JP2870647B2 - Bi系酸化物超電導体の製造法 - Google Patents
Bi系酸化物超電導体の製造法Info
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、Bi系酸化物超電導体の製造法に関するも
のである。さらに詳しくは、この発明は、高い臨界温度
(高Tc)を有するBi系酸化物超電導体の薄膜、テープ状
体あるいは線材などを簡便に再現性よく、しかも高効率
で製造することのできるBi系酸化物超電導体の製造法に
関するものである。
のである。さらに詳しくは、この発明は、高い臨界温度
(高Tc)を有するBi系酸化物超電導体の薄膜、テープ状
体あるいは線材などを簡便に再現性よく、しかも高効率
で製造することのできるBi系酸化物超電導体の製造法に
関するものである。
(従来の技術とその課題) 従来より、室温超電導体の実現を目指し、高い臨界温
度(高Tc)を有する酸化物高温超電導体の開発へ向けて
様々な研究が行われてきている。
度(高Tc)を有する酸化物高温超電導体の開発へ向けて
様々な研究が行われてきている。
この酸化物高温超電導体については、 YBaCuO系、BiSrCaCu系およびTlBaCaCu系の3つの系が主
要なものとしてこれまでに見出されており、これらは液
体窒素温度以上で使用することができるため、実用的な
価値が高く評価されてもいる。
要なものとしてこれまでに見出されており、これらは液
体窒素温度以上で使用することができるため、実用的な
価値が高く評価されてもいる。
特にこのうちのBi系の酸化物高温超電導体について
は、臨界温度(Tc)が100Kを超え、かつT1のような強い
毒性がないために最も期待されているものであり、実用
化に向けての研究が活発に進められている状況にある。
は、臨界温度(Tc)が100Kを超え、かつT1のような強い
毒性がないために最も期待されているものであり、実用
化に向けての研究が活発に進められている状況にある。
しかしながら、これまでのBi系酸化物超電導体につい
ては、通常の固相反応による製造法では低温相(Tc70
〜80K)を主体とした複数の相を含有する多相焼結体の
みが生成するという欠点があり、高温相(Tc105K)の
単相化を実現するには、ある狭い温度領域(875±5
℃)で長時間(>200h)のアニールを行なわなければな
らないという制約がある。
ては、通常の固相反応による製造法では低温相(Tc70
〜80K)を主体とした複数の相を含有する多相焼結体の
みが生成するという欠点があり、高温相(Tc105K)の
単相化を実現するには、ある狭い温度領域(875±5
℃)で長時間(>200h)のアニールを行なわなければな
らないという制約がある。
特に、高温相(高Tc相)の薄膜を製造する場合には、
基板温度650〜750℃、酸素分圧1Pa以上という特殊な条
件で蒸着した後、高温度においてアニールするか、また
は長時間(40〜80h)のアニールを行うことが必要不可
欠であり、その条件設定は極めて面倒で、しかも作業効
率も低いという問題があった。
基板温度650〜750℃、酸素分圧1Pa以上という特殊な条
件で蒸着した後、高温度においてアニールするか、また
は長時間(40〜80h)のアニールを行うことが必要不可
欠であり、その条件設定は極めて面倒で、しかも作業効
率も低いという問題があった。
最近、バルク状のBi系酸化物超電導体について、鉛
(Pb)を添加し、840〜860℃の温度範囲でアニールする
ことによってほぼ100%近い高温相(高Tc相)が得られ
ることが見出されてもいるが、この方法を薄膜、テープ
状体あるいは線材などのBi系酸化物超電導体に適用して
もアニール過程で鉛(Pb)が蒸発し、高温相(高Tc相)
の単相化は困難であるのが実状であった。
(Pb)を添加し、840〜860℃の温度範囲でアニールする
ことによってほぼ100%近い高温相(高Tc相)が得られ
ることが見出されてもいるが、この方法を薄膜、テープ
状体あるいは線材などのBi系酸化物超電導体に適用して
もアニール過程で鉛(Pb)が蒸発し、高温相(高Tc相)
の単相化は困難であるのが実状であった。
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたもの
であり、従来のBi系酸化物超電導体の高Tc化方法の欠点
を解消し、高い臨界温度(高Tc)を有するBi系酸化物超
電導体の薄膜、テープ状体、線材等を簡便に再現性よ
く、しかも高効率で製造することのできる新しいBi系酸
化物超電導体の製造法を提供することを目的としてい
る。
であり、従来のBi系酸化物超電導体の高Tc化方法の欠点
を解消し、高い臨界温度(高Tc)を有するBi系酸化物超
電導体の薄膜、テープ状体、線材等を簡便に再現性よ
く、しかも高効率で製造することのできる新しいBi系酸
化物超電導体の製造法を提供することを目的としてい
る。
(課題を解決するための手段) この発明は、上記の課題を解決するために、Bi、Sr、
Ca、CuおよびOを構成元素とするBi系酸化物超電導体
を、少なくとも鉛を構成元素として有し、鉛以外に一以
上の金属元素を含有する酸化物である鉛含有複合酸化物
の存在下において熱処理し、この鉛含有複合酸化物中の
鉛を前記Bi系酸化物超電導体に気相法により添加するこ
とを特徴とするBi系酸化物超電導体の製造法を提供す
る。
Ca、CuおよびOを構成元素とするBi系酸化物超電導体
を、少なくとも鉛を構成元素として有し、鉛以外に一以
上の金属元素を含有する酸化物である鉛含有複合酸化物
の存在下において熱処理し、この鉛含有複合酸化物中の
鉛を前記Bi系酸化物超電導体に気相法により添加するこ
とを特徴とするBi系酸化物超電導体の製造法を提供す
る。
この発明のBi系酸化物超電導体の製造法は、上記の通
りに、Bi、Sr、Ca、CuおよびOを構成元素として有し、
薄膜、テープ状体あるいは線材などのBi系酸化物超電導
体に熱処理(アニール)過程で鉛(Pb)を気相法により
添加することを特徴とする。この鉛(Pb)のBi系酸化物
超電導体への添加は、アニール過程において鉛(Pb)酸
化物の蒸発を防止することと、所要のPbO含有量を得る
ためのPb−Oの化学ポテンシャル、すなわちPb−Oの蒸
気圧を調整することの2点を満足することにより達成す
る。この場合、鉛(Pb)酸化物(PbOまたはPb2O3)が単
独で存在すると、これらの酸化物の活量は1であるた
め、これらと共存させてBi系酸化物超電導体の薄膜、テ
ープ状体あるいは線材などをアニールすると、多量(数
十%以上)のPbOが薄膜、テープ状体あるいは線材など
に固溶して超電導体とはならなくなる。このため、この
発明のBi系酸化物超電導体の製造法においては、鉛(P
b)酸化物を、少なくとも鉛(Pb)を構成元素として有
し、鉛以外に一以上の金属元素を含有する酸化物である
鉛含有複合酸化物とすることによって、PbOの活量を低
下させ、臨界温度の高温化(高Tc化)を実現する。
りに、Bi、Sr、Ca、CuおよびOを構成元素として有し、
薄膜、テープ状体あるいは線材などのBi系酸化物超電導
体に熱処理(アニール)過程で鉛(Pb)を気相法により
添加することを特徴とする。この鉛(Pb)のBi系酸化物
超電導体への添加は、アニール過程において鉛(Pb)酸
化物の蒸発を防止することと、所要のPbO含有量を得る
ためのPb−Oの化学ポテンシャル、すなわちPb−Oの蒸
気圧を調整することの2点を満足することにより達成す
る。この場合、鉛(Pb)酸化物(PbOまたはPb2O3)が単
独で存在すると、これらの酸化物の活量は1であるた
め、これらと共存させてBi系酸化物超電導体の薄膜、テ
ープ状体あるいは線材などをアニールすると、多量(数
十%以上)のPbOが薄膜、テープ状体あるいは線材など
に固溶して超電導体とはならなくなる。このため、この
発明のBi系酸化物超電導体の製造法においては、鉛(P
b)酸化物を、少なくとも鉛(Pb)を構成元素として有
し、鉛以外に一以上の金属元素を含有する酸化物である
鉛含有複合酸化物とすることによって、PbOの活量を低
下させ、臨界温度の高温化(高Tc化)を実現する。
このような鉛(Pb)含有の複合酸化物は、特に制限は
ないが、たとえばSr2PbO4,Ca2PbO4,Cu6PbO8,Bi12Pb
O20、あるいはBi−Pb−Sr−Ox,Bi−Pb−Ca−Ox,Bi−Pb
−Sr−Ca−Cu−Oxなどを例示することができる。
ないが、たとえばSr2PbO4,Ca2PbO4,Cu6PbO8,Bi12Pb
O20、あるいはBi−Pb−Sr−Ox,Bi−Pb−Ca−Ox,Bi−Pb
−Sr−Ca−Cu−Oxなどを例示することができる。
また、この発明のBi系酸化物超電導体の製造法におい
ては、熱処理炉に温度勾配を有する傾斜炉を用いること
ができる。この傾斜炉の使用によりPb−Oの蒸気圧を支
配する温度も制御することができ、Pb−Oの蒸気圧がよ
り効果的に制御され、Bi系酸化物超電導体の薄膜、テー
プ状体あるいは線材などに適量のPbを添加することが可
能となる。
ては、熱処理炉に温度勾配を有する傾斜炉を用いること
ができる。この傾斜炉の使用によりPb−Oの蒸気圧を支
配する温度も制御することができ、Pb−Oの蒸気圧がよ
り効果的に制御され、Bi系酸化物超電導体の薄膜、テー
プ状体あるいは線材などに適量のPbを添加することが可
能となる。
なお、超電導体の組成については様々可能であること
はいうまでもない。
はいうまでもない。
(作 用) この発明のBi系酸化物超電導体の製造法においては、
高温相(高Tc相)からなる超電導薄膜製造のための基板
温度、酸素分圧、成分組成等の特別な条件を設定する必
要はなく、たとえば室温に保持した基板上に形成した非
晶質の薄膜を出発物質としても高温相(高Tc相)のBi系
酸化物超電導薄膜を容易に製造することができる。
高温相(高Tc相)からなる超電導薄膜製造のための基板
温度、酸素分圧、成分組成等の特別な条件を設定する必
要はなく、たとえば室温に保持した基板上に形成した非
晶質の薄膜を出発物質としても高温相(高Tc相)のBi系
酸化物超電導薄膜を容易に製造することができる。
また、鉛(Pb)含有複合酸化物を用いることによっ
て、PbO雰囲気の調整とアニール過程における鉛(Pb)
の蒸発防止を両立することができる。このため、バルク
状のBi系酸化物超電導体と同様にBi系酸化物超電導体の
蒸着薄膜、塗布膜であるテープ状体等あるいは線材など
にPbを容易に添加することができ、通常の熱処理におい
て全く高温相(高Tc相)が得られない場合でも、それら
の高Tc化を実現できる。
て、PbO雰囲気の調整とアニール過程における鉛(Pb)
の蒸発防止を両立することができる。このため、バルク
状のBi系酸化物超電導体と同様にBi系酸化物超電導体の
蒸着薄膜、塗布膜であるテープ状体等あるいは線材など
にPbを容易に添加することができ、通常の熱処理におい
て全く高温相(高Tc相)が得られない場合でも、それら
の高Tc化を実現できる。
(実施例) 次に実施例を示し、この発明についてさらに詳しく説
明する。
明する。
実施例1〜2 ターゲットとしてBi:Sr:Ca:Cuの比率が2.25:1.95:2.1
5:3.65および2.25:1.95:2.30:3.50の酸化物焼結体(φ1
00mm×t3mm)を用い、マグネトロン・スパッター装置を
使用してスパッター蒸着によりMgO基板上にBi系酸化物
の非晶質薄膜を形成した。形成した薄膜の組成は、Bi:1
6〜17%、Sr:19〜21%、Ca:22〜26%、Cu:36〜42%であ
った。
5:3.65および2.25:1.95:2.30:3.50の酸化物焼結体(φ1
00mm×t3mm)を用い、マグネトロン・スパッター装置を
使用してスパッター蒸着によりMgO基板上にBi系酸化物
の非晶質薄膜を形成した。形成した薄膜の組成は、Bi:1
6〜17%、Sr:19〜21%、Ca:22〜26%、Cu:36〜42%であ
った。
一方、鉛(Pb)含有複合酸化物としてはBi0.96Pb0.24
SrCaCu1.6Oxの組成からなるペレット状体(φ10mm×t3m
m)を焼結作成した。
SrCaCu1.6Oxの組成からなるペレット状体(φ10mm×t3m
m)を焼結作成した。
これらの非晶質薄膜と鉛(Pb)含有ペレットとを金チ
ューブ(φ20mm×l100mm)に封入してマッフル炉におい
て850℃で3h(実施例1)および40h(実施例2)のアニ
ールを行った。
ューブ(φ20mm×l100mm)に封入してマッフル炉におい
て850℃で3h(実施例1)および40h(実施例2)のアニ
ールを行った。
熱処理後、各々の薄膜について元素組成を表1に示し
た。また、電気抵抗率(ρ)の温度依存性、およびX線
回析像(CuKα,2θ=4〜10゜)を測定した。この結果
を第1図および第2図にA(実施例1)およびB(実施
例2)として示した。
た。また、電気抵抗率(ρ)の温度依存性、およびX線
回析像(CuKα,2θ=4〜10゜)を測定した。この結果
を第1図および第2図にA(実施例1)およびB(実施
例2)として示した。
表1からも明らかなように実施例1および2の薄膜中
にはともに鉛(Pb)が含有されていることが確認され
た。第1図からは、110KにおいてA(実施例1)および
B(実施例2)の薄膜はともに超電導転移していること
が確認され、特に実施例1の薄膜については、106Kにお
いて完全に抵抗が零となった。また、第2図よりA(実
施例1)およびB(実施例2)の薄膜は、ともにc=37
Aの格子定数を有する高温相(高Tc相)が成長している
ことが確認された。Tc=105Kの超電導転移を有するBi系
酸化物超電導薄膜を再現性よく、しかも短時間のアニー
ルで形成できることが確認できた。
にはともに鉛(Pb)が含有されていることが確認され
た。第1図からは、110KにおいてA(実施例1)および
B(実施例2)の薄膜はともに超電導転移していること
が確認され、特に実施例1の薄膜については、106Kにお
いて完全に抵抗が零となった。また、第2図よりA(実
施例1)およびB(実施例2)の薄膜は、ともにc=37
Aの格子定数を有する高温相(高Tc相)が成長している
ことが確認された。Tc=105Kの超電導転移を有するBi系
酸化物超電導薄膜を再現性よく、しかも短時間のアニー
ルで形成できることが確認できた。
比較例1 実施例1〜2と同様にターゲットとしてBi:Sr:Ca:Cu
の比率が2.25:1.95:2.15:3.65および2.25:1.95:2.30:3.
50の酸化物焼結体(φ100mm×t3mm)を用い、マグネト
ロン・スパッター装置を使用してスパッター蒸着により
MgO基板上に非晶質薄膜を形成した。
の比率が2.25:1.95:2.15:3.65および2.25:1.95:2.30:3.
50の酸化物焼結体(φ100mm×t3mm)を用い、マグネト
ロン・スパッター装置を使用してスパッター蒸着により
MgO基板上に非晶質薄膜を形成した。
この薄膜を、従来より高温相(高Tc相)が成長すると
考えられている870℃×1hのアニールを行った。
考えられている870℃×1hのアニールを行った。
熱処理後、この薄膜について、実施例1〜2と同様に
元素組成、電気抵抗率(ρ)の温度依存性、およびX線
回析像(CuKα,2θ=4〜10゜)を測定した。この結果
を表1、第1図:Cおよび第2図:Cに示した。
元素組成、電気抵抗率(ρ)の温度依存性、およびX線
回析像(CuKα,2θ=4〜10゜)を測定した。この結果
を表1、第1図:Cおよび第2図:Cに示した。
この第1図:Cからも明らかなように、臨界温度(Tc)
は80K前後と低く、第2図:Cからc=31Aの低温相(低Tc
相)のみが生成していることが確認された。
は80K前後と低く、第2図:Cからc=31Aの低温相(低Tc
相)のみが生成していることが確認された。
比較例2 比較例1で製造したアニール後の薄膜と実施例1〜2
で作成した鉛(Pb)含有ペレットを金チューブに封入
し、850℃×3hのアニールを行った。
で作成した鉛(Pb)含有ペレットを金チューブに封入
し、850℃×3hのアニールを行った。
熱処理後、この薄膜について実施例1〜2と同様に電
気抵抗率(ρ)の温度依存性、およびX線回析像(CuK
α,2θ=4〜10゜)を測定した。この結果を第1図:Dお
よび第2図:Dに示した。
気抵抗率(ρ)の温度依存性、およびX線回析像(CuK
α,2θ=4〜10゜)を測定した。この結果を第1図:Dお
よび第2図:Dに示した。
この第1図:Dおよび第2図:Dからも明らかなように、
高温相(高Tc相)の生成は確認できなかった。
高温相(高Tc相)の生成は確認できなかった。
もちろんこの発明は、以上の例によって限定されるも
のではない。出発物質であるBi系酸化物超電導体の元素
組成比および形状、Pb含有複合酸化物の元素組成および
形状等の細部については様々な態様が可能であることは
いうまでもない。
のではない。出発物質であるBi系酸化物超電導体の元素
組成比および形状、Pb含有複合酸化物の元素組成および
形状等の細部については様々な態様が可能であることは
いうまでもない。
(発明の効果) 以上詳しく説明した通り、この発明のBi系酸化物超電
導体の製造法によって、通常の熱処理では全く高温相
(高Tc相)が得られない場合にも高温相(高Tc相)を有
するBi系酸化物超電導体の薄膜、テープ状体あるいは線
材などを容易に製造することができる。また、Pb含有複
合酸化物を用いることによって、PbO雰囲気の調整とア
ニール操作も簡便に行うことができ、ほぼ100%の確率
で高Tcを有するBi系酸化物超電導体の薄膜、テープ状体
あるいは線材などを再現できる。このことによって、Bi
系酸化物超電導体薄膜、テープ状体あるいは線材などの
製造効率は著しく向上する。
導体の製造法によって、通常の熱処理では全く高温相
(高Tc相)が得られない場合にも高温相(高Tc相)を有
するBi系酸化物超電導体の薄膜、テープ状体あるいは線
材などを容易に製造することができる。また、Pb含有複
合酸化物を用いることによって、PbO雰囲気の調整とア
ニール操作も簡便に行うことができ、ほぼ100%の確率
で高Tcを有するBi系酸化物超電導体の薄膜、テープ状体
あるいは線材などを再現できる。このことによって、Bi
系酸化物超電導体薄膜、テープ状体あるいは線材などの
製造効率は著しく向上する。
第1図は、この発明のBi系酸化物超電導体の製造法によ
って製造した薄膜と従来法によって製造したBi系酸化物
超電導薄膜との電気抵抗率(ρ)の温度依存性を示した
相関図である。 第2図は、この発明のBi系酸化物超電導体の製造法によ
って製造した薄膜と従来法によって製造したBi系酸化物
超電導薄膜とのX線回析強度と回析角度(2θ)との関
係を示した相関図である。
って製造した薄膜と従来法によって製造したBi系酸化物
超電導薄膜との電気抵抗率(ρ)の温度依存性を示した
相関図である。 第2図は、この発明のBi系酸化物超電導体の製造法によ
って製造した薄膜と従来法によって製造したBi系酸化物
超電導薄膜とのX線回析強度と回析角度(2θ)との関
係を示した相関図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 恵一 茨城県つくば市千現千1丁目2番1号 科学技術庁金属材料技術研究所筑波支所 内 (72)発明者 佐藤 淳一 茨城県日立市川尻町1500番地 日立電線 株式会社金属研究所内 (72)発明者 早川 博敏 福岡県北九州市八幡西区藤田2346番地 株式会社安川電機製作所研究所内 (56)参考文献 特開 平2−174014(JP,A) 特開 平2−170311(JP,A) 特開 平2−129060(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 1/00 - 57/00 H01L 39/00 - 39/24 H01B 12/00 - 13/00
Claims (5)
- 【請求項1】Bi、Sr、Ca、CuおよびOを構成元素とする
Bi系酸化物超電導体を、少なくとも鉛を構成元素として
有し、鉛以外に一以上の金属元素を含有する酸化物であ
る鉛含有複合酸化物の存在下において熱処理し、この鉛
含有複合酸化物中の鉛を前記Bi系酸化物超電導体に気相
法により添加することを特徴とするBi系酸化物超電導体
の製造法。 - 【請求項2】温度勾配を有する傾斜炉において鉛の蒸気
圧を制御して熱処理する請求項(1)記載のBi系酸化物
超電導体の製造法。 - 【請求項3】請求項(1)記載のBi系酸化物超電導体の
製造法によって製造されるBi系酸化物超電導薄膜。 - 【請求項4】請求項(1)記載のBi系酸化物超電導体の
製造法によって製造されるBi系酸化物超電導テープ状
体。 - 【請求項5】請求項(1)記載のBi系酸化物超電導体の
製造法によって製造されるBi系酸化物超電導線材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1037258A JP2870647B2 (ja) | 1989-02-16 | 1989-02-16 | Bi系酸化物超電導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1037258A JP2870647B2 (ja) | 1989-02-16 | 1989-02-16 | Bi系酸化物超電導体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02217319A JPH02217319A (ja) | 1990-08-30 |
JP2870647B2 true JP2870647B2 (ja) | 1999-03-17 |
Family
ID=12492628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1037258A Expired - Lifetime JP2870647B2 (ja) | 1989-02-16 | 1989-02-16 | Bi系酸化物超電導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2870647B2 (ja) |
-
1989
- 1989-02-16 JP JP1037258A patent/JP2870647B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02217319A (ja) | 1990-08-30 |
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