JP2003137088A - 傾斜角制御電動モノレール - Google Patents

傾斜角制御電動モノレール

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JP2003137088A
JP2003137088A JP2001337312A JP2001337312A JP2003137088A JP 2003137088 A JP2003137088 A JP 2003137088A JP 2001337312 A JP2001337312 A JP 2001337312A JP 2001337312 A JP2001337312 A JP 2001337312A JP 2003137088 A JP2003137088 A JP 2003137088A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傾斜した細い道が多数存在する山の手住宅街
において車椅子を載せて傾斜地を上り下りできる安全で
簡便な通行手段を与えること。 【解決手段】 道の傍らに敷設された1本のラック付き
レールを走行する電動動力車の上に走行装置枠30を設
け、床板や座席、車椅子搭載部などを有する台車を支え
る台車枠15と、走行装置枠30とを上方の中心軸によ
って枢結し、下方において台車枠15に上枢軸を固定
し、走行装置枠30にはそれに対応して枠長手方向に移
動可能にした枢軸を設ける。上枢軸と下枢軸を角度調整
アーム31によって結合し、角度調整アーム31を下方
で支える下枢軸を、モータによって回転するボールネジ
に螺合した螺子ブロックによって移動させ、台車枠15
を上昇下降させるようにする。台車の傾斜は傾斜検出装
置によって求め台車が水平になるように下枢軸の位置を
調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、丘陵地にある住
宅地などの傾斜の多い道に設けられ高齢者や介助者が車
椅子ごとに乗車して坂道を安楽に通行することができる
乗用モノレールに関する。尾道や長崎などでは海からす
ぐに丘陵が続き丘陵の途中から頂上にかけて住宅が立ち
並んでいる。自動車で上り下りできない狭く傾斜のきつ
い道の両側にも家屋がある。気力旺盛な青少年の時には
苦にならなかった坂の上り下りも年を重ねるに従って次
第に足が重く感じられる。
【0002】さらに年を経て病を得、車椅子に頼って用
足しし通院するという場合は、傾斜した細径を下り上り
するのは本人にとっても介護者にとっても一苦労であ
る。日本の街区は車椅子にとって好意的な町作りが全く
なされていないといってよい。
【0003】昔に造営した古い住宅地の道路は狭くて自
動車を通す余地はない。歩くしかない。歩行が不自由な
場合は車椅子に頼る他はない。狭くても平坦水平であれ
ばどうということはないが坂道であると車椅子ではなか
なか通行が困難である。それに階段になっていると車椅
子では通れない。
【0004】そこで本発明者は丘陵地の多い近郊住宅地
において全く新しい通行手段として乗用モノレールを提
案したいと思うのである。本発明は新規な乗用モノレー
ルの台車を水平に保持するような機構に関するものであ
る。
【0005】
【従来の技術】乗用モノレールといえば浜松町と羽田の
間のモノレールを思い浮かべるであろうが、それは高架
の上に設けた水平の道の上を大量の乗客を載せて走行す
る有料の都市交通手段である。平坦な道路とタイヤが用
いられ摩擦力に頼って動くのでほんの弱い傾斜地ですら
上り下りすることはできない。
【0006】本発明はそのような通勤客を大量に載せる
ための都市交通手段としてのモノレールではなくて徒歩
の代替手段としての2人乗りの小型の乗用モノレールで
ある。そのような小型乗用モノレールは未だ実現してい
ないが、高齢者が増加してゆくに従って小型乗用モノレ
ールは通行手段として極めて有用だと思われる。
【0007】しかしいまだそのような歩行代替手段とし
ての小型乗用電動モノレールは実現されてない。町中の
既存の狭い道路にレールを敷設する必要があるが、それ
は容易なことではない。
【0008】もともと本出願人のモノレールは単軌条運
搬車と呼ばれ山岳地帯での農作業、林業において、農産
物、肥料、木材などの運搬に用いられた無人の運搬車で
あった。レールは1本で側方にラックがある。駆動車両
には駆動ピニオンが付いているので45度の急勾配でも
安全に上り下りできるものである。
【0009】速度は遅くて歩行者よりも遅いぐらいであ
る。しかしそのような丘陵、山岳の道無き道をなんなく
走行できるし小型だから有用な運搬手段である。山岳地
であるとレール敷設の自由度が高いので傾斜を一定にす
るとか彎曲をどうするかということは比較的自由に決め
ることができる。
【0010】単軌条運搬車は無人が原則であったが、そ
の内に林業の現場まで作業員を運ぶための手段としても
用いられるようになった。そうなるとレールの強度を増
強し耐荷重性を高める必要があった。動力車と台車が分
離して単軌条運搬車が大型化するということがなされ
た。山間僻地に設けられる単軌条運搬車は電力線を引く
ことができないことが多く、ガソリン(潤滑油を含んだ
混合油)を燃料として携行しエンジンで駆動する動力車
が用いられた。その場合は電気が使えないので細かい制
御を行う装置などを搭載できない。始点での発進は、人
手によるレバー切り換え、キースイッチ操作などによっ
て行い、終点での停止は地中に立てたストッパが動力車
から垂下して自動停止レバーを叩くことによって行う。
【0011】しかし市街地で乗用小型の単軌条運搬車と
する場合は電力線を引くことができる。コストとの相談
になろうが、電気を使う事ができるから市街地での乗用
のモノレールは様々の機能を与えることができる。
【0012】住宅地での歩行の代替手段として本発明者
によって提案されたモノレールとしては次のようなもの
がある。
【0013】(1)特願2000−343045「乗用
懸垂型単軌条運搬車」 これは都市近郊における交通手段として初めて提案され
たものである。1本レールを空中に架設して空中レール
に電動動力車を取り付け、これに乗用台車を懸垂させた
ものである。
【0014】(2)特願2001−253921「地上
型乗用単軌条運搬車」 これも都市近郊の住宅地で狭い坂道に設けて歩行代替通
行手段とする事を目指す。レールは空中でなく地上低く
設ける。その方がレール敷設コストが低いからである。
狭い曲がりくねった道でも敷設できるように横レール受
の取り付け構造に工夫がなされている。
【0015】もっと古いものを挙げてみよう。もともと
単軌条運搬車は無人の荷物運搬車として開発された。長
らく乗用の単軌条運搬車が農林省によって禁止されてい
たので乗用単軌条運搬車の技術的な蓄積が遅れた。しか
し乗用の単軌条運搬車も僅かであるが本出願人によって
提案試作されている。
【0016】(3)特公平1−24099号(特願昭5
8−166843号) これは動力車の上に一人乗りの座席を付け、後ろに荷物
運搬車を連結したものである。レールの傾斜角が変動す
ると座席が前後に傾くので、座席の上へ伸びるアームを
設けアームの上にピンを付けピンによって椅子を吊り下
げている。椅子の下には鋸歯をもつ円弧状ラックを付
け、ラックの歯に下からプランジャがはまりこむように
なっている。椅子が前後に傾くとプランジャを後退させ
椅子を自由に懸架した状態にする。椅子は重力の方向に
垂下され傾斜を自動的に修正するから、その位置で再び
プランジャをラックに噛み合わせる。そのようにして椅
子(座席)の傾きを修正する。ブランコ型と呼ぶことが
できよう。
【0017】(4)特公平1−24661号(特願昭5
8−166844号) これも動力車の上に一人乗りの座席を付け後ろに荷物運
搬車を連結したものである。レールの傾斜角が変動する
と座席が前後に傾く事を問題にする。しかし椅子の上に
アームを付けるブランコ型だと重心が上がり装置として
も大がかりになる。そこで動力車の上に円弧状の短いガ
イドレールを固定し、椅子の下には前後2対のガイドロ
ーラを付けガイドローラが円弧状のガイドレールの上を
転動するようにする。プランジャで位置を仮固定するの
は前記と同様である。円弧状のガイドレールの上をガイ
ドローラが転動するから実質的にブランコと同様の角度
修正ができるはずである。
【0018】(5)特公平1−24662号(特願昭5
8−183800号) これも動力車の上に一人乗りの座席を付け後ろに荷物運
搬車を連結したものである。レールの傾斜角が変動する
と座席が前後に傾く事を問題にする。しかし椅子の上に
アームを付けるブランコ型だと重心が上がり装置として
も大がかりになる。そこで(4)とは反対に動力車の上
にガイドローラを二つ前後に設け、椅子の下に円弧状の
短いガイドレールを固定し、椅子の下には前後2対のガ
イドローラを付けガイドローラがガイドレールの上を前
後回動するようにする。プランジャで位置を仮固定する
のは前記と同様である。円弧状のガイドレールの上をガ
イドローラが転動するから実質的にブランコと同様の角
度修正ができるはずである。
【0019】これらはガソリンエンジン駆動のもので電
気が使えないから微妙な制御装置を搭載できない。純粋
に力学的なものになる。従来例(4)、(5)の場合は
重心より下に円弧状のガイドレールがあるからなかなか
円転滑脱にガイドローラが廻らない。従来例(3)は上
から吊るのでその機構の分だけ重心が高くなるし重くな
る。3つに共通のことであるが、重力によって直接調整
するから椅子に深く掛けている時と浅く掛けている時、
背の高さなどによって調節位置が相違する。だから水平
になるとは限らないのである。走行中にプランジャを抜
いて角度調節するのも安全でない。それに一人乗りであ
り車椅子を載せることはできない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】住宅地の傾斜の多い細
径を高齢の人や身体機能の不自由な人が通行する困難を
一部軽減するための無料短距離乗用のモノレールを提供
したいものである。既存の道は狭く傾斜がきついのであ
るから本出願人が開発製造してきた実績ある単軌条運搬
車は最適の通行手段であると思う。
【0021】単軌条運搬車はレールの上に走行装置があ
りその上に台車枠が付くのでレールの傾斜と台車の傾斜
は等しい。ここでは傾斜を問題にする。乗用の単軌条運
搬車の場合、短い傾斜道の通行補助手段なのでレールの
長さは長くても数百mであろう。だから傾斜角の変動は
あまりない場合もある。傾斜角変動が小さければ、たと
え傾斜角そのものが大きくても座席を初めから適当に傾
けておけば座席はほぼ水平を維持できるはずである。
【0022】しかし傾斜角がレールの始端から終端まで
同一ならよいが、そうでない場合は座席が傾いてゆく。
座席の向きを上方向にしておけば多少傾斜が増しても後
ろ向きの重力が増えるだけで滑り落ちることはない。だ
からさして不都合はないであろう。しかし高齢者、身体
機能不自由者であるから車椅子に乗っているということ
が考えられる。介護者がついて車椅子を載せて走行する
場合、台車が傾斜すると車椅子が動いてしまう。もちろ
ん前後に動いても柵(カバー)があるから前後には落ち
ないが側方には落下する可能性がある。
【0023】車椅子の係留装置を付けても傾斜角の変動
によって車椅子が傾き不安定になる。車椅子を載せるよ
うな場合床が水平を維持するということはことさらに重
要である。身体機能が低下した高齢者を載せるのである
から安全性にはことさら注意をはらわなければならな
い。そこで本発明は、住宅地に設けられる小型乗用モノ
レールにおいて台車の床を常に水平に維持できるような
モノレールを提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】乗用電動モノレールであ
って、レールを走行する走行装置には走行装置枠を設
け、車椅子収納スペース、座席、床、屋根などを有する
台車は台車枠に取付け、走行装置枠と台車枠を上方(レ
ールの傾斜のために上方になる)のある部位で中心軸に
よって枢結し、走行装置枠に対しては前後に移動できる
下枢軸を設け、モータによって正逆に回転するボールネ
ジのナットに下枢軸を結合し、台車枠のある部位には上
枢軸を設け、上枢軸と下枢軸を角度調整アームによって
連結し、ボールネジを正逆に回転させて下枢軸の位置を
変え、台車枠と走行装置枠のなす挟角θを変動させるよ
うにする。
【0025】台車の方には傾斜角検出部を設けて台車の
傾斜を求め、台車の傾斜角の信号から制御盤がモータに
正逆回転の信号を送りボールネジを回転させて挟角θを
適当に変化させ台車を水平に保持する。この傾斜角の微
調整は走行中に随時自動的になされる。
【0026】モノレールの場合は、好都合なことにレー
ルは分岐がなくて短いから道の傾斜角Ψが経路の関数と
して決まってくる。試運転をすることによってモノレー
ルのレールの始点、終点からの距離zの関数として、台
車を水平に保持するための挟角θの変化θ(z)が一旦
わかればそれを制御盤に記憶させ、zの時にはそれにふ
さわしい挟角θ(z)を出力するようにすることもでき
る。その場合は、傾斜角検出部は積極的な役目を果たさ
ないが、経年変化や誤差によってθ(z)の関数関係の
変化をモニタするために利用できる。
【0027】あるいは、台車の傾斜角Φを厳密に求める
ことができる傾斜角検出装置を用いれば、走行装置枠の
上に台車枠を寝かせておいた状態で(θ=0のままで)
レール上を走行させて、経路zにそってレールの傾斜角
Φ(z)を求めるという方法も可能である。そのデータ
を制御盤に記憶させて、θ(z)=Φ(z)となるよう
に制御すればよいのである。その場合は初めに傾斜角デ
ータΦ(z)を得た後は傾斜角検出装置はもはや不要に
なる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明は、台車を支える台車枠
と、走行装置に取り付けた走行装置枠を別体にして、台
車枠と走行装置枠を中心軸を支点として回転可能に組み
合わせ、台車枠に固定された上枢軸と、走行装置枠に前
後方向移動可能に設けた下枢軸とを角度調整アームによ
って結合し、モータによって回転するボールネジに螺合
した螺子ブロックにより下枢軸を走行装置枠にそって前
後に移動させることによって角度調整アームの傾きを変
動させて、台車枠と走行装置枠の挟角θを変えるように
し、傾斜角検出装置によって台車の傾斜を求め、台車枠
が水平になるようにする。
【0029】傾斜角検出装置の機能によって幾つかの様
態がありうる。 A.水平からの傾角を連続的に測定可能な傾斜角検出装
置の場合 この場合は、台車、走行装置の何れに傾斜角検出装置A
を取り付けてもよい。
【0030】A1.台車に付けた場合は傾斜角Φが0に
なるように台車枠の傾斜を制御する。
【0031】A2.走行装置に取り付けた場合は、走行
装置の傾斜角Ψを求め、台車枠と走行装置枠の挟角θを
θ=Ψになるように台車枠の傾斜を制御する。そのいず
れでもよい。
【0032】B.水平からのズレだけを検知する傾斜角
検出装置の場合 この場合は傾斜角検出装置を台車側に取り付け傾斜角が
0になるように台車枠の傾斜を制御する。
【0033】以上に述べたものは傾斜角を計測して即時
に台車枠の傾斜を修正するものである。そのように常に
傾斜角を計測する即時修正の他に、傾斜角変動を制御盤
の中の制御装置に記憶させてそのデータを用いて傾斜角
を修正するという手段もありうる。モノレールはレール
に分岐がなくて始点と終点が決まっているから、始点か
らの距離zの関数としてレールの傾斜角Ψ(z)を初め
に求めておいて制御装置メモリに記憶させておけば2回
目以降はそのデータを使えば傾斜角制御ができる。その
場合はもはや傾斜角検出センサは不要になるが、レール
傾斜角が微妙に変化することもあるから微調整に利用で
きる。
【0034】
【実施例】図面によって本発明の傾斜電動モノレールを
説明する。図1は乗用モノレール全体の右側面図であ
る。右が高く左が低い地形における走行状態を示す。レ
ールは右上がりに傾斜しているのに乗用の台車はほぼ水
平になっている。つまり台車が右上がりに持ち上がって
いる。本発明の骨子は台車をそのように水平に保持する
機構にある。図2は同じ電動モノレールの正面図である
が、これは台車も走行部も水平においた場合の図面であ
り図1と対応していない。
【0035】二人乗りのモノレールであり都市通行の補
助手段である。特に足腰の弱い高齢者の道路を登坂降坂
する時の歩行の補助手段である。速度は人間が通常歩く
よりも遅い。図1において、乗用モノレール1は上部の
台車2と下部の走行装置よりなる。走行装置は電動動力
車3、4とこれらを支持する枠体などからなる。電動動
力車3、4は全く同じものが前後に設けられる。何れも
電動機や駆動ピニオンをもち独立に駆動源となってい
る。
【0036】二人乗りであるからかなり重いものになり
電動動力車が一つではラックに与える負荷が大きくなり
すぎ好ましくない。それで二つの電動動力車を設ける。
電動機は同期しないから駆動ピニオンの位相関係は自由
である。だから駆動ピニオンの位相は負荷によって自動
的に調節され牽引力は前後の動力車3、4に等分配され
る。
【0037】レール5は鉄板を角型におり曲げた角型レ
ールである。レール5は寸法が60mm×60mm×
3.2mmtであり、6m毎の単位でつなぎ合わされて
いる。レール5の側方には歯が下を向くように切り歯ラ
ック6が溶接されている。切り歯ラックというのは鋼鉄
の棒材を素材として切削加工によってラックを造形した
ラックである。本出願人の単軌条運搬車は帯板を波状に
折り曲げたものをレールの側方に溶接したものがこれま
で多かったのであるが、ここではそれではなくて切り歯
ラックを用いる。切り歯ラックの方が製作コストは高い
のであるがより堅牢安全であり駆動ピニオンとの噛み合
い率も高く騒音も低いからである。
【0038】レール5自体は地上に長く敷設されるもの
であるが一本のレールですむので幅を取らないし製作コ
スト、敷設コストが節減できる。しかしレール1本で車
体を支えるため走行装置はレールの下面をも保持しなけ
ればならない。ためにレールを地面に直接に乗せること
ができず、地面より少し高い位置に保持する構造とな
る。
【0039】レール5の下面を一定間隔で地面上に保持
する。そのための機構を述べる。立レール受7の上端が
レール5の下面を受ける。立レール受7の下端は横レー
ル受8によって支持される。立レール受7はレール5の
他にトロリーダクト9をレール5より少し下方に保持す
る。横レール受8両端は支柱10によって保持される。
支柱10は沈下防止板11によって地面12の上に鉛直
に立つようになっている。沈下防止板11は支柱10が
次第に地中に沈むのを防止する。
【0040】立レール受7の上端には2穴プレート13
が溶接されている。レール5の継ぎ目と継ぎ目の中間位
置においてレール5の下面にタップ付きプレート14を
溶接しておく。沈下防止板11に支柱を固定し、支柱1
0の上に横レール受8を取り付け、その上に立レール受
7を取り付ける。そして2穴プレート13にレール5の
タップ付きプレート14を載せてボルトで固定する。レ
ール支持機構は図3で詳しく述べる。
【0041】乗用モノレール1の上部構造は台車2であ
るが台車2の全体を支えるものは矩形状の台車枠15で
ある。台車枠15と走行装置枠30が別体になっており
相互に傾斜できることがこのモノレールの特徴である。
台車枠15の上には座席16が2席設けられる。少なく
とも一方は折り畳み可能であり折り畳んでしまえばあい
たスペースに車椅子17を載せることができる。この図
では右側の座席は作り付けであり、左側の座席ははね上
げ式のものである。折り畳んだ座席の裏に、車椅子を固
定する機構が備えられている。介護者が後ろに乗ること
もあるので最大3人が乗車できるようになっている。
【0042】前後と側方の一部がカバー18、19で覆
われている。カバーの上端に枢支された手摺20、21
があり水平に降りた状態で側方開口部を閉じている。手
摺20、21は乗客が手で持ち上げることによって出入
口が開き乗車降車可能になる。カバー18のすぐ上に前
操作盤22、後操作盤23が設けられる。操作盤を操作
するのは乗客である高齢者であるが、これは出発、緊急
停止などの簡単な指示を与えることができるようになっ
ている。モノレールは分岐がなく軌道が一本であるので
始点と終点が一つしかない。始点と終点では自動的に停
止するので出発だけの指示を行えばよい。しかし中間点
でも停車する場合は停止の指示をも与えることができ
る。速度が過剰になった時の緊急停止は自動的になされ
るがそうでない場合に乗客が緊急停止できるようになっ
ている。
【0043】さらに車体の降坂側にはA制御盤24が設
置される。登坂側にはB制御盤25が設置される。B制
御盤25はインバータを制御する。乗客が速度を切り換
えるようにはなっていないが(それは可能だがしな
い)、起動時と停止直前においては連続的に速度を変動
させて滑らかに起動、停止するようになっている。その
ためにインバータを用いている。動力源は200V三相
交流であるが、それを直接に使わず一旦直流に直して周
波数可変の交流として速度を連続変化させる。
【0044】台車2の下方には前部バンパー26、後部
バンパー27が設けられる。レール近傍に障害物があれ
ばこれを排除し車体を保護する。台車2のどこかに角度
調節検出装置28が設置される。これは台車の水平から
のズレを検出する機構である。台車2の傾きをこれによ
って検出し、傾きを0に近付けるように台車枠15を上
げ下げする。角度検出機構や台車枠の昇降機構について
は後に述べる。
【0045】台車2の上方は透明なプラスチック製の屋
根29によって覆われる。台車枠15のすぐ下には、台
車枠15とは別体になっている走行装置枠30がある。
走行装置枠30と台車枠15は1軸(中心軸40)を共
有して相互に回転可能になっている。台車枠15と走行
装置枠30の間には縦方向の角度調整アーム31が設け
られる。
【0046】角度調整アーム31と台車枠15は上枢軸
32によって回転可能に結合される。角度調整アーム3
1と走行装置枠30とは下枢軸33によって回転可能に
結合される。台車枠15、角度調整アーム31、走行装
置枠30の3部材が構成する三角形によって、台車の走
行装置に対する角度θを調整するようになっている。上
方の電動動力車3は、走行装置枠30の取付板34に取
り付けられる。
【0047】下方の電動動力車4は、走行装置枠30の
取付板35に取り付けられる。上方、下方の電動動力車
3、4には電磁ブレーキ36、37および回転検出部3
8、39が右側に取り付けられる。バランスよく、それ
ぞれの電動動力車3、4の左側には電動機42、42が
設けられる。走行装置枠30の中間部位には放電抵抗4
1が設置されている。
【0048】レール5の側方にはトロリーダクト9がレ
ール平行に保持される。そのため立レール受7から側方
へトロリーダクト支持アングル43が伸びその先の下方
にトロリーダクト9が固定される。トロリーダクト9は
下向きにコの字型断面をしている。トロリーダクト9の
中には動力用トロリー44と信号用トロリー45が並ん
で下向きに設置されている。概観を述べたので今度は下
部の走行装置の構造について説明する。
【0049】図3は動力車部分の正面図、図4は右側面
図である。走行部、動力伝達部はAl合金製のフレーム
50の内部に設けられる。フレーム50は図3において
左端のAケース51、中央のBケース52、右端のCケ
ース53よりなる。3枚のケースを組み合わせてなるフ
レームである。Aケース51には先述の電動機42やト
ロリーとの間で電力、信号をやりとりするための集電装
置が設けられる。Cケース53には電磁ブレ−キ37や
回転検出部39が取り付けられる。
【0050】フレーム50はレール5を跨るように設け
られる。フレーム50によって前後の上車輪、前後の下
車輪、駆動ピニオンなどを回転可能に支持する。フレー
ム50の上方には凹部54を有する上車輪55が設けら
れる。両側に鍔部があってレール5の上面に接触しレー
ルから外れないようになっている。上車輪55は遊輪で
ある。上車輪は前後にあるがフレームに対して僅かに上
下変位できるようになっている。上車輪の外側は前板5
6によって覆われる。
【0051】フレーム50と走行装置枠30の間の連結
は左右上下の換向を可能にするようになっている。レー
ルには時に彎曲部があるのでフレームと走行装置枠30
が相互に回転できるようにしなければならない。左右の
Aケース51、Bケース52に固定される立軸受57に
はT型軸58が挿入され左右に回転できるようになって
いる。T型軸58の上には横軸59が固定される。横軸
59の両端は細径部になっており細径部は横軸受60に
よって回転可能に保持される。横軸受60はボルト61
とナット62によって取付板63に固定される。取付板
63は前述の走行装置枠30の両側部分に溶接されてい
る。T型軸59に対して取付板63が前後回動できるの
で、走行装置枠30に対しフレーム50は前後傾斜、縦
軸周り回転が可能である。
【0052】Bケース52とCケース53は減速ギヤケ
ース64を構成する。Aケース51とBケース52の間
であってレール5の下方には左下車輪65と右下車輪6
6がありレール5の下縁を両側から挟むようになってい
る。下車輪65、66は片鍔の車輪である。立レール受
7によってレール5を下から支える構造になっているか
ら、これを通すために左右の下車輪が必要になる。右下
車輪66の内側には同心の駆動ピニオン67が設けられ
る。図3に示すように駆動ピニオン67はレール5の側
方のラック6に噛み合っている。左右の下車輪は遊輪で
あるが、駆動ピニオン67は動力輪である。電動機42
の駆動力を減速伝達して駆動ピニオン67を廻しラック
6をおしてモノレールが走行する。
【0053】ブレーキ付き電動機42の前面は、Aケー
ス51に固定された両鍔フランジ70にボルト71によ
って固定される。モータ軸はフレーム50の中で減速ギ
ヤケース64の内部の歯車伝達機構の始端の歯車軸に連
結される。
【0054】Aケース51の下部外側には集電装置を支
持するための機構が設けられる。取付板72がボルト7
3によってAケース51の側面に固定される。取付板7
2の下には、法線方向に伸びる横腕74が溶接される。
横腕74の先端には縦腕75が下向きに溶接される。縦
腕75の下端に横内向きに角型腕76が対角線方向を縦
にして溶接される。角型腕76には三角溝を有する二つ
割りの信号用集電ブロック77と動力用集電ブロック7
8が固定される。
【0055】図4に示すように集電ブロック77、78
は後方に水平のシュー79を弾性的に保持する。シュー
79は前記のトロリー44、45に摺接し動力、信号を
伝達する。シュー79はS字型に曲がった集電アーム8
0の先端に取り付けられる。集電ブロック78には立て
片83が固定され、立て片83の上部の止め片82と前
述の集電アーム80の先の穴84がスプリング81によ
って連結される。
【0056】スプリング81が集電アーム80を引き上
げるのでシュー79がトロリーに適度の圧力で接触摺動
する。シュー79からコード85が出ており端子86に
おいて、制御装置から横腕74、縦腕75、角型腕76
を通って設けられたコードに接続される。
【0057】レール支持構造を図3によって説明する。
レールの下面に溶接したタップ付きプレート14と、立
レール受7頂点の2穴プレート13がボルトで結合され
ていることは既に述べた。立レール受7はその下端にお
いて六角形状の立レール受ソケット90に溶接されてい
る。立レール受ソケット90はボルト91を緩めて、横
レール受8上を左右に移動させることができる。またボ
ルト91を締めて任意の箇所に固定することができる。
【0058】横レール受8は両端を、ボルト94、95
により横レール受ブラケット92、93に固定される。
横レール受ブラケット92、93は地中から立てた支柱
10にボルト96、97によって適当な高さに調整固定
される。支柱10は沈下防止板11の穴を通り先端が地
中に埋められている。支柱10と沈下防止板11はボル
ト98で固定され支柱パイプが地面深くうずまってゆく
のを防ぐようになっている。
【0059】図5によってフレーム内部の構造を述べ
る。先出のT型軸58は皿型の広い上部フランジとその
下の軸胴部99からなっている。軸胴部99はアンギュ
ラ軸受100により、上頚部が立軸受57の中に回転自
在に支持される。立軸受57の中間部にはカラー101
が設けられる。軸胴部99の下方にもアンギュラ軸受1
02があって立軸受57に対して回転自在に保持する構
造となっている。
【0060】軸胴部99の下端の螺部103は皿型治具
105の穴に差し込まれ、止めボルト104によって固
定されている。皿型治具105は前記の下方のアンギュ
ラ軸受102の内輪を強く押している。アンギュラ軸受
100、102の外輪を支持しているのは円筒形の立軸
受57である。
【0061】Bケース52を貫くボルト106によって
立軸受57の右方を支持する。Bケース52にはそのた
め通し穴107が穿たれる。立軸受57にはねじ穴10
8が穿孔されてボルト106の先端が螺合している。
【0062】Aケース51を貫くボルト109によって
立軸受57の左方が支持されている。そのためAケース
51には座ぐり穴110、通し穴111が穿たれる。立
軸受57にはねじ穴112が穿孔される。ボルト10
6、109によって、立軸受57がフレーム50に対し
堅固に固定される。
【0063】次に上車輪のAケース51、Bケース52
に対する取り付けに関して述べる。右端近くに廻り止め
部119を形成した上車軸120は偏心軸である。中央
部では大径になっており上車輪を支持する。左右は細径
の軸であり、左端は雄螺子部121となりAケース51
の通し穴を貫きワッシャとナット122によって固定さ
れる。中間部には軸受123、123の内輪が固定され
る。
【0064】軸受123、123の外輪は上車輪55の
両側の凹部にはめ込まれている。上車軸120の右方の
細径部124においてBケース52とCケース53を貫
く。右端のねじ部125から、偏心軸を上下させるため
の調節プレート127とワッシャとナット126を差し
入れて調節プレート127を前記の廻り止め部119に
当てる。そしてナット126をねじ込んで上車軸をBケ
ース52、Cケース53に対し固定する。
【0065】大径の上車軸120は偏心しているから調
節プレート127を廻す事によって上車軸120を上下
に変位できる。調節プレート127は止めネジ128に
よって固定される。電動機42の駆動力は継ぎ軸(図示
しない)によって減速ギヤケースの内部の歯車減速機構
(図示しない)に伝達される。減速ギヤケースには潤滑
油が満たされている。
【0066】図5において中間部の歯車や歯車軸は省略
している。図5では最終段のD軸131だけが示され
る。D歯車130が前段の歯車と噛み合っている。D歯
車130は減速ギヤケース(BケースとCケースの間の
空間)にあって潤滑油の中に漬かっている。軸受132
によってD軸131はCケース53に回転自在に支持さ
れる。D軸131は軸受133によってBケース52に
支持される。減速ギヤケース内部の潤滑油を閉じ込める
ためD軸のBケースの通し穴にはオイルシール134が
介装され、Cケースの通し穴にもオイルシール135が
介装されている。
【0067】D軸131の右方の軸端136は細くなり
セレーションなどの廻り止め機構があり歯車状の回転検
出体137が固定される。回転検出体137の直下には
近接センサ138がL型金具139によって対向するよ
うに設けられる。L型金具139はボルト141によっ
てCケース53の側面に固定される。
【0068】図6は図5の回転検出部39の断面であっ
て回転検出体137とセンサ138の関係がよく分か
る。近接センサ138にはセンサコード140が付いて
いて近接信号を取り出すようになっている。回転検出部
39の蓋は止めボルト142によってCケース53の側
面に取り付けられる。
【0069】図5において、D軸131の左端はBケー
スより左側にありレール5や立レール受7より右側にあ
る。D軸の左軸端145には軸受146があり、そこへ
右下車輪66が取り付けられる。軸受146のために下
車輪66は遊輪となっている。
【0070】左の下車軸150は短いものでAケース5
1に左下車輪65を回転自在に設けるものである。下車
軸150は左端に雄螺子部151が形成される。Aケー
スの通し穴152に雄螺子部151を通してワッシャと
ナット153を差し入れてナットを締めることによって
下車軸150をAケースに対し固定できる。下車軸15
0には軸受154を介して下車輪65が取り付けられ
る。下車輪65は遊輪である。
【0071】つまり左下車輪65、右下車輪66、上車
輪55ともに遊輪であり上車軸120、下車軸131、
下車軸150などは固定軸となっている。
【0072】次に図7、8、9、10、によって傾斜機
構を説明する。図7〜10において、走行装置枠30と
それに伴う部分は実線で描き、その上の台車枠15とそ
れに付随する部分は破線で描いている。
【0073】下側の走行装置枠30は左右の走行方向に
平行な長手桟200、201とこれらの左右の長手桟を
結合する横方向の横桟からなる。横桟は下から順に第1
横桟202、第2横桟203、第3横桟204、第4横
桟205、第5横桟206を組み合わせたものである。
走行装置枠30と走行装置(電動動力車)とのT型軸と
円筒形の軸受よりなる結合についてはすでに述べた。
【0074】ここで問題にするのは走行装置枠30と台
車枠15の傾斜可能な結合である。両者を枢結する中心
軸40は実は左右に二つあり、基部がフランジ207、
208になっておりボルトによって走行装置枠30の左
右の長手桟200、201に固定されている。
【0075】中間の第3横桟204と第4横桟205の
間には長手方向に中継ぎ桟209、210が設けられ
る。前後の端部は横桟204、205に溶接される。中
継ぎ桟209、210の間にコの字型のモータ取付板2
12、筋交い213が取り付けられる。
【0076】そのすぐ横の中継ぎ桟209、210には
ボール螺支持用軸受214、215が螺子216、21
7によって固定される。ボール螺支持軸218が両端を
ボール螺支持用軸受214、215によって回転自在に
支持されて設けられる。ボール螺支持軸218は中央部
でボール螺支持ブロック219に溶接される。だからボ
ール螺支持軸218とボール螺支持ブロック219は一
体で、軸受214、215に回転可能に支持されてい
る。
【0077】モータ取付板212にギヤドモータ220
がネジ221によって固定してある。ギヤドモータ22
0はボールネジ224を正逆に回転させるものである。
モータ軸がカプリング222、継ぎボルト223を経て
ボールネジ224に結合される。ボールネジ224の前
方において、角度調節移動ナット225が螺合してい
る。ボールネジ224が正逆に回転することによって角
度調節移動ナット225が前後に変位する。角度調節移
動ナット225は下枢軸棒226、226によって左右
から支持される。
【0078】下枢軸棒226、226は角度調節移動ナ
ット用軸受227、228によって角度調整アーム31
に枢結される。角度調節移動ナット用軸受227、22
8はネジ229、230によって角度調整アーム31に
固結される。それだけではボールネジ224の高さを維
持できないから、下枢軸棒226、226の延長にはガ
イドローラが設けられるが、それは図8、9を参照して
後に述べる。
【0079】角度調整アーム31の動きの範囲を限定す
る必要がある。そのため台車枠15を下降させたときの
角度調整アーム31の位置のすぐ上にあたる台車枠15
の部位に下限センサ232を取り付ける(図10)。台
車枠15を持ち上げたときの角度調整アーム31の位置
のすぐ下側に上限センサ234を取り付けている。角度
調整アーム31が下限センサ232、上限センサ234
に当たるとその信号が制御盤に伝達されるようになって
おり、それ以上の同方向への変位が禁止される。だから
角度調整アーム31は上限センサ234と下限センサ2
32の間だけを回動する。
【0080】以上説明したものは二つの枠のうち下の走
行装置枠30に関するものである。次に上の台車枠15
について述べる。台車枠15は走行装置枠30と相似形
の長方形の枠であるが、走行装置枠30よりも大きい枠
体となっている。走行装置枠30の上にあり実線で示す
と上下の関係が分かりにくいので台車枠15は破線によ
って示している。
【0081】台車枠15は長手棒250、第6横棒25
1、長手棒252、第1横棒253よりなる長方形の外
枠に、第2横棒254、第3横棒255、第4横棒25
6、第5横棒257を横方向に設けたものである。ただ
し横棒の高さは前後で一様でない。第1横棒253、第
2横棒254、第3横棒255、第4横棒256は長手
棒250、252と同じ高さに設けられ、端面が長手棒
250、252の内側面に溶接される。しかし後ろの方
の第5横棒257、第6横棒251は長手棒250、2
52の上に固定される。第5、第6横棒257、251
が少し上に持ち上げられているのは中心軸40よりうし
ろの走行装置枠30部分が台車枠15に当たらないよう
にするためである。
【0082】第5横棒257と第6横棒251の間に長
手方向に底上げ縦棒258、259が設けられる。反対
側の第1横棒253、第2横棒254の間には長手方向
に平行の縦棒260、261が設けられる。これはL型
のアングルである。中間部の第3横棒255と第4横棒
256の間には、長手方向平行に縦継ぎ棒262、26
3が固定される。
【0083】第2横棒254と第3横棒255の間には
長手方向平行に仲介棒264、265が設けられる。角
度調整アーム31の上端は上枢軸32に固着されてい
る。上枢軸32の両端部278、279は傾斜角調整用
軸受266、267の内輪に支持される。傾斜角調整用
軸受266、267の外輪を保持する軸受ケースはボル
トによって前記の仲介棒264、265に固定される。
だから角度調整アーム31の上向き力は軸受266、2
67を介して仲介棒264、265を押し上げ台車枠1
5を持ち上げることになる。
【0084】上枢軸32、中央軸40は前後に移動しな
い。だから軸受によって台車枠15を走行装置枠30に
固定すれば充分である。しかし下枢軸33は少し事情が
異なり、それは台車の荷重を支えながら前後に変位しな
ければならない。前後の移動を可能にするために下枢軸
33の両端にはローラ272、273が付いている。そ
して走行装置枠30の長手桟200、201の内側にコ
の字型断面のローラガイド270、271が長手方向平
行に設けてある(図8、9)。下枢軸33両端のローラ
272、273がローラガイド270、271の中を転
動するようになっている。
【0085】モータ220を回転させるとボールネジ2
24が回転し、角度調整移動ナット225が前後に移動
する。それと同じように下枢軸33も動くから角度調整
アーム31の下端が前後に移動する。角度調整アーム3
1の上端は上枢軸32につながっており、上枢軸32は
台車枠15に角度調整用軸受266、267に枢結され
るから台車枠15が上昇しあるいは下降する。
【0086】図11に示すように中心軸40の中心を
M、下枢軸33の中心をQ、上枢軸32の中心をTによ
って表現する。枢軸と中心軸によって力の三角形MQT
が形成される。角度調整アーム31の一部であるTQ=
kは一定長さである。台車枠15の一部であるTM=h
も一定の長さである。ところが下枢軸Qと中心軸M間の
距離MQ=xはモータ220の回転によってある範囲で
変化することができる。台車枠15と走行装置枠30の
なす角度を傾斜角θとする。そのθはxの関数としてあ
る程度変動する。
【0087】ボールネジを右螺子とした場合、モータを
右回転させると下枢軸Qがモータ220の方へ引き寄せ
られるので台車枠15が上昇する。
【0088】反対にモータを左回転させると下枢軸Qが
モータ220から離れるので台車枠15が下降する。
【0089】台車枠15の傾斜角θに対して余弦定理か
【0090】
【数1】
【0091】によって求めることができる。これを時間
によって微分するとモータによるボールネジの推進速度
dx/dtに対する、傾斜角θの変化分がわかる。両辺
に2kxを掛け分母を払って時間微分すると
【0092】
【数2】
【0093】
【数3】
【0094】というようになる。もしもモータ速度が一
定ならdx/dtも一定になる。その場合、xがhco
sθに近い時、つまり台車枠15が持ち上げられたとき
に上昇速度は低下し、反対にxがhcosθから離れ、
台車枠15が下がるときに降下速度が増えることがわか
る。特に分母がsinθを含むので台車枠15が走行装
置枠30に重なる時に降下速度が速くなる。それは上昇
速度についても同じことでθが小さいと上昇速度が大き
くなる。挟角θとボールネジに掛かる力、モータにかか
る力については後に詳しく考察する。
【0095】図12〜15によって角度調節検出装置を
説明する。鉛直縦方向に支持される台盤280が止めボ
ルト281、282、283、284によってボックス
285の背板の前面に固定される。錘286を、円形の
カムプレート287の下半に止め螺子289、290に
よって固定する。円盤状のカムプレート287は面に直
角方向に中央ボス部に広い通し穴288を有する。
【0096】通し穴288の内部に軸受291が装入さ
れ外輪がカムプレート287に固定される。軸受291
の内輪には中心固定螺子292が挿通される。中心固定
螺子292の先端の雄螺子部293は、台盤280の通
し穴295に差し込まれ、裏側においてナット294に
よって固定される。軸受291の内輪と台盤280の間
にはカラー296が介在して軸受の軸方向の位置を決め
ている。
【0097】軸受291は、カムプレート287の通し
穴288に対して嵌輪297によって抜け止めされる。
錘286は角型の金属板でありカムプレート287とと
もに一定範囲で回転可能である。軸受291の抵抗は僅
かであるから錘286は重力の方向を向くようになる。
【0098】角度調節検出装置28を台車枠15に対し
て垂直に取り付けた場合、錘286の方向と台盤280
の中心軸の方向のなす角度は、台車枠15の傾斜角θに
等しくなる。だから錘286、カムプレート287の傾
斜を知れば台車枠15の傾斜が分かる。
【0099】カムプレート287のすぐ上方において、
センサ298がねじ299によって台盤280に固定さ
れている。センサ298は下端に間隙300を有する。
間隙300に何かが存在するかしないかを検出できる。
カムプレート287は円周にそって薄い周弧縁301を
有し、錘286の丁度反対側に切欠き302を設けてい
る。
【0100】カムプレート287の周弧縁301がセン
サ298の間隙300に入り込むように設けられる。こ
れは連続的に傾斜角を検出するのではない。センサの間
隙300の中に切欠き302があるか、周弧縁301が
存在するか?二つの状態を区別するだけである。センサ
は電磁誘導によって切欠き302、周弧縁301を区別
するものであってもよい。また発光素子と受光素子の組
み合わせによって切欠きと周弧縁を弁別するものでもよ
い。とにかく二つの状態を区別できればよい。
【0101】錘286が重力の方向を向けば台車枠15
は水平なのであるから、切欠き302がセンサ298の
間隙300に存在すればよいのである。
【0102】レールの傾斜角が変化し台車枠15が水平
からずれ、切欠き302が間隙300からずれると、モ
ータ220が回転して角度の微調整を行い台車枠15を
水平に戻す。図14、15は錘286が水平からずれた
状態を示す。その場合間隙300に周弧縁301が存在
し傾斜から外れていることがすぐに分かる。
【0103】本発明の傾斜角調整機構は、台車枠15、
走行装置枠30、角度調整アーム31の交点である中心
軸M、上枢軸T、下枢軸Qが形成する力の三角形の傾斜
角を変えることによって台車枠15と走行装置枠30の
挟角θを変化させるようにしている。角度調整アーム3
1が回転するに従って挟角θが非線形に変動する。
【0104】図16は簡略化した力の三角形を示す。T
Mは台車枠を示し、これは水平に維持される。MQは走
行装置枠を示す。QTが角度調整アーム31に対応す
る。台車枠15と走行装置枠30のなす角度を挟角θと
するが、それは∠TMQにあたる。
【0105】∠TQM=φとする。下枢軸QからTMに
平行な直線を引き、M点からその直線に下した垂線の足
をSとする。同じ直線へTから下した垂線の足をHとす
る。TM=h、TQ=k、MQ=xとする。kは角度調
整アーム31の実効長さで一定、hは台車枠15の上枢
軸・中心軸間距離で一定である。しかしMQは変動する
からxとしている。
【0106】いま簡単のためT点に全荷重Wが掛かって
いると仮定しよう。実際にはTM間上方に重心がありT
点にはないのである。しかしTM間に重心があると、そ
れはTM間を内分する内分比でT点とM点に荷重を分担
させることになる。中心点Mにいくら荷重がかかっても
ボールネジやモータの負担にはならない。ボールネジや
モータの負荷になるのは、T点にかかる重力である。だ
から簡単のため全重量がT点にかかっているものと仮定
するのである。
【0107】上枢軸Tに全荷重Wが鉛直方向に掛かる。
力が棒部材の途中に掛からないとすると回転のモーメン
トが0であるから棒に加わる力は必ず棒に平行である。
荷重Wが鉛直下向きに掛かるから、0<(θ+φ)<9
0゜であれば、TM、TQには圧縮力、QMには引張力
がかかる(θ+φ)>90゜ならばTMに引張力、T
Q、MQに圧縮力がかかる。
【0108】ここでは、圧縮力にはマイナス符号を付
け、引張力にはプラス符号を付けるものと約束しよう。
【0109】TM=hに掛かる棒方向力を大文字のH
で、TQ=kに掛かる棒方向力を大文字のKで、MQ=
xにかかる棒方向力を大文字のXによって表現する。
【0110】 角度調整アーム31;棒方向(圧縮)力K −Wcosec(θ+φ) 水平分力 −Wcot(θ+φ) 垂直抗力 −W
【0111】 台車枠15; 棒方向(圧縮;水平)力H −Wcot(θ+φ)
【0112】 走行装置枠30; 棒方向(引張)力X +Wcot(θ+φ)secθ 水平分力 +Wcot(θ+φ) 垂直抗力 +Wcot(θ+φ)tanθ
【0113】となる。角度調整アーム31や台車枠15
は実効長さが決まっている(TM=h、TQ=k)ので
長さがモータによって変動する走行装置枠30が問題で
ある。走行装置枠30の下枢軸と中心軸の距離をMQ=
xとする。xは変数でモータの回転数が一定だとすると
その時間変化率は一定でない。傾斜角θが大きいときは
角度調整アーム31が垂直に近くなるから一定のxの変
化に対する荷重の変動は小さい。だからモータにかかる
負荷も小さい。正弦定理から
【0114】
【数4】
【0115】が成り立つ。xが短い極限では図11か
ら、θ+φは90度〜100度に近くなる。この場合は
MQに掛かる引張力Xも小さい。台車枠15の圧縮力も
小さい。
【0116】反対にxが長くなるとθもφも小さくなっ
てゆく。θ、φが小さくなるとcosec(θ+φ)とcot
(θ+φ)が大きくなる。角度調整アーム31の棒方向
力K=−Wcosec(θ+φ)、台車枠15の棒方向力H
=−Wcot(θ+φ)、走行装置枠30の棒方向力X=
+Wcot(θ+φ)secθのいずれもが単調に増大する。
【0117】θやφが小さいので、これらの棒方向にか
かる力はもともとの重量Wより大きくなる。角度調整ア
ーム31や台車枠15は一定以上の強度の材料を選べば
よいのである。問題はモータ回転によって可変長さを与
える走行装置枠30のQMにかかる力Xである。挟角θ
が大きいとき(レール傾斜角が大きいとき)はQM間の
引張力Xは小さい。しかし挟角θが小さくなると、Xが
極端に大きくなる。
【0118】θ、φの最大値をθmax、φmaxとす
る。このときXは最小値Xminをとる。
【0119】 Xmin=+Wcot(θmax+φmax)secθmax (5)
【0120】θ、φの最小値をθmin、φminとす
る。このときXは最大値Xmaxをとる。
【0121】 Xmax=+Wcot(θmin+φmin)secθmin (6)
【0122】例えば、θmax=32゜、φmax=6
8゜(図11)と仮定すると、 Xmin=−0.21W (7)
【0123】例えば、θmin=10゜、φmin=1
6゜(図10)と仮定すると、 Xmax=+2.08W (8)
【0124】つまりレール傾斜角が大きくて挟角θが大
きい場合はXが、自重の−0.2倍程度の小さい圧縮力
であるが、レール傾斜角が小さくなり(水平に近くな
り)挟角θが小さい場合は、Xが自重の+2倍程度の大
荷重となる。だからボールネジ、下枢軸の支持部の強度
をかなり強いものにしなければならないということであ
る。
【0125】それだけではない。モータに掛かる負荷も
θ、φが極小を取るときに最大になってしまう。モータ
はボールネジを回し、それによってQMを縮小、伸長さ
せるのだからモータ負荷はXの時間微分によって与えら
れる。それはθ、φの時間微分を含む。モータの回転数
を一定とすると、x=QMとしてxの時間微分によって
表現した方がわかりやすい。そこでxの時間微分とθ、
φの時間微分の関係を予め求める。(4)式は次によう
に書き直すことができる。
【0126】 hcosecφ=kcosecθ=xcosec(θ+φ) (9)
【0127】これを微分して、
【0128】 −hcosecφcotφdφ=−kcosecθcotθdθ=−xcosec(θ+φ)cot(θ+ φ)(dθ+dφ)+cosec(θ+φ)dx (10)
【0129】となるのであるが、式(9)を式(10)
で割って、
【0130】 −cotφdφ=−cotθdθ=−cot(θ+φ)(dθ+dφ)+dx/x (1 1)
【0131】という関係が得られる。(11)式の前の
等式から
【0132】 dφ=cotθtanφdθ (12) dφ+dθ=sin(θ+φ)cosecθsecφdθ (13)
【0133】である。式(11)の後半の式から
【0134】 dx/x={cot(θ+φ)−cotθ}dθ+cot(θ+φ)dφ =−sinφcosecθcosec(θ+φ)dθ+cot(θ+φ)cotθtanφdθ =−tanφcosecθcosec(θ+φ){cosφ−cos(θ+φ)cosθ} =−tanφcosecθcosec(θ+φ)sin(θ+φ)sinθ =−tanφdθ (14)
【0135】となるのである。ボールネジに掛かる力X
(X=Wcot(θ+φ)secθ)の微分は dX=W{−cosec(θ+φ)secθ(dφ+dθ)+cot(θ+φ)secθtan θdθ} =W{−cosec(θ+φ)secθcosecθsecφdθ+cot(θ+φ)secθtanθd θ}=−W{tanφsecθ+cot(θ+φ)}cosecθdθ (1 5)
【0136】となる。これを変化部分をdx/xによっ
て置き換えると
【0137】 dX=W{secθ+cotφcot(θ+φ)}cosecθ(dx/x) (16)
【0138】θとφが最大値をとる場合と、最小値をと
る場合で倍率が大きく相違する。最小値を取る場合の力
の変動が大きくなり過ぎる可能性がある。たとえば前記
の例と同様に
【0139】 例えば、θmax=32゜、φmax
68゜(図11)と仮定すると、
【0140】 dXmin=2.49(dx/xmin) (17)
【0141】xminというのは、図11のように挟角
θが最大になった時のMQ=xの長さであり最小値をと
る。これは図11のように挟角が大きい時に下枢軸がd
xだけ変動したときのボールネジにかかる引張力の変化
dXを表現している。例えば、θmin=10゜、φ
min=16゜(図10)と仮定すると、
【0142】 dXmax=47(dx/xmax) (18)
【0143】xmaxというのは、図10のように挟角
θが最小になった時のMQ=xの長さであり最大値をと
る。これは図10のように挟角が小さい時に下枢軸がd
xだけ変動したときのボールネジにかかる引張力の変化
dXを表現している。
【0144】xmaxとxminは違うので式(17)
と(18)を直接に比較することはできない。が、x
min/xmaxが0.7程度だと仮定すると、同じボ
ールネジの変位dxによって引き起こされるボールネジ
引張力の変化が13倍にもなるということである。
【0145】つまり挟角θが小さい図10の直前の場合
にボールネジの引張力自体が大きい(自重の2倍程度で
あった)。それにモータ・ボールネジの回転によって増
大するボールネジの引張力の増大率も、13倍にもなる
ということである。つまり角度調整アーム31を持ち上
げるときのモータ負荷が重くてボールネジの強度をその
ような場合を想定して設計しなければならないというこ
とである。
【0146】本発明の力点が傾斜角制御にあるので主に
その機構を説明した。それ以外の構造たとえばレール、
ラック、歯車機構、電力系統、制御系統などについては
表1にまとめて示す。
【0147】
【表1】
【0148】
【発明の効果】住宅の立ち並ぶ傾斜地において狭い道路
の一部に敷設され高齢者などの歩行代替手段として小型
の乗用モノレールを用いることができれば好都合であ
る。その場合、傾斜地であるから、座席も傾斜してしま
う。傾斜側に背もたれがあるようにしておけば滑り落ち
るということはないが、レールの傾斜角は道路によって
変動するから一定というわけにゆかないことがある。
【0149】本発明は、台車枠15を走行装置枠30に
対して傾斜角可変にし、モータとボールネジからなる傾
斜角調整用装置を設け、傾斜角を感知するセンサを設け
て台車枠15の傾斜をなくすように傾斜角調整用装置を
駆動するから台車枠15を常に平に保つことができる。
モノレールは45度の急な傾斜でも運行可能であるが市
街地の道路の側方に敷設するのであるからその傾斜角は
大きくても20度〜30度である。そのような傾斜であ
れば本発明の装置によって常に台車枠15を水平に保持
することは可能である。台車が水平に保持されるから乗
車している高齢者や介添え人などは安心して乗っていら
れる。安全で有用な通行手段となりうる。
【0150】乗降の便宜を考えると始点、終点では台車
が水平であることが望ましい。水平値に始点、終点を位
置させると中間は傾斜地なのであるから必ずレールの傾
斜角が変動することになる。車椅子のように車の付いた
ものはたとえ10度の傾斜でも転がり不安定になる。本
発明はレールの傾斜がどうであろうと台車は水平にでき
るから車椅子を乗せても偏よる心配がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる傾斜角制御乗用モノレ
ールの傾斜レール上を台車部が水平を保持して走行して
いる状態の右側面図。
【図2】本発明の実施例にかかる傾斜角制御乗用モノレ
ールのレールと台車が平行である状態の背面図。
【図3】台車下部の電動動力車の部分の正面図。
【図4】台車下部の電動動力車の部分の右側面図。
【図5】電動動力車の走行装置を、動力伝達系を含ま
ず、上車輪と下車輪を含む面で切断した縦断面図。
【図6】回転検出部の縦断側面図。
【図7】台車枠を走行装置枠に対して任意の角度に持ち
上げることができる台車枠15傾斜装置を有する台車枠
と走行装置枠の組み合わせ部分の、台車枠15と走行装
置枠30が平行である状態を示す平面図。
【図8】台車枠15と走行装置枠30の組み合わせ部分
の上枢軸32に沿って切った縦断正面図。
【図9】台車枠15と走行装置枠30の組み合わせ部分
のボール螺支持ブロック219のところで切った縦断正
面図。
【図10】台車枠を走行装置枠に対して任意の角度に持
ち上げることができる台車枠15傾斜装置を有する台車
枠と走行装置枠の組み合わせ部分の、台車枠15と走行
装置枠30が平行である時の状態を示す右側面図。
【図11】台車枠を走行装置枠に対して任意の角度に持
ち上げることができる台車枠15傾斜装置を有する台車
枠と走行装置枠の組み合わせ部分の、台車枠15と走行
装置枠30が平行でない時の状態を示す縦断側面図。
【図12】傾斜検出機構の、錘とカムプレートが傾斜し
ていない状態の正面図。
【図13】傾斜検出機構の、錘とカムプレートが傾斜し
ていない状態の縦断右側面図。
【図14】傾斜検出機構の、錘とカムプレートが傾斜し
た状態を示す正面図。
【図15】傾斜検出機構の、錘とカムプレートが傾斜し
た状態を示す縦断側面図。
【図16】台車枠15、走行装置枠30、角度調整アー
ム31からなる力の三角形において、棒方向の力と、水
平分力、垂直分力を示す図。
【符号の説明】
1 乗用モノレール 2 台車 3 電動動力車 4 電動動力車 5 レール 6 ラック 7 立レール受 8 横レール受 9 トロリーダクト 10 支柱 11 沈下防止板 12 地面 13 2穴プレート 14 タップ付きプレート 15 台車枠 16 座席 17 車椅子 18 カバー 19 カバー 20 手摺 21 手摺 22 前操作盤 23 後操作盤 24 A制御盤 25 B制御盤 26 前部バンパー 27 後部バンパー 28 角度調節検出装置 29 屋根 30 走行装置枠 31 角度調整アーム 32 上枢軸 33 下枢軸 34 取付板 35 取付板 36 電磁ブレーキ 37 電磁ブレーキ 38 回転検出部 39 回転検出部 40 中心軸 41 放電抵抗 42 ブレーキ付き電動機 43 トロリーダクト支持アングル 44 動力用トロリー 45 信号用トロリー 50 フレーム 51 Aケース 52 Bケース 53 Cケース 54 凹部 55 上車輪 56 前板 57 立軸受 58 T字軸 59 横軸 60 横軸受 61 ボルト 62 ナット 63 取付板 64 減速ギヤケース 65 下車輪 66 下車輪 67 駆動ピニオン 70 フランジ 71 ボルト 72 取付板 73 ボルト 74 横腕 75 縦腕 76 角型腕 77 集電ブロック 78 集電ブロック 79 シュー 80 集電アーム 81 スプリング 82 止め片 83 立て片 84 穴 85 コード 86 端子 90 立レール受ソケット 91 ボルト 92 横レール受ブラケット 93 横レール受ブラケット 94 ボルト 95 ボルト 96 ボルト 97 ボルト 98 ボルト 99 軸胴部 100 アンギュラ軸受 101 カラー 102 アンギュラ軸受 103 螺部 104 止めボルト 105 皿型治具 106 ボルト 107 通し穴 108 ねじ穴 109 ボルト 110 座ぐり穴 111 通し穴 112 ねじ穴 119 回り止め部 120 上車軸 121 雄螺子部 122 ナット 123 軸受 124 細径部 125 ねじ部 126 ナット 127 調節プレート 128 止めネジ 130 D歯車 131 D軸 132 軸受 133 軸受 134 オイルシール 135 オイルシール 136 軸端 137 回転検出体 138 近接センサ 139 L型金具 140 センサコード 141 ボルト 142 止めボルト 143 螺穴 144 スプライン 145 軸端 146 軸受 150 下車軸 151 雄螺部 152 通し穴 153 ナット 154 軸受 200 長手桟 201 長手桟 202 第1横桟 203 第2横桟 204 第3横桟 205 第4横桟 206 第5横桟 207 中心軸フランジ 208 中心軸フランジ 209 中継ぎ桟 210 中継ぎ桟 212 モータ取付板 213 筋交い 214 ボール螺支持用軸受 215 ボール螺支持用軸受 216 ねじ 217 ねじ 218 ボール螺支持軸 219 ボール螺支持ブロック 220 ギヤドモータ 221 ネジ 222 カプリング 223 継ぎボルト 224 ボールネジ 225 角度調節移動ナット 226(33) 下枢軸 227 下枢軸軸受 228 下枢軸軸受 229 ネジ 230 ネジ 232 下限センサ 234 上限センサ 250 長手棒 251 第6横棒 252 長手棒 253 第1横棒 254 第2横棒 255 第3横棒 256 第4横棒 257 第5横棒 258 底上げ縦棒 259 底上げ縦棒 260 縦棒 261 縦棒 262 縦継ぎ棒 263 縦継ぎ棒 264 仲介棒 265 仲介棒 266 傾斜角調整用軸受 267 傾斜角調整用軸受 270 ローラーガイド 271 ローラーガイド 272 ローラー 273 ローラー 278 上枢軸端部 279 上枢軸端部 280 台盤 281 止めボルト 282 止めボルト 283 止めボルト 284 止めボルト 285 ボックス 286 錘 287 カムプレート 288 中央通し穴 289 止めねじ 290 止めねじ 291 軸受 292 中心固定螺子 293 雄螺子部 294 ナット 295 通し穴 296 カラー 297 嵌輪 298 センサ 299 ねじ 300 間隙 301 周弧縁 302 切欠き 303 コード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地上に敷設された一本のラック付きレー
    ルを走行する電動動力車の上に走行装置枠を設け、座
    席、車椅子搭載部及び床板を有する台車を支える台車枠
    を走行装置枠とは別に設け、台車枠と走行装置枠とを上
    方の中心軸によって枢結し、下方において台車枠に上枢
    軸を固定し、走行装置枠にはそれに対応して長手方向移
    動可能に下枢軸を設け、上枢軸と下枢軸を角度調整アー
    ムによって結合し、角度調整アームを下方で支える下枢
    軸をモータによって回転するボールネジに螺合した螺子
    ブロックによって移動させ、台車枠を上昇下降させるよ
    うにし、重力に対する傾斜を検出する傾斜検出装置によ
    って台車の傾斜を求め、モータを正逆に回転させ下枢軸
    の位置を調整することによって、台車を水平になるよう
    に制御することを特徴とする傾斜角制御電動モノレー
    ル。
  2. 【請求項2】 地上に敷設された一本のラック付きレー
    ルを走行する電動動力車の上に走行装置枠を設け、座
    席、車椅子搭載部及び床板を有する台車を支える台車枠
    を走行装置枠とは別に設け、台車枠と走行装置枠とを上
    方の中心軸によって枢結し、下方において台車枠に上枢
    軸を固定し、走行装置枠にはそれに対応して長手方向移
    動可能に下枢軸を設け、上枢軸と下枢軸を角度調整アー
    ムによって結合し、角度調整アームを下方で支える下枢
    軸をモータによって回転するボールネジに螺合した螺子
    ブロックによって移動させ、台車枠を上昇下降させるよ
    うにし、初めの運転で重力に対する傾斜を検出する傾斜
    検出装置によって台車の傾斜を求めてレールにそって定
    義した座標zに関する関数として傾斜角を記憶させ、以
    後は記憶させた傾斜角のデータからレール傾斜角を知っ
    て、モータを正逆に回転させ下枢軸の位置を調整するこ
    とによって、台車を水平になるように制御することを特
    徴とする傾斜角制御電動モノレール。
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