JP2862016B2 - 被検体通過光中の散乱光成分抑制方法およびその装置 - Google Patents

被検体通過光中の散乱光成分抑制方法およびその装置

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JP2862016B2 JP2119468A JP11946890A JP2862016B2 JP 2862016 B2 JP2862016 B2 JP 2862016B2 JP 2119468 A JP2119468 A JP 2119468A JP 11946890 A JP11946890 A JP 11946890A JP 2862016 B2 JP2862016 B2 JP 2862016B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、光による生体の透視、光による生体の断層
像撮影、光による半導体やIC内部構造の非破壊検査や、
霧中・降雪中・水中等での作業支援等のために、光を用
いて被検体内部の情報を可視化するのに適した、被検体
透過光中の散乱光成分抑制方法およびその装置に関す
る。
[従来の技術] 近年、心循環器系,脳血管系疾患の増加、及び診療に
おける画像利用の普及に伴い、血管造影の重要性がます
ます高まってきている。しかし、血管造影は、デジタル
ラジオグラフィの進歩により比較的容易になったとは言
え、人体に適用する場合の危険性や被検者の苦痛は無視
し得ないものがある。
また、従来、生体等の被検体内部の情報の無侵襲的,
非接触的計測は、主としてX線によって行われていた。
しかしながら、X線の使用は、放射線被爆の問題や生体
機能の画像化が困難という問題点が知られている。ま
た、NMR−CT手法は装置が大がかりであり高価という問
題点があり、超音波による透視は空間分解能が悪いとい
う問題点がある。また、従来は、生体やIC基板等は不透
明で、光を用いて内部を透視することは不可能と考えら
れていた。
ところで、近赤外領域の光に対し、血中ヘモグロビン
(Hb)は酸素化の度合に応じて特有のスペクトル変化を
示すことが知られている。この特徴を利用し、例えば
「O plus E」誌の1987年5月ないし1988年3月に掲
載された「光を使った生体計測」に示されるように、血
液の酸素飽和度計測等、生体内部情報の無侵襲計測に関
する研究が活発に行われている。また、血中ヘモグロビ
ン(Hb)は、生体組織に比べ、赤外領域における吸光度
が大きいことから、光を用いて組織中の血管を画像とし
て検出できる可能性が考えられる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、光を用いて生体内部を体外から観測し
た場合、体内または体表組織の強い光散乱により、コン
トラストが低下する等して、生体内内部情報を可視化す
ることは難しい。もし、この光散乱の問題を解決できれ
ば、造影剤等を使用せずに、体内血管の形状及びその変
化を実時間で可視化,計測できるものと考えられる。こ
のようにして得られた体内情報からは、分光学の豊富な
知識体系を基に、形状だけではなく生体の代謝機能等の
情報も得られるものと思われる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、被
検体の散乱による影響を抑制して高分解能で光を用いた
被検体内部の情報の可視化を可能とするための被検体通
過光中の散乱光成分抑制方法およびその装置を提供する
ことを目的としている。
[課題を解決するための手段および作用] 請求項1の発明による被検体通過光中の散乱光成分抑
制方法は、光源から被検体にパルス状のビーム光を照射
する光照射手順と、前記光源のパルス状ビーム光の照射
タイミングに基づき、前記被検体を挟んで前記光源と対
向する位置に設けられ、前記光源から照射されるビーム
光の光軸上に光透過用のピンホールが形成された絞り手
段を介して出力される前記ビーム光の強度を、該ビーム
光の光軸上に設けられた第1の光検出手段で時間分解し
て検出する第1の光検出手順と、前記光源のパルス状ビ
ーム光の照射タイミングに基づき、前記絞り手段を介し
て出力される前記ビーム光の強度を、前記第1の光検出
手段の外側に設けられた第2の光検出手段で時間分解し
て検出する第2の光検出手順と、前記第1の光検出手順
で検出された第1の検出信号と前記第2の光検出手順で
検出された第2の検出信号とに基づき、前記被検体を透
過する前記ビーム光から散乱光成分を抑制した光成分情
報を演算する信号処理手順とを備えたことを特徴とし、 請求項2の発明による散乱光成分抑制装置は、被検体
にパルス状のビーム光を照射する光源と、前記被検体を
挟んで前記光源と対向する位置に設けられ、前記光源か
ら照射される前記ビーム光の光軸上に光透過用のピンホ
ールが形成された絞り手段と、前記ビーム光の光軸上に
設けられ、前記光源のパルス状ビーム光の照射タイミン
グに基づき、前記絞り手段のピンホールを介して出力さ
れる前記ビーム光の強度を時間分解して検出する第1の
光検出手段と、前記ビーム光の光軸上に設けられた前記
第1の光検出手段の外側に設けられ、前記光源のパルス
状ビーム光の照射タイミングに基づき、前記絞り手段の
ピンホールを介して出力される前記ビーム光の強度を時
間分解して検出する第2の光検出手段と、前記第1の光
検出手段から出力される第1の検出信号と前記第2の光
検出手段から出力される第2の検出信号とに基づき、前
記被検体を透過する前記ビーム光から散乱光成分を抑制
した光成分情報を演算する信号処理手段とを備えたこと
を特徴とする。
また、請求項3の発明による被検体通過光中の散乱光
成分抑制方法は、光変調手段で所定の周期で変調された
ビーム光を被検体に照射する変調光照射手順と、前記被
検体を透過したビーム光の強度を光検出手段で検出する
光検出手順と、前記光変調手段の変調動作に基づき、同
期検波手段で前記光検出手段から前記変調動作と位相同
期する所定位相の出力信号を取得する信号取得手順と、
前記同期検波手段の出力信号に基づき、信号処理手段で
前記被検体を透過する前記ビーム光から散乱光成分を抑
制した光成分情報を演算する演算手順とを備えたことを
特徴とし、 請求項4の発明による散乱光成分抑制装置は、ビーム
光を発生可能な光源と、前記光源から発生されるビーム
光を所定周期で変調して、被検体に照射させる光変調手
段と、前記被検体を透過した前記ビーム光の強度が検出
可能な光検出手段と、前記光変調手段の変調動作に基づ
き、前記光検出手段から前記変調動作と位相同期する所
定位相の出力信号を取得する同期検波手段と、前記同期
検波手段の出力信号に基づき、前記被検体を透過する前
記ビーム光から散乱光成分を抑制した光成分情報を演算
する信号処理手段とを備えたことを特徴とする。
更に、請求項5の発明による被検体通過光中の散乱光
成分抑制方法は、被検体に対して光源から波長の異なる
複数のビーム光を順次照射する照明光照射手順と、前記
被検体を透過した前記波長の異なる複数のビーム光の強
度を光検出手段でそれぞれ検出する光検出手順と、前記
光源から順次発生される前記複数のビーム光の照射動作
に基づき、信号検波手段で前記光検出手段で検出された
前記波長の異なる複数のビーム光の光強度における立ち
上がりの所定期間の出力信号を取得する信号取得手順
と、前記信号取得手順で取得された前記波長の異なる複
数のビーム光に対するそれぞれの立ち上がりの所定期間
の出力信号に基づき、前記被検体を透過する前記ビーム
光から散乱光成分を抑制した光情報を信号処理手段で演
算する演算手順とを備えたことを特徴とし、 請求項6の発明による散乱光成分抑制装置は、被検体
に照射する波長の異なる複数のビーム光を順次発生可能
な光源と、前記被検体を透過した前記波長の異なる複数
のビーム光の強度をそれぞれ検出可能な光検出手段と、
前記光源から順次発生される前記複数のビーム光の照明
動作に基づき、前記光検出手段で検出される前記波長の
異なる複数のビーム光の光強度における立ち上がりの所
定期間の出力信号をそれぞれ取得する信号検波手段と、
前記信号検波手段で取得された前記波長の異なる複数ビ
ーム光に対応するそれぞれの立ち上がりの所定期間の出
力信号に基づき、前記被検体を透過する前記ビーム光か
ら散乱光成分を抑制した光成分情報を演算する信号処理
手段とを備えたことを特徴とする。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図ないし第10図は本発明の第1実施例に係り、第
1図は散乱光成分抑制方法を実現するための装置の概略
構成を示す説明図、第2図は散乱光成分抑制方法の原理
を説明するための説明図、第3図は光子の生体組織中の
伝搬のシュミレーションモデルを示す説明図、第4図は
シュミレーションで仮定した検出系の配置を示す説明
図、第5図はシュミレーション結果を示す波形図、第6
図は散乱光成分抑制方法を実現するための装置の構成を
示す説明図、第7図は第6図の装置においてファイバ中
心部で検出した時間分解波形を示す波形図、第8図は第
6図の装置においてファイバ中心部で検出した時間分解
波形とファイバ周辺部で検出した時間分解波形との差分
を示す波形図、第9図は第6図の装置を用いたエッジ近
傍の透過光量の計測結果を示す特性図、第10図は広範囲
の透視を可能とする透視装置の概略構成を示す説明図で
ある。
まず、第1図ないし第5図を参照して、本実施例の散
乱光成分抑制方法の原理について説明する。
第2図に示すように、ビーム状のパルス光を散乱体1
に照射すると、光パルスは空間・時間方向に広がる。そ
こで、光軸上にある微小立体角ωと軸外にある同じ立
体角Δω内の各光を検出し、それぞれに対して時間分解
波形を求める。ここで、光軸を含んだ微小立体角ω
(第2図では中心部と記す。)に到達する光を検出す
ると直進成分と散乱成分の和が検出され、立体角Δω内
(第2図では周辺部と記す。)に到達する光を検出する
と散乱成分のみが検出される。この2つの時間分解波形
の各時間に対し、光強度の差分をとると、第2図左側の
最下部に示すように、時間的にも空間的にも散乱成分が
抑制されていることとなり、直進光成分を抽出すること
ができる。
従って、以上の原理を実現する装置は、例えば、第1
図に示すように、パルス光を出射するパルス光源2と、
試料3を挟んで前記光源2に対向し前記光源2の出射光
の光軸上に配置されたコリメータ4と、試料3を挟んで
前記光源2に対向し前記光源2の出射光の光軸外に配置
されたコリメータ5と、各コリメータ4,5に一端が接続
された光ファイバ6,7と、この光ファイバ6,7の他端が接
続された時間分解測光装置8と、この時間分解測光装置
8の出力信号を用いて所定の演算を行う信号処理演算装
置9とで構成される。
第1図に示す装置では、パルス光源2から出射された
パルス光が試料3に照射され、この試料3を通過した直
進成分と散乱成分の和がコリメータ4で受光され、光フ
ァイバ6を経て時間分解測光装置8で検出される。ま
た、試料3を通過した光のうちの散乱成分のみがコリメ
ータ5で受光され、光ファイバ7を経て時間分解測光装
置8で検出される。前記時間分解測光装置8では、直進
成分と散乱成分の和の時間分解波形と、散乱成分のみの
時間分解波形とを検出し、信号処理演算装置9へ送る。
尚、前記直進成分と散乱成分の和の時間分解波形のうち
の立上がり部分が、最短光路を伝搬してきた直進成分に
対応する。前記信号処理演算装置9では、前記2つの時
間分解波形の差分を演算する。得られた差分は、略前記
直進成分と散乱成分の和の時間分解波形のうちの立上が
り部分であり、この差分を検出することにより直進成分
が抽出される。
次に、本実施例の散乱成分抑制方法の有効性を確認す
るため、モンテカルロ法による計算機シュミレーション
を行った結果について説明する。
生体組織中の光の挙動を計算機で模擬する試みがウィ
ルソン(Wilson)や長谷川により報告されている。散乱
光の挙動をシュミレートする場合、モンテカルロ法や拡
散方程式が用いられる。ここでは、モンテカルロ法によ
り生体組織中の光伝搬を模擬し、本方法の有効性を評価
した。
モンテカルロ法では、生体組織を散乱粒子と吸収粒子
の集合体と考え、光とその粒子待の衝突過程を確率的事
象として計算する。まず、光を微小な光束粒子と考え
る。物理的意味は異なるが、これをここでは光子と呼
ぶ。第3図に示すように、光子は組織細胞や赤血球等の
粒子と衝突を繰り返し、生体中を進んでいく。その衝突
毎に光は散乱・吸収される。まず、光子がz方向から入
射し、xyz軸の原点で粒子と衝突したとする。そして、
球座標系(θ,φ)方向に散乱されると共に、その強度
Wはμs/(μs+μa)倍に減衰される。更に衝突後、
光子は距離L進み再び次の粒子と衝突する。ここでμs
(mm-1)は散乱係数、μa(mm-1)は吸収係数である。
L,θ,φは0から1の値をとる乱数R1,R2,R3から次式に
より計算される。
L={−log(R1)}/(μa+μs) …(1) θ=f-1(R2) …(2) φ=2πR3 …(3) (2)式のf(θ)は、粒子による散乱光強度の角度
分布(散乱パターン)を関数で表したものである。
細胞組織や赤血球は可視から近赤外光に対し、強い前
方散乱を示すことか知られている。しかし、丸ごとの生
体組織を対象とする場合では光学的に十分厚いため等方
散乱として扱うことが可能であるとの報告がある。ま
た、実験で用いる乳球懸濁液の散乱粒子はカゼイン粒子
で、その散乱パターンは計算から等方散乱とほとんど一
致している。ここでは、散乱の影響が最も大きい等方散
乱の場合に対しシュミレーションを行った。等方散乱の
f(θ)は次式で表される。
f(θ)=(1−cosθ)/2 …(4) 第4図にシュミレーション条件を示す。まず光子を空
間的・時間的にデルタ関数(点光源,半値幅零)とし、
試料11に照射する。ここで、試料の厚さを10mm、また散
乱体の散乱係数μs=1.5、吸収係数μa=0.0とした。
実際の生体では、吸収係数は零ではないが、ここでは、
散乱の影響を見るため吸収係数を零とした。検出側は、
試料11から光軸の延長上40mm離れた位置に、同心二層構
造の検出器12を配置した。この検出器12は、中心部にあ
る円状の検出器(外径2.0mm)12aと、周辺部にあるドー
ナツ状の検出器(内径2.0mm,外径4.0mm)12bから構成さ
れている。更に、入射角を制限するため、検出器12と試
料11の中央に内径1.0mmの絞り13を配置する。この配置
に対し光子の運動を計算し、それぞれの検出器12a,12b
に到達した光の時間分布を求めた。また、比較のため、
試料11直後に直径1mmの検出器14を配置した場合につい
ても計算した。ここで、入射パルスをデルタ係数として
いるが、実際の入射パルスは有限の時間幅を持ってお
り、その空間的大きさは試料の厚さに比べ無視できな
い。そこで、入射波形を正規分布関数(半値幅40ps)と
仮定し、たたみこみ積分により出射パルス波形を求め
た。尚、今回の計算の入射光子数は800万個であった。
第5図(a)ないし(c)にシュミレーション結果を
示す。これらの図において横軸は時間、縦軸は規格化さ
れた光強度を示す。第5図(a)の実線は試料直後に配
置した検出器14に到達した光の時間分布であり、散乱成
分が大きく入射波形(破線)に比べ大きく広がっている
のが分かる。また、第5図(b)の実線は同心二層構造
の検出器12の中心部に到達した光と周辺部に到達した光
の時間分布を示したものである。光軸上には、直進光が
含まれており、ピンホール13によるコリメーション系を
通過することによって、散乱成分がある程度抑制され、
中心部に到達する光の直進成分は相対的に増加する。こ
のため、第5図(a)の波形に比べて速い時間に光強度
が上昇し、ピークも前寄りとなる特性を示す。それに対
し、周辺部に到達した光は散乱光だけなので、光強度の
上昇は中心部や第5図(a)の波形に比べ全体的に遅れ
る特性を示す。更に、第5図(c)は第5図(b)の中
心部と周辺部の時間分解波形に対し、各時間での光強度
の差分を求めた結果である。このように、波形間の差分
により散乱成分が打ち消され、時間的に遅い成分が少な
くなり、入射波形の形に近い、速い時間にピークを持つ
波形となっているのが分かる。つまり、この光のピーク
を検出することにより直進光成分を抽出できると考えら
れる。ところで、それぞれの時間分解波形の減衰部分に
大きな波打ちが見られるのは、シュミレーションにおけ
る光子数の不足に起因するデータのばらつきが入射パル
ス波形とのたたみこみ積分で平滑されて発生したと考え
られる。
以上、計算機シュミレーションによって空間的な差分
と時間的な分離を組み合わせた本実施例の方法が、散乱
成分を抑制し、散乱体内部構造を高い空間分解能で画像
化するのに有効であることが示された。
次に、第6図ないし第9図を参照して、本実施例の方
法を用いた空間的・時間的散乱成分抑制システムについ
て説明する。
第6図は前記システムの概略を示す。このシステム
は、光照射手段として、Nd:YAGレーザ21を備え、試料22
を挟んで前記レーザ21に対向するように、入射ビームの
光軸と光軸を正しく合わせたピンホール23が設けられて
いる。このピンホール23を経た光は、光ファイバ束24を
介してストリークカメラ25に導かれるようになってい
る。前記光ファイバ束24は、入射端が同心二層構造のフ
ァイバ束から成っており、その中心部24aと周辺部24bの
出射端側はY字状に分岐されている。このストリークカ
メラ25の出力は信号処理装置26及び(パーソナル)コン
ピュータ27により処理され、出射パルスの時間分解波形
が観測されるようになっている。尚、レーザ21と試料22
との間には、ハーフミラー28が設けられ、このハーフミ
ラー28で反射された光をフォトダイオード29で受光し、
周知のように、ストリークカメラ25のトリガー信号とし
ている。
このシステムでは、レーザ21よりビーム状のパルス光
を試料22に照射し、この試料22を通過した透過・散乱光
をピンホール23を介して光ファイバ束24で受光する。こ
の光ファイバ束24の中心部24Aと周辺部24bに入射した光
は、光ファイバ束24の出射端からそれぞれ分離されて出
射される。このような光ファイバ束24の中心部に、入射
ビームの光軸を正しく軸合わせして配置すると、中心部
24aでは透過光のうち直進成分と散乱成分の和が検出さ
れる。また周辺部24bでは散乱成分のみが検出される。
従って、それぞれを同時にストリークカメラ25に入射
し、得られた時間分解波形を、信号処理装置26とコンピ
ュータ27とで処理して、2つの時間分解波形の差分を求
めることにより、散乱成分が打ち消されて直進成分が抽
出される。
尚、実験では、散乱光をある程度制限するコリメート
系として、試料とファイバ(中心部外径2.2mm、周辺部
内径3.0mm,外径3.8mm、住田光学ガラス社製000A014)を
80mm離し、その中央にピンホール(1mm)を配置した。
試料22には、内壁間隔20mmのアクリル製容器に乳球懸濁
液(脱脂粉乳15g/)を満たし、その中央にナイフエッ
ジ22aを配置したものを用いた。そして、この試料22中
のナイフエッジ22a近傍における透過後の空間分解能の
測定を行った。
第7図及び第8図に、前記システムを用いてナイフエ
ッジ像を時間分解波形を測定した結果を示す。第7図は
ファイバ中心部24aで検出したときの時間分解波形、第
8図はファイバ中心部24aで検出した時間分解波形とフ
ァイバ周辺部24bで検出した時間分解波形との差分結果
である。第8図の差分結果の波形では、第7図の波形に
見られる散乱成分が大きく抑制されており、各図の左上
に示す入射パルス波形に近づいていること、及び、ナイ
フエッジ22aの端周辺の空間分解能が大きく改善されて
いることが分かる。
また、このようにして得られた時間分解波形からナイ
フエッジ22aの透過像を求めた結果を第9図に示す。図
中Cはファイバ中心部24aで得られた波形のピークを検
出した結果で、散乱の影響のない水(A)に比べ、エッ
ジ像が大きく平滑化されているのが分かる。それに対
し、本実施例の方法による差分の結果(B)では、散乱
の影響が減少し、散乱のない水の場合(A)に近づいて
いる。ここで、(B)及び(C)で局所的に出力の減少
が見られるがこれはレーザ出力の変動あるいは試料セル
面の汚れに起因し、空間分解能の低下を示すものではな
いと考えられる。
以上のように、空間的差分と時間的分離を組み合わせ
ることにより、これらを単独で実施する場合に比べ大き
な散乱成分の抑制効果が確認された。
また、第10図に、広範囲の透視を可能とする透視装置
の概略構成を示す。
この装置では、光源31から出射されたビーム光を例え
ば回転鏡32を用いて空間的に走査するようになってい
る。不透明な空間36を挟んで前記回転鏡32に対向する位
置には、凹面状に配列された多数の光検出器からなる検
出器群34が設けられ、この検出器群34の各光検出器の出
力は信号処理演算装置35に入力され処理されるようにな
っている。尚、前記回転鏡32による走査と信号処理演算
装置35による処理とは、同期信号発生器33からの同期信
号によって同期して行われるようになっている。
この装置では、光源31から出射されたビーム光を回転
鏡32を用いて空間36内を空間的に走査する。前記検出器
群34のうち、前記ビーム光に対向する検出器により直進
成分と散乱成分の和を検出し、その他の検出器で散乱成
分のみを検出する。そして、信号処理演算装置35で、直
進成分と散乱成分の和の検出出力と、散乱成分のみの検
出出力との演算(差分)により、散乱成分を抑制して、
光散乱のため不透明な空間36内の物体や構造を可視化す
ることができる。尚、前記光源31の出射光を連続光とし
て空間的に散乱成分を抑制することもできるが、光源31
の出射光をパルス光とすることによって、本実施例の方
法である空間的差分と時間的分離を組み合わせにより、
より効果的に散乱成分を抑制することができる。
このように、本実施例によれば、被検体通過光中の散
乱成分を抑制することができ、これまで透視が不可能と
考えられていた強い散乱物質であっても、空間分離能の
高い透過像計測が可能となる。
尚、連続光を用い、光軸上に配置した配出器の出力と
光軸外に配置した検出器の出力との空間的な差分によっ
て散乱成分を抑制する空間的手法では、極めて強い散乱
の場合には、直進成分が散乱成分に埋もれてしまい、差
分時の係数の決定が難しくなると考えられる。また、コ
リメーションを強くすれば直進成分の割合が増加し、そ
の効果は改善されるが、半面光軸の調整が難しくなる。
また、パルス光を用い時間的に速く到達した光を検出し
て散乱成分を抑制する時間的手法においては、入射パル
ス波形の有限な時間幅が散乱成分の抑制効果を減少させ
ると考えられる。しかし、実際には入射光のパルス幅を
短くするのに限界があり、出力波形を入力波形でデコン
ボルューション(deconvolution)する必要があると考
えられる。
空間的手法と時間的手法とを組み合わせた本実施例の
方法では、これらの問題がある程度低減される。従っ
て、散乱が極めて強く、また屈折率の不連続が多く光軸
の調整の難しい生体組織のような試料に適用するには有
利であると考えられる。
このように、散乱が弱い状態では、装置が簡単で実現
が容易な空間的な手法が有効であり、散乱が強い状態で
は、空間的な差分と時間的な分離とを組み合わせた本実
施例の方法が有効であると考えられる。
第11図ないし第18図は本発明の第2実施例に係り、第
11図は散乱成分抑制方法を実現するための装置の概略構
成を示す説明図、第12図は散乱による位相遅れの分布を
示すヒストグラム、第13図は第11図の装置の作用を説明
するための波形図、第14図は変調された入射光を示す波
形図、第15図は波長変調を用いた場合の散乱成分抑制装
置の概略構成を示す説明図、第16図は散乱成分抑制のた
めに基準光を用いる場合の散乱成分抑制装置の概略構成
を示す説明図、第17図及び第18図はそれぞれ第16図の装
置の具体的な構成例を示す説明図である。
本実施例の散乱成分抑制方法は、被検体に照射する光
を一定時間の周期で変調し、被検体を透過した光を前記
周期で位相検波することにより、直進成分を分離する方
法である。被検体を透過した光のうち、散乱成分は直進
成分に比べて、伝搬光路が長い。このことから、変調し
た光を被検体に照射した場合、散乱成分の位相は直進成
分の位相より遅れる。そこで、本実施例では、これを利
用し、容易に高感度な検出系の得られる位相去検出装置
(例えば干渉系)等を用いて、位相の同期した成分を取
り出すことにより、直進成分を抽出して散乱成分を抑制
するものである。
本実施例の方法を実現する装置の概略構成を、第11図
を用いて説明する。この装置は、光源41と、この光源41
の出射光を変調する光変調器42と、この光変調器42で変
調され、被検体43を通過した光を検出する検出器44と、
この検出器44の出力のうち前記光変調器42による変調に
位相が同期した成分を通出する同期検波器45と、この同
期検波器45の出力を処理する信号処理装置46とを備えて
いる。
この装置では、光源41の出射光が光変調器42によって
変調されて被検体43に照射される。この被検体43を通過
した光は検出器44で検出され、同期検波器45にて、前記
検出器44の出力のうち前記光変調器42による変調に位相
が同期した成分が抽出される。そして、信号処理装置46
にて、前記同期検波器45で抽出された成分を用いて例え
ば被検体43の透過像が求められる。
第12図に示すように、被検体43の散乱による位相遅れ
は、ある位相遅れ時間Tにてピークを有する分布を持
つ。本実施例では、第13図(a)に示すように、例え
ば、前記ピークに対応する位相遅れ時間Tの2倍の周期
で被検体43に対する入射光を変調する。すなわち、散乱
による位相遅れ成分が直進光成分に重畳されないように
する。検出器44には、第13図(b)に示すような直進成
分と、第13図(c)に示すような散乱成分の和が入射す
る。この検出器44の出力に対して、光変調器42からの信
号を基に同期検波を行い、所定の位相成分を抽出するこ
とにより直進成分が抽出され、散乱成分が抑制される。
前記入射光の変調方式としては、第14図に示すように
種々のものが考えられる。第14図において、(a)は変
調の周期を表わす変調信号、(b)は光強度を直接変調
する強度変調(IM)、(c)は強度変調の周波数を変調
する周波数変調(FM/IM)、(d)は強度変調の位相を
変調する位相変調(PM/IM)、(e)は強度変調の振幅
を変調する振幅変調(AM/IM)、(f)は入射光の波長
自体を変調する波長変調(WLM)を示し、それぞれをパ
ルス化した変調も考えられる。
これらの変調方式のうち、第14図(b)〜(e)に示
すIMないしAM/IMは、被検体43の通過光を検出器44で電
気信号に変換した後、同期検波器45にて光変調器42から
の同期信号との相関をとることにより位相ずれ成分、す
なわち散乱成分を抑制する。
第14図(f)に示すWLMを用いる場合には、散乱成分
抑制装置を第15図に示すような構成とする。この装置で
は、光源として波長可変レーザ51が用いられ、このレー
ザ51の出射光の波長は変調器52によって変えられ、レー
ザ51の出射光が波長変調されるようになっている。前記
レーザ51の出射光は、半透鏡53で2つに分岐され、一方
の光(透過光)は被検体43を通過して半透鏡56に入射す
る。半透鏡53で分岐された他方の光(反射光)は、鏡5
4,55で反射され、前記半透鏡56に入射する。そして、こ
の半透鏡56にて、被検体43を通過した光と被検体を迂回
した基準光とがミキシングされて干渉し、相関がとられ
て位相遅れ成分(散乱成分)が抑制される。このミキシ
ングされた光は検出器57で検出され、この検出器57の出
力を検波器58で、変調器52からの同期信号を用いて検波
することにより、位相ずれ成分(散乱成分)が抑制され
た信号が得られる。
第16図は、第15図のように散乱成分抑制のために基準
光を用いる場合の散乱成分抑制装置の概略構成を示して
いる。
この図に示す装置は、光源としてのレーザ61の出射光
は光変調器62で変調され、半透鏡63で2つに分岐され
る。分岐された一方の光(透過光)は被検体43を通過し
て位相差検出装置65に入射する。前記半透鏡63で分岐さ
れた他方の光(反射光)は鏡64で反射され、前記位相差
検出装置65に入射する。前記位相差検出装置65では、被
検体43を迂回した光(基準光)を基にして、被検体43の
通過光中の所定の位相に同期した成分を取り出すことに
より、直進成分を抽出して散乱成分を抑制する。そし
て、信号処理装置66にて、前記位相差検出装置65の出力
を処理することにより、例えば被検体43の透過像が求め
られる。
第17図に、第16図の装置の具体的な構成例を示す。
この装置では、レーザ61から出射された光変調器62で
変調され、半透鏡63で分岐された一方の光(透過光)は
被検体43を通過して半透鏡69に入射する。前記半透鏡63
で分岐された他方の光(反射光)は鏡64,68で反射さ
れ、前記半透鏡69に入射する。そして、この半透鏡69に
て、被検体43を通過した光と被検体を迂回した基準光と
がミキシングされ干渉する。このミキシングされた光は
検出器57で検出され、この検出器57の出力はヘテロダイ
ン検出器71に入力される。このヘテロダイン検出器71
は、前記光変調器62に対する同期信号を発生する発振器
67からの同期信号を用いて、前記検出器57の出力のうち
位相の同期した成分を取り出すことにより、直進成分を
抽出して散乱成分を抑制する。
第18図に、第16図の装置の他の具体的な構成例を示
す。
この装置では、レーザ61から出射された光は半透鏡72
で分岐される。分岐された一方の光(透過光)は音響光
学素子73で変調され、被検体43を通過し、鏡74で反射さ
れて半透鏡76に入射する。前記半透鏡72で分岐された他
方の光(反射光)は鏡75で反射されて前記半透鏡76に入
射する。そして、この半透鏡76にて、被検体43を通過し
た光と被検体を迂回した基準光とがミキシングされ相関
がとられて位相遅れ成分(散乱成分)が抑制される。こ
のミキシングされた光は検出器57で検出される。この検
出器57の出力はローパスフィルタ(LPF)77を経て、位
相ずれ成分(散乱成分)が抑制された信号が得られる。
このローパスフィルタ77の出力は信号処理装置78に入力
される。
以上説明したように、本実施例では、変調された光を
被検体に照射し、被検体を通過した光のうち、直進光の
位相に同期した成分を取り出すことにより、直進成分が
抽出され、散乱成分が抑制される。これにより、これま
で透過が不可能と考えられてきた強い散乱性の物質であ
っても、空間分解能の高い透過像計測が可能となる。
第19図ないし第34図は本発明の第3実施例に係り、第
19図は散乱成分抑制方法を実現するための装置の概略構
成を示す説明図、第20図ないし第22図はそれぞれ光源及
び波長可変装置の例を示す説明図、第23図は第22図の装
置の動作を説明するためのタイミングチャート、第24図
は光源及び波長可変装置の例を示す説明図、第25図ない
し第28図はそれぞれ波長選択装置の例を示す説明図、第
29図は吸収係数及び散乱係数の波長特性を示す特性図、
第30図は各波長の光の出射タイミングを示すタイミング
チャート、第31図は被検体通過後の各波長の光の波長を
示す波形図、第32図は被検体通過後の各波長の光の強度
と時間との関係を示す特性図、第33図は第32図の要部拡
大図、第34図は被検体通過光の強度と被検体との関係を
説明するための説明図である。
本実施例の散乱成分抑制方法は、被検体に照射する光
の波長を変化させて各波長間での特性の違いを利用して
散乱成分を抑制する方法である。すなわち、被検体に光
を照射した場合、第29図に示すように、散乱光の強度に
影響する散乱係数は波長により大きく変化しないが、直
進光の強度に影響する吸収係数は波長により大きく変化
する。被検体に対する入射光に対し、被検体通過光の受
光強度は、被検体による散乱,吸収のため減少するが、
散乱係数と吸収係数の波長特性の違いにより、前記入射
光の波長を変化させた場合の受光強度の変化(差)を求
めることにより、散乱成分を抑制することができる。入
射光の波長としては、例えば第29図のλa,λbのよう
に、複数の波長間で散乱係数は差の変化が少ない複数の
波長を、吸収係数は差の変化が大きい波長を選択する。
尚、吸収係数の大きい波長領域は、光が透過しないので
使用しない。
また、第34図に示すように、被検体93を通過した光の
受光強度の波長間の変化の大きさを検出することによ
り、被検体93の識別、すなわち血管,臓器等の有無や正
常組織か否か等を判別でき、これにより生体内部の情報
を映像化することができる。
次に、本実施例の方法を実現する装置の概略構成を、
第19図を用いて説明する。この装置は、光源91と、この
光源91の出射光の波長を変化させる波長可変装置92と、
この波長可変装置92から出射され被検体93を通過した光
を受光し、複数の波長を選択してその波長毎の光強度を
検出する波長選択装置94と、この波長選択装置94の出力
を処理する信号処理装置95と、前記波長可変装置92を駆
動すると共に、前記信号処理装置95に同期信号を送るド
ライバ96とを備えている。
この装置では、光源91から出射された光は被検体93に
照射される。この被検体93に照射される光は、波長可変
装置92によって波長が変化される。前記被検体93を通過
した光は波長選択装置94で受光され、複数の波長での光
強度が検出される。そして、信号処理装置95にて、前記
波長選択装置94で検出された複数の波長での光強度を用
いて例えば被検体93の透過像が求められる。前記波長可
変装置92によって、被検体93に照射される光の波長を変
化させ、波長選択装置94及び信号処理装置95によって、
前記波長可変装置92による波長の変化に伴う受光強度の
変化(差)を求めることにより、散乱成分が抑制され
る。
次に、第20図ないし第24図を参照して、前記光源91及
び波長可変装置92の4つの例を説明する。
第20図は第1の例を示し、この例では、光源91及び波
長可変装置92として、色素レーザ101が用いられ、この
色素レーザ101の回折格子102がドライバ96によって駆動
されるようになっている。この例では、ドライバ96によ
って回折格子102を駆動することによって、色素レーザ1
01から出射される光の波長が変化する。尚、色素レーザ
101の代りに、波長可変半導体レーザやアレキサンドラ
イトレーザや、自由電子レーザ等の波長を変えることの
できるレーザを用いても良い。
第21図は第2の例を示し、この例では、光源91として
白色光を出射する白色光源103が用いられ、波長可変装
置92として回転フィルタ104が用いられている。前記回
転フィルタ104は、互いに異なる波長の光を透過する複
数の色フィルタ(バンドパスフィルタ)104a〜104dを有
し、この色フィルタのうちの1つが選択的に光源103の
出射光の光路上に配置されるようになっている。この例
では、回転フィルタ104を回転させることにより、光源1
03の出射光が順次色フィルタ104a〜104dを通過し、被検
体93に照射される光の波長が切り換えられる。
第22図及び第23図は第3の例を示し、この例では、光
源91及び波長可変装置92として、複数の半導体レーザ
(以下、LDと記す。)105a〜105cが設けられている。各
LD105a〜105cは、それぞれ異なる波長λ12の光
を出射するようになっている。LD105aの出射光は鏡106,
半透鏡107,108を経て、LD105bの出射光は半透鏡107,108
を経て、LD105cの出射光は半透鏡108を経て、それぞれ
被検体93に照射されるようになっている。また、各LD10
5a〜105cは、それぞれドライバ96からの駆動信号D1,D2,
D3によって駆動されるようになっている。この例では、
第23図(a)なしい(c)に示すように、ドライバ96か
らの駆動信号D1,D2,D3によってLD105a〜105cを互いに異
なるタイミングで駆動することにより、第23図(d)に
示すように出射光の波長が順次切り換えられる。
第24図は第4の例を示し、この例では、光源91として
互いに異なる波長の光を出射する複数のレーザ111a〜11
1cが設けられ、レーザ111aの出射光は半透鏡113を経
て、レーザ111bの出射光は半透鏡114,113を経て、レー
ザ111cの出射光は、鏡115,半透鏡114,113を経て、それ
ぞれ被検体93に照射されるようになっている。レーザ11
1a〜111cと半導鏡113,114,鏡115との間には、波長可変
装置92としての回転フィルタ112が設けられている。こ
の回転フィルタ112には、1つの孔112aが設けられ、こ
の孔112aが、レーザ111a〜111cの出射光の光路上に選択
的に配置されるようになっている。この例では、回転フ
ィルタ112を回転させることにより、孔112aがレーザ111
a〜111cの出射光の光路上に選択的に配置され、レーザ1
11a〜111cの出射光が順次、被検体93に照射される。
次に、第25図ないし第28図を参照して、前記波長選択
装置94の3つの例を説明する。
第25図は第1の例を示し、この例では、波長選択装置
94として、被検体通過光の光路上に配置されたスリット
121と、このスリット121の通過光を複数の波長λ1,…λ
nの光に分離する回折格子122と、この回折格子122で分
離された各波長の光を受光する複数の受光素子を有する
イメージアレイ123とからなる分光器を用いている。
尚、第26図に示すように、前記スリット121及び回折格
子122の代りにプリズム124を用いても良い。また、第25
図や第26図に示す分光器の代りにモノクロメータを用い
ても良い。
第27図は第2の例を示し、この例では、被検体通過光
は、3つのビームスプリッタ126a,126b,126cによって4
つの光束に分離される。分離された各光束の光路上に
は、それぞれ、互いに異なる波長の光を透過する色フィ
ルタ127a〜127dが配置されている。各色フィルタ127a〜
127dを通した各波長の光は、それぞれ、検出器128a〜12
8dによって検出される。尚、前記ビームスプリッタ126a
〜126cの代りに、ダイクロックミラーを用いても良い。
その場合には、色フィルタ127a〜127dは不要である。
第28図は第3の例を示し、この例では、回転フィルタ
129が用いられている。この回転フィルタ129は、互いに
異なる波長の光を透過する複数の色フィルタ129a〜129d
を有し、この色フィルタのうちの1つが選択的に被検体
通過光の光路上に配置されるようになっている。この例
では、回転フィルタ129を回転させることにより、被検
体通過光が順次色フィルタ129a〜129dを通過し、各波長
の光に分離される。尚、前記回転フィルタ129は、波長
可変装置92での波長の切換のタイミングに同期するよう
に回転させる。
本実施例では、例えば、第30図(a)ないし(d)に
示すように、波長可変装置92から被検体93に照射される
複数の波長λ〜λの光の各出射タイミングをずらす
と共に、1つの波長の光の出射の周期を、被検体93での
散乱により長くなる通過時間よりも長い周期(例えば10
ns程度より大きい周期)とする。このような光が被検体
93を通過し、波長選択装置94では、各波長λ〜λ
に第31図(a)ないし(d)に示すような波長が検出さ
れる。各波長の波形のタイミングを合わせると、第32図
に示すようになる。また、第32図の波形の立上がり部分
を拡大すると第33図に示すようになる。これらの図に示
すように、被検体通過光の立上がり部分には、直進成分
が含まれているため、波長によって強度が異なる。これ
に対し、被検体通過光のうち時間の遅い部分は散乱成分
のみなので、波長の変化によって強度はあまり変化しな
い。本実施例では、特に第33図に示すような被検体通過
光の立上がり部分における各波長毎の強度の差(λ
λ、λ−λ等)を求めることにより、より効果的
に直進成分を抽出して散乱成分を抑制することができ
る。
以上説明したように、本実施例では、被検体に照射す
る光の波長を変化させて、複数の波長における被検体通
過光の受光強度の変化(差)を求めることにより、直進
成分が抽出され、散乱成分が抑制される。これにより、
これまで透視が不可能と考えられてきた強い散乱性の物
質であっても、空間分解能の高い透過像計測が可能とな
る。
ここで、第35図ないし第38図を参照して、被検体の断
層像を得る実験とその結果について説明する。第35図は
生体モデルの斜視図、第36図は第35図の要部の平面図、
第37図は差分法の原理を説明するための説明図、第38図
は実験結果を示す説明図である。
第35図及び第36図に示すように、この実験を行うため
の生体モデルは、容器151と、この容器151内に設けられ
た回転可能且つX方向に移動可能な試料台152と、この
試料台152に取り付けられた試料153を備え、前記容器15
1内には、散乱体として水100mlあたり1.0gの脱脂粉乳を
溶かしたものを充填している。この実験では、試料台15
2をX方向にスキャンしながら0点から0.5mm刻みに透過
光強度を測定する。64mm(127点)までのデータを測定
した後、試料台152を反時計方向に10゜回転させ同様に
0〜127点まで測定する。これを170゜分(18方向)につ
いて行い、透過光強度分布のデータを得る。このデータ
をX線CTのアルゴリズムを用いて再構成すると断層像が
得られる。同様の実験を、3種類の受光方式を用いて測
定する。3種類の受光方式とは、受光面にピンホールを
配置したもの、コリメータを使用したもの、コリメータ
と差分法を用いたものである。また、比較のため、散乱
体の代りに水を用いコリメータを使用した測定も行っ
た。
前記3種類の受光方式のうち、コリメータと差分法を
用いたものとは、連続光を用い、光軸上に配置した検出
器の出力と光軸外に配置した検出器の出力との空間的な
差分によって散乱成分を抑制する空間的手法であり、こ
の原理を第37図を用いて説明する。He−Neレーザ161か
ら出射されたレーザ光は、第35図に示したような生体モ
デル162を通過し、このレーザ光の光軸上に正しく合わ
されたコリメータ163と前記光軸から角度θを持って配
置されたコリメータ164とを通過する。各コリメータ16
3,164を通過した光は、それぞれ、受光器165,166で受光
される。受光器165では生体モデル162を通過した光の直
進成分と散乱成分の和が検出され、受光器166では散乱
光成分のみが検出される。そして、差動増幅器167に
て、受光器165の出力から受光器166の出力に重み付けし
た値を差し引くことにより散乱成分を抑制することがで
きる。
第38図に実験結果を示す。(a),(b),(c),
(d)はそれぞれ、散乱体の代りに水を用いコリメータ
を使用した場合、受光面にピンホールを配置した場合、
コリメータを使用した場合、コリメータと差分法を用い
た場合の各測定結果として得られた断層像である。これ
らの図から分かるように、コリメータと差分法を用いた
場合に最も散乱成分が抑制され、空間分解能の高い断層
像が得られることが分かる。尚、第35図及び第36図を用
いて説明した実験方法は、本発明の各実施例の散乱成分
抑制方法の結果を確かめるために用いることもできる。
尚、本発明は、上記各実施例に限定されず、実施例に
示した複数の方法を適宜組み合わせたり、第2または第
3実施例に示した方法に空間的手法あるいは時間的手法
を組み合わせても良い。
また、本発明によれば、被検体通過光中の直進成分を
とらえることから、既存のX線CTの手法をそのまま利用
することができ、単なる二次元面内での透視にとどまら
ず、断層像や三次元立体構造の透視が可能となる。
また、X線や超音波と異なり、対象物体の内部情報の
検知手段として光を用いることから、肉眼での観察に近
い透視像が得られる。
また、X線や超音波による透視の場合は、主として対
象の形状情報の取得が目的となるが、光を用いた場合、
分光化学の知識体系を背景として、対象物内の化学的情
報が得られる。例えば、脳内や筋肉内のエネルギ代謝の
分布状態の透視等が考えられる。
また、対象物体の内部情報の検知手段として光を用い
ることから、対象物体に対して機械的振動や電離のよう
な影響の少ない非接触計測が可能となる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、被検体の散乱に
よる影響を抑制できるので、高分解能で光を用いた被検
体内部の情報の可視化が可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第10図は本発明の第1実施例に係り、第1
図は散乱成分抑制方法を実現するための装置の概略構成
を示す説明図、第2図は散乱成分抑制方法の原理を説明
するための説明図、第3図は光子の生体組織中の伝搬の
シュミレーションモデルを示す説明図、第4図はシュミ
レーションで仮定した検出系の配置を示す説明図、第5
図はシュミレーション結果を示す波形図、第6図は散乱
成分抑制方法を実現するための装置の構成を示す説明
図、第7図は第6図の装置においてファイバ中心部で検
出した時間分解波形を示す波形図、第8図は第6図の装
置においてファイバ中心部で検出した時間分解波形とフ
ァイバ周辺部で検出した時間分解波形との差分を示す波
形図、第9図は第6図の装置を用いたエッジ近傍の透過
光量の計測結果を示す特性図、第10図は広範囲の透視を
可能とする透視装置の概略構成を示す説明図、第11図な
いし第18図は本発明の第2実施例に係り、第11図は散乱
成分抑制方法を実現するための装置の概略構成を示す説
明図、第12図は散乱による位相遅れの分布を示すヒスト
グラム、第13図は第11図の装置の作用を説明するための
波形図、第14図は変調された入射光を示す波形図、第15
図は波長変調を用いた場合の散乱成分抑制装置の概略構
成を示す説明図、第16図は散乱成分抑制のために基準光
を用いる場合の散乱成分抑制装置の概略構成を示す説明
図、第17図及び第18図はそれぞれ第16図の装置の具体的
な構成例を示す説明図、第19図ないし第34図は本発明の
第3実施例に係り、第19図は散乱成分抑制方法を実現す
るための装置の概略構成を示す説明図、第20図ないし第
22図はそれぞれ光源及び波長可変装置の例を示す説明
図、第23図は第22図の装置の動作を説明するためのタイ
ミングチャート、第24図は光源及び波長可変装置の例を
示す説明図、第25図ないし第28図はそれぞれ波長選択装
置の例を示す説明図、第29図は吸収係数及び散乱係数の
波長特性を示す特性図、第30図は各波長の光の出射タイ
ミングを示すタイミングチャート、第31図は被検体通過
後の各波長の光の波形を示す波形図、第32図は被検体通
過後の各波長の光の強度と時間との関係を示す特性図、
第33図は第32図の要部拡大図、第34図は被検体通過光の
強度と被検体との関係を説明するための説明図、第35図
は生体モデルの斜視図、第36図は第35図の要部の平面
図、第37図は差分法の原理を説明するための説明図、第
38図は実験結果を示す説明図である。 2……パルス光源、3……試料 4,5……コリメータ 6,7……光ファイバ 8……時間分解測光装置 9……信号処理演算装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−209342(JP,A) 特開 昭52−49077(JP,A) 特開 平1−196538(JP,A) 特開 平3−211447(JP,A) 特開 平2−110346(JP,A) 特開 昭62−127034(JP,A) 特開 昭58−193438(JP,A) 特開 平1−102340(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源から被検体にパルス状のビーム光を照
    射する光照射手順と、 前記光源のパルス状ビーム光の照射タイミングに基づ
    き、前記被検体を挟んで前記光源と対向する位置に設け
    られ、前記光源から照射されるビーム光の光軸上に光透
    過用のピンホールが形成された絞り手段を介して出力さ
    れる前記ビーム光の強度を、該ビーム光の光軸上に設け
    られた第1の光検出手段で時間分解して検出する第1の
    光検出手順と、 前記光源のパルス状ビーム光の照射タイミングに基づ
    き、前記絞り手段を介して出力される前記ビーム光の強
    度を、前記第1の光検出手段の外側に設けられた第2の
    光検出手段で時間分解して検出する第2の光検出手順
    と、 前記第1の光検出手順で検出された第1の検出信号と前
    記第2の光検出手順で検出された第2の検出信号とに基
    づき、前記被検体を透過する前記ビーム光から散乱光成
    分を抑制した光成分情報を演算する信号処理手順と、 を備えたことを特徴とする被検体通過光中の散乱光成分
    抑制方法。
  2. 【請求項2】被検体にパルス状のビーム光を照射する光
    源と、 前記被検体を挟んで前記光源と対向する位置に設けら
    れ、前記光源から照射される前記ビーム光の光軸上に光
    透過用のピンホールが形成された絞り手段と、 前記ビーム光の光軸上に設けられ、前記光源のパルス状
    ビーム光の照射タイミングに基づき、前記絞り手段のピ
    ンホールを介して出力される前記ビーム光の強度を時間
    分解して検出する第1の光検出手段と、 前記ビーム光の光軸上に設けられた前記第1の光検出手
    段の外側に設けられ、前記光源のパルス状ビーム光の照
    射タイミングに基づき、前記絞り手段のピンホールを介
    して出力される前記ビーム光の強度を時間分解して検出
    する第2の光検出手段と、 前記第1の光検出手段から出力される第1の検出信号と
    前記第2の光検出手段から出力される第2の検出信号と
    に基づき、前記被検体を透過する前記ビーム光から散乱
    光成分を抑制した光成分情報を演算する信号処理手段
    と、 を備えたことを特徴とする散乱光成分抑制装置。
  3. 【請求項3】光変調手段で所定の周期で変調されたビー
    ム光を被検体に照射する変調光照射手順と、 前記被検体を透過したビーム光の強度を光検出手段で検
    出する光検出手順と、 前記光変調手段の変調動作に基づき、同期検波手段で前
    記光検出手段から前記変調動作と位相同期する所定位相
    の出力信号を取得する信号取得手順と、 前記同期検波手段の出力信号に基づき、信号処理手段で
    前記被検体を透過する前記ビーム光から散乱光成分を抑
    制した光成分情報を演算する演算手順と、 を備えたことを特徴とする被検体通過光中の散乱光成分
    抑制方法。
  4. 【請求項4】ビーム光を発生可能な光源と、 前記光源から発生されるビーム光を所定周期で変調し
    て、被検体に照射させる光変調手段と、 前記被検体を透過した前記ビーム光の強度が検出可能な
    光検出手段と、 前記光変調手段の変調動作に基づき、前記光検出手段か
    ら前記変調動作と位相同期する所定位相の出力信号を取
    得する同期検波手段と、 前記同期検波手段の出力信号に基づき、前記被検体を透
    過する前記ビーム光から散乱光成分を抑制した光成分情
    報を演算する信号処理手段と、 を備えたことを特徴とする散乱光成分抑制装置。
  5. 【請求項5】被検体に対して光源から波長の異なる複数
    のビーム光を順次照射する照明光照射手順と、 前記被検体を透過した前記波長の異なる複数のビーム光
    の強度を光検出手段でそれぞれ検出する光検出手順と、 前記光源から順次発生される前記複数のビーム光の照射
    動作に基づき、信号検波手段で前記光検出手段で検出さ
    れた前記波長の異なる複数のビーム光の光強度における
    立ち上がりの所定期間の出力信号を取得する信号取得手
    順と、 前記信号取得手順で取得された前記波長の異なる複数の
    ビーム光に対するそれぞれの立ち上がりの所定期間の出
    力信号に基づき、前記被検体を透過する前記ビーム光か
    ら散乱光成分を抑制した光情報を信号処理手段で演算す
    る演算手順と、 を備えたことを特徴とする被検体通過光中の散乱光成分
    抑制方法。
  6. 【請求項6】被検体に照射する波長の異なる複数のビー
    ム光を順次発生可能な光源と、 前記被検体を透過した前記波長の異なる複数のビーム光
    の強度をそれぞれ検出可能な光検出手段と、 前記光源から順次発生される前記複数のビーム光の照明
    動作に基づき、前記光検出手段で検出される前記波長の
    異なる複数のビーム光の光強度における立ち上がりの所
    定期間の出力信号をそれぞれ取得する信号検波手段と、 前記信号検波手段で取得された前記波長の異なる複数ビ
    ーム光に対応するそれぞれの立ち上がりの所定期間の出
    力信号に基づき、前記被検体を透過する前記ビーム光か
    ら散乱光成分を抑制した光成分情報を演算する信号処理
    手段と、 を備えたことを特徴とする散乱光成分抑制装置。
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