JP2873859B2 - 乗用電動単軌条運搬車の傾斜角による速度制御装置 - Google Patents

乗用電動単軌条運搬車の傾斜角による速度制御装置

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JP2873859B2
JP2873859B2 JP2098836A JP9883690A JP2873859B2 JP 2873859 B2 JP2873859 B2 JP 2873859B2 JP 2098836 A JP2098836 A JP 2098836A JP 9883690 A JP9883690 A JP 9883690A JP 2873859 B2 JP2873859 B2 JP 2873859B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この発明は乗用電動単軌条運搬車の傾斜角による速度
制御装置に関する。
【従来の技術】
単軌条運搬車はもともと、傾斜が多く、狭隘な通路の
多い果樹園などで頻用される荷物の運搬車であつた。 レールは1本であるから敷設が容易である。自動運転
できるので、便利である。例えばみかん園などでは200k
g積みの小型の単軌条運搬車が既に広く用いられてい
る。 土木用としての用途も開けつつある。この場合、土
砂、セメントなどの重量物を運搬するので、500kg〜1t
積みのものが適している。このように大型の単軌条運搬
車の場合はレールを上下2本にする事が多い。上下2本
にして継板で両者を結合するので上下方向の力に対して
きわめて堅牢で、しかも左右の揺れに対して強い。この
場合でもレールは1本とみなされるので単軌条運搬車と
いう。 これまでの単軌条運搬車は動力車と台車とよりなりこ
れらが相互に連結されたものである。電力線を敷設しな
いので動力源は液体燃料であつた。エンジンによつて駆
動されるのである。 現在のところ単軌条運搬車には人が乗つてはいけない
ことになつている。農業用、土木用いずれにおいても無
人で走行する。本格的な乗用の単軌条運搬車は未だ存在
しない。 しかし農業用の単軌条運搬車において人が乗れないと
不便なことが多く、実際には単軌条運搬車に人が乗つて
移動することも多い。近い将来単軌条運搬車に人の乗る
ことが認められるようになるであろう。 禁止はされているが、乗用単軌条運搬車の研究は進め
られている。本出願人は乗用の単軌条運搬車として、 特公平1−24099(H1.5.10) 特公平1−24661(H1.5.12) 特公平1−24662(H1.5.12) などの発明を公けにしている。これは動力車と台車とが
別体になつた農業用のものの改良である。座席角度を変
化させることができるようになつている。 さらに、コルフ場や行楽地において、人を運ぶための
単軌条運搬車があれば便利である。とくに傾斜が多く広
い場所では乗用単軌条運搬車が有用になろう。 人を運ぶのであるから、なによりも安全性が優先され
なければならない。しかも操作が容易であるということ
も強く望まれる。 安全であるとともに快適でもなければならない。走行
速度についていえば、水平走行、上昇走行、下降走行に
ついて速度が変わつた方が良い。一様速度で走行する
と、危険であるし、また不快なこともある。 平坦な土地を走る場合は高速であつても差支えない。
しかし、坂を下降する場合、坂を上昇する場合はより低
速で走行する方が良い。これらは重力に対する加速度成
分を持つ運動であるので、速すぎると不快なことがあ
り、また危険である。 エンジンを駆動源とすると、上昇時は重力が抵抗とし
て働くので自然に低速となる。 反対に、坂を降りるときは重力が正に働らくので、余
分な速度が出てしまう。 そこで単軌条運搬車においては、下降時の速度を抑制
するためにいくつかの工夫がなされてきた。 ひとつは定速ブレーキの採用である。これは固定され
たブレーキドラムの中で、駆動軸に連結されたブレーキ
シユーを回転させるものである。ブレーキシユーはスプ
リングで閉じるように賦勢され、回転遠心力により開く
ようになつている。 ある速度以上になると遠心力がスプリング力に打克つ
てブレーキシユーが開き、ドラム内壁に接触するように
なつている。すると、これ以上の速度が出ないようにな
る。 定速ブレーキの他に非常停止ブレーキも採用される。
これは高速であることを検知してブレーキをかけるもの
である。暴走を防ぐことができる。定速ブレーキが正常
である限り、非常停止ブレーキが作動する余地はない。
両者の作用により降板時に過剰な速度が出ないようにな
つている。 このような機構はエンジンを駆動源とする従来の単軌
条運搬車であつても備えられている。
【発明が解決しようとする課題】
定速ブレーキは下降時に定速で走行するようにしたも
のである。この速度は平坦な土地を走行するときの速度
よりも当然大きい。速度を検出し速度の上限を決定する
のであるからこれらは当然の事である。 積荷を運ぶ場合はこのようなものであつて差支えな
い。走行時の快適さなどというものは問題にならないか
らである。 しかし人間を乗せて走る場合、坂を降りる時の速度
は、平坦な土地を走る時の速度より、むしろ遅い方がよ
い。エレベータによる下降の場合もそうであるが、急激
な下降感は不快なものである。 しかし、エンジンを駆動源とする場合、下降時速度を
平坦走行時速度よりも遅くするというような事は容易に
はできない。 また、エンジンを用いる駆動様式の場合、操作性が悪
いという欠点がある。 乗用の単軌条運搬車において、坂を上昇する時及び下
降する時に、傾斜角に応じて速度を遅くするようにでき
る機構を提供する事が本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
本発明の単軌条運搬車は電気によつて駆動されるよう
にする。このためレールに沿つて給電線を敷設し、ここ
から電力を採る。動力源は電動機となる。そして、傾斜
センサを用いて傾斜角を測定し、この信号に基づいてイ
ンバータの周波数を変え、これにより電動機の回転数を
変化させるようにしている。水平に対する傾斜角Θとす
ると、Θの絶対値が小さいうちは電動機回転数を一転と
し、Θの絶対値がある一定値より大きいと、この差に比
例して速度を減ずるようにする。 電動機に加える交流電流の周波数fに電動機の回転数
が比例する。インバータの出力周波数fを、インバータ
の入力電圧によつて変化させる。 単軌条運搬車の傾斜角をΘとすると、ある傾斜角Φを
決め (i) Θ<−Φ のとき f=f0+a(Θ+Φ) (ii) −Φ≦Θ≦Φ のとき f=f0 (iii) Φ<Θ のとき f=f0−a(Θ−Φ) という制御をするのである。電気を用いるから傾斜セン
サを利用できる。上記のような演算は簡単なアナログ回
路で実現することができる。
【作 用】
傾斜センサを設けているので、単軌条運搬車の傾斜角
が分る。電力源があるので制御のために電子回路を用い
ることができ、傾斜センサを利用できる。 傾斜センサの出力によりインバータの発振周波数を変
え、電動機の回転数を変えるようにしている。傾斜角
と、電動機の回転数の間に任意の関係を設定することが
できるが、先述のように関係を設定する。 すると傾斜角が小さい時(−Φ〜Φ)、電動機の回転
数は一定値となり、傾斜角が大きい時、傾斜角の大きさ
に比例して電動機の回転数は低減する。
【実 施 例】
実施例を示す図面によつて説明する。 乗用単軌条運搬車全体の左側面図を第1図に、正面図
を第2図に示す。これは、2基のほぼ等価な前後の走行
装置Dの上に乗客の乗れる車両Fを搭載したものであ
る。 レールJは上下2重レールであり、上レールUと下レ
ールVとを継板Tで連結したものである。これは例えば
特公昭63−51202号(S63.10.13公告)のものを使うこと
ができる。 乗用単基条運搬車であるから車両Fの上にはいくつか
の座席Hがあつて人が座れるようになつている。操作盤
Iなどが車両Fの中に設けられる。操作盤Gにおいて発
進、停止などの操作を行なうことができる。 上下レールはともに正方形断面の鉄で作つた長尺の部
材である。下レールVはこれに直角な棒材であるレール
受101によつて支持される。レール受101の単は支柱102
によつて固定される。支柱102の下端は地面の下に埋設
される。沈下防止板103が支柱102の途中に固定され、こ
れが支柱にかかる荷重を支えている。 上レールは上下の車輪、上部ガイドローラなどを導く
ものである。下レールは下部ガイドローラを導くもので
ある。上レールの側面にはラツクKが固着してある。 この例ではひとつの車両Fについて前後ふたつの走行
装置Dが設けられている。走行装置については第3図〜
第7図に示してある。 走行装置Dは、アルミ合金、鋳鉄などで作られ内部が
いくつもの空洞部に仕切られたフレームCと、これによ
つて支持される車輪、車軸、電動機などを有する。 フレームCは、レールの左右に分かれている。これら
両側に分かれたフレームを上方前後で連結するのが前上
部偏芯車輪軸1と後上部偏芯車輪軸2である。フレーム
Cはさらに上部中央で竪軸受支持台56により連結され
る。上部後方に於ても電動機取付台57によつて連結され
る。 車輪軸1、2はそれぞれ前上部車輪Mと後上部車輪N
とを回転自在に支持している。これらは上レールUの上
面に接触転動し、車両の全荷重を担つている。 上部車輪M、Nは単純な円形車輪で鍔部を持たないか
ら、常にレールの上に存在するためのガイドを必要とす
る。 これが上部ガイドローラX、下部ガイドローラRであ
る。上部ガイドローラXは鉛直軸のまわりに水平回転す
るローラであり、上レールUの上半部側面に接触転動す
る。 下部ガイドローラRはフレームの下端に鉛直軸によつ
てとりつけられた遊輪である。これは下レールの側面に
接触転動する。 このように上下ガイドローラがあるので、走行装置は
レールに対して左右の位置が決められる。 上部車輪、ガイドローラだけでは、レールに対して、
走行装置が上方へ持ち上るので、下部車輪がさらに設け
られる。 フレーム前下方には前下部車輪軸3が片もち支持され
る。前下部車輪0がこれに対して遊輪として回転自在に
とりつけられている。 前下部車輪0は左右にあつて上レールUの下辺を抑え
るもので、片方の鍔部のある車輪である。 フレームの後下方には、後下部車輪軸4が一方に片も
ち支持される。これはフレームに固着されていて、これ
に対し、後下部車輪Pが回転自在に支持されている。 後下部車輪軸4の延長線上の位置には駆動軸43があ
り、ここに駆動ピニオンLが取付けられている。駆動ピ
ニオンLは一部に鍔部があつて、上レールUの下辺を押
えている。 後下部車輪Pは左右に2つあるのではなく、左側にの
みひとつあり、右側には駆動ピニオンLがある。駆動ピ
ニオンLは後下部車輪としての機能も持つている。もち
ろん駆動ピニオンLはラツクKに噛み合い推進力を得る
という機能も果している。 動力は電動機Aから駆動ピニオンLまで伝達される。
伝達系は第8図に略示されている。歯車や軸には相互に
区別するためアルフアベツト記号を付すが、これは機能
や特性を示すものではない。 電動機出力軸5はaジヨイント6によりa軸7に接続
される。a歯車8がa軸7に取付けられておりこれが回
転する。 以下回転力はb軸9のb歯車10、c軸11のc歯車12、
d軸13のd歯車14へと順に伝わる。これらの歯車列は、
フレームCの上側方に斜めに取り付けられた歯車伝達機
構Wの中に含まれる。 回転力はこの後フレームC内部の歯車列に伝達され
る。 d軸13は、dジヨイント15によりフレームC内部の
d′軸17につながる。d′軸17のe歯車18から回転力は
e軸19のf歯車に伝わる。これがg歯車21、h歯車22、
o歯車33を経て非常用低速ブレーキQに伝わる。これは
先に説明したように、角のスピードが出るのを防ぐため
のものである。遠心力が大きくなるとブレーキシユーが
開きブレーキドラム内壁を擦るのでそれ以上スピードが
出なくなる。 駆動源としての回転トルクは、f歯車20と一体となつ
たf軸23のi歯車24から、g軸25のk歯車27、h軸29の
l歯車28、m歯車30を経て駆動軸43のn歯車31に伝わ
る。 こうして電動機Aの回転力が、終端の駆動ピニオンL
に伝達される。電磁ブレーキEが電動機Aに接して設け
られる。これは無励磁作動形であつて、電動機Aの回転
を停止させることができる。 電動機取付台57は、左右のフレームCにまたがるよう
に、ボルト58によつて固着される。電動機Aはボルト59
によつて電動機取付台57に取付けられる。 車両Fは走行装置Dの上に左右への換向、前後上下方
向への傾斜が自在であるようにとりつけられる。左右の
フレームCにまたがるように、竪軸受支持台56が固着さ
れる。これには立軸受92によつてT型立軸91が水平方向
の回転ができるように支持されている。 T型立軸91の上方は水平軸93となつており、この両端
に横軸受94を介して車両Fの下底部材がとりつけられ
る。垂直軸のまわり、水平軸のまわりに回転自由度を持
つ。 次に給電設備について説明する。レール受け101の一
方の側方にはトロリーダクト支柱105が立てられる。こ
れはハンガー106によりトロリー本体107を下向きに支持
している。トロリー本体107は三相交流を流すための給
電線である。これは絶縁体の帯部材の中に3本の平行の
導線を設けたものである。 これらの部材は外部に露出しないようにダクト110で
覆われている。 トロリーから三相交流を得るため、走行装置Dは側方
へ突出した集電アーム109を有する。集電アーム109の先
端には3つの金属片よりなる摺動子111が固定されてい
る。集電アーム109は片もち支持されているが、スプリ
ング112によつて上方へ引寄せられているので、弾性力
によつて摺動子111がトロリー本体107の給電線に接触す
る。 トロリー本体107には、200V又はその他の適当な電圧
の三相交流が流されている。トロリー本体107の給電線
から集電アーム109を通して単軌条運搬車の方へ電力が
供給される。 この電力によつて電動機が駆動されるし、制御盤など
の計器類、タイマー、電子回路などに必要な電力が供給
される。 電動機は交流用であり、これは電圧が一定であるが周
波数を変えることにより回転数を変えることができる。
よく知られているように電動機の回転数N(毎分)は によつて与えられる。pは極数、fは供給される交流の
周波数(Hz)、sはすべりであり、これはfによらない
定数である。 そこでインバータにより傾斜に応じた周波数fの交流
を電動機に供給する。 傾斜センサについて説明する。これは市販の素子があ
る。傾斜子Θに応じて出力電圧vを生ずるものである。 第9図にここで用いた傾斜センサの特性を示す。これ
は傾斜角Θの測定可能範囲が−30゜〜+30゜である。−
30゜で出力電圧が1V、+30゜で5Vであり、その間にΘと
vに線型関係がある。Θ=0でv=3Vである。Θ<−30
゜になるとv=1Vのままで、Θ>30゜になるとv=5Vの
ままである。 つまりvとΘの間には の関係がある。この傾斜センサふたつを第10図に示すよ
うに、装置の水平面に対して−30゜、+30゜をなすよう
にとりつける。ここで傾斜センサは矢印を付した方向と
水平面とのなす角度を感知するものとする。 センサ取付台が水平に対してΘだけ傾くと、センサ
の傾きは(30−Θ)となりこれはΘが0゜〜+30゜の範
囲で比例出力を出す。センサの傾きは(30+Θ)とな
りこれはΘが−30゜〜0゜の範囲で比例出力を出す。 第11図はセンサの出力電圧である。Θが負の場合出
力は5Vで、Θが正の時比例出力を与える。さらにΘが60
゜をこえると、出力は1Vになる。つまりこのセンサの出
力v1と書くことができる。これは(2)〜(4)のΘのかわ
りに(30−Θ)を代入することによつてただちに得られ
る。 第12図はセンサの出力電圧である。Θが−60゜の場
合出力は1Vで、Θが−60゜〜0゜で比例出力を与える。
Θが正の場合出力は5Vである。このセンサの出力v2と書くことができる。これらの信号を乗算器によつて乗
算しこれをインバータの入力電流信号zとする。インバ
ータは200Vの三相交流を出力とするが、周波数fがzに
よつて変化している。インバータの出力を前後の電動機
に接続する。これは第14図に略構成を示している。傾斜
センサ、インバータなどは制御盤の中に収容されてい
る。 乗算器は、2つの入力電圧をアナログ乗算し、電流出
力zを与える。これはv1、v2の積なのであるが適当な範
囲の電圧にするためいくつかの比例定数が用いられる。
その結果が第13図に示される。 z=0.8v1v2(mA) (11) と書ける。ここでv1、v2の単位はV、zの単位はmAであ
る。 ここままでは、Θ0の近傍でzが変化し、平坦な場
所での走行時に、インバータの出力fが変化してかえつ
て好ましくない。そこでΘが0の近傍でリミツタをかけ
る。これは適当に決めればよいのであるが、たとえばΘ
の絶対値が5゜の範囲で一定速度になるようにする。そ
うすると、乗算器出力は修正されて、つぎのような函数
形になる。 これは、−60゜から60゜ヲ測定範囲とし、Θの絶対値
によつてきまる電流出力を与えている。しかしここで
は、−30゜から+30゜までを電動機の回転数制御範囲と
して、−30゜以下、30゜以上はそれぞれ−30゜の時の
値、30゜の時の値をとるようにする。 第15図はインバータの入力出力特性図である。この折
線函数はノツチの切換えである程度自在に変えることが
できる。 ここでは、fを60〜75Hzの範囲で変化させるように、
次の函数形を採用している。 インバータの出力周波数fと電動機の回転数は比例す
るので、傾斜角に応じた速度制御が自動的になされるこ
とになる。この例では、Θ=±30゜での速度が60とする
と、Θ=0での速度が75になるようになつている。第16
図に速度制御の概略の関係を示す。 モータの回転数とトルクの関係はモータに固有のもの
であるが、ここでは、f=60゜で最大トルクを生ずるも
のを選ぶのが望ましい。|Θ|が30゜以上の急な登坂、
降坂時に対応するからである。時に登坂時にはパリーが
必要であるから。これは有利である。 この例では30゜まで線型制御しているが、これは多く
の場合、坂の傾斜は30゜以下であるからである。もちろ
ん線型制御の範囲をさらに拡げて40゜程度までにしても
差支えない。また速度可変の範囲も1〜75/60に限ら
ず、これよりも狭くてもよいし、広くてもよい。 以上に説明したものは、Θの正負に関して全く対称に
なるように速度制御するものである。しかし別段完全に
対称である必要はない。上昇時の速度が下降時の速度よ
りも小さくなるようにしてもよい。またその反対であつ
てもよい。これは、第10図に示したセンサ、のセン
サ取付角を変えることによつて容易に設定できる。 また第13図に於て乗算器の出力をある電圧でリミツト
し、山形の折線の頂部を削りとつている。これは電気回
路によりリミツタをかけたものである。もちろん簡単な
工夫でできることである。 しかしこれ以外にも同じ折線函数を得ることができ
る。この場合、第10図におけるセンサの取付角を30゜で
はなく35゜にしておけばよいのである。すると、第13図
のグラフは±5゜の範囲で一定値(20mA)となり、別に
リミツタ回路を必要としない。 制御範囲が±30゜で、用いるセンサの検出範囲が0〜
60゜であるが、この場合、センサを2つにすると楽に設
計できる。 しかし、制御範囲が60゜、検出範囲も60゜なのである
から、センサひとつでも制御系を構成することができ
る。 こうするためには次のようにする。第9図でΘ=0の
センサ出力が3Vであるので、3Vの標準電圧を作つておき
これとセンサ出力とを差動増幅する。この出力を絶対値
回路に通せばよいのである。
【発明の効果】
傾斜センサを用いて単軌条運搬車の傾斜角を測定して
いるから、上昇中或は下降中又は水平走行しているとい
うことが誤りなく検出される。エンジンやモータに加わ
るトルクの大きさにより傾斜角を求める事はできるが、
乗量に依存し、不正確である。 上昇時だけでなく下降時も速度を抑制するので安全で
あつてしかも快適である。 電気を動力としているから、電気回路、センサを用い
て制御系を構築できる。しかもインバータ、電動機より
なる既存の速度制御装置を用いることができる。従来の
単軌乗運搬車のように液体燃料によつてエンジン駆動す
るものでは、このような傾斜角による速度制御は極めて
難しい。 このような速度制御は自動的になされるから、運転手
は不要である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の速度制御装置が設けられている乗用電
動単軌条運搬車全体の左側面図。 第2図は同じものの正面図。 第3図は走行装置のみの平面図。 第4図は走行装置のみの正面図。 第5図は走行装置の左側面図。 第6図は走行装置の背面図。 第7図は走行装置の右側面図。 第8図は動力伝達系統の略図。 第9図は傾斜センサの傾斜角−出力電圧特性図。 第10図はふたつの傾斜センサの取付略図。 第11図はセンサの傾斜角−出力電圧特性図。 第12図はセンサの傾斜角−出力電圧特性図。 第13図はセンサ、の出力の乗算の結果による傾斜角
−電流出力特性図。 第14図は速度制御機構の概略構成図。 第15図はインバータ入力と出力周波数の特性図。 第16図は傾斜角−速度の関係図。 A……電動機 C……フレーム D……走行装置 E……電磁ブレーキ F……車両 G……操作盤 H……座席 I……制御盤 J……レール K……ラツク L……駆動ピニオン M……前上部車輪 N……後上部車輪 O……前下部車輪 P……後下部車輪 Q……非常用定速ブレーキ R……下部ガイドローラ T……継板 U……上レール V……下レール W……歯車伝達機構 X……上部ガイドローラ 1……前上部偏芯車輪軸 2……後上部偏芯車輪軸 3……前下部車輪軸 4……後下部車輪軸 56……竪軸受支持台 57……電動機取付台 91……T型立軸 92……立軸受 93……水平軸 94……横軸受 101……レール受 102……支柱 103……沈下防止板 105……トロリーダクト支柱 106……ハンガー 107……トロリー本体 109……集電アーム 110……ダクト 111……摺動子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−314662(JP,A) 特開 平2−41973(JP,A) 特開 平2−70205(JP,A) 特開 昭61−94504(JP,A) 特開 昭60−237804(JP,A) 実開 昭59−109909(JP,U) 実開 昭59−195904(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラックを有するレールの上を走行する電動
    単軌条運搬車であって、電動機と、ラックに噛み合い推
    力を得る駆動ピニオンと、電動機で発生した動力を減速
    しながら駆動ピニオンに伝達するため歯車列によって構
    成された動力伝達機構と、レール上を走行するための上
    下前後の車輪と、動力伝達機構を内蔵し車輪を支持する
    ためのフレームと、電動機の回転を停止させるための電
    磁ブレーキとを含み人間が乗るべき車両を搭載した単軌
    条運搬車に於いて、単軌条運搬車の水平面に対する前後
    方向の傾斜角Θを検出するため前後方向で反対向きに傾
    いて車両に対して固定された二つの傾斜センサと、電動
    機を駆動するための交流電流を生じその発振周波数を二
    つの傾斜センサによって測定した傾斜角Θによって変え
    るようにしたインバータとを含み、傾斜角Θの絶対値が
    小さい時は発振周波数を大きい一定値とし、傾斜角Θの
    絶対値が大きくなるに従ってインバータの発振周波数が
    小さくなるようにし、傾斜角Θが正負方向に一定の値を
    越えると発振周波数が小さい一定値を保つようにした事
    を特徴とする乗用電動単軌条運搬車の傾斜角による速度
    制御装置。
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