JP2862518B2 - インクジェット用記録液、及びこれを用いた記録方法 - Google Patents

インクジェット用記録液、及びこれを用いた記録方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
記録液、及びこれに熱エネルギーを作用させて吐出さ
せ、この記録液を以て記録を行う所謂、インクジェット
記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、記録時の騒
音の発生が少なく、高集積のヘッドを使用することによ
り、高解像の記録画像が高速で得られるという利点を有
している。
【0003】このようなインクジェット記録方式では、
インクとして各種の水溶性染料を水または、水と有機溶
剤との混合液に溶解させたものが使用されているが、水
溶性染料を用いた場合には、これらの水溶性染料は本来
耐光性が劣るため、記録画像の耐光性が問題になる場合
が多く、また、インクが水溶性であるため、記録画像の
耐水性が問題となる場合が多い。すなわち、記録画像に
雨、汗、あるいは飲食用の水がかかったりした場合、記
録画像がにじんだり、消失したりすることがある。
【0004】一方、ボールペンなどの染料を用いた文房
具においても同様の問題があり、耐光性、耐水性の問題
を解決するために種々の文房具用水性顔料インクの提案
がなされている。
【0005】水性顔料インク実用化のため、分散安定
性、ペン先でのインクの固化防止、ボールペンのボール
の摩耗防止を検討している例として特開昭58−803
68号公報、特開昭61−200182号公報、特開昭
61−247774号公報、特開昭61−272278
号公報、特開昭62−568号公報、特開昭62−10
1671,101672号公報等があげられ、最近で
は、水性顔料インクを用いたボールペンや、マーカーが
商品として市場にでるようになってきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
文房具用水性顔料インクを記録ヘッドのオリフィスから
記録液を飛翔させて記録を行う方式のインクジェット記
録装置に使用した場合、吐出安定性に著しい障害を起こ
し、印字不良を発生するという欠点があった。
【0007】特に、熱エネルギーを付与して液滴を吐出
させて記録を行うインクジェット方式においては、従来
の顔料インクを使用する場合、インクにパルスを印加す
るとその熱により薄膜抵抗体上に堆積物ができ、インク
の発泡が不完全になるために吐出の乱れや不吐出が発生
したり、薄膜抵抗体上に堆積物が発生していなくても発
泡が不完全で液滴の吐出が印加パルスに応答できないで
不吐出が発生する場合がある。
【0008】つまり、インクをノズル先端から安定に吐
出させるためには、インクが薄膜抵抗体上で所望の体積
で発泡し、さらに、所望の時間で発泡と消泡を繰り返す
ことができる性能をも有していなければならないが、従
来の文房具用インクではそれらの性能を満足していない
ため、インクジェット記録装置に充填し記録を行わせる
と上記のような種々の不都合なことが起こる。
【0009】そこで本発明の目的は、前述した従来技術
の問題点を解消し、印字物の堅牢性に優れることはもち
ろんのこと、駆動条件の変動や長時間の使用でも常に安
定した吐出を行うことが可能で、長期保存安定性に優れ
たインクジェット用記録液を提供することにある。
【0010】
〔アクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−マレイン酸エステル−無水マレイン酸共重合体〕
【0011】又、他の本発明は、記録ヘッド内の記録液
に熱エネルギーを作用させて吐出させ、この記録液を以
て記録を行う方法において、前記記録液として上記のイ
ンクジェット用記録液を適用することを特徴とする記録
方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明の記録液は顔料分散液を含有するも
のであるが、インクジェット記録方式において、実用的
に要求される熱安定性を具備している。
【0014】即ち、インクジェット記録装置は50μm
以下の吐出口からインクを吐出させるものであり、顔料
インクのような分散系を用いる場合、その粘性、分散体
の粒子径は吐出特性に大きな影響を与える。
【0015】本発明者らは、カーボンブラックを使用し
た水性顔料インクにおいて、インクの分散安定性を高め
る方法を鋭意検討したところ、カーボンブラックのpH
が、分散安定性に影響を及ぼしていることを見いだし、
カーボンブラックのpHが、中性もしくはアルカリ性の
顔料を用いてインクを調整すると、室温及び60℃,3
か月保存後も、経時変化は全く生じなかった。
【0016】カーボンブラックのpHが中性もしくはア
ルカリ性の時に、分散安定性が良好となる理由は定かで
はないが、推測するところによると、カーボンブラック
の表面が中性ないしアルカリ性であるため、本発明に用
いられる分散剤に付加されているカルボキシル基が吸着
しやすいためと考えられる。また、このような分散体の
粒子径は、分散剤の種類にかかわらず小さいので、吐出
性にすぐれている他、長期保存においても沈降、沈殿を
生じない。
【0017】本発明の記録液に含有されるカーボンブラ
ックは、好ましくは、そのpHが7から10のカーボン
ブラックであり、例えば、NO2300,NO900,
MCF88,NO33,NO4000B,NO40,N
O45,NO52,CF9,NO10B(三菱化成
製),Regal660R,Regal330R(キャ
ボット製),PRINTEX35(テグツサ製)等の市
販品、さらには本目的のために新たに製造されたもので
も使用可能である。
【0018】本発明で使用されるカーボンブラックの製
造方法はファーネス・ブラック法による。
【0019】ファーネス・ブラック法は天然ガスや石油
留分を原料として、高温雰囲気に保たれた密閉式反応炉
中に、原料を噴霧し、熱分解するものである。
【0020】ここで、本発明で言うカーボンブラックの
pHとは、以下の測定方法によって得られる値を意味す
る。
【0021】即ち、カーボンブラック試料1〜10gを
ビーカーに量り採り、試料1gにつき10mlの割合で
水を加え、時計皿で覆い、15分間煮沸する(試料をぬ
れやすくするため、エタノール数滴を加えてもよ
い。)。煮沸後室温まで冷却し、傾斜法又は遠心分離法
によって上澄み液を除去して、泥状物を残す。この泥状
物中にガラス電極pH計の電極を入れ、JISZ880
2(pH測定方法)によってpHを測定する。この場
合、電極の挿入位置により測定値が変化することがある
から、ビーカーを動かして電極の位置を変えて電極面と
泥状面が十分に接触するように注意して量り、pH値が
一定になったときの値を読む。
【0022】本発明で使用するカーボンブラックの量は
重量比で3〜20重量%の範囲で用いる事が好ましい。
【0023】本発明の記録液に含有される分散剤として
は顔料分散に用いられる水溶性樹脂が使用でき、特に、
アクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共
重合体、スチレン−マレイン酸エステル−無水マレイン
酸共重合体が好適に用いられる。
【0024】これらの水溶性樹脂の重量平均分子量の測
定方法としては、種種の方法が上げられるが、BPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)等で測定す
るのが一般的である。尚、前記水溶性樹脂は、記録液全
重量に対して、0.1〜5重量%の範囲で含有される事
が好ましい。
【0025】又、一般にインクジェット用記録液に要求
される性能としては前記したインクの粘度、表面張力、
pH等の物性が挙げられるが、水性顔料インクのような
分散系では、これらの物性を満足していても、とりわ
け、熱エネルギーを付与して液滴を吐出させて記録を行
うインクジェット方式においては、インクの発泡が不安
定となる場合がある。
【0026】そこで本発明者らは水性顔料インクで熱的
に安定で、さらに、最適な発泡が可能なインクの性能を
鋭意研究した結果、好ましくは記録液においてカーボン
ブラックと水溶性樹脂の比率が3:1から10:1(重
量比)の範囲であると抵抗体上においてインクがどの様
な駆動条件でも正確に発泡し、さらには、長期にわたっ
ても薄膜抵抗体上に堆積物を発生しないことを見いだし
た。
【0027】つまり、カーボンブラックに対して多量に
余剰の水溶性樹脂がインク中に存在すると、薄膜抵抗体
上において所定の熱エネルギーを与えても、インクが発
泡しなかったり、パルス印加時の熱によってこれらの余
剰の水溶性樹脂が不溶物となり薄膜抵抗体上に堆積して
しまい、不吐出や印字の乱れを引き起こす原因となって
いた。
【0028】さらに、分散液中のカーボンブラックと水
溶性樹脂の総量は10%以上であることが好ましい。そ
の理由としては、分散液中に一定濃度以上のカーボンブ
ラックと水溶性樹脂が存在しないと分散を効率的に行い
最適な分散状態を得ることができないからである。
【0029】更に、本発明の記録液は、好ましくは、記
録液全体が中性又はアルカリ性に調整されていること
が、前記水溶性樹脂の溶解性を向上させ、一層の長期保
存性に優れた記録液とすることができるので望ましい。
本発明の記録液は中性又は塩基性のカーボンブラックを
用いるので、ほぼアルカリ性の記録液となるが、カーボ
ンブラックの種類によっては強アルカリ性を呈すること
もある。このような場合には、インクジェット記録装置
に使われている種々の部材の腐食の原因となる場合があ
るので好ましくは7〜10のpH範囲とされるのが望ま
しい。
【0030】pH調整剤としては、例えば、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等の各種有機アミン、
水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等
のアルカリ金属の水酸物等の無機アルカリ剤等があげら
れる。
【0031】以上の如きカーボンブラック及び水溶性樹
脂は水溶性液媒体中に分散又は溶解される。
【0032】本発明の記録液に於いて好適な水性液媒体
は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒であり、水として
は種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交
換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。
【0033】水と混合して使用される水溶性有機溶剤と
しては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノ
ール等の有機アミン類、メチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルア
ルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチ
ルアルコール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜4
のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトン
アルコール等のケトンまたはケトアルコール類;テトラ
ヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアル
キレングリコール類;エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコ
ール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等
のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレン
グリコール類;グリセリン;エチレングリコールモノメ
チル(またはエチル)エーテル、ジエチレングリコール
メチル(またはエチル)エーテル、トリエチレングリコ
ールモノメチル(またはエチル)エーテル等の多価アル
コールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピ
ロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等
があげられる。
【0034】これら多くの水溶性有機溶剤の中でも有機
アミン類は必須成分として本発明の記録液中に、好まし
くは記録液全体の0.001〜10重量%含有される。
【0035】又、有機アミン類以外の上記水溶性有機溶
剤については所望に応じて適宜選択され、適量が含有さ
れるが、中でもジエチレングリコール等の多価アルコー
ル、トリエチレングリコールモノメチル(またはエチ
ル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテ
ルが好ましい。
【0036】吐出の安定性を得るためにはエタノール、
あるいは、イソプロピルアルコールを3%以上添加する
ことが効果的であることを見いだした。これはエタノー
ル、イソプロピルアルコール溶剤を添加することによっ
て記録液の薄膜抵抗体上での発泡をより安定に行うこと
ができるからと考えられる。しかし、エタノール、イソ
プロピルアルコール溶剤を過剰に加えると印字物の印字
品位が損われるという欠点が生じるため、エタノール、
イソプロピルアルコール溶剤の適切な濃度は3〜10%
であることがわかった。さらにエタノール、イソプロピ
ルアルコール溶剤の効果として、分散液にこれら溶剤を
添加することにより、分散時における泡の発生を押え、
効率的な分散が行えることが挙げられる。
【0037】本発明の記録液中の上記水溶性有機溶剤の
含有量は、一般には記録液全重量の13〜50重量%の
範囲であり、使用する水は記録液全重量の10〜90重
量%である。
【0038】又、本発明の記録液は、上記の成分の他に
必要に応じて所望の物性値を持つ記録液とするために、
界面活性剤、消泡剤、防腐剤などを添加することがで
き、さらに、市販の水溶性染料などを添加することも可
能である。
【0039】界面活性剤としては脂肪酸塩類、高級アル
コール硫酸エステル塩類、液体脂肪油硫酸エステル塩
類、アルキルアリルスルホン酸塩類等の陰イオン界面活
性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオ
キシエチレンアルキルエステル類、ポリオキシエチレン
ソルビタンアルキルエステル類等の非イオン性界面活性
剤があり、これらの1種または、2種以上を適宜選択し
て使用できる。その使用量は分散剤により異なるが、イ
ンク全量に対して0.1から5重量%が望ましい。
【0040】この際、記録液の表面張力は30dyne
/cm以上になるように活性剤の添加する量を決定する
事が好ましい。なぜなら、記録液の表面張力がこれより
小さい値を示す事は、本発明のような記録方式において
はノズル先端のぬれによる印字よれ等好ましくない事態
を引き起こしてしまうからである。
【0041】以上述べた本発明の記録液の作成方法とし
ては、前述のカーボンブラックを分散剤を所定量のアミ
ン類を加えてアルカリ性にした水溶液中に混合した後、
後述する手段を用いて分散処理したものを分散液とし、
この分散液に前述した水溶性溶剤や、水等を添加し、前
述のpH調整剤を用いて記録液のpHを7以上の範囲に
なるように調整し記録液とする。また、この分散液中に
必要に応じて水溶性溶剤、消泡剤等を添加してもよく、
分散液そのものを記録液としてもよい。更に、必要に応
じて遠心分離処理を行ってもよい。
【0042】本発明に使用する分散機は、一般に使用さ
れる分散機なら、如何なるものでも良いが、たとえば、
ボールミル、ロールミル、サンドミルなどが挙げられ
る。その中でも、高速型のサンドミルが好ましく、たと
えば、スーパーミル、サンドグラインダー、ビーズミ
ル、アジテータミル、グレンミル、ダイノーミル、パー
ルミル、コボルミル(いずれも商品名)等が挙げられ
る。
【0043】本発明において、所望の粒度分布を有する
顔料を得る方法としては、分散機の粉砕メディアのサイ
ズを小さくする、粉砕メディアの充填率を大きくする、
また処理時間を長くする、吐出速度を遅くする、粉砕後
フィルターや遠心分離機分等で分級するなどの手法が用
いられる。またはそれらの手法の組合せが挙げられる。
【0044】次に実施例を挙げて本発明を説明する。
【0045】(実施例1) (顔料分散液の作成) アクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重合体 5部 (酸価80、平均分子量6700) モノエタノールアミン 2部 イオン交換水 68部 エチレングリコール 5部
【0046】上記成分を混合し、ウオーターバスで70
℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させる。この溶解にカ
ーボンブラック(#45,pH8.0,三菱化成製)1
5部、エタノール5部を加え、30分間プレミキシング
をおこなった後、下記の条件で分散処理を行った。
【0047】 分散機 サンドグラインダー(五十嵐機械製) 粉砕メディア ガラスビーズ1mm径 粉砕メディアの充填率 60%(体積) 粉砕時間 3時間
【0048】さらに遠心分離処理(20000RPM,
20分間)をおこない、粗大粒子を除去して分散液とし
た。
【0049】(インクの作成) 上記分散液 40部 チオジグリコール 10部 エチレングリコール 10部 エタノール 4部 イオン交換水、pH調整剤 36部
【0050】分散液、チオジグリコール、エチレングリ
コール、エタノール、イオン交換水15部を加え、1N
の酢酸リチウムでpHを7〜9に調整後、イオン交換水
を加え、全量を100部とした。
【0051】上記成分を混合し、1時間撹拌し、pH
8.3のインク(C)を得た。
【0052】(実施例2)pH調整剤として1Nのリン
酸を用いる他は、実施例1と同様の成分でインク(D)
を作成した。pHは7.8であった。
【0053】(実施例3) (顔料分散液の作成) スチレン−マレイン酸エステル−無水マレイン酸共重合体 2部 (酸価155、平均分子量13000) アミノメチルプロパノール 1部 イオン交換水 67部 ジエチレングリコール 5部
【0054】上記成分を混合し、ウオーターバスで70
℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させる。この溶液にカ
ーボンブラック(リーガル660R、pH7.5,キヤ
ボツト製)15部、エタノール7部を加え、30分間プ
レミキシングをおこなった後、下記の条件で分散処理を
行った。
【0055】 分散機 パールミル(アシザワ製) 粉砕メディア ガラスビーズ1mm径 粉砕メディアの充填率 50%(体積) 吐出速度 100ml/min.
【0056】さらに遠心分離処理(12000RPM,
20分間)をおこない、粗大粒子を除去して分散液とし
た。
【0057】(インクの作成) 上記分散液 40部 グリセリン 10部 エチレングリコール 5部 エタノール 5部 イオン交換水、pH調整剤 40部
【0058】分散液、グリセリン、エチレングリコー
ル、エタノール、イオン交換水20部を加え、酢酸ナト
リウムでpH7〜9に調整した後、イオン交換水を加
え、全量を100部とした。
【0059】上記成分を混合し、1時間撹拌し、pH
8.5のインク(E)を得た。
【0060】(実施例4)pH調整をリン酸水素カリウ
ム、リン酸の混合液で行った他は、実施例3と同様の組
成で、インク(F)を作成した。インクのpHは8.1
であった。
【0061】実施例1〜4で作成したサンプル(C)〜
(F)を下記の方法に従って、評価し、評価結果を表1
にまとめた。印字はBJ130プリンター(キヤノン
(株))で行った。
【0062】T1<駆動条件と吐出安定性> 駆動条件を25V,30Vに設定し、各々の電圧で周波
数2KHz,4KHzの2種の条件により、室温で印字
を行い、印字の乱れ、欠け、不吐出などの有無を観察
し、吐出安定性を評価した。 A;一文字目からきれいに吐出し、連続印字中印字の乱
れ、欠け、不吐出が全くない。 B;文字部分はきれいに吐出するが、べた印字の部分で
数カ所の不吐出が発生した。 C;文字部分においても、数文字印字させると不吐出が
発生し、文字の判読が不可能なくらい印字の乱れを生じ
る。
【0063】T2<インクの保存試験> 各インクを60℃で4週間保存した後、粘度と保存瓶の
底に付着した沈殿物の量を目視にて観察した。 A;沈殿物が見られない。 B;瓶の底にわずかに沈殿物が見られるが、実用的には
問題がない。 C;沈殿物がはげしく生じている。
【0064】評価結果を、表1に示した。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ット用記録液は、印字物の堅牢性に優れることはもちろ
んのこと、駆動条件の変動や長時間の使用でも常に安定
した吐出を行うことが可能で、長期保存安定性に優れる
という効果を有する。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性液媒体中に、中性又は塩基性のカー
    ボンブラックと下記〔 〕内から選ばれる少なくとも1
    の水溶性樹脂とを併有し、且つ前記カーボンブラックと
    前記水溶性樹脂との含有比率が3:1〜10:1(重量
    比)の範囲にあることを特徴とするインクジェット用記
    録液。 〔アクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル
    共重合体、スチレン−マレイン酸エステル−無水マレイ
    ン酸共重合体〕
  2. 【請求項2】 記録ヘッド内の記録液に熱エネルギーを
    作用させて吐出させ、この記録液を以て記録を行う方法
    において、前記記録液として請求項1に記載のインクジ
    ェット用記録液を適用することを特徴とする記録方法。
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