JP2872355B2 - ガス供給管の漏洩検出装置 - Google Patents

ガス供給管の漏洩検出装置

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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、ガス供給管の漏洩検出装置に関する。 (従来の技術) 例えばマンションなどの集合住宅におけるガス供給設
備は第5図に示すように構成されている。 図において、プロパンガスボンベなどのガス供給源1
と、マンションのガス取入れ口3とはガス供給管4で接
続され、ガス供給管4の元側には圧力調整器5,6および
ガスメータ7が接続されている。 またガス取入れ口3には例えば各階別にそれぞれバル
ブ8,9が接続されているとともに、各世帯毎にバルブ10
およびガスメータ11を介して配管12によりガス消費設備
13にガスが供給される。 一方、ガス供給管4のうち例えばマンション2に接近
した部分は通路などを設ける必要から、地中に埋設され
ている場合が多い。 したがって、この部分では地表からの荷重によって亀
裂が発生したり腐蝕などによつても亀裂が発生し、亀裂
部分からガスが漏洩する惧れがあるため、ガス漏洩の有
無を監視する必要がある。 このガス漏洩の監視は従来以下の方法で行っていた。 (1)夜間または深夜などのガス消費量の少ない時間帯
を選んで30日間ぐらい毎日作業員がガスメータ7の積算
計の動きをチェックし、連夜の使用状態を比較して異常
の有無を調べる。 (2)ガス供給を一時停止し、ガス供給管4の接続部を
外して加圧空気を導入し、気密検査を行う。 (発明が解決しようとする課題) しかしながら、以上の監視方法のうち(1)の方法で
は作業員が30日間程現場に行かなければならず、大きな
労力を必要とする一方で、比較的大流量のガス流量の積
算を行うガスメータでは微少流量の検出が困難である。 また(2)の方法では、ガス供給を一時停止しなけれ
ばならないため、検査ができる時間帯が制約されるとと
もに、ガス供給を再開したときに各住宅のガス消費設備
のバルブが開いていると大量のガスが放出され、事故に
繋がる危険もあった。 そこで、この発明は、人手を煩わせたり、ガスの供給
を一時停止することなくガスの微少漏洩を検出すること
を目的とする。 [発明の構成] (課題を解決するための手段) 前記目的を達成するため、この発明は、ガス供給設備
におけるガス供給管の元側に接続される弁ハウジング
と、該弁ハウジング内に配置され、所定の流量以下で流
路を閉塞する弁体と、前記弁ハウジングの前記弁体を挟
むガス流路の上流および下流側に両端を接続された微少
漏洩検知器とからなることを特徴とする。 また、この発明によれば、弁ハウジングにガス流路の
上流および下流に両側を連通させたダイアフラム室を形
成し、該ダイアフラム室を仕切るダイアフラムに弁棒の
一端を連結し、この弁棒をダイアフラム室を貫通して前
記弁体に連結し、該弁体をダイアフラムに連繋して動作
させることができる。 さらにこの発明では、弁ハウジングを圧力調整器の出
口端に一体に形成することもできる。 (作用) 以上の構成によれば、夜間ないし深夜などにおいて、
ガス消費が停止すると弁ハウジング内の流量が極めて小
さくなることにより、弁体が流路を自動的に閉塞する。 この状態では、ガスはガス微少漏洩検知器側を流れ、
下流側にガスが微少漏洩していると、この漏れを検知器
で測定して、漏洩の有無を判断することができる。 (発明の実施例) 以下、この発明の実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。なお、ガス供給設備の概略は従来とほぼ同様なので
その同一部分についは第5図を援用し、装置の要部のみ
を説明する。 第1図はこの発明の第一実施例による微少漏洩検出装
置を示している。 図において、20はガス入口20aおよびガス出口20bを両
側に設けた弁ハウジングであり、出入口20a,20bを前記
ガス供給管4の元側、例えば調整器6とガスメータ7と
の間に配管接続される。 弁ハウジング20内ガス入口20aの近傍にはノズル22が
形成され、このノズル22の下流側には浮游式の弁体24が
対向し、これの背面に設けた圧縮コイルバネ26によって
弁体24を常時ノズル22側に付勢している。 なお、この弁体24の重量は軽くまたバネ26の付勢圧力
は弱いものに設定され、例えばマンションの世帯のうち
どこかが消費設備13を使用した場合にはその消費するガ
ス流量に応じて弁体24は開閉する。 ガス消費量の少ないときは閉じて、ガスは漏洩検知器
側を流れる。また、消費量が多くなると、弁体24は開い
て検知器側及び弁体24の両方を流れる。 前記ノズル22の直下およびガス出口20bにはバイパス
管28a,28bが連通し、この各バイパス管28a,28bは微少漏
洩検知器30の両側に連通している。 この検知器30は、例えばMメータのように検出感度が
高く、微少流量によって駆動し、消費量を表示部30aに
積算表示するとともに、表示ランプ30bを備えており、
ガスの微少流量を記録する。例えば、前記検知器30は、
3l/hr程度の微少流量を性格に積算できる。また、3l/hr
以上の漏洩が所定日数、例えば30日連続して検知された
場合、ランプ30bの表示など異常を警告する監視機能が
もたらされている。 以上の構成において、夜間ないし深夜において、ガス
消費量が少なくなると、弁体24はノズル22を閉じ流路を
遮断する。 この時間帯のガスの流れを監視して、微少流量3l/hr
×720時間連続して計測された場合は、どこかに漏洩の
疑いありとして、表示器などで異常を警告する。 しかし、720時間のうち1時間でも完全に流量がスト
ップする時間がある場合は、漏洩OKとして異常警告はし
ない。 なお、前記弁体24に替えて、第2図(a)に示す浮子
式弁体24aを用いても良いし、第2図(b)に示すよう
に支点部24cを基点に開閉するゲート弁方式の弁体24dを
用いることもできる。 次に第3図はこの発明の第二実施例を示す。 図において、ハウジング40のガス入口40a側の側部に
はダイアフラム室42が形成され、このダイアフラム室42
はダイアフラム44によって仕切られているとともに、こ
の中心には弁棒46の一端が連結されている。この弁棒46
は前記ダイアフラム室42を貫通し、ノズル48を通じてガ
ス出口40b側に配置された弁体50に連結している。 前記ダイアフラム44によって区画される一方の区画室
42aは、通路52aを介してガス入口40a側に連通している
とともに、他方の区画室42bは通路52bを介してガス出口
40b側に連通し、さらにその内部には圧縮コイルバネ54
が配置され、平衡状態を保持している。 以上の構成において、ガス流量が多い場合には区画室
42a側の圧力P1が区画室42b側の圧力P2+バネ圧より大で
あり、この結果、弁体50はノズル48より離間し、流路を
開く。 また、ガス消費がなくなる結果、ガス流量が小さくな
るとP1=P2となり、バネ54のバネ圧によって弁体50はノ
ズル48に当接し、流路を閉塞し、ガス流量は見地器側に
切替わり、ガス入口40aおよびガス出口40bに接続された
バイパス管56a,56bを介して微少流量検知器58により微
少漏洩を監視し、第一実施例と同様の原理により漏洩の
有無を検知するのである。 この実施例では流量に応じた弁体50の開閉動作が確実
になる。 次に第4図はこの発明の第3実施例を示す。 図において、弁ハウジング60は圧力調整器6の出口端
に一体に形成され、そのガス入口60a側に形成されたノ
ズル62の下部にガス出口60bに配置された弁体64を対向
させている。 前記弁体64はダイアフラム室66に配置されたダイアフ
ラム68上に一体に設けられ、ダイアフラム68の下部に配
置された圧縮コイルバネ70により、常時ノズル62の閉止
方向に付勢されている。 また微少漏洩検知器72の上流側バイパス管74aは圧力
調整器6のガス出口端下部に配置され、下流側バイパス
管74bは弁ハウジング60のガス出口60bに接続されてい
る。この下流側バイパス管74bには分岐管74cが一体化さ
れ、この分岐管74cは前記ダイアフラム室66側に連通し
ている。 以上の構成において、ガス流量がある場合にはダイア
フラム室66内の圧力P2+バネ70のバネ圧は供給圧力P1よ
り小さく、弁体64はノズル62から離間し、流路を開く。 また、ガス流量がなくなった場合には、P1=P2とな
り、バネ70のバネ圧によって弁体64はノズル621に当接
し、流路を閉塞し、第一実施例と同様の原理で前記検知
器72による漏洩監視が行われることになる。
【発明の効果】
以上各実施例によって詳細に説明したように、この発
明によるガス供給管の漏洩検出装置にあっては、夜間な
いし深夜などにおいて、ガス消費が停止すると弁ハウジ
ング内の流量が極めて小さくることで弁体が流路を閉塞
し、この閉鎖状態で下流側にガスが微少漏洩している
と、漏洩検知器(Mメーター)により検出することで漏
洩の有無を判断できるので、従来のように常時人を派遣
して監視する必要がなく、しかもガスの供給を一時停止
することなくガスの微少漏洩を検出できる。 また、第二の発明のようにダイアフラムによって弁体
の駆動を行うことで弁体の動作を確実に行うことができ
る。 第三の発明のように調整器に検知装置を一体に組み込
むことによって、ガスの接続配管が簡単となり、調整器
の機能の多様化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第一実施例によるガス供給管の漏洩
検出装置の断面説明図、第2図(a),(b)は同装置
における弁体の他の例を示す部分断面説明図、第3図は
第二実施例による漏洩検出装置の断面説明図、第4図は
第三実施例による調整器に漏洩検出装置を一体に組み込
んだ場合を示す断面説明図、第5図はガス供給設備を示
す説明図である。 4……ガス供給管 6……調整器 20,40,60……弁ハウジング 22,48,62……ノズル 24,24a,24d,50,64……弁体 30,58,72……微少漏洩検知器 42,66……ダイアフラム室 44,68……ダイアフラム 46……弁棒

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス供給設備におけるガス供給管の元側に
    接続される弁ハウジングと、該弁ハウジング内に配置さ
    れ、所定の流量以下で流路を閉塞する弁体と、前記弁ハ
    ウジングの前記弁体を挟むガス流路の上流および下流側
    に両端を接続された微少漏洩検知器とからなることを特
    徴とするガス供給管の漏洩検出装置。
  2. 【請求項2】前記弁ハウジングにガス流路の上流および
    下流に両側を連通させたダイアフラム室を形成し、該ダ
    イアフラム室を仕切るダイアフラムに弁棒の一端を連結
    し、この弁棒を前記弁体に連結し、該弁体をダイアフラ
    ムに連繋して動作させることを特徴とする請求項(1)
    記載のガス供給管の漏洩検出装置。
  3. 【請求項3】前記弁ハウジングは圧力調整器の出口端に
    一体に形成されていることを特徴とする請求項(1)ま
    たは(2)に記載のガス供給管の漏洩検出装置。
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