JP2869672B2 - 滑り台用ローラーエレメント - Google Patents

滑り台用ローラーエレメント

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はローラー滑り台のローラーを構成するローラ
ーエレメントに関するものである。
(従来の技術) 近年は、滑り台の多くにローラー滑り台が用いられて
いる。
このローラー滑り台は、長さが50〜120mm、直径が35
〜50mmのローラーエレメントを支軸に遊嵌することによ
って構成した多数本の自由回転ローラーを、左右の側板
の間に並設してこれを滑り面としたものである。
従って、この滑り台は滑降する人とローラー面との間
には摺動が殆んど生じないので、滑り面が板材によって
形成されている従来の滑り台に比べて、滑り面の見掛け
上の滑り摩擦が著しく小さくなり、滑降をするときに滑
り面との摺動摩擦によって摩擦熱が生じたり、衣服の摩
耗したりする虞れが殆どない。
(従来技術の問題点) 上記したローラー滑り台の自由回転ローラーは、例え
ばナイロンのような、耐摩耗性や耐候性に優れた材料を
用いて成形することが必要されるので、硬すぎて臀部等
に痛みを感じると云う不具合を有していた。
本発明は、所定の耐摩耗性や耐候性等を損なわず、し
かも見掛け上柔軟にして、滑り降りる際に臀部等に対し
て痛みを感じさせることのないローラーエレメントを提
供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る滑り台用ローラーエレメントは、外筒と
内管、及び両者を連結する連結部材とによって構成し、
これをナイロン等の適度な弾力性を有すると共に、耐摩
耗性、耐候性等を有する材料を用いて一体的に成形し
て、外筒に所定以上の外力が加えられると、その部分が
沈んでその外力を吸収するようにすると共に、内管と外
管との間にストッパを形成して外筒の沈み量を規制する
ように構成した手段によって上記した目的を達成してい
る。
このローラーエレメントは、外筒に外力が加えられる
と、外筒自体の可撓性によってその部分が変形して沈む
ようにすることが出来、また連結部材が撓むようにする
ことにより外筒が沈むようにすることも出来る。
ストッパは外筒、及び内管のリブとして機能させるこ
とが出来る。
(作用) 本発明に係る滑り台用ローラーエレメントは、外筒と
内管、及び両者を連結する連結部材とによって構成し、
外筒に見掛け上の変形性を付与したことにより、外筒に
所定以上の外力が加えられると、その部分が沈んでその
外力を吸収し、臀部等に対する衝撃を緩和する。
(実施例) 以下、本発明に係るローラー滑り台用のローラーを図
示の実施例に基づいて具体的に説明する。
第1図にローラー滑り台の滑降路の縦断面図を示す。
滑降路の基本的な構造は従来のローラー滑り台のもの
と変わるところはない。
即ち、滑降路は左右一対の側板1と多数本の自由回転ロ
ーラー2とから成っている。自由回転ローラー2は支軸
4に数個のローラーエレメント3を遊嵌したもので、こ
れが両側板1、1の間に一定の間隔で取り付けられて滑
り面を構成している。
ローラーエレメント3は、外筒31と内管32、及び両者
を連結する連結部材33とから成り、これらは例えばナイ
ロンのような適度な弾力性を有すると共に、耐摩耗性、
耐候性等を有する材料(合成樹脂)を用いて一体的に成
形されている。
外筒31は、長さが50〜120mm、直径が35〜50mm、肉厚
が2〜4mm程度であって、ローラーエレメント3の外形
を構成しており、これに所定以上の外力A(体重)が加
えられると、その部分が沈んでその外力を吸収するよう
になっている。
内管32は、支軸4の直径とほゞ同一の内径の管状をな
していて、支軸4に嵌合して外筒31を支軸4の所定の位
置に維持させるようになっている。連結部材33は、外筒
31と内管32とを連結して、両者を二重構造状態に保つも
ので、両者と共に一体成形されている。
第2図に示す実施例は、ローラーエレメント3の片方
の端部に連結部材33を形成したものである。
このローラーエレメント3では外筒31は、連結部材33
が形成されている側では連結部材33を介して内管32に接
続されており、それ以外の部分はフリーになっている。
そのため、連結部材33が形成されている側とその反対
側とで変形のし易さ(見掛け上の柔軟性)が異なってい
る。
即ち、外筒31は連結部材33が形成されている側は外力
Aによって殆んど変形せず、反対側にち近ずくに従って
大きく撓むものとなる。
滑り台では滑り面の中央と外側(側板1に近い箇所)
の部分には殆んど体重が加えられないので、ローラーエ
レメント3は、第1図に示すように、連結部材33が形成
されている側が滑り面の中央、又は外側に位置するよう
に配列するのである。
第3図、及び第4図に示す実施例は、連結部材33をロ
ーラーエレメントの長手方向に並行に形成したものであ
る。
連結部材33は弯曲させて形成するなどして、適度な可
撓性を付与することにより、外筒31に外力Aが加えられ
ると、その力によって連結部材33が撓んで、外筒31に見
掛け上の弾力性と柔軟性を与えるようになっている。従
って、連結部材33は図では三箇所に配した例を示した
が、必ずしもこのように形成する必要はない。例えば一
箇所だけに形成してもよいし、二箇所に形成してもよ
い。要は、このもの自体の可撓性とローラーエレメント
3に要求される弾力性や柔軟性等によってその数が決め
られるのである。
尚、この実施例では内管32の数箇所にストッパ34が形
成されていて、外筒31と内管32との間の見掛け上の間隔
を狭めて、第2図に示すように外筒31に強い外力が作用
しても、これがストッパ34に接するところまで沈むと、
それ以上は沈むことが出来ないようになっていて、外筒
31の一定以上の変形を防いでいる。
この点からしてストッパ34は、外筒31の内面に形成す
ることも出来るし、内管32と外筒31とに対向的に形成す
ることも出来る。
外筒31に形成されたストッパ34は、必然的にリブとし
ての機能も発揮するので、この点を鑑みて形成する位置
が決められるのである。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明は、ローラー滑り台の滑り
面を構成する自由回転ローラーを、外筒と内管及び連結
部材とから成るローラーエレメントによって構成し、外
筒に変形性を付与したもので、この部分に外力が加えら
れると、これが沈んでその外力を吸収する。その結果、
ローラーは見掛け上柔軟になり、この滑り面を滑降して
も臀部に痛みを感じなくなるので、滑り台の利用効果が
一段と向上するのである。
【図面の簡単な説明】 第1図はローラーエレメントを用いたローラー滑り台の
滑降路を示す縦断正面図、第2図は本発明に係るローラ
ーエレメントの一例を示す縦断側面図、第3図はローラ
ーエレメントの他の一例を示す正面図、第4図は同上縦
断側面図である。 1:側板 2:ローラー 3:ローラーエレメント 4:支軸 31:外筒 32:内管 33:連結部材 34:ストッパ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外筒と内管、及び両者を連結する連結部材
    とを適度な弾力性と耐摩耗性、耐候性等を有する合成樹
    脂を用いて一体的に成形し、且つ、外筒と内管との間
    に、両者の間隔よりも若干狭いストッパを形成して外筒
    の変形量を規制するように構成したことを特徴とする滑
    り台用ローラーエレメント。
  2. 【請求項2】連結部材はローラーエレメントの片方の端
    部に形成したものであることを特徴とする請求項1に記
    載の滑り台用ローラーエレメント。
  3. 【請求項3】連結部材はローラーエレメントの長手方向
    に並行に形成したものであることを特徴とする請求項1
    に記載の滑り台用ローラーエレメント。
  4. 【請求項4】連結部材は変形性を有するものであること
    を特徴とする請求項3に記載の滑り台用ローラーエレメ
    ント。
  5. 【請求項5】ストッパは外筒の内面と内管の外面とに対
    向的に形成したことを特徴とする請求項1、2、又は3
    に記載の滑り台用ローラーエレメント。
JP21412890A 1990-06-07 1990-08-13 滑り台用ローラーエレメント Expired - Fee Related JP2869672B2 (ja)

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