JP2862125B2 - 巻取り機のコイル押え装置 - Google Patents

巻取り機のコイル押え装置

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JP2862125B2
JP2862125B2 JP27090794A JP27090794A JP2862125B2 JP 2862125 B2 JP2862125 B2 JP 2862125B2 JP 27090794 A JP27090794 A JP 27090794A JP 27090794 A JP27090794 A JP 27090794A JP 2862125 B2 JP2862125 B2 JP 2862125B2
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snubber
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勝三 田代
博繁 網代
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nippon Steel Corp
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延帯材をコイル状に
巻取り、そのコイル状の帯板の外周面をスナバロールに
よって押える巻取り機のコイル押え装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に従来の巻取り機のコイル押え装置
を備えた一般的な帯材の巻取り装置の概略を示す。
【0003】図7に示すように、巻取り機11はカロー
ゼルタイプのものであって、公転ドラム12が図示しな
い駆動装置によって回転自在に支持されており、この公
転ドラム12には帯材Sを巻取る2本のマンドレル1
3,14が軸着されている。そして、この公転ドラム1
2の下方に位置して帯材10の先端部を巻付けるための
ベルトラッパ15が配設されると共に、コイル状に巻取
った帯板(以下、単にコイルと称する。)10をマンド
レル13,14から抜き出すコイルカー16が配設され
ている。また、巻取り機11の帯材10の搬送方向上流
側には圧延機群17、走間シャー18、デフレクタロー
ル19が配設されている。
【0004】従来のコイル押え装置20は巻取り機11
に隣接して設けられている。このコイル押え装置20に
おいて、基盤21上には固定フレーム22が立設されて
おり、この固定フレーム22の上部には上回動フレーム
23の基端部が上回動軸24によって回動自在に支持さ
れる一方、固定フレーム22の下部には下回動フレーム
25の基端部が下回動軸26によって回動自在に支持さ
れている。そして、上回動フレーム23の先端部に上ス
ナバロール27が回転自在に装着され、下回動フレーム
25の先端部に下スナバロール28が回転自在に装着さ
れている。
【0005】上回動フレーム23の基端部には上回動ア
ーム29の一端が一体に連結されており、下回動フレー
ム25の基端部には下回動アーム30の一端が一体に連
結されている。一方、固定フレーム22には上油圧シリ
ンダ31が取付軸32によって揺動自在に装着され、駆
動ロッド33の先端部は連結軸34によって上回動アー
ム29の他端に連結されている。また、固定フレーム2
2には下油圧シリンダ35が取付軸36によって揺動自
在に装着され、駆動ロッド37の先端部は連結軸38に
よって下回動アーム30の他端に連結されている。
【0006】而して、図7に示す矢印方向に搬送される
帯板10は圧延機群17によって所定の板厚、板幅に圧
延され、デフレクタロール19にガイドされて巻取り機
11に供給される。この巻取り機11では、まず、ベル
トラッパ15によって帯材10の先端部が一方のマンド
レル13に巻付けられ、ある程度巻取ると、この帯材1
0を巻公転ドラム12を所定角度回転してマンドレル1
3と14との位置を交換する。そして、この状態でマン
ドレル13に帯材10を巻取り、所定の巻数になると、
走間シャー18によって帯材10を切断し、コイル押え
装置20の上下の油圧シリンダ31,35を作動して上
下のスナバロール27,28によって帯材10の後端部
を押える。即ち、上下の油圧シリンダ31,35によっ
て各回動アーム29,30及び各回動フレーム23,2
5を図7の矢印方向に回動し、上下のスナバロール2
7,28がコイル10aの外周面に接近して圧接するこ
とで、コイル状に巻取られた帯材10の後端部の乱巻き
を防止する。
【0007】その後、巻取られたコイル10aをコイル
カー16によってマンドレル13から抜き出し、バンド
掛けをした後、次工程に搬送する。この間に走間シャー
18によって切断された帯材10の先端部をベルトラッ
パ15によってマンドレル14に巻付けていき、前述と
同様に、帯材10を巻き取っていく。また、帯材10の
圧延中、あるいは巻取り中などにこの帯材10が破断し
た場合には、コイル押え装置20の上下の油圧シリンダ
31,35を作動し、上下のスナバロール27,28を
コイル10aの外周面に圧接して帯材10の後端部を押
え、その後端部の跳ね回りを防止する。
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】従来のコイル押え装
置20にあっては、マンドレル13に帯材10が所定巻
数だけ巻取られると、走間シャー18によって帯材10
が切断されるので、コイル押え装置20の上下のスナバ
ロール27,28がコイル10aの外周面に圧接して帯
材10の後端部を押える。また、帯材10が破断したと
きにも同様に、上下のスナバロール27,28がコイル
10aに圧接してその後端部を押え、破断片の飛散を防
止している。このようにコイル押え装置20によって帯
材10の後端部を押えるとき、スナバロール27,28
は上限位置あるいは下限位置から急速に移動させてコイ
ル10aの外周面に圧接している。そのため、このスナ
バロール27,28の圧接時にその衝撃力によりコイル
10aの外表面に押し傷や擦り傷などが発生してしま
い、帯材の品質を低下させてしまうという問題がある。
【0009】スナバロール27,28とコイル10aと
の衝撃力を緩和するために、スナバロール27,28を
上限位置あるいは下限位置から緩やかに移動させてコイ
ル10aの外周面に圧接することも考えられる。しか
し、一端が切断されてフリーとなった帯材10の後端部
にはあばれが発生するため、また、破断片が大きく飛散
して周囲の機器を損傷させたり、作業者がけがを負って
しまう虞があるため、帯材10の後端部を素早く押える
必要があり、スナバロール27,28の移動速度を低速
にすることはできなかった。
【0010】本発明はこのような問題を解決するもので
あって、スナバロールの押えによるコイルの損傷を防止
して帯材の品質を向上させると共に帯材の後端部を確実
に押えて安全性をも向上させることのできる巻取り機の
コイル押え装置を提供することを目的とする。
【0011】
【問題点を解決するための手段】上述の目的を達成する
ための本発明の巻取り機のコイル押え装置は、巻取り機
によってコイル状に巻取られた帯材の後端部を巻取り完
了直前にスナバロールによって押える巻取り機のコイル
押え装置において、コイル状に巻取られた帯板の巻取り
完了外径位置から所定の最小距離だけ離間した待機位置
に前記スナバロールを設定するスナバロール待機位置設
定手段と、前記待機位置にあるスナバロールを前記コイ
ル状に巻取られた帯板の外周面まで低速で移動させるス
ナバロール低速移動手段と、巻取中の帯板が破断したと
きに前記待機位置にあるスナバロールをコイル状の帯板
の外周面まで急速に移動させるスナバロール急速移動手
段とを具えたことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】帯材をコイル状に巻取る作業時に、スナバロー
ルはスナバロール待機位置設定手段により、コイル状に
巻取られた帯板の巻取り完了外径位置から所定の最小距
離だけ離間した待機位置に移動設定されている。そし
て、帯材が所定巻数だけ巻取られると、スナバロールは
スナバロール低速移動手段により、待機位置にからコイ
ル状に巻取られた帯板の外周面まで低速で移動させら
れ、コイル状の帯材の外表面に緩やかに圧接して押え
る。また、巻取中の帯材が破断すると、スナバロールは
スナバロール急速移動手段により、待機位置からコイル
状の帯板の外周面まで急速に移動させられ、コイル状の
帯材の外表面に素早く圧接して押え、その後端部の跳ね
回りを防止する。
【0013】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0014】図1に本発明の一実施例に係る巻取り機の
コイル押え装置の概略、図2に本実施例のコイル押え制
御装置の制御ブロック、図3に上油圧シリンダの所要ス
トローク演算方法の説明、図4に下油圧シリンダの所要
ストローク演算方法の説明、図5及び図6に本実施例の
コイル押え装置の作用を表すフローチャートを示す。な
お、従来の技術で説明したものと同様の機能を有する部
材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0015】図1に示すように、巻取り機11の公転ド
ラム12に隣接して設けられた本実施例の巻取り機のコ
イル押え装置40において、基盤21上の固定フレーム
22には、上部に上回動フレーム23の基端部が上回動
軸24によって回動自在に支持される一方、下部に下回
動フレーム25の基端部が下回動軸26によって回動自
在に支持されている。そして、上回動フレーム23の先
端部に上スナバロール27が回転自在に装着され、下回
動フレーム25の先端部に下スナバロール28が回転自
在に装着されている。また、上回動フレーム23の基端
部には上回動アーム29の一端が一体に連結されてお
り、下回動フレーム25の基端部には下回動アーム30
の一端が一体に連結されている。そして、固定フレーム
22に上油圧シリンダ31が取付軸32により揺動自在
に装着され、駆動ロッド33の先端部は連結軸34によ
り上回動アーム29に連結されている。一方、固定フレ
ーム22に下油圧シリンダ35が取付軸36により揺動
自在に装着され、駆動ロッド37の先端部は連結軸38
により下回動アーム30の他端に連結されている。
【0016】前述した上油圧シリンダ31及び下油圧シ
リンダ35にはそれぞれポテンションメータを利用した
上油圧シリンダ用ストローク検出器41及び下油圧シリ
ンダ用ストローク検出器42が装着されており、各油圧
シリンダ31,35の作動ストロークを検出できるよう
になっている。また、上油圧シリンダ31には上油圧シ
リンダ用主電磁切換弁43及び補電磁切換弁44が接続
され、下油圧シリンダ35には下油圧シリンダ用主電磁
切換弁45及び補電磁切換弁46が接続されており、各
切換弁43,44,45,46はそれぞれ図示しない油
圧供給源に接続されている。
【0017】コイル押え制御装置47は各ストローク検
出器41,42によって検出された検出信号が入力され
ると共に、巻取り機制御装置48からのコイル径設定信
号A及びコイルカー16でのコイル受取信号Bが入力さ
れるようになっている。また、コイル押え制御装置47
はこれらの入力信号に基づいて後述する演算を行い、各
切換弁43,44,45,46の開閉操作を行って上油
圧シリンダ31及び下油圧シリンダ35の作動を制御す
ることで、上スナバロール27及び下スナバロール28
の動作位置及び動作速度をコントロールできるようにな
っている。
【0018】即ち、コイル押え制御装置47は、図2に
示すように、所要ストローク演算部51を有し、この所
要ストローク演算部51は各ストローク検出器41,4
2から入力される各検出信号SUI,SBI及び巻取り機制
御装置48から入力されるコイル径設定信号A及びコイ
ルカー16でのコイル受取信号Bに基づいて上限位置あ
るいは下限位置にある上下スナバロール27,28が待
機位置まで移動するための上下油圧シリンダ31,35
の伸長距離(ストローク)δU ,δB を演算するもので
ある。ストローク記憶部52は所要ストローク演算部5
1が演算した上下油圧シリンダ31,35の伸長距離δ
U ,δB を記憶している。
【0019】上油圧シリンダ用主切換弁作動指示部53
は所要ストローク演算部51からの演算信号(伸長距離
δU ,δB )及び巻取り機制御装置48からのコイル押
え信号K、帯材破断信号Mに基づいて上油圧シリンダ用
主電磁切換弁43を開閉作動させる。また、下油圧シリ
ンダ用主切換弁作動指示部54は所要ストローク演算部
51からの演算信号(伸長距離δU ,δB )及び巻取り
機制御装置48からのコイル押え信号K、帯材破断信号
Mに基づいて下油圧シリンダ用主電磁切換弁45を開閉
作動させる。一方、上油圧シリンダ用補切換弁作動指示
部55は所要ストローク演算部51からの演算信号(伸
長距離δU ,δB )及び巻取り機制御装置48からの帯
材破断信号Mに基づいて上油圧シリンダ用補電磁切換弁
44を開閉作動させる。また、下油圧シリンダ用補切換
弁作動指示部56は所要ストローク演算部51からの演
算信号(伸長距離δU ,δB )及び巻取り機制御装置4
8からの帯材破断信号Mに基づいて下油圧シリンダ用補
電磁切換弁46を開閉作動させる。
【0020】ここで、図3及び図4に基づいて、前述し
た所要ストローク演算部51による上限位置あるいは下
限位置にある上下スナバロール27,28が待機位置ま
で移動するための上下油圧シリンダ31,35の伸長距
離(ストローク)δU ,δBを演算する演算方法につい
て説明する。
【0021】まず、図3に示すように、コイル10aの
外径をCD、上スナバロール27とコイル10aの外周
との距離をCU 、帯板10を所要数だけ巻取ったときの
仮想コイル10bの外径をDU (=CD+2CU )とす
ると、上スナバロール27の上限位置から待機位置まで
の角度θU は下記数式1にて表すことができる。なお、
支持アーム(回動フレーム23+回動アーム29)の回
動中心24から上スナバロール27の中心までの距離は
U1、支持アームの回動中心24から上油圧シリンダ2
1の連結部34までの距離はLU2、支持アームの回動中
心24からコイル10aの中心までの距離はEU 、上限
位置の上スナバロール27の中心からコイル10a中心
までの角度はθU1である。
【0022】
【数1】
【0023】また、上スナバロール27の外径をdU
上限位置から水平位置までの支持アームの角度をθU2
すると、待機位置の上スナバロール27の中心からコイ
ル10aの中心までの距離RU は下記数式2にて表すこ
とができる。
【0024】
【数2】
【0025】そして、支持アームの回動中心24から上
油圧シリンダ31の取付部32までのX方向における距
離をXLU、Y方向における距離をYLUとすると、仮想コ
イル10bの外径DU のときのX方向における上油圧シ
リンダ31の伸長距離XU 及びY方向における上油圧シ
リンダの伸長距離YU は下記数式3及び4にて表すこと
ができる。
【0026】
【数3】
【数4】
【0027】また、仮想コイル10bの外径DU のとき
の上油圧シリンダ31の全長SU は下記数式5となる。
【数5】
【0028】従って、縮小したのときの上油圧シリンダ
31の全長をSU1とすると、仮想コイル10bの外径D
U のときの上油圧シリンダ31の伸長距離δU は下記数
式6によって求めることができる。
【0029】
【数6】
【0030】一方、図4に示すように、コイル10aの
外径をCD、下スナバロール28とコイル10aの外周
との距離をCB 、帯板10を所要数だけ巻取ったときの
仮想コイル10bの外径をDB (=CD+2CB )とす
ると、下スナバロール28の下限位置から待機位置まで
の角度θB は下記数式1にて表すことができる。なお、
支持アーム(回動フレーム25+回動アーム30)の回
動中心26から下スナバロール28の中心までの距離は
B1、支持アームの回動中心26から下油圧シリンダ3
5の連結部38までの距離はLB2、支持アームの回動中
心26からコイル10aの中心までの距離はEB 、下限
位置の下スナバロール28の中心からコイル10a中心
までの角度はθB1である。
【0031】
【数7】
【0032】また、下スナバロール28の外径をdB
下限位置から垂直位置までの支持アームの角度をθB2
すると、待機位置の下スナバロール28の中心からコイ
ル10aの中心までの距離RB は下記数式8にて表すこ
とができる。
【0033】
【数8】
【0034】そして、支持アームの回動中心26から下
油圧シリンダ35の取付部36までのX方向における距
離をXLB、Y方向における距離をYLBとすると、仮想コ
イル10bの外径DB のときのX方向における下油圧シ
リンダ35の伸長距離XB 及びY方向における下油圧シ
リンダ35の伸長距離YB は下記数式9及び10にて表
すことができる。
【0035】
【数9】
【数10】
【0036】また、仮想コイル10bの外径DB のとき
の下油圧シリンダ35の全長SB は下記数式11とな
る。
【数11】
【0037】従って、縮小したのときの下油圧シリンダ
35の全長をSB1とすると、仮想コイル10bの外径D
B のときの下油圧シリンダ35の伸長距離δB は下記数
式12によって求めることができる。
【0038】
【数12】
【0039】このように詳説した本実施例の巻取り機の
コイル押え装置40の作用を図5及び図6のフローチャ
ートに基づいて説明する。図1及び図2、図5、図6に
示すように、ステップS1において、所要ストローク演
算部51には巻取り機制御装置48から入力されるコイ
ル径設定信号Aに基づいてコイル10aの外径CDが入
力される。ステップS2では、所要ストローク演算部5
1が、前述した演算方法に基づき、上下の油圧シリンダ
31,35の伸長距離(ストローク)δU ,δ B を演算
し、ストローク記憶部52がこれを記憶する。ステップ
S3にて、所要ストローク演算部51は上下の油圧シリ
ンダ用ストローク検出器41,42から入力される作動
ストロークSUI,SBIを検出しながら、各油圧シリンダ
用切換弁指示部53,54,55,56を介して各電磁
切換弁43,44,45,46を解放する。すると、油
圧供給源から各油圧シリンダ31,35が伸長し、上ス
ナバロール27は上限位置からコイル10a(待機位
置)側へ、下スナバロール28は下限位置からコイル1
0a(待機位置)側へそれぞれ高速で移動する。
【0040】ステップS4では、上下の油圧シリンダ用
ストローク検出器41,42が各油圧シリンダ31,3
5の作動ストロークSUI,SBIを常時検出し、ステップ
S5にて、各ストローク検出器41,42による各油圧
シリンダ31,35の検出ストロークSUI,SBIと所要
ストロークδU ,δB とを比較しており、ステップS6
において、油圧シリンダ31,35の作動ストローク
(検出ストローク)SUI,SBIが所要ストロークδU
δB となったかどうかを判断し、作動していればステッ
プS7に移行し、所要ストローク演算部51は各油圧シ
リンダ用切換弁指示部53,54,55,56を介して
各電磁切換弁43,44,45,46を閉止して各油圧
シリンダ31,35を停止すると、上下スナバロール2
7,28はそれぞれ待機位置にて停止する。従って、上
下スナバロール27,28はコイル10aの外周面と最
小の距離C(CU ,CB )を開けて保持される。なお、
ステップS6にて、油圧シリンダ31,35が所要スト
ロークδU ,δB 作動していなければステップS3に戻
って前述した制御を繰り返す。
【0041】そして、ステップS8において、マンドレ
ル13を回転して帯材10をこのマンドレル13にコイ
ル状に巻き取っていく。ステップS9では、帯材10の
破断を判断しており、破断していなければ、ステップS
10に移行して帯材10の巻取り完了を判断し、所要ス
トローク演算部51にコイル押え信号Kが入力されてい
なければステップS8に戻って帯材10の巻取りを続行
し、コイル押え信号Kが入力されていれば、ステップS
11に移行する。このステップS11では、所要ストロ
ーク演算部51は各油圧シリンダ用主切換弁指示部5
3,54を介して各主電磁切換弁43,45のみを解放
する。すると、各油圧シリンダ31,35は伸長し、上
下スナバロール27,28は待機位置からコイル10a
の外周面に圧接するコイル押え位置へ距離C(CU ,C
B )だけ低速で移動する。このように各油圧シリンダ3
1,35には主切換弁指示部53,54からのみ油圧が
供給されて作動するので、上下スナバロール27,28
はコイル10aの外周面に緩やかに密着して押えること
となり、コイル10aの外周面に押し傷や擦り傷などが
発生することはなく、確実に帯材10の乱巻きを防止で
きる。
【0042】ステップS12において、コイルカー16
にてコイル10aの受取を行い、ステップS13にて、
コイルカー16によるコイル10aの受取が完了したか
どうか、判断し、ストローク演算部51にコイルカー1
6でのコイル受取信号Bが入力されていなければステッ
プS12に戻ってコイルカー16によるコイル10aの
受取を続行し、コイルカー16でのコイル受取信号Bが
入力されていれば、ステップS14に移行する。そし
て、このステップS14にて、所要ストローク演算部5
1は各油圧シリンダ用切換弁指示部53,54,55,
56を介して各電磁切換弁43,44,45,46を前
述とは逆に解放する。すると、各油圧シリンダ31,3
5が縮小し、上スナバロール27は待機位置から上限
へ、下スナバロール28は待機位置から下限位置へそれ
ぞれ高速で移動する。このとき、ストローク記憶部52
は上下油圧シリンダ31,35の伸長ストロークδU
δB を記憶しており、また、上下スナバロール27,2
8が待機位置からコイル押え位置へ距離C(CU
B )だけ低速で移動する移動ストロークも検出記憶し
ており、所要ストローク演算部51は両者を加算したス
トロークだけ各油圧シリンダ31,35を作動すること
で、上下スナバロール27,28は元の上限位置あるい
は下限位置に戻ることができる。
【0043】なお、前述したステップS9において、帯
材10が破断して所要ストローク演算部51に巻取り機
制御装置48からの帯材破断信号Mが入力していれば、
ステップS15に移行する。このステップS10にて、
所要ストローク演算部51は各油圧シリンダ用切換弁指
示部53,54,55,56を介して各電磁切換弁4
3,44,45,46を解放する。すると、油圧供給源
から各油圧シリンダ31,35が伸長し、上下スナバロ
ール27,28は待機位置からコイル10aの外表面側
へ急速に移動し、このコイル10aの外周面を素早く押
える。そして、ステップS16にてコイル10aの破断
処理を行う。このように巻取り中に帯材10が破断した
場合には、上下スナバロール27,28が急速に移動し
てコイル10aの外表面側を押えるので、確実にコイル
後端部の跳ね回りを防止できる。
【0044】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明の巻取り機のコイル押え装置によれば、スナ
バロール待機位置設定手段によってコイル状に巻取られ
た帯板の巻取り完了外径位置から所定の最小距離だけ離
間した待機位置にスナバロールを設定し、この待機位置
にあるスナバロールをスナバロール低速移動手段によっ
てコイル状に巻取られた帯板の外周面まで低速で移動さ
せてコイルを押える一方、巻取中に帯板が破断したとき
にはスナバロール急速移動手段によって待機位置にある
スナバロールをコイル状の帯板の外周面まで急速に移動
させてコイルを押えるようにしたので、帯板の巻取り作
業中はスナバロールを巻取り完了外径に接近した待機位
置に位置させ、帯板の巻取り完了後にはスナバロールを
コイル状に巻取られた帯板の外周面に低速で圧接して押
えることとなり、スナバロールの押えによるコイルの損
傷を防止して帯材の歩留りや品質を向上させることがで
きる。また、帯板が破断したときにはスナバロールをコ
イル状の帯板の外周面まで急速に移動させてコイルを押
えることとなり、帯材の後端部を確実に押えてその後端
部の跳ね回りを防止し、作業者の安全性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る巻取り機のコイル押え
装置の概略図である。
【図2】本実施例のコイル押え制御装置の制御ブロック
図である。
【図3】上油圧シリンダの所要ストローク演算方法の説
明図である。
【図4】下油圧シリンダの所要ストローク演算方法の説
明図である。
【図5】本実施例のコイル押え装置の作用を表すフロー
チャート図である。
【図6】本実施例のコイル押え装置の作用を表すフロー
チャート図である。
【図7】従来の巻取り機のコイル押え装置を備えた一般
的な帯材の巻取り装置の概略図である。
【符号の説明】
10 帯材 11 巻取り機 12 公転ドラム 13 マンドレル 23 上固定フレーム 25 下固定フレーム 27 上スナバロール 28 下スナバロール 29 上回動アーム 30 下回動アーム 31 上油圧シリンダ 35 下油圧シリンダ 40 コイル押え装置 41 上ストローク検出器 42 下ストローク検出器 43 上油圧シリンダ用主切換弁 44 上油圧シリンダ用補切換弁 45 下油圧シリンダ用主切換弁 46 下油圧シリンダ用補切換弁 47 コイル押え制御装置 48 巻取り機制御装置 51 所要ストローク演算部 52 ストローク記憶部 53 上油圧シリンダ用主切換弁作動指示部 54 下油圧シリンダ用主切換弁作動指示部 55 上油圧シリンダ用補切換弁作動指示部 56 下油圧シリンダ用補切換弁作動指示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 網代 博繁 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属 工業株式会社 和歌山製鉄所内 (72)発明者 一松 栄司 和歌山県和歌山市湊1850番地 住友金属 工業株式会社 和歌山製鉄所内 (56)参考文献 特開 平6−328129(JP,A) 特開 平8−71642(JP,A) 特開 平5−228537(JP,A) 実開 昭63−170015(JP,U) 実開 昭56−12516(JP,U) 実開 平2−42711(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21C 47/24 B21C 47/02 B21C 47/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻取り機によってコイル状に巻取られた
    帯材の後端部を巻取り完了直前にスナバロールによって
    押える巻取り機のコイル押え装置において、コイル状に
    巻取られた帯板の巻取り完了外径位置から所定の最小距
    離だけ離間した待機位置に前記スナバロールを設定する
    スナバロール待機位置設定手段と、前記待機位置にある
    スナバロールを前記コイル状に巻取られた帯板の外周面
    まで低速で移動させるスナバロール低速移動手段と、巻
    取中の帯板が破断したときに前記待機位置にあるスナバ
    ロールをコイル状の帯板の外周面まで急速に移動させる
    スナバロール急速移動手段とを具えたことを特徴とする
    巻取り機のコイル押え装置。
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KR102003703B1 (ko) * 2018-05-24 2019-07-25 주식회사 포스코 코일 형상불량 방지용 스너버롤 장치

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