JP2868223B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2868223B2
JP2868223B2 JP7557289A JP7557289A JP2868223B2 JP 2868223 B2 JP2868223 B2 JP 2868223B2 JP 7557289 A JP7557289 A JP 7557289A JP 7557289 A JP7557289 A JP 7557289A JP 2868223 B2 JP2868223 B2 JP 2868223B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、低い光束レベルまで放電灯を安定に調光す
ることが可能な放電灯点灯装置に関するものである。
[従来の技術] 従来の一般的な放電灯調光点灯装置においては、低光
束調光時における安定点灯手段を具備していないので、
その最低調光レベルが大きく限定されていた。これは、
主に放電灯を流れるランプ電流を絞ると、放電路を維持
できなくなり、放電灯が消灯してしまう現象(以下、放
電灯の「立ち消え」と呼ぶ)に起因するものである。低
温時の立ち消え特性などを考慮すると、一般に相対照度
比が20%以上ならば立ち消えの問題が無い(特公昭62−
20680号公報参照)。また、相対照度比が5%以上であ
っても、フィラメント予熱量や放電灯への供給電圧等の
条件が揃えば、立ち消えを防ぐことが可能となる。この
ため、市販の放電灯調光点灯装置の最低調光レベルは、
定格点灯時の照度を100%とした場合の相対照度比が20
%以上の商品が主流となっており、一部には相対照度比
が5%以上の商品が提供されている。
一方、相対照度比が5%未満の最低調光レベルを達成
した商品としては、例えば、米国ゼネラル・エレクトリ
ック社製の“F40 SP35"のような立ち消えし難い放電灯
と通常の放電灯調光点灯装置あるいは立ち消え防止手段
を具備した放電灯調光点灯装置とを組み合わせた商品が
ある。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述のような立ち消えし難い放電灯と
通常の放電灯調光点灯装置とを組み合わせた場合、その
使用可能な放電灯の種類が限定され、専用の放電灯の入
手が困難であるという問題があり、ユーザーが放電灯の
種類を選択する自由度が少なくなるという実用上の問題
が生じる。また、立ち消え防止手段を具備した放電灯調
光点灯装置では、騒音発生やその他の問題を生じること
となる。すなわち、従来の放電灯立ち消え防止手段と
は、例えば特開昭61−296695号公報や特開昭61−296696
号等に開示されているように、放電灯を始動するのに充
分な高電圧パルス(例えば1000V,パルス幅300μsec)を
周期的(例えば10msec毎)に放電灯の両端に印加する手
段である。このように、周期的に高電圧パルスを放電灯
に印加する場合、印加パルスの周波数が可聴域である
と、騒音が発生するという問題がある。また、これを回
避するために印加パルスの周波数を可聴域以上(20数kH
z以上)とすると、調光レベルを深くすることができな
いという問題がある。さらに、高電圧パルスの周期的印
加のために、点灯装置内に高電圧が印加され、大電流が
流れ、各回路素子に過大なストレスが掛かるといった問
題も発生する。
また、本発明者らは、前記高電圧パルスの印加による
立ち消え防止手段を備えた放電灯調光点灯装置では、放
電灯を深いレベルまで調光した場合に、管両端のみが明
るく発光し、管中央部が暗くなるという現象が生じるこ
とを実験により発見した。なお、この実験に用いた放電
灯調光点灯装置は商品可されたものではなく、特開昭61
−296695号や特開昭61−296696号公報に記載されている
立ち消え防止手段を具備した放電灯調光点灯装置を用い
て、松下製のFLR−40S・W/M−X・36の放電灯を調光点
灯した場合に上記の現象を発見したものである。さら
に、他の放電灯であっても、その定格消費電力や種類等
に拘わらず、程度の差はあるものの上記の現象が現れる
ことを確認した。また、ラピッドタイプの蛍光灯の場
合、その始動補助構造が外面ストライプ方式(以後「M
管」と称する)である放電灯よりも、内面導電被覆方式
(以後「M−X管」と称する)である放電灯の場合の方
が上記の現象が顕著に現れることを確認した。
本発明はこのような課題を解決するべくなされたもの
であり、その目的とするところは、定格時の光束に対す
る相対照度比が例えば20%未満となるような低い光束レ
ベルまで放電灯を安定に調光点灯することが可能な放電
灯点灯装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明にあっては、上記の課題を解決するために、
第1図に示すように、低圧水銀放電灯1と、前記放電灯
1に高周波電力を供給する高周波電源2と、前記放電灯
1をアーク放電領域からグロー放電領域、つまり、定格
点灯時の照度を100%とした場合の相対照度比が100%の
領域から例えば20%未満の領域まで調光する調光制御部
3とを備える放電灯点灯装置において、低光束調光時の
放電を維持できるレベルの直流電力を前記高周波電力に
重畳して前記放電灯1に印加する直流電力重畳手段4を
備えることを特徴とするものである。
第1図において、放電灯1を調光制御する調光制御部
3からの制御信号は高周波電源2、インピーダンス素子
Z1,Z2、直流電源5に入力されているが、これら全てに
制御信号が入力される必要性は必ずしも無い。例えば、
制御信号を高周波電源2にのみ入力し、高周波電源2か
ら得られる高周波出力の周波数を変化させ、放電灯1へ
の供給電力を制御して調光するときには、インピーダン
ス素子Z1,Z2や、直流電源5への制御信号の入力は必ず
しも必要でない。一方、調光度に応じて、直流電力重畳
手段4からの直流成分を変化させて、最適の直流成分を
得たい場合には、調光制御部3から直流電源5へ制御信
号を入力すれば良い。さらに、インピーダンス素子Z1
制御信号を入力する例としては、インピーダンス素子Z1
を可飽和インダクタンスとして、この可飽和インダクタ
ンスの値を制御することにより調光が可能となる。ここ
で、可飽和インダクタンスの値を制御する手段について
は周知のものであるから特に実施例としては明記しない
が、例えば、主巻線のほかに制御巻線を備え、この制御
巻線に流れる直流電流を増大させるとコアが磁気飽和し
て主巻線のインダクタンス値が小さくなる、というよう
な制御方式が良く知られている。また、インピーダンス
素子Z2に制御信号を入力する例としては、インピーダン
ス素子Z2を抵抗素子とスイッチ素子よりなるものとし、
このスイッチ素子を制御信号に応じてオン・オフ制御す
れば放電灯1への直流電力の重畳量を制御することが可
能となる。以上のように、調光制御部3から各部への制
御信号は必要に応じて供給すれば良いものである。
[作用] 以下、本発明の原理について説明する。第2図は放電
灯1の等価回路を示している。簡単のために、放電路を
負性抵抗1dとして表す。そして、この放電路1dと管壁間
に容量性インピーダンス1bが存在し、フィラメントf1
f2と管壁間にも容量性インピーダンス1aが存在すると考
える。この放電灯1に高周波交流電力を供給したとき、
放電管内を流れる電流は、放電路1dを主として流れて発
光に寄与する主電流と、管壁インピーダンス1cを流れて
発光には寄与しない暗電流とに分けられると考える。こ
のモデルによれば、定格点灯時には、主電流は充分に流
れ、放電路1dは維持される。しかしながら、調光するに
従い、主電流は減少して行き、相対的に暗電流の占める
割合が増えてくる。やがて、あるレベルよりも深く調光
すると、管中央部では放電路1dを流れる電流は、管壁と
放電路間の容量性インピーダンス1bを介して管壁インピ
ーダンス1cにのみ流れてしまい、放電路1dを維持できな
くなってしまい、供給電流の全てが暗電流となってしま
う。その結果、放電灯1の立ち消えが生じてしまう。
例えば、FLR−40S・W/M−X36の場合、周囲温度の影響
を大きく受けるが、ランプ電流が数十mA以下になると、
立ち消えを起こす。また、この立ち消えが起こる調光レ
ベルについて調べたところ、M管よりもM−X管の場合
の方が比較的浅い調光レベルで立ち消えが起こりやすい
ことを確認した。そして、その理由は、M−X管では管
内面に導電性の被覆が施されており、M管に比べて管壁
インピーダンス1cが低いからであると考えられる。以上
の考察により、上述の立ち消えも、M管よりもM−X管
の方が立ち消えしやすいことも、深い調光時に管両端の
みが明るく発光し、管中央部が暗くなるという現象も説
明できる。
さらに、放電路1dと管壁間のインピーダンス1bや、フ
ィラメントf1,f2と管壁間のインピーダンス成分1aを主
に容量性インピーダンス成分であると考えた根拠は以下
の通りである。我々は立ち消えを起こしやすい放電灯で
あるM−X管を低温で点灯させて、調光を行った。その
結果、我々は、その点灯周波数が低い程、立ち消えの起
こるレベルがより深い調光レベルであることを確認し
た。このことより、放電路1dと管壁間のインピーダンス
1bや、フィラメントf1,f2と管壁間のインピーダンス成
分1aが容量性インピーダンス成分であり、点灯周波数が
高くなるに従い、そのインピーダンスが小さくなるた
め、暗電流が多く流れやすくなり、立ち消えが起こりや
すくなると考えられるものである。
以上の観点から、深いレベルまで放電灯を調光するた
めには、 (i)放電路を常に維持することが必要である。
(ii)そのためには、暗電流とならない電流を常に流さ
なくてはいけない。
(iii)その電流は、フィラメントf1,f2と管壁間のイ
ンピーダンス成分1a及び放電路1dと管壁間のインピーダ
ンス成分1bである容量性インピーダンス成分を流れない
ように、直流電流としなくてはならない。
本発明者らは、これらの条件を満たすことが深いレベ
ルまで放電灯を安全に調光するために必要であると考え
て、これを実現するために必要な具体回路を実際に製作
し、実験により上記の目的を充分に達成できることを確
認した。
[実施例1] 第3図は本発明の第1実施例の概略構成を示してお
り、第4図はその具体的な回路構成を示している。ま
ず、第3図の構成について説明する。
商用交流電源Vsの交流電圧は直流変換回路21により直
流電圧に変換され、高周波変換回路22により高周波電圧
に変換されて、共振回路23を介して放電灯1の両端に印
加されると共に、予熱回路24を介して放電灯1の両フィ
ラメントにそれぞれ印加される。また、高周波変換回路
22から得られる高周波電圧は、直流変換回路41により直
流電圧に変換され、インピーダンス素子42とダイオード
43を介して放電灯1の両端に印加される。
次に、第4図に示す具体的な回路構成について説明す
る。商用交流電源VsはヒューズF及びフィルタコイルFC
1,FC2を介してダイオードブリッジDB1の交流入力端に接
続されている。フィルタコイルFC1の入力側には、非線
形抵抗素子よりなるサージアブソーバZNRと雑音防止用
のコンデンサC1が並列接続されており、フィルタコイル
FC2の入力側及び出力側には、雑音防止用のコンデンサC
2,C3がそれぞれ並列接続されている。ダイオードブリッ
ジDB1の正出力端にはインダクタCH1の一端が接続されて
おり、インダクタCH1の他端はチョッパー用のMOSトラン
ジスタQ1のドレインに接続されている。MOSトランジス
タQ1のソースは低抵抗R1を介してダイオードブリッジDB
1の負出力端に接続されている。MOSトランジスタQ1のド
レインは、逆流防止用のダイオードD1のアノード・カソ
ード間を介して、コンデンサC4,C5の直列回路の一端に
接続されており、同回路の他端はダイオードブリッジDB
1の負出力端に接続されている。コンデンサC4,C5の直列
回路の両端には、抵抗R2,R3と可変抵抗VR1の直列回路が
並列接続されており、抵抗R2,R3の接続点“b"は、コン
デンサC4,C5の直列回路に得られる直流電圧VDCの検出端
子とされている。
以上の回路により直流変換回路21が構成されている。
以下、この直流変換回路21の動作について説明する。MO
SトランジスタQ1は後述の発振回路IC1の発振出力により
高速でスイッチングされる。まず、MOSトランジスタQ1
がオンされると、ダイオードブリッジDB1の直流出力端
をインダクタCH1で短絡することになる。これにより、
インダクタCH1に流れる電流は、ダイオードブリッジDB1
の直流出力電圧の大きさに比例した傾きで増加し、イン
ダクタCH1にエネルギーが蓄えられて行く。次に、MOSト
ランジスタQ1がオフされると、インダクタCH1のエネル
ギーは放出され、ダイオードD1を介してコンデンサC4,C
5を充電する。このとき、コンデンサC4,C5には、ダイオ
ードブリッジDB1の直流出力電圧にインダクタCH1の両端
に生じる電圧を加えた電圧が充電されるので、コンデン
サC4,C5には商用交流電源Vsのピーク値よりも高い直流
電圧VDCを得ることができる。また、商用交流電源Vsの
瞬時電圧が低いときにも、コンデンサC4,C5に充電電流
が流れるので、コンデンサC4,C5の電圧VDCは十分に平滑
可される。
このように、MOSトランジスタQ1を高速でオン・オフ
させることで、インダクタCH1を介して商用交流電源Vs
から常に入力電流を流すことができ、インダクタCH1の
電流波形は包絡線が正弦波状となる。これをフィルタコ
イルFC1,FC2並びに雑音防止用のコンデンサC1〜C3で電
流が連続的になるようにフィルタリングすれば、商用交
流電源Vsからの入力電流は入力電圧VINと同相の正弦波
となり、入力力率はほぼ1となる。また、入力電流の歪
率は小さくなり、高調波成分が少なくなる。ここで、フ
ィルタコイルFC1,FC2及び雑音防止用のコンデンサC1〜C
3は、商用交流周波数に対しては低インピーダンスを呈
し、MOSトランジスタQ1のスイッチング周波数に対して
は高インピーダンスを呈するように回路定数を設定して
ある。
次に、高周波変換回路22の構成について説明する。直
流変換回路21の正出力端子はMOSトランジスタQ2のドレ
インに接続され、MOSトランジスタQ2のソースは低抵抗R
6を介してMOSトランジスタQ3のドレインに接続され、MO
SトランジスタQ3のソースは低抵抗R9を介して直流変換
回路21の負出力端子に接続されている。ここで、MOSト
ランジスタQ1,Q2,Q3のソース側に直列接続されている低
抵抗R1,R6,R9は、過電流を防止するために設けられてい
る。MOSトランジスタQ3のドレインと直流変換回路21の
負出力端子の間には、直流成分カット用のコンデンサC6
を介して、予熱回路24や共振回路23、放電灯1よりなる
負荷回路が接続されている。
次に、MOSトランジスタQ2,Q3の駆動回路について説明
する。まず、高電位側のMOSトランジスタQ2は高電位側
のドライブ端子“c"とグランド端子“d"の間に印加され
る第1のドライブ信号によりスイッチングされる。MOS
トランジスタQ2のゲートは抵抗R5を介して高電位側のグ
ランド端子“d"に接続されている。ドライブ端子“c"と
MOSトランジスタQ2のゲートの間には、順バイアス用の
抵抗R4が接続されると共に、逆バイアス用の抵抗R30及
びダイオードD6が接続されている。高電位側のドライブ
端子“c"は後述のインバータ制御回路部により高電位側
のグランド端子“d"を基準にして“High"レベルの状態
と“Low"レベルの状態が高周波的に交番するように制御
される。ドライブ端子“c"が高電位側のグランド端子
“d"を基準にして“High"レベルのときには、この“Hig
h"レベルの電圧を抵抗R4,R5により分圧した電圧がMOSト
ランジスタQ2のゲートに印加される。これにより、MOS
トランジスタQ2のゲート・ソース間電圧VGSは上昇し、M
OSトランジスタQ2はオンされる。次に、ドライブ端子
“c"が高電位側のグランド端子“d"を基準にして“Low"
レベルのときには、MOSトランジスタQ2のゲート・ソー
ス間容量に蓄積された電荷がダイオードD6と抵抗R30を
介して放電され、MOSトランジスタQ2のゲート・ソース
間電圧VGSは低下し、MOSトランジスタQ2はオフされる。
次に、低電位側のMOSトランジスタQ3は低電位側のドラ
イブ端子“e"とグランドレベルの間に印加される第2の
ドライブ信号によりスイッチングされる。低電位側のド
ライブ端子“e"は後述のインバータ制御回路部によりグ
ランドレベルを基準にして“High"レベルの状態と“Lo
w"レベルの状態が高周波的に交番するように制御され
る。MOSトランジスタQ3の駆動回路の構成及び動作につ
いては、MOSトランジスタQ2の駆動回路と同様であり、
抵抗R7,R8,R31が抵抗R4,R5,R30にそれぞれ対応し、ダイ
オードD7がダイオードD6に対応している。
第1のドライブ信号と第2のドライブ信号は同時に
“High"レベルとなることはなく、第1のドライブ信号
が“High"レベルで第2のドライブ信号が“Low"レベル
である第1の期間と、第1及び第2のドライブ信号が同
時に“Low"レベルとなる第2の期間と、第1のドライブ
信号が“Low"レベルで第2のドライブ信号が“High"レ
ベルである第3の期間と、第1及び第2のドライブ信号
が同時に“Low"レベルとなる第4の期間とが同順に繰り
返されるものである。
第1の期間では、MOSトランジスタQ2がオン、MOSトラ
ンジスタQ3がオフとなり、直流変換回路21の正出力端子
から、MOSトランジスタQ2、低抵抗R6、直流成分カット
用のコンデンサC6、負荷回路、直流変換回路21の負出力
端子を通る経路に電流が流れる。第2の期間では、MOS
トランジスタQ2,Q3が同時にオフとなり、負荷回路の振
動電流はMOSトランジスタQ3のドレイン・ソース間に寄
生する内蔵の逆並列ダイオードを介して流れる。第3の
期間では、MOSトランジスタQ2がオフ、MOSトランジスタ
Q3がオンとなり、直流成分カット用のコンデンサC6が電
源となって、コンデンサC6からMOSトランジスタQ3、低
抵抗R9、負荷回路を介してコンデンサC6に戻る経路で電
流が流れる。第4の期間では、MOSトランジスタQ2,Q3が
同時にオフとなり、負荷回路の振動電流はMOSトランジ
スタQ2のドレイン・ソース間に寄生する内蔵の逆並列ダ
イオードを介して流れる。このようにして、負荷回路に
は高周波的な交番電流が流れる。なお、MOSトランジス
タQ2,Q3のスイッチング周波数は、負荷回路の固有振動
周波数よりも少し高く設定されることが一般的である。
次に、予熱回路24は予熱トランスT1よりなり、その1
次巻線は高周波変換回路22の高周波出力に接続されてお
り、第1及び第2の2次巻線は放電灯1の第1及び第2
のフィラメントにそれぞれ接続されている。これによ
り、高周波変換回路22の高周波出力を降圧した高周波電
圧が放電灯1のフィラメントに印加されて、放電灯1の
フィラメントが高周波予熱される。予熱トランスT1の第
3の2次巻線に得られる高周波電圧は、直流変換回路41
に供給されて、直流電力重畳手段4の電源となってい
る。
次に、共振回路23はインダクタCH2とコンデンサC7の
直列回路を高周波変換回路22の高周波出力に接続し、コ
ンデンサC7の両端にコンデンサC8とフィルタコイルFC3
を介して、放電灯1を接続して成るものであり、高周波
変換回路22の高周波出力を共振させることにより、放電
灯1を始動・点灯させている。なお、フィルタコイルFC
3は雑音防止のために設けられている。
次に、直流変換回路41は、予熱トランスT1の第3の2
次巻線から得られる高周波電圧を整流するダイオードD3
と、整流出力を平滑する平滑コンデンサC9とから構成さ
れている。つまり、本実施例にあっては、高周波変換回
路22により得られる高周波電圧を整流平滑して直流電力
重畳手段4の電源を得ている。
平滑コンデンサC9に得られた直流電圧は、インダクタ
CH3とダイオードD2を介して放電灯1に印加されてい
る。インダクタCH3は第3図に示すインピーダンス素子4
2に相当しており、直流に対しては、その銅損分がイン
ピーダンスとなるが、共振回路23からの高周波に対して
は、インダクタCH3のインダクタンス値をLとすると、
その誘導リアクタンスjωLがインピーダンスとなり、
高周波に対する回り込みを防止している。また、ダイオ
ードD2は第3図に示すダイオード43に相当しており、放
電灯1の両端電圧によって平滑コンデンサC9が充電され
ることを防止している。一方、直流電力重畳手段4から
の直流電圧は、共振回路23のコンデンサC8により阻止さ
れるので、予熱回路24の予熱トランスT1に流れるような
ことは無く、放電灯1の主電流路を介してのみ流れるも
のである。
以上のようにして、放電灯1の両端には高周波変換回
路22からの高周波電圧が印加されると共に、直流電力重
畳手段4からの直流電圧が重畳されるものである。な
お、直流変換回路21のコンデンサC4,C5に得られる電圧V
DCは、上述のように、ほぼ完全に平滑された直流電圧と
なるので、高周波変換回路22により得られる高周波電圧
の包絡線もフラットとなり、放電灯1の光出力にはほと
んどちらつきが生じない。
次に、制御回路部について説明する。
制御回路部は、直流変換回路21における昇圧チョッパ
ー用のMOSトランジスタQ1を制御するチョッパー制御回
路部と、高周波変換回路22におけるMOSトランジスタQ2,
Q3を制御するインバータ制御回路部と、これらに動作電
源電圧Vccを供給する制御電源回路部とからなる。
まず、制御電源回路部の構成について説明する。直流
変換回路21におけるコンデンサC2の両端には、降圧トラ
ンスT2の1次巻線が接続されている。降圧トランスT2の
2次巻線にはダイオードブリッジDB2の交流入力端が接
続されており、ダイオードブリッジDB2の直流出力端に
はコンデンサC10とツェナダイオードZD1が並列接続され
ている。ツェナダイオードZD1のアノード側はグランド
レベルに接続され、カソード側には制御電源電圧Vccが
得られる。この制御電源電圧Vccはチョッパー制御回路
部とインバータ制御回路部の動作電源となっている。
次に、チョッパー制御回路部について説明する。発振
回路IC1はスイッチングレギュレータ用の制御用IC(日
本電気株式会社製造μPC494C)よりなる。この制御用IC
は、周知のように、電源端子(12番ピン)とアース端子
(7番ピン)の間に制御電源電圧Vccを印加されて使用
され、コンデンサ端子(5番ピン)とアース端子間に接
続されるコンデンサC14と、抵抗端子(6番ピン)とア
ース端子間に接続される抵抗R14との時定数に応じた周
波数で発振する発振器を内蔵している。その第1の発振
出力は、第1のオープンコレクタ端子(8番ピン)と第
1のオープンエミッタ端子(9番ピン)の間が短絡され
る状態と開放される状態が交番することにより得られ、
第2の発振出力は、第2のオープンコレクタ端子(11番
ピン)と第2のオープンエミッタ端子(10番ピン)の間
が短絡される状態と開放される状態が交番することによ
り得られる。ここで、出力制御端子(13番ピン)をアー
スレベルに落としたときには、1石用のシングル・エン
ド動作を行い、第1の発振出力は第2の発振出力と一致
するものであるが、出力制御端子を基準電圧出力端子
(14番ピン)に得られる基準電圧Vrefのレベルに設定し
たときには、2石用のプッシュプル動作を行い、第1の
発振出力と第2の発振出力は所定のデッドオフタイムを
経て、反対の状態を取る。このデッドオフタイムは、基
準電圧Vrefのレベルを抵抗R10とR33及び可変抵抗VR2に
より分圧して、デッドオフタイム制御端子(4番ピン)
に入力することにより、設定できる。なお、非反転入力
端子(1番ピン,16番ピン)と反転入力端子(2番ピン,
15番ピン)は、パルス幅制御用のコンパレータの入力端
子である。本実施例では、第1の非反転入力端子(1番
ピン)には直流変換回路21の出力電圧VDCを抵抗R2とR3
及び可変抵抗VR1にて分圧した電圧を印加している。こ
の端子は高周波バイパス用のコンデンサC12を介してア
ースレベルに接続されている。また、第1の反転入力端
子(2番ピン)には、基準電圧Vrefを抵抗R12とR11にて
分圧した基準電圧が印加されている。一方、第2の非反
転入力端子(16番ピン)をアースレベルにプルダウン
し、第2の反転入力端子(15番ピン)を制御電源Vccの
レベルにプルアップしており、本実施例ではこれらの端
子は使用されていない。フィードバック端子(3番ピ
ン)はパルス幅制御用の帰還入力端子であり、抵抗R13
及びコンデンサC13を介して第1の反転入力端子(2番
ピン)に接続されている。
本実施例では、出力制御端子(13番ピン)をアースレ
ベルに落としているので、上述のように、第1の発振出
力と第2の発振出力は一致しており、その発振周波数は
抵抗R14とコンデンサC14の時定数により決まり、そのパ
ルス幅は基本的には可変抵抗VR2の設定によって決ま
り、また、直流変換回路21の出力電圧VDCが変化したと
きには、その電圧変化を相殺するようにパルス幅が制御
されるものである。そして、本実施例では、この発振回
路IC1の発振出力を、トランジスタQ4〜Q6を含む駆動回
路を介してMOSトランジスタQ1のドライブ端子“a"に供
給している。
以下、トランジスタQ4〜Q6を含む駆動回路の構成につ
いて説明する。第1及び第2のオープンエミッタ端子
(9番ピン,10番ピン)をアースレベルに接続し、第1
及び第2のオープンコレクタ端子(8番ピン,11番ピ
ン)をトランジスタQ4のベースに接続している。第1及
び第2のオープンコレクタ端子が第1及び第2のオープ
ンエミッタ端子と非導通状態のときには、トランジスタ
Q4のベースには、制御電源電圧Vccを抵抗R15,R16により
分圧したバイアス電圧が印加され、トランジスタQ4がオ
ンされる。また、第1及び第2のオープンコレクタ端子
が第1及び第2のオープンエミッタ端子と導通している
ときには、トランジスタQ4のベースはアースレベルにプ
ルダウンされ、トランジスタQ4はオフされる。トランジ
スタQ4のエミッタはアースレベルに接続されており、コ
レクタは抵抗R17を介して制御電源電圧Vccのレベルに接
続されると共に、トランジスタQ5,Q6のベースに接続さ
れている。したがって、トランジスタQ4がオンされる
と、トランジスタQ5,Q6のベース電位は低くなり、トラ
ンジスタQ4がオフされると、トランジスタQ5,Q6のベー
ス電位は高くなる。トランジスタQ5のコレクタは制御電
源電圧Vccのレベルに接続され、トランジスタQ6のコレ
クタはアースレベルに接続される。トランジスタQ5,Q6
のエミッタは順バイアス用の抵抗R18と逆バイアス用の
ダイオードD4を介して、MOSトランジスタQ1のドライブ
端子“a"に接続されており、同端子は抵抗R32を介して
アースレベルに接続されている。トランジスタQ5はNPN
型、トランジスタQ6はPNP型であるので、そのベース電
位が高くなると、トランジスタQ5はオンとなり、トラン
ジスタQ6はオフとなる。このとき、制御電源電圧Vccよ
りトランジスタQ5、抵抗R18,R32を介して電流が流れ、
抵抗R32の両端に電圧が発生する。この電圧がMOSトラン
ジスタQ1のドライブ端子“a"に印加され、MOSトランジ
スタQ1のゲート・ソース間電位が上昇して、MOSトラン
ジスタQ1がオンされる。次に、トランジスタQ4がオンと
なり、トランジスタQ5,Q6のベース電位が低くなると、
トランジスタQ5はオフとなる。このとき、MOSトランジ
スタQ1のゲート・ソース間蓄積電荷がダイオードD4、ト
ランジスタQ6のエミッタ・ベース間、トランジスタQ4の
コレクタ・エミッタ間を介して放電され、トランジスタ
Q6にベース電流が流れることにより、トランジスタQ6の
エミッタ・コレクタ間が導通し、MOSトランジスタQ1の
ゲート・ソース間蓄積電荷は急速に放電される。これに
よって、MOSトランジスタQ1の駆動回路が構成されてい
る。
次に、インバータ制御回路部について説明する。発振
回路IC3はスイッチングレギュレータ用の制御用IC(日
本電気株式会社製造μPC494C)よりなる。各端子の名称
及び機能については、発振回路IC1について説明した通
りであるので、重複する説明は省略する。発振回路IC3
では、パルス幅制御用の非反転入力端子(1番ピン,16
番ピン)と反転入力端子(2番ピン,15番ピン)は使用
しないので、前者をアースレベルにプルダウンし、後者
は基準電圧出力端子(14番ピン)に得られる基準電圧Vr
efのレベルにプルアップしている。また、出力制御端子
(13番ピン)に基準電圧Vrefを印加して、発振回路IC3
をプッシュプル動作させると共に、基準電圧Vrefを抵抗
R25と可変抵抗VR3により分圧した電圧をデッドオフタイ
ム制御端子(4番ピン)に印加して、デッドオフタイム
を設定している。コンデンサ端子(5番ピン)はコンデ
ンサC19を介してアースレベルに接続し、抵抗端子(6
番ピン)は抵抗R24及び可変抵抗VR4を介してアースレベ
ルに接続している。発振回路IC3の発振周波数はコンデ
ンサC19と抵抗R24及び可変抵抗VR4の時定数により決ま
る。可変抵抗VR4にはコンデンサC18を並列接続してある
ので、可変抵抗VR4の抵抗値を急激に変化させても発振
回路IC3の発振周波数は緩やかに変化する。電源端子(1
2番ピン)とアース端子(7番ピン)の間には、制御電
源電圧Vccを印加している。第1及び第2のオープンエ
ミッタ端子(9番ピン,10番ピン)はアースレベルに接
続し、第1及び第2のオープンコレクタ端子(8番ピ
ン,11番ピン)はそれぞれ抵抗R26,R27を介して制御電源
電圧Vccのレベルにプルアップされると共に、第1及び
第2の反転バッファG1,G2の入力に接続されている。第
1のオープンコレクタ端子(8番ピン)が第1のオープ
ンエミッタ端子(9番ピン)と導通状態になると、第1
のオープンコレクタ端子(8番ピン)は“Low"レベルと
なり、第1の反転バッファG1の出力は“High"レベルと
なる。また、第1のオープンコレクタ端子(8番ピン)
が第1のオープンエミッタ端子(9番ピン)と非導通状
態になると、第1のオープンコレクタ端子(8番ピン)
は抵抗R26を介して制御電源電圧Vccのレベルにプルアッ
プされているので、“High"レベルとなり、第1の反転
バッファG1の出力は“Low"レベルとなる。同様に、第2
のオープンコレクタ端子(11番ピン)が第2のオープン
エミッタ端子(10番ピン)と導通状態になると、第2の
反転バッファG2の出力は“High"レベルとなり、非導通
状態になると、第2の反転バッファG2の出力は“Low"レ
ベルとなる。
次に、ドライバー回路IC4は高速・高耐圧ブリッジド
ライバーIC(IR社製IR2110)よりなる。この回路例で
は、入力端子(12番ピン,10番ピン)にそれぞれ反転バ
ッファG1,G2の出力が接続され、同じ波形で絶縁耐圧が5
00Vのドライブ信号が出力端子(1番ピン,7番ピン)か
ら出力される。第1の出力端子(1番ピン)に得られる
出力は、反転バッファG3と反転バッファ群BF1を介し
て、低電位側のMOSトランジスタQ3のドライブ端子“e"
に供給される。高電位側のMOSトランジスタQ2のグラン
ド端子“d"はドライバー回路IC4の高電位側グランド端
子(5番ピン)に接続されている。ドライバー回路IC4
の第2の出力端子(7番ピン)に得られる出力は、反転
シュミットゲートG5と反転バッファ群BF2を介して、高
電位側のMOSトランジスタQ2のドライブ端子“c"に供給
される。なお、ダイオードD5と抵抗R28及びコンデンサC
20よりなる回路は、いわゆるブートストラップ回路であ
り、7番ピンから得られる高電位側のドライブ信号の電
源電圧を供給している。このコンデンサC20に得られる
電源電圧は、ツェナダイオードZD2により一定電圧に規
制される。また、コンデンサC20の電圧が所定値未満の
ときには、シュミットバッファG4の出力が“Low"レベル
となり、反転シュミットゲートG5の信号通過を阻止す
る。そして、コンデンサC20の電圧が上昇し、抵抗R29と
ツェナダイオードZD3よりなる定電圧回路によりシュミ
ットバッファG4にスレショルドレベル以上の電圧が入力
されると、シュミットバッファG4の出力が“High"レベ
ルとなり、反転シュミットゲートG4の信号通過が可能と
なる。
以上の制御回路部を備える本実施例の放電灯点灯装置
では、可変抵抗VR4の値を変えることにより、高周波変
換回路22の動作周波数を変化させることができ、いわゆ
る周波数調光が可能となる。このとき、高周波変換回路
22の動作周波数は負荷回路の固有振動周波数よりも高い
範囲で変化させれば、負荷回路には遅れ位相の電流が流
れ、MOSトランジスタQ2,Q3のスイッチングを安定に行う
ことができる。具体的には、可変抵抗VR4の値を小さく
して行くことにより、高周波変換回路22の動作周波数を
負荷回路の固有振動周波数より遠ざけることにより、共
振回路23の共振作用を弱くして、放電灯1を調光するこ
とができる。この場合、可変抵抗VR4の値は連続的に変
化させることができるので、連続調光が可能となる。
上記回路の各部の動作波形を第5図及び第6図に示
す。第5図は上記回路の高周波的な動作を示しており、
第6図は上記回路の低周波的な動作を示している。第5
図において、左側の波形は全点灯時、右側の波形は調光
点灯時における可変抵抗VR4の抵抗値、MOSトランジスタ
Q2のゲート・ソース間電圧VGS、ドレイン電流ID、MOSト
ランジスタQ3のゲート・ソース間電圧VGS、ドレイン電
流ID、インダクタCH2に流れる共振電流ICH2、ランプ電
流ILa及びランプ電圧VLaを示している。同図から明らか
なように、可変抵抗VR4の値を小さくすると、発振回路I
C3の発振周波数が高くなり、インダクタCH2に流れる共
振電流ICH2が少なくなり、ランプ電流ILaが絞られる。
また、ランプ電圧VLaに占める直流バイアス成分の割合
が増大する。次に、第6図は商用交流電源Vsの入力電圧
VIN、直流変換回路21の出力電圧VDC、可変抵抗VR4の抵
抗値、ランプ電流ILa及びランプ電圧VLaを示している。
ただし、入力電圧VINの時間軸は他の波形の時間軸とは
異なり、可変抵抗VR4の抵抗値は、入力電圧VINの1サイ
クルに比べて十分に緩やかに変化するものである。同図
から明らかなように、可変抵抗VR4の抵抗値が小さくな
ると、ランプ電流ILaが絞られると共に、ランプ電圧VLa
に占める直流バイアス成分の割合が増大する。なお、電
圧波形、電流波形共に、第4図中に図示した方向を正と
している。
本発明者らは、第4図に示した具体回路を用いて実際
にFLR−40の蛍光灯を調光制御したが、M管、M−X管
は勿論PS管(M−X管の一種で放電管内にクリプトンを
封入して省電力化を図った放電灯)までも、相対照度比
で0.5%未満の低光束レベルまで安定に調光制御可能で
あることを確認できた。
また、上記の回路では、本発明の主たる目的を達成で
きる以外に、放電灯1に印加する直流電圧の値を任意に
設定することが可能なため、その電圧値を低目(例えば
40V)に設定することにより、放電灯Laの未装着時にお
けるランプソケット間の直流電圧の値を低く抑えること
が可能となり、安全面において有利になるという副次的
な効果も得られる。さらに、放電灯1の始動時には、共
振回路23による高周波高電圧(第10図(a)参照)に、
直流電力重畳手段4からの直流電圧が重畳されることと
なり、放電灯1への印加電圧のピークが高くなる(第10
図(b)参照)ため、始動性の向上が図れるといった効
果も得られる。
なお、本実施例では、調光手段として周波数調光を用
いているが、デューティ制御など他の調光方式を用いて
も良い。また、高周波変換回路22にハーフブリッジイン
バータ方式を用いているが、1石インバータ方式やフリ
ブリッジインバータ方式などを用いても良い。さらに、
インピーダンス素子42としてインダクタCH3を用いてい
るが、抵抗など他のインピーダンス素子を用いても良
い。さらにまた、予熱回路24として予熱トランスT1を用
いているが、共振用コンデンサによるコンデンサ予熱な
ど、他の予熱回路を用いても良いことは言うまでも無
い。要するに、本発明は原理的に第1図に示す構成を用
いて、低光束レベルまで放電灯1を調光制御するもので
あれば、特に回路方式は問わないものである。
我々は、実施例1の具体回路において、当初の目的を
充分に達成できることを確認した。しかしながら、実施
例1の回路では放電灯1の立ち消えの心配が無い調光レ
ベル(相対照度比20%以上)においても放電灯1に直流
電流を流すこととなり、カタホリシスの発生や、ランプ
寿命の悪化、といった問題が生じる。そこで、何らかの
手段により放電灯1の相対照度比を検出し、立ち消えの
心配の無い調光レベルでは、直流電流をカットする回路
を付け加えれば、より好ましい。そのような回路例を第
7図に示す。
[実施例2] 第7図は本発明の第2実施例の概略構成を示してお
り、相対照度比を検出する手段として、ランプ電流を検
出している。ランプ電流路に電流トランスを直列的に挿
入し、ランプ電流検出回路46によりランプ電流を検出
し、ランプ電流が大きい場合には、スイッチング制御回
路45によりスイッチング回路44を開路し、直流電力の重
畳を停止させる。また、ランプ電流が小さい場合には、
スイッチング制御回路45によりスイッチング回路44を閉
路し、直流電力を重畳させる。
本実施例のように、インピーダンス素子42と放電灯1
の間にスイッチング回路44を直列的に挿入することによ
り、無負荷時(放電灯未装着時)において、ランプソケ
ットへの直流電圧の印加を遮断することが容易になり、
安全性を高めることができる。
なお、相対照度比を検出する手段としては、ランプ電
流を検出する手段の他、第4図のインダクタCH2に流れ
る共振電流ICH2を検出しても良く、要は相対照度比と相
関のある電圧又は電流を検出すれば良いことは言うまで
もない。
[実施例3] 第8図は本発明の第3実施例の回路図である。実施例
1の回路構成においては、直流変換回路21,41が2つ設
けられているが、本実施例では、これらを共用してお
り、直流変換回路21から得られる直流電圧をインピーダ
ンス素子42とダイオード43を含む直流電力重畳手段4を
介して放電灯1に重畳している。なお、このような回路
構成において、直流電圧がランプ電圧よりも高いか、あ
るいはインピーダンス素子42のインピーダンスが大きい
場合(例えば100KΩの抵抗を使用する場合)において、
高周波電流の直流回路への回り込みが少ないと考えられ
るときには、放電灯1とインピーダンス素子42に対して
直列的に挿入されるダイオード43を省略しても良い。
[実施例4] 第9図は本発明の第4実施例の回路図である。本実施
例にあっては、第7図に示す第2実施例において、イン
ピーダンス素子42とダイオード43及びスイッチング回路
44を、第1及び第2のインピーダンス素子42a,42bとダ
イオード43a,43b及びスイッチング回路44a,44bに分けた
をことを特徴とするものである。また、直流電流をスイ
ッチングする回路を3個以上並列的に接続しても構わな
い。直流電流をスイッチングする回路を複数個並列的に
接続した場合には、各々のスイッチング回路44a,44b,…
が開路又は閉路される調光レベルを別々に設定すること
により、調光レベルに応じた適正な直流電流をランプ電
流に重畳することが可能となり、より適正な調光を行う
ことが可能となる。もちろん、並列的に接続された各ス
イッチング回路44a,44b,…に接続されるインピーダンス
素子42a,42b,…の種類や値などはそれぞれ異なるものを
用いても良いことは言うまでもない。
さらに、第9図の回路例では、ランプ電流検出回路46
によりランプ電流を検出し、スイッチング制御回路45の
制御下にてスイッチング回路44a,44bを制御して、調光
レベルに応じた適正な直流電流をランプ電流に重畳して
いるが、例えば、調光制御部3からスイッチング回路44
a,44bに制御信号を与えても良く、また、本点灯装置へ
入力される調光レベル設定信号によってスイッチング回
路44a,44bを制御しても良い。
なお、各スイッチング回路44a,44bの開路及び閉路動
作には、調光レベルに対してヒステリシス特性を持たせ
ることが望ましい。なぜなら、スイッチング回路44a,44
bの開路及び閉路によって放電灯1の光出力に差が生じ
ると考えられるので、ヒステリシス特性を持たせない
と、スイッチング回路44a,44bがスイッチングされる動
作点近傍の調光レベルでは、スイッチングの繰り返しに
より、放電灯1のちらつきが発生する恐れがあるので、
これを防止するためである。
比較例1 なお、本発明に類似する構成を有する放電灯点灯装置
として、第11図に示すような装置(特開昭55−122397号
公報参照)がある。この装置は、常時、直流電源5にて
蛍光灯1のフィラメントf1,f2に予熱電流を流すことに
より、発振トランスOTの小形化を可能とし、蛍光灯より
なる放電灯1の黒化を防止し、放電灯1の瞬時始動を可
能とし、インバータの高周波出力を制御するだけで放電
灯1を調光可能することにより調光を容易とし、フィラ
メント1のフィラメントf1,f2に形成されるスポット
(輝点)を分散させて、放電灯1の高出力化を実現する
こと等を目的としており、本発明のように、アーク放電
領域からグロー放電領域まで放電灯を調光制御すること
については何ら開示していない。
比較例2 また、本発明に類似する構成を有する他の放電灯点灯
装置として、第12図(a),(b)に示すような装置
(特開昭57−118396号公報参照)がある。この装置は、
放電灯1を商用交流点灯すると共に、直流バイアスを与
えて、ランプ電流の一方の極性の半波の電流値IAと他方
の極性の半波の電流値IBとの比IA/IBを1.001〜1.2とす
ることにより、ストライエーションを防止することを目
的としており、やはり、前述したような深い調光レベル
まで放電灯1を調光制御することについては何ら開示し
ていない。
[発明の効果] 本発明にあっては、上述のように、高周波電源から高
周波電力を供給される低圧水銀放電灯を調光制御する放
電灯点灯装置において、低光束調光時の放電を維持でき
るレベルの直流電力を前記高周波電力に重畳して放電灯
に印加するようにしたものであるから、放電灯の立ち消
えや、管中央が暗くなるような現象を生じることなく、
放電灯を深い調光レベルまで安定に調光制御することが
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本構成を示すブロック回路図、第2
図は同上に用いる放電灯の等価回路図、第3図は本発明
の第1実施例の概略構成を示すブロック回路図、第4図
は同上の具体回路構成を示す回路図、第5図及び第6図
は同上の動作波形図、第7図は本発明の第2実施例の概
略構成を示すブロック回路図、第8図は本発明の第3実
施例の概略構成を示すブロック回路図、第9図は本発明
の第4実施例の概略構成を示すブロック回路図、第10図
(a),(b)は本発明の第1実施例の動作説明のため
の波形図、第11図は本発明に対する第1の比較例の回路
図、第12図(a),(b)は本発明に対する第2の比較
例の回路図である。 1は放電灯、2は高周波電源、3は調光制御部、4は直
流電力重畳手段、5は直流電源である。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低圧水銀放電灯と、前記放電灯に高周波電
    力を供給する高周波電源と、前記高周波電源により前記
    放電灯に供給される高周波電力を制御する調光制御部と
    を備える放電灯点灯装置において、 前記放電灯の低光束調光時の放電を維持できるレベルの
    直流電力を前記高周波電力に重畳して前記放電灯に印加
    する直流電力重畳手段を備えることを特徴とする放電灯
    点灯装置。
  2. 【請求項2】前記調光制御部は、前記放電灯をアーク放
    電領域からグロー放電領域まで調光制御するよう構成さ
    れたことを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】低光束調光時の最低光束が前記放電灯の定
    格点灯時の光束の20%未満であることを特徴とする請求
    項1記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】低光束調光時の最低光束が前記放電灯の定
    格点灯時の光束の実質的に50%未満であることを特徴と
    する請求項1記載の放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】定格点灯時の光束の20%以上の光束レベル
    では前記直流電力を遮断する手段を備えることを特徴と
    する請求項1記載の放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】前記直流電力を調光レベルに応じて適正な
    値とする制御部を備えることを特徴とする請求項1記載
    の放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】直流電力重畳手段を複数有し、且つ直流電
    力を遮断する手段を複数備え、これらを並列的に配した
    ことを特徴とする請求項5記載の放電灯点灯装置。
  8. 【請求項8】前記高周波電源の高周波電力を直流電力に
    変換する回路を備え、該直流電力を前記直流電力重畳手
    段の電源としたことを特徴とする請求項1記載の放電灯
    点灯装置。
  9. 【請求項9】前記放電灯への高周波電力の供給はコンデ
    ンサを介してなされることを特徴とする請求項1記載の
    放電灯点灯装置。
  10. 【請求項10】前記コンデンサは放電灯点灯用の共振回
    路の構成要素であることを特徴とする請求項9記載の放
    電灯点灯装置。
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