JPH04363638A - ガス供給システムの漏洩監視方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は埋設ガス供給管を有する
ガス供給システムに好適なガス供給システムの漏洩監視
方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、マンションなどの集団住宅にガ
スを供給するガス供給設備は、図４に示すように構成さ
れている。図において、プロパンガスボンベなどのガス
供給源１とマンション２のガス取入れ口３とはガス供給
管４で接続されており、ガス供給管４には圧力調整器５
、６および元ガス流量メータ７が設けられている。また
、ガス取入口３には例えば各階別にバルブ８、９が設け
られており、マンション２内の各住宅にはそれぞれバル
ブ１０および個別ガス流量メータ１１を介して配管１２
によりガス消費設備１３にガスが供給される。

【０００３】一方、ガス供給管４のうち、例えばマンシ
ョン２に近接した部分は、通路などを設ける必要から地
中に埋設されている場合が多い。このようなガス供給管
４は地表からの荷重により亀裂が発生することがあり、
また、配管の腐食によってもこれに亀裂が生じ、この亀
裂からガスが漏洩する危険がある。このためガス漏洩を
監視する必要がある。

【０００４】このガスの監視方法は、従来は下記に示す
ような方法で行われていた。

【０００５】（１）　　一日のうちで最もガス使用量の
少ない時間帯、例えば夜間または深夜に、３０日間くら
い毎日作業員が現場へ行き、供給量全体を積算する元ガ
ス流量メータの積算計の動きをチェックし、連夜の使用
状態を比較して異常があるかないかを調べる方法。

【０００６】（２）　　ガス供給を一時停止し、ガス供
給管４の接続部を外して加圧空気を導入し気密検査を行
う方法などがある。

【０００７】しかしながら、（１）の方法は、３０日間
作業員が現場に行かねばならず、多くの労力を必要とす
る一方、比較的大流量の積算を行う元ガス流量メータで
は微少流量の検出は困難で、精度が極めて低いという不
都合があった。

【０００８】また、（２）の方法は、実施の時間帯が制
約され、作業も面倒であり、さらに使用再開に際しては
、大きな事故を起こす危険性があるなど多くの問題点が
ある。

【０００９】そこで、本件出願人は、（１）の方法を改
良した漏洩監視システムを、平成元年７月７日付けで「
ガス分配装置およびガス供給管の漏洩監視システム」と
して出願した。

【００１０】これは上述した従来のガス供給システムと
ほぼ同様な構成であるが、元ガス流量メータの上流に微
少漏洩検知メータを有するバイパスを設けたものである
。

【００１１】このシステムにおいては、測定する深夜な
どのように流量が微少になると、バイパスに切替わって
、この微少流量検知メータを通って元ガス流量メータに
入るようになり、わずかな流量も検出する。

【００１２】これによる漏洩測定は、ガス消費の最も少
ない夜間に、例えば１時間ごとの流量を４回測定する。 そして１時間における流量が、例えば３リトル未満の場
合（メータで１パルス出ない）は漏洩なしとし、これ以
上の場合は漏洩ありとするのである。このような測定を
７２０時間（３０日）毎日連続して行い、例えば全て漏
洩ありの結果が得られた場合は、漏洩ありと判断し、一
回でも漏洩なしがあると漏洩はないものと判断する。

【００１３】このシステムによれば、労力は著しく節約
される点ではすぐれているが、大規模なガス供給システ
ムにおいて、蟹の泡ほどの漏洩があった場合にも、漏洩
ありと判断され、多大の時間と費用を掛け、精密検査を
することになり、このような実情に合わないことが起こ
る恐れがあるのである。

【００１４】また、結論が出るまでに、１か月掛かり時
間が掛かり過ぎ、また、漏洩の有無だけなので、大量の
漏洩などのように緊急処置を必要とする場合にも発見が
遅れる恐れがあった。

【００１５】

【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のガス供給システムの漏洩監視方法においては、僅かな
流量が検出された場合も漏洩ありと判断され、漏洩レベ
ルが分からないので、大規模な供給システムにおいては
、実情に合わず、無駄な出費を招く恐れがある。

【００１６】また、ガスの供給を停止しないので精度に
限界があり、検知に期間が掛かり過ぎ、緊急を要する場
合に間に合わない欠点があった。

【００１７】本発明は上述したような不所望な事態が起
きるのを防止するためになされたもので、ガスの供給を
停止することなく漏洩検知を行うとともに、漏洩がある
場合にはガスの供給規模を考慮した実情にあった処置が
でき、さらに緊急の処置を必要とする場合でも対応でき
るガス供給システムの漏洩監視方法を提供することを目
的とする。

【００１８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の発明は、ガス供給源からの供給ガス
全体を積算する元ガス流量メータ、ガス供給管、および
各供給先の個別ガス流量メータを経てガスを燃焼装置に
供給するとともに、前記元ガス流量メータおよび各個別
ガス流量メータは流量発信機能を有し前記各ガス流量メ
ータを管理する管理装置との間に流量情報の交換自在な
ガス供給システムの漏洩監視方法であって、一日のうち
のガス使用量の少ない時間帯に所定時間の間のガス流量
を各ガス流量メータ別に管理装置に流量発信機能により
集め元ガス流量メータの流量値Ｎｓ　と各個別ガス流量
メータの流量値Ｎ１　、Ｎ２　、……Ｎｎ　を得る流量
検知方法と、この方法により得られた流量値Ｎｓ　と、
各個別流量値の和Ｎ１　＋Ｎ２　＋……＋Ｎｎ　とを比
較し、Ｎｓ　≦Ｎ１　＋Ｎ２　＋……＋Ｎｎ　　　の場
合は漏洩なしとしＮｓ　＞Ｎ１　＋Ｎ２　＋……＋Ｎｎ
　　　の場合は漏洩ありとする漏洩判断方法とを有する
ことを特徴とするガス供給システムの漏洩監視方法であ
る。

【００１９】

【作用】本発明においては、元ガス流量メータと各個別
流量メータの情報の差を用いるのでガス供給状態の検知
でも精度が高い。また、流量発信機能を利用するので、
検知が短時間で終了し、漏洩判断を速やかに決められる
ため、数日で危険状態となるような大量の漏洩に対して
も敏速な処置がとれる。

【００２０】さらにまた、漏洩程度を数量的に把握でき
るので、ガス供給規模を考慮した処置がとれる。

【００２１】

【実施例】以下、本発明の詳細を図示の一実施例により
説明する。

【００２２】まず、本発明を適用したガス供給システム
に付き説明し、その作用とともに本発明方法の実施態様
を説明する。

【００２３】図１は本実施例を適用したガス供給システ
ムの全体構成を示す構成図であり、図２は上記供給シス
テムの流量メータの説明図であり、図３は本発明方法の
実施態様を説明するフローチャートである。

【００２４】なお、図４に示す従来例と同一または、同
等部分には同一符号を付し、説明を省略する。

【００２５】ガス供給源であるプロパンガスボンベ１側
の元圧力調整器５とマンション２全体に供給するガス量
を積算する元ガス流量メータ７との間のガス供給管４ｂ
には、一方の圧力調整器すなわち第１の圧力調整器６が
設けられており、さらにガス供給管４ｂには第１の圧力
調整器６の入口側と出口側とを接続するバイパスガス流
路１４が設けられている。

【００２６】このガス流路１４には入口側から順次バル
ブ１５、他方の圧力調整器すなわち第２の圧力調整器１
６、微少漏洩検知メータ１７およびバルブ１８が設けら
れている。そして第２の圧力調整器１６の調整圧力は第
１の圧力調整器６の調整圧力より高く設定する。例えば
、第１の圧力調整器６の調整圧力が２８０ｍｍＨ２　Ｏ
に設定されているときは、第２の圧力調整器１６の調整
圧力は約３００ｍｍＨ２　Ｏに設定するようにする。

【００２７】また、微少漏洩検知メータ１７は微少流量
、例えば３リットル／時間程度の流量を正確に積算でき
、さらにこの微少漏洩検知メータ１７、元ガス流量メー
タ７および各個別ガス流量メータ１１１　、１１２　、
………１１ｎ　は全てマイコンおよび流量発信機能を内
蔵している。

【００２８】すなわち、微少漏洩検知メータ１７は通信
制御器１７ａを介して電話回線に接続されており、元ガ
ス流量メータ７および各個別ガス流量メータ１１１　、
１１２　、……１１ｎ　は通信制御器７ａ、１１ａを介
して電話回線にそれぞれ接続されている。さらに、これ
ら流量メータは、これらをを管理する管理装置２０のホ
ストコンピュータ２１に電話回線を介して接続されてお
り、管理装置２０からの指令により、ガスの流量積算値
、所定時間当たりの流量などの流量情報を発信して入力
することができる。

【００２９】図２により、これらメータの一例として元
ガス流量メータ７の内部構造を説明すると、このメータ
７はハウジング３０の内部にあって両側に、流路を構成
するガス入口３２ａおよびガス出口３２ｂを形成し、か
つガス流通に伴い、この運動を回転運動に変換する計量
部３２を設けるとともに、ガス入口３２ａの近傍に設け
たノズル３４に対向する弁体３６を突設した自己保持形
双方向ソレノイド等からなる遮断弁３８および遮断弁３
８に付設された動作検出用センサ３８ａを備えている。 また、計量部３２の上部には、これの内部の回転運動に
同期して回転する回転円盤４０が突出し、この回転円盤
４０の回転を流量センサ４２によって検出している。

【００３０】また、ハウジング３０には表示部４４が設
けられている。

【００３１】これらソレノイド３８、動作検出用センサ
３８ａ、流量センサ４２、表示部４４および前述の信号
線２２は、入出力インターフェース４６を介してＣＰＵ
４８に接続され、これらはハウジング３０内に内蔵され
ている図示しない電池を電源として駆動されている。

【００３２】以上の構成において、ガスは計量部３２を
通じてガス供給管４の下流側に流れ、ガス機器１３の使
用状態に応じて計量部３２が回転し回転円盤４０の回転
に応じて流量センサ４２が検出する。

【００３３】ＣＰＵ４８は流量センサ４２の検出信号を
受けて前記表示部４４に流量に応じた積算値を順次表示
させるとともに、その時々に応じた消費データを信号線
２２を通じて管理装置２０側に通報するようになってい
る。

【００３４】次ぎに本供給システムの作用とともに、本
発明方法の実施態様を図３のフローチャートにより説明
するが、まず、最初にバイパス通路１４の調整に付き説
明する。

【００３５】ガス供給管４におけるガスの微少漏洩の検
出は、夜間や深夜のガス消費がほとんど停止する時間帯
、例えば２２時〜４時に行われる。まず、バルブ１５、
１８を開き、ガスをバイパスガス流路１４内に導入し、
第２の圧力調整器１６の調整圧力を第１の調整圧力器６
の調整圧力よりも約２０ｍｍＨ２Ｏないし３０ｍｍＨ２
　Ｏ高く設定する。このとき、ガス供給管４からガスが
漏洩していなければガス供給管４およびバイパスガス流
路１４内をガスがほとんど流れず、供給圧力が上昇して
第１および第２の圧力調整器６、１６は閉塞状態となる
。

【００３６】ガス供給管４からガスが漏洩していると、
ガス供給管４内を少流量のガスが継続して流れるが、第
１の圧力調整器６は調整圧力が低いため閉塞状態となり
、ガスは第２の圧力調整器１６のみにより調圧されてバ
イパスガス流路１４内のみに流れる。このガス流量は微
少漏洩検知手段を構成する微少漏洩検知メータ１７によ
り正確に測定されるので、ガス漏洩を確実に検知するこ
とができる。一方、通常のガス使用時でガス供給管４内
を大流量のガスが流れるときは、供給圧力が第一の圧力
調整器６の調整圧力以下に低下し、第１の圧力調整器６
が作動してガスは第１および第２の圧力調整器６、１６
を介して、それぞれガス供給管４およびバイパス通路１
４を通って流れる。このとき、バイパス通路１４に設け
られたバルブ１５、１８を閉塞して、ガスをガス供給管
４ｂのみを通して流してもよい。

【００３７】上述したように、夜間や深夜のガス消費が
ほとんど停止する時間帯にガス供給管４にガス漏洩があ
れば、第１および第２の圧力調整器６、１６の調整圧力
の差圧によりガスはバイパスガス流路１４内のみを流れ
、微少漏洩検知メータ１７により漏洩を正確に検知する
かとができる。

【００３８】上述したように、夜間の漏洩検知には、元
ガス流量メータとして微少漏洩検知メータ１７を使用し
、これの流量発信機能により、供給先全体のガス流量を
把握しており、本明細書においては漏洩検知に際しては
、元ガス流量メータとは、供給先全体のガス流量を計測
するとともに、流量情報を発信提供する流量メータをい
う。

【００３９】次ぎに図３のフローチャートにより、実施
態様を説明する。

【００４０】ステップＰ１で測定時間（２２時〜４時）
か否か？によりＮＯの場合はスタートに戻る。ＹＥＳの
場合はステップＰ２に移る。

【００４１】ステップＰ２で元ガスメータ１７の１時間
当たりの流量を測定し、測定値Ｎｓ　をホストコンピュ
ータ２１のメモリーＭに入れる。

【００４２】ステップＰ３で、メータ１１１　の１時間
当たりの流量を測定して測定値Ｎ１　をホストコンピュ
ータ２１のメモリーＭ１　に入れる。

【００４３】ステップＰ４で、メータ１１２　の１時間
当たりの流量を測定して測定値Ｎ２　をホストコンピュ
ータ２１のメモリーＭ２　に入れる。

【００４４】ステップＰ５で、メータ１１３　の１時間
当たりの流量を測定して測定値Ｎ３　をホストコンピュ
ータ２１のメモリーＭ３　に入れる。

【００４５】ステップＰ６で、メータ１１４　の１時間
当たりの流量を測定して測定値Ｎ４　をホストコンピュ
ータ２１のメモリーＭ４　に入れる。

【００４６】ステップＰ７でＮｓ　＞Ｎ１　＋Ｎ２　＋
Ｎ３　＋Ｎ４　　　　　か否か？を判断する。

【００４７】ＮＯの場合は、ステップＰ１に戻る。

【００４８】ＹＥＳの場合は、漏洩ありと判断し警報を
発する。

【００４９】これは必要に応じ、複数回繰り返してもよ
い。

【００５０】以上で本実施例の説明を終わるが、漏洩流
量の検出は、本実施例に用いた差圧方式に限定されず、
流量が精度よく測定できればよい。また、要求される精
度によってはバイパスを設けずに、昼間時に使用した容
量の大きい元ガス流量メータを測定時に用いて測定して
もよい。

【００５１】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明のガス供給
システムの漏洩監視方法は、元ガス流量メータと各個の
流量メータとを同時に計測するので、供給を停止するこ
となく精度よく漏洩検知ができる。また、流量発信機能
を使用するので、迅速にデータの収集ができ、しかも数
量的に漏洩状態を把握するので、速やかに適切な処置が
とれ、さらに、ガスの供給規模を考慮した適切な対応が
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を実施した装置の一実施例の構成図。

【図２】同じく要部（元ガス流量メータ）の構成作用説
明図。

【図３】同じく作用を説明するフローチャート。

【図４】従来の測定方法説明図。

【符号の説明】

１　　ガス供給源 ４、４ａ、４ｂ、１２　　ガス供給管 ７、　　元ガス流量メータ １１１　、１１２　、……１１ｎ　　　個別ガス流量メ
ータ１７　　元ガス流量メータ、微少漏洩検知メータ２
０　　管理装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　ガス供給源からの供給ガス全体を積算
   する元ガス流量メータ、ガス供給管、および各供給先の
   個別ガス流量メータを経てガスを燃焼装置に供給すると
   ともに、前記元ガス流量メータおよび各個別ガス流量メ
   ータは流量発信機能を有し前記各ガス流量メータを管理
   する管理装置との間に流量情報の交換自在なガス供給シ
   ステムの漏洩監視方法であって、一日のうちのガス使用
   量の少ない時間帯に所定時間の間のガス流量を各ガス流
   量メータ別に管理装置に流量発信機能により集め元ガス
   流量メータの流量値Ｎｓ　と各個別ガス流量メータの流
   量値Ｎ１　、Ｎ２　、……Ｎｎ　を得る流量検知方法と
   、この方法により得られた流量値Ｎｓ　と、各個別流量
   値の和Ｎ１　＋Ｎ２　＋……＋Ｎｎ　とを比較し、 Ｎｓ　≦Ｎ１　＋Ｎ２　＋……＋Ｎｎ　　　の場合は漏
   洩なしとしＮｓ　＞Ｎ１　＋Ｎ２　＋……＋Ｎｎ　　　
   の場合は漏洩ありとする漏洩判断方法とを有することを
   特徴とするガス供給システムの漏洩監視方法。