JP2861683B2 - アモルファスシリコン膜の形成方法 - Google Patents

アモルファスシリコン膜の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アモルファスシリコン
膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁膜上のアモルファスシリコン膜は、
600℃程度で熱処理によって結晶化し、その形成され
たSOI構造は、TFTデバイス等に広く利用されてい
る。アモルファスシリコン膜が結晶化する際に導入され
る格子欠陥密度,結晶粒界等は、デバイスの電気的特性
に多大な影響を与えており、それらの結晶性は、膜中に
存在する不純物濃度に強く依存する。
【0003】アモルファスシリコン膜を形成する方法の
一つとして、超高真空蒸着法がある。この方法は、超高
真空領域(1×10-9Torr以下)まで減圧されたチ
ャンバー内において、室温付近に保った基板上にシリコ
ン分子線を照射する方法であり、超高真空下という制御
された雰囲気下における蒸着であることから、高純度の
アモルファスシリコン膜を形成することが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た超高真空蒸着方法だけでは、多孔質のアモルファスシ
リコンが形成されてしまう。このようなアモルファスシ
リコン膜を大気に放置すると、大気中の成分を吸着して
膜中の不純物濃度が増加し、結晶化させても、結晶核形
成速度の制御が困難で、結果的に結晶粒径を精度よく制
御できないという欠点があった。
【0005】こうしたアモルファスシリコン膜の多孔質
性は、蒸着時の基板温度に起因しており、基板表面に到
達したシリコン原子が、室温では充分に拡散できず、ア
モルファスシリコンとしての網目構造が形成されないた
めである。これに対し、稠密なアモルファスシリコン膜
を形成するためには、蒸着直後に、真空中400℃付近
で1時間以上の焼締め熱処理が必要であった。
【0006】本発明の目的は、このような従来の欠点を
除去し、稠密なアモルファスシリコン膜を高いスループ
ットで形成する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のアモルファスシリコン膜の形成方法は、分
子線照射工程を有し、絶縁膜基板上にアモルファスシリ
コン膜を形成するアモルファスシリコン膜の形成方法で
あって、絶縁膜基板は、真空中においてシリコンとアン
チモンとが表面に蒸着されたものであり、分子線照射工
程は、該絶縁膜基板を加熱しつつシリコン分子線および
アンチモン分子線を基板上に照射する工程である。
【0008】
【作用】本発明の原理について説明する。通常、200
℃以上に加熱された絶縁膜基板上にシリコン分子線を照
射すると、基板上のシリコン原子は、容易に表面拡散
し、結晶核を形成する。結果的には、それらが個々の結
晶粒へと成長して、多結晶シリコン膜が形成されてしま
う。
【0009】これに対し、本発明者は、真空中におい
て、あらかじめ絶縁膜基板上にシリコンを1原子層、さ
らにその上部にアンチモンを1原子層それぞれ蒸着した
後、基板を加熱してシリコン分子線およびアンチモン分
子線を同時に照射した際、絶縁膜上に堆積したシリコン
は結晶化せず、アモルファスシリコンとなることを見出
した。
【0010】これは、以下の原理に基づいている。図1
(a)は、表面に1原子層のシリコン11およびアンチ
モン12を有するアモルファス絶縁膜13上に、シリコ
ン分子線14およびアンチモン分子線15を照射した状
態を示している。各分子線14,15の照射時には、基
板は加熱されているが、最表面のアンチモン13によっ
てシリコン11の表面拡散が抑えられ、結晶化が抑制さ
れている。分子線源より表面に到達したシリコン原子
は、一旦、表面に存在するアンチモン上に吸着される
が、アンチモン12の表面偏析作用によって位置転換
し、内部へと潜り込む。
【0011】従って、図1(b)のように、表面に到達
したシリコン原子は、順次アンチモンの表面偏析作用に
よって内部へと堆積し、それによって表面拡散が抑制さ
れるため、結晶化は起こらず、アモルファスシリコン膜
16がアモルファス絶縁膜13上に形成される。
【0012】以上の原理に従えば、アモルファスシリコ
ンの固相成長が進行する温度以下まで基板を加熱して、
アモルファスシリコンを堆積することが可能となる。な
お、、シリコン分子線照射と同時にアンチモン分子線を
照射する理由は、表面のアンチモン層の離脱を抑止し、
表面濃度を一定に保っておくためである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。ここでは、40ccの電子銃を備えたMBE装置
を用いた。試料ウエハは、表面上に熱酸化によって厚さ
2000Åの酸化膜を形成した4インチのn型シリコン
(001)基板を用いた。基板温度室温にて電子銃式シ
リコン蒸着器からシリコンを1原子層蒸着し、さらに1
50℃に加熱されたクヌーセンセルからアンチモンを1
原子層蒸着した。引き続いて、基板を500℃に加熱
し、アンチモン分子線を照射したまま、シリコン分子線
を照射速度5Å/sで膜厚2000Åになるまで照射し
た。その後、基板を室温まで冷却した。
【0014】上記サンプルの作成段階において、アモル
ファスシリコン膜が形成されたかどうかの判断は、その
場高速反射電子線回折(RHEED),表面走査電子顕
微鏡観察(SEM)、および透過電子顕微鏡観察(TE
M)によって行った。
【0015】その結果、RHEED観察では、多結晶構
造の特徴を現わすリングパターンは観察されず、アモル
ファス構造特有のハローパターンを、SEM観察におい
ては、表面の平坦な形態を表わす像を、さらに断面方向
からの高分解能TEM観察においては、シリコン酸化膜
上に形成されたアモルファス構造をそれぞれ確認した。
【0016】一方、形成されたアモルファスシリコン膜
の稠密性を判断するため、本発明に従って形成したアモ
ルファスシリコン膜と、アンチモンを用いずに室温蒸着
によって形成したアモルファスシリコン膜とに対して、
深さ方向の二次イオン質量分析(SIMS)を行い、膜
中の不純物、特に水素,酸素,窒素の温度分布形態を比
較した。その結果、前者のアモルファスシリコン膜中の
水素,酸素,窒素濃度は、後者のそれに比べ、一桁程度
低い値であり、本発明の効果を確認した。
【0017】図2は、膜厚2000Åのアモルファスシ
リコン膜を、窒素雰囲気中600℃で熱処理し結晶化さ
せた際の、熱処理時間に対する結晶化部分の平均的膜厚
をプロットしたグラフである。グラフの傾きは、アモル
ファスシリコンの結晶化速度を表わしている。
【0018】本発明に従って形成したアモルファスシリ
コン膜の結晶化速度は、通常の室温蒸着膜のそれに比べ
て大きく一定であり、室温蒸着後400℃,1時間の焼
締め熱処理を施したものと同様である。
【0019】これに対し室温蒸着膜は、成長速度が小さ
く、さらに膜厚が増加するに従って成長速度が減少して
いる。Beanらの実験(Appl,Phys,Let
t.,Vol.36,59(1980))によれば、こ
のような結果は、アモルファスシリコン膜の稠密性に起
因している。すなわち、多孔質な室温蒸着膜の成長速度
は、大気中不純物の吸着によって減少し、かつ膜中の深
さ方向の依存性を示すのに対し、本発明に従って形成し
たアモルファスシリコン膜では、不純物の吸着による成
長速度の減少が見られず、より稠密な膜となっているこ
とがわかる。
【0020】本実施例では、分子線の照射速度を5Å/
sに固定したが、それ以外の照射速度でも同様の効果を
確認した。また、膜形成に要する全時間は、実質的には
シリコン分子線の照射速度で決定されるが、例として、
5000Åのアモルファスシリコン膜形成の際、工程時
間は従来法と比較して最大10分の1に短縮されること
を確認した。
【0021】なお、本実施例では、シリコンウエハを対
象としたが、本発明の方法は表面にのみシリコンが存在
するSOS(Silicon on Sapphir
e)基板や、さらに一般にSOI(Silicon o
n Insulator)基板等にも当然利用できる。
さらに、形成装置内の真空度は、超高真空が必要な訳で
はなく、アモルファスシリコン表面と反応しないガス、
例えば窒素,ヘリウム等の雰囲気で行っても同様な現象
が起こることを確かめた。
【0022】
【発明の効果】以上詳細に述べたように本発明によれ
ば、稠密なアモルファスシリコン膜を高いスループット
で形成することができる。それによって、アモルファス
シリコン膜の固相成長法で多結晶シリコン膜を形成する
際、結晶核形成速度の制御が容易になり、結果的に結晶
粒径を精度よく制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概念を説明するための図である。
【図2】結晶化熱処理時間とアモルファスシリコン膜中
結晶化した部分の膜厚の関係を表わした図である。
【符号の説明】
11 シリコン 12 アンチモン 13 アモルファス絶縁膜 14 シリコン分子線 15 アンチモン分子線 16 アモルファスシリコン膜

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子線照射工程を有し、絶縁膜基板上に
    アモルファスシリコン膜を形成するアモルファスシリコ
    ン膜の形成方法であって、 絶縁膜基板は、真空中においてシリコンとアンチモンと
    が表面に蒸着されたものであり、 分子線照射工程は、該絶縁膜基板を加熱しつつシリコン
    分子線およびアンチモン分子線を基板上に照射する工程
    であることを特徴とするアモルファスシリコン膜の形成
    方法。
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