JP2871236B2 - 植付機の直線植付方法 - Google Patents

植付機の直線植付方法

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JP2871236B2
JP2871236B2 JP28565891A JP28565891A JP2871236B2 JP 2871236 B2 JP2871236 B2 JP 2871236B2 JP 28565891 A JP28565891 A JP 28565891A JP 28565891 A JP28565891 A JP 28565891A JP 2871236 B2 JP2871236 B2 JP 2871236B2
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planting
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stroke
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rope
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足立憲一
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Mitsubishi Agricultural Machinery Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、田植機やイ草植付機等
の植付機において苗等の植付けを直線状に正確に植付け
るようにした植付機の直線植付方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】田植機等の植付機においては、一行程ご
とにラインマーカーで地表に描かれたマーカー線をたよ
りに植付機のマーカー棒とマーカー線の相対位置を目で
確認しながら機体を直進させるようにしたものが多い。
このようなものでは、マーカー線とマーカー棒が離れた
り運転者の目(頭)が動いたりして正確に直進すること
は難しく、また、次々に行程を作業していくうちにマー
カー線が順次大きく曲っていく傾向を免れ得ず、直線状
に整然と植付けることは困難であった。このためウイン
チからなるワイヤの巻取装置と繰出装置を左右両側に設
けた走行機体を走行させてワイヤを圃場に敷設しながら
前回の行程で敷設したワイヤを巻取ると共に敷設状態に
あるワイヤに倣って機体を走行させるようにしたものも
提供されている(実開昭55ー45770号、同55ー
12388号、同55ー45770号公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のも
のはワイヤ先端を固定するウエイトや接地板を一行程の
たび毎に所定間隔移動させたり地中に埋込んだりしなけ
ればならず、実作業においてはこのワイヤ張り作業が面
倒であって実用性に乏しいものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る植付機の直
線植付方法は、上記のような実状に基づいてなされたも
のであって、単位圃場における植付機の進行方向前後両
側の畦にロープ等からなる長尺導体の係止具を着脱自在
に嵌入固定するパイプ状のホルダを予め所定間隔ごとに
埋設し、苗等の植付けに際し、前後のホルダに固定した
係止具間に最初の導体を地面に沿って張設した後、該導
体を基準線とし機体を進行させて1行程目を植付けなが
ら別の導体を機体から繰出して次行程の基準線を形成
し、2行程目以降は前行程で形成した基準線に沿って植
付けながら前々行程で張設した導体を機体の一側で巻取
回収すると同時に次行程の基準線となる導体を機体の他
側から繰出して植物を圃場の左右一側から他側にかけて
順次植付けていくことを要旨とする。
【0005】
【作用】1行程ずつ地面上に導体を張りながらそれを基
準線として機体を走行させるので、圃場の前行程にわた
って苗等が直線状に正確に植付けられる。また、パイプ
状のホルダを予め畦に所定間隔ごと埋設しておくので、
このホルダに係止具を介してロープ等の導体を簡単に張
設することができ、導体の張作業が著しく簡略化され
る。さらに、畦に埋設されたホルダは毎年使用できるう
え、植付け後においても網かけ用杭や覆い用支柱等の固
定用受座としてもそのまま利用でき作物の育成管理が容
易となる。
【0006】
【実施例】本発明の構成を図面に示された一実施例によ
り説明すれば、図面には植付機として運転席1の前方に
エンジン2を覆うボンネット3を有する走行機体(乗用
田植機の本機)4の後方に昇降リンク5を介してイ草苗
の植付部6を着脱自在に装着した6条植えのイ草植付機
Aが例示されている。イ草苗の植付部6は、テーピング
苗(イ草苗の茎下部を両側から接着テープで接着したす
だれ状の帯状苗)の搬送部7、テーピング苗を一株ずつ
切断する切断部8、切断したイ草苗を挟持して田面に連
続的に植付ける植付杆9、田面滑走用のフロート10及
び苗箱11等により構成されている。12は運転席1の
左右両側に設けたリールで、軸受12aを介し回転自在
に支持された1本のシャフト13に夫々固定されてお
り、同軸同回転のため機体の走行に伴って一方のリール
12が植付時の基準線となる長尺導体(実施例ではロー
プ)14を繰出す時に発生する駆動力で他方のリール1
2が反対側のロープ14を巻取るようになっている。1
5は側面視U字状を呈するロープガイドで、植付部6の
側方で地表近くに位置するようにブラケット16を介し
左右両側に上下調整固定自在に配設されており、このロ
ープガイド15により地表近くのロープ部位が常時適正
位置に保持されるので植付時風の影響を受けても田面に
対する敷設位置がズレたりすることがなくロープ14は
直線状に張設され、またロープ14を巻取る時にはロー
プガイド15がロープ14に付着した泥土を除去するス
クレーパ作用を果たすようになっている。なお、前記リ
ール14は実施例では遊転式のものであるが、これを左
右逆方向に強制駆動する駆動式に構成してもよい。
【0007】17はボンネット3の前部に位置して左右
幅方向中央部に前下がり状態で固定したレザーマーカー
で、内部にレザー光線を発光するレザー素子が組込まれ
ており、このレザーマーカー17で田面上に張設した直
線植付けの基準線となるロープ14上に照射した照射ポ
イントPが操縦位置から明確に視認できるようになって
いる。なお、レザーマーカー17の照射方向や角度を調
節ネジ等のアジャスタを利用して調節できるように構成
してもよい。
【0008】図12乃至図14には直進走行補助装置が
示されている。このものは着座姿勢の操縦者の目の高さ
に位置してボンネット3の後部側上方に十字状に交差さ
せた線体18a,18bを有する座標装置18が固定さ
れ、座標装置18の前方の機体フレーム19上にはステ
ー20を介して円形な透明板21が設けられていて、こ
れらにより座標マーカー22が構成されており、植付時
には操縦者が機体進行方向前方遠距離の畦に立設した杭
(ポール)23を見て直進の運転操作を行なうものであ
るが、座標装置18と透明板21からなる座標マーカー
22が操縦者の前方に配設されているので、ポール23
に対して座標装置18と透明板21夫々のズレをなくす
ように注意して運転操作するだけで機体の直進走行が容
易に行なえるようになっている。なお、前記座標装置1
8と透明板21の高さを変え操縦位置から基準線となる
ロープ14を正確に視認できるように構成することもで
きる。
【0009】24はビニール管又は樹脂コーテングを施
した金属管等からなるパイプ状のホルダで、このホルダ
24は単位圃場Bにおける植付機Aの進行方向前後両側
の畦aに予め所定間隔(一行程の植付幅に略合致させた
間隔)wごとに埋設するもので、植付時にはホルダ24
にロープ14の先端環状部14aを着脱自在に掛止める
係止具25を田面(耕耘土)bに沿ってロープ14が張
設されるように差込固定する。植付後はホルダ24は蓋
体24aで覆って畦aに埋め戻しておく。
【0010】さて、イ草苗の植付に際しては、図8及び
図9に示すように単位圃場Bにおけ最初の植付行程に先
立ち、畦aの端部側に位置する前後のホルダ24,24
のロープ14を田面に沿って張設する。そして、図10
に示すようにこのロープ14を基準線としその上にレザ
ーマーカー17の光線が照射されるように照射ポイント
Pをロープ14に合せながら運転操作して機体を進行さ
せ1行程目のイ草苗cを植付ける。この1行程目では、
先端をホルダ24に固定した別のロープ14を左側のリ
ール12から繰出して次行程の基準線を形成する(この
行程では右側のリール12は空転)。次に、2行程目
(機体の向きは前行程と逆向き)以降は前行程で形成し
た基準線に沿い前記同様にしてイ草苗cを植付けながら
前々行程で張設したロープ14を一側のリール12で巻
取回収すると同時に次行程の基準線となるロープ14を
他側のリール12から繰出してイ草苗cを圃場Bの左右
一側から他側にかけて順次植付けていくものである。こ
のように1行程ずつ次々とロープ14を張り、それを基
準線として機体を走行させるので全行程にわたり確実な
直線植付が可能となる。
【0011】ところで、本実施例のようにイ草苗cの植
付においては、単位圃場Bの長さが長い(100〜12
0m)ところが大半で、しかも植付後は後工程としてイ
草苗cが30〜50cm成長した段階でイ草の茎部先端
を揃え刈りしてから杭を圃場に多数打込み、その杭に格
子状の網nを掛け網目にイ草茎部を通してイ草の倒れを
防止する(網はイ草の成長に合せて上方に移動させる)
いわゆる網張り作業を行なうのが通例であり、このた
め、網目の中に直線的にイ草を配置する必要性から直線
状に正確に植付けることが要請されるが、本発明方法に
より簡単な設備で直線植付が容易に達成できる。さら
に、網張り作業の際の杭打ちも図15及び図16に示す
ように畦aに埋設したパイプ状のホルダ24に杭dを差
込み固定してその杭dに網dを簡単に張設できるので作
業能率を大幅に向上させることが可能となる。またホル
ダ24は鳥よけ用のネット張り(稲の場合)や保温や霜
よけのためのカバー掛け(野菜等の畑作物の場合)を行
なう場合、そのまま杭の固定手段として利用できるので
作物の育成管理上極めて大きなメリットがあり、また半
恒久的に使用できる。なお、本実施例ではイ草苗の植付
けについて説明したが、本発明はイ草苗のみならず、稲
その他の作物の植付け並びに各種作物の播種にも広範囲
に適用できるものである。したがって本発明における植
付とは苗の移植のみならず、播種を含む概念として使用
されている。
【0012】
【発明の効果】本発明は、上述したように、パイプ状の
ホルダを予め畦に埋設しておくので、このホルダを介し
て植付の基準線となる導体を簡単に張設することができ
るうえ、1行程ずつ地面上に順次導体を張りながらそれ
を基準線として機体を走行させるので全行程を直線状に
確実に植付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】リール及びレザーマーカーを装備したイ草植付
機の全体側面図である。
【図2】ロープガイドの正面図である。
【図3】ロープガイドの側面図である。
【図4】畦にホルダを埋設した状態の断側面図である。
【図5】ホルダ上方の土を除去した状態を示す断側面図
である。
【図6】ホルダにロープを係止した状態の断側面図であ
る。
【図7】リール取付部の概略正面図である。
【図8】圃場に最初のロープを張設した状態の部分拡大
平面図である。
【図9】圃場に最初のロープを張設した状態の全体平面
図である。
【図10】1行程目の植付状態を示す平面図である。
【図11】2行程目の植付状態を示す平面図である。
【図12】座標マーカーを利用した植付状態を示す平面
図である。
【図13】座標マーカーの側面図である。
【図14】座標マーカーの正面図である。
【図15】ホルダを利用して網を張った状態の断側面図
である。
【図16】ホルダを利用して網を張った状態の部分平面
図である。
【符号の説明】
A 植付機 B 単位圃場 a 畦 b 田面(耕耘土) c イ草苗 d 杭 14 長尺導体(ロープ) 24 ホルダ 25 係止具

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単位圃場における植付機の進行方向前後
    両側の畦にロープ等からなる長尺導体の係止具を着脱自
    在に嵌入固定するパイプ状のホルダを予め所定間隔ごと
    に埋設し、苗等の植付けに際し、前後のホルダに固定し
    た係止具間に最初の導体を地面に沿って張設した後、該
    導体を基準線とし機体を進行させて1行程目を植付けな
    がら別の導体を機体から繰出して次行程の基準線を形成
    し、2行程目以降は前行程で形成した基準線に沿って植
    付けながら前々行程で張設した導体を機体の一側で巻取
    回収すると同時に次行程の基準線となる導体を機体の他
    側から繰出して植物を圃場の左右一側から他側にかけて
    順次植付けていくことを特徴とする植付機の直線植付方
    法。
JP28565891A 1991-10-05 1991-10-05 植付機の直線植付方法 Expired - Lifetime JP2871236B2 (ja)

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