JP2865688B2

JP2865688B2 - 内燃機関の燃料噴射ポンプ

Info

Publication number: JP2865688B2
Application number: JP1030105A
Authority: JP
Inventors: ヘルムート・レムボルト; エルンスト・リンダー; ゴツトロープ・ハーク
Original assignee: Robert Bosch GmbH
Current assignee: Robert Bosch GmbH
Priority date: 1988-02-10
Filing date: 1989-02-10
Publication date: 1999-03-08
Anticipated expiration: 2014-03-08
Also published as: EP0327819A3; EP0327819A2; US4879984A; DE3804025A1; DE58905861D1; JPH01244157A; EP0327819B1; DE3804025C2

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野及び従来の技術〕本発明は、特許請求の範囲の主請求項に記載の形式の
燃料噴射ポンプに関する。この種の公知の燃料噴射ポン
プにおいては、２つの互いに隣接するポンプピストンが
燃料噴射ポンプケーシング内に備えられており、この場
合同ポンプピストンはそれぞれ別々のカム軸によつて駆
動される。各々のポンプピストンは、付属の内燃機関の
１つの燃料噴射弁に通じる唯一の、当該ポンプピストン
に割り当てられた燃料噴射通路に燃料を吐出する。噴射
量の制御は、共通の溢流路を介して行われ、同溢流路
は、電磁弁によりある逃がし量に制御することができ
る。さらに、各ポンプピストンは、その吐出行程を交互
に実行するもので、そしてあるポンプピストンによつて
高圧下で吐出された燃料量が、他のポンプピストンの吸
い込み行程ないしは充填行程に際して逃がし側に流出し
ないようにするために、すべり弁による制御が行われて
いる。このときポンプピストン自体は、制御縁をもつて
すべり弁として機能する。またこれに対して選択的に、
個々のポンプ作動室の燃料充填路内に逆止弁等が備えら
れている。公知の燃料噴射ポンプは、このようにして列
形噴射ポンプの形式に構成されており、この場合各々の
ポンプピストンは、１つの噴射位置への燃料供給に用い
られる。

〔発明の構成、作用〕

特許請求の範囲の請求項１に記載の特徴的構成を備え
る本発明の燃料噴射ポンプによれば、複数の噴射位置へ
の燃料供給が有利な態様で行われる。この場合１つの噴
射位置に対して高い噴射圧力を達成するために、複数の
ポンプピストンが同時に共働する。このようにして、小
さな構成容積の燃料噴射ポンプにおいて、連続的に順に
各噴射ノズルで自由に使用することができるところの高
い噴射割り当て量が達成される。

請求項２〜11に記載された方策によつて、請求項１に
記載された解決策の有利な改良が得られる。請求項５に
よれば、内燃機関のシリンダー毎に、分割された噴射、
即ち上死点後のシリンダーの装量交換後の予備噴射と上
死点前の圧縮行程の終了時の主噴射とが有利な態様で行
われる。これは、火花で点火され、しかも燃料が燃焼室
に直接噴射されるところの内燃機関において特に有利で
ある。

請求項12に記載の本発明の燃料噴射ポンプによれば、
ポンプピストンの数を減少させることができ、しかもポ
ンプピストンの数の何倍かの数の燃料噴射弁に燃料を供
給することができる。その上、その引用形式請求項を通
じて有利な改良が得られる。請求項14によれば、同様に
分割噴射が達成され、そして請求項18によれば、分配部
材に作用する力の相殺が達成される。

〔実施例〕

本発明の２つの実施例が、図面に示されるとともに、
以下の記載においてより詳細に説明される。

第１図の分配形燃料噴射ポンプにおいて、ポンプケー
シング１内に、同ケーシングに外側から進入する駆動軸
２が支承されている。この駆動軸には、駆動カム４がケ
ーシングの内側において隣接配置されている。このカム
は、カム軌道として、駆動軸２の軸線５に対して偏心し
ている円軌道７を有しており、同円軌道上には、好まし
くはローラー軸受又はニードル軸受８が配設されてい
る。駆動軸は、ケーシングを横切る部分において球軸受
９により支持されており、そしてその反対側の部分にお
いては、駆動カム４に隣接してピボツト10として構成さ
れている。このピボツトは、ケーシング内に装着された
滑り軸受11によつて支持されている。前記ピボツト10
は、端面側にクラツチ噛み合い部分12を有しており、同
クラツチ噛み合い部は、駆動軸ないしはピボツト10の軸
線５と同軸であるところの分配部材15の対応するクラツ
チ噛み合い部13と共働する。この分配部材は、シリンダ
ーライナ16によつて構成された案内孔17内で支持されて
おり、同案内孔は、駆動軸と反対側の側面において、ケ
ーシング１内に挿入されたプラグ19によつて閉塞されて
おり、この場合プラグは、ピボツト10と共に、分配部材
の軸方向の保持に用いられる。このプラグを通過して漏
出管20が、燃料タンクに戻るか、あるいは燃料噴射ポン
プの燃料タンク23に通じているところの燃料供給ポンプ
22の吸い込み側に戻つている。

駆動カムの半径面内において、ニードル軸受８ととも
にカム４を収容する燃料噴射ポンプケーシング１内の空
間25から、いくつかの孔26が半径方向に延びている。第
１図では１つの孔だけが示されている。これらの孔内に
おいて、ポンプピストンタペツト27が滑動可能である。
このポンプピストンタペツトの一端面はニードル軸受８
上に位置し、他端面は、カツプ状のポンプピストン29の
外端面28に隣接している。このポンプピストンは、シリ
ンダーライナ30のシリンダー孔32内で案内されており、
同シリンダーライナは、前記半径方向の孔26に対して同
軸の接続孔31内に挿入されている。このポンプピストン
の内部に位置する端面には、圧縮ばね33が係合してお
り、同圧縮ばねは、反対側において孔31を閉塞するプラ
グ34で支持され、そしてそれによりポンプピストンをポ
ンプタペツト27に当接させ、さらに同ポンプタペツトを
カム４に当接させる。プラグ34とシリンダーライナ30な
いしはポンプピストン29との間に、ポンプ作動室35が形
成され、同ポンプ作動室から溢流路37の部分流路37aが
出るとともに、案内孔17の半径面内の溢流開口38に通じ
ている。上に述べた部分流路37aを伴うポンプピストン
の他に、３つのポンプピストンが、ポンプケーシング内
において、軸線５の回りに規則的な間隔で分配されてい
る。対応するポンプ作動室35から、その他の部分流路37
b,37c,37dが案内孔17内に通じている。各部分流路37内
にそれぞれ１つの充填通路40が通じており、同充填通路
は、燃料供給ポンプ22の吐出側から分岐し、そしてポン
プ作動室の方向に向かつて開口する逆止弁41を含む。こ
の逆止弁の代わりに、充填通路通過部をポンプピストン
の吸い込み段階においてその都度開口するところの回転
すべり弁を設けることもできる。この場合分配部材自体
を、回転すべり弁として構成することができ、同分配部
材は対応する制御縦溝を有することになる。

溢流路開口38が位置している半径平面内において、分
配部材は、回転すべり弁46として構成され、そのために
凹部を有している。この凹部は、図示の実施例では部分
環状溝42から成っていて、180゜の角度にわたって延び
ており、部分流路37a〜37dの内の少なくとも２つの部分
流路を常に互いに接続している。部分環状溝42から半径
孔43が縦孔44に向けて分岐しており、同縦孔は、分配部
材の両端部において閉塞されている。この縦孔44と半径
孔を介して、部分環状溝42は、分配部材の表面を一周す
る外側環状溝47に連通している。この外側環状溝の領域
において、案内孔17から逃がし通路49が分岐しており、
同逃がし通路は、例えば漏出通路20と連通するもので、
そして同漏出通路の通過横断面は、電気制御弁50によつ
て開放又は閉鎖される。

さらに、前記縦孔44から第２の半径孔52が延びてお
り、同半径孔は、分配部材の表面の分配開口53に通じて
いる。この分配開口によつて特定される半径平面におい
て、案内孔17から圧力通路55が分岐しており、同圧力通
路は、それぞれ、必要に応じて逆止弁又はリリーフ弁を
介して、内燃機関の各噴射位置に付属の燃料噴射弁56に
接続されている。内燃機関の供給すべきシリンダー又は
噴射位置の数に応じて、このような圧力通路55が案内孔
17の周囲に分配して配置されている。この圧力通路に
は、分配部材の回転と共に順々に、対応するポンプピス
トンの吐出行程に際して、噴射圧力下の燃料が供給され
る。この場合噴射時間は、電気制御弁50が決定する。こ
の電気制御弁は、適当な制御回路によつて制御されて、
逃がし通路を閉鎖することで噴射の開始を決定し、逃が
し通路を開放することで噴射の終了を決定する。同時に
それでもつて、噴射量も、噴射の位相関係も決定され
る。

第２図の断面図に示すように、分配開口又は逃がし通
路に通じる溢流路37の１部であるところの縦孔44からさ
らに追加的に第３の半径孔58を分岐させることができ
る。この半径孔は、第２の半径孔52と共通の半径平面に
おいて、分配部材の表面の第２の分配開口59に通じてお
り、そして第１の分配開口53よりも135゜の角度だけ前
方に位置している。これは、４つの圧力通路55を備える
燃料噴射ポンプの場合であつて、同圧力通路は、分配部
材が１回転する度に制御され、かつ規則的な間隔で配置
されている。第１の分配開口が案内孔17によつて閉じら
れている時、その都度、第２の分配開口59は、圧力通路
55の１つと連通している。このようにして、電気制御弁
を用いて、第１の分配開口53を介して供給される燃料噴
射量も、第２の分配開口59を介して供給される燃料噴射
量も、同様に制御することができる。このようにして、
第２の分配開口を介して送られる予備噴射と、第１の分
配開口53を介して送られる主噴射とからなる、各シリン
ダーへの連続噴射が得られる。これにより公知のよう
に、火花点火式の内燃機関において、内燃機関ピストン
の吸い込みサイクルの開始と同時にシリンダー内への燃
料の予備噴射が行われる。この場合この予備噴射には、
180゜をほんの少し下回るクランク軸の回転角に基づい
て、吸い込まれた燃焼用空気と混合する十分な時間があ
る。そして圧縮サイクルの終了前の固有の点火時点の直
前に主噴射が行われる。このような内燃機関の燃焼室へ
の一連の直接噴射によつて、燃料節約的かつ有害成分の
少ない、特にすすもあまり出ない燃焼が得られる。

第４図には、上記燃噴射ポンプの制御線図が示されて
いる。ここでは付属の内燃機関のクランク軸の回転角度
に関して、燃料噴射ポンプの吐出線図が吐出特性曲線60
とともに示されている。OTは上死点を示し、UTは下死点
を示す。最大吐出量は90゜間隔である。これは、第３図
から明らかなように、吐出行程に関係して連続する常に
２つのポンプピストンが、その吐出した燃料量を、例え
ば部分流路37a,37dを介して部分環状溝42に送り、そこ
からさらに延びる溢流路、縦孔44、分配開口53ないし59
を介して燃料が送られるために生じている。他のポンプ
ピストンは、この段階ではまだ吸い込み行程にあり、同
吸い込み行程では同ポンプピストンは、逆止弁41ないし
充填通路40を介して燃料をポンプ作動室35内に吸い込
む。吐出行程中のポンプピストンにおいては、前記逆止
弁41は閉じており、そして丁度吸い込みを行つているポ
ンプピストンとの部分流路37b,37cを介した接続は、分
配部材の表面によつて中断されている。駆動カム４の回
転と共に、次に控えるポンプピストンが連続的に吐出行
程に移り、そして凹部42を通じて縦孔44に接続される。
それでいながら、ポンプピストンの数の制限を条件に、
連続的な吐出流はまつたく生じない。それにしたがつ
て、第４図の上部の線に示された吐出の最大値及び最小
値が生ずる。

上記特性曲線60の下に示された制御図において、燃料
の大部分を点火の直前に燃焼室に供給するところの、分
配開口53を介した主噴射の区間は符号61で示されてお
り、予備噴射の制御区間は符号62で示されている。これ
らの制御区間は、好ましくは、吐出特性曲線60の各々の
最大吐出点付近の領域に位置している。何となれば、そ
こにおいて最適の燃料噴射圧力を当てにすることができ
るからである。噴射区間ないしは噴射量が最小の時に、
ポンプ作動室及び部分流路ないし溢流路内の圧力が過大
になることを防止するために、高圧力を制限する圧力保
持弁を、電気制御弁50に対して並列に、又は同電気制御
弁に内蔵して、備えることができる。

第１図の上記の燃料噴射ポンプは、予備噴射と主噴射
のために構成されたものであるが、勿論予備噴射を省略
することもできる。それに応じて、電気制御弁を制御さ
れ、そして第２の分配開口59は省略される。供給すべき
内燃機関シリンダーの数を変更した場合、予備噴射のた
めに設計された燃料噴射ポンプにおいては、第２の分配
開口59は、個々の圧力通路55の相互の角度間隔の1.5倍
だけ第１の分配開口53よりも前方に離れて回転する。こ
の配分の原則は第２図に示された構成の根拠にもなつて
いる。勿論、予備噴射をもつと後に延期することができ
る場合には、この配分の原則から外れることができる。
その結果内燃機関の対応するシリンダーのピストンによ
る吸い込みサイクル及び吐出サイクルの燃料噴射に利用
される部分がわずかになる。この場合、１つのシリンダ
ー内への予備噴射と他のシリンダー内への主噴射とが重
ならないことが重要である。

第５図には、燃料噴射ポンプの第２の実施例が示され
ており、この実施例においては分配部材115は駆動軸102
に隣接して配設されている。ここで、分配部材115は、
同様にシリンダーライナ116の案内孔117内で案内されて
いる。しかしながらここでは、分配部材115の一方の端
面には歯車63が取付けられており、同歯車は駆動軸102
の対応する歯車64と共働する。歯車64は、空間25内にお
いてて、カム104のピボット110とは逆の側に位置してい
る。このカムによつて２つのポンプピストンだけが操作
される（ここでは詳細には図示しない）。ポンプピスト
ンのポンプ作動室には、第１図の実施例の場合と同様
に、逆止弁又は回転すべり弁を含む充填通路40を介して
燃料が供給される。この構成もまた、第５図には示され
ていない。これについては、第１図の表示を参照された
い。

第１図の構成に類似して、分配部材115には再び縦孔4
4が備えられており、同縦孔は、横孔45を介して、分配
部材の表面の外側環状溝47に連通している。これについ
ては、第５図の分配部材を線Ｃ−Ｃに沿つて横切る第６
図の断面Ｃをも参照されたい。第１図の実施例の場合と
同様に、前記外側環状溝から、電気制御弁50に基づいて
制御される逃がし通路49が分岐している。

その上ここでは、分配開口53に連通する半径孔52が縦
孔44から分岐している。第５図の線Ｂ−Ｂに沿つた断面
図であるところの、第6B図を参照されたい。また、縦孔
44からは、第１図の第１の半径孔の代わりに、分配部材
の表面の２つの凹部67,68に連通する横孔66が分岐して
いる。互いに直径上で向かい合つているこれらの凹部は
１つの半径面内に位置している。この半径面において、
流出通路37の第１の部分流路37aと第２の部分流路37b
が、ポンプ作動室から来て案内孔117に通じており、そ
して前記凹部は、ここで再び分配部材と共に回転すべり
弁を構成する。これらの部分流路は互いに90゜の角度間
隔で配置されている。４つの噴射位置に規則的な間隔で
供給する燃料噴射ポンプの場合には、分配開口53の半径
面内では、互いに同一の角度間隔で離された圧力通路55
が噴射弁56に向けて分岐している。

分配部材は、歯車63と縦孔44との間の表面に、逃がし
外側環状溝69を有しており、同逃がし外側環状溝は、シ
リンダーライナ116の壁内で延びる漏出通路71と常時連
通している。この漏出通路は、歯車63と反対側の端面に
おいて、前記シリンダーライナ116に隣接する逃がし室7
2内に通じている。この逃がし室は、電気制御弁50の下
流にあつて逃がし通路49と連通している。この逃がし通
路は、逃がし室72を介して、漏出通路ないしは戻し通路
20に通じる。

この実施例において、一対の歯車63と64は、分配部材
115が駆動軸102の半分の回転数で回転するように定めら
れている。ところでこの駆動軸が２つのポンプピストン
だけを駆動する場合でも、分配部材115にあつては、ま
たもや１回転当たり４回のポンプピストンの吐出行程が
利用可能である。この吐出量は、凹部67,68による部分
流路37a,37bの別々の制御に基づいて、圧力通路55へさ
らに送り出すべく分割して分配部材に供給される。第１
図の構成と異なって、第５図の構成では、２つのポンプ
ピストンの有効吐出行程が重なり合わないので、非常に
際だつた吐出の最大値及び最小値が生ずる。しかしなが
ら、それに対して、構造的なコストは、ポンプピストン
の半数を節約することができるために、本質的に同一の
成果が得られながら比較的少ない。

逃がし通路49との関係における環状溝47の配置に体す
る別の構成は、第６図にしたがつて、断面Ｃ−Ｃの制御
部分が断面Ａ−Ａの制御部分に統合される点にある。こ
の場合環状溝47は完全になくなり、そして第6A図に点線
で示されるように、分配部材の周囲には、案内孔から分
岐する２つの別の通路が与えられる。この通路は、逃が
し通路49の部分通路49a,49bであり、部分流路37a,37bの
開口に対して直径上に位置している。この構成によつ
て、凹部68,67の１つによる１つの部分流路37a又は37b
の開放に際して、同時に１つの部分通路49a又は49bが、
他方の凹部68又は67によつて開放されることになり、そ
の結果これにおいても、電気制御弁50は高圧吐出段階を
制御することができる。この場合分配部材の構造的コス
トは低減され、デツトボリユームは減少する。

【図面の簡単な説明】第１図は、駆動軸に対して同軸的に駆動される分配部材
と、駆動カムによつて駆動される４つのポンプピストン
とを備える本発明の第１の実施例を示す図、第２図は、分配部材の第１の断面図、第３図は、第１図の分配部材の第２の断面図、第４図は、ポンプ吐出の制御線図、第５図は、本発明の第２の実施例の縦断面図、第6A図は第５図のＡ線に沿つた断面図、第6B図は第５図
のＢ線に沿つた断面図、第6C図は第５図のＣ線に沿つた
断面図である。 2,102……駆動軸、4,7,104……駆動カム、５……駆動軸
線、７……カム軌道、８……ころがり軸受、15,115……
分配部材、17,17……案内孔、23……燃料タンク、29…
…ポンプピストン、32……シリンダー孔、35……ポンプ
作動室、37……溢流路、37a,37b,37c,37d……部分流
路、40……充填通路、41……逆止弁、42……凹部、43…
…半径孔、44……縦孔、46……回転すべり弁、47……外
側環状溝、49……逃がし通路、50……電気制御弁、53,5
9……分配開口、55……圧力通路、56……噴射弁、63,64
……歯車、66……横孔、67,68……凹部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者ゴツトロープ・ハークドイツ連邦共和国マルクグレーニンゲン・グラーフ‐ハルトマン‐シユトラーセ（番地なし) (56)参考文献特開昭56−9648（ＪＰ，Ａ) 特開昭56−106057（ＪＰ，Ａ) 特開昭60−4676（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) F02M 41/06 F02M 41/14 340 F02M 41/14 350

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】内燃機関、特に火花点火式内燃機関におい
て燃料を直接噴射するための電気制御式燃料噴射ポンプ
であって、燃料噴射ポンプの駆動軸（2,102）によって
駆動される１つの駆動カム（4,7;104）が該駆動軸に固
定的に設けられており、該駆動カムによって、一定のス
トロークで半径方向に共通に駆動される複数のポンプピ
ストン（29）が設けられており、これらのポンプピスト
ンはそれぞれ１つのシリンダー孔（32）内でしゅう動可
能に案内されており、各ポンプピストンはそのポンプ作
動室（35）内の噴射圧力下の燃料を、該ポンプ作動室
（35）からそれぞれ１つの溢流路（37）を通って溢流し
かつすべてのポンプ手段に共通の１つの逃がし通路（4
9）を経て低圧室（23）に排出される燃料の流通が電気
制御弁（50）によって遮断されている間は、所属の噴射
弁（56）に供給し、該駆動軸（2,102）に対して同期的
に回転駆動されるすべり弁（46）が該溢流路内に挿入さ
れており、該溢流路（37）を介しての該ポンプ作動室
（35）間の接続が該回転すべり弁（46）によって遮断可
能である形式のものにおいて、該溢流路（37）は該ポン
プ作動室（35）から出る部分流路（37a,37b,37c,37d）
を有しており、これらの部分流路は該回転すべり弁（4
6）のすべり弁体として構成されている分配部材（15）
の案内孔（17,117）内に連通しており、該分配部材は凹
部（42）を有しており、この凹部を介して、該分配部材
の回転中に、吐出行程にある該ポンプピストン（29）の
作動室（35）からの部分流路（37a,37b,37c,37d）のう
ちその都度少なくとも２つが相互に接続されて、該凹部
（42）からさらに該分配部材（15）内の溢流路部分（4
3,44）を経て該分配部材（15）の分配開口（53,59）に
接続され、この分配開口は、該分配部材の回転中に、そ
れぞれ噴射弁（56）に通じている圧力通路（55）に順次
接続されるようにしたことを特徴とする燃料噴射ポン
プ。
【請求項２】前記駆動カム（４）は前記駆動軸の駆動軸
線（５）に対して偏心している円軌道（７）としてのカ
ム軌道を有しており、該カム軌道上にころがり軸受
（８）が取付けられていることを特徴とする請求項１に
記載の燃料噴射ポンプ。
【請求項３】前記分配部材内の前記溢流路部分（44）
に、前記逃し通路（49）が常に連通していることを特徴
とする請求項１又は２に記載の燃料噴射ポンプ。
【請求項４】前記分配部材内の前記溢流路部分（44）
が、前記分配部材（15）の外側環状溝（47）に連通して
おり、該外側環状溝から前記逃がし通路（49）が分岐し
ていることを特徴とする請求項３に記載の燃料噴射ポン
プ。
【請求項５】前記分配部材には第２の分配開口（59）が
備えられており、該第２の分配開口は、連続する前記圧
力通路（55）の分離角度間隔よりは大きく、かつ該分離
角度間隔の２倍よりは小さい角度分だけ、好ましくは該
分離角度間隔の1.5倍の角度分だけ、前記第１の分配開
口よりも前方にあることを特徴とする請求項３又は４に
記載の燃料噴射ポンプ。
【請求項６】前記ポンプ作動室（35）は、燃料供給源に
連通する、弁を含む充填通路（40）を介して、前記ポン
プピストンの吸い込み時に、該燃料供給源に接続可能で
あることを特徴とする前記各請求項のいずれか１つに記
載の燃料噴射ポンプ。
【請求項７】前記弁は逆止弁であることを特徴とする請
求項６に記載の燃料噴射ポンプ。
【請求項８】前記弁は、前記駆動軸と同期して制御され
るすべり弁であることを特徴とする請求項６に記載の燃
料噴射ポンプ。
【請求項９】前記分配部材（15）は、前記駆動軸（２）
と同軸的に配置されて該駆動軸に連結されていることを
特徴とする前記各請求項のいずれか１つに記載の燃料噴
射ポンプ。
【請求項１０】前記分配部材（115）は、前記駆動軸（1
02）により、伝動装置（63,64）を介して駆動されるこ
とを特徴とする前記請求項１から８のいずれか１つに記
載の燃料噴射ポンプ。
【請求項１１】前記外側環状溝（47）は、前記分配開口
（53）に対向する側において、前記分配部材に対する力
を相殺するために拡大された幅を有することを特徴とす
る前記各請求項のいずれか１つに記載の燃料噴射ポン
プ。
【請求項１２】内燃機関、特に火花点火式内燃機関にお
いて燃料を直接噴射するための電気制御式燃料噴射ポン
プであって、燃料噴射ポンプの駆動軸（2,102）によっ
て駆動される１つの駆動カム（4,7;104）が該駆動軸に
固定的に設けられており、該駆動カムによって、一定の
ストロークで半径方向に共通に駆動される複数のポンプ
ピストン（29）が設けられており、これらのポンプピス
トンはそれぞれ１つのシリンダー孔（32）内でしゅう動
可能に案内されており、各ポンプピストンはそのポンプ
作動室（35）内の噴射圧力下の燃料を、該ポンプ作動室
（35）からそれぞれ１つの溢流路（37）を通って溢流し
かつすべてのポンプ手段に共通の１つの逃がし通路（4
9）を経て低圧室（23）に排出される燃料の流通が電気
制御弁（50）によって遮断されている間は、所属の噴射
弁（56）に供給し、該駆動軸（2,102）に対して同期的
に回転駆動されるすべり弁（46）が該溢流路内に挿入さ
れており、該溢流路（37）を介しての該ポンプ作動室
（35）間の接続が該回転すべり弁（46）によって遮断可
能である形式のものにおいて、該溢流路（37）は該ポン
プ作動室（35）から出る部分流路（37a,37b）を有して
おり、これらの部分流路は該回転すべり弁（46）のすべ
り弁体として構成されている分配部材（115）の案内孔
（117）内に連通しており、該分配部材は複数の凹部（6
7,68）を有しており、これらの凹部を介して、該分配部
材（115）の回転中に、吐出行程にある該ポンプピスト
ン（29）の作動室（35）からのその都度１つの部分流路
（37a,37b）が、該凹部からさらに該分配部材（15）内
の溢流路部分（66,44）を経て該分配部材の分配開口（5
3）に接続され、この分配開口は、該分配部材の回転中
に、それぞれ噴射弁（56）に通じている圧力通路（55）
に順次に接続され、そして前記分配部材が、伝動装置
（63,64）を介して前記駆動軸により駆動されて、該駆
動軸の整数分の１の回転数で回転することを特徴とする
燃料噴射ポンプ。
【請求項１３】前記溢流路（37）は、前記逃がし通路
（49）が分岐するところの外側環状溝（47）に連通して
いることを特徴とする請求項12に記載の燃料噴射ポン
プ。
【請求項１４】前記分配部材（115）には第２の分配開
口（59）が備えられており、該第２の分配開口は、連続
する前記圧力通路（55）の分離角度間隔よりは大きく、
かつ該分離角度間隔の２倍よりは小さい角度分だけ、好
ましくは該分離角度間隔の1.5倍の角度分だけ、前記第
１の分配開口（53）よりも前方にあることを特徴とする
請求項13に記載の燃料噴射ポンプ。
【請求項１５】前記ポンプ作動室（35）は、弁が配設さ
れている充填通路（40）を介して、燃料供給源に接続さ
れていることを特徴とする請求項13又は14に記載の燃料
噴射ポンプ。
【請求項１６】前記弁は逆止弁（41）であることを特徴
とする請求項15に記載の燃料噴射ポンプ。
【請求項１７】前記充填通路（40）の前記弁は、前記分
配部材（115）によって構成された回転すべり弁である
ことを特徴とする請求項15に記載の燃料噴射ポンプ。
【請求項１８】前記外側環状溝（47）は、前記分配開口
（53）に対向する側において、前記分配部材に対する力
を相殺するために拡大された幅を有することを特徴とす
る請求項12から17のいずれか１つに記載の燃料噴射ポン
プ。
【請求項１９】前記カム（104）は、前記駆動軸線に対
して偏心した円軌道の形状を有することを特徴とする請
求項12から18のいずれか１つに記載の燃料噴射ポンプ。