JP2861784B2 - ニューラルネットワークのための光半導体素子 - Google Patents

ニューラルネットワークのための光半導体素子

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JP2861784B2
JP2861784B2 JP1423194A JP1423194A JP2861784B2 JP 2861784 B2 JP2861784 B2 JP 2861784B2 JP 1423194 A JP1423194 A JP 1423194A JP 1423194 A JP1423194 A JP 1423194A JP 2861784 B2 JP2861784 B2 JP 2861784B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光半導体素子に関し、
特にニュラルネットワークを形成するためのニューロ素
子として機能する光半導体素子に関する。
【0002】
【従来の技術】ニュラールネットワークを用いた情報処
理システムは、学習機能を有する高度並列分散型情報処
理の一つであり、脳における情報処理を模倣している。
このようなニューラルネットワークを有する情報処理シ
ステムは、高速でパターン認識を行ったり、不完全デー
タに基づいて知識処理を行ったりする情報処理を得意と
する。現在主流のノイマン型直列情報処理システムは、
このような情報処理が不得意であるので、ノイマン型直
列情報処理システムの種々の問題点を解決する方法とし
てニュラールネットワークを用いた情報処理システムが
注目されている。従って、ニュラールネットワークを用
いた情報処理システムが勢力的に研究されている。
【0003】図8は、ニューラルネットワークに用いる
ための、ニューロン100の動作を説明する模式図であ
る。ニューロン100の動作は、以下の式1で表され
る。
【0004】
【数1】
【0005】ニューロン100は、入力信号Si(i=
1からN)を受け取り出力信号xを出力する。入力信号
Siは、ニューロン100とwiの強さでシナプス結合
している。wiはシナプス結合の強さを示す重みであ
り、wiが正の値であれば、興奮性のシナプス結合を、
また、wiが負の値であれば、抑制性のシナプス結合を
表す。また、wiがゼロの時シナプス結合が存在しない
ことを表す。hは閾値であり、各入力信号Siと各重み
wiの積の総和Σ(Siwi)が、閾値hよりも大きく
なったとき、ニューロン100は興奮し、信号xを出力
する。重みwiを変化させることを学習と呼ぶ。特に入
力信号Siに応じて重みwiが変化するとき、自己学習
と呼ぶ。
【0006】ニューロン100を用いてニューラルネッ
トワークを形成し、情報処理システムを構築するために
は、多数のニューロン100を相互に接続しなければな
らない。具体的には、図示しない他の複数のニューロン
の出力xを入力信号Siとしてニューロン100に入力
しなければならない。また、多くのニューロン100を
用いるほど、高度な情報処理が可能となる。しかし、多
数のニューロン100を従来の電気的配線を用いて相互
に接続すれば、非常に多大な電気的配線がニュラルネッ
トワークのために必要となる。従って、電気的配線を用
いてニューラルネットワークを形成することは困難であ
り、特に高密度に実装されたニュラールネットワークを
形成するのことは、非常に難しい。
【0007】上述の問題点を解決するために、光を複数
のニューロン100間の接続に用いることが検討されて
いる。例えば、IEEE Photonics Technology Letters 4
(1992) P.247-249に、半導体を用いた発光素子及び受光
素子を有する光ニューロ素子が示されている。図9は、
この光ニューロ素子200の模式図である。光ニューロ
素子200は、発光ダイオード(LED)アレイ201
と受光素子アレイ202を有している。LEDアレイ2
01は、行及び列方向にそれぞれ8個づつマトリクス状
に形成されたLED203を有していて、それぞれのL
ED203は、多量子井戸活性層204と分布反射器2
05とを有している。受光素子アレイ202は、それぞ
れのLED203と対応する位置に配置された受光素子
206を有している。受光素子206は、MSM(金属
−半導体−金属)構造を有しており、GaAs基板20
7上にアルミニウムからなる電極208を蒸着すること
によって形成される。電極208は、GaAs基板20
7上に形成された配線接続部209に接続されている。
バンプ210がGaAs基板上に形成されている。
【0008】光ニューロ素子200において、各行の8
個のLED203は図8に示される信号Siとして等し
い光強度を有する光を同時に発光する。これは、一個の
ニューロンからの出力が、各ニューロンに同時に等しい
強度の信号が入力されることを示している。LED20
3からの光は、対応する受光素子206に照射される。
受光素子206において、電極208の一方に配線接続
部209を介して外部電圧が印加されており、印加電圧
の大きさ及び極性によって、受光素子206の受光感度
を調節するこができる。これは、図8に示される、シナ
プス結合の重みwiが調節できることを意味する。また
受光素子206は列方向に8個づつ互いに接続されてい
て、各列内の8個の受光素子206の光電流の和を取る
ことができる。これは、各ニューロンからの入力Siと
シナプス結合の重みwiとの積の和、つまりΣ(Siw
i)が得られることを意味する。従って、光ニューロ素
子200においてシナプス結合が実現されている。
【0009】一方、図10に示されるように、半導体か
らなる受光素子及び発光素子を有する光半導体素子25
0が知られている。光半導体素子250は、電子情報通
信学会技術研究報告書OQE-91-53(1991)P.45-50に報告さ
れている。半導体光素子250は、半導体レーザ25
1、半導体レーザ251上に形成された吸収層252、
及び吸収層252上に形成されたヘテロ接合ホトトラン
ジスタ253、254、及び255を有している。半導
体レーザ251は、バンギャップ1.3μmのアンドー
プ活性層256を有している。ホトトランジスタ25
3、254、及び255は、それぞれコレクタ層25
7、ベース層258、及びエミッタ層259を有してい
る。コレクタ層257、ベース層258、及びエミッタ
層259は、それぞれ1×1017cm-3、5×1016
-3、及び1×1018cm-3の不純物濃度の不純物がド
ープされている。ベース層258のバンドギャップ波長
は、1.2μmである。ホトトランジスタ253及び2
55はそれぞれ半導体レーザ251の発光中心から水平
方向に185μm離れて形成されている。ホトトランジ
スタ254は、半導体レーザ251の発光中心上に形成
されている。吸収層252は、厚さ1μm、バンドギャ
ップ波長1.2μmの第1の吸収層260及び厚さ1μ
m、バンドギャップ波長1.3μmの第2の吸収層26
1からなる。
【0010】半導体光素子250において、ホトトラン
ジスタ253が入力光262を受光すると光電流が発生
し、半導体レーザ251に流れ込こみ、レーザ発振が起
こる。一般に、半導体レーザでは、レーザ発振しないよ
うな微少電流しか流れていなくても、微弱な発光が生じ
る。従って、半導体素子250において、このようなレ
ーザ発振を伴わない微弱な発光が生じると、発生した光
が、ホトトランジスタ253〜255で吸収され(内部
帰還光)、大きな光電流が生じる。光電流によって、半
導体レーザ251が更に強く発光する。このような光正
帰還が生じると、半導体レーザ251は、発振してしま
い、光半導体素子250は正常な光増幅動作をできなく
なる。
【0011】このような問題を解決するために、半導体
光素子250では、半導体レーザ251の活性層256
をホトトランジスタ253〜255のベース層258と
異なる半導体材料で形成している。これにより、半導体
レーザ251の発振する光の波長がホトトランジスタ2
53〜255の検知ピーク波長と異なるようにしてい
る。また、吸収層252を設け内部帰還光を抑制してい
る。
【0012】しかし、半導体光素子250は、上述の構
造を有していても、なお、半導体レーザ251上のホト
トランジスタ254に内部帰還光が入射される。このた
め、内部帰還光の影響をほぼ完全に除外するためには、
半導体レーザ251の上方に位置していないホトトラン
ジスタ253あるいは255を用いる必要があった。
【0013】上述の理由から、ホトトランジスタ253
を受光素子として用い、暗電流によって、半導体レーザ
251を発振する直前の電流までバイアスしておく。ホ
トトランジスタ253に入力光262を入射させると、
半導体レーザ251は、発振し、出力光263を出力す
る。半導体レーザ251は、線形性の良い出力光−電流
特性を有しているので、利得の大きいヘテロ接合ホトト
ランジスタ253を用いることによって、微弱な入力光
262で、大きな強度の出力光263が得られ、半導体
光素子250は、光増副作用を有することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術においては、以下に述べる理由から、ニューラ
ルネットワークを形成するニューロンとして適していな
い。
【0015】図9に示す光ニューロ素子200では、閾
値処理ができない。従って、光ニューロ素子200から
の出力信号を閾値処理するための外部演算回路を光ニュ
ーロ素子200間に設ける必要がある。また、光ニュー
ロ素子200の入力信号及び出力信号は電気信号である
ため、ニューラルネットワーク形成のために電気的配線
が必要となり、上述した問題を有している。
【0016】また、図10に示す半導体光素子250
は、半導体レーザ251が発光する光の波長が、ホトト
ランジスタ253の検知ピーク波長と異なる。従って、
出力光263を入力光262として他の半導体光素子2
50のホトトランジスタ253に入射しても検知感度が
低下してしまい、良好な信号伝達をするニューラルネッ
トワークを形成することが困難である。更に、半導体レ
ーザ251上に形成されたホトトランジスタ254を受
光素子として用いることができないので、半導体光素子
250を高密度に集積することは困難である。
【0017】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、その目的とするところは、光を用いて
ニューラルネットワークを形成することのできる光半導
体素子を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の光半導体素子
は、少なくとも活性層を有する半導体レーザと、該半導
体レーザ上に形成された、該半導体レーザから生じる内
部帰還光を反射するための反射手段と、該活性層から発
振されたレーザ光と実質的に同じ波長の光を検知するた
めに、該反射手段上に形成された少なくとも2つ以上の
ホトトランジスタとを有しており、そのことによって上
記目的が達成される。
【0019】また、本発明の別な光半導体素子は、少な
くとも活性層をそれぞれ有する複数の半導体レーザと、
該複数の半導体レーザ上にそれぞれ形成された、該半導
体レーザから生じる内部帰還光を反射するための反射手
段と、該活性層から発振されたレーザ光と実質的に同じ
波長の光を検知するために、該反射手段上にそれぞれ形
成された少なくとも2つ以上のホトトランジスタとを有
しており、そのことによって上記目的が達成される。
【0020】また、本発明による別な光半導体素子は、
少なくとも活性層をそれぞれ有する複数の半導体レーザ
と、該半導体レーザ上にそれぞれ形成された、該半導体
レーザから生じる内部帰還光を反射するための反射手段
と、該活性層から発振されたレーザ光と実質的に同じ波
長の光を検知するために、該反射手段上にそれぞれ形成
された少なくとも1つ以上のホトトランジスタと、該ホ
トトランジスタにバイアス電圧を印加するための電圧印
加手段とをそれぞれ有する複数の半導体光素子と、該半
導体レーザのそれぞれ及び、該ホトトランジスタのそれ
ぞれと光学的に接続されており、該半導体レーザのそれ
ぞれから発振した光を検出し、検出した光の強度に応じ
て該電圧印加手段に電圧を印加するバイアス制御回路と
を有しており、そのことによって、上記目的が達成され
る。
【0021】前記反射手段は、導電性を有する半導体多
層薄膜反射膜を有していてもよい。前記活性層はストラ
イプ状に形成されており、前記ホトトランジスタが、該
活性層の上方に位置するように形成されていてもよい。
【0022】前記ホトトランジスタは、前記活性層の共
振方向と垂直な方向から入射する光を検知してもよい。
【0023】前記入射光と平行な方向に前記レーザ光を
発振するための第2の反射手段を有していてもよい。
【0024】前記フォトトランジスタは、順方向バイア
ス及び逆方向バイアス時に等しい光電変換利得を有して
いてもよい。
【0025】前記フォトトランジスタは、バイアス電圧
の変動に関わらず、一定の光電変換利得を有していても
よい。
【0026】前記フォトトランジスタは、バイアス電圧
に依存する光電変換利得を有していてもよい。
【0027】
【作用】複数のホトトランジスタに光を入射させると、
入力された光に応じた光電流がホトトランジスタに流れ
る。これらの光電流の和が半導体レーザに流れ、半導体
レーザの閾電流値を越えると半導体レーザは発振し、レ
ーザ光が射出される。半導体レーザとホトトランジスタ
との間には、半導体レーザから生じる内部帰還光がホト
トランジスタに入射しないように半導体反射膜が設けら
れており、ホトトランジスタは半導体レーザが発振する
光と同じ波長の光を検出することができる。また、ホト
トランジスタは対称な構造を有しており、バイアス電圧
の極性によって、光電流の大きさや流れる方向を変える
ことができる。従って、本発明の光半導体素子は、ニュ
ーロンとして機能し、ニューロネットワークを形成する
ことが可能となる。
【0028】さらに、本発明の光半導体素子にバイアス
電圧制御回路を設けることによって、半導体レーザから
のレーザ光に基づいてホトトランジスタにバイアス電圧
を印加することができるので、自己学習機能を有するニ
ューロ素子として動作させることができる。
【0029】
【実施例】以下に、本発明を実施例について説明する。
【0030】(実施例1)図1は、本発明の第1の実施
例による光半導体素子11を示している。光半導体素子
11は、半導体レーザ12と、半導体レーザ12上に形
成された半導体反射鏡13と、半導体反射鏡13上にそ
れぞれ形成されたホトトランジスタ14a、14b、1
4c、及び14dを有している。
【0031】半導体レーザ12は、p型半導体基板15
と、p型半導体基板15上に形成されたクラッド層1
6、p型クラッド層16上に形成された活性層17、及
び活性層17上に形成されたn型クラッド層18を有し
ている。半導体レーザ12は、埋め込み型ストライプ構
造を有している。具体的には、活性層17及びp型クラ
ッド層16の一部及びn型クラッド層18の一部はスト
ライプ21を形成するようにエッチングされている。ス
トライプ21の両側のp型クラッド層16上にn型電流
ブロック層19、更にn型電流ブロック層19上にp型
電流ブロック層20が形成されている。また、p型半導
体基板15にp型電極29が形成されている。半導体レ
ーザ12は、n型クラッド層18及びp型クラッド層1
6との間に電圧が印加されると、活性層17から波長λ
を有するレーザ光として出力光27が発振される。
【0032】半導体反射鏡13は、半導体レーザ12の
最上層であるn型クラッド層18の面18f上に形成さ
れている。半導体反射鏡13は、n型の導電性を有する
複数の半導体薄膜からなり、波長λの光を実質的に反射
するような構造を有している。このような半導体多層膜
からなる反射鏡は、分布反射器(Distributed Bragg Ref
lector)として当業者には周知であり、半導体薄膜の屈
折率と膜厚を適切に選ぶことによって任意の波長の光を
反射する反射鏡を製造することができる。
【0033】ホトトランジスタ14a、14b、14
c、及び14dは、半導体レーザ12のストライプ21
上方に位置している。ホトトランジスタ14a、14
b、14c、及び14dはそれぞれ半導体反射鏡13上
に形成されたコレクタ層22、コレクタ層22上に形成
されたベース層23、及びベース層23上に形成された
エミッタ層24を有している。ベース層23は、実質的
に波長λの光28を吸収し、吸収した光28によって生
じた光電流によって、コレクタ層22とエミッタ層24
との間に電流が流れる。光28が、エミッタ層24に吸
収されないように、エミッタ層24はベース層23と異
なる材料で形成されていることが好ましく、従って、ホ
トトランジスタ14a、14b、14c、及び14dは
ヘテロ接合ホトトランジスタであることが好ましい。
【0034】ホトトランジスタ14a、14b、14
c、及び14dのそれぞれは、電気的に対称な構造を有
している。具体的には、コレクタ層22とエミッタ層2
4との間に順バイアス電圧を印加した時の電流−電圧特
性と、コレクタ層22とエミッタ層24との間に逆方向
バイアス電圧を印加したときの電流−電圧特性が実質的
に等しい。このような特性は、例えばコレクタ層22及
びエミッタ層24の組成、不純物濃度、及び厚さを同じ
にすることによって得られる。ホトトランジスタ14
a、14b、14c、及び14dのそれぞれは、エミッ
タ層24上に形成されたウィンド25を有するn型電極
26を更に有している。
【0035】以下に光半導体素子11の動作を説明す
る。光半導体素子11は、各ホトトランジスタ14a、
14b、14c、及び14dのn型電極26と半導体レ
ーザ12のp型電極29との間に直流電圧を印加するこ
とによって動作する。p型電極29を接地し、ホトトラ
ンジスタ14a、14b、14c、及び14dに対し負
のバイアス電圧をn型電極26に印加した場合、波長λ
を有する光28が電極26のウインドウ25を介してベ
ース層23に達すると、コレクタ層22からエミッタ層
24へ電流が流れるようにホトトランジスタ14a、1
4b、14c、及び14dが動作する。またこの電流
は、半導体レーザ12が発振するようにp型クラッド層
16から活性層17を通ってn型クラッド層18へ流れ
る。従って、電流はp型クラッド層16から半導体反射
鏡13を通ってエミッタ層24へ流れる。一方、p型電
極29を接地し、ホトトランジスタ14a、14b、1
4c、及び14dに対し正のバイアス電圧をn型電極2
6に印加した場合、波長λを有する光が電極26のウイ
ンドウ25を介してベース層23に達すると、エミッタ
層24からコレクタ層22へ電流が流れるようにホトト
ランジスタ14a、14b、14c、及び14dが動作
する。またこの電流は、半導体レーザ12の発振を抑制
するようにn型クラッド層18から活性層17を通って
p型クラッド層16へ流れる。従って、電流はエミッタ
層24から半導体反射鏡13を通ってp型クラッド層1
6へ流れる。
【0036】図1、図2、及び図3を用いて光半導体素
子11の動作を更に具体的に説明する。図2は、光半導
体素子11の等価回路の一部を示している。半導体レー
ザ12にホトトランジスタ14a及び14bが並列に接
続されている。等価回路では、4つのホトトランジスタ
14a、14b、14c、及び14dのうち、ホトトラ
ンジスタ14a及び14bのみを示しているが、光半導
体素子11において、ホトトランジスタ14c及び14
dも同様にホトトランジスタ14a及び14bに並列に
接続されている。図1及び図2に示されるように、半導
体レーザ12のp型電極29を接地し、ホトトランジス
タ14aのn型電極26に負の電圧、例えば、−5Vを
印加し、ホトトランジスタ14bのn型電極26に正の
電圧、例えば、+5V印加する。半導体レーザ12は、
例えば1.5Vの定電圧源1.5Vと見なせるので、ホ
トトランジスタ14a及び14bに印加される電圧は、
それぞれエミッタ層24を基準として3.5Vと−6.
5Vとなる。
【0037】図3は、ホトトランジスタ14a及び14
bの電流−電圧特性を示している。各ホトトランジスタ
14a及び14bは、入力光28の強度に応じて、A、
B、及びCの曲線で示される電流−電圧特性を有する。
図3に示されるように、いずれの強度の光28が入射さ
れた場合も、順バイアス電圧印加時と逆バイアス電圧印
加時とは等しい光電変換利得を有している。例えば、曲
線Bを与える強度の光28に対して、ホトトランジスタ
14a及び14bに電圧v1を印加しても−v1を印加
しても、方向は逆向きであるが同じ大きさの電流iが流
れる。また、図3に示されるように、光電変換利得は実
質的にバイアス電圧に依存しない。例えば、曲線Bを与
える強度の光28に対して、ホトトランジスタ14a及
び14bに電圧v1を印加してもv2を印加しても電流
iが流れる。
【0038】従って、上述のホトトランジスタ14aの
n型電極26及びホトトランジスタ14bのn型電極2
6にそれぞれ−5V及び+5Vを印加し、同じ強度の光
28を入射させた場合、ホトトランジスタ14a及び1
4bには、大きさが等しく互いに方向の異なる電流iが
それぞれ流れる。
【0039】半導体レーザ12には、半導体反射鏡13
を介してホトトランジスタ14a、14b、14c、及
び14dに流れる電流の和が流れる。そして半導体レー
ザ12に、閾値電流を越える電流が流れたとき半導体レ
ーザ12は、出力光27を発振する。上述の場合、ホト
トランジスタ14c及び14dには電流は流れないとす
れば、ホトトランジスタ14a及び14bに流れる電流
は、互いに逆向きなので半導体レーザ12に流れる電流
の和はゼロとなり、半導体レーザ12は発光しない。
【0040】上述されるホトトランジスタ14a、14
b、14c、及び14dの動作は、式1に示される信号
Siと重みwiとの積をとることに相当する。重みwi
に対応するバイアス電圧が印加されたホトトランジスタ
14a、14b、14c、及び14dに信号Siに対応
する入力光28を入射させることによって、信号Siと
重みwiとの積に対応する電流を得ることができるから
である。更に、半導体レーザ12の動作は、加重和Σw
isiを求め閾値処理することに相当する。各ホトトラ
ンジスタ14a、14b、14c、及び14dに流れる
電流の和が半導体レーザ12に流れ、閾値hを越えたと
きのみレーザ発振するからである。従って、光半導体素
子11のみで式1に示されるニューロ素子の動作を実現
することができる。
【0041】光半導体素子11において、シナプス結合
の強さを示す重みwiは、バイアス電圧の極性を変更す
ることによって変えられる。従って、光半導体素子11
は、学習機能を有している。バイアス電圧は、出力光2
7に基づいて変更してもよいし、教師あり学習として、
出力光27が望ましい出力となるようにバイアス電圧を
変更してもよい。
【0042】光半導体素子11のニューロ素子としての
動作を、表1及び表2を参照しながら以下に具体的に説
明する。
【0043】
【表1】
【0044】表1に示されるように、ホトトランジスタ
14a、14b、14c、及び14dに重みwiとして
のバイアス電圧−5、5、5、及び5Vがそれぞれ印加
されている場合を考える。ホトトランジスタ14a、1
4b、及び14dに信号Siとして光が照射されると
(○は光の照射を示し、×は光が照射されないことを示
す)、ホトトランジスタ14a、14b、14c、及び
14dに、Siwiとして−i、i、0、及びiの電流
がそれぞれ流れる。従って、荷重和ΣSiwiとして半
導体レーザ12へ流れる電流はiとなる。閾値hとして
の半導体レーザ12の閾値電流が2i>h>iとすると
この場合半導体レーザ12は発光しない。
【0045】
【表2】
【0046】また、表2に示されるように、ホトトラン
ジスタ14a、14b、14c、及び14dに重みwi
としてのバイアス電圧5、−5、−5、5、及び5Vが
それぞれ印加されている場合を考える。ホトトランジス
タ14a、14b、14c、及び14dに信号Siとし
て光が照射されると、ホトトランジスタ14a、14
b、14c、及び14dに、Siwiとしてi、−i、
i、及びiの電流が流れる。従って、荷重和ΣSiwi
として半導体レーザ12へ流れる電流は、2iとなる。
閾値hとしての半導体レーザ12の閾値電流が2i>h
>iとすると、この場合半導体レーザ12は発光する。
【0047】本発明の光半導体素子11は、ニューロ素
子として出力光27と同じ波長λを有するの入力光28
を検出することに利点を有する。この利点によって、出
力光27を外部装置によって変換することなく入力光2
8として用いて、複数の光半導体素子11を相互に接続
し、ニューラルネットワークを形成することができる。
この利点を有するために半導体光素子11は、半導体レ
ーザ12とホトトランジスタ14a、14b、14c、
及び14dとの間に導電性を有する半導体反射鏡13を
有している。半導体反射鏡13は、半導体レーザ12の
活性層17から活性層17と垂直な方向に伝搬する内部
帰還光が、ホトトランジスタ14a、14b、14c、
及び14dへ入射しないように内部帰還光を反射する働
きをする。また、ウインド25からホトトランジスタ1
4a、14b、14c、及び14dのそれぞれへ入射し
た光のうち、ベース層23に吸収されずにベース層23
を透過した光は、半導体反射鏡13によって反射され、
再度ベース層23へ達するので、ホトトランジスタ14
a、14b、14c、及び14dの光電変換効率を向上
させる。従って、半導体反射鏡13は、ホトトランジス
タ14a、14b、14c、及び14dと半導体レーザ
12との間を光学的に分離する働きをする。これによっ
て、半導体レーザ12の活性層17の真上にホトトラン
ジスタ14a、14b、14c、及び14dを集積する
ことができ、半導体光素子11を小型に形成することが
できる。
【0048】光半導体素子11は、公知の半導体製造技
術によって製造される。図1を参照しながら光半導体素
子11の製造方法を以下に説明する。
【0049】まず、液相成長法(LPE法)などの公知
の方法によって、p型半導体基板15を有する半導体レ
ーザ12を作製する。p型半導体基板15は不純物濃度
1×1018cmの-3p型InPからなり、p型クラッド
層16及びn型クラッド層18は、それぞれ不純物濃度
5×1017cm-3、厚さ2μmのInP及び不純物濃度
5×1016cm-3、厚さ2.5μmのInPからなる。
活性層17は、不純物濃度1×1016cm-3、厚さ0.
2μmのアンドープIn0.72Ga0.28As0.60.4から
なる。活性層17は、バンドギャップ波長λ=1.3μ
mを有している。活性層17及びp型クラッド層16と
n型クラッド層18との一部は、幅Wa=2μmを有す
るストライプ21を形成するようにエッチングされてお
り、エッチングされた部分には、n型電流ブロック層1
9及びp型電流ブロック層20が埋め込まれている。n
型電流ブロック層19及びp型電流ブロック層20は、
それぞれ不純物濃度5×1017cm-3、厚さ1μmのI
nP及び不純物濃度5×1017cm-3、厚さ1μmのI
nPからなる。
【0050】次に、半導体反射鏡13を半導体レーザ1
2上に形成する。半導体反射鏡13は、波長1.3μm
の光を反射するように設計される。例えば、厚さ10
1.6nm、不純物濃度1×1017cm-3、屈折率3.
20のInP層と、厚さ93.7nm、不純物濃度1×
1017cm-3、屈折率3.47のIn0.72Ga0.28As
0.60.4層とを交互に15層ずつn型クラッド層18上
に形成する。膜厚を厳密に制御するために、半導体反射
鏡13は、分子線エピタキシャル成長法(MBE法)に
よって形成することが好ましい。
【0051】続いて、半導体反射鏡13上にコレクタ層
22、コレクタ層22上にベース層23、及びベース層
23上にエミッタ層24を形成する。コレクタ層22及
びエミッタ層24は、それぞれ厚さ1.5μmを有して
おり、不純物濃度5×1017cm-3のn型InP及び、
不純物濃度5×1017cm-3のp型InPからなる。ベ
ース層23は、厚さ0.3μm、不純物濃度1×1017
cm-3のIn0.72Ga 0.28As0.60.4層からなる。そ
の後、コレクタ層22、ベース層23、及びエミッタ層
24の一部をエッチングし、半導体レーザ12のストラ
イプ21の上方に位置するように、L1=L2=60μ
mのホトトランジスタ14a、14b、14c、及び1
4dを形成する。
【0052】最後にエミッタ層24上にウィンド25を
有するn型電極26を形成し、p型半導体基板15にp
型電極29を形成する。半導体レーザ12がL3=30
0μm及びL4=150μmの大きさを有するようにp
型半導体基板15を分割する。
【0053】(実施例2)図4は、本発明の第2の実施
例による光半導体素子31の断面を示している。実施例
1と同じ構成要素には同じ参照番号を付けている。光半
導体素子31は、半導体レーザ32と、半導体レーザ3
2上に形成された半導体反射鏡13と、半導体反射鏡1
3上にそれぞれ形成されたホトトランジスタ14a、1
4b、14c、及び14dを有している。
【0054】光半導体素子31は、ホトトランジスタ1
4a、14b、14c、及び14dへ入射する入力光2
8と平行な方向へ出力光35を発振するための反射鏡3
4を有している点で第1の実施例に示される光半導体素
子11とは異なる。半導体レーザ32は、実施例1に説
明されるように、p型半導体基板15、p型半導体基板
15上に形成されたクラッド層16、p型クラッド層1
6上に形成された活性層17、及び活性層17上に形成
されたn型クラッド層18を有している。半導体レーザ
32は、p型電極29が形成された面から活性層17に
達するようにくさび状にエッチングされており、活性層
17に垂直な端面36と活性層17と45度の角度で形
成された反射鏡34を有している。端面36から射出さ
れた出力光35は、反射鏡34で反射し、活性層17と
垂直な方向に射出される。入力光28と同じ方向に出力
光35は進む。このような構造は、光半導体素子31を
複数集積化する上で好都合であり、特に、入力光と出力
光の方向に複数の半導体光素子31を積層し、集積化す
るのに都合がよい。
【0055】反射鏡34は、公知のエッチング方法によ
って形成される。端面36と端面37とによって共振器
長L3を有する共振器が形成され、また反射鏡34が、
活性層17に対し実質的に45度の角度をなすように、
p型半導体基板15、p型クラッド層16活性層17、
及びn型クラッド層18の一部をエッチングし、反射鏡
34を形成する。なお、本実施例では、反射鏡34の表
面には、反射膜を形成していないが、金属膜などの反射
膜を反射鏡34の表面に設けてもよい。
【0056】(実施例3)図5(a)及び図5(b)
は、本発明の第3の実施例による光半導体素子41を示
している。実施例1と同じ構成要素には同じ参照番号を
付けている。光半導体素子41は、半導体レーザ12
と、半導体レーザ12上に形成された半導体反射鏡13
と、半導体反射鏡13上にそれぞれ形成されたホトトラ
ンジスタ44a、44b、44c、及び44dを有して
いる。
【0057】光半導体素子41は、ホトトランジスタ4
4a、44b、44c、及び44dが、実施例1に示さ
れるホトトランジスタ14a、14b、14c、及び1
4dと異なる電流−電圧特性を有している点で第1の実
施例に示される光半導体素子11とは異なる。
【0058】図5(b)は、ホトトランジスタ44a、
44b、44c、及び44dの電流−電圧特性を示して
いる。各ホトトランジスタ44a、44b、44c、及
び44dは、入力光28の強度に応じて、D、E、及び
Fの曲線で示される電流−電圧特性を有する。図5
(b)に示されるように、光電変換利得はバイアス電圧
に依存している。例えば、曲線Eを与える強度の光28
に対して、ホトトランジスタ44a、44b、44c、
及び44dに電圧v1を印加すると、電流i1が流れ、
v2を印加すると電流i2が流れる。また、いずれの強
度の光28が入射された場合も、順バイアス電圧印加時
と逆バイアス電圧印加時との光電変換利得は等しい。例
えば、曲線Eを与える強度の光28に対して、ホトトラ
ンジスタ44a、44b、44c、及び44dに電圧v
1を印加しても−v1を印加しても同じ大きさの電流i
1が流れる。
【0059】上述の電流−電圧特性を有するホトトラン
ジスタ44a、44b、44c、及び44dは、バイア
ス電圧に応じて電流値を変化させることができる。これ
は、式1に示されるシナプス結合の強さを表す重みwi
をバイアス電圧に応じてアナログ的に変化させることが
できることを意味する。従って、種々の大きさの重みw
iを入力信号Siに掛け合わせることができ、ニューロ
素子として学習効率が高められる。
【0060】光半導体素子41は、実施例1と同様の方
法によって製造される。上述の電流−電圧特性を有する
ホトトランジスタ44a、44b、44c、及び44d
は、バイポーラトランジスタのアーリ効果を利用するこ
とによって得られる。アーリ効果は、コレクタ電圧が変
化したときに、コレクタ空乏層の厚さが変化し、実質的
なベース層の厚さが変化することから生じる。このよう
な効果は、バイポーラトランジスタのベース層を薄くす
るあるいは、ベース層の不純物濃度を小さくすることに
よって得られる。具体的には、半導体反射鏡13上にコ
レクタ層45、コレクタ層45上にベース層46、及び
ベース層46上にエミッタ層47を形成する。コレクタ
層45及びエミッタ層47は、それぞれ厚さ1.5μm
を有しており、不純物濃度5×1017cm-3のn型In
P及び、不純物濃度5×1017cm-3のp型InPから
なる。ベース層46は、厚さ0.2μm、不純物濃度5
×1016cm-3のIn0.72Ga0.28As0.60.4層から
なる。
【0061】(実施例4)図6は、本発明の第4の実施
例による光半導体素子51を示している。光半導体素子
51は、実施例1に示される光半導体素子11とそれぞ
れ実質的に同じ構造を有する光半導体素子61、71、
81、及び91を有している。光半導体素子61は、半
導体レーザ62と半導体レーザ62上に形成された半導
体反射鏡63と、半導体反射鏡63上に形成されたホト
トランジスタ64a、64b、64c、及び65dを有
している。光半導体素子71は、半導体レーザ72と半
導体レーザ72上に形成された半導体反射鏡73と、半
導体反射鏡73上に形成されたホトトランジスタ74
a、74b、74c、及び75dを有している。光半導
体素子81は、半導体レーザ82と半導体レーザ82上
に形成された半導体反射鏡83と、半導体反射鏡83上
に形成されたホトトランジスタ84a、84b、84
c、及び85dを有している。光半導体素子91は、半
導体レーザ92と半導体レーザ92上に形成された半導
体反射鏡93と、半導体反射鏡93上に形成されたホト
トランジスタ94a、94b、94c、及び95dを有
している。
【0062】各半導体レーザ62、72、82、及び9
2は、共通のp型電極52を有している。また各ホトト
ランジスタ64a〜64d、74a〜74d、84a〜
84d、94a〜94dは、n型電極66a〜66d、
76a〜76d、86a〜86d、96a〜96dをそ
れぞれ有している。
【0063】各半導体レーザ62、72、82、及び9
2は、各ホトトランジスタ64a〜64d、74a〜7
4d、84a〜84d、94a〜94dに入射される光
及び、n型電極66a〜66d、76a〜76d、86
a〜86d、96a〜96dに印加されたバイアス電圧
に基づいて、実施例1に説明されるように、それぞれ出
力光65、75、85、及び95を発光する。
【0064】光半導体素子51は、それ自身のみで光を
信号としたニューラルネットワークを形成することがで
きる。例えば、光ファイバを用いて出力光95をホトト
ランジスタ64d、74d、84d、及び94dに入力
光として入射させる。同様に、出力光85をホトトラン
ジスタ64c、74c、84c、及び94cに、また出
力光75をホトトランジスタ64b、74b、84b、
及び94bに、更に出力光65をホトトランジスタ64
a、74a、84a、及び94aにそれぞれ入力光とし
て入射させる。このような接続は、4個のニューロンを
光学的に相互接続したことになり、1つの光半導体素子
51によって、光ニューラルネットワークによる情報処
理が可能となる。
【0065】更に光半導体素子51に自己学習機能をも
たせることもできる。図7に示されるように、出力光9
5をバイアス制御回路53に入力し、出力光95に基づ
いて、ホトトランジスタ64d、74d、84d、及び
94dのn型電極66d、76d、86d、及び96d
にバイアス電圧を印加する。明瞭にするために、図示し
ていないが、同様に出力光85、75、及び65に基づ
いて、ホトトランジスタ64c、74c、84c、及び
94cと、64b、74b、84b、及び94bと、6
4a、74a、84a、及び94aとにバイアス電圧を
印加しする。このような接続によって、出力信号xに基
づいて、重み荷重wiを変化させることができる。従っ
て、1つの光半導体素子51によって、自己学習機能を
持った光ニューラルネットワークによる情報処理が可能
となる。
【0066】上述の実施例1から4において、1つの半
導体レーザに対して4つのホトトランジスタを有する光
半導体素子を説明したが、光半導体素子は、2つ以上の
ホトトランジスタを有していればよい。また、半導体レ
ーザのn型半導体層上にn型の半導体反射鏡と、半導体
反射鏡上にnpn型のホトトランジスタを有する光半導
体素子を説明したが、各半導体層の有する導電型を入れ
換えた光半導体素子であってもよい。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、半導体レーザの発振す
るレーザ光と同じ波長の光をホトトランジスタが検出す
ることが出来るので、波長を変換したりすることなく、
本発明による光半導体素子を相互に接続し、ニューラル
ネットワークを形成することが出来る。ホトトランジス
タのバイアス電圧を発振されたレーザ光に基づいて変化
させることによって、自己学習機能を有するニューロ素
子として機能する。
【0068】また、半導体レーザの活性層上にホトトラ
ンジスタを形成することや、ホトトランジスタへ入射す
る光と、半導体レーザから射出するレーザ光の方向を同
一にすることができるので、光半導体素子を小型し、集
積することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による光半導体素子の斜
視図
【図2】図1に示す光半導体素子の動作を説明するため
の等価回路図
【図3】図1に示される光半導体素子のホトトランジス
タの電流−電圧特性図
【図4】本発明の第2の実施例による光半導体素子の断
面図
【図5】(a)は本発明の第3の実施例による光半導体
素子の斜視図 (b)は(a)に示される光半導体素子のホトトランジ
スタの電流−電圧特性図
【図6】本発明の第4の実施例による光半導体素子の斜
視図
【図7】図6に示される光半導体素子に自己学習機能を
与える方法を説明する図
【図8】ニューロンの模式図
【図9】従来の光ニューロ素子の斜視図
【図10】従来の光半導体素子の斜視図
【符号の説明】
11 光半導体素子 12 半導体レーザ 13 半導体反射鏡 14a、14b、14c、14d ホトトランジスタ 15 p型半導体基板 16 p型クラッド層 17 活性層 18 n型クラッド層 19 n型埋め込み層 20 p型埋め込み層 21 ストライプ 22 コレクタ層 23 ベース層 24 エミッタ層 25 ウインドウ 26 n型電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 27/15 H01L 31/10 - 31/113 H01S 3/18 - 3/19

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも活性層を有する半導体レーザ
    と、 該半導体レーザ上に形成された、該半導体レーザから生
    じる内部帰還光を反射するための反射手段と、 該活性層から発振されたレーザ光と実質的に同じ波長の
    光を検知するために、 該反射手段上に形成された少なくとも2つ以上のホトト
    ランジスタと、 を有するニューラルネットワークのための光半導体素
    子。
  2. 【請求項2】少なくとも活性層をそれぞれ有する複数の
    半導体レーザと、 該複数の半導体レーザ上にそれぞれ形成された、該半導
    体レーザから生じる内部帰還光を反射するための反射手
    段と、 該活性層から発振されたレーザ光と実質的に同じ波長の
    光を検知するために、該反射手段上にそれぞれ形成され
    た少なくとも2つ以上のホトトランジスタと、を有する
    ニューラルネットワークのための光半導体素子。
  3. 【請求項3】少なくとも活性層をそれぞれ有する複数の
    半導体レーザと、該半導体レーザ上にそれぞれ形成され
    た、該半導体レーザから生じる内部帰還光を反射するた
    めの反射手段と、該活性層から発振されたレーザ光と実
    質的に同じ波長の光を検知するために、該反射手段上に
    それぞれ形成された少なくともつ以上のホトトランジ
    スタと、該ホトトランジスタにバイアス電圧を印加する
    ための電圧印加手段とをそれぞれ有する複数の半導体光
    素子と、 該半導体レーザのそれぞれ及び、該ホトトランジスタの
    それぞれと光学的に接続されており、該半導体レーザの
    それぞれから発振した光を検出し、検出した光の強度に
    応じて該電圧印加手段に電圧を印加するバイアス制御回
    路と、 を有するニューラルネットワークのための光半導体素
    子。
  4. 【請求項4】前記反射手段は、導電性を有する半導体多
    層薄膜反射膜を有する請求項1ないし請求項3のいずれ
    かに記載のニューラルネットワークのための光半導体素
    子。
  5. 【請求項5】前記活性層はストライプ状に形成されてお
    り、前記ホトトランジスタが、該活性層の上方に位置す
    るように形成された請求項1ないし請求項3のいずれか
    に記載のニューラルネットワークのための光半導体素
    子。
  6. 【請求項6】前記ホトトランジスタは、前記活性層の共
    振方向と垂直な方向から入射する光を検知する請求項1
    ないし請求項3のいずれかに記載のニューラルネットワ
    ークのための光半導体素子。
  7. 【請求項7】前記入射光と平行な方向に前記レーザ光を
    発振するための第2の反射手段を有する請求項6に記載
    ニューラルネットワークのための光半導体素子。
  8. 【請求項8】前記フォトトランジスタは、順方向バイア
    ス及び逆方向バイアス時に等しい光電変換利得を有する
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のニューラル
    ネットワークのための光半導体素子。
  9. 【請求項9】前記フォトトランジスタは、バイアス電圧
    の変動に関わらず、一定の光電変換利得を有する請求項
    8に記載のニューラルネットワークのための光半導体素
    子。
  10. 【請求項10】前記フォトトランジスタは、バイアス電
    圧に依存する光電変換利得を有する請求項8に記載の
    ューラルネットワークのための光半導体素子。
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