JP2867640B2 - 制振合金 - Google Patents
制振合金Info
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- JP2867640B2 JP2867640B2 JP17512090A JP17512090A JP2867640B2 JP 2867640 B2 JP2867640 B2 JP 2867640B2 JP 17512090 A JP17512090 A JP 17512090A JP 17512090 A JP17512090 A JP 17512090A JP 2867640 B2 JP2867640 B2 JP 2867640B2
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- damping
- damping alloy
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は制振合金に係り、特に、双晶の移動及び積層
欠陥の擬弾性挙動を利用する制振合金であって、強度、
加工性、溶接性に優れ、しかも安価で、各種構造材とし
ての要求特性を満たす高特性制振合金に関する。
欠陥の擬弾性挙動を利用する制振合金であって、強度、
加工性、溶接性に優れ、しかも安価で、各種構造材とし
ての要求特性を満たす高特性制振合金に関する。
[従来の技術] 外部から加えられた振動を吸収して急速にこれを減衰
せしめる制振合金は、各種産業分野において振動の伝達
による騒音発生の防止等の目的で、その実用化が検討さ
れている。
せしめる制振合金は、各種産業分野において振動の伝達
による騒音発生の防止等の目的で、その実用化が検討さ
れている。
制振合金は、その制振機構の相違により、下記〜
の系統に分類される。
の系統に分類される。
軟質強磁性体系 熱弾性マルテンサイト系 Al−Zn合金系 擬弾性挙動を利用したもの 上記〜の制振合金のうち、は内部応力負荷状態
では制振性がなく用途が限られるといった欠点を有す
る。は加工性が悪く、また高価で実用性に欠ける。ま
た、は強度が低く、構造用材料として十分満足し得る
耐久性を得ることができない。
では制振性がなく用途が限られるといった欠点を有す
る。は加工性が悪く、また高価で実用性に欠ける。ま
た、は強度が低く、構造用材料として十分満足し得る
耐久性を得ることができない。
そこで、このような欠点のないものとして、の研究
開発が行なわれ、積層欠陥の擬弾性挙動を利用する制振
合金が提案された(特開平1−162746号)。特開平1−
162746号では、このような制振合金として、オーステナ
イト組織を有するFe−Ni−Mn合金又はFe−Ni−Cr合金が
実施例として挙げられており、そのNi含有量は10〜30%
とすることが開示されている。
開発が行なわれ、積層欠陥の擬弾性挙動を利用する制振
合金が提案された(特開平1−162746号)。特開平1−
162746号では、このような制振合金として、オーステナ
イト組織を有するFe−Ni−Mn合金又はFe−Ni−Cr合金が
実施例として挙げられており、そのNi含有量は10〜30%
とすることが開示されている。
[発明が解決しようとする課題] 特開平1−162746号では、制振合金の実施例としてFe
−Ni−Mn合金又はFe−Ni−Cr合金が挙げられている。こ
れら合金はいずれもNiを添加した三元合金であり、Niを
含有しているため比較的高価な合金になっている。
−Ni−Mn合金又はFe−Ni−Cr合金が挙げられている。こ
れら合金はいずれもNiを添加した三元合金であり、Niを
含有しているため比較的高価な合金になっている。
本発明は上記従来の問題点を解決するためNiの代わり
に安価なAlを添加し、双晶の移動及び積層欠陥の擬弾性
挙動を利用する制振合金であって、強度、加工性、溶接
性に優れ、しかも安価で、各種構造材としての要求特性
を満たす高特性新規Fe−Al−Mn系制振合金を提供するこ
とを目的とする。
に安価なAlを添加し、双晶の移動及び積層欠陥の擬弾性
挙動を利用する制振合金であって、強度、加工性、溶接
性に優れ、しかも安価で、各種構造材としての要求特性
を満たす高特性新規Fe−Al−Mn系制振合金を提供するこ
とを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の制振合金は、Fe−Al−Mn三元組成図の点A
(87重量%Fe−1重量%Al−12重量%Mn)、点B(82重
量%Fe−6重量%Al−12重量%Mn)、点C(64重量%Fe
−6重量%Al−30重量%Mn)及び点D(69重量%Fe−1
重量%Al−30重量%Mn)を結ぶ四角形の内部で示される
組成を有するFe−Al−Mn三元系合金よりなることを特徴
とする。
(87重量%Fe−1重量%Al−12重量%Mn)、点B(82重
量%Fe−6重量%Al−12重量%Mn)、点C(64重量%Fe
−6重量%Al−30重量%Mn)及び点D(69重量%Fe−1
重量%Al−30重量%Mn)を結ぶ四角形の内部で示される
組成を有するFe−Al−Mn三元系合金よりなることを特徴
とする。
[作用] 本発明の制振合金は第1図に示すFe−Al−Mn三元組成
図において、下記点A〜Dで囲まれる斜線を付した領域
に相当する組成を有するものである。
図において、下記点A〜Dで囲まれる斜線を付した領域
に相当する組成を有するものである。
ところで、本発明の制振合金は、制振合金組織中に起
きる双晶の移動及び積層欠陥の擬弾性的な挙動を利用し
て制振作用を得るものである。このような制振合金にお
いて、積層欠陥エネルギーが低く、積層欠陥が結晶中で
発達し過ぎると擬弾性挙動を行なう応力レベルが高くな
り、振動応力に応答し難くなる。一方、積層欠陥エネル
ギーが高過ぎると積層欠陥が発達せず、十分な制振作用
が得られない。
きる双晶の移動及び積層欠陥の擬弾性的な挙動を利用し
て制振作用を得るものである。このような制振合金にお
いて、積層欠陥エネルギーが低く、積層欠陥が結晶中で
発達し過ぎると擬弾性挙動を行なう応力レベルが高くな
り、振動応力に応答し難くなる。一方、積層欠陥エネル
ギーが高過ぎると積層欠陥が発達せず、十分な制振作用
が得られない。
また、双晶の移動によってもエネルギーが吸収され
る。
る。
第1図に示すA、B、C、Dの四点を結ぶ四角形の内
部で示される組成のFe−Al−Mn三元系合金であれば、適
度な積層欠陥エネルギーと双晶の移動により、良好な制
振作用を確保することができる。
部で示される組成のFe−Al−Mn三元系合金であれば、適
度な積層欠陥エネルギーと双晶の移動により、良好な制
振作用を確保することができる。
特に、本発明のFe−Al−Mn三元系合金は、特開平1−
162746号に開示されるFe−Ni−Mn三元系合金のNiをAlに
変えることにより、より一層の低価格化が図れる。
162746号に開示されるFe−Ni−Mn三元系合金のNiをAlに
変えることにより、より一層の低価格化が図れる。
[実施例] 以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明す
る。
る。
実施例1〜3 第1表に示す組成のFe−Al−Mn合金について、制振特
性を調べた。結果の一例を第1表に示す。
性を調べた。結果の一例を第1表に示す。
第1表より、本発明の制振合金は、優れた制振特性を
有することが明らかである。
有することが明らかである。
[発明の効果] 以上詳述した通り、本発明の制振合金によれば、双晶
の移動及び積層欠陥の擬弾性挙動を利用する高い制振特
性を有する制振合金であって、強度、加工性、溶接性に
優れ、しかも安価で、各種構造材としての要求特性を満
たす高特性Fe−Al−Mn系制振合金が提供される。
の移動及び積層欠陥の擬弾性挙動を利用する高い制振特
性を有する制振合金であって、強度、加工性、溶接性に
優れ、しかも安価で、各種構造材としての要求特性を満
たす高特性Fe−Al−Mn系制振合金が提供される。
本発明の制振合金は、その使用形態に何ら制約される
ことなく、各種構造材料として広く利用することがで
き、鋳造品としての利用も可能である。また、内部応力
の作用下でも良好な制振効果を得ることができることか
ら、その工業的有用性は極めて大である。
ことなく、各種構造材料として広く利用することがで
き、鋳造品としての利用も可能である。また、内部応力
の作用下でも良好な制振効果を得ることができることか
ら、その工業的有用性は極めて大である。
第1図はFe−Al−Mn三元組成図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C22C 38/00 - 38/60
Claims (1)
- 【請求項1】Fe−Al−Mn三元組成図の点A(87重量%Fe
−1重量%Al−12重量%Mn)、点B(82重量%Fe−6重
量%Al−12重量%Mn)、点C(64重量%Fe−6重量%Al
−30重量%Mn)及び点D(69重量%Fe−1重量%Al−30
重量%Mn)を結ぶ四角形の内部で示される組成を有する
Fe−Al−Mn三元系合金よりなることを特徴とする制振合
金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17512090A JP2867640B2 (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | 制振合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17512090A JP2867640B2 (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | 制振合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0463244A JPH0463244A (ja) | 1992-02-28 |
JP2867640B2 true JP2867640B2 (ja) | 1999-03-08 |
Family
ID=15990630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17512090A Expired - Fee Related JP2867640B2 (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | 制振合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2867640B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2055797A4 (en) * | 2006-08-23 | 2014-12-17 | Japan Science & Tech Agency | IRON ALLOY AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME |
US8641835B2 (en) | 2008-10-10 | 2014-02-04 | Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki | Iron alloy, iron-alloy member, and process for manufacturing the same |
JP6308424B2 (ja) * | 2014-02-28 | 2018-04-11 | 株式会社日本製鋼所 | Fe基制振合金およびその製造方法ならびにFe基制振合金材 |
-
1990
- 1990-07-02 JP JP17512090A patent/JP2867640B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0463244A (ja) | 1992-02-28 |
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Legal Events
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