JP2871822B2 - 末端に2,5―アンヒドロマンニトール基または2,5―アンヒドロマンノース基を有するキチン・キトサンオリゴマーおよびその製造方法 - Google Patents

末端に2,5―アンヒドロマンニトール基または2,5―アンヒドロマンノース基を有するキチン・キトサンオリゴマーおよびその製造方法

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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B37/00Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
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    • C08B37/0024Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid beta-D-Glucans; (beta-1,3)-D-Glucans, e.g. paramylon, coriolan, sclerotan, pachyman, callose, scleroglucan, schizophyllan, laminaran, lentinan or curdlan; (beta-1,6)-D-Glucans, e.g. pustulan; (beta-1,4)-D-Glucans; (beta-1,3)(beta-1,4)-D-Glucans, e.g. lichenan; Derivatives thereof
    • C08B37/00272-Acetamido-2-deoxy-beta-glucans; Derivatives thereof
    • C08B37/003Chitin, i.e. 2-acetamido-2-deoxy-(beta-1,4)-D-glucan or N-acetyl-beta-1,4-D-glucosamine; Chitosan, i.e. deacetylated product of chitin or (beta-1,4)-D-glucosamine; Derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H17/00Compounds containing heterocyclic radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H17/04Heterocyclic radicals containing only oxygen as ring hetero atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H3/00Compounds containing only hydrogen atoms and saccharide radicals having only carbon, hydrogen, and oxygen atoms
    • C07H3/10Anhydrosugars, e.g. epoxides

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の背景〕 <産業上の利用分野> 本発明はキチンまたはキトサンより高収率でキチンオ
リゴマーの混合物であるキチンオリゴ糖またはキトサン
オリゴマーの混合物であるキトサンオリゴ糖を製造する
ことができるキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマ
ーの製造方法に関する。
<従来技術> 近年、食生活が豊かになり、海外より蟹、海老が輸入
され、その甲殻のキチン質からキチンやキトサンが大量
に生成されるようになった。これらキチンやキトサンは
それ自体が農薬、人工皮膚、生活関連物質などとして開
発されつつあるが、更に付加価値の高いキチンオリゴ糖
またはキトサンオリゴ糖が注目されてきた。
このようなキチンオリゴ糖またはキトサンオリゴ糖
は、一般にキチンをキチナーゼにより、また、キトサン
をキトサナーゼにより酵素で分解することによって製造
できることが知られている。
また、キチンおよびキトサンを塩酸で部分加水分解し
てN−アセチルグルコサミンやグルコサミンからN−ア
セチルキトペンタオースやキトペンタオースを製造する
ことが知られている。
一方、アミノ態窒素を定量するバンスライク法を利用
した、キトサンに亜硝酸を加えて20〜25℃の温度で解重
合させてグルコサミンを製造する方法(米国特許第3,92
2,260号明細書参照)も知られている。
しかしながら、前記酵素で分解させる方法は、分子量
の制御が困難で、種々の分子量を持ったオリゴ糖混合物
が得られ、しかも、その生成濃度が0.001%と薄いため
に濃縮しなければならない。従って、適度な分子量のオ
リゴ糖を得るためには分画を行わなければならなく、非
常に手間がかかるし、かつ、末端が の構造のものが生成されることから、濃縮操作や滅菌操
作等で加熱されるとメイラード反応が起きて着色するお
それがある。また、これを更に水素化ホウ素ナトリウム
などの還元剤によって還元しても、開環して糖アルコー
ルとなってしまうと言った問題がある。その上、この方
法は反応濃度が稀薄であるため大量生産には大規模な設
備を必要とする。
また、前記塩酸で部分加水分解する方法は、前記酵素
と同じ生成物が得られることから、前記の如き着色、開
環の問題を解決することができない。
また、後者のキトサンを亜硝酸で解重合させる方法
は、極めて高い分子量のキトサンを使用しているため
か、使用される亜硝酸の量がキトサンのアミノ基1モル
に対して3〜5モルも添加していることから、単糖であ
るグルコサミンにまで分解されたり、或いは、20〜25℃
といった室温以上の比較的高い温度で長時間分解反応が
行なわれていることから、単糖にまで分解される前に転
移反応などの副反応が生じて、これら反応生成物が再結
合して、キトサンオリゴ糖以外の生成物が生成する。
従って、それによって得られた生成物中には上記グル
コサミンの他に毒性の発現が憂慮される再結合したグル
コシド化合物などが含有されているおそれがあるので、
また、未反応の亜硝酸が生成物中に混入されて生成され
てくるので食品添加物や医薬品などとして用いるために
は問題がある。
〔発明の概要〕
<要旨> 本発明者は上記課題に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、
キチンまたはキトサンを10℃以下の温度で、水素イオン
濃度(pH)が1〜6の水溶液中で亜硝酸と反応させるこ
とにより、脱アミノ化反応とピナコール転移反応とを起
させて、末端が の2,5−アンヒドロマンノース基を有するキチンオリゴ
マーであるキチンオリゴ糖または2,5−アンヒドロマン
ノース基を有するキトサンオリゴマーであるキトサンオ
リゴ糖を製造することができ、更に、これを還元剤を用
いて還元することによって、末端を の構造とした2,5−アンヒドロマンニトール基を有する
キチンオリゴマーであるキチンオリゴ糖または2,5−ア
ンヒドロマンニトール基を有するキトサンオリゴマーで
あるキトサンオリゴ糖を製造することができるとの知見
を得て本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のキチンオリゴマーは、一端に構造
式が、 の2,5−アンヒドロマンニトール基を有しており、他端
の構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接、あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜1,000個介して
結合したものであり、その鎖の一部に で表わされる構造式単位を含むこともある末端に2,5−
アンヒドロマンニトール基を有するキチンオリゴマーで
ある。
また、本発明のもう一つの発明であるキトサンオリゴ
マーは、 一端に構造式が、 の2,5−アンヒドロマンニトール基を有しており、他端
の構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接、あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜500個介して結
合したものであり、その鎖の一部に、 で表わされる構造式単位を含むこともある末端に2,5−
アンヒドロマンニトール基を有するキトサンオリゴマ
ー、および、 一端に構造式が、 の2,5−アンヒドロマンノース基を有しており、他端の
構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接、あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜500個介して結
合したものであり、その鎖の一部に、 で表わされる構造式単位を含むこともある末端に2,5−
アンヒドロマンノース基を有するキトサンオリゴマーで
ある。
更に、本発明のもう一つの発明であるキチンまたはキ
トサンオリゴマーの製造方法は、キチンまたはキトサン
を、10℃以下の温度で、水素イオン濃度が1〜6の水溶
液中で亜硝酸と反応させることを特徴とするものであ
る。
また、本発明のもう一つの発明である末端に2,5−ア
ンヒドロマンニトール基を有するキチンオリゴマーまた
はキトサンオリゴマーの製造方法は、末端に2,5−アン
ヒドロマンノース基を有するキチンオリゴマーまたはキ
トサンオリゴマーを還元剤を用いて還元することを特徴
とするものである。
<効果> 本発明のキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマー
は、末端が の構造の2,5−アンヒドロマンノース基を有しているも
のは他の化合物と結合させることができるので食品添加
物または医薬品などの原料や中間体として利用すること
ができる。
また、末端が の構造の2,5−アンヒドロマンニトールを有しているも
のは反応性が低く、安定性が高いので着色し難く、その
まま食品添加物にあるいは医薬品などの原料や中間体な
どとして利用することができる。
〔発明の具体的説明〕 〔I〕キチン・キトサンオリゴマー (1)キチンオリゴマー 本発明におけるキチンオリゴマーとしては、一端に構
造式が、 の2,5−アンヒドロマンニトール基を有しており、他端
の構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接、あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜1,000個、好ま
しくは0〜500個、特に好ましくは40〜250個介して結合
したものであり、その鎖の一部に で表わされる構造式単位を一般的に50%以下、好ましく
は45%以下の範囲で含むこともある末端に2,5−アンヒ
ドロマンニトール基を有するものがある。
上記キチンオリゴマーは、オリゴマー中の一端に構造
式が、 の2,5−アンヒドロマンニトール基を有しており、他端
の構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接、あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜1,000個介して
結合したものであるが、一般に天然のキチンの中には部
分的に脱アセチル化されたアミノ基を含むものも含まれ
ていることから、あるいは人工的にキチンを脱アセチル
化したものを使用すれば、上記構造式中の鎖の一部が で表わされる構造式の鎖に変換されたキチンオリゴマー
あるいはキトサンオリゴマーとすることもできる。
従って、脱アセチル化されたキチンオリゴマーとキト
サンオリゴマーとはその区別をし難い。
しかし、通常、キチンオリゴマーは、分子量が約570
〜200,000、脱アセチル化率が0〜50%の範囲のもので
あり、また、キトサンオリゴマーは、分子量が約480〜1
00,000、脱アセチル化率が50〜100%の範囲のものであ
る。
前記2,5−アンヒドロマンノース基を有するキチンオ
リゴマーは、末端の構造式が、 を有していることから、反応性に富んでおり、各種化合
物と反応させることができるとの利点がある。
従って、各種医薬品の原料や中間体として使用するこ
とができる。
しかし反応性に富んでいる反面、熱的に不安定である
ことから、着色し易いとの欠点を有しているので、これ
を還元剤を用いて還元することによって、末端の構造式
が、 の2,5−アンヒドロマンニトール基とすることにより、
反応性が低下した、熱に安定なキチンオリゴマーとする
ことができる。
上記、2,5−アンヒドロマンノース基より2,5−アンヒ
ドロマンニトール基に還元しても、他端の構造式やその
中間鎖の構造式が変わらないことから、医薬品、食品添
加物として使用される主だった性質に変わりがないの
で、実質的な有用性に変化はない。
(2)キトサンオリゴマー 本発明におけるキトサンオリゴマーとしては、一端に
構造式が、 の2,5−アンヒドロマンニトール基を有しており、他端
の構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接、あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜500個、好まし
くは0〜300個、特に好ましくは低分子量のものでは0
〜30個、また高分子量のものでは40〜280個介して結合
したものであり、その鎖の一部に、 で表わされる構造式単位を一般に50%以下、好ましくは
45%以下の範囲で含むこともある末端に2,5−アンヒド
ロマンニトール基を有するものと、 一端に構造式が、 の2,5−アンヒドロマンノース基を有しており、他端の
構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接、あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜500個、好まし
くは0〜300個、特に好ましくは低分子量のものでは0
〜30個、また高分子量のものでは40〜280個介して結合
したものであり、その鎖の一部に で表わされる構造式単位を一般に50%以下、好ましくは
45%以下の範囲で含むこともある末端に2,5−アンヒド
ロマンノース基を有するものとがある。
上記キトサンオリゴマーは、オリゴマー中の一端に構
造式が、 の2,5−アンヒドロマンニトール基、または、構造式
が、 の2,5−アンヒドロマンノース基を有しており、他端の
構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜500個介して、
結合したものであるが、一般に天然のキトサンの中には
部分的にアセチル化されたアミノ基を含むものも存在し
ていることから、オリゴマー中の一部に で表わされる構造式単位を含むキトサンオリゴマーが生
成することもある。
また、前記2,5−アンヒドロマンノース基を有するキ
トサンオリゴマーは、末端の構造式が、 を有していることから、反応性に富んでおり、各種化合
物と反応させることができるとの利点がある。
従って、各種医薬品の原料や中間体として使用するこ
とができる。
しかし、反応性に富んでいる反面、熱的に不安定であ
ることから着色し易いとの欠点を有しているので、これ
を還元することによって、末端の構造式が の2,5−アンヒドロマンニトール基とすることにより、
反応性が低下した、安定なキトサンオリゴマーとするこ
とができる。
上記、2,5−アンヒドロマンノース基より2,5−アンヒ
ドロマンニトール基に還元しても、他端の構造式やその
中間鎖の構造式が変わらないことから、医薬品、食品添
加物として使用される主だった性質に変わりがないの
で、実質的な有用性に変化はない。
〔II〕キチン・キトサンオリゴマーの製造方法 (1)原料 (a)キチン・キトサン 本発明のキチン・キトサンオリゴマーを製造するため
に用いられるキチンおよびキトサンは、海老、蟹などの
甲殻類、カブト虫、コオロギなどの昆虫類、シイタケ、
糸状菌類の細胞壁の構成成分として含有されているキチ
ン質を希塩酸で処理して炭酸カルシウムを除き、アルカ
リ溶液で短時間処理してタンパク質等を除いたキチン、
あるいは、これを濃アルカリで加熱して脱アセチル化さ
せて得られたキトサンである。
本発明のキチンまたはキトサンの製造方法において
は、キチン中のアミノ基を亜硝酸によりアルコール化し
て反応を生起させるのであるから、キチン中にアミノ基
を含んでいるものを使用するのが普通である。
しかし、一般に天然のキチンの中には3〜10%程度の
アミノ基を有する単位が含まれていることから、本発明
においては、それらを用いて反応が行なわれるが、ある
いは、これらを一部または全部脱アセチル化させたキチ
ンまたはキトサンを使用する。
これらキチンまたはキトサンは、本発明の反応を行な
うのに際して、反応をスムースに行なわせるために可溶
化することが好ましい。従って、微細な粉体状のもの、
特に15〜30メッシュパス、好ましくは30メッシュパスの
フレーク状のものを使用することが好適である。
(b)亜硝酸 本発明において用いられる亜硝酸としては、亜硝酸を
そのまま用いても良いが、通常反応を緩慢に進行させる
ためその場で亜硝酸が得られる亜硝酸塩を使用すること
が好ましい。
このような亜硝酸塩としては亜硝酸ナトリウム、亜硝
酸カリウム、亜硝酸亜鉛、亜硝酸アンモニウム、亜硝酸
カルシウム、亜硝酸バリウム、亜硝酸マグネシウムなど
があるが、これらの中では亜硝酸アルカリ金属塩、特に
亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウムを用いることが好ま
しい。
これら亜硝酸塩はキチンまたはキトサン中のアミノ基
を脱アミノ化してアルコール化するために用いられるこ
とから、アミノ基に対して通常0.01〜1モル当量、好ま
しくは0.1〜0.6モル当量の範囲内で用いられ、その量に
よって生成するキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴ
マーの分子量のコントロールを行なうことができる。上
記使用量が0.01モル当量未満では反応が起り難くなり、
また、1モル当量を超えるとN−アセチルグルコサミン
やグルコサミンなどの単糖が多量に生成し易くなるの
で、キチンオリゴ糖やキトサンオリゴ糖の収率が低下す
る。
(2)反応 (a)可溶化 本発明のキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマー
を製造するに当り、原料となるキチンおよびキトサンの
反応を行ない易くするために、これらキチンおよびキト
サンの反応水性媒体中に可溶化剤を配合してキチンまた
はキトサンを水溶液に可溶化させることが好ましい。
(可溶化剤) 上記キチンおよびキトサンを可溶化するために用いら
れる可溶化剤としては、蟻酸、酢酸、酪酸、修酸、酒石
酸、コハク酸、乳酸、アスコルビン酸、プロピオン酸、
アジピン酸、安息香酸などの炭素数1〜10、好ましくは
2〜7の有機酸、塩酸、臭化水素酸、硝酸などの鉱酸な
どを挙げることができるが、これらの中では酢酸、修
酸、酒石酸、乳酸が好ましく、特に酢酸を使用すること
が最適である。
これら可溶化剤は、単独であるいは混合物として使用
することもできるが、一般に、反応溶媒である水と混合
して使用される。
これら可溶化剤は、キチンおよびキトサンに対して0.
5モル%以上、好ましくは等モル%以上の量で使用され
るが、多くても良いので通常、反応溶媒である水の20容
量%以下、好ましくは0.1〜20容量%、特に好ましくは
5〜10容量%の量で用いられる。
この可溶化剤の種類や量を調節して後記反応における
水素イオン濃度を特定な範囲内に調整する。
(b)反応 本発明のキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマー
を製造するに当り、重要な点はキチンまたはキトサンを
10℃以下、好ましくは−5〜10℃、更に好ましくは0〜
8℃、特に好ましくは2〜6℃の温度で、水素イオン濃
度(pH)が1〜6、好ましくは2〜4の水溶液中で亜硝
酸と混合して反応させることである。
このような条件下で混合されることによって反応は、
ゆるやかに進むことから、キチンまたはキトサンはグル
コサミノグルカン単位が結合しているグリコシド結合部
分で加水分解させられているのではなく、キチンまたは
キトサン中のアミノ基を亜硝酸により脱アミノ化してア
ルコール化し、このアルコール基がグルコサミノグルカ
ン単位のグリコシド結合部分の酸素により隣接した疑似
グリコールを構成していることから、下記に示すピナコ
ール転移反応を生起させているのではないかと推定して
いる。
上記反応条件における反応温度が10℃を超えると、加
水分解反応が生起して、更に、転移反応が再結合が起っ
てグリコシド単位に毒性のものができたりするおそれが
ある。また、水素イオン濃度が1未満の場合はグリコシ
ド結合が切れる加水分解反応が起り易くなり、転移反応
や再結合を起すおそれがある。また、水素イオン濃度が
6を超える場合は亜硝酸が分解してしまうので、失効し
たり、分子量のコントロールを行なうことができなくな
る。
上記反応は上記温度および水素イオン濃度の条件下で
水溶液中で行なわれるが、該水溶液中には他の有機溶媒
や緩衝剤などを配合することもできる。
また、反応は一般に数分〜10時間、好ましくは0.5〜
3時間程度行なわれるのが普通である。
(c)中和 前記反応によって得られる亜硝酸又は亜硝酸塩を含む
末端に2,5−アンヒドロマンノース基を有するキチンオ
リゴマーまたはキトサンオリゴマー混合物には、未反応
の亜硝酸又は亜硝酸塩が多量に含まれていることから、
強い酸性を示し、これら亜硝酸又は亜硝酸塩をそのまま
の状態で次の工程の反応を行なおうとすると種々の問題
が生じるので中和が行なわれる。
このような中和は中和剤を添加することによって水溶
液中の水素イオン濃度(pH)が7以上、好ましくは7〜
8程度になるまで中和する。
該中和は、その後の反応を行ない易くすると共に、生
成したキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマーを析
出し易くすることができる。
添加される中和剤としては、苛性ソーダなどのアルカ
リなど、種々のものを挙げることができるが、アンモニ
ア、アルキルアミン類又は陰イオン交換樹脂を使用する
ことが好ましく、以下に示すものをその具体例として挙
げることができる。
アンモニア 上記アンモニアとしては、アンモニアガスを水に溶解
させたアンモニア水で、通常、20〜30重量%、好ましく
は26〜30重量%の濃度の濃アンモニア水などを挙げるこ
とができる。
該アンモニアの添加量としては、前記水性媒体の水素
イオン濃度が上記範囲になる量まで添加される。具体的
には、一般にアンモニア水として40〜70ミリリットル/
リットル反応混合物の量である。
アルキルアミン類 上記アルキルアミン類としては、メチルアミン、エチ
ルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、n−プ
ロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン
などの炭素数が1〜20のアルキル基のアミン類を挙げる
ことができる。
該アルキルアミン類の添加量としては、前記水性媒体
の水素イオン濃度が上記範囲になる量まで添加される。
具体的には、一般に50〜200g/リットル反応混合物の量
である。
陰イオン交換樹脂 上記陰イオン交換樹脂としては、合成樹脂の母体にア
ミノ基(-NH2,−NHR,-NR2)、第四アンモニウム基(−
+NR3)などの塩基性を持つ樹脂などを挙げることができ
る。
該陰イオン交換樹脂の添加量としては、前記亜硝酸な
どの酸が中和されるまで添加される。具体的には、反応
混合物に対して一般に200g/リットル以上、好ましくは3
00g〜1kg/リットル程度の量である。
(3)還元反応 前記中和混合物の中には2,5−アンヒドロマンノース
基を有するキチンまたはキトサンオリゴマーが含まれて
おり、該オリゴマーは、末端の構造式が で、反応性の高いアルデヒド基を有していることから、
反応性に富んでおり、着色や再結合し易いとの欠点を有
しているので、これをアルコールに還元することによっ
て、末端の構造式を の2,5−アンヒドロマンニトールとすることにより、反
応性が低下した、安定なキチンまたはキトサンオリゴマ
ーとすることができる。
このような還元反応はアルデヒド基を緩やかに還元さ
せることのできる還元剤であれば公知のいずれのものを
も選択することもできる。具体的にはラネ−ニッケル、
Ni−カーボンなどのニッケル系水素化還元用触媒、Pd−
カーボンなどのパラジウム系水素化還元触媒、水素化ジ
イソブチルアルミニウム、有機スズ水素化物、ヒドロシ
ランなどの金属水素化物;水素化アルミニウムリチュウ
ム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、
水素化ホウ素リチュウム、水素化ホウ素カルシウム、水
素化ホウ素亜鉛などの金属水素錯化合物;ジボラン、ア
ルキルボランなどを挙げることができる。
これら還元剤の中で特に好適な還元剤としては、水素
化ジイソブチルアルミニウム、有機スズ水素化物、ヒド
ロシランなどの金属水素化物、水素化アルミニウムリチ
ウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウ
ム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素カルシウム、
水素化ホウ素亜鉛などの金属水素錯化合物、ジボラン、
アルキルボランなどを挙げることができるが、これらの
中でも金属水素錯化合物、特に水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化ホウ素カリウムなどの水素化ホウ素化合物に
よる還元剤を用いることが最適である。
このような還元反応は、前記中和混合物をそのまま或
いは該中和混合物中の不純物を過などによって簡単に
除去した後、上記還元剤を添加することによって行なわ
れる。
還元剤はキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマー
中の2,5−アンヒドロマンノース基1モル当たり、一般
に1モル以上、好ましくは1.5〜3モルの量比で添加し
て、キチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマー中の2,
5−アンヒドロマンノース基を2,5−アンヒドロマンニト
ール基に還元する。
該還元反応は一般に100℃以下、好ましくは室温以下
の温度で、一般に常圧下で、数時間行なわれる。
該還元反応は実質的に2,5−アンヒドロマンノース基
が存在しなくなるまで行なわれる。
(4)分別 (a)析出媒体の添加 前記末端に2,5−アンヒドロマンニトール基を有する
異なる分子量のキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴ
マーガ溶解されている水性媒体中に、該水性媒体と相溶
性で、かつ前記キチンオリゴマーまたはキトサンオリゴ
マーを溶解し難い析出用の媒体を徐々に、或いは、段階
的に添加することによって、前記水性媒体より分子量の
大きいキチン・キトサンオリゴマーから順次分画析出さ
せる。そしてこれを分画することによって分子量分布の
狭い成分に分別させることができる。
(b)析出用媒体 該水性媒体と相溶性で、かつ前記キチンオリゴマーま
たはキトサンオリゴマーを溶解し難い析出用媒体として
は、例えば、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エ
ステル類、炭化水素類などを挙げることができる。
具体的にはメタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、エチレングリコールなどの炭素数1〜5、
好ましくは1〜4のアルコール類、アセトン、メチルエ
チルケトンなどの炭素数1〜5、好ましくは1〜4のケ
トン類、エチルエーテルなどの炭素数2〜6、好ましく
は2〜4のエーテル類、酢酸エチルなどの炭素数2〜1
0、好ましくは2〜5のエステル類、n−ヘキサン、石
油エーテルなどの炭素数1〜10、好ましくは1〜6の炭
化水素などがある。
(c)添加量 これら析出媒体の添加量としては、前記水性媒体より
分子量の大きいキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴ
マーが析出される量であり、具体的には、前記水性媒体
1リットルに対して析出用媒体を、一般に0.4〜1.5リッ
トル、好ましくは0.5〜1リットル使用する。
そして、このようにして析出してきたキチンオリゴマ
ーまたはキトサンオリゴマーを順次分画することによっ
て、キチンオリゴ糖またはキトサンオリゴ糖を各種分子
量の大きい各種多糖類毎に分別することができる。
(5)生成物 このように各種多糖類毎に分別して得られる一定した
分子量のキチンオリゴ糖またはキトサンオリゴ糖として
単離すれば、抗力の高い特定の分子量のキチンオリゴ糖
またはキトサンオリゴ糖を高濃度に含有していることか
ら、より一層高い効果を発揮させることができる。
また、還元末端側に2,5−アンヒドロマンニトール基
を有するキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマー
は、反応性が低く、熱安定性が高いので、着色し難く、
そのまま食品添加物や医薬品、或いは、その中間体など
として極めて有用なものである。
〔実験例〕
実施例1 内容積5リットルの攪拌機付ガラス製フラスコに30メ
ッシュパスのフレーク状キトサン100gを入れて、これに
10%の酢酸水溶液2リットルを攪拌下に少量づつ加えて
溶解し、氷水浴中で充分冷却して4℃とした。
次いで、亜硝酸ナトリウム1%水溶液300ミリリット
ル(亜硝酸/グルコサミン残基=モル比0.1)を加え、
水素イオン濃度(pH)を3に調整して氷水中で攪拌下に
4℃で1.5時間反応させて、2,5−アンヒドロマンノース
基を有するキトサンオリゴマーを製造した。
反応終了後、393ミリリットルの濃アンモニアー水で
中和させた後、更に水素化ホウ素ナトリウム3.2g(亜硝
酸ナトリウムに対して2倍モル)を加えて、氷水浴中に
て5時間攪拌して、還元反応を行ない、2,5−アンヒド
ロマンニトール基を有するキトサンオリゴマーを製造し
た。
還元反応終了後、生成物を沈殿し易くするため、濃ア
ンモニア水を加えてpH8に調節した。次いで、これにア
セトン2.5リットルを加えて生成物を沈殿させた。
そして、この沈殿物を濾過し、充分アセトンで洗浄し
て、真空オーブンで乾燥した後、高速液体クロマトグラ
フィーおよび元素分析により分析を行なった。
なお、高速液体クロマトグラフィー分析における分析
条件は、以下の通りである。
カラム:アサヒパック GS−220 流 速:0.5ミリリットル/分 温 度:50℃ 移動相:0.5M酢酸緩衝液 pH :4.0 その結果を第1図に示す。生成物は単糖を1.0%、2
糖を6.9%、8〜29糖を80.6%含むものであり、生成物
の収量は59.7gであった。これは理論収量99.4gに対して
60%の収率であった。
実施例2 実施例1と同じ攪拌機付ガラス製フラスコを用い、こ
れにキトサン100gを加え、更に10%酢酸水溶液1リット
ルを攪拌下に少量づつ加えて溶解し氷水で充分冷却し
た。
次いで、これに亜硝酸ナトリウム10%水溶液88ミリリ
ットル(亜硝酸/グルコサミン残基=モル比0.3)を加
え、水素イオン濃度(pH)を3に調整して氷水浴中で4
時間反応させた。
反応終了後、210ミリリットルの濃アンモニア水で中
和させた後、更に水素化ホウ素ナトリウム9.6g(亜硝酸
ナトリウムに対し2倍モル)を加えて、氷水浴中で4時
間攪拌して還元反応を行なった。
還元反応終了後、生成物を沈殿し易くするため濃アン
モニア水を加えてpH8〜9に調節した後、1/2容量(約50
0ミリリットル)まで濃縮した。
次いで、この濃縮液にメタノール3.5リットルを加
え、生成した沈殿物を濾過して高速液体クロマトグラフ
ィーおよび元素分析により分析を行ない、その結果を第
2図に示す。沈殿物中には単糖が0.2%、2糖が5.3%、
10〜25糖が69.3%含まれていた。
そして、該濾液を更に濃縮してメタノール・アセトン
(1:1)混合液を加えて、再度沈殿させて沈殿物を再度
高速液体クロマトグラフィーおよび元素分析により分析
を行ない、その結果を第3図に示す。この沈殿物中には
単糖が3.7%、2糖が4.1%、3糖が0.2%、4糖が0.1
%、5糖が10.4%、6〜23糖が67.5%が含まれていた。
その結果、生成物の収量は74.3gであった。これは理
論収量98.2gに対して76%の収率であった。
実施例3 実施例1と同じ攪拌機付ガラス製フラスコを用い、こ
れにキトサン100gを加え、更に10%酢酸水溶液1リット
ルを攪拌下に少量づつ加えて溶解し氷水で充分冷却し
た。
次いで、これに亜硝酸ナトリウム10%水溶液146ミリ
リットル(亜硝酸/グルコサミン残基=モル比0.5)を
加え、水素イオン濃度(pH)を3に調整して氷水浴中で
4時間反応させた。
反応終了後、220ミリリットルの濃アンモニア水で中
和させた後、更に水素化ホウ素ナトリウム16.0g(亜硝
酸ナトリウムに対し2倍モル)を加えて、氷水浴中で4
時間攪拌して還元反応を行なった。
還元反応終了後、生成物を沈殿し易くするため濃アン
モニア水を加えてpH8〜9に調節した後、1/2容量(約50
0ミリリットル)まで濃縮した。
次いで、この濃縮液にメタノール1.5リットルを加
え、生成した沈殿物を濾過してアセトンで洗浄した。
得られた沈殿物を高速液体クロマトグラフィーおよび
元素分析により分析を行ない、その結果を第4図に示
す。この沈殿物中には単糖が2.1%、2糖が9.8%、3糖
が1.1%、4糖が3.1%、5糖が0.8%、6糖が0.4%、7
〜25糖が79.3%含まれていた。また、得られた沈殿物の
収量は26.6gであった。これは理論収量の27%に相当す
る。
上記濾液にさらにメタノール4リットルを加えて濾液
中より、再度沈殿させて、これを濾過して、アセトンで
洗浄して沈殿物を得た。この沈殿物を高速液体クロマト
グラフィーにより分析を行ない、その結果を第5図に示
す。この沈殿物中には単糖が0.1%、2糖が2.1%、4糖
が0.7%、5糖が0.6%、6糖が0.3%、7〜25糖が79.1
%含まれていた。また、沈殿物の収量は11.2gであり、
これは理論収量の12%に相当する。
上記再沈殿後の濾液を200ミリリットルにまで濃縮
し、これにメタノール(300ミリリットル)・アセトン
(500ミリリットル)混合液を加えて、沈殿を得た。こ
の沈殿物を濾過し、アセトンで洗浄した。
この沈殿物を高速液体クロマトグラフィーおよび元素
分析により分析を行ない、その結果を第6図に示す。こ
の沈殿物中には単糖が2.3%、2糖が4.4%、3糖が0.6
%、4糖が0.3%、5糖が0.2%、6〜23糖が88.7%含ま
れていた。
得られた沈殿物の収量は11.2gであり、これは理論量
の12%に相当する。
従って、全収量は52.9gであり、理論収量の97.2gの54
%の収率であった。
実施例4 内容積5リットルの攪拌機付ガラス製フラスコに30メ
ッシュパスのフレーク状キトサン50gを入れて、これに1
0%の酢酸水溶液480リットルを攪拌下に少量づつ加えて
溶解し、氷水浴で充分冷却した。
次いで、亜硝酸ナトリウム10%水溶液136ミリリット
ル(亜硝酸/グルコサミン残基=モル比0.7)を加え、
水素イオン濃度(pH)を3に調整して0℃で攪拌下に16
時間反応させた後、室温で一晩放置して反応を完結させ
た。
反応終了後、濃度アンモニア水で中和させた後、減圧
にして濃縮し、更に、これにアセトンを徐々に加えて生
成物を分子量の大きい順に沈殿させてアセトン分画を行
なった結果、次の第1表に示すように分画することがで
きた。
実施例5 キトサンの代わりに、天然キチンを用いて、亜硝酸/
グルコサミン残基のモル比を0.5にした以外は実施例3
と同様の方法で実験を行って2,5−アンヒドロマンノー
ス基を有するキチンオリゴマーを製造し、更に還元反応
を行なって2,5−アンヒドロマンニトール基を有するキ
チンオリゴマーを製造した。
得られた生成物を高速液体クロマトグラフィーおよび
赤外線吸収スペクトル分析により分析の結果、第10図に
示すような結果が得られた。これは1600〜1700cm-1の位
置に吸収ピークが示されることから2,5−アンヒドロマ
ンニトール基を有するチキンオリゴマーであることが確
認された。また、該生成物は第7図から40〜250糖の混
合物である2,5−アンヒドロマンニトール基を有するキ
チンオリゴマーであることが確認された。
実施例6 内容積500ミリリットルの撹拌機付ガラス製ビーカー
に30メッシュパスのフレーク状キトサン(分子量:40,00
0)10gを入れて、これに酢酸水溶液100ミリリットル
(可溶化剤/水:10容量%)を攪拌下に少量づつ加えて
溶解し、氷水浴で充分冷却して3℃とした。
次いで、亜硝酸ナトリウム10%水溶液14.5ミリリット
ル(亜硝酸/キトサン中のグルコサミン残基(モル
比):0.5)を加え、水素イオン濃度(pH)を3に調整し
て、水溶液中3℃で攪拌下に2時間反応させて、2,5−
アンヒドロマンノース基を有するキトサンオリゴマーを
製造した。
反応終了後、15ミリリットルの濃アンモニア水で中和
させたのち、更に水素化ホウ素ナトリウム1.6g(亜硝酸
ナトリウムに対して2倍モル)を加えて、室温で一晩攪
拌して、還元反応を行なって、2,5−アンヒドロマンニ
トール基を有するキトサンオリゴマーを製造した。
還元反応終了後、反応液から不溶物を取り除くために
過し、液を100ミリリットルまで濃縮した。次い
で、これにメタノールを加えて生成物を沈殿させた。そ
の際、メタノールの使用量は濃縮液:メタノールにして
1:3(第1分画)、1:5(第2分画)、1:10(第3分画)
にて分画させた。
さらに、濃縮を乾固するまで行ない、メタノールとア
セトンを加えて生成物を沈殿させた。その際、メタノー
ル:アセトンが1:2(第4分画)にして分別した。これ
らの沈殿は十分にアセトン、エーテルで洗浄し、真空デ
シケーター内で乾燥させた。
この沈殿物を赤外線分析により分析した結果を第9図
として示す。この赤外線吸収スペクトル分析により沈殿
物は2,5−アンヒドロマンニトール基を有するキトサン
オリゴマーであることが判明した。
この分別して得られた第1〜4分画の固体をそれぞれ
高速液体クロマトグラフィーおよび元素分析により分析
を行なった。
なお、高速液体クロマトグラフィー分析における分析
条件は以下の通りであった。
カラム:アサヒパック GFA−30F 流 速:0.3ミリリットル/分 温 度:50℃ 移動相:0.5%酢酸緩衝液 pH :4.0 その結果を第8図(a)〜(d)に示す。
各分画中の生成物は以下に示すものであった。
第1分画〔第8図(a)〕 収 量:7.2重量% ピークa−1:原料キトサン ピークa−2:キトサンオリゴマー88.5% 分 子 量:40,000〜1,300(246糖〜7糖) ピークa−3:酢酸ナトリウム 第2分画〔第8図(b)〕 収 量:15.2重量% ピークb−1:原料キトサン ピークb−2:キトサンオリゴマー99.7モル% 分 子 量:45,000〜1,300(277糖〜7糖) ピークb−3:酢酸ナトリウム 第3分画〔第8図(c)〕 収 量:8.4重量% ピークc−1:キトサンオリゴマー100モル% 分 子 量:25,000〜1,000(154糖〜5糖) ピークc−2:酢酸ナトリウム 第4分画〔第8図(d)〕 収 量:42.2重量% ピークd−1:キトサンオリゴマー97.4モル% 分 子 量:25,000〜1,300(154糖〜7糖) ピークd−2:キトサンオリゴマー2.6モル% 分 子 量:1,300〜900(7糖〜5糖) ピークd−3〜7:各種塩 比較例1 内容積500mlの攪拌機付きガラス製ビーカーに、キト
サン10gを入れて、これに10%の酢酸水溶液100mlを加え
て攪拌することにより溶解し、得られた溶液の温度を氷
水を用いて4℃の温度に調節した。
次いで、これに塩酸3.5ml(塩酸/グルコサミン残基
=1モル比)を加え、2時間攪拌し反応を行なった。
反応後アンモニア水15mlを加えて中和したが、原料キ
トサンの沈殿を得るだけであった。
しかし、上記反応の際、亜硝酸の場合にはかなりの粘
度低下が見られるのに対して、この場合には粘度が全く
変化なく、反応は起こらず、高分子のままの状態であっ
た。
比較例2〜3 上記比較例1の塩酸の代わりに、硝酸1ml(硝酸/グ
ルコサミン残基=1モル比)、及び、硫酸2.4ml(硫酸
/グルコサミン残基=1モル比)を用いて、それぞれキ
トサンとの反応を試みたが、粘度低下は見られず、アン
モニア水で中和の際に、原料キトサンが沈殿として析出
しただけで、反応は起こらず、原料のままの状態であっ
た。
比較例4 実施例1において、水素イオン濃度(pH)を7にした
場合の亜硝酸による反応を行なおうとしたが、水素イオ
ン濃度(pH)7での条件下では原料のキトサンが水溶液
中に溶解せず、水素イオン濃度(pH)7の条件下での亜
硝酸による反応を行なうことは出来なかった。
比較例5(米国特許第3,922,260号の実施例1の追試実
験) 実験方法 内容積500mlの攪拌機付きガラス製ビーカーに、キト
サン2.0gを入れて、これに6%の酢酸水溶液100mlを加
えて攪拌することにより溶解し、得られた溶液を恒温槽
を用いて20℃の温度に設定した。
次いで、亜硝酸ナトリウム1%(W/V)水溶液8.55ml
(亜硝酸ナトリウム0.0855g、亜硝酸/グルコサミン残
基=0.1モル比)を機械的に攪拌しながら30分間かけて
少量づつ加えた。添加後、更に、30分間攪拌した。その
後、5規定のNaOH水溶液25mlを加えて、pHを7.4とし
た。
生じた沈殿を吸収濾過し、水、メタノール、エーテル
で洗浄し、60℃の温度で真空乾燥させた。
実験結果 上記実験の結果、得られた生成物の収量は1.47gで、
性状は薄い茶色に着色している硬い粒状の水に不溶性の
固体であった。
得られた生成物は水に不溶性の固体状のものであるこ
とから、このままでは本発明のように水素化硼素ナトリ
ウムにより還元することができない。
しかし、この生成物は酢酸等の弱酸性の水溶液に溶解
させることができるが、この生成物を溶解した液は酸性
を示すので、今後は還元反応を行なうことができなくな
ってしまう。
なお、エタノール等の有機溶媒にも溶解しないので、
還元したとしても反応性が劣っている。
従って、これ以上反応を行なうことができないので、
本発明の様に、末端にマンノース基を完全にマンニトー
ル基に還元することはできなかった。
上記の結果から、この比較例5によって得られる生成
物は薄い茶色に着色しているが、この着色は反応中に生
成する2,5−アンヒドロマンノースを末端に持つキトサ
ンオリゴマーが、分子中に不安定なアルデヒド基(−CH
O)を有していることから、このアルデヒド基(−CHO)
がグルコサミン環上のアミノ基(−NH2)と反応して褐
色のシッフ(Schff)塩基が生成する、いわゆるメイラ
ード反応が起こったことから生じたものと考える。
従って、比較例5によって得られる生成物は、例え、
本発明と同様なピナコール転移反応が起こって2,5−ア
ンヒドロマンノースを末端に有するキトサンオリゴマー
が一部生成していたと仮定しても、反応温度が高いため
に、この2,5−アンヒドロマンノースを末端に有するキ
トサンオリゴマーは、直ちに逐次反応である上記メイラ
ード反応が起こって、褐色のシッフ塩基が生成してしま
う。
それ故、この比較例5により得られる生成物中には、
本発明のような2,5−アンヒドロマンノースを末端に持
つキトサンオリゴマーが含有されていないものと考え
る。
この点に付いて確認しようと試みたが、現在の分析技
術では、2,5−アンヒドロマンノースを末端に持つキト
サンオリゴマーが生成したとしても、これを直ちに分離
したり、還元を行なわなければ、沈殿や分離操作を行な
っている間にメイラード反応が進行して、この副生した
褐色の不純物を完全に除去精製することは困難である。
この様な不純物は着色の源であり、又、医療用材料とし
て使用する場合には生体毒となる可能性が強い。
更に、この比較例5により得られる生成物は、薄い茶
色に着色しているだけでなく、水に不溶性の硬い粒状の
固体であることから、該生成物を還元して2,5−アンヒ
ドロマンニトールを末端に持つキトサンオリゴマーとす
ることは、「該2,5−アンヒドロマンノースを末端に持
つキトサンオリゴマーの性質が、酢酸等の弱酸水溶液に
しか溶解させることができないこと、並びに、このよう
な弱酸水溶液の下では水素化硼素ナトリウムにより還元
することができないこと、」を知っている研究者であれ
ば、これ以上反応を行なうことが不可能であると考え
て、この比較例5の米国特許第3,922,260号の発明者が
考えたように、後記比較例6に示す様に高温・長時間で
の解重合反応を行なおうとするのが一般的な考え方であ
る。
比較例6(米国特許第3,922,260号の実施例3の追試実
験) 実験方法 内容積500mlの攪拌機付きガラス製ビーカーに、キト
サン2.0gを入れて、これに6%の酢酸水溶液100mlを加
えて攪拌することにより、溶解し、得られた溶液を恒温
槽を用いて25℃の温度に設定した。
次いで、亜硝酸ナトリウム10%(W/V)水溶液8.5ml
(亜硝酸ナトリウム0.085g、亜硝酸/グルコサミン残基
=1.0モル比)を機械的に攪拌しながら30分間かけて少
量づつ加えた。添加後、更に、48時間攪拌した。
得られた生成物をカチオンとアニオンのイオン交換樹
脂を通過させて脱塩し、減圧下で水を蒸発させて、少量
まで濃縮した結果、褐色に着色した粘調なタール状の生
成物が得られた。
米国特許第3,922,260号明細書には、ここまでの記載
しかない。
しかし、ここでの生成物は末端にマンノース基を備え
た不安定な化合物が生成していることが予想されるが、
このままでは何ができているのか判断ができないし、本
発明の生成物との比較を行なうことができないので、本
発明の方法と同様な以下に示す水素還元処理並びに分離
精製処理を行なった。
すなわち、上記の生成物にアセトン120mlを加えて
沈殿を生成させた後、遠心分離機により沈殿物を集め、
この沈殿物をアセトン、エーテルで洗浄した後、減圧下
で乾燥させ。この乾燥物を得た。
そして、この乾燥物を少量の水に溶解し、水素化硼素
ナトリウムを加えて室温にて3時間攪拌しながら還元反
応を行なった。
得られた還元反応生成液をイオン交換樹脂で脱塩した
後、少量になるまで濃縮し、アセトンを加えて再び沈殿
を生成させた。次いで、これを遠心分離機により集め
て、アセトン、エーテルで洗浄した後、減圧下で乾燥さ
せた。
この様な水素還元処理並びに分離精製処理により得ら
れた生成物が赤外線吸収スペクトル分析を行なった。
実験結果 上記実験の結果、上記還元生成物の赤外線吸収スペク
トル分析により描かれた図を第11図として示す(硼素の
除去不十分が示されている)。
なお、本発明の方法によって得られた2,5−アンヒド
ロマンニトールを末端に持つキトサンオリゴマー(水素
化硼素ナトリウムによる還元生成物)の赤外線吸収スペ
クトル分析により描かれた図である第9図を参照された
い。
上記比較例6の結果から、この比較例6により得られ
た生成物は、褐色に着色した粘調なタール状の生成物で
あること、並びに、本発明の2,5−アンヒドロマンニト
ールを末端に持つキトサンオリゴマーの赤外線吸収スペ
クトル分析により描かれた第9図と比較すると、一部異
なる吸収ピーク(1,340〜1,410cm-1)を示しているこ
と、から本発明の生成物と異なるものができているのが
明白である。
すなわち、この比較例6により得られる生成物は、第
11図にて示す様に、1,340〜1,410cm-1の吸収帯域にピー
クを示し、これらの吸収ピークは硼素原子との結合(B
−N結合、或いは、B−C結合)に起因するものと思わ
れ、該生成物の分子内には硼素原子が結合して存在して
いるものと考える。
ところが、本発明の2,5−アンヒドロマンニトールを
末端に持つキトサンオリゴマーの赤外線吸収スペクトル
分析により描かれた第9図は、上記1,340〜1,410cm-1
吸収帯域の部分に小さな吸収ピークを見付けることがで
きるが、第11図にて示すような大きな吸収ピークを示す
ものでないから、上記硼素原子との結合(B−N結合、
或いは、B−C結合)が無く、両生成物の間では生成物
の構造上の違いがあるものと考える。
このような違いは、反応温度の相違から直接的に生じ
たものであるが、米国特許第3,922,260号に記載される
発明と本発明とは根本的には反応の起り方の違いから生
じたものと考える。
すなわち、キトサンと亜硝酸の反応によりキトサンを
解重合して2,5−アンヒドロマンノースを末端に持つキ
トサンオリゴマーを生成させたとしても、その後の逐次
反応により生成物中の−CHO基が、原料キトサン中の−N
H2と再結合すれば、それら反応の終了時には、反応の途
中の段階で例え2,5−アンヒドロマンノースを末端に持
つキトサンオリゴマーが生成していたと仮定しても、そ
れを確認することができず、再結合した生成物しか確認
することができないからである。
特に、比較例6においては、キトサンと亜硝酸とを等
モル量(理論的には単糖のオリゴ糖が生成する量)も用
いて反応させているが、得られる解重合生成物は単糖の
オリゴ糖でないものが生成していることから、これらの
生成物はピナコール転移反応によって再結合して生成し
たのではないかと考える。
また、この様に比較例5及び比較例6ではいずれも着
色された生成物しか得られず、本発明の様な極めて高純
度の2,5−アンヒドロマンノースを末端に持つキトサン
オリゴマーを製造することは、反応温度が著しく高いた
めに、困難なことである。
従って、米国特許第3,922,260号に記載される発明に
は、キトサンを亜硝酸により解重合することが記載され
ているが、反応温度が著しく高いために、逐次反応によ
って副生物が生じ易く、その副生物が生じても、その生
成物がどのような構造のものであるのか、一切構わず、
しかも、その生成物が安定なものであろうが、不安定な
ものであろうが関与せず、単にキトサンを低分子化しよ
うとするだけの思想しか存在していないものと考える。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第6図は本発明実施例において製造されたキト
サンオリゴマーを高速液体クロマトグラフィー分析によ
り画かれた図であり、第7図は本発明実施例において製
造されたキチンオリゴマーを高速液体クロマトグラフイ
ィー分析により画かれた図であり、第8図(a)〜
(d)は、本発明実施例において分画採取されたキトサ
ンオリゴマーの各成分の高速液体クロマトグラフィー分
析により画かれた図であり、第9図は本発明実施例によ
って得られたキトサンオリゴマーの赤外線吸収スペクト
ル分析により画かれた図であり、第10図は本発明実施例
によって得られたキチンオリゴマーの赤外線吸収スペク
トル分析により描かれた図であり、第11図は米国特許第
3,922,260号に記載される発明の実施例3の生成物を還
元反応させて得られた生成物(本発明の比較例6参照)
の赤外線吸収スペクトル分析により描かれた図である。 1:単糖、2:2糖、3:3糖、4:4糖、5:5糖、6:6糖、6〜23:
6〜23糖、7〜25:7〜25糖、8〜29:8〜29糖、10〜25:10
〜25糖、40〜250:40〜250糖。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 17/04 C08B 37/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端に構造式が、 の2,5−アンヒドロマンニトール基を有しており、他端
    の構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接、あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜1,000個介して
    結合したものであり、その鎖の一部に で表わされる構造式単位を含むこともある末端に2,5−
    アンヒドロマンニトール基を有するキチンオリゴマー。
  2. 【請求項2】一端に構造式が、 の2,5−アンヒドロマンニトール基を有しており、他端
    の構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接、あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜500個介して結
    合したものであり、その鎖の一部に で表わされる構造式の単位を含むこともある末端に2,5
    −アンヒドロマンニトール基を有するキトサンオリゴマ
    ー。
  3. 【請求項3】一端に構造式が、 の2,5−アンヒドロマンノース基を有しており、他端の
    構造式が、 を示すものであり、これら両端が直接、あるいは、 で表わされる構造式の単位の鎖を、0〜500個介して結
    合したものであり、その鎖の一部に、 で表わされる構造式単位を含むこともある末端に2,5−
    アンヒドロマンノース基を有するキトサンオリゴマー。
  4. 【請求項4】キチンまたはキトサンを、10℃以下の温度
    で、水素イオン濃度(pH)が1〜6の水溶液中で亜硝酸
    と反応させることを特徴とする末端に2,5−アンヒドロ
    マンノース基を有するキチンオリゴマーまたはキトサン
    オリゴマーの製造方法。
  5. 【請求項5】反応に際し有機酸を存在させる請求項4に
    記載の末端に2,5−アンヒドロマンノース基を有するキ
    チンオリゴマーまたはキトサンオリゴマーの製造方法。
  6. 【請求項6】反応終了後、アンモニア、アルキルアミン
    類又は陰イオン交換樹脂を加えて中和する請求項4また
    は5に記載の末端に2,5−アンヒドロマンノース基を有
    するキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマーの製造
    方法。
  7. 【請求項7】末端に2,5−アンヒドロマンノース基を有
    するキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマーを還元
    剤を用いて還元することを特徴とする末端に2,5−アン
    ヒドロマンニトール基を有するキチンオリゴマーまたは
    キトサンオリゴマーの製造方法。
  8. 【請求項8】還元剤が水素化ホウ素化合物である請求項
    7に記載の末端に2,5−アンヒドロマンニトール基を有
    するキチンオリゴマーまたはキトサンオリゴマーの製造
    方法。
  9. 【請求項9】末端に2,5−アンヒドロマンノース基を有
    するチキンオリゴマーまたはキトサンオリゴマーが請求
    項4項によって製造されたものである請求項7または8
    に記載の2,5−アンヒドロマンニトール基を有するキチ
    ンオリゴマーまたはキトサンオリゴマーの製造方法。
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