JP2868659B2 - 移動通信用中継システム - Google Patents

移動通信用中継システム

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JP2868659B2
JP2868659B2 JP1909292A JP1909292A JP2868659B2 JP 2868659 B2 JP2868659 B2 JP 2868659B2 JP 1909292 A JP1909292 A JP 1909292A JP 1909292 A JP1909292 A JP 1909292A JP 2868659 B2 JP2868659 B2 JP 2868659B2
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正博 龍頭
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晴一 樋口
虎一 村上
保紀 向井
孝幸 島原
幸夫 東郷
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Enu Tei Tei Komyunikeeshon Uea Kk
Sumiden Opcom Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Enu Tei Tei Komyunikeeshon Uea Kk
Sumiden Opcom Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、公衆移動通信用中継シ
ステムに関し、トンネルや地下街など構造上電波の空間
伝搬が制約された構造物内の移動体通信端末と構造物外
部の交換局との間の良好な通信状態を確保するのに好適
なものである。
【0002】
【従来の技術】遠隔地との交信のため地下にトンネルを
設けて電線やケーブル類を敷設したり、交通の便をはか
るため道路が山間部を通るとき一部にトンネルを設ける
等、現代社会においては、トンネルの存在は非常に大き
くなっている。それによって、トンネル内を人々が通行
し或いはメンテナンスのためトンネル内で仕事をするな
ど、人々がトンネル内で活動するような事態が通常に起
こるようになってきている。
【0003】トンネル内を通行したり、内部で仕事をし
たりする場合、相互に離れた人々の間で通信を行う必要
の生ずることは、しばしばである。このような場合、図
7(a)に示すように、トンネル200内の適当なとこ
ろに固定通信装置(固定電話機1211等)を置き、分
岐ケーブル1212,通信ケーブル1213,分岐器1
214,交換器1215等をつないで通信機端末間で通
話を行う方法がある。この方法では、通信装置端末の数
が非常に多くない限り端末へ届く時間を要し、実用的な
メリットはほとんどない。通話相手が適当な端末位置に
いることも約束されておらず、通話が成立する可能性は
極めて低い。人々の位置は定まっておらず不定であるの
で、特定の場所間の固定通信装置を利用するのは誠に不
便である。図7(b)は、これに対し、固定通信端末に
コードレスフォーン1216のごときものを用いて若干
の移動を可能にしたものであるが移動可能範囲は極めて
狭く、前述の欠点を解決できない。
【0004】ここで、トランシーバなどの簡易型移動通
信機を用いて相互に通信できれば実用上非常に有意義で
あり、それにより非常に便利に通信できるようになる。
ところが実際によく経験するように、トンネル内でトラ
ンシーバを用いて通信しようとすると、相互に直視の状
態にある場合は、なんとか通話可能であるが、トンネル
がまがって相手が見えない状態になるとたちまち通話不
能になってしまう。
【0005】このため、いろいろな方法が考えられてい
る。例えば、図8(a)に示すように、トンネル200
内の壁面に沿って長さ方向に1条のアンテナ線1311
を張り、トンネル200内の任意の位置でアンテナ線1
311を介してトランシーバー201A,201B間の
通信を行う方法がある。しかし、この方法では、アンテ
ナ線1311に沿っての減衰が大きく、実用的に通信で
きない。そこで、これを改良して、図8(b)に示すよ
うに、例えば管理センター1314からアンテナ線13
11に情報を乗せて受信器201Cで受信させることに
よって放送を行うものがある。この方法では、管理セン
ターからアンテナ線に大きな電力を供給できるので、数
メガヘルツの周波数以下での実用例がある。
【0006】また、図9(a)に示すように、新幹線の
電話通信などで実用化されているLCXを用いる方法が
ある。LCXは、同軸ケーブルの外部導体に適当な穴が
設けられ、これに電波を通すことによってその一部が外
へ漏れて、その近辺に漏洩電磁界を発生させるものであ
る。これによりLCX1511を介して電車1501の
通信装置1512と中継装置1513との間の通信がな
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図8(b)に示したア
ンテナ線1311を張る方法では、管理センターからト
ンネル内の人間に一方向に行われているだけであり、ト
ンネル内の人間相互の通信は、非常に大きな電力が必要
なため通信機が大型化し、携帯性を著しくそこねる。実
用的には、トンネル内の人間相互の通信は無理である。
また、図9(a)に示したLCXを用いる方法では、L
CXの技術的制約から80〜2000MHz程度の周波
数が用いられ、ケーブルの持つ大きな損失により通信装
置の出力を200W前後の大きな値にして通信品質を確
保している。これを図9(a)に示すように、移動者間
(トランシーバー201A,201B間)の通信に用い
ると、さらにLCXと通信機(トランシーバー201
A,201Bなど)の間の結合損失が加わるため、図8
(a),(b)に示したアンテナ線1311を張る方法
と同様の問題を生じ、実用的には、トンネル内の人間相
互の通信は無理である。一方、自動車電話,携帯電話,
ポケットベル等公衆移動通信の普及は目覚ましく、トン
ネルの中でもこれを利用したいと言う要求が高まって来
ている。ところが残念ながら、これを満足させる方式は
まだ見掛けない。
【0008】本発明では、トンネル内で上述の公衆移動
通信機を用いて良質な通信を行い得る方式を提案する。
本発明の方式では、単にトンネル内での無線通信のみな
らずその応用分野は広い。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の移動通信用中継システムは、構造物(例え
ば、トンネル、地下街、電磁気的に遮断された建築物内
など)内の移動通信用端末(自動車電話、携帯電話、ポ
ケットベルなど)と構造物外に設けられた移動通信用端
末の交換局又は中継局との間の通信を中継する移動通信
用中継システムであって、移動通信用端末との間で互い
に周波数の異なる電波を送受信するアンテナと、アンテ
ナからの受信信号を周波数変換して受信信号より伝送損
失の少ない第1の中間周波数信号として伝送線路へ出力
する第1の周波数変換手段と、第2の中間周波数信号を
入力して周波数変換してアンテナへ出力する第2の周波
数変換手段とを備え、アンテナごとに設けられたアンテ
ナ−伝送線路結合器と、伝送線路に接続され、交換局又
は中継局から出力された受信波を受信し周波数変換して
受信波より伝送損失の少ない第2の中間周波数信号とし
て伝送線路を介してアンテナ−伝送線路結合器へ出力
し、伝送線路からの第1の中間周波数信号を周波数変換
して交換局又は中継局への送信波として出力する空中線
−伝送線路変換器とを備えたことを特徴とする。
【0010】ここで、アンテナ−伝送線路結合器は、ア
ンテナからの受信信号のレベルを検出する受信信号検出
手段と、この受信信号検出手段で検出したレベルが所定
のレベル以下のときに第1の中間周波数信号の出力をオ
フにするスイッチ手段とさらにを含んで構成されている
ことを特徴としても良い。
【0011】
【作用】本発明の移動通信用中継システムでは、構造物
内に、アンテナ及びアンテナ−伝送線路結合器が設けら
れ、これらが伝送に適した第1の中間周波数信号と第2
の中間周波数信号とを伝送線路を介して空中線−伝送線
路変換器とやり取りする。空中線−伝送線路変換器と交
換局又は中継局とは互いに送受信波をやり取りしてい
る。このため、構造物内のアンテナ及びアンテナ−伝送
線路結合器が設けられた各区域の移動通信用端末と交換
局又は中継局との間は、この移動通信用中継システムを
介して、交信可能となる。
【0012】アンテナ−伝送線路結合器を受信信号検出
手段とスイッチ手段とで改良したとき、アンテナからの
受信信号がないとき即ち移動通信用端末を使用していな
い場合、アンテナ−伝送線路結合器から伝送線路への出
力がオフになるので、アンテナ−伝送線路結合器から伝
送線路へノイズが出力されなくなり、伝送線路のC/N
が向上する。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1には、本発明の移動通信用中継システムの基本構成
が示されている。
【0014】トンネル内を適当に区分してその区域それ
ぞれにアンテナ208A〜C及びこれらに対応してアン
テナー伝送線結合器(以後、簡単のために単に結合器と
する)213A〜Cが設置されている。各結合器213
A〜Cは、信号伝送用伝送線路(以後、伝送線路)Cに
接続され、伝送線Cはトンネルの出口で空中線一伝送線
変換器(以降、変換器)211に接続されている。変換
器211には、空中線(空中線とアンテナは同じ意味の
言葉であるが、本文では、トンネル内に設置して用いる
ものをアンテナ、トンネル外で空間へ電波を放射あるい
は受信するものを空中線として区別する)212が設け
られ、図示せぬ交換局若しくは中継局へ送信波(周波数
R1)を出力し、また、交換局若しくは中継局からの信
号電波(周波数fR2)を受信している。局発信号伝送用
伝送路(以降、伝送路)Liが設置され、変換器211
の局発基本波出力端子から各結合器213A〜Cに局発
基本波(周波数fL1)が供給されている。
【0015】アンテナ208A〜Cは、その区域内の移
動通信端末214と電波(周波数f R1,周波数fR2)を
送受信するもので、図2に示すようなローディング型ア
ンテナが望ましいが、図3に示すような形式の2線式の
隧道内アンテナも用いることができる。これらは、結合
器213A〜Cと給電点101で接続されている。
【0016】図4には、変換器211の構成が示されて
いる。この図において、増幅器AMP1,AMP5はA
GC増幅器であり、入力のレベルが所定の設計範囲内に
あれば、出力は一定値になる。結合回路CPは、線路と
結合器との結合回路であり、伝送線路側から見ると、ほ
とんど負荷にならず多数の結合器を接続可能とし、かつ
結合器から伝送線路への出力がレベル設計に応じた適正
値になるごとく設計されている。図5には、結合器21
3A〜Cの構成が示されている。この図において、増幅
器AMP3,AMP7は、AGC増幅器である。
【0017】以下に本提案の機能動作の詳細を説明す
る。
【0018】本システムはトンネル内外で公衆移動通信
を可能にせしめるものであるから、通話の交換等の通信
制御は、すべて移動無線の図示しない交換局側で行われ
る。すなわち、通信は交換局を経由して行われることに
なる。そこでトンネル内の移動通信端末214から交換
局へ至る機能と、交換局からトンネル内の移動通信端末
へ至る経路の機能とをわけて説明する。
【0019】図1において、トンネル内の移動通信端末
214から発信する電波(周波数fR1)は、移動通信端
末214の存在する領域(区域)に配置されたアンテナ
208Bにより受信され、それに接続された接合器21
3Bに入力される。図5において、結合器213Bに入
力された電波(周波数fR1)は、アンテナ端子A1から
分波器BF1に入力され、周波数選別されて分波器BF
1のR1端子から出力され、さらに増幅器AMP1によ
りAGC増幅され、一定のレベルされている。
【0020】次に、ミキサーX1で周波数fL1なる局発
出力と混合して周波数逓減(Doun Convert)し、周波数
を伝送線路Cで伝送するに適した低い周波数(fi1=f
R1−fL1)の中間周波数信号に変換する。ここで、局発
出力(周波数fL1)は、伝送線路Liを通じて、変換器
211より送られて来る周波数fLiなる局発基本波をn
1 逓倍して作られる(fL1=fLi×n1 )。周波数fi1
の中間周波数信号は、再び増幅されて分波器BF2を通
り、さらに結合回路CPを経て、伝送線端子T1より伝
送線路Cへ出力される。
【0021】伝送線路Cへ出力された周波数fi1の中間
周波数信号は、図1において、伝送線路Cを経由して変
換器211に入力される。図4において、変換器211
の伝送線端子T2へ導かれる。伝送線端子T2を通った
中間周波数信号(周波数fi1)は分波器でBF3で選択
され、端子I1へ出力される。ついで増幅器AMP5に
よってAGC増幅される。変換器211と結合器213
Bの間の距離は、結合器213Bの存在する領域によっ
て大幅に変化するから、変換器211に到達する信号の
レベルは、伝送線の長さの差による減衰量の差などによ
って大きく変化する。しかし、増幅器AMP5のAGC
増幅により、その出力レベルは一定になっている。
【0022】ついで、ミキサーX3で周波数fL1なる局
発出力と混合され、周波数逓増(upConvert)される。
局発出力(周波数fL1)は、各結合器213A〜Cへ分
配される局発基本波(周波数fLI)をn1 逓倍して作ら
れるので、これは、各結合器213A〜Cの局発周波数
L1と等しい。よって周波数逓増された信号の周波数
は、「fi1+fL1=fR1−fL1+fL1=fR1」という演
算により、移動通信端末214から放射された電波の周
波数fR1に回復している。
【0023】その後、ミキサーX3からの信号波は、増
幅器AMP6でレベルを所定のレベルまで増幅され、分
波器BF4を通って端子A2より出力される。図1にお
いて、変換器211から空中線212へ送信波(周波数
R1)が給電され、図示しない交換局へ向けて放射され
る。
【0024】次に交換局から移動通信端末214への通
信を考察する。図1において、中継局(又は交換局)か
らの信号電波(周波数をfR2)は、空中線212で受信
され、変換器211に入力される。図4において、変換
器211に入力された信号電波(周波数fR2)が、端子
A2から変換器に入り、分波器BF4により選択され端
子R4 により出力され、増幅器AMP7によりAGC増
幅される。中継局より空中線212に到達する電波はフ
ェーディングにより、その強度が変動するが、増幅器A
MP7のAGC増幅により、その出力は安定したレベル
に保たれている。
【0025】増幅器AMP7の出力は、局発基本周波数
Liをn2 逓倍して作成された周波数fL2(=fLi2 ×
n)なる局発出力とミキサーX4にて混合され、伝送線
路で伝送可能な低い周波数fi2(=fR2−fL2)の中間
周波数信号に変換される。その後、増幅器AMP8に
て、適正レベルまで増幅され、分波器BF3を経て伝送
線端子T2 より伝送線Cへ出力される。この場合、伝送
線Cは周波数fi1及び周波数fi2の2つの中間周波数信
号で周波数多重で使用されることになる。
【0026】図1において、変換器211から伝送線路
Cへ出力された中間周波数信号(周波数fi1)は、各結
合器213A〜Cへ伝達される。図5において、各結合
器213A〜Cでは、その伝送線路端子T1より結合回
路CPを経て分波器BF2に出力される。つぎに、分波
器BF2により周波数選択されて増幅器AMP3により
AGC増幅され、一定レベルに整えられる。その後、ミ
キサーX2により周波数fL2の局発出力と混合され周波
数逓増(Up Convert)される。局発出力(周波数fL2
は伝送線路Liによって変換器211より送られて来た
局発基本波(周波数fLi)をn2 てい倍して作られる。
よって、移動通信端末214から中継局へのルートの場
合と同じ様に、結合器213A〜Cで作られる局発出力
の周波数fL2は、変換器211で作られる局発出力の周
波数fL2と完全に一致している。したがって、周波数逓
増された信号の周波数は「fi2+fL2=fR2−fL2+f
L2=fR2」という演算により、中継局から送られて来た
元の周波数fR2と一致する。即ち、ここで、信号は中継
局からの周波数に戻されている。もちろん、電波の形式
は完全に保存されている。
【0027】このミキサーX2からの信号は、増幅器A
MP4により適正レベルまで増幅されたのち分波器BF
1を通って端子A1より、アンテナ208A〜Cに出力
される。図1において、結合器213A〜Cからアンテ
ナ208A〜Cに給電され、トンネル200内へ放射さ
れる。このアンテナ208A〜Cからの放射は、トンネ
ル内に布設された全アンテナ208A〜Cより行われる
から、移動通信端末214がトンネル内のどこにあって
も、アンテナ208A〜Cからの信号電波(周波数
R2)は移動通信端末214へ到達する。
【0028】この様に交換局から移動通信端末214へ
の経路でも移動通信端末214から交換局への場合と同
様に、周波数も含めた電波の形式に変更が行われずに通
信が行われている。
【0029】ここで、移動無線端末214から交換局へ
の通路とその機能を見ると、空中線212から出て行く
電波は、周波数も含めて移動端末から放射される電波の
形式をそのまま保っており、空中線212の放射電力が
通信可能なレベルに調整されているのみである。また、
変換局と移動通信端末214のみに着目すると、従来、
移動通信端末214がトンネル内に入ると電波的に相互
に見えなくなって通信不能になっていたが、本提案によ
ると、移動通信端末214からの電波がトンネル内のい
ずれかのアンテナ208A〜Cで受信され、或いは、い
ずれかのアンテナ208A〜Cからの電波を移動通信端
末214が受信することで、移動通信端末214がどこ
にあっても、相互に見える様になって通信可能となって
いる。交換局から見ると移動通信端末214が本システ
ムの空中線212の位置に存在する様に見えるのみであ
るため、このときの通信制御は、これまでのものと全く
同様に行われる。
【0030】上述の実施例を改良し、空中線212から
交換局への信号のC/Nを向上させて通信品質を向上さ
せることが可能である。これは、結合器を改良すること
で達成され、この点について説明する。
【0031】図6に示す結合器は、図5に示したものと
比較すると、増幅器AMP2の出力にスイッチS1とレ
ベル判定回路D1とが設けられている点に特徴を有し、
レベル判定回路D1は、増幅器AMP2の出力が所定の
レベルより大きくなったときスイッチS1をオンにする
よう設定されている。この図6の結合器の動作はつぎの
ようになる。
【0032】移動通信端末214からの発呼がない場
合、移動通信端末214からは電波が出力されないの
で、端子A1から信号の入力はない。このとき、スイッ
チS1はオフの状態になっていて、増幅器AMP1,ミ
キサーX1,増幅器AMP2で発生したノイズは、スイ
ッチS1に遮断され、伝送線路Cに出力されないように
なっている。移動通信端末214からの発呼があると、
増幅器AMP2の出力がレベル判定回路D1で設定され
たレベルよりも大きくなり、これがレベル判定回路D1
で検出される。レベル判定回路D1は出力vL を出し、
これによってスイッチS1はオンとなって増幅器AMP
2の出力が伝送線路Cに出力される。この図6の結合器
の動作は、図5に示したものに加えて、移動通信端末2
14からの発呼がある場合にその出力(中間周波数信
号)を伝送線路Cに出力し、発呼がない場合にはその出
力をオフにしている点が付加されている。
【0033】この図6の結合器を図1の結合器213A
〜Cに用いる場合、移動通信端末214からの電波を受
信した結合器213Bのみが中間周波数信号(周波数f
i1)を伝送線路Cに出力し、結合器213A,Cのノイ
ズはスイッチS1に遮断され、伝送線路Cに出力されな
いようになっている。このため、伝送線路Cに中間周波
数信号(周波数fi1)のC/Nが向上し、空中線212
から交換局への信号のC/Nが向上することになる。特
に、大規模なトンネル内で多数の結合器が接続されてい
る場合に有効である。この場合、移動通信端末214か
らの電波を受信しない結合器が多数存在するが、これら
からのノイズを押さえ、C/Nの悪化を押さえて良好な
通信品質が保たれる。
【0034】上述のことから明らかなように、本発明の
の移動通信用中継システムによれば、移動通信端末21
4がトンネル内に存在して、通常の場合には、電波が到
達しないために、通信不能になるようなときでも、端末
がトンネル外に存在する場合と同様に、通信が行えるこ
とになる。また、この移動通信用中継システムは、電波
の型式等の重要要素に変更を加えたり、型式には一切手
をつけてないので、システム性能に悪影響を与えること
はなく、公衆移動通信に広く適用されうるものである。
この実施例は、トンネル内外の通信に着目して行って来
たが、一般に建物の地下等、電波の届かない所に対して
本提案を適用出来ることは当然であろう。
【0035】また、実施例では、周波数逓減した中間周
波数信号にしている。これは、公衆移動無線用周波数
(移動通信端末214の送受信波の周波数fR1,fR2
は、800MHZ 帯等の非常に高い周波数帯に割当られ
ているため、通常、伝送線路で伝送するには損失が大き
く、途中に中継増幅器を入れる必要が生じることがある
等、伝送線路系が複雑かつ不経済になる、という理由に
よる。そのため、伝送損失の少ない周波数fi1に周波数
変換して伝送線路系の簡単化を図っているのだが、用い
る周波数帯によっては、周波数逓増した中間周波数信号
とすることができる。
【0036】また、周波数fi1及び周波数fi2の2つの
中間周波数信号について同じ伝送路を用いているが、別
箇の伝送路とすることも可能であり、技術的にはほぼ同
等である。専用としたとき、条件により、1系統につい
て伝送される電気信号の数が少なくなるので、C/Nが
向上することもある。伝送線路を共用にしたとき、伝送
線路の構成が簡単になるので、この必要は経済性の面よ
り評価決定すれば良いことである。
【0037】そして、2つの中間周波数信号を伝送する
伝送路Cと基本局発周波数を伝送する伝送路Liとを別
箇のものとして説明して来たが、これらを周波数多重し
て、伝送路を、一条にまとめることが出来ることは自明
であろう。
【0038】
【発明の効果】以上の通り本発明の移動通信用中継シス
テムによれば、トンネルや地下街など構造上電波の空間
伝搬が制約された構造物内でも、その構造物内の各区域
と外部の交換局との間がこの移動通信用中継システムを
介して交信可能になるので、構造物内の移動体通信端末
と交換局との間で良好な通信状態を確保でき、構造物外
部の通信端末へ電話通信することができる。
【0039】アンテナ−伝送線路結合器を受信信号検出
手段とスイッチ手段とで改良したとき、伝送線路のC/
Nが向上し、より品質の高い通信が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の移動通信用中継システムの基本構成
図。
【図2】ローディング型アンテナの構成図。
【図3】往復線路によるアンテナの構成図。
【図4】空中線−伝送線路結合器の構成図。
【図5】アンテナ−伝送線路結合器の構成図。
【図6】アンテナ−伝送線路結合器の改良例の構成図。
【図7】固定通信装置による方式の説明図。
【図8】従来の通信方式の説明図。
【図9】LCXを用いる方法の説明図。
【符号の説明】
200…トンネル,208A〜C…アンテナ,211…
空中線一伝送線変換器,213A〜213C…アンテナ
ー伝送線結合器,214…移動通信端末,C…伝送線
路,X1〜X4…ミキサ,S1…スイッチ,D1…レベ
ル判定回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大本 勝美 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 龍頭 正博 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友 電気工業株式会社 横浜製作所内 (72)発明者 芝野 儀三 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社 大阪製作所内 (72)発明者 樋口 晴一 大阪府大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電気工業株式会社 大阪製作所内 (72)発明者 村上 虎一 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 向井 保紀 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 島原 孝幸 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 東郷 幸夫 東京都大田区大森西七丁目6番31号 住 電オプコム株式会社内 審査官 溝本 安展 (56)参考文献 特開 昭50−140207(JP,A) 実開 昭48−5614(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 7/14 - 7/22 H04B 7/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物内の移動通信用端末と前記構造物
    外に設けられた前記移動通信用端末の交換局又は中継局
    との間の通信を中継する移動通信用中継システムであっ
    て、 前記移動通信用端末との間で互いに周波数の異なる電波
    を送受信するアンテナと、 前記アンテナからの受信信号を周波数変換して前記受信
    信号より伝送損失の少ない第1の中間周波数信号として
    伝送線路へ出力する第1の周波数変換手段と、第2の中
    間周波数信号を入力して周波数変換して前記アンテナへ
    出力する第2の周波数変換手段とを備え、前記アンテナ
    ごとに設けられたアンテナ−伝送線路結合器と、 前記伝送線路に接続され、前記交換局又は中継局から出
    力された受信波を受信し周波数変換して前記受信波より
    伝送損失の少ない第2の中間周波数信号として前記伝送
    線路を介して前記アンテナ−伝送線路結合器へ出力し、
    前記伝送線路からの第1の中間周波数信号を周波数変換
    して前記交換局又は中継局への送信波として出力する空
    中線−伝送線路変換器とを備えたことを特徴とする移動
    通信用中継システム。
  2. 【請求項2】 前記アンテナ−伝送線路結合器は、前記
    アンテナからの受信信号のレベルを検出する受信信号検
    出手段と、この受信信号検出手段で検出したレベルが所
    定のレベル以下のときに前記第1の中間周波数信号の出
    力をオフにするスイッチ手段とをさらに含んで構成され
    ていることを特徴とする請求項1記載の移動通信用中継
    システム。
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