JP2859917B2 - Ｃｔスキャナー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） この発明は、撮影位置に投光して被検体の診断部位を
撮影位置に設定するCTスキャナーに関する。

（従来の技術） Ｘ線画像診断装置や磁気共鳴装置などのCTスキャナー
では、患者の診断部位を撮影位置に設定する際、まず、
患者が載置された天板をガントリーの撮影領域へ移動さ
せる。そして、患者の診断部位が撮影位置付近に来たと
ころで、天板の移動を停止させる。次いで、ガントリー
内に設けられた投光器を点灯させ、撮影位置に投光す
る。さらに、患者の診断部位が投光されるまで天板を移
動させ、診断部位を撮影位置に正確に設定している。

オペレータは、診断部位を撮影位置に正確に設定する
ため、投光器の点灯を患者が変わるたびに毎回手動で行
っている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、患者が変わるたびに、毎回投光器の点
灯操作を手動で行うのは、オペレータにとって煩わしい
作業であり、負担が掛かる。

そこでこの発明は、このような従来の事情に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、天板が所
定の位置に来ると自動的に投光器を点灯させ、オペレー
タの作業負担を軽減させることができるCTスキャナーを
提供することにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 上記目的を達成させるため、この発明は、被検体が載
置された天板を撮影領域へ移動させ、撮影位置に投光し
て被検体の診断部位を撮影位置に設定するCTスキャナー
において、移動される前記天板が所定位置に来たことを
検出する検出手段と、この検出手段によって前記天板が
所定位置に来たことが検出されると、前記撮影位置に投
光する投光手段とから構成されている。

（作用） 上記構成において、この発明は、被検体が載置された
天板を撮影領域へ移動させる。天板が所定の位置に来る
と、検出手段によってそれが検出される。これにより、
自動的に撮影位置が投光手段によって投光されるように
なっている。

（実施例） 以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明する。

第１図は、この発明のCTスキャナーに係わるＸ線CT装
置の一実施例を示す構成図、第２図は、天板の位置を検
出する構成を示すブロック図である。

第１図において、寝台１は被検体載置台であり、その
上部には天板３が設けられている。また、寝台１の側面
には、天板３の位置を検出するセンサー４が設けられて
いる。

天板３は、被検体（図示せず）を載置するものであ
り、その前方（図中左端）には、被検体の頭部を保持す
るヘッドレスト５が取り付けられている。また、天板３
は、寝台１の長手方向（図中左右方向）に沿って移動
し、被検体をガントリー７の撮影領域９へ挿入するもの
である。

センサー４は、移動する天板３の後端（図中右端）が
Ａの位置に来たことを検出するものである。また、検出
した位置情報を第２図に示す天板位置判定装置11に出力
するものである。

ガントリー７は、その内部にＸ線管13および検出器15
が備えられており、撮影位置（図中破線）において被検
体の診断部位を撮影するものである。さらに、ガントリ
ー７の内部には、診断部位に投光する投光器17が設けら
れている。

投光器17は、撮影位置に投光するものであり、第２図
に示す投光器点灯回路19からの指示によって投光するも
のである。

第２図において、天板位置判定装置11は、センサー４
が出力する情報に基づいて、天板３の後端がＡの位置に
来たか否かを判定するものである。さらに、天板位置判
定装置11は、天板３の後端がＡの位置に来たことを判定
すると、点灯指示を投光器点灯回路19に与えるものであ
る。

投光器点灯回路19は、天板位置判定装置11から点灯指
示が与えられることにより、投光器17を点灯させるもの
である。

このように、この発明の一実施例は構成されており、
次にこの発明の作用を説明する。

第３図は、ヘッドレスト５の移動の様子を説明するた
めの概略図である。

同図において、ａはガントリー７の外側の位置、ｂは
ガントリー７の前面と同一位置、また、ｃはガントリー
７の内側の位置を示す。なお、ヘッドレスト５がｂの位
置に来たときには、天板３の後端はＡの位置に来てい
る。

被検体を天板３に載置した後、オペレータはコンソー
ル（図示せず）などからの操作によって、天板３を撮影
領域９へ移動させる。

ヘッドレスト５がａ位置からｂ位置へ移動すると、セ
ンサー４により、天板３の後端がＡの位置に来たことが
検出される。

これにより、センサー４から検出された位置情報が天
板位置判定装置11に出力される。

この位置情報を入力した天板位置判定装置11により、
天板３の後端がＡの位置に来たことが判定される。さら
に、この判定の結果、点灯指示が投光器点灯回路19に与
えられる。

点灯指示が与えられることにより、投光器点灯回路19
からは、投光器17を点灯させるための信号が投光器17へ
出力される。

この信号によって投光器17が点灯され、撮影位置が投
光される。

投光器17によって撮影位置が投光された状態で、さら
に、天板３が移動され、被検体が撮影領域９に挿入され
る。被検体の診断部位が撮影位置付近に来ると、診断部
位が撮影位置に正確に設定される。

このように、ヘッドレスト５がガントリー７の前面と
同一位置に来ると、自動的に投光器17が点灯される。こ
れにより、撮影位置が投光され、診断部位を速やかに撮
影位置に設定することができる。

なお、ヘッドレスト５がａ位置あるいはｃ位置に来た
ときに、投光器17が点灯させることも可能であるが、ヘ
ッドレスト５がａ位置にあるときには、天板３に患者が
載置されていないことが考えられる。また、ｃ位置に来
てから点灯させるのは、診断部位を正確に撮影位置に設
定するうえでは遅い。よって、ｂ位置に来たときに点灯
させるのが、最も適している。

また、今回の実施例では、Ｘ線CT装置についてのみ説
明したが、磁気共鳴装置など、他のCTスキャナーについ
ても、勿論実施可能である。

［発明の効果］ 以上説明してきたように、この発明によるCTスキャナ
ーであれば、天板が所定の位置に来ると自動的に投光器
を点灯させるので、患者が変わるたびに毎回投光器の点
灯操作を手動で行うという煩わしい作業を無くすことが
できる。これによって、オペレータの作業負担を軽減さ
せることが可能である。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの発明のCTスキャナーに係わる一実施例を示
す構成図、第２図は天板の位置を検出する構成を示すブ
ロック図、第３図は第１図で示すヘッドレストの移動の
様子を説明するための概略図である。 ３……天板、４……センサー ５……ヘッドレスト、11……天板位置判定装置 17……投光器、19……投光器点灯回路

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】被検体が載置された天板を撮影領域へ移動
   させ、撮影位置に投光して被検体の診断部位を撮影位置
   に設定するCTスキャナーにおいて、 移動される前記天板が所定位置に来たことを検出する検
   出手段と、 この検出手段によって前記天板が所定位置に来たことが
   出されると、前記撮影位置に投光する投光手段と を備えたことを特徴とするCTスキャナー。