JP2863461B2 - 走査装置 - Google Patents

走査装置

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JP2863461B2
JP2863461B2 JP7141511A JP14151195A JP2863461B2 JP 2863461 B2 JP2863461 B2 JP 2863461B2 JP 7141511 A JP7141511 A JP 7141511A JP 14151195 A JP14151195 A JP 14151195A JP 2863461 B2 JP2863461 B2 JP 2863461B2
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洋 三枝
一雄 小林
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は,たとえばファクシミ
リ等において画像の記録または読取を行うための走査装
置に関する。 【0002】 【従来の技術】図6は,たとえばファクシミリにおいて
画像の記録を行うために実施されている走査方法の従来
例を示す。 【0003】同図に示す走査方法では,画素の記録を行
う変換素子が副走査方向Yにl個配列された走査子を使
い,この走査子Aの位置を主走査方向Xに1画素幅pの
ピッチで移動させながら各ピッチごとに変換素子に画素
の記録を行わせる。 【0004】これにより,各移動ピッチごとにl個ずつ
の画素が記録される。主走査方向Xの画素数がn個なら
ば,その主走査方向Xの走査を1回行うごとにl×nの
画素P11〜Pl1,P12〜Pl2,P13〜Pl
3,…,P1n-1〜Pln-1,P1n〜Plnが記録され
る。つまり,主走査方向Xの走査を1回行うごとにlラ
イン分の画像が記録される。したがって,主走査方向X
の走査を1回行うごとに,記録媒体の位置を副走査方向
Yにlライン分移動させることを繰り返すことによっ
て,二次元の画像を記録して行くことができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし,かかる構成に
よれば,主走査方向Xの解像度および走査速度を高める
ことが難しいという問題点があった。 【0006】上述の問題は以下の理由で生じる。すなわ
ち,主走査方向Xの解像度は走査子の移動精度に依存す
る。解像度を高めるためには,画素の記録または読取り
を密に行わせる必要がある。このためには,走査子Aの
主走査方向Xの移動ピッチを小さくしなければならな
い。ところが,移動ピッチを小さくすることは,走査子
Aを駆動する機構の精度によって制限される。たとえ
ば,この種の駆動機構にはリニアモータが使われている
が,このリニアモータで可能な最小移動ピッチはせいぜ
い100μm程度である。したがって,これ以上の高解
像度を得ることは困難である。なお,移動ピッチを小さ
くするだけならば,たとえばロータリー式のステッピン
グモータなどを使えば可能になるが,その代わりに,移
動速度は著しく低下し,機構は非常に複雑になるなど,
別の問題が生じる。 【0007】また,走査速度を高めるためには,副走査
方向Yに配列する変換素子の数lを多くして,走査子A
が主走査方向Xを1回移動するごとに走査されるライン
数lを多くすることが考えられる。しかし,この種の走
査方法では,画素の記録または読取りの順序とが異な
る。たとえば,第6図に示した例では,画素の記録は,
P11〜Pl1,P12〜Pl2,…,P1n〜Pln
の順で行われるが,画素信号の入力は,P11〜Pl
1,P21〜P2n,…,Pl1〜Plnの順で行われ
る。このため,その順序の入れ替えのために,一度に走
査されるライン数lに主走査方向Xの画素数nを乗じた
数(l×n)の記憶容量をもつバッファメモリが必要と
なる。したがって,走査速度を高めるために副走査方向
Yに配列される変換素子数lを多くすると,上記バッフ
ァメモリの容量を大幅に増大させなければならなくな
る,という困難がともなう。 【0008】そのほか,上述の問題を解決する手段とし
て,多数の変換素子を副走査方向Yと主走査方向Xにマ
トリックス状に密に配列することが考えられる。しか
し,この方法では,たとえば熱記録素子などでは,個々
の素子からそれぞれに引き出されるリード配線のスペー
スが確保しにくくなるといった問題が生じる。 【0009】この発明は,上述の問題点に鑑みてなされ
たもので,機構の複雑化やバッファメモリの容量増など
の困難をともなうことなく,また変換素子の種類を限定
することなく,解像度および走査速度の向上を可能にす
る走査装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は上述の問題点を
解決するために、画素の走査を行う変換素子を副走査方
向にK個(Kは2以上)配列してなる変換素子群列がM
列(Mは2以上の整数)設けられ、且つ主走査方向にM
画素分の幅をもつ領域が主走査方向にN面(NはM以上
の整数)連続して配列した長さを有し、前記N面の中の
任意のM面の領域内に前記変換素子群列が1列ずつ振り
分けられて配置されているとともに、各変換素子群列が
互いに隣接せず、かつ各領域内における前記変換素子群
列の主走査方向への配置位置が、領域毎に異ならせて配
置された走査子と、この走査子をM画素幅のピッチで主
走査方向に相対的に移動させる駆動機構手段とを備えた
ことを特徴とする。 【0011】 【作用】本発明は、上記構成により、走査密度を低下さ
せずに、走査子の移動にピッチだけを複数画素幅に拡大
することが簡単に行えるようになる。これとともに、移
動ピッチが大きくなることによって、走査速度も高めら
れるようになる。 【0012】また、上記構成によれば、副走査方向に配
列される変換素子の数を増やさなくても解像度と走査速
度を高めることができるので、画素信号の入出力順と画
素の走査順を入替えるためのバッファメモリの容量を増
設しなくても済む。 【0013】さらに、上記構成により、少なくとも3列
以上の変換素子群が互いに隣接して並ぶことは避けられ
る。したがって、熱記録素子などにおいて、個々の素子
からそれぞれに引き出される配線のスペースも容易に確
保することができる。 【0014】以上のようにして、機構の複雑化やバッフ
ァメモリの容量増などの困難をともなうことなく、ま
た、変換素子の種類を限定されることなく、解像度およ
び走査速度を高めることが可能になる。 【0015】 【実施例】図1(a)(b)はこの発明の一実施例によ
る走査装置の概要を示す。 【0016】同図(a)はファクシミリ等の画像記録部
に使われる走査子Aを示す。図中の実線で示す小円はそ
れぞれ変換素子Cを示し,破線で示す小円はそれぞれ1
画素分のスペースを示す。 【0017】走査子Aには,画素の記録を行う変換素子
Cが,次のように配設されている。すなわち,画素の記
録または読取りを行う変換素子Cが副走査方向YにK個
(Kは1以上の整数)配列されてなる変換素子群B1,
B2がM列(Mは2以上の整数)設けられる一方,主走
査方向XにM画素分の幅をもつ領域R1,R2が主走査
方向XにN面(NはM以上の整数)連続して形成されて
いる。このN面の中の任意のM面の領域R1,R2内に
上記変換素子群B1,B2が1列ずつ振り分けられて配
置されている。これとともに,各領域R1,R2内にお
ける変換素子群B1,B2の主走査方向Xへの配置位置
が領域R1,R2ごとに異ならせられている。なお,変
換素子Cとしては,たとえば熱記録素子が使用される。 【0018】以上のような走査子AをM画素幅のピッチ
で主走査方向Xに相対移動させながら各ピッチごとに上
記M列の変換素子群M1,B2に画素の記録または読取
りを行わせる。 【0019】ここで,この実施例ではKが3,Mが2,
Nが2にそれぞれ設定されている。したがって,各変換
素子群B1,B2はそれぞれ3個ずつの変換素子Cが副
走査方向Yに配列されいている(K=3)。この変換素
子群B1,B2は2列設けられている(M=2)。領域
R1,R2は2面設けられている(N=2)。各領域B
1,B2はそれぞれ2画素分の幅2pをもっている(M
=2)。 【0020】また,第1列目の変換素子群B1は第1の
領域R1内の第1列目に配置されている。第2の変換素
子群B2は,第1の領域R1内における変換素子B1の
配置位置とは異なる位置,すなわち第2の領域R2内の
第2列目に配置されている。 【0021】同図(b)は上記走査子Aによる走査動作
を時刻T1,T2,T3,T4,…の順に分けて示す。
各時刻T1,T2,T3,T4,…の時間間隔はそれぞ
れ,上記走査子Aの移動が1回行われるごとの時間間隔
に相当している。また,図中の実線で示す小円は各変換
素子Cの実位置を示し,破線で示す小円は各変換素子C
による記録の跡を示す。 【0022】同図(b)において,時刻T1のときに
は、第2領域R2内の変換素子群B2が2列目の記録位
置にて記録を行う。このとき,第1領域R1内の変換素
子群B1は列外に位置している。 【0023】時刻がT1からT2に通過する間に走査子
Aは1回移動させられる。この1回の移動によって,走
査子Aは主走査方向Xに2画素幅2pだけ移動させられ
る 時刻T2になると、第1領域R1内の変換素子群B1が
第1列目の記録位置にて記録を行う。これと同時に,第
2領域R2内の変換素子群B2が,前回(T1)の記録
位置よりも2画素幅2p先の4列目の記録位置にて記録
を行う。 【0024】時刻T3になると,第1領域R1内の変換
素子群B1が前回(T2)の記録位置よりも2画素幅2
p先の3列目の記録位置にて記録を行う。これと同時
に、第2領域R2内の変換素子群B2が、前回(T2)
の記録位置よりも2画素幅2p先の6列目の記録位置に
て記録を行う。 【0025】さらに、時刻T4になると、前回と同様
に、各領域R1,R2内の変換素子群B1,B2はそれ
ぞれ、前回よりも2画素幅2p先の5列目と8列目の記
録位置にて記録を行う。 【0026】このように、走査子Aの方は1回に2画素
幅2pのピッチで移動させられるが、記録の方は結果的
に1画素幅ずつ詰めて行われる。つまり、記録密度を低
下させずに、走査子Aの移動ピッチだけが1画素幅の間
隔から2画素分の幅に拡大されている。これによって、
機構の複雑化をともなうことなく、解像度を高めること
が簡単に行えるようになる。これとともに、移動ピッチ
が拡大されることによって、走査速度も高められるよう
になる。 【0027】また、上述の構成によれば、副走査方向Y
に配列される変換素子Cの数を増やさなくても解像度と
走査速度を高めることができるので、画素新郷の入出力
順と画素の記録順を入れ替えるためのバッファメモリの
容量を増設しなくても済む。 【0028】さらに、上述の構成によれば、それぞれに
M画素分の幅をもつM面の領域R1,R2内に上記変換
素子郡B1,B2が1列ずつ振分けられて配置されるの
で、少なくとも3列以上の変換素子群が互いに隣接して
並ぶことは避けられる。したがって、たとえば熱記録素
子などにおいては、個々の素子からそれぞれに引き出さ
れる配線のスペースも容易に確保することができる。 【0029】以上のようにして、機構の複雑化やバッフ
ァメモリの容量増などの困難をともなうことなく、ま
た、変換素子Cの種類を限定されることなく、解像度お
よび走査速度を高めることなく、解像度および走査速度
を高めることが可能になる。 【0030】図2(a)(b)はこの発明の第2の実施
例による走査装置の概要を示す。上述した実施例の場合
と同様、同図(a)は走査子Aを示し、同図(b)はそ
の走査子Aによる走査動作を時刻T1,T2,T3,…
の順に分けて示す。 【0031】上述した実施例との相違点を示すと、この
第2の実施例では、上記MとNが3に設定されている。
したがって、領域R1,R2,R3は3面設けられてい
る。各領域R1,R2,R3内における変換素子群B
1,B2,B3の配置位置は、上述の実施例と同様、領
域ごとにそれぞれ異なっている。すなわち、最初の変換
素子群B1は領域R1の第1列目、次の変換素子群B2
は領域R2の第2列目、3番目の変換素子群B3は領域
R3の第3列目に配置されている。これにともない、走
査子Aの移動は3画素幅3pのピッチで行われる。 【0032】図3(a)(b)はこの発明の第3の実施
例による走査装置の概要を示す。同図においても、
(a)は走査子Aを示し、(b)はその走査子Aによる
走査動作を時刻T1,T2,T3,…の順に分けて示
す。 【0033】この第3の実施例では、上記MとNは第2
の実施例と同じ(M=3,N=3)であるが、各領域R
1,R2,R3内における変換素子群B1,B2,B3
の配置状態が異なっている。すなわち、この実施例で
は、最初の変換素子群B1は領域R1の第2列目、次の
変換素子群B2は領域R2の第1列目、3番目の変換素
子群B3は領域R3の第3列目に配置されている。この
ような配置状態でも、走査子Aを3画素幅3pのピッチ
で移動させながら、1画素幅ずつの密度で記録を行うこ
とができる。 【0034】図4(a)(b)はこの発明の第4の実施
例による走査装置の概要を示す。同図においても、
(a)は走査子Aを示し、(b)はその走査子Aによる
走査動作を時刻T1,T2,T3,…の順に分けて示
す。 【0035】この第4の実施例では、最初の変換素子群
B1は領域R1の第3列目、次の変換素子群B2は領域
R2の第1列目、3番目の変換素子群B3は領域R3の
第2列目に配置されている。この場合も、走査子Aを3
画素幅3pのピッチで移動させながら、1画素幅ずつの
密度で記録を行うことができる。 【0036】図5(a)(b)はこの発明の第5の実施
例による走査装置の概要を示す。同図においても、
(a)は走査子Aを示し、(b)はその走査子Aによる
走査動作を時刻T1,T2,T3,T4,…の順に分け
て示す。 【0037】この第5の実施例では、上記Mは3に設定
されているが、上記Nはそれよりも多い4に設定されて
いる。したがって、領域R1,R2,R3,R4は4面
設けられている。この4面の中から任意に選ばれた3面
の領域R1,R2,R4に変換素子群B1,B2,B3
が1列ずつ振り分けられて配置されている。すなわち、
第1番目の領域R1の第1列目、第2番目の領域R2の
第2列目、第4番目の領域R4の第3列目にそれぞれ変
換素子群B1,B2,B3が振り分けられて配置されて
いるが、第3の領域R3は空席のままとなっている。 【0038】一方、走査子Aの移動は3画素3pのピッ
チで行われている。このような配置状態でも、走査子A
を3画素幅3pのピッチで移動させながら、1画素幅ず
つの密度で記録を行うことができる。 【0039】なお、上述した実施例では、変換素子Cが
感熱素子などの記録素子であったが、たとえばフォトダ
イオードあるいはCCD(電荷結合素子)などの読取素
子とした場合にも同様の効果が得られる。 【0040】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明は、走査子として副走査方向にK個(Kは2以上)配
列してなる変換素子群をM列(Mは2以上の整数)設
け、且つ主走査方向にM画素分の幅を持つ領域が主走査
方向にN面(NはM以上の整数)連続して配列し、この
N面の中にM面の領域内に前期変換素子群が1列ずつ振
り分けられて配置されているとともに、各領域内におけ
る変換素子群の主走査方向への配置位置を領域毎になら
せ、M画素幅のピッチで主走査方向に相対的に移動させ
るようにしたので、走査密度を低下させずに、走査子の
移動ピッチだけを複数画素幅に拡大することができ、こ
れによって、機構の複雑化やバッファメモリの容量増な
どの困難をともなうことなく、また、変換素子の種類を
限定されることなく、解像度および走査速度を高めるこ
とが可能になるという優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】(a)この発明の一実施例による走査装置の概
要を示す平面図 (b)この発明の一実施例による走査装置の概要を示す
平面図 【図2】(a)この発明の第2の実施例による走査装置
の概要を示す平面図 (b)この発明の第2の実施例による走査装置の概要を
示す平面図 【図3】(a)この発明の第3実施例による走査装置の
概要を示す平面図 (b)この発明の第3実施例による走査装置の概要を示
す平面図 【図4】(a)この発明の第4実施例による走査装置の
概要を示す平面図 (b)この発明の第4実施例による走査装置の概要を示
す平面図 【図5】 (a)この発明の第4実施例による走査装置の概要を示
す平面図 (b)この発明の第5実施例による走査装置の概要を示
す平面図 【図6】従来の走査方法の概要を示す平面図 【符号の説明】 A 走査子 B1 変換素子群 B2 変換素子群 B3 変換素子群 C 記録または読出しを行う変換素子 X 主走査方向 Y 副走査方向 p 1画素幅 R1 領域 R2 領域 R3 領域 R4 領域 T1 時刻 T2 時刻 T3 時刻 T4 時刻
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.画素の走査を行う変換素子を副走査方向にK個(K
    は2以上)配列してなる変換素子群列がM列(Mは2以
    上の整数)設けられ、且つ主走査方向にM画素分の幅を
    もつ領域が主走査方向にN面(NはM以上の整数)連続
    して配列した長さを有し、前記N面の中の任意のM面の
    領域内に前記変換素子群列が1列ずつ振り分けられて配
    置されているとともに、各変換素子群列が互いに隣接せ
    ず、かつ各領域内における前記変換素子群列の主走査方
    向への配置位置が、領域毎に異ならせて配置された走査
    子と、この走査子をM画素幅のピッチで主走査方向に相
    対的に移動させる駆動機構手段とを備えた走査装置。
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