JP2864441B2 - 立体状不織布及びその製造方法 - Google Patents
立体状不織布及びその製造方法Info
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- JP2864441B2 JP2864441B2 JP5062537A JP6253793A JP2864441B2 JP 2864441 B2 JP2864441 B2 JP 2864441B2 JP 5062537 A JP5062537 A JP 5062537A JP 6253793 A JP6253793 A JP 6253793A JP 2864441 B2 JP2864441 B2 JP 2864441B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この出願発明は、不織布を利用す
ることにより、新しい素材を提供することを目的とする
ものである。
ることにより、新しい素材を提供することを目的とする
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、球状の立体不織布は、繊維を球状
の型枠に詰め、接着剤や接着性の繊維によって固定する
か、あるいは、予め、かさ高な不織布または繊維ウェブ
を、加熱加圧成形した後、球状にカットすることにより
得られる。
の型枠に詰め、接着剤や接着性の繊維によって固定する
か、あるいは、予め、かさ高な不織布または繊維ウェブ
を、加熱加圧成形した後、球状にカットすることにより
得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
によって得られるものは、感触の硬いものであり、圧縮
回復性が悪いものである。また、表面が連続した構造と
なっているため、外力を吸収しにくく、変形させると歪
みを生じる。更には、表面積が小さいため、例えば、吸
着材や微生物担体などに利用する場合には、微生物との
接触面積が小さく、不織布の多孔構造を十分に活用でき
ない。製造工程においても、困難性が伴うものである。
によって得られるものは、感触の硬いものであり、圧縮
回復性が悪いものである。また、表面が連続した構造と
なっているため、外力を吸収しにくく、変形させると歪
みを生じる。更には、表面積が小さいため、例えば、吸
着材や微生物担体などに利用する場合には、微生物との
接触面積が小さく、不織布の多孔構造を十分に活用でき
ない。製造工程においても、困難性が伴うものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この出願発明は、不織布
を利用することにより、全く新しい素材である、内部に
点状の接合部を有し、不織布片からなるひだがその点状
の接合部で一体化されている立体状不織布および内部に
点状の接合部を有する球状不織布を提供するものであ
り、好ましくは、同一または相似形の不織布が1枚以上
積層され、これらの不織布が1点で接合され、接合前の
上下両面に近いほど大きく変形しているものである。こ
の出願発明の立体不織布は、一枚あるいは複数枚積層し
た不織布を、点状の接合部を形成することにより製造さ
れ、円形の不織布の場合には球状の立体不織布が製造さ
れ、不織布の形状を変えることにより、種々の形状の立
体不織布を製造することができる。
を利用することにより、全く新しい素材である、内部に
点状の接合部を有し、不織布片からなるひだがその点状
の接合部で一体化されている立体状不織布および内部に
点状の接合部を有する球状不織布を提供するものであ
り、好ましくは、同一または相似形の不織布が1枚以上
積層され、これらの不織布が1点で接合され、接合前の
上下両面に近いほど大きく変形しているものである。こ
の出願発明の立体不織布は、一枚あるいは複数枚積層し
た不織布を、点状の接合部を形成することにより製造さ
れ、円形の不織布の場合には球状の立体不織布が製造さ
れ、不織布の形状を変えることにより、種々の形状の立
体不織布を製造することができる。
【0005】この出願発明は、図1に示すように、一枚
あるいは複数枚積層した不織布1に、点状の接合部2を
形成することにより、所定厚みの不織布に点状の強い圧
縮部分を形成し、この点状の接合部以外の部分で不織布
の厚みを回復させて、不織布片からなるひだが接合部で
一体化された立体状不織布を製造する。積層する不織布
の形状は、円形、楕円形、正方形、多角形、ひょうたん
形、あれい形など、任意のものが使用できる。図1のよ
うに、積層する不織布の形状が円形で、円の中心に点状
の接合部がくるようにすると、得られる形状が球状にな
る。
あるいは複数枚積層した不織布1に、点状の接合部2を
形成することにより、所定厚みの不織布に点状の強い圧
縮部分を形成し、この点状の接合部以外の部分で不織布
の厚みを回復させて、不織布片からなるひだが接合部で
一体化された立体状不織布を製造する。積層する不織布
の形状は、円形、楕円形、正方形、多角形、ひょうたん
形、あれい形など、任意のものが使用できる。図1のよ
うに、積層する不織布の形状が円形で、円の中心に点状
の接合部がくるようにすると、得られる形状が球状にな
る。
【0006】なお、立体状不織布を連続的に製造しよう
とする場合には、図2に示すように一枚あるいは複数枚
積層した長尺の不織布1に、間隔をあけて点状の接合部
2を形成し、この点状の接合部2を含むように所定形状
3(図2では円形)に不織布1を切断すればよい。所定
厚みの長尺の不織布に点状の強い圧縮部分を順次形成
し、この点状の接合部を含むように不織布を円形、楕円
形、四角形、多角形、ひょうたん形、あれい形などの形
状に順次打ち抜き切断することで、点状の接合部以外の
部分の不織布の厚みを回復させて、不織片からなるひだ
が、点状の接合部で一体化された立体状不織布(図2で
は、球状不織布)が連続的に生産できる。接合部2は熱
シール、超音波シール、高周波シールなどのシール手段
や、接着剤を付与することによる接着手段や、ミシンな
どの縫製による縫合手段によって形成することができ
る。不織布の構成繊維に熱可塑性繊維を使用できない場
合には、接着手段や縫合手段を用いるべきであるが、使
用できる場合にはシール手段を用いる方が引張り強度の
大きな接合部を形成できる。
とする場合には、図2に示すように一枚あるいは複数枚
積層した長尺の不織布1に、間隔をあけて点状の接合部
2を形成し、この点状の接合部2を含むように所定形状
3(図2では円形)に不織布1を切断すればよい。所定
厚みの長尺の不織布に点状の強い圧縮部分を順次形成
し、この点状の接合部を含むように不織布を円形、楕円
形、四角形、多角形、ひょうたん形、あれい形などの形
状に順次打ち抜き切断することで、点状の接合部以外の
部分の不織布の厚みを回復させて、不織片からなるひだ
が、点状の接合部で一体化された立体状不織布(図2で
は、球状不織布)が連続的に生産できる。接合部2は熱
シール、超音波シール、高周波シールなどのシール手段
や、接着剤を付与することによる接着手段や、ミシンな
どの縫製による縫合手段によって形成することができ
る。不織布の構成繊維に熱可塑性繊維を使用できない場
合には、接着手段や縫合手段を用いるべきであるが、使
用できる場合にはシール手段を用いる方が引張り強度の
大きな接合部を形成できる。
【0007】不織布の材質としては、かさ高で、圧縮回
復性に富むものが好ましく、無圧下または低圧下で熱処
理して接着した不織布、繊維ウェブに接着剤をスプレー
した不織布、繊維ウェブを接着樹脂粉体を散布し、無圧
下または低圧下で加熱処理して接着した不織布、圧縮状
態で繊維間を仮接着した不織布で、立体状不織布を形成
した後、無圧または加圧下加熱処理して仮接着をはず
し、かさを回復できる不織布が好適である。
復性に富むものが好ましく、無圧下または低圧下で熱処
理して接着した不織布、繊維ウェブに接着剤をスプレー
した不織布、繊維ウェブを接着樹脂粉体を散布し、無圧
下または低圧下で加熱処理して接着した不織布、圧縮状
態で繊維間を仮接着した不織布で、立体状不織布を形成
した後、無圧または加圧下加熱処理して仮接着をはず
し、かさを回復できる不織布が好適である。
【0008】この出願発明の方法による製造を一例を挙
げて具体的に説明すると、まず、熱融着性繊維を含む不
織布を、1枚ないし複数枚重ね、所定の間隔をあけて圧
縮しながら熱シールすることによって点状の接合部を形
成する。ついで、点状の接合部を中心として円形の打ち
抜き型によって不織布を打ち抜くと、点状の接合部以外
の部分の不織布の厚みが回復して、不織布は球状の立体
となる。この球状の立体状不織布の縦断面は、図3に示
されるように不織布片からなるひだが点状の接合部で接
合された構造となっており、接合前の上下両面に近い不
織布ほど、接合部を中心に折れ曲がるように大きく変形
した構造となっている。この球状不織布は、不織布片か
らなるひだが集まった構造からなり、接合部は球の中心
にあるだけなので、感触がソフトであるにもかかわら
ず、形態の安定性に優れている。また、外力が加わって
も不織布片に自由度があるため吸収でき、歪が残りにく
い。また、不織布片に沿って繊維は配向しているため、
結果として繊維は球の中心から外側に向けて配向しやす
く、圧縮に対する回復性にも優れている。最初に積層し
たときの不織布の厚みをTcm、切断形状の円の半径を
rcmとした場合、T≧πrのときは、不織布片からな
るひだとひだとの間には隙間がない構造となり、T<π
rのときは、ひだとひだとの間に隙間が生じた構造とな
る。微生物担体、とくに、好気性微生物の担体に使用す
る場合には、後者の構造が適しており、嫌気性微生物の
担体や、玉綿、ぼんぼんなどの装飾用資材などに用いる
場合には、前者の構造が適している。
げて具体的に説明すると、まず、熱融着性繊維を含む不
織布を、1枚ないし複数枚重ね、所定の間隔をあけて圧
縮しながら熱シールすることによって点状の接合部を形
成する。ついで、点状の接合部を中心として円形の打ち
抜き型によって不織布を打ち抜くと、点状の接合部以外
の部分の不織布の厚みが回復して、不織布は球状の立体
となる。この球状の立体状不織布の縦断面は、図3に示
されるように不織布片からなるひだが点状の接合部で接
合された構造となっており、接合前の上下両面に近い不
織布ほど、接合部を中心に折れ曲がるように大きく変形
した構造となっている。この球状不織布は、不織布片か
らなるひだが集まった構造からなり、接合部は球の中心
にあるだけなので、感触がソフトであるにもかかわら
ず、形態の安定性に優れている。また、外力が加わって
も不織布片に自由度があるため吸収でき、歪が残りにく
い。また、不織布片に沿って繊維は配向しているため、
結果として繊維は球の中心から外側に向けて配向しやす
く、圧縮に対する回復性にも優れている。最初に積層し
たときの不織布の厚みをTcm、切断形状の円の半径を
rcmとした場合、T≧πrのときは、不織布片からな
るひだとひだとの間には隙間がない構造となり、T<π
rのときは、ひだとひだとの間に隙間が生じた構造とな
る。微生物担体、とくに、好気性微生物の担体に使用す
る場合には、後者の構造が適しており、嫌気性微生物の
担体や、玉綿、ぼんぼんなどの装飾用資材などに用いる
場合には、前者の構造が適している。
【0009】なお、点状の接合部の接合方法としては、
上記の熱シールのほかに、不織布自身に接着成分を含む
ときは、超音波シール、高周波シールなどのシール手段
によるのがよい。不織布中の接着成分として熱可塑性繊
維を用いる場合は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系繊維を主体
に不織布を構成することが望ましい。また、ビニロンや
ポリビニルアルコール繊維の場合は、湿熱と圧力でシー
ルすることができる。これら熱可塑性繊維の比率は、要
求される引張強度、可とう性、あるいはシール部の幅や
シール部の厚み、また積層不織布中の接着に関与する繊
維の種類などによって異なるが、不織布中の接着に関与
する繊維比率は少なくとも20wt%以上、好ましくは
40wt%以上が望ましい。20wt%未満でもシール
が得られるが、引張強度や保型性が強く求められる用途
には適さない。また、点状の接合部の形成手段として接
着剤による接着手段を用いてもよく、この場合接着剤
(例えば、エチレン及びエチレン共重合体、共重合ポリ
アミド、共重合ポリエステル、ポリプロピレン、酢酸ビ
ニル共重合体、セルロース誘導体、アクリル系樹脂、ポ
リウレタン)を塗布し、基材を圧縮しながら圧着(圧
入)すればよい。さらには、衣料用や装飾用などで特に
ソフトなものが望まれる場合には、縫製により点状の接
合部を形成してもよい。
上記の熱シールのほかに、不織布自身に接着成分を含む
ときは、超音波シール、高周波シールなどのシール手段
によるのがよい。不織布中の接着成分として熱可塑性繊
維を用いる場合は、ポリオレフィン、ポリエステル、ポ
リアミド、ポリ塩化ビニリデン、アクリル系繊維を主体
に不織布を構成することが望ましい。また、ビニロンや
ポリビニルアルコール繊維の場合は、湿熱と圧力でシー
ルすることができる。これら熱可塑性繊維の比率は、要
求される引張強度、可とう性、あるいはシール部の幅や
シール部の厚み、また積層不織布中の接着に関与する繊
維の種類などによって異なるが、不織布中の接着に関与
する繊維比率は少なくとも20wt%以上、好ましくは
40wt%以上が望ましい。20wt%未満でもシール
が得られるが、引張強度や保型性が強く求められる用途
には適さない。また、点状の接合部の形成手段として接
着剤による接着手段を用いてもよく、この場合接着剤
(例えば、エチレン及びエチレン共重合体、共重合ポリ
アミド、共重合ポリエステル、ポリプロピレン、酢酸ビ
ニル共重合体、セルロース誘導体、アクリル系樹脂、ポ
リウレタン)を塗布し、基材を圧縮しながら圧着(圧
入)すればよい。さらには、衣料用や装飾用などで特に
ソフトなものが望まれる場合には、縫製により点状の接
合部を形成してもよい。
【0010】この出願発明によって得られる素材は、例
えば、それぞれの機能に応じてつぎのような用途があ
る。担体としては、水浄化用微生物固定化担体、バイオ
リアクター用担体、吸油材としては、オイルキャッチャ
ー、オイルフェンス、油吸液材が、クッション材として
は、ざぶとん、枕、背当てとして、装飾用としては、玉
綿、ボンボンなどとして使用される。
えば、それぞれの機能に応じてつぎのような用途があ
る。担体としては、水浄化用微生物固定化担体、バイオ
リアクター用担体、吸油材としては、オイルキャッチャ
ー、オイルフェンス、油吸液材が、クッション材として
は、ざぶとん、枕、背当てとして、装飾用としては、玉
綿、ボンボンなどとして使用される。
【0011】これをさらに用途及び素材の材質、形状に
ついて述べると、水質浄化用、微生物固定化担体用とし
て用いるものは、河川や湖沼、海などのBOC、CO
D、窒素、リン低減を目的とした有用微生物固定化材、
漁礁、人工海草となるので、形状は、隙間のあいた形が
望ましい。これは、水中の微生物、溶存O2、栄養源と
の接触機会を増すためであり、また、断面の直径は3〜
12cmが好ましい。3cmより大きい場合には接触面
積が増加し、12cmより小さい場合には内部まで水が
浸透しやすい。繊維組成としては、例えば、ポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン等の熱可塑性繊維の単一又は複合系が
望ましい。親水性あるいは炭素源を付与する目的でビス
コースレーヨン、綿などの非熱可塑性繊維を含んでいて
も良い。不織布の構造(繊度)は、平均繊度が10デニ
ール以上が好ましく、繊度が小さすぎると目詰りを起こ
すことがある。シール加工前の不織布の見掛密度は0.
2g/cm3以下が目詰りの点からは好ましい。不織布
は、繊維接着による不織布でも、バインダー接着による
不織布でも良く、微生物固定化量を高めるためのポリマ
ー処理やイオン交換処理を施しても良い。積層枚数は、
3〜6枚が適当であり、1枚の厚みは3〜15mm程度
が好ましい。
ついて述べると、水質浄化用、微生物固定化担体用とし
て用いるものは、河川や湖沼、海などのBOC、CO
D、窒素、リン低減を目的とした有用微生物固定化材、
漁礁、人工海草となるので、形状は、隙間のあいた形が
望ましい。これは、水中の微生物、溶存O2、栄養源と
の接触機会を増すためであり、また、断面の直径は3〜
12cmが好ましい。3cmより大きい場合には接触面
積が増加し、12cmより小さい場合には内部まで水が
浸透しやすい。繊維組成としては、例えば、ポリオレフ
ィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン等の熱可塑性繊維の単一又は複合系が
望ましい。親水性あるいは炭素源を付与する目的でビス
コースレーヨン、綿などの非熱可塑性繊維を含んでいて
も良い。不織布の構造(繊度)は、平均繊度が10デニ
ール以上が好ましく、繊度が小さすぎると目詰りを起こ
すことがある。シール加工前の不織布の見掛密度は0.
2g/cm3以下が目詰りの点からは好ましい。不織布
は、繊維接着による不織布でも、バインダー接着による
不織布でも良く、微生物固定化量を高めるためのポリマ
ー処理やイオン交換処理を施しても良い。積層枚数は、
3〜6枚が適当であり、1枚の厚みは3〜15mm程度
が好ましい。
【0012】タワシ、あるいは、研磨材として使用する
場合には、繊維組成は、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リオレフィン、塩ビ等が使用され、剛性の高いものがよ
い。不織布構造としては、耐摩耗性向上のため、熱融着
繊維による接着に加えて接着剤を併用するのが好まし
い。接着剤成分(接着繊維も含める)は、30%以上が
よく、繊度は荒い研磨、仕上研磨によって異なるが、
0.1デニール〜100デニールが好ましく、さらに、
研磨剤(例えば、カーボランダムなど)も塗布(付着)
しても良い。タワシあるいは研磨材として使用する場合
には、クッション性、反発弾性、耐摩耗性が要求される
ので、繊維の端面が表面にでるものが好ましい。形状と
しては、隙間のないものが好ましい。クリスマスデコレ
ーション、衣料用(シール部は縫製が望ましい。圧縮
し、ミシンがけする。)、アクセサリーとして使用する
場合には、触感が重要であり、形状としては、ひだとひ
だの隙間がない方が好ましい。繊維組成は、ポリアミ
ド、ポリエステル、アクリル系、ポリオレフィン、レー
ヨン、綿、などが使用され、不織布の構造としては、
0.1〜12デニールと細目がよく、ハイクリンプファ
イバー、潜在卷縮繊維を使ってボリューム感と触感の柔
らかさ、保温性をもたせるのがよい。
場合には、繊維組成は、ポリアミド、ポリエステル、ポ
リオレフィン、塩ビ等が使用され、剛性の高いものがよ
い。不織布構造としては、耐摩耗性向上のため、熱融着
繊維による接着に加えて接着剤を併用するのが好まし
い。接着剤成分(接着繊維も含める)は、30%以上が
よく、繊度は荒い研磨、仕上研磨によって異なるが、
0.1デニール〜100デニールが好ましく、さらに、
研磨剤(例えば、カーボランダムなど)も塗布(付着)
しても良い。タワシあるいは研磨材として使用する場合
には、クッション性、反発弾性、耐摩耗性が要求される
ので、繊維の端面が表面にでるものが好ましい。形状と
しては、隙間のないものが好ましい。クリスマスデコレ
ーション、衣料用(シール部は縫製が望ましい。圧縮
し、ミシンがけする。)、アクセサリーとして使用する
場合には、触感が重要であり、形状としては、ひだとひ
だの隙間がない方が好ましい。繊維組成は、ポリアミ
ド、ポリエステル、アクリル系、ポリオレフィン、レー
ヨン、綿、などが使用され、不織布の構造としては、
0.1〜12デニールと細目がよく、ハイクリンプファ
イバー、潜在卷縮繊維を使ってボリューム感と触感の柔
らかさ、保温性をもたせるのがよい。
【0013】
実施例1 チッソES繊維(繊度20デニール)からなる目付20
0g/m2、厚み8mm、見掛密度が0.025g/c
m3の熱融着不織布5枚を積層し、長手方向に3cm間
隔で点状に超音波シールする。ついで、点状のシール部
を中心に半径1.5cmの円形に不織を打ち抜き切断し
て球状の立体不織布を形成する。この球状不織布を、
池、湖沼、河川、海、工場廃水の生物膜浄化用担体、有
用微生物固定化担体として用いると有効である。
0g/m2、厚み8mm、見掛密度が0.025g/c
m3の熱融着不織布5枚を積層し、長手方向に3cm間
隔で点状に超音波シールする。ついで、点状のシール部
を中心に半径1.5cmの円形に不織を打ち抜き切断し
て球状の立体不織布を形成する。この球状不織布を、
池、湖沼、河川、海、工場廃水の生物膜浄化用担体、有
用微生物固定化担体として用いると有効である。
【0014】実施例2 実施例1で用いた不織布ベースに微生物吸着用ポリマー
としてハロゲン化ベンジル4ビニルピリジン−スチレン
コポリマーを付着した不織布を作成した後、実施例1と
同様して作成した球状の立体不織布は、微生物の吸着能
力に優れ、微生物固定化担体として有用である。
としてハロゲン化ベンジル4ビニルピリジン−スチレン
コポリマーを付着した不織布を作成した後、実施例1と
同様して作成した球状の立体不織布は、微生物の吸着能
力に優れ、微生物固定化担体として有用である。
【0015】実施例3 繊度30デニールのポリアミド繊維のウェブにアクリル
系接着剤を付与し、繊維/バインダー=60/40、目
付350g/m2、厚み15mmの不織布を作成する。
この不織布を10枚積層し、長手方向に8cm間隔で超
音波ウエルダーを用いて点状にシールする。ついで、点
状のシール部が中心となるように、長径8cm、短径6
cmの楕円形に不織布を打ち抜き切断して不織布間のす
きまのない弾性に富んだ立体状不織布を得た。この不織
布は、体をこするヘチマの代替品として、また、手に持
ってこすると洗浄用タワシとして有用である。
系接着剤を付与し、繊維/バインダー=60/40、目
付350g/m2、厚み15mmの不織布を作成する。
この不織布を10枚積層し、長手方向に8cm間隔で超
音波ウエルダーを用いて点状にシールする。ついで、点
状のシール部が中心となるように、長径8cm、短径6
cmの楕円形に不織布を打ち抜き切断して不織布間のす
きまのない弾性に富んだ立体状不織布を得た。この不織
布は、体をこするヘチマの代替品として、また、手に持
ってこすると洗浄用タワシとして有用である。
【0016】実施例4 繊度6デニール、ハイクリンプタイプの芯成分がポリエ
チレンテレフタレートと鞘成分がポリブチレンテレフタ
レートの芯鞘型複合繊維からなる目付300g/m2、
厚み25mmの不織布を作成する。この不織布を半径3
cmの円形に切断した後、5枚を積層し、圧縮してミシ
ンにより円の中心を点状に接合すると、断面の直径約6
cmのボンボン状の不織布が得られる。この立体状不織
布は触感が柔らかくクッション性に富み、クリスマス
などのデコレーションや衣料用クッション材、防寒用モ
ールなどに有用である。
チレンテレフタレートと鞘成分がポリブチレンテレフタ
レートの芯鞘型複合繊維からなる目付300g/m2、
厚み25mmの不織布を作成する。この不織布を半径3
cmの円形に切断した後、5枚を積層し、圧縮してミシ
ンにより円の中心を点状に接合すると、断面の直径約6
cmのボンボン状の不織布が得られる。この立体状不織
布は触感が柔らかくクッション性に富み、クリスマス
などのデコレーションや衣料用クッション材、防寒用モ
ールなどに有用である。
【0017】
【発明の効果】この出願発明によって、感触のよい圧縮
回復性の優れた、しかも、ケバ抜けが生じにくい球状な
どの形状の立体不織布である多くの用途をもつ素材を提
供することができ、多分野において新しい製品の開発が
期待できる。
回復性の優れた、しかも、ケバ抜けが生じにくい球状な
どの形状の立体不織布である多くの用途をもつ素材を提
供することができ、多分野において新しい製品の開発が
期待できる。
【図1】この出願発明の立体状不織布の製造過程の状態
を示す図
を示す図
【図2】この出願発明の立体状不織布の製造工程の一例
を示す図
を示す図
【図3】この出願発明の立体状不織布の一例の断面図
1 不織布 2 点状の接合部 3 切断線
Claims (6)
- 【請求項1】 内部に点状の接合部を有し、不織布片か
らなるひだがその点状の接合部で一体化されていること
を特徴とする立体状不織布。 - 【請求項2】 内部に点状の接合部を有することを特徴
とする球状不織布。 - 【請求項3】 同一または相似形の不織布が1枚以上積
層され、これらの不織布が1点で接合され、接合前の上
下両面に近いほど大きく変形していることを特徴とする
立体状不織布。 - 【請求項4】 一枚あるいは複数枚積層した不織布に、
点状の接合部を形成し、不織布片からなるひだをその点
状の接合部で一体化することを特徴とする立体状不織布
の製造方法。 - 【請求項5】 円形の不織布を、一枚あるいは複数枚積
層し、円の中心に点状の接合部を形成することを特徴と
する球状不織布の製造方法。 - 【請求項6】 1枚あるいは複数枚積層した長尺の不織
布に間隔をあけて点状の接合部を形成し、この点状の接
合部を含むように所定形状に不織布を切断することを特
徴とする立体状不織布の製造方法。
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JP5062537A JP2864441B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 立体状不織布及びその製造方法 |
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JP5062537A JP2864441B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 立体状不織布及びその製造方法 |
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JP4522592B2 (ja) * | 2001-01-05 | 2010-08-11 | 株式会社クラレ | 球状繊維構造体およびその製造方法 |
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