
する事によって、装置の平均磁束密度を使用されている
永久磁石単体の磁束密度の200%乃至300%に高め
ることができ、このように磁束密度が増幅された本発明
装置を使用して、燃料、食料、各種製造原料となる流体
を迅速且つ安価に活性化することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】永久磁石単体の側面図である。
【図2】図1に示すものの平面図である。
【図3】従来形式による永久磁石の連設形式を示す正面
図である。
【図4】本発明第一の実施形態の部分的に断面で示した
平面図である。
【図5】図4に示すものの正面図である。
【図6】第二の実施形態の部分的に断面で示した正面図
である。
【図7】第三の実施形態の部分的に断面で示した平面図
である。
【図8】図7に示したものの正面図である。
【図9】第四の実施形態の部分的に断面で示した正面図
である。
【図10】第五の実施形態の部分的に断面で示した平面
図である。
【図11】図10に示すものの正面図である。
【図12】第六の実施形態の正面図である。
【図13】第七の実施形態の部分的に断面で示した平面
図である。
【図14】図13の中央部縦断面図である。
【図15】第八の実施形態の部分的に断面で示した平面
図である。
【図16】図15に示したものの中央部横断面図であ
る。
【図17】第九の実施形態の部分的に断面で示した正面
図である。
【図18】図17に示したものの中央部縦断面図であ
る。
【図19】第十の実施形態の部分的に断面で示した平面
図である。
【図20】図20に示したものの中央部横断面図であ
る。
【図21】第十一の実施形態の円弧状に磁石を連設した
ものの平面的概念図である。
【図22】第十一の実施形態の円状に磁石を連設したも
のの平面的概念図である。
【図23】第十二の実施形態の横断面を含む正面図であ
る。
【図24】第十二の実施形態の縦断面図である。
【図25】第十三の実施形態の平面図である。
【図26】第十三の実施形態の正面図横断面図である。
【図27】第十四の実施形態の平面図である。
【図28】第十四の実施形態の左側面図横断面図であ
る。
【図29】第十五の実施形態の左側面図横断面図であ
る。
【図30】第十六の実施形態の平面図である。
【符号の説明】
1 永久磁石 2 中心孔 3 蓋状ケーシング 4 間隙部分 5 介装部材 6 筒状ケーシング 7 溝型カバー 8 セラミックチューブ 9 接続ノズル 10 ケーシング 11 板片 12 網

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円盤型の永久磁石を複数個を相互に吸着さ
    せて一組の積重体とし、その積重体複数組を相互に吸着
    させて横方向に連設し、積重体の永久磁石の間及び連設
    された積重体相互の外周面に介装部材を介置し、全体を
    磁性体からなる板片で包囲し、更にそれをセラミックス
    板によって覆ったものを、磁性体からなる断面矩形の筒
    状のケーシングに、永久磁石の磁極面がケーシングの軸
    線と平行になるように収容し、該ケーシングの両端開口
    部に接続ノズルを固定してなる永久磁石の磁束密度増幅
    装置。
  2. 【請求項2】円盤型の永久磁石を複数個を相互に吸着さ
    せて一組の積重体とし、その積重体複数組を相互に吸着
    させて任意方向に連設したものを、枠体に固定された網
    または介装部材の一方または両方の面に設置してなる、
    永久磁石の磁束密度増幅装置。
JP8248871A 1995-09-20 1996-08-31 永久磁石の磁束密度増幅装置 Expired - Lifetime JP2873940B2 (ja)

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