JP2866046B2 - 水膨潤性ゴム組成物 - Google Patents
水膨潤性ゴム組成物Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水膨潤性ゴム組成物
に関し、さらには、水を吸収して膨潤した状態で長期に
わたって保形性を有する水膨潤性ゴム組成物、特に水膨
潤性シール材に関するものである。
に関し、さらには、水を吸収して膨潤した状態で長期に
わたって保形性を有する水膨潤性ゴム組成物、特に水膨
潤性シール材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水膨潤性シール材としては、ポリ
アクリル酸中和物の架橋物、デンプン−アクリル酸グラ
フト共重合体架橋物、架橋カルボキシメチルセルロース
塩、ポリビニルアルコール等の吸水性物質をゴムに添加
して水膨潤性を付与したものが使用されている。
アクリル酸中和物の架橋物、デンプン−アクリル酸グラ
フト共重合体架橋物、架橋カルボキシメチルセルロース
塩、ポリビニルアルコール等の吸水性物質をゴムに添加
して水膨潤性を付与したものが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの水膨
潤性シール材は膨潤率が小さく、止水性能が劣り、ま
た、膨潤率の大きいものは水膨潤した時に形崩れ等によ
り、長期にわたる保形性が不十分であるという問題を有
している。
潤性シール材は膨潤率が小さく、止水性能が劣り、ま
た、膨潤率の大きいものは水膨潤した時に形崩れ等によ
り、長期にわたる保形性が不十分であるという問題を有
している。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明者らは、かかる
問題点に対し、水を吸収して膨潤した状態で長期にわた
り保形性の良い水膨潤性ゴムを得るべく種々検討を行っ
た結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、ケチミン
化ポリアミド樹脂(A)、グリシジルエーテル化物
(B)、吸水性樹脂(C)およびゴム類(D)を必須構
成成分として含有し、(A)及び(B)の合計量が
(C)及び(D)の合計量100重量部に対して3〜2
0重量部であることを特徴とする水膨潤性ゴム組成物で
ある。
問題点に対し、水を吸収して膨潤した状態で長期にわた
り保形性の良い水膨潤性ゴムを得るべく種々検討を行っ
た結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、ケチミン
化ポリアミド樹脂(A)、グリシジルエーテル化物
(B)、吸水性樹脂(C)およびゴム類(D)を必須構
成成分として含有し、(A)及び(B)の合計量が
(C)及び(D)の合計量100重量部に対して3〜2
0重量部であることを特徴とする水膨潤性ゴム組成物で
ある。
【0005】
【発明の実施形態】本発明に使用されるケチミン化ポリ
アミド樹脂(A)としては、重合脂肪酸(イ)とポリア
ルキレンポリアミン(ロ)から誘導されるポリアミド樹
脂(a)と、炭素数が5〜7のケトン類(b)から誘導
されるものである。
アミド樹脂(A)としては、重合脂肪酸(イ)とポリア
ルキレンポリアミン(ロ)から誘導されるポリアミド樹
脂(a)と、炭素数が5〜7のケトン類(b)から誘導
されるものである。
【0006】本発明の重合脂肪酸(イ)としては、例え
ば、天然のトール油脂肪酸、大豆油、サフラワー油、米
糟油、綿実油などからのリノール酸、オレイン酸などの
不飽和脂肪酸を多く含む脂肪酸類を、無触媒または活性
白土、ケイ酸アルミナ等の触媒存在下で加熱することに
よって得られる二塩基酸を主成分とするものが挙げられ
る。また、ポリアルキレンポリアミン(ロ)としては、
例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペ
ンタエチレンヘキサミンが挙げられる。
ば、天然のトール油脂肪酸、大豆油、サフラワー油、米
糟油、綿実油などからのリノール酸、オレイン酸などの
不飽和脂肪酸を多く含む脂肪酸類を、無触媒または活性
白土、ケイ酸アルミナ等の触媒存在下で加熱することに
よって得られる二塩基酸を主成分とするものが挙げられ
る。また、ポリアルキレンポリアミン(ロ)としては、
例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ト
リエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペ
ンタエチレンヘキサミンが挙げられる。
【0007】本発明のポリアミド樹脂(a)は前述の重
合脂肪酸(イ)とポリアルキレンポリアミン(ロ)から
誘導されるものであり、1級アミン価は通常10〜18
0、好ましくは20〜150である。1級アミン価が1
0未満の場合は、このポリアミド樹脂をさらにケトン類
と反応して得られるケチミン化ポリアミド樹脂(A)が
水と接触して再生成する1級アミノ基がグリシジルエー
テル化合物(B)と充分反応しないため、水膨潤時の形
崩れ防止が充分ではない。また、1級アミン価が180
を超えると、水膨潤性ゴム組成物が水と接触した時にグ
リシジルエーテル化合物(B)との反応が急速に進行
し、膨潤倍率が低くなる。
合脂肪酸(イ)とポリアルキレンポリアミン(ロ)から
誘導されるものであり、1級アミン価は通常10〜18
0、好ましくは20〜150である。1級アミン価が1
0未満の場合は、このポリアミド樹脂をさらにケトン類
と反応して得られるケチミン化ポリアミド樹脂(A)が
水と接触して再生成する1級アミノ基がグリシジルエー
テル化合物(B)と充分反応しないため、水膨潤時の形
崩れ防止が充分ではない。また、1級アミン価が180
を超えると、水膨潤性ゴム組成物が水と接触した時にグ
リシジルエーテル化合物(B)との反応が急速に進行
し、膨潤倍率が低くなる。
【0008】本発明のケトン類(b)は、炭素数が5〜
7のケトンであり、例えば、ジエチルケトン、メチルプ
ロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、メチ
ルアミルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキサ
ノン、メチルシクロヘキサノン等が挙げられる。好まし
いのはメチルイソブチルケトンである。
7のケトンであり、例えば、ジエチルケトン、メチルプ
ロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、エチルブチルケトン、ジプロピルケトン、メチ
ルアミルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキサ
ノン、メチルシクロヘキサノン等が挙げられる。好まし
いのはメチルイソブチルケトンである。
【0009】ケチミン化ポリアミド樹脂(A)の1級ア
ミノ基のケチミンへの転化率は、95〜100%が好ま
しい。ケチミンへの転化率が95%未満では、湿気のな
い状態でもグリシジルエーテル化合物とケチミン化ポリ
アミド樹脂中に残存するアミンと反応し、一部エポキシ
樹脂が形成され、このエポキシ樹脂はゴムや吸水性樹脂
との馴染みが悪く、水膨潤性ゴム組成物の表面に凹凸が
発生しやすい。
ミノ基のケチミンへの転化率は、95〜100%が好ま
しい。ケチミンへの転化率が95%未満では、湿気のな
い状態でもグリシジルエーテル化合物とケチミン化ポリ
アミド樹脂中に残存するアミンと反応し、一部エポキシ
樹脂が形成され、このエポキシ樹脂はゴムや吸水性樹脂
との馴染みが悪く、水膨潤性ゴム組成物の表面に凹凸が
発生しやすい。
【0010】ケチミン化ポリアミド樹脂(A)の全アミ
ン当量は通常150〜300、好ましくは180〜25
0である。150未満では樹脂が硬くなりすぎ、水膨潤
性ゴム組成物の膨潤率が低下する。300を超えると目
的とする吸水時の水膨潤性ゴムの十分な保形性が得られ
ない。
ン当量は通常150〜300、好ましくは180〜25
0である。150未満では樹脂が硬くなりすぎ、水膨潤
性ゴム組成物の膨潤率が低下する。300を超えると目
的とする吸水時の水膨潤性ゴムの十分な保形性が得られ
ない。
【0011】本発明に使用されるグリシジルエーテル化
物(B)としては、プロピレングリコール、ビスフェ
ノールA、グリセリンソルビトール等の多価アルコール
にアルキレンオキシドを付加したポリエーテルポリオー
ル(c)をグリシジルエーテル化した化合物や、エチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン等のポリアミンに
アルキレンオキシドを付加したポリエーテルポリアミン
(d)をグリシジルエーテル化した化合物が挙げられ
る。好ましい(B)は、プロピレングリコールのプロピ
レンオキシド付加物(ポリオキシプロピレングリコー
ル)のグリシジルエーテル化物である。
物(B)としては、プロピレングリコール、ビスフェ
ノールA、グリセリンソルビトール等の多価アルコール
にアルキレンオキシドを付加したポリエーテルポリオー
ル(c)をグリシジルエーテル化した化合物や、エチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン等のポリアミンに
アルキレンオキシドを付加したポリエーテルポリアミン
(d)をグリシジルエーテル化した化合物が挙げられ
る。好ましい(B)は、プロピレングリコールのプロピ
レンオキシド付加物(ポリオキシプロピレングリコー
ル)のグリシジルエーテル化物である。
【0012】グリシジルエーテル化物(B)のエポキシ
当量は、通常200〜450、好ましくは250〜35
0である。200未満では樹脂が硬く、ゴムが割れやす
い。450を超えると目的とする吸水時の水膨潤性ゴム
の十分な保形性が得られにくい。
当量は、通常200〜450、好ましくは250〜35
0である。200未満では樹脂が硬く、ゴムが割れやす
い。450を超えると目的とする吸水時の水膨潤性ゴム
の十分な保形性が得られにくい。
【0013】本発明に使用される吸水性樹脂(C)とし
ては、ポリアクリル酸中和物の架橋物、自己架橋型ポリ
アクリル酸中和物、デンプン−アクリル酸グラフト共重
合体架橋物、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合
体架橋物の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体のケン化物、アクリル酸塩−アクリルアミド
共重合体架橋物、アクリル酸−2−アクリルアミド−2
メチルプロパンスルホン酸共重合体塩の架橋物、イソブ
チレン−無水マレイン酸共重合体塩の架橋物、架橋カル
ボキシメチルセルロース塩などが挙げられ、用途と目的
によって選択される。
ては、ポリアクリル酸中和物の架橋物、自己架橋型ポリ
アクリル酸中和物、デンプン−アクリル酸グラフト共重
合体架橋物、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合
体架橋物の加水分解物、酢酸ビニル−アクリル酸エステ
ル共重合体のケン化物、アクリル酸塩−アクリルアミド
共重合体架橋物、アクリル酸−2−アクリルアミド−2
メチルプロパンスルホン酸共重合体塩の架橋物、イソブ
チレン−無水マレイン酸共重合体塩の架橋物、架橋カル
ボキシメチルセルロース塩などが挙げられ、用途と目的
によって選択される。
【0014】本発明に使用されるゴム類(D)として
は、天然ゴム、合成ゴム、再生ゴム、エラストマーなど
が挙げられる。具体的には、天然ゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンタ
ーポリマー、ブチルゴムとそれらの再生ゴム、エチレン
−酢酸ビニル系熱可塑エラストマー、スチレン−イソプ
レン−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン、ポ
リブタジエン等が挙げられ、用途と目的によって選択さ
れる。
は、天然ゴム、合成ゴム、再生ゴム、エラストマーなど
が挙げられる。具体的には、天然ゴム、スチレン−ブタ
ジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンタ
ーポリマー、ブチルゴムとそれらの再生ゴム、エチレン
−酢酸ビニル系熱可塑エラストマー、スチレン−イソプ
レン−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン、ポ
リブタジエン等が挙げられ、用途と目的によって選択さ
れる。
【0015】ケチミン化ポリアミド樹脂(A)、グリシ
ジルエーテル化物(B)の含有量は、吸水性樹脂
(C)、ゴム(D)の合計量100重量部に対して、
(A)と(B)の合計量が、通常3〜20重量部、好ま
しくは、5〜15重量部である。3重量部未満の場合は
吸水時に水膨潤ゴム組成物の保形性が十分でない。20
重量部を超えると吸水時に水膨潤ゴム組成物の表面が硬
くなりすぎ膨潤率が低下する。
ジルエーテル化物(B)の含有量は、吸水性樹脂
(C)、ゴム(D)の合計量100重量部に対して、
(A)と(B)の合計量が、通常3〜20重量部、好ま
しくは、5〜15重量部である。3重量部未満の場合は
吸水時に水膨潤ゴム組成物の保形性が十分でない。20
重量部を超えると吸水時に水膨潤ゴム組成物の表面が硬
くなりすぎ膨潤率が低下する。
【0016】(A)と(B)の重量比率は、通常(A)
/(B)=30/70〜70/30、好ましくは(A)
/(B)=40/60〜60/40である。(A)の量
が30重量部未満の場合は、未反応のグリシジルエーテ
ル化物が、吸水時に水膨潤ゴム組成物の表面からブリー
ドを起こし、70重量部を超える場合は、混練り後に成
形した水膨潤ゴム組成物の表面に凹凸が生じる。
/(B)=30/70〜70/30、好ましくは(A)
/(B)=40/60〜60/40である。(A)の量
が30重量部未満の場合は、未反応のグリシジルエーテ
ル化物が、吸水時に水膨潤ゴム組成物の表面からブリー
ドを起こし、70重量部を超える場合は、混練り後に成
形した水膨潤ゴム組成物の表面に凹凸が生じる。
【0017】(C)と(D)の重量比率は、通常(C)
/(D)=10/90〜30/70、好ましくは(A)
/(B)=15/85〜25/75である。(C)の量
が10重量部未満の場合は、吸水能力が不十分で膨潤し
ない。30重量部を超える場合は、膨潤しすぎ、保形性
が得られない。
/(D)=10/90〜30/70、好ましくは(A)
/(B)=15/85〜25/75である。(C)の量
が10重量部未満の場合は、吸水能力が不十分で膨潤し
ない。30重量部を超える場合は、膨潤しすぎ、保形性
が得られない。
【0018】本発明の水膨潤性ゴム組成物は、(A)、
(B)、(C)、(D)の構成成分をロール、ニーダ
ー、バンバリーミキサー、インターミックス等の通常の
ゴム混練機を用いて混練し、さらにカレンダーロール、
押出成形機、プレス成形機により成形する。本発明の水
膨潤ゴム組成物は、未加硫品においても長期にわたって
保形性を有するが、成形品の物性を更に向上させるた
め、分子間に橋架けを生じさせるための橋架け剤を添加
してもよい。
(B)、(C)、(D)の構成成分をロール、ニーダ
ー、バンバリーミキサー、インターミックス等の通常の
ゴム混練機を用いて混練し、さらにカレンダーロール、
押出成形機、プレス成形機により成形する。本発明の水
膨潤ゴム組成物は、未加硫品においても長期にわたって
保形性を有するが、成形品の物性を更に向上させるた
め、分子間に橋架けを生じさせるための橋架け剤を添加
してもよい。
【0019】本発明に用いられる橋架け剤としては、吸
水性樹脂やゴムの各分子間に橋架け結合を生じさせる物
質であり、イオウ、塩化イオウ、有機過酸化物、有機イ
オウ化合物、金属酸化物、アルキルフェノール樹脂等の
ゴム加硫剤、ポリチオール化合物、アゾ化合物等を用い
ることが出来る。イオウ、有機過酸化物による橋架け剤
が好ましい。
水性樹脂やゴムの各分子間に橋架け結合を生じさせる物
質であり、イオウ、塩化イオウ、有機過酸化物、有機イ
オウ化合物、金属酸化物、アルキルフェノール樹脂等の
ゴム加硫剤、ポリチオール化合物、アゾ化合物等を用い
ることが出来る。イオウ、有機過酸化物による橋架け剤
が好ましい。
【0020】本発明の水膨潤性ゴム組成物は、通常、次
のように製造される。ゴム類(D)に吸水性樹脂(C)
を加え、(C)と同時、または(C)を添加した後か
ら、ケチミン化ポリアミド樹脂(A)とグリシジルエー
テル化物(B)を加え、必要によりさらに充填剤、軟化
剤、可塑剤、粘着付与剤、補強剤、老化防止剤、安定剤
などの通常のゴム用配合剤を添加し、カレンダーロー
ル、ニーダー、バンバリーミキサー、インターミックス
などを用いて混練を行う。次いでカレンダーロールによ
りシート状にするか、または、加硫剤、加硫促進剤等の
橋架け剤を添加し、その後プレス成形するか、押出後に
通常100℃以上の加硫処理を行って水膨潤性ゴムの成
形物を得る。加硫処理は熱加硫、蒸気加硫、熱空気加硫
に限らず自然加硫、熱湯加硫でもよい。また、このよう
にして得られた成形品には、使用目的に応じて表面に粘
着剤、被覆剤を塗布することが好ましい。
のように製造される。ゴム類(D)に吸水性樹脂(C)
を加え、(C)と同時、または(C)を添加した後か
ら、ケチミン化ポリアミド樹脂(A)とグリシジルエー
テル化物(B)を加え、必要によりさらに充填剤、軟化
剤、可塑剤、粘着付与剤、補強剤、老化防止剤、安定剤
などの通常のゴム用配合剤を添加し、カレンダーロー
ル、ニーダー、バンバリーミキサー、インターミックス
などを用いて混練を行う。次いでカレンダーロールによ
りシート状にするか、または、加硫剤、加硫促進剤等の
橋架け剤を添加し、その後プレス成形するか、押出後に
通常100℃以上の加硫処理を行って水膨潤性ゴムの成
形物を得る。加硫処理は熱加硫、蒸気加硫、熱空気加硫
に限らず自然加硫、熱湯加硫でもよい。また、このよう
にして得られた成形品には、使用目的に応じて表面に粘
着剤、被覆剤を塗布することが好ましい。
【0021】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。以下に
おいて%は重量%を示す。 実施例1〜5、比較例1、2 表1に示す配合(単位は重量部)をインターミックスに
より混練し、本発明の配合品1〜5と、比較の配合品
6、7(ケチミン化ポリアミド樹脂、グリシジルエーテ
ル化物の含有量が範囲外)を作成した。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。以下に
おいて%は重量%を示す。 実施例1〜5、比較例1、2 表1に示す配合(単位は重量部)をインターミックスに
より混練し、本発明の配合品1〜5と、比較の配合品
6、7(ケチミン化ポリアミド樹脂、グリシジルエーテ
ル化物の含有量が範囲外)を作成した。
【0022】
【表1】
【0023】1)変性ポリアクリル酸ソーダ中和物の架
橋物 2)ナフテン系オイル 3)三洋化成工業製:ケミオックスKC−502(転化
率97.0%、全アミン当量260) 4)三洋化成工業製:グリシエールPPー300P(エ
ポキシ当量296) 5)ジベンゾチアジル ジスルフィド 6)テトラメチルチウラム モノスルフィド 7)2−メルカプトイミダゾリン
橋物 2)ナフテン系オイル 3)三洋化成工業製:ケミオックスKC−502(転化
率97.0%、全アミン当量260) 4)三洋化成工業製:グリシエールPPー300P(エ
ポキシ当量296) 5)ジベンゾチアジル ジスルフィド 6)テトラメチルチウラム モノスルフィド 7)2−メルカプトイミダゾリン
【0024】これらの配合品1〜4、6、7をカレンダ
ーロールによって圧延し、3mm厚みのシートを得た。
また配合品5は135℃で11分間プレスし、3mm厚
みのシートを得た。これらのシートについて引張試験
(JIS K 6301)を行い、水浸漬時、温水浸漬
時の膨潤率を測定した。その結果を表2に示す。
ーロールによって圧延し、3mm厚みのシートを得た。
また配合品5は135℃で11分間プレスし、3mm厚
みのシートを得た。これらのシートについて引張試験
(JIS K 6301)を行い、水浸漬時、温水浸漬
時の膨潤率を測定した。その結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】1)水浸漬時の膨潤率:水道水に21日間
浸漬した時の試験片の重量変化率 2)温水浸漬時の膨潤率:70℃の水道水に7日間浸漬
した時の試験片の重量変化率 ×:1日後に形状が崩れ、測定不可 3)水浸漬時の保形性:水道水に28日間浸漬した時の
試験片の保形性 ○:良好 △:一部形崩れ ×:全体に形崩れ 4)温水浸漬時の保形性:70℃の水道水に28日間浸
漬した時の試験片の保形性 ○:良好 △:一部形崩れ ×:全体に形崩れ
浸漬した時の試験片の重量変化率 2)温水浸漬時の膨潤率:70℃の水道水に7日間浸漬
した時の試験片の重量変化率 ×:1日後に形状が崩れ、測定不可 3)水浸漬時の保形性:水道水に28日間浸漬した時の
試験片の保形性 ○:良好 △:一部形崩れ ×:全体に形崩れ 4)温水浸漬時の保形性:70℃の水道水に28日間浸
漬した時の試験片の保形性 ○:良好 △:一部形崩れ ×:全体に形崩れ
【0027】
【発明の効果】本発明はの水膨潤ゴム組成物は、水を吸
収するとケチミン化ポリアミド樹脂とグリシジルエーテ
ル化物の架橋反応によって水硬性物質の骨格(マトリッ
クス)を形成するので水膨潤後も長期に亙って保形性を
失わず、膨潤率の大きいものを得ることが出来、更に水
中での安定性も良く、膨潤率の低下も少ない。従って、
本発明の水膨潤ゴムは、止水材、パッキング材等の広範
囲な用途に用いることが可能である。
収するとケチミン化ポリアミド樹脂とグリシジルエーテ
ル化物の架橋反応によって水硬性物質の骨格(マトリッ
クス)を形成するので水膨潤後も長期に亙って保形性を
失わず、膨潤率の大きいものを得ることが出来、更に水
中での安定性も良く、膨潤率の低下も少ない。従って、
本発明の水膨潤ゴムは、止水材、パッキング材等の広範
囲な用途に用いることが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 63:00 77:08 33:02) (72)発明者 関根 三弘 埼玉県加須市愛宕2丁目5番24号 埼玉 ゴム工業株式会社内 (72)発明者 安井 貞勝 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三 洋化成工業株式会社内 (72)発明者 浅野 達男 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三 洋化成工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−36124(JP,A) 特開 平1−252669(JP,A) 特開 昭61−275339(JP,A) 特開 平6−1886(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 7/00 - 21/02 C08L 63/00 - 63/10 C08L 77/00 - 77/12 C08L 33/00 - 33/26
Claims (3)
- 【請求項1】 ケチミン化ポリアミド樹脂(A)、グリ
シジルエーテル化物(B)、吸水性樹脂(C)およびゴ
ム類(D)を必須構成成分として含有し、(A)及び
(B)の合計量が(C)及び(D)の合計量100重量
部に対して3〜20重量部であることを特徴とする水膨
潤性ゴム組成物。 - 【請求項2】 該ケチミン化ポリアミド樹脂(A)が、
重合脂肪酸(イ)とポリアルキレンポリアミン(ロ)か
ら誘導されるポリアミド樹脂(a)と炭素数5〜7のケ
トン類(b)から誘導され、かつ(A)の1級アミノ基
のケチミンへの転化率が95〜100%であることを特
徴とする請求項1記載の水膨潤性ゴム組成物。 - 【請求項3】 該グリシジルエーテル化物(B)が、多
価アルコールにアルキレンオキシドを付加したポリエー
テルポリオール(c)またはポリアミンにアルキレンオ
キシドを付加したポリエーテルポリアミン(d)をグリ
シジルエーテル化したものである請求項1または2記載
の水膨潤性ゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3758696A JP2866046B2 (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 水膨潤性ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
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