JP2860802B2 - チョコレートの成形方法 - Google Patents

チョコレートの成形方法

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JP2860802B2 JP1251081A JP25108189A JP2860802B2 JP 2860802 B2 JP2860802 B2 JP 2860802B2 JP 1251081 A JP1251081 A JP 1251081A JP 25108189 A JP25108189 A JP 25108189A JP 2860802 B2 JP2860802 B2 JP 2860802B2
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▲たか▼英 尾畑
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の利用分野 この発明は、チョコレートの成形方法に関するもので
あり、原料用チョコレートから好みの形態をしたチョコ
レートを得ようとするとき利用される。
すなわち、この発明は、誕生祝、クリスマス、バレン
タイン、ホームパーティーなどの際、好みの形態をした
チョコレートを手造りして利用することを目的としてい
る。
また、例えば和菓子職人などのように、チョコレート
の成形に不慣れな者でもチョコレートが上手に成形でき
るようにすることも目的としている。
従来の技術 チョコレートは、融解した液状チョコレートをテンパ
リングしてから所望の形態とし、冷却、固化して造られ
る。
テンパリングが正しく行われていない液状チョコレー
トを冷却、固化した場合、固化に時間がかかるだけでな
く、成形に用いた型から剥れにくくなる。しかも、得ら
れたチョコレートは、光沢が失せ、表面が白くなるブル
ームがみられる。
テンパリングは、チョコレートの成形に不可欠の工程
であるが、通常、融解した液状チョコレートを撹拌しな
がら温度を下げ、冷却、固化する際の結晶種となる細か
い油脂の結晶を生じさせた後、温度を少し上昇させて行
われる。
また、固化しているチョコレートを細かくした破片を
結晶種として温度を調整した液状チョコレートに添加
し、撹拌する方法で行われることもある。
すなわち、テンパリングとは、冷却、固化したとき結
晶核となる細かい油脂の結晶種を分散された状態とする
工程を言う。
発明が解決しようとする問題点 テンパリングを行った液状チョコレートには、油脂の
細かい結晶種が分散されているが、この結晶種の量が多
いと液状チョコレートの粘度が大きくなり、所望の形態
とすることが困難となるだけでなく、ブルームの原因と
もなる。また、結晶種の量が少ないとテンパリングの効
果が出ず、型から剥れにくくなったり、ブルームの原因
となったりする。
しかも、液状チョコレートを撹拌しながら温度を下げ
る際の温度、撹拌の強さ、あるいはその後温度を少し上
昇させてそれ以上結晶種が増えないようにする際の温度
などの調整が微妙で難しく、熟練を要する。その上、テ
ンパリングを適正な状態としても結晶の成長、増加を抑
え、しかも細かい結晶種が融解しない温度を保持し、テ
ンパリングされた状態を維持することが困難である。
そのため、所望の形態とした後の残った液状チョコレ
ートは、再度加熱して結晶種を一度融解してからテンパ
リングしなおさなければ再使用すことがむずかしかっ
た。
なお、固化しているチョコレートを細かくした破片を
結晶種として用いた場合でも、撹拌して結晶の量を増や
し、望ましい状態として用いるが、その状態を長く維持
することができないため、成形処理に用いた残りの液状
チョコレートについてはテンパリングをやり直さなけれ
ばならなかった。
したがって、チョコレートの成形は、テンパリング及
びその後の所望の形態とする工程において熟練を要し、
扱いなれた者にとっても大変難かしく、神経を使う作業
である。特に、所望の形態とするのに時間がかかると、
思い通りに成形することができず、失敗することがあ
る。
問題点を解決するための手段 この発明の発明者は、素人でも自分の好みの形態のチ
ョコレートを失敗なく自由に造れる方法を研究し、特定
のしょ糖脂肪酸エステルを含有する原料用チョコレート
を用いたときテンパリングした状態を比較的長い時間維
持できることを見出だし、この発明を完成させた。
すなわち、この発明は、特定のしょ糖脂肪酸エステル
を0.05〜0.8%含有する原料用チョコレートの一部を細
かい破片として結晶種とし、残りの原料用チョコレート
を40℃以上、望ましくは45〜52℃に加温して融解した液
状チョコレートを32℃以下、望ましくは30℃前後まで冷
却し、その温度を保ちつつ前記結晶種を加え、撹拌して
均一としてから冷却、固化するチョコレートの成形方法
に関するものである。
この発明の原料用チョコレートとし常方に従って造ら
れた任意の配合のチョコレートが用いられるが、特定の
しょ糖脂肪酸エステルが0.05〜0.8%含まれていなけれ
ばならない。
特定のしょ糖脂肪酸エステルとしては、C16以上の飽
和脂肪酸とオレイン酸を主成分とする不飽和脂肪酸との
比率が40:60から60:40の範囲にある脂肪酸組成を有し、
しかも脂肪酸の平均置換数が4以上のものが用いられ
る。
なお、しょ糖脂肪酸エステルが0.05%より少ないと所
期の効果が得られず、0.8%より多いと味覚に影響する
だけでなく、成形が困難となることがある。
すなわち、しょ糖脂肪酸エステルの量が多いと、結晶
種を加えて撹拌しても、十分な量の結晶種ができず、望
ましい状態とならないことがある。
また、原料用チョコレートを細かい破片とするには、
ナイフやかんなで削る、刃物で細かく切り刻む、あるい
はおろし金ですりおろすなどの方法で行うことができ、
破片の粒子が大きいときは篩、茶こしなどで篩って用い
るのが望ましい。
また、結晶種として加える原料用チョコレートの破片
の量は、液状チョコレートの0.1〜5%、望ましくは0.2
〜1.0%とする。
発明の効果 比較例に見るように、従来の方法でテンパリングを行
った場合、テンパリング状態が所望の形態とするのに十
分な時間維持できず、途中で液状チョコレートの粘度が
上昇し、成形できなくなった。その上、成形できたもの
もボテボテした状態となって固まり、表面に凹凸のある
醜い状態を示すことがある。
一方、この発明の方法を実施した場合、実施例にもみ
られるように、テンパリングした状態が非常に長い時間
保持でき、素人でも所望の形態とするに十分な時間が得
られた。
しかも、テンパリングした液状チョコレートの粘度が
小さいので、表面が滑らかできれいなチョコレートとな
った。
実施例 パルミチン酸25%、ステアリン酸25%、オレイン酸35
%、その他の不飽和脂肪酸15%の脂肪酸組成を有し、平
均置換率が5.4であるしょ糖脂肪酸エステルが0.25%含
まれた原料用チョコレートの表面をナイフで削って得た
破片を茶こしで篩い細かい破片を得た。
残りの原料用チョコレートをボールに入れ、ボールを
湯煎にて加熱し、50℃として原料用チョコレートを溶解
した。完全に溶解したら、ボールを水に浸けて液状チョ
コレートを冷却し、液状チョコレートの温度が30℃とな
ったら先に破片としたチョコレートを結晶種として加
え、撹拌して均一な状態としてテンパリングした。
このテンパリングした液状チョコレートの温度を30℃
に保持しながらその中にさくらんぼを浸けた後引き上げ
て表面に液状チョコレートを付着させ、直ちに冷蔵庫で
冷却することにより、チョコレートで被覆したさくらん
ぼを得た。この操作を繰り返し、多数のさくらんぼをチ
ョコレートで被覆した。
全部のさくらんぼをチョコレートで被覆し終わるまで
に60分近くかかったが、テンパリングした液状チョコレ
ートの粘度が上昇して被覆処理ができなくなることはな
かった。
なお、温度を調整した液状チョコレートに結晶種とし
て加えたチョコレートの破片の量は、液状チョコレート
の0.3%であった。
比較例 しょ糖脂肪酸エステルを含有していない以外は、実施
例と全く同じ原料用チョコレートを用い、実施例と同様
に表面をナイフで削った破片を茶こしで篩ってチョコレ
ートの細かい破片とした。
残りのチョコレートも実施例と同様に融解した後30℃
に冷却し、その温度を維持しつつ前記のチョコレートの
破片を結晶種として加え、撹拌して均一な状態としてテ
ンパリングした。
このテンパリングした液状チョコレートの温度を30℃
に保持しながらその中にさくらんぼを浸けた後引き出し
て表面に液状チョコレートを付着させ、直ちに冷蔵庫に
入れ冷却し、チョコレートで被覆されたさくらんぼとし
た。この操作を繰り返したところ、初めの数回はきれい
に被覆されたが、その後は液状チョコレートの粘度が上
昇したため、さくらんぼの表面にチョコレートがボテボ
テした状態で付着し、表面に凹凸のあるものとなった。
更に繰り返そうとしたが、液状チョコレートの粘度の
上昇が激しく、さくらんぼを浸けることができなくなっ
た。
なお、テンパリング処理をしてから浸けることができ
なるなるまでの時間は、およそ10分であった。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C16以上の飽和脂肪酸とオレイン酸を主成
    分とする不飽和脂肪酸との比率が40:60から60:40の範囲
    にある脂肪酸組成を有し、しかも脂肪酸の平均置換数が
    4以上のしょ糖脂肪酸エステルを0.05〜0.8%含有する
    原料用チョコレートの一部を細かい破片として結晶種と
    した後、残りの原料用チョコレートを40℃以上、望まし
    くは45〜52℃に加温して融解した液状チョコレートを32
    ℃以下、望ましくは30℃以前後まで冷却し、その温度を
    保ちつつ結晶種を加え撹拌後、冷却、固化することを特
    徴とするチョコレートの成形方法。
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