JP2863831B2 - 金−イオン交換膜接合体の製造方法 - Google Patents
金−イオン交換膜接合体の製造方法Info
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- membrane assembly
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- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Fuel Cell (AREA)
- Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
- Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陽イオン交換膜の
表面に金を接合した金−イオン交換膜接合体の製造方法
に関する。
表面に金を接合した金−イオン交換膜接合体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】触媒金属とイオン交換膜との接合体は、
固体高分子電解質を用いる水、ハロゲン酸、ハロゲン化
物などの電解装置、燃料電池などの分野で使用されてい
る。
固体高分子電解質を用いる水、ハロゲン酸、ハロゲン化
物などの電解装置、燃料電池などの分野で使用されてい
る。
【0003】これらの電気化学プロセスに用いられる触
媒金属−イオン交換膜接合体は、主に白金族金属とイオ
ン交換膜との接合体である。特に、強酸性である過フル
オロカーボンスルホン酸型陽イオン交換膜を用いる装置
においては、高度の化学的安定性と耐久性とが求められ
るので、貴金属とある種の金属酸化物のみが電極触媒と
して使用可能である。
媒金属−イオン交換膜接合体は、主に白金族金属とイオ
ン交換膜との接合体である。特に、強酸性である過フル
オロカーボンスルホン酸型陽イオン交換膜を用いる装置
においては、高度の化学的安定性と耐久性とが求められ
るので、貴金属とある種の金属酸化物のみが電極触媒と
して使用可能である。
【0004】白金族金属とイオン交換膜とからなる接合
体としては、例えば、Pt/M/Pt、Pt/M/Rh、Pt/M/Pt-Ir、Pd/
M/Pt(Mは、膜を表す)などが知られており、その製造
方法は、湿式法と乾式法とに大別される。より具体的
に、湿式法としては、浸透法(特公昭56−36873
号公報など参照)および吸着還元・成長法(特公昭58
−47471号公報、特公昭59−33667号公報、
特公平2−20709号公報など参照)が、また乾式法
としては、ホットプレス法(特開昭52−78788号
公報など参照)が知られており、すでに実用に耐える白
金族金属−イオン交換膜接合体が得られている。
体としては、例えば、Pt/M/Pt、Pt/M/Rh、Pt/M/Pt-Ir、Pd/
M/Pt(Mは、膜を表す)などが知られており、その製造
方法は、湿式法と乾式法とに大別される。より具体的
に、湿式法としては、浸透法(特公昭56−36873
号公報など参照)および吸着還元・成長法(特公昭58
−47471号公報、特公昭59−33667号公報、
特公平2−20709号公報など参照)が、また乾式法
としては、ホットプレス法(特開昭52−78788号
公報など参照)が知られており、すでに実用に耐える白
金族金属−イオン交換膜接合体が得られている。
【0005】一方、金は、白金族金属とは異なる特有の
触媒特性を有しているので、密着性に優れた金−イオン
交換膜接合体を得ることができれば、有機電解、回収CO
2の還元による有用物質の合成など環境化学などの分野
での広い応用が期待される。金−イオン交換膜接合体の
作製方法としては、陰イオンである塩化金酸イオン(Au
Cl4 -)とアルカリ性のヒドラジン水溶液を用いた浸透法
が知られている(Electrochim. Acta.,31, 193(198
6))が、さらに膜と金層との接触面積の大きい金−イ
オン交換膜接合体を作製することができれば、十分な活
性表面積と密着性とが得られ、各種電解反応の効率およ
び接合体の耐久性の向上が実現できる可能性がある。
触媒特性を有しているので、密着性に優れた金−イオン
交換膜接合体を得ることができれば、有機電解、回収CO
2の還元による有用物質の合成など環境化学などの分野
での広い応用が期待される。金−イオン交換膜接合体の
作製方法としては、陰イオンである塩化金酸イオン(Au
Cl4 -)とアルカリ性のヒドラジン水溶液を用いた浸透法
が知られている(Electrochim. Acta.,31, 193(198
6))が、さらに膜と金層との接触面積の大きい金−イ
オン交換膜接合体を作製することができれば、十分な活
性表面積と密着性とが得られ、各種電解反応の効率およ
び接合体の耐久性の向上が実現できる可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、密
着性に優れ、接触抵抗および表面抵抗の小さい金−イオ
ン交換膜接合体の製造方法を提供することを主な目的と
する。
着性に優れ、接触抵抗および表面抵抗の小さい金−イオ
ン交換膜接合体の製造方法を提供することを主な目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ジエチレンジ
アミン金(III)塩化物([Au(en)2]Cl3;以下において
は、「ジエチレンジアミン金(III)塩化物」を単に
「金(III)エチレンジアミン錯体」或いは「金錯体」
ということがある)が、陽イオン交換膜に対する吸着性
に非常に優れていることを見出した。また、陽イオン交
換膜に吸着されたこの金錯体について、従来から公知の
種々の還元剤の作用を検討した結果、密着性、純度およ
び各種電極特性に優れた金層を析出させるためには、水
素化ホウ素塩やアスコルビン酸或いはその塩などによる
還元が好適であり、還元後の膜中における未反応の金錯
体の残存量も少ないことを見出した。
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、ジエチレンジ
アミン金(III)塩化物([Au(en)2]Cl3;以下において
は、「ジエチレンジアミン金(III)塩化物」を単に
「金(III)エチレンジアミン錯体」或いは「金錯体」
ということがある)が、陽イオン交換膜に対する吸着性
に非常に優れていることを見出した。また、陽イオン交
換膜に吸着されたこの金錯体について、従来から公知の
種々の還元剤の作用を検討した結果、密着性、純度およ
び各種電極特性に優れた金層を析出させるためには、水
素化ホウ素塩やアスコルビン酸或いはその塩などによる
還元が好適であり、還元後の膜中における未反応の金錯
体の残存量も少ないことを見出した。
【0008】すなわち、本発明は、下記の金−イオン交
換膜接合体の製造方法を提供するものである; 1.陽イオン交換膜に陽イオン性の金エチレンジアミン
錯体をイオン交換吸着させた後、還元剤水溶液に浸漬し
て膜表面に金を析出させることを特徴とする金−イオン
交換膜接合体の製造方法。
換膜接合体の製造方法を提供するものである; 1.陽イオン交換膜に陽イオン性の金エチレンジアミン
錯体をイオン交換吸着させた後、還元剤水溶液に浸漬し
て膜表面に金を析出させることを特徴とする金−イオン
交換膜接合体の製造方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で使用する金(III)エチ
レンジアミン錯体は、J. Am. Chem. Soc., 73, 4722(19
51) に記載されており、容易に合成および単離でき、ま
た水溶液中でも比較的安定である。
レンジアミン錯体は、J. Am. Chem. Soc., 73, 4722(19
51) に記載されており、容易に合成および単離でき、ま
た水溶液中でも比較的安定である。
【0010】本発明においては、まず陽イオン交換膜
(例えば、過フルオロカーボンスルホン酸型の陽イオン
交換膜;以下においては、「陽イオン交換膜」を単に
「イオン交換膜」ということがある)に金(III)エチ
レンジアミン錯体をイオン交換吸着させる。この吸着操
作により、金(III)エチレンジアミン錯体は、イオン
交換膜中の陽イオンとイオン交換され、イオン交換膜中
に取り込まれる(吸着過程)。
(例えば、過フルオロカーボンスルホン酸型の陽イオン
交換膜;以下においては、「陽イオン交換膜」を単に
「イオン交換膜」ということがある)に金(III)エチ
レンジアミン錯体をイオン交換吸着させる。この吸着操
作により、金(III)エチレンジアミン錯体は、イオン
交換膜中の陽イオンとイオン交換され、イオン交換膜中
に取り込まれる(吸着過程)。
【0011】吸着操作は、通常、濃度10-4〜10-1mol/l
程度(より好ましくは10-3〜10-2mol/l程度)、温度10
〜80℃程度(より好ましくは20〜40℃程度)、pH2〜1
0程度(より好ましくはpH3〜5程度)の金錯体の水溶液
にイオン交換膜を浸漬して、行う。金(III)エチレン
ジアミン錯体の陽イオン交換膜への吸着速度は非常に速
く、通常温度25℃で約2時間の浸漬により、理論吸着量
(金の重量として0.8mg/cm2)に達する。もちろん、そ
れ以上の時間、例えば、一晩浸漬した状態で放置しても
良く、或いは撹拌下に浸漬しても差し支えない。
程度(より好ましくは10-3〜10-2mol/l程度)、温度10
〜80℃程度(より好ましくは20〜40℃程度)、pH2〜1
0程度(より好ましくはpH3〜5程度)の金錯体の水溶液
にイオン交換膜を浸漬して、行う。金(III)エチレン
ジアミン錯体の陽イオン交換膜への吸着速度は非常に速
く、通常温度25℃で約2時間の浸漬により、理論吸着量
(金の重量として0.8mg/cm2)に達する。もちろん、そ
れ以上の時間、例えば、一晩浸漬した状態で放置しても
良く、或いは撹拌下に浸漬しても差し支えない。
【0012】上記の様にして、金錯体の吸着操作を終え
たイオン交換膜を水洗した後、還元剤水溶液で処理する
ことにより、金の触媒層を形成させる(還元過程)。
たイオン交換膜を水洗した後、還元剤水溶液で処理する
ことにより、金の触媒層を形成させる(還元過程)。
【0013】還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化ホウ素カリウムなどの水素化ホウ素塩、アス
コルビン酸、アスコルビン酸ナトリウムなどの塩類の少
なくとも1種を使用する。イオン交換膜表面に金層を析
出させるためには、初期に析出した金層上で膜内の金錯
体と外部の還元剤とが最適条件下に拡散し、金層を連続
的に成長させる必要がある。このためには、還元剤とし
ては、陽イオン交換膜に対する吸着性のない陰イオン性
のもので、適切な還元力を有するものが適している。ま
た、吸着種として用いた金錯体の膜中の拡散速度と還元
剤の膜への透過度とが適当な範囲内にあることも重要な
要素である。この様な要件を充足するには、還元操作に
おいて、還元剤濃度、温度、pHなどの処理条件を適切に
調整することが重要である。本発明においては、還元剤
濃度を10-4〜10-1mol/l程度(より好ましくは10-3〜10
-2mol/l程度)、温度を20〜90℃程度(より好ましくは4
0〜80℃程度)、pH2〜10程度(より好ましくは3〜9程
度)として、上記の還元処理を行う。
ム、水素化ホウ素カリウムなどの水素化ホウ素塩、アス
コルビン酸、アスコルビン酸ナトリウムなどの塩類の少
なくとも1種を使用する。イオン交換膜表面に金層を析
出させるためには、初期に析出した金層上で膜内の金錯
体と外部の還元剤とが最適条件下に拡散し、金層を連続
的に成長させる必要がある。このためには、還元剤とし
ては、陽イオン交換膜に対する吸着性のない陰イオン性
のもので、適切な還元力を有するものが適している。ま
た、吸着種として用いた金錯体の膜中の拡散速度と還元
剤の膜への透過度とが適当な範囲内にあることも重要な
要素である。この様な要件を充足するには、還元操作に
おいて、還元剤濃度、温度、pHなどの処理条件を適切に
調整することが重要である。本発明においては、還元剤
濃度を10-4〜10-1mol/l程度(より好ましくは10-3〜10
-2mol/l程度)、温度を20〜90℃程度(より好ましくは4
0〜80℃程度)、pH2〜10程度(より好ましくは3〜9程
度)として、上記の還元処理を行う。
【0014】上記の還元過程において、他の還元剤、例
えばジメチルアミンボラン、ヒドラジンなどを使用する
場合には、確かに金(III)エチレンジアミン錯体は還
元されるが、本発明の所望の効果は得られない。より具
体的には、ジメチルアミンボランは、金の自己触媒反応
を促進する還元剤として知られているが、本発明で使用
すると、還元反応の調整が困難であり、イオン交換膜内
部にまで金が析出しやすくなる。ヒドラジンを使用する
場合にも、膜内部にまで浸透するので、膜表面に良好な
金被覆層が形成されず、膜内への金錯体吸着量に対する
膜表面への金の析出率は極めて低い。
えばジメチルアミンボラン、ヒドラジンなどを使用する
場合には、確かに金(III)エチレンジアミン錯体は還
元されるが、本発明の所望の効果は得られない。より具
体的には、ジメチルアミンボランは、金の自己触媒反応
を促進する還元剤として知られているが、本発明で使用
すると、還元反応の調整が困難であり、イオン交換膜内
部にまで金が析出しやすくなる。ヒドラジンを使用する
場合にも、膜内部にまで浸透するので、膜表面に良好な
金被覆層が形成されず、膜内への金錯体吸着量に対する
膜表面への金の析出率は極めて低い。
【0015】これに対し、本発明方法は、操作上におい
ても、また得られる金−イオン交換膜接合体において
も、従来技術に比して多くの利点を有している。すなわ
ち、本発明方法では、還元反応中のpHの厳密な調整が不
必要であり、しかも短時間で還元操作が完了する。さら
に、水素化ホウ素塩および/またはアスコルビン酸或い
はその塩の水溶液による還元によりイオン交換膜表面に
形成される金層は、密着性に優れた均一な接合層であ
る。特に、アスコルビン酸塩を用いた場合には、表面抵
抗の非常に小さい金層が得られるなど、電極材料に適し
た特性が得られる。
ても、また得られる金−イオン交換膜接合体において
も、従来技術に比して多くの利点を有している。すなわ
ち、本発明方法では、還元反応中のpHの厳密な調整が不
必要であり、しかも短時間で還元操作が完了する。さら
に、水素化ホウ素塩および/またはアスコルビン酸或い
はその塩の水溶液による還元によりイオン交換膜表面に
形成される金層は、密着性に優れた均一な接合層であ
る。特に、アスコルビン酸塩を用いた場合には、表面抵
抗の非常に小さい金層が得られるなど、電極材料に適し
た特性が得られる。
【0016】次いで、得られた金−イオン交換膜接合体
を、硫酸などの酸の水溶液および水で処理することによ
り、イオン交換膜中に残存している吸着物を除去する。
を、硫酸などの酸の水溶液および水で処理することによ
り、イオン交換膜中に残存している吸着物を除去する。
【0017】かくして、金錯体の吸着量の95%以上が金
として膜表面に析出し、0.8mg/cm2程度、厚さ0.6μm程
度までの金層を膜表面に析出させることが可能である。
もっとも、必要ならば、金錯体の吸着量を制限すること
により、それ以下の任意の金量の接合も可能である。
として膜表面に析出し、0.8mg/cm2程度、厚さ0.6μm程
度までの金層を膜表面に析出させることが可能である。
もっとも、必要ならば、金錯体の吸着量を制限すること
により、それ以下の任意の金量の接合も可能である。
【0018】本発明による金−イオン交換膜接合体の金
層の厚さをさらに厚くする必要がある場合には、接合体
をさらに市販の無電解金めっき液(例えば、シアン化金
カリウム、シアン化カリウムを主成分とするめっき液)
で処理することにより、金層を約4μm程度までの任意の
厚みに成長させることができる(成長過程)。
層の厚さをさらに厚くする必要がある場合には、接合体
をさらに市販の無電解金めっき液(例えば、シアン化金
カリウム、シアン化カリウムを主成分とするめっき液)
で処理することにより、金層を約4μm程度までの任意の
厚みに成長させることができる(成長過程)。
【0019】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。
に説明する。
【0020】実施例1 50mm×40mmの過フルオロカーボンスルホン酸型陽イオン
交換膜(商標「ナフィオン117」、デュポン社製)を10
%塩酸と水でそれぞれ30分煮沸して、前処理した後、金
(III)錯体溶液(7×10-3mol/l)に浸漬し、25℃で16
時間撹拌することにより、金(III)錯体を膜中に飽和
吸着させた。
交換膜(商標「ナフィオン117」、デュポン社製)を10
%塩酸と水でそれぞれ30分煮沸して、前処理した後、金
(III)錯体溶液(7×10-3mol/l)に浸漬し、25℃で16
時間撹拌することにより、金(III)錯体を膜中に飽和
吸着させた。
【0021】次いで、この金(III)錯体を吸着したイ
オン交換膜を水洗し、8×10-3mol/lの水素化ホウ素ナト
リウム水溶液を用いて60〜80℃で5時間還元し、陽イオ
ン交換膜表面への金の接合を行った。次いで、10%硫酸
および熱水で順次処理することにより、膜中に僅かに残
存する金錯体を除去した。
オン交換膜を水洗し、8×10-3mol/lの水素化ホウ素ナト
リウム水溶液を用いて60〜80℃で5時間還元し、陽イオ
ン交換膜表面への金の接合を行った。次いで、10%硫酸
および熱水で順次処理することにより、膜中に僅かに残
存する金錯体を除去した。
【0022】得られた金−イオン交換膜接合体における
金層の物性を表1に示す。
金層の物性を表1に示す。
【0023】表1に示す結果から、本発明方法によれ
ば、膜表面に約0.8mg/cm2で厚さ0.6μmの金層が形成さ
れていることが明らかである。また、金粒子の結晶子サ
イズは比較的大きく、均一な金層が膜表面に形成された
ことが明らかである。
ば、膜表面に約0.8mg/cm2で厚さ0.6μmの金層が形成さ
れていることが明らかである。また、金粒子の結晶子サ
イズは比較的大きく、均一な金層が膜表面に形成された
ことが明らかである。
【0024】実施例2 還元剤水溶液として2×10-3mol/lのアスコルビン酸ナト
リウム水溶液を用いる以外は実施例1と同様にして金−
イオン交換膜接合体を得た。その金層の物性を表1に示
す。
リウム水溶液を用いる以外は実施例1と同様にして金−
イオン交換膜接合体を得た。その金層の物性を表1に示
す。
【0025】実施例1において得られた接合体と析出
量、厚さともに同程度の金層が膜表面に形成され、金粒
子の結晶子サイズが比較的大きいことが明らかである。
また、表面抵抗が小さく、外観の色にも優れているな
ど、電導性に優れた金層が均一にイオン交換膜表面に接
合されていることが明らかである。
量、厚さともに同程度の金層が膜表面に形成され、金粒
子の結晶子サイズが比較的大きいことが明らかである。
また、表面抵抗が小さく、外観の色にも優れているな
ど、電導性に優れた金層が均一にイオン交換膜表面に接
合されていることが明らかである。
【0026】
【表1】
【0027】注:金層の接触抵抗は、接合体5mm当たり
の値である。
の値である。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、次の様な効果が奏され
る。
る。
【0029】(1)陽イオン交換膜と金との密着性およ
び金層の電導性に優れた金−陽イオン交換膜接合体の作
製が可能である。
び金層の電導性に優れた金−陽イオン交換膜接合体の作
製が可能である。
【0030】(2)本発明方法により得られる金−イオ
ン交換膜接合体は、電極材料として有用である。
ン交換膜接合体は、電極材料として有用である。
【0031】(3)本発明方法で得られた接合体上にさ
らに金層を成長させることにより、固体高分子電解質を
用いた各種電解槽での実用上の使用に耐える、触媒電極
接合体を得ることができる。
らに金層を成長させることにより、固体高分子電解質を
用いた各種電解槽での実用上の使用に耐える、触媒電極
接合体を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C25B 1/00 - 15/08
Claims (1)
- 【請求項1】陽イオン交換膜に陽イオン性の金エチレン
ジアミン錯体をイオン交換吸着させた後、還元剤水溶液
に浸漬して膜表面に金を析出させることを特徴とする金
−イオン交換膜接合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8185657A JP2863831B2 (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 金−イオン交換膜接合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8185657A JP2863831B2 (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 金−イオン交換膜接合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH108285A JPH108285A (ja) | 1998-01-13 |
JP2863831B2 true JP2863831B2 (ja) | 1999-03-03 |
Family
ID=16174600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8185657A Expired - Lifetime JP2863831B2 (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 金−イオン交換膜接合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2863831B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10030450B4 (de) * | 1999-06-21 | 2006-11-09 | Honda Giken Kogyo K.K. | Aktive Festpolymerelektrolytmembran in einer Brennstoffzelle vom Festpolymertyp und Verfahren zu deren Herstellung, sowie deren Verwendung in einer Brennstoffzelle vom Festpolymertyp |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1069610A2 (en) * | 1990-01-08 | 2001-01-17 | Lsi Logic Corporation | Refractory metal deposition process for low contact resistivity to silicon and corresponding apparatus |
-
1996
- 1996-06-25 JP JP8185657A patent/JP2863831B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10030450B4 (de) * | 1999-06-21 | 2006-11-09 | Honda Giken Kogyo K.K. | Aktive Festpolymerelektrolytmembran in einer Brennstoffzelle vom Festpolymertyp und Verfahren zu deren Herstellung, sowie deren Verwendung in einer Brennstoffzelle vom Festpolymertyp |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH108285A (ja) | 1998-01-13 |
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