JP2003063382A - 地上型乗用単軌条運搬車 - Google Patents

地上型乗用単軌条運搬車

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JP2003063382A
JP2003063382A JP2001253921A JP2001253921A JP2003063382A JP 2003063382 A JP2003063382 A JP 2003063382A JP 2001253921 A JP2001253921 A JP 2001253921A JP 2001253921 A JP2001253921 A JP 2001253921A JP 2003063382 A JP2003063382 A JP 2003063382A
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ground
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wheel
vertical
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Hideo Chigusa
英男 千種
Hiroshi Ikegawa
寛 池川
Hideki Chigusa
英樹 千種
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CHIGUSA GIKEN KOGYO KK
Original Assignee
CHIGUSA GIKEN KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜した細い道が多数存在する山の手住宅街
において高齢者などに便宜で安全な通行手段を与えるこ
と。 【解決手段】 下端にはソケットをもちレ−ルより狭い
幅をもつ支持棒によって一本レ−ルの下面を支持し、横
レ−ル受けにソケットを差し込み、地面から2本の短い
支柱をたてて横レ−ル受けを両持ち支持させ、横レ−ル
受けにそってソケットを移動させることができるように
する。道の事情によって左右にソケットをずらせて固定
し障害物や断崖がある小道にもレ−ル敷設できるように
する。支柱に対してレ−ルを左右に位置調整できるから
レ−ルの彎曲をできるだけ小さくでき工事費をも節減で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は傾斜の多い都市、
町における傾斜路通行装置としての地上型乗用単軌条運
搬車に関する。単軌条運搬車は、もともと山間、丘陵地
に敷設された1本のレ−ルの上を積み荷を乗せて無人自
動走行する装置であった。一本レ−ルの上を走行するの
で単軌条運搬車或いはモノレールという。ラック付きレ
−ルの上下を車輪によって押さえラック・ピニオンの噛
み合わせによって推力を得る。45度以上の傾斜地をも
荷物を持って上り下りすることができる。小型でタフな
搬送の手段であった。無人走行するからレ−ルの始点と
終点には人がおり荷物の積み込みや積み卸しをしてエン
ジンをスタートするようにしている。停止については、
地上定位置にストッパがあって単軌条運搬車の自動停止
レバーを叩き自動停止するようになっている。本発明は
無人のものではなく小型乗用の単軌条運搬車に関する。
【0002】
【従来の技術】古い都市には傾斜のある小道があって、
その果ての高台に住宅地があるという場合がある。下町
へおりて買い物をするためにはきつい傾斜道をおり荷物
をもって上らなければならない。道が狭いので自動車も
通らないという場合もある。坂道であると老いた歩行者
には苦労である。歩行の不自由な人にとっても坂道は避
けたいようなものである。
【0003】手動の車イスは普及しているが坂道の昇降
には力が要って容易でない。電動の車イスも坂道の上下
には危険がある。坂は一部階段になっていることもあっ
て車イスでは通行できないこともある。
【0004】道路の一部や大学の構内など屋外にエスカ
レータを設け歩行の補助手段としたものは存在する。し
かしエスカレータを設置するにはかなり広い道路幅が要
求される。敷設の費用は莫大であり保守管理費用、電力
費も嵩む。曲がりくねった狭い坂道を簡便に通行できる
ような歩行補助手段はこれまでなかったといってよい。
だから従来技術といえるほどのものは殆どない。
【0005】自由走行するものは滑り落ちる恐れがある
ので役に立たない。軌道をもつものは滑落しないように
できようが、そもそも狭くて曲がりくねった坂道に軌道
を敷設することなど不可能である。
【0006】わずかに本出願人になる懸垂型の乗用単軌
条運搬車がその最初のものであろうと思われる。
【0007】(1)特願2000−343045「乗用
懸垂型単軌条運搬車」
【0008】これは、都市型の単軌条運搬車として初め
てのものである。レ−ルを地上より高く保持してレ−ル
から台車を吊り下げるような懸垂型の単軌条運搬車であ
る。これは地上から対になった門型の支柱をたて支柱の
梁にレ−ルを固定し、レ−ルから単軌条運搬車を吊り下
げるような構造にしたものである。横揺れがあっても懸
架しているから安定感がある。レ−ルも2本レ−ルにで
きるし堅固な構造とすることができる。レ−ルは横幅の
狭いものであるから道ばたを利用して敷設することがで
きる。
【0009】本発明はレ−ル敷設を問題にするからレ−
ルについて初めに問題を述べる。本出願人の単軌条運搬
車は目的によってレ−ルの形態が異なる。
【0010】(a)側方からの片持ち 果樹園で250kgの軽い荷重を運搬するというような
場合は、50mm空洞角柱型の一本レ−ルを地上より低
く設けるだけでよい。その場合はレ−ルを側方から片持
ち支持することができる。一本角型レ−ルを側方から片
持ち支持できれば上車輪も下車輪も両鍔付きのものを使
うことができる。上車輪、下車輪が前後にあって、4輪
構造の走行装置となる。しかし一本レ−ル片持ちとなる
と側方への曲げモーメントが強く働きレ−ル受けの鉄パ
イプを曲げる。それで側方片持ち支持は250kg以下
の軽荷重のものにしか使えない。
【0011】(b)上下2本レ−ル より重い荷物を運ぶ場合は上下2本レ−ル構造にする。
上レ−ルと下レ−ルを鉄製の継ぎ手によって結合して3
mの上下レ−ルとする。上下2本レ−ル構造とすると上
からの荷重に対して極めて堅牢になる。剛性も極めて高
く重厚な設備になる。上下2本レ−ルでも横方向には1
本のレ−ルしかないから単軌条運搬車と呼ぶのである。
上下2本レ−ルのうち上レ−ルに上車輪、下車輪、上サ
イドローラなどを接触させ、下レ−ルに下サイドローラ
を接触させるようにする。上車輪は鍔付きのものとせず
鍔なし円筒面上車輪とする。上下の継ぎ手を通すため
に、下車輪はもはや一体とすることができず、左右の2
輪に分割した構造となる。上車輪と左下車輪、右下車輪
が前後にあって6輪の車輪構造となる。
【0012】サイドローラはレ−ルの側面をおさえて車
輪が左右にずれないようにするものである。上車輪が丸
ローラだから左右のズレを防ぐため上サイドローラが必
要である。左右の転倒を防ぐため下サイドローラが必要
である。サイドローラを含めると走行装置は、6輪4ロ
ーラ構造となる。
【0013】(c)1本レ−ル下からの支持 上下2本レ−ルだと高コストになってしまうから、1本
レ−ルを採用したいという場合がある。ラックをレ−ル
の側面に付けるから1本レ−ルだと側方から片持ちする
しかないように思える。それは(a)で述べた通りであ
る。しかし片持ちは曲げモーメントが大きくなりすぎて
荷重が大きい場合は不安定である。そこで1本レ−ルで
ありながら下方から支持するということが望まれる。そ
れは非常に難しいことであるが、本出願人は2本支柱の
上に水平のレ−ル受けを立て、そのまん中に支柱棒を立
て支柱棒の上に1本レ−ルの下面を取り付けたような構
造のものを創案した。
【0014】(2)特開平2−171401号「単軌条
運搬車のレ−ル取付構造」 ラックを側面に付けた1本レ−ルの下面に一定間隔おき
に短い棒の上端を直角に溶接する。棒の幅はレ−ル幅
(50mm)より下車輪の鍔部の幅分だけ狭い。棒の下
端を角型のレ−ル受けの中点に溶接する。レ−ル受けと
棒で逆T字型となる。そのようなレ−ル受けの両端を2
本の縦支柱の上端に固定する。1本レ−ルであるが、
(b)の二本レ−ルとよく似た支持構造となる。強い曲
げモーメントが発生しないから荷重によく耐えるという
利点がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】高台の住宅地にいたる
曲がりの多い狭い坂道を老者が楽に通行できるような手
段は殆どないと述べた。ただ一つ本出願人によって提案
された(1)特願2000−343045はまことに有
望であるが、しかしなおコストの点で問題がある。
【0016】上下2本レ−ルであるから、どうしてもコ
ストが高くなる。2本レ−ルだから1本の場合の2倍以
上のコストがかかる。レ−ルから台車を懸架する構造と
なっているから背の高い長い支柱を立てなければならな
い。長い両持ち支柱を一定間隔で立てなければならずレ
−ル敷設の費用はかなり大きいものとなる。
【0017】乗車無料であって地上交通の補助手段とし
ての単軌条運搬車であるから安全性とともにコストの問
題は大きい。またレ−ルが上にあるから雨滴の落下など
に工夫が必要である。それに場所によっては支柱を立て
られないようなところがある。坂道であってしかも左右
に彎曲している場合は2本の支柱を離して立てることが
できない。それに上方へ突出した支柱とそれによって吊
下られるレ−ルが美観上問題になるという場所もある。
だから狭くて彎曲の多い坂道へ懸架型の単軌条運搬車の
レ−ルを敷設するのは難しいこともある。
【0018】人口の比較的多い都市や町の傾斜地で彎曲
があって傾斜の強い坂道にも敷設可能な低コストで安全
な通行手段を提供することが本発明の目的である。
【0019】
【課題を解決するための手段】都市町での狭小な坂道に
も設けることのできる通行装置として本発明は地上レ−
ル型の乗用単軌条運搬車を提案する。単軌条運搬車その
ものというよりは単軌条運搬車を走行させるレ−ル構造
に工夫がなされている。その特徴は1本レ−ルを下面で
支持したこと、レ−ルの位置を事情に応じて左右に変え
ることができるという点である。
【0020】本発明は、側方にラックを溶接した1本の
角型レ−ルと、間隔を置いてレ−ル下面に固定されレ−
ル幅より狭い幅をもつ縦レ−ル受けと、縦レ−ル受けの
下端に固着される筒状の縦レ−ル受けソケットと、地面
に立てられる左右2本ずつの支柱と、縦レ−ル受けソケ
ットを挿入してあり左右の支柱によって両端が支持され
る水平の横レ−ル受けとよりなり、任意の部位に縦レ−
ル受けソケットを固定することができるようにしたレ−
ル構造にある。
【0021】彎曲のある傾斜のきつい狭い既成の道路の
片隅にレ−ルを設置するのであるから、レ−ルの取付構
造によほどの柔軟性がないとそれは不可能である。が、
本発明はそれに応えるべく高い柔軟性をもっている。ま
ず、レ−ルの左右の位置を自由に設定できるようにした
ということである。それに1本レ−ルだから道の彎曲に
対応しやすい。空中懸架のように大がかりでなくて地上
に少し突き出ただけのものだから、狭い曲がった坂道に
でも敷設することができる。
【0022】縦の支柱を立てる手段としていくつもの方
法が考えられる。既存の階段の一部に穴をほり沈下防止
板をおいて沈下防止板の通し穴に支柱を差し込んで支柱
を保持することもできる。あるいはアンカーボルトをも
つコンクリート床を作ってアンカーボルトで沈下防止用
の平板を固定し、その平板によって支柱を保持するよう
にもできる。
【0023】レ−ル側面に溶接するラックは帯鋼を波型
に折り曲げたものではなくて、棒状鋼材を機械切削して
歯を正しく造形したものを用いる。そうすることによっ
てラックが変形破損する事故を防ぐことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】レ−ル構造に本発明の工夫が存在
するから、まずレ−ルについて説明する。2名が乗車で
きる乗用台車を目的にしている。車両の重量を645k
gとして、人間が80kg×2=160kgとなるから
合計で805kgにもなる。このように重い荷重である
と、従来の単軌条運搬車では上下2本レ−ルでないと支
持できなかった。だからそのぐらいの荷重の場合従来は
上下2本レ−ルにしてきた。本出願人の先願(1)も上
下2本レ−ルを使っている。
【0025】しかし2本レ−ルにするとレ−ルコストが
倍加されるし、曲がりの大きい急な傾斜の小道には剛性
高い2本レ−ルを上下左右に曲げることができず現実に
は敷設できない事が多い。1本レ−ルなら工場で曲げら
れるし、なんとか現場でも曲げることができる。そこで
1本レ−ルで支持するようにしたい。先述のように1本
レ−ルの場合は、下車輪を一つにしたいので、側面から
レ−ルを支持する(a)の側面片持ち型を採用してき
た。そうすると二つ割れでなく下車輪が一つにできる。
しかし片持ちだと強い曲げモーメントが働き重い荷重を
受けることはできない。
【0026】そこで1本レ−ルでありながら下から支持
する構造とする。下から受けると単軌条運搬車のバラン
スが良ければレ−ルをねじ曲げる方向の曲げモーメント
は発生しない。だから重荷重を受けることができる。下
車輪は二つ割りになる。これはやむを得ないことであ
る。しかもレ−ル自体を従来のものより堅牢にする。本
出願人の従来製造設置してきたレ−ルは、50mm×5
0mm×3.2mm厚の鉄角パイプであった。ここでは
より強くするために60mm×60mm×3.2mm厚
の鉄角パイプとする。これはレ−ルを大きくして、より
重い荷重に耐えるようにするものである。これはレ−ル
断面積を20%増やすことになる。断面二次係数は73
%も増え丈夫になる。
【0027】剛性を増やすだけでなく次の効果もある。
レ−ル側面、下面、上面ともに10mm増えるから、下
車輪の接触面積を増やすことができる。また慣性モーメ
ントが大きくなり安定性が増える。
【0028】 さらに道幅が狭く傾斜が強く彎曲の強い
小道に合うような工夫をする。支柱とレ−ルの横方向の
関係が固定的であると、様々に変化する個別の道の事情
に対応することができない。そこで、レ−ルの左右位置
を支柱に対してある程度自由に変更可能なようにした。
【0029】図16にレ−ルの概略図を示す。経路に沿
って一定の間隔ごと地面Dに支柱を立てる。左右の支柱
をEとFによって表現している。左右の支柱によって横
レ−ル受けHの両端を両持ち支持する。
【0030】もしも支柱E、Fとレ−ルQの関係が固定
的だと、図16のように右に絶壁Sがあり、左に障害物
Rがある場合、台車Wが障害物Rに当たってしまう。こ
れでは困るから、レ−ルQを下方から支持する縦レ−ル
受けの下端を縦レ−ル受けソケットGによって保持し、
縦レ−ル受けソケットGが、横レ−ル受けHに沿って左
右に動きうるようにする。つまり先述の従来例(2)の
ように横レ−ル受けHのまん中に縦レ−ル受けを溶接し
てしまわない。ソケットGは横レ−ル受けに沿ってスラ
イドすることができボルトで固定することができるよう
になっている。
【0031】左に障害物Rが、右に絶壁Sがある時は、
図17のように、ソケットGを横レ−ル受けHに沿って
右にずらせる。右端の方でソケットGを横レ−ル受けH
に対して固定する。そうすると縦レ−ル受けM、レ−ル
Q、台車Wの全てが右に偏ることになる。台車Wは左の
障害物Rに接触することなく、この難所を通過できる。
このように支柱を埋設した後でレ−ルの左右位置を調整
することができる。それが本発明の最も特徴のあるとこ
ろである。
【0032】これは障害物Rと絶壁Sが両側にある場合
であるが、そうでなくてもこの機構は有効である。支柱
は道の彎曲に従って左右に振れながら立てられるが、ソ
ケットを左右に移動させるとレ−ルの彎曲を減らし、よ
りまっすぐにすることもできる。レ−ルの彎曲を少なく
するとレ−ルの加工の手間が減りレ−ル敷設の工事費が
節減できる。横レ−ル受けを長くしておけばソケットを
その範囲いっぱいに移動させることができる。調整可能
な範囲が増えてレ−ル敷設がより簡単になる。
【0033】このようにして805kgもの重い荷重を
なんなく支えることのできる経済的なモノレールを構成
することができる。
【0034】単軌条運搬車は電力で動くようにする。そ
のためにレ−ルの下側方に電力線、信号線のトロリーを
設ける。縦レ−ル受けに、トロリーダクト支持用のアン
グルを現場で溶接し、その下の空間に、2線トロリー
(3本線が動力用、2本線が信号用)が取り付けられ
る。台車の側方からコの字型にブラケットを出し、その
下に集電アームを設ける。集電アームの先端のシューが
トロリーに接触するようになっている。5本のトロリー
電線からの電力や信号が集電アームを経て、台車に設け
た制御盤に送られる。
【0035】電気を使うから制御は容易であり、発車、
停車などはボタン操作で行うことができる。駆動力を得
る電動機(3相かご形誘導電動機)は無励磁作動スプリ
ング式ブレーキ付きのものを使用する。電流が電動機に
流れるとブレーキは解除されて電動機は回転する。しか
し電流がなくなると、電動機が止まると同時にブレーキ
が働いて完全に停止する。電流が流れない停車中はブレ
ーキが常にかかった状態となる。無励磁作動式ブレーキ
を使うのはそのような利点がある。
【0036】電動機の回転を減速しながら駆動ピニオン
に伝達するのは歯車列である。歯車列は、潤滑油を内部
に充填したフレームの中に収容される(オイルバス)。
摩擦損は少なくメンテナンスの手間をも省くことができ
る。
【0037】また回転系列のどこかに回転検出体を設け
て、速度を図っている。速度の信号を得て台車の走行制
御に利用する。また速度が過大になったときは非常停止
するようにする。
【0038】重量をバランスさせるため電動機は左に、
動力伝達ミッションは右にというように振り分ける。
【0039】また好ましくは電動機を設けた駆動機構を
二つ設けて二輪駆動とする。二輪駆動にするとラックに
かかる力が二分されて、より安全である。
【0040】電動機はインバータ制御する。電動機は交
流モータであるが、交流モータは周波数によって回転数
が決まる。直流モータは電圧を変えて速度を自在に変換
できる。しかしトランジスタを直列に接続して電圧を変
えることになるから発熱が著しく電力ロスがある。電源
はトロリーから得る三相交流であるが、これを直流に変
換しさらに任意の周波数の交流に変換する。
【0041】交流の周波数fを増やすとモータの回転数
が増える。周波数fを減らすとモータの回転数が減る。
そのように周波数を変化させ交流モータの速度を変化さ
せる。このようにインバータ制御は交流・直流・交流の
変換で、周波数を変えてモータ速度を任意に連続的に変
えることができる。つまりソフト発進(徐々に速くな
る)、ソフト停止(徐々に遅くなる)が可能である。
【0042】また回生制御装置を設けている。つまりコ
ンデンサを備えており急な下り坂で電動機が発電すると
それをコンデンサに蓄電する。発電によって制動力が出
るので安全である。また発電した電力を蓄えて再度用い
るから電力費を節減することもできる。エレベータなど
では回生制御は実行されているが単軌条運搬車で回生制
動は初めてである。
【0043】
【実施例】図面によって地上型乗用単軌条運搬車の構成
を説明する。図1は本発明の実施例にかかる地上型乗用
単軌条運搬車の傾斜した状態の左側面図、図2は下方か
ら見た背面図である。本発明の地上型単軌条運搬車1
は、乗用台車2とこれを支える前後の走行装置3、4と
よりなる。走行装置3、4は単にレ−ルの上を辿るとい
うだけでなくて動力源を備え自在にレ−ルに沿って上下
動することができる。そのために上下前後に車輪をもち
電動機と減速機構や駆動ピニオン等を備える。走行装置
の内部構造については後に詳しく述べる。
【0044】ラック5を側面に溶接したレ−ル6が地上
低く備えられる。レ−ル6を台車より上でなく下に設け
ているからレ−ル敷設のコストが懸架型のレ−ルより低
くなる。しかもレ−ルを上下の2重レ−ルにしないで1
本のレ−ルとしている。1本レ−ルとするのはレ−ルコ
ストを削減するためである。単軌条運搬車による運搬装
置は動力車や台車などのコストは大したことはなくて、
レ−ルのコストが最も大きい比率をなす。レ−ルの延長
が長ければ長いほどレ−ルコストが増大する。だから簡
易安価な交通手段とするには単位長さあたりのレ−ル敷
設のコストを下げる必要がある。
【0045】レ−ル6の下面には一定間隔ごとにタップ
付きプレート7が設けられる。それに2穴プレート8を
ボルトによって固着している。2穴プレート8の下には
縦レ−ル受け9が接続されている。縦レ−ル受け9の下
端は横レ−ル受け10によって支持される。横レ−ル受
け10は地面に沈降防止板などによって支持される。
【0046】図1、2において走行装置3、4の側方に
は電磁ブレ−キ11が突出して見える。レ−ル6の少し
下方にはトロリーダクト12がレ−ル6と平行に設けら
れる。
【0047】乗用台車2は水平の床板13を有し、床板
13下面に前記の走行装置3、4が左右換向自在に設け
られる。走行装置3、4は同等のものである。前後に同
じものがあり高さの調節をしないから、レ−ルが傾斜す
ると床板13も同様に傾斜する。
【0048】床板13の上方には透明樹脂製の屋根14
が設けられる。床板13の上に前座席15、後座席16
が固定される。これは定員2人乗りの単軌条運搬車であ
る。歩行手段の代わりであるから少人数を運ぶようにな
っている。前座席15のすぐ前に前操作盤17が設けら
れる。後座席16のすぐ前に後操作盤18が設けられ
る。それは乗客が手近に操作盤17、18を操作できる
ようにするためである。
【0049】前後の座席16、17の側方には手摺棒1
9、20が回転自在に設けられる。手摺棒19、20は
後端において側板25に枢結され前端部をもって上下回
転できるようになっている。下位置にあるとき手摺棒1
9、20は水平になり、上位置にあるとき手摺棒19、
20は後ろへ傾いた状態になる。二つの状態はいずれも
安定な状態である。手摺棒19、20の枢結点の近くに
リミットスイッチ21、22があって手摺棒19、20
の状態を監視している。手摺棒19、20が上がってい
るときは、単軌条運搬車1は始動しない。手摺棒19、
20が水平位置にあるときに単軌条運搬車1が起動でき
るようにしている。手摺棒が上がったまま走行すると危
険である。これが下がった状態で初めて始動できるよう
にしている。そのためのリミットスイッチ21、22で
ある。
【0050】乗用台車2の前方にはB制御盤23が設置
される。それはインバータ用の制御盤である。乗用台車
2の後方にはA制御盤24が設けられる。それは主制御
盤である。座席15、16の側方には側板25、25が
設けられる。座席15、16は左右の側板25によって
挟まれている。座席には肱掛けもあるから横揺れや振動
によって振り落とされるということはない。
【0051】乗用台車2の床板13の前方には前部バン
パー26が取り付けられる。後方には後部バンパー27
が設けられる。
【0052】床板13の下には放電抵抗28が取り付け
られる。乗用台車2の後方には後板29が張ってあって
座席後方を塞ぐようになっている。乗用台車2の左右に
は鉄或いはアルミのコの字型支柱31が取り付けてあ
る。支柱31の頂部に前記の屋根14が取り付けてあ
る。この図では、前方が上になるような傾斜となってい
るが、単軌条運搬車1はレ−ルと一体となっているか
ら、上りも下りも向きは同一であって、座席の方向は変
わらない。上りの場合は、乗客は前方を見ているが、下
りの場合、乗客は後ろを見ていることになる。しかしそ
れは差し支えのない事である。乗客は単軌条運搬車を始
動させ停止させることはできるが運転しているわけでは
ない。定点で停止させるために定点でリミットスイッチ
などを設けた自動停止装置がある。それ以外の点で停止
することはできるが慣れていればどこにいるかというこ
とはよくわかるから差し支えない。始点と終点では定点
で止まるし、始点、終点には飛び出し防止装置が設けら
れる。
【0053】レ−ルの構造をより詳しく説明する。図3
はレ−ルのみの側面図である。図4はレ−ル支持部分の
背面図である。図5もレ−ル支持部分の背面図である。
図6はレール支持部分の一部縦断面図である。図7は支
柱パイプ、横レ−ル受け、横レ−ル受けブラケットの部
分の側面図である。図8は横レ−ル受けブラケットの縦
断面図である。図9は縦レ−ル受けソケットの部分の縦
断面図である。本発明の単軌条運搬車の特徴はレ−ルの
構造にある。1本レ−ル構造であるということが重要で
ある。もう一つはレ−ルの取付位置を左右に移動させる
ことができるということである。そのために横レ−ル受
けと縦レ−ル受けソケットを組み合わせている。
【0054】これまでのレ−ルは50mm×50mm×
3.2mmtの角型パイプをレ−ルとしていた。軽量の
単軌条運搬車は側方から支持し、重い単軌条運搬車の場
合は上下2本レ−ルを用いて支持する構造となってい
た。本発明の場合は乗客が2人乗るのでかなりの重さが
あるが、1本レ−ルで構成したい。
【0055】ラック5が溶接されたレ−ルはやはり角型
の断面であるが、従来のものより大きくて60mm×6
0mm×3.2mmtとなっている。だから断面積は従
来のものの20%増加している。断面二次係数は73%
も増大している。1本のレ−ルであるが充分に堅牢なも
のである。レ−ル6の下面にはある一定の間隔でタップ
付きプレート7を溶接する。2穴プレート8を縦レ−ル
受け9の上頂部に溶接する。縦レ−ル受け9の下端に
は、六角柱状の縦レ−ル受けソケット41を溶接する。
縦レ−ル受けソケット41の穴に横レ−ル受けパイプ3
6を通す。縦レ−ル受け9側面と、縦レ−ル受けソケッ
ト41上面は補強のためリブ37が溶接される。
【0056】横レ−ル受けパイプ36は横レ−ル受けブ
ラケット35によって左右から挟んで支持される。横レ
−ル受けブラケット35は支柱パイプ33に上から差し
込まれ、適当な高さにおいてボルト38によって固定さ
れる。支柱パイプ33はレ−ル左右の位置に地面に立て
られるものであるが、これを支持する様式に二つのもの
がある。沈下防止板を用いる様式と、アンカー板を用い
る様式である。
【0057】図4の沈下防止板32を用いる場合につい
て説明する。沈下防止板32というのは平板の中央に穴
を開けハブを設けた部材である。支柱パイプ33の荷重
によってパイプが地面深く沈むのを防止するために使用
する。沈下防止板32のハブ穴に通した支柱パイプ33
を地面(土面)34に縦方向に立てる。支柱パイプ33
の高さを調節し、ボルト50を締めて支柱パイプ33を
沈下防止板32に対して固定する。支柱パイプ33の頂
部に前記の横レ−ル受けブラケット35の縦穴を通して
ボルト38によって固定する。縦レ−ル受け9は決まっ
た長さを持っている。高さの調整は、横レ−ル受けブラ
ケット35と支柱パイプ33の上下位置と、支柱パイプ
33と沈下防止板32の上下位置の調整によってなされ
る。横レ−ル受けパイプ36は両端を横レ−ル受けブラ
ケット35によって挟まれることによって支持される。
回り止めのために横レ−ル受けブラケット35に斜め上
からボルト39をねじ込み横レ−ル受けパイプ36を強
く抑えるようになっている。
【0058】アンカー板45を用いる場合は図5に示す
ように、地面(コンクリート面)に一定配置にアンカー
ボルト46を埋め込んで固定する。アンカーボルト46
へ4つの穴を有するアンカー板45を差し入れる。アン
カー板45のカラー48の穴に支柱パイプ33を差し込
む。ボルト49を締める事によって支柱パイプ33をア
ンカー板45に対して固定する。支柱パイプ33は地中
まで埋め込まれない。
【0059】沈下防止板を用いる場合とアンカー板を用
いるのは下地の質や地形によって決める。縦レ−ル受け
9の途中から水平にトロリーダクト支持アングル44が
突出しており、その先端にトロリーダクト12が固定さ
れる。トロリーダクト12の中に、動力用のトロリー4
2と、信号用のトロリー43が平行に設けられる。縦レ
−ル受けソケット41は横レ−ル受けパイプ36に対し
て左右に動かすことができる。これが便利なところであ
る。彎曲や幅や傾斜によって道の状況が異なるから横レ
−ル受けパイプ36に対して縦レ−ル受けソケット41
を左右に移動させ適当な位置に固定する。そのようなレ
−ル位置調整自由度の高さが本発明の特徴の一つであ
る。沈下防止板32、横レ−ル受けブラケット35、横
レ−ル受けパイプ36を地面の上に固定したあとでも、
レ−ルの左右の位置を変えることができる。
【0060】図6、図8、図9には一部の断面を示す。
横レ−ル受けパイプ36は単純な円形パイプである。両
端を、横レ−ル受けブラケット35で受けているが、図
6図8のように単に嵌合しているだけであり、4本のセ
ットボルト39で押さえ付けて固定するようになってい
る。横レ−ル受けパイプ36が単純なパイプであるか
ら、図9に示すように、セットボルト40を緩めると縦
レ−ル受けソケット41はパイプに対して左右へ移動さ
せることができる。縦レ−ル受け9と縦レ−ル受けソケ
ット41は溶接されているから一体である。適当な位置
において、セットボルト40を締めて縦レ−ル受けソケ
ット41を横レ−ル受けパイプ36に対して固定するこ
とができる。
【0061】レ−ル構造であるから高さ調節は不可欠で
あるが、横方向の位置調節はそうでない。1本レ−ル構
造の場合これまで横方向調節はなかったが、それは山中
や丘陵地を走行する場合不要だったからである。本発明
は都市や郊外地の狭い歩行者用の道路の隅にレ−ルを敷
設し単軌条運搬車を走行させるものであるから道路の事
情によってレ−ルを左右へ移動調整する必要性が高い。
本発明は、そのような要求に巧みに応えることができ
る。
【0062】レ−ル構造の上に乗るが走行装置である。
走行装置は動力を備えた駆動走行装置である。だからフ
レームの中に上下左右に車輪があり、1本レ−ルを囲む
ようにする走行機構だけでなくモータ、減速機構、駆動
ピニオンなどよりなる駆動機構をも備える。これを図1
0、11によって述べる。図10は走行装置4、3の背
面図である。図11は左側面図である。
【0063】走行装置4の外郭部をなすのはフレーム5
1である。Al合金あるいはダクタイル鋳鉄によって作
製する。フレーム51は窪みや突起(凹凸)を多数有す
るAフレーム52、Bフレーム53、Cフレーム54を
厚み方向に重ね合わせたものである。図10のように、
Aフレーム52はレ−ル6より左側に、Bフレーム5
3、Cフレーム54はレ−ルより右側にある。これらの
フレームは車軸55などによって厚み方向に一体結合さ
れる。
【0064】Cフレーム54の上には回転検出部56と
電磁ブレーキ11が設けられる。これら回転検出部5
6、電磁ブレ−キ11はフレーム51の右側に突出して
いる(図1にも現れる)。車輪構造について述べる。レ
−ル6の上にまたがるように後上車輪58が設けられ
る。これは前記の車軸55によって支持される両鍔付き
の車輪で遊輪である。レ−ル6の下面を抑えるため左右
に車輪が設けられる。片鍔付きの左後下車輪59と右後
下車輪60である。レ−ル6の下方は、縦レ−ル受け9
が通っているから左右の下車輪59、60に分割する必
要がある。
【0065】一本レ−ルでも軽量負荷の場合はレ−ルを
側方から片持ちする構造が可能である。そのような場合
は下車輪も一体型両鍔車輪を用いたものであった。しか
し本発明の場合は1本レ−ルであるが軽荷重ではない。
負荷が重いから縦レ−ルによってレ−ル6を下側から支
持する構造とする。すると下車輪は一体とできない。左
右の分割2下車輪とならざるをえない。
【0066】右下車輪60と同心に駆動ピニオン61が
設けられる。後上車輪58、後左右下車輪59、60
は、固定車軸に対し軸受を介して支持され、遊輪となっ
ている。しかし下車輪と同心の駆動ピニオン61は遊輪
でなく駆動軸に固着してある。駆動ピニオン61はラッ
ク5に噛み合っており、駆動ピニオン61の回転によっ
て単軌条運搬車が前進し後退する。
【0067】Aフレーム52の左側には取付板62がボ
ルト63によって固定される。取付板62側面には横棒
64が溶接してある。横棒64の端に下方へ向けて縦棒
65が垂下される。縦棒65の下端には横向きのアーム
棒66が溶接される。横棒64、縦棒65、アーム棒6
6はコの字型の集電アームの支持機構となっている。内
部には電気配線コードが収容されている。アーム棒66
は正方形断面を持つ筒状の部材であるが45度傾けて縦
棒65に固着される。アーム棒66に45度傾いた正方
形の凹部を有する二部材からなる信号用集電アームブロ
ック67と動力用集電アームブロック68が取り付けら
れる。
【0068】信号用集電アームブロック67はトロリー
ダクト12の内側に平行に設けられた信号用トロリー4
3に接触する接触子(シュー)69、70を持つ。ここ
では信号用の配線は2本だけであるからトロリー配線も
接触子(シュー)も二つである。信号用配線は2本だけ
しかないが、デジタル信号を用いるようにすれば数多く
の制御信号を送受信できる。
【0069】動力用集電アームブロック68はトロリー
ダクト12の内側に平行に設けられた動力用トロリー4
2に接触する接触子71、72、73を持つ。電源とし
て商用200V三相交流を利用するので動力配線は3本
となっている。ただし直接に3相モータを駆動するので
はない。インバータ制御するようにする。交流モータは
周波数によって回転数が決まるからそのままでは速度が
一定となる。そこで3相交流を一旦直流として、周波数
の異なる交流に変換して交流モータを任意の速度で回転
させる。もちろん動力配線は単相交流であってもよい。
その場合は動力配線は2本となる。信号配線があるから
様々の信号を、地上側と、台車の間で送受信することが
できる。レ−ルのそばに立って台車を呼ぶことができ
る。またレ−ルに沿っている家屋の内部から台車を呼び
付けるようにできる。
【0070】図11によって動力用集電アームの構造を
述べる。集電アームブロック68の後ろには側片75が
固定される。集電アーム74はS字状に柔らかく彎曲し
た金属部材であり、尾部はピン76によって側片75の
下方に枢結される。前端部には3つの接触子71、7
2、73が取り付けてある。
【0071】前端付近の一点と側片75の一点の間にス
プリング77を設ける。スプリング77は集電アーム7
4を持ち上げようとする。側片75にはボルト78があ
り、集電アーム74はこれに当たるので自由状態におい
て一定高さに保持される。トロリーと接触子が接触する
ときは集電アーム74はこの状態より下方へ押し下げら
れた状態にある。トロリー42に高低のばらつきがあっ
てもスプリング77の作用によって常に接触子(シュ
ー)はトロリーと良好な接触を維持する。
【0072】3つの接触子71〜73から電力用コード
79、80、81が延びている。これらは、集電アーム
ブロック68から縦棒65、横棒64を辿りフレーム5
1の電動機や、台車の上の制御盤などへと到る。
【0073】図10は背面を示すので後車輪58、5
9、60しか見えないが、図11では二点鎖線によって
前車輪が示される。前上車輪82、前左下車輪83、前
右下車輪84があってレ−ル6を上下から挟む。だから
走行装置4は、上車輪2つ、下車輪4つの合計6つの車
輪を有する。角型レ−ルの前後左右上下を車輪によって
保持するからレ−ルは1本であっても転倒せずバランス
良く走行できる。駆動ピニオン61は後方だけに設けら
れる。
【0074】走行装置3、4と乗用台車2の継手の部分
を説明する。継手は、走行装置のフレームに対して軸回
り回転可能であって、前後に傾斜可能な継手となってい
る。レ−ルが上下方向に彎曲する場合前後に傾斜可能で
なければならない。レ−ルが左右に彎曲する場合は軸回
り水平回転可能でなければならない。フレーム51の上
頂部に回転継手85が設けられる。円筒形の摺動部を持
つ継手であって、上限の円板が相互に組み合わせられ3
60度回転可能になっている。回転継手上部分には横棒
86が溶接される。横棒86の両端は円柱形となり、両
側にあるT字型ブラケット87、88の穴部に挿入され
る。水平軸の周りにブラケット87、88が前後回転で
きる。
【0075】ブラケット87、88のT字部分は台車取
付板89の下面にボルト90、91によって固定され
る。台車取付板89の左右端部は車体外枠93に溶接さ
れる。車体外枠93、車体中間枠92の上に床板13を
固定する。
【0076】図12は回転継手85の断面をも示す。こ
れによって回転継手85の詳細を述べる。回転継手85
はT型軸95を有する。これは断面がT型だというだけ
で実際には回転対称の部材で頂部が広い円板に中部が円
柱形になり下部が細径部と雄螺部となっている。回転継
手85はさらに外四角柱内円筒形の縦軸受筒96をも有
する。縦軸受筒96は傾斜したコロ軸受97、98を上
下に有する。コロ軸受97、98によって前記T型軸9
5の上下円周面を回転自在に保持する。
【0077】縦軸受筒96はフレーム52、53に挟ま
れ、ボルト99によってBフレーム53に固定され、ボ
ルト100によってAフレーム52に固定される。T型
軸95の下方の細径部には円盤状のフランジ101が装
着される。T型軸95の下端の雄螺部にはナット102
が螺着され、これがフランジ101とT型軸95を一体
化する。図12では上車輪58とフランジ101があた
かも接触するかのように見えるがフランジ101の方が
奥にあるので、実際には接触していない。
【0078】走行装置は、回転継手85によって、車体
中間枠92に対し回転自在になる。レ−ルが左右に彎曲
する、あるいは上下に彎曲する場合だけ回転継手85
や、横棒86、ブラケット87、88が働いて常にレ−
ルに対して車体を平行になるように保持する。
【0079】図12は駆動機構をも示しているからこれ
によって駆動機構を説明する。この単軌条運搬車は、電
動機57の回転力を、歯車による減速伝達機構によって
減速して動力を伝達し、最終段の駆動ピニオン61を回
転させラック5を押して走行するようになっている。つ
まり電動機→減速伝達機構→駆動ピニオンというように
動力が伝達される。減速伝達機構は、Bフレーム53と
Cフレーム54よりなる減速ギヤケース94の内部に収
納される。
【0080】ただし図12は簡単のために垂直の断面と
水平の断面とを連続して描いているから注意が必要であ
る。実線のレ−ル6より上に描いた上車輪や回転継ぎ手
の部分は縦方向に切断した縦断面図を示しているが、実
線のレ−ル6より下は、伝達機構の軸を含む平面で切っ
たものでむしろ水平横断平面図に近い。さらに下方の駆
動ピニオン61の近傍は縦断面図を表現している。下方
に破線によって示されたレ−ル6は、上方の実線によっ
て示したレ−ル6と同一のものである。
【0081】レ−ルは1本である。2本あるのではな
い。だから上実線レ−ル6の下で下破線レ−ルの上に描
かれたものは、レ−ル6の側方にあるものである。上下
関係が単純でないから図12は注意すべきである。それ
に対して図14は上車輪と下車輪は同じものを示すが、
途中の動力伝達系を省いており、レ−ル、上車輪、下車
輪の関係を直接的に示している。
【0082】この単軌条運搬車は2駆動式になってお
り、同じブレーキ付き電動機、駆動機構、駆動ピニオン
が、走行装置3、4のそれぞれに設けられる。同等のも
のなので一方について述べる。
【0083】走行装置の左側(Aフレーム52の外側
面)に、ブレーキ付き電動機57が設けられる。これは
無励磁式のブレーキであって、通電されないときは制動
がかかっており、制動を解除するために通電する必要が
あるというものである。何らかの故障によって電力が遮
断された場合傾斜地を走行している単軌条運搬車はただ
ちに停止すべきである。だから非通電時に制動がかかる
無励磁の電磁ブレ−キを付設した電動機を用いる。
【0084】電動機57のモータ軸103はAフレーム
52の内側に突出している。これには円筒形のカプリン
グ104が差し込まれる。モータ軸103外周面とカプ
リング104内面にはキー溝があり、そこへキー105
が挿入してある。カプリング104の外側から螺入した
ネジ106によってキー105が固定される。カプリン
グ104の先端部内面にはスプライン108が切ってあ
る。そこへ同じスプラインを設けたA軸107の先端が
差し込んである。A軸107が減速伝達機構の初段の軸
である。以後伝達軸は、A軸、B軸、C軸、D軸、E軸
というようにアルファベットの大文字によって簡単に表
現することにする。このように電動機と動力伝達系(ミ
ッション)をレ−ルの左右に振り分けたのには理由があ
る。電動機はかなり重いものである。歯車列からなる動
力伝達減速系もかなり重いものになる。それで左右にふ
りわけ荷重をバランスさせる。走行装置の重心が丁度レ
−ルのまん中に来るようにすればよい。
【0085】モータ軸103、カプリング104、A軸
107はレ−ル6の直下に描いているが実はレ−ル6の
上にある。図10を見ればよくわかるが電動機57はレ
−ル6よりも上にあり、A軸もレ−ル6より上にある。
もしレ−ル6より下にあるとすると、縦レ−ル受け9と
衝突してしまう。電動機57は左側のAフレーム52に
あり、減速伝達機構は右側のBフレーム53とCフレー
ム54が囲む内部空間にあるからモータ軸103とA軸
107をカプリング104によって結合し左右の回転機
構を連結している。
【0086】A軸107とBフレーム53開口部の間に
はオイルシール109が設けられる。Bフレーム53と
Cフレーム54の間の空間は歯車列が設けられるので潤
滑油が一杯に満たされている。潤滑油を密封するため軸
がフレームを貫く部分には必ずオイルシールが必要であ
る。A軸107は軸受110によってBフレーム53
に、軸受111によってCフレーム54に対して回転自
在に設けられる。Bフレーム53、Cフレーム54に外
輪が固定される二つの軸受によって回転軸を支持すると
いう構造は以後のD軸まで共通する性質である。
【0087】A軸107の中間部に小さい歯数のA歯車
112が形成されている。減速ギヤケース内において、
A歯車112に噛み合うように歯数の多いB歯車113
が設けられる。B歯車113はB軸114のスプライン
部に取り付けてある。B軸114は図12において左端
が軸受115を介しBフレーム53によって支持され
る。中間部が軸受116によってCフレーム54に支持
される。さらにオイルシール117がCフレーム54の
開口部に設けられ潤滑油の漏れを防止する。
【0088】B軸114の右方の部分は電磁ブレーキ1
1の回転軸となる。電磁ブレーキ11はB軸114に制
動力を加えることによって単軌条運搬車を停止させるも
のである。これについては後に述べる。
【0089】B軸114のB歯車113の隣にはカラー
118によって隔てられた歯数の少ないb歯車119が
取り付けられる。b歯車119は歯数の多いC歯車12
0に噛合する。
【0090】C歯車120はC軸121に固着されてい
る。C軸121はフレーム53、54の外部に突出しな
いからオイルシールはない。C軸121は、Bフレーム
53、Cフレーム54に取り付けた軸受123、124
によって両端を回転自在に支持されている。C軸121
には、歯数の少ないc歯車122が設けられる。これは
D歯車125と噛み合っている。
【0091】減速伝達歯車系列の最終段はD軸126で
ある。D歯車125はD軸126に固着してある。D軸
126は軸受127、128によってCフレーム54、
Bフレーム53に対して支持される。D軸126のフレ
ームを貫く左端部はオイルシール129により、右端部
はオイルシール130によって封止される。
【0092】D軸126の左端には前述の下車輪60
と、駆動ピニオン61が取り付けられる。下車輪60は
軸受131が間にあって、D軸126廻りに自由回転で
きるようになっている。つまり下車輪60は遊輪であり
駆動力をもたない。駆動ピニオン61はD軸に対して廻
り止め機構(スプライン)を介して固着される。D軸の
回転が駆動ピニオン61に伝達される。駆動ピニオン6
1はラック5に噛み合っており、駆動ピニオン61が正
逆に回転することによって、単軌条運搬車は前後に移動
することができる。
【0093】右下車輪60と駆動ピニオン61は図12
に示すように、相補的な形状になっている。駆動ピニオ
ン61の凹部に丁度下車輪60が嵌まり込むような形状
である。回転速度は同一でなく下車輪の方が速い訳であ
るが、空隙があるから両者の間に摩擦はない。D軸12
6の右端は回転検出機構56につながっている。これは
D軸の回転速度を検出する機構である。これも後に説明
する。
【0094】左下車輪59と、右下車輪60はレ−ル6
の下縁を両側から挟むようになっている。両方の下車輪
59、60の間には縦レ−ル受け9が上下に通っている
から、これに接触しないように鍔部の奥行きを決める。
左下車輪59を支持するのはE軸133であり、これは
Aフレーム52の開口に差し込まれナット134で固定
される。E軸133と遊輪である左下車輪59の間には
軸受132があり、下車輪59は自由回転できるように
なっている。E軸133とD軸126は同一直線上にあ
る。また上車輪58の車軸55の中心線と、下車輪5
9、60の中心線を含む平面は鉛直面である。3つの車
輪はレ−ルに垂直な同一平面に含まれるようになってい
る。左右上下の換向(レ−ルの彎曲)において無理なく
走行できるためにそのような軸線の一致は必要である。
【0095】回転検出部56の詳細を述べる。減速系列
の最終段のD軸126の右端が回転検出のために用いら
れる。D軸126の先端小径部135には回転検出体1
36が取り付けられる。これは幾つかの歯をもつ円盤状
のものである。図15に回転検出部の端面を示す。その
直下に近接センサ137があり、回転検出体136の歯
の通過の数を積算する。それによって全移動距離や速度
を求めることができる。近接センサ137は、磁場や光
を用いて歯車の回転速度を検出するものである。回転検
出体136が歯車で、近接センサが発光素子、受光素子
の組み合わせからなる場合もある。あるいは回転検出体
136がマグネットであり、近接センサがコイルやホー
ル素子だということもある。回転検出部カバー138が
回転検出体やセンサを囲んでいる。カバー138はボル
ト139によってCフレーム54に固定される。
【0096】電磁ブレ−キ11の部分を述べる。B軸1
14の延長部に電磁ブレ−キ11が取り付けてある。こ
れは通常停止にも非常停止にも用いられる。停電の時は
先述のように電動機に付設された無励磁電磁ブレ−キが
働くから、停車中は無励磁電磁ブレ−キで停止してお
り、通電してからは、この電磁ブレ−キ11が機能す
る。相補的な役割を持っている。座板140がボルト1
41によってCフレーム54に固定されている。ボルト
142が座板140に対しボス143を固定する。
【0097】ボス143を囲むカバー144は皿ネジ1
45によってボス143に固着される。B軸114端の
取付部146にはキーを介して円盤147が固定され
る。円盤147には薄い円盤状の複数枚のシュー148
が設けられる。カバー144の内面にも複数枚のシュー
があり相互に間に挟むような格好になっている。コイル
149は軸方向の磁場を生成する。軸方向の磁場によっ
て、シュー同士が接触して制動力を発生するようになっ
ている。B軸114が停止すると駆動ピニオンも停止し
単軌条運搬車は停車する。同じ停止信号が電動機の電力
を切り電動機の回転を止める。
【0098】単軌条運搬車は通常定速ブレーキ(降坂ブ
レーキ)というものがあったが、この発明では定速ブレ
ーキはない。放電抵抗器で回生エネルギーを消費させて
ブレーキを効かせ、下降時の加速を防止している。定速
ブレーキを省くことができる。図12は走行装置の後ろ
の車輪構造を示す。駆動ピニオンが後ろの車輪に設けら
れるのは、ラックよりの推力を傾斜の後方で得た方がよ
りスムーズに走行できるからである。
【0099】図13によって前の車輪構造を説明する。
前の車輪も後ろと同様に上車輪、下車輪の構造をもつが
駆動機構がなく車輪だけであるから構造はより単純であ
る。減速ギヤがないから減速機を内蔵したギヤケースが
不要である。潤滑油の閉じ込めも不要である。オイルシ
ールもない。軸受はあるが回転軸はなく、全て固定軸で
ある。軸受は固定軸に対して遊輪であり車輪を回転自在
に保持するためのものである。
【0100】上車軸150は前上車輪82を回転自在に
保持する車軸である。A、B、Cフレーム52、53、
54を貫く棒状の部材である。両端には雄螺子部があり
右端の雄螺子部にはナット151が螺合する。ナット1
51の内側には角型部159があり、ここには角穴を有
する調節プレート152がはめ込まれている。調節プレ
ート152は車軸のレ−ルに対する高さを調節するもの
である。幾つかの穴154があり、どれかの穴に差し込
んだボルト153をCフレーム54の穴にねじ込み、調
節プレートの回転角を固定する。
【0101】上車軸150は太い偏心軸部155を持っ
ている。偏心軸部の廻りに軸受156、157を介して
前上車輪82を取り付ける。上車軸150の左端はAフ
レーム52に対し、雄螺子部にナット158を螺合する
ことによって固定される。偏心軸部155が車軸150
の中心線に対して偏心しているから偏心プレート152
を廻すと車軸150とレ−ルの間隙量を調節することが
できる。偏心プレートは後上車輪58にも設けられてい
る。上下車輪の幅を調整してレ−ルと車輪が密接に接触
するようにしている。レ−ルが1本であるから左右の揺
れを防ぐため車輪間隙の調整は重要である。
【0102】力のかかる上車輪を上下調整させるのは少
し抵抗があるが、下車輪はより複雑であるから上下調整
するのが難しい。下車輪に比較して上車輪は支持構造が
単純であるから調整プレートによる高さ調節が可能なの
である。
【0103】右下車軸160はBフレーム53、Cフレ
ーム54の穴を貫いている。右端の雄螺子部161にナ
ット162が螺合される。車軸160の途中に形成した
膨大部163とナット162がBフレーム53、Cフレ
ーム54を強く抑えることによって下車軸160が固定
される。下車軸160の内側の先に軸受164があっ
て、その外輪に前右下車輪84が固定される。軸受16
4は止め輪165によって抜け止めされる。
【0104】左下車軸166はAフレーム52の穴を貫
いて設けられる。左端の雄螺子部167にナット168
を螺合する。下車軸166の内側には軸受170の内輪
が固定される。外輪に左下車輪83が固定される。下車
軸166の膨大部169と前記ナット168が下車軸1
66を抑える。図13においてはレ−ルと電動機57、
モータ軸103、カプリング104、A軸107などの
上下関係が正しく表れている。表1に実施例の仕様を示
す。
【0105】
【表1】 ※注1…インバータはコンデンサを持っており降坂時の
エネルギーをコンデンサにチャージする。 ※注2…上記コンデンサにチャージしきれない余剰エネ
ルギーを放電する。
【0106】レ−ルの位置決めの自由度の高い事につい
てはたびたび説明した。実際そのような柔軟性がなけれ
ば既存の狭小な坂道に軌道を敷設することは不可能だと
思われる。それを可能にしたところに卓越した効果があ
る。この実施例についてそのほかの効果は次のようであ
る。
【0107】(1)機械切歯のラックを使用しているの
で、強力で耐久性がある。スリップなどが起こらない。
【0108】(2)電動機からの動力の伝達はオイルバ
ス方式の歯車で行うので、メンテナンスの手間が省け
る。
【0109】(3)走行速度が一定値より増加し加速す
ると、非常検出装置が働き、非常停止する。
【0110】(4)呼び出し、発進・停止は押しボタン
を押すだけの簡単な操作である。特別な技術を要せず誰
でも運転・停止できる。
【0111】(5)ソフト発進(徐々に速くなる)、ソ
フト停止(段々遅くなる)するので、乗客へのショック
をやわらげることができる。
【0112】(6)急な坂では回生制動装置が働く。省
エネ運転が可能である。
【0113】(7)乗りたい場所(指定場所)に呼び出
して乗りこみ、降りたい位置で停車させ降りることがで
きる。
【0114】(8)万一停電したときも、故障が回復し
通電した瞬間に不意にスタートしない。ボタン操作によ
って安全にスタートできる。
【0115】
【発明の効果】古い坂道の多い都市の坂のある小道を、
年老いた通行者が毎日上り降りするのは気が重いことで
ある。自動車は便利であるが道幅が狭小の道を通行でき
ない。それに自動車を持たない人もおり万人に有用とは
いえない。車イスでは傾斜地をゆくのは介護者にとって
煩労なことである。駆動力ある車イスでも傾斜地では制
動が効かなくなることもあり安全でない。小型で傾斜あ
る小道を通行できる手段はこれまで存在しなかった。軌
道を必要とするものは道が狭く傾斜がきついと軌道敷設
が不可能である。軌道のない自由走行するものは滑るの
で坂道を上り降りするのは危険である。だから傾斜小径
を通行する手段が存在しなかった。
【0116】本発明は都市山手にある細い坂道などにも
敷設可能な小型乗用単軌条運搬車を与える。レ−ル敷設
が可能なのは、1本のレ−ルであり地上低く設置されレ
−ルの取付位置を左右に調整できるからである。地上低
くレ−ルに直交するよう略水平に敷設した水平のレ−ル
受けの上に1本の角型レ−ルを取り付ける。取付位置は
予め決まっていないので取付位置は自由に決めることが
できる。レ−ル受けのスパンの任意の位置にレ−ルを固
定できる。だから道路の曲がりや幅傾斜などの特別の事
情によってレ−ルの水平位置を自在に変更することがで
きる。本発明の乗用単軌条運搬車は無料で歩行者の補助
の乗り物として提供される。老人などの通行の助けにな
り有用である。
【0117】操作は起動と停止だけであり簡単である。
増速・減速・旋回などの運転操作は不要である。歩行の
補助手段として無料で開放されるから高齢者にとって力
強い味方になる。
【0118】また近所の家と単軌条運搬車を有線でつな
ぎ、家の中から単軌条運搬車を呼び寄せる事ができるよ
うにすると家を出てから運搬車がそこへ来るまで待つ時
間を省くこともできる。単軌条運搬車の走行速度は遅い
から待ち時間が短縮できるというのは便利な事である。
【0119】エスカレータよりも遥かに安価であって設
置容易で幅をとらず維持費も低額でよい。本発明の単軌
条運搬車はこれまで類例のない都市通行手段となりうる
可能性を秘めている。安楽、安全、安価、堅固、乗用容
易であるから高齢化社会には好適のものとなるかもしれ
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる地上型乗用単軌条運搬
車の傾斜した状態の左側面図。
【図2】本発明の実施例にかかる地上型乗用単軌条運搬
車の下方から見た背面図。
【図3】レ−ルのみの側面図。
【図4】打込パイプタイプのレ−ル支持部分の背面図。
【図5】アンカー取付タイプのレ−ル支持部分の背面
図。
【図6】レ−ルの一部縦断面図。
【図7】支柱パイプ、横レ−ル受け、横レ−ル受けブラ
ケットの部分の側面図。
【図8】横レ−ル受けブラケットの縦断面図。
【図9】縦レ−ル受けソケットの部分の縦断面図。
【図10】乗用台車の下部に取り付けてある走行装置の
背面図。
【図11】乗用台車の下部に取り付けてある走行装置の
左側面図。
【図12】走行装置の継手、上車輪から駆動ピニオンと
同軸の下車輪まで動力伝達歯車系に沿って切断した断面
図。
【図13】走行装置の動力伝達系を構成しない上車輪と
下車輪を含む面で切断した縦断面図。
【図14】走行装置の継手、上車輪から駆動ピニオンと
同軸の下車輪までを動力伝達歯車系を省略して示した縦
断面図。
【図15】回転検出部分の縦断面図。
【図16】道路の右に断崖があり、左に障害物がある場
合に、支柱によって両端を支持された横レ−ル受けのま
ん中に支持棒をたてレ−ルを取り付けたのでは単軌条運
搬車の台車が障害物に接触してしまうから、そのような
レ−ル敷設は不可能である事を示す概略図。
【図17】道路の右に断崖があり、左に障害物がある場
合に、支柱によって両端を支持された横レ−ル受けの右
側へソケットをずらせ右に偏奇して支持棒をたてレ−ル
を取り付けるようにし、道幅が台車幅より狭い小道にも
レ−ル敷設できるという本発明の顕著な利点を説明する
ための概略図。
【符号の説明】
1 地上型単軌条運搬車 2 乗用台車 3 走行装置 4 走行装置 5 ラック 6 レ−ル 7 タップ付きプレート 8 2穴プレート 9 縦レ−ル受け 10 横レ−ル受け 11 電磁ブレーキ 12 トロリーダクト 13 床板 14 屋根 15 前座席 16 後座席 17 前操作盤 18 後操作盤 19 手摺棒 20 手摺棒 21 リミットスイッチ 22 リミットスイッチ 23 B制御盤 24 A制御盤 25 側板 26 前部バンパー 27 後部バンパー 28 放電抵抗 29 後板 31 支柱 32 沈下防止板 33 支柱パイプ 34 地面 35 横レ−ル受けブラケット 36 横レ−ル受けパイプ 37 リブ 38 ボルト 39 ボルト 40 ボルト 41 縦レ−ル受けソケット 42 動力用トロリー 43 信号用トロリー 44 トロリーダクト支持アングル 45 アンカー板 46 アンカーボルト 47 ナット 48 カラー 49 ボルト 50 ボルト 51 フレーム 52 Aフレーム 53 Bフレーム 54 Cフレーム 55 車軸 56 回転検出部 57 ブレーキ付き電動機 58 後上車輪 59 左後下車輪 60 右後下車輪 61 駆動ピニオン 62 取付板 63 ボルト 64 横棒 65 縦棒 66 アーム棒 67 集電アームブロック(信号用) 68 集電アームブロック(動力用) 69〜73 接触子 74 集電アーム 75 側片 76 ピン 77 スプリング 78 ボルト 79〜81 電力配線 82 前上車輪 83 前左下車輪 84 前右下車輪 85 回転継手 86 横棒 87 ブラケット 88 ブラケット 89 台車取付板 90 ボルト 91 ボルト 92 車体中間枠 93 車体外枠 94 減速ギヤケース 95 T字軸 96 縦軸受筒 97 コロ軸受 98 コロ軸受 99 ボルト 100 ボルト 101 フランジ 102 ナット 103 モータ軸 104 カプリング 105 キー 106 ネジ 107 A軸 108 スプライン 109 オイルシール 110 軸受 111 軸受 112 A歯車 113 B歯車 114 B軸 115 軸受 116 軸受 117 オイルシール 118 カラー 119 b歯車 120 C歯車 121 C軸 122 c歯車 123 軸受 124 軸受 125 D歯車 126 D軸 127 軸受 128 軸受 129 オイルシール 130 オイルシール 131 軸受132 軸受 133 E軸 134 ナット 135 先端小径部 136 回転検出体 137 近接センサ 138 回転検出部カバー 139 ボルト 140 座板 141 ボルト 142 ボルト 143 ボス 144 カバー 145 皿ネジ 146 取付部 147 円盤 148 シュー 149 コイル 150 上車軸 151 ナット 152 調節プレート 153 ボルト 154 穴 155 偏心軸部 156 軸受 157 軸受 158 ナット 159 角型部 160 右下車軸 161 雄螺子部 162 ナット 163 膨大部 164 軸受 165 止め輪 166 左下車軸 167 雄螺子部 168 ナット 169 膨大部 170 軸受 171 止め輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B61B 13/06 B61B 13/06 K E01B 25/04 E01B 25/04 25/08 25/08 (72)発明者 千種 英樹 愛媛県温泉郡重信町大字牛渕199番地56ち ぐさ技研工業株式会社内 Fターム(参考) 2D056 EA05 5H115 PA01 PA08 PA11 PC04 PG04 PG10 PI02 PI29 PU09 PV09 PV12 QE01 QE10 QI04 QI07 RB08 SE04 SE08 TO30 UI40

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側方にラックを溶接した長手方向に多
    数本連結される1本の角型レ−ルと、ほぼ一定の間隔を
    おいてレ−ル下面に固定されレ−ル幅より狭い幅をもつ
    縦レ−ル受けと、縦レ−ル受けの下端に固着される筒状
    の縦レ−ル受けソケットと、地面に立てられる左右2本
    ずつの支柱と、縦レ−ル受けソケットを挿入してあり左
    右の支柱によって両端が支持される水平の横レ−ル受け
    とよりなり、横レ−ル受けに対して縦レ−ル受けを左右
    に移動させることができ横レ−ル受けの任意の部位に縦
    レ−ル受けソケットを固定することができるようにした
    レ−ル構造と、レ−ル構造の上を電動機の駆動力によっ
    て走行する乗用台車とよりなることを特徴とする地上型
    乗用単軌条運搬車。
  2. 【請求項2】 レ−ルの下側方に電力線と信号線を含む
    トロリーを下向きに設けトロリーの上方をトロリーダク
    トによって覆っており、乗用台車から側方にコの字型に
    伸びた腕に取り付けられた集電アームがトロリーに接触
    することによって単軌条運搬車が電力の供給をうけ信号
    を伝送するようにした事を特徴とする請求項1に記載の
    地上型乗用単軌条運搬車。
  3. 【請求項3】 通し穴を有する平板である沈下防止板を
    地面に置いて、沈下防止板の通し穴に支柱を差し込んで
    固定することによって支柱を地面に立てるようにしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の地上型乗用単軌条運搬
    車。
  4. 【請求項4】 周辺部にアンカーボルト穴を有し中央に
    筒部を有する平板であるアンカー板を、コンクリート床
    に設けたアンカーボルトにアンカーボルト穴を差し込ん
    で固定し、アンカー板の中央筒部に支柱の下端を差し込
    み固定することによって支柱を地面に立てるようにした
    ことを特徴とする請求項1に記載の地上型乗用単軌条運
    搬車。
  5. 【請求項5】 レ−ルの側方に設けたラックは鋼材の棒
    を機械切削によって歯が造形されているものであること
    を特徴とする請求項1に記載の地上型乗用単軌条運搬
    車。
  6. 【請求項6】 乗用台車が回転検出体を持ち、走行速度
    が一定速度を越えると非常停止装置によって乗用台車が
    非常停止するようにしたことを特徴とする請求項1に記
    載の地上型乗用単軌条運搬車。
  7. 【請求項7】 電動機はインバータ制御され滑らかに加
    速しながら発進し、滑らかに減速しながら停止するよう
    にしたことを特徴とする請求項1に記載の地上型乗用単
    軌条運搬車。
  8. 【請求項8】 電動機はインバータにより回生制動され
    充電しながら降坂するようにした事を特徴とする請求項
    1に記載の地上型乗用単軌条運搬車。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007124806A (ja) * 2005-10-28 2007-05-17 Nikkari Co Ltd モータ駆動型軌条式運搬車の自動充電装置
KR101421211B1 (ko) 2013-01-28 2014-07-22 우성이엠씨(주) 퍼스널 모노레일의 구동장치 및 이의 제어방법
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