JP2870953B2 - 車両用ハンドルスイッチ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は自動車などにおける車両用ハンドルスイッチ
に関するものである。

従来の技術 一般に、ハンドルスイッチへの給電は、警報装置を例
にとってみると、第２図〜第４図に示す様に構成されて
いる。

すなわち、ハンドルシャフト１の先端に固定されたハ
ンドル２に操作片３を有する警報器用スイッチ12を設
け、アース側をハンドルシャフト１に電気的に接続す
る。

またハンドル２下方のハンドルシャフト１の周辺に設
けたスイッチ集合体５の中央部キャンセルカム20を保持
する円筒状柱25の下方部に、導電性を有し、リング（環
状）状の端子26を挿入保持し、本体６下面部に突出した
上記端子26のＬ字状部分27にバッテリー側のリード線11
を電気的に接続する。またリング状端子26の上方には、
キャンセルカム20を常時ハンドル２へ付勢する導電性コ
イルばね（導電部材）28を設け、このコイルばね28の上
端開口は、キャンセルカム20の下面ツバ29下の筒部に嵌
合している。またそのコイルばね28のキャンセルカム20
側のコイルバネ先端部30は、ストレートに垂直に伸ばし
た形状とし、このストレート部分をキャンセルカム20の
キャンセルピン部31に設けた貫通孔32に挿入する。ハン
ドル２部分は、キャンセルカム20より突出した上記コイ
ルばね28のストレート端部30と警報用スイッチ12からの
リード線33の電気的接続を容易に出来得る様に切欠き開
口部34を設け、その開口部分34でリード線33とコイルば
ね28のストレート端部30とを電気的に接続する。

ハンドル２とキャンセルカム20は、キャンセルカム20
から突出させた２〜３個のハンドル連結ピン35を、ハン
ドル２下面の嵌合凹部36と嵌合させ、コイルばね28によ
り常時ハンドル２側に付勢することで、ハンドル２と一
体的に回転する様に構成されている。ハンドル２に配置
した警報器用スイッチ12の操作片３をプッシュすると、
警報器用スイッチ12が閉じ、バッテリー９の電流が警報
器10,リード線11,端子26,コイルばね28,リード線33,警
報器用スイッチ12を介してハンドルシャフト１へと流
れ、警報器10が動作する。なお13はコラムカバー、44は
方向指示器用レバーである。

発明が解決しようとする課題 以上の構成においては、ハンドル２が回転してもリー
ド線11と端子26間が電気的に接続されるようにするため
に、導電性コイルばね28を用いている。

このコイルばね28は所定のばね性を得るためにはある
程度の長さ、つまり高さが必要となるので、キャンセル
カム20と端子26間の寸法が大きくなってしまうと云う問
題点があった。

そこで本発明はこの寸法を小さくすることを目的とす
るものである。

課題を解決するための手段 そしてこの目的を達成するために本発明は方向指示器
等を具備したスイッチ集具体を、ハンドル下面のハンド
ルシャフトの周辺に設けるとともに、このスイッチ集合
体の内部空間部には、ハンドルと一体的に回転し、方向
指示器レバーを操作した時、ハンドルの回転によりレバ
ーを中立位置へ自動復帰させるキャンセルカムを有した
回転部材を設け、この回転部材の下端には前記ハンドル
に設けた警報用スイッチに電気的に接続された接点を設
け、この接点の下方にはバッテリー側に電気的に接続さ
れた環状の端子を配置し、この端子は、前記スイッチ集
合体に一体成形した弾性片により前記接点側に押圧した
ものである。

作 用 以上の構成とすれば導電性コイルばねを用いることな
く回転部材の下端に設けられるとともに、ハンドルに設
けた警報用スイッチに電気的に接続された接点に対し、
バッテリー側に電気的に接続された環状の端子を、スイ
ッチ集合体に一体成形した弾性片により押圧できるの
で、ハンドルを回転させても電気的な導通は確保され、
しかも寸法も小さく出来ることとなるのである。

実施例 以下本発明の一実施例を第１図を用いて説明する。

なお第２図〜第５図と同一部分には同一番号を付して
その説明を簡略化する。

第１図において４はリード線33に電気的に接続した導
電性のピンで、このピン４はキャンセルカム20を貫通さ
せられている。

またキャンセルカム20の下端にはリング状の端子７が
固定されており、この端子７には半球状の接点８が一体
化されている。

また14は環状の端子であり、この端子14はスイッチ集
合体15の底部の凹部16内に設けられている。

前記凹部16内にはスイッチ集合体15と一体化された弾
性片17が設けられており、前記端子14はこの弾性片17の
上面に固定されている。

上記構成においてハンドル２の警報用スイッチ12を閉
成すると、バッテリー９からの電流が警報器10,リード
線11,端子14,接点8,ピン4,リード線33を介してハンドル
シャフト１に流れ、これにより警報が発されることとな
る。

発明の効果 以上のように本発明によれば導電性コイルばねを用い
ることなく回転部材の下端に設けられるとともに、ハン
ドルに設けた警報用スイッチに電気的に接続された接点
に対し、バッテリー側に電気的に接続された環状の端子
を、スイッチ集合体に一体成形した弾性片により押圧で
きるので、ハンドルを回転させても電気的な導通は確保
され、しかも寸法も小さく出来ることとなるのである。

また弾性片はスイッチ集合体と一体成形するので、コ
イルばねが不要となる分部品点数を少なくすることが出
来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の車両用ハンドルスイッチの一実施例を
示す断面図、第２図は従来例のスイッチ集合体部の断面
図、第３図はその要部平面図、第４図はその断面図、第
５図はその分解斜視図である。 １……ハンドルシャフト、２……ハンドル、３……操作
片、８……接点、９……バッテリー、10……警報器、12
……警報器用スイッチ、14……端子、15……スイッチ集
合体、17……弾性片、20……キャンセルカム。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】方向指示器等を具備したスイッチ集合体
   を、ハンドル下面のハンドルシャフトの周辺に設けると
   ともに、このスイッチ集合体の内部空間部には、ハンド
   ルと一体的に回転し、方向指示器レバーを操作した時、
   ハンドルの回転によりレバーを中立位置へ自動復帰させ
   るキャンセルカムを有した回転部材を設け、この回転部
   材の下端には前記ハンドルに設けた警報用スイッチに電
   気的に接続された接点を設け、この接点の下方にはバッ
   テリー側に電気的に接続された環状の端子を配置し、こ
   の端子は、前記スイッチ集合体に一体成形した弾性片に
   より前記接点側に押圧した車両用ハンドルスイッチ。