JP2858163B2 - 多色フレキソ印刷機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ブロック保持印刷ローラーを交換するため
の自動システムを有し、プラスチックフィルム又は紙ウ
エブ等のテープに連続印刷を施すための多色フレキソ印
刷機に関する。

周知の如く、現在使用されている多色フレキソ印刷機
には２個以上（最大８個）の印刷ユニットが設けてあ
る。各印刷ユニットは角度間隔を隔ててオフセットロー
ラーの近傍に配置しており、ブロック保持ローラーとス
クリーンローラーとドローイングローラー又はドクター
ブレードにより構成されている。

ブロック保持ローラーの交換作業は２人の作業員が手
動で行い、両作業員がホイスト（持ち上げ機）を備えた
機械のそばに立ち、それまでの印刷作業で使用したロー
ラーを外して適当な支持トロリーに載せ、それらを新た
なブロック保持ローラーと交換する。

作業全体は主に人手により行なわれ、従って、印刷機
の休止時間が比較的長くなり、生産性に悪影響が及ぶ。

無論、この作業には、印刷ユニットの取り外し及びブ
ロック保持ローラーの交換という作業の他に、幾つかの
人手による準備設定作業が含まれており、例えば、ブロ
ック保持ローラー用の保持手段の解除・固定を行ない、
又、交換後のローラーのプリセッティングを行なって、
それらのオフセットローラーに対する角度位置を、印刷
素材上で種々の色が正確に重なるように設定しなければ
ならない。

２つの印刷ユニットの間で利用できる空間が狭いため
に、フレキソ印刷機の種々の印刷ユニットにおけるブロ
ック保持ローラーの取り扱い及び移動も困難である。

従って、上記作業は必然的に熟練者が行なわねばなら
ず、そのために作業コストが高くなる。

本発明の主要な課題は、ブロック保持ローラーの着脱
がほぼ自動的に行なわれ、従って休止時間が最少で、生
産性が非常に高い多色フレキソ印刷機を提供することに
ある。

更に本発明の課題は、印刷機において種々の色を正確
に重ねための準備作業、すなわち、ブロック保持ローラ
ーのプリセッティング作業を自動化することにある。

本発明の更に別の課題は、一般に印刷機の作業範囲近
傍での作業員による作業を全く不要にし、それにより、
フレキソ印刷機の作業員について安全性を高めることに
ある。

更に別の課題は、上記フレキソ印刷機の、作業員が用
意に接近できる位置に、各ブロック保持ローラーとオフ
セットローラーとの間の距離を微調節（マイクロメータ
ー・オーダーの調節）を行なうための手段を設けること
にある。

本発明のフレキソ印刷機の別の重要な課題は、動作信
頼性を高めて、故障や保守点検による休止回数を低減す
ることにある。

上述の課題及びその他の課題を達成するために、本発
明による多色フレキソ印刷機は、２個の支持肩部と、該
肩部上に回転自在に取り付けたオフセットローラー又は
ドラムと、オフセットローラーの周囲に互いに間隔を隔
てて配置した複数のインキングステーションであって、
オフセットローラーに隣接するブロック保持ローラーを
それぞれ備えたインキングステーションと、ドローイン
グシリンダーから、又は、ドクターブレードからインク
をブロック保持ローラーへ写すように配置されて、オフ
セットローラーに対して接近する方向及び離れる方向に
移動できるスクリーンシリンダーとを備えた星形構造の
多色フレキソ印刷機であって、種々のインキングステー
ションに対するブロック保持ローラーの自動的かつ連続
的着脱を行なうための装置又はロボットを備え、該装置
が、上記肩部の１つと平行に延びるガイドに沿ってモー
ター駆動される支持サドル又はキャリッジと、該支持部
材から延びて垂直軸を中心にして回転するように取り付
けられた起立構造体と、該起立構造体から突出する後退
式アームと、該アームに支持された掴み手段であって、
ブロック保持ローラーの端部又はホールドと係合してそ
れを片持ち梁状に持ち上げる手段と、上記アームに設け
られて上記アームの伸長又は後退させるための作動手段
と、上記着脱装置を制御するためのプログラム式制御手
段とを備えていることを特徴としている。

次に本発明を図示の実施例により説明する。

第１、２、３図において、２個の概ね星形の横（側
部）肩部10が中央オフセットローラー11を支持してい
る。ローラー11は角度間隔を隔てた複数のブロック保持
ローラー12と接触しており、各ローラー12は対応するス
クリーンシリンダー13と接触し、又、シリンダー13はド
ローイングシリンダー14と接線を形成する状態で接触し
ている。

２個の送りねじ15、15aが、シリンダー12、13、14を
備えた各インキングステーションにおいて、側部肩部10
から延びており、対応する作動ユニット16に達してい
る。

図示の如く、保持キャプ17が各ブロック保持ローラー
の端部に旋回自在に設けてあり、開放位置の閉鎖位置と
の間で回転できるようになっている。

印刷機の上部には移送及び押圧ローラーが設けてあ
り、例えば、その内の１つのローラー18はドラム11の頂
部に設けてあり、別のローラー19はローラー18から角度
間隔を隔ててブロック保持ローラー12の上手側に設けて
ある。

摺動ベース25が印刷機の一方の肩部10に沿って延び
て、複数の板50を介して地面に固定されており、そのベ
ース25に複数の平行な縦方向案内溝又は通路26が、該ベ
ース上に配置したキャリッジ28（受け台）の下部車輪27
を案内するように設けてある。キャリッジ28には、それ
ぞれジブ30上を転動する上部車輪29も設けてある。ジブ
30はそれぞれ案内溝又は切り欠きに隣接してそれと平行
に配置されており、案内溝の上方に突出している。キャ
リッジ28は電動モーター32によりベルト33を介して駆動
される。ベルト33は送りナット52に剛直にキー止めした
プーリー51に掛け渡されており、ナット52に、ボール上
で回転するように取り付けたねじ34が係合している。

キャリッジ28にはその取り付け（ローディング）プラ
ットフォームに切り欠き23が設けてあり、そこに大径中
央孔24を有する中央板55が回転自在に取り付けてある。

上記中央板55には起立部36が着座して固定されてい
る。起立部36は横断面をＴ形にし、垂直なピボット（旋
回中心軸）ピン35を中心にして回転できる軸部と、それ
にボルト止めされるウイング（翼部）とを有する構造に
できる。ピン35の着座基部22は、上記中央孔55の下側に
配置したキャリッジ28のプラットフォームに固定されて
いる。

起立部36用の管状サポート21がピボット35の周囲に軸
受31を介して配置されており、例えばボルトにより、そ
の上部が起立部36に固定されて、その下端部が中央板55
に固定されており、それにより起立部36が中央板55と一
体的に回転するようになっている。

キャリッジ28に取り付けたモーター37は減速ユニット
53に連結しており、ユニット53がその運動を歯車54を介
して中央板55に伝える。

複数の車輪40の備えたサドル又はキャリッジ39が起立
部36に沿って摺動自在に取り付けてあり、上記Ｔ形構造
体のウイングで案内されるとともに、垂直なねじ38によ
り制御されるようになっている。ねじ38はその端部が、
直立部36に剛直に取り付けたサポート59により支持され
ている。

上記キャリッジ39は電動モーター42が作動させ、該モ
ーター42は、キャリッジ39に対してで伝達ギア56、57か
らなるギヤ列と、ねじ38が螺合する送りナット58とを介
して連結している。軸受60が送りナット58と、キャリッ
ジ39に剛直に設けたスリーブ63のとの間に設けてある。
軸受60は送りナット及びねじ38と軸方向に並んでいる。

例えばＬ形である２個のガイド41がキャリッジ39に水
平片持ち梁状に固定してある。ガイド41上をヘッド43又
はアームがローラー軸受44を介して案内される。アーム
43が両ガイド41間に配置した流体作動ユニット61が作動
させられる。実施例では、ユニット61は、従来公知の軸
無しピストンユニット及びシリンダーを備えている。

ヘッド43の一端部には中空シリンダー62が設けてあ
り、シリンダー62の内側にはピボット48が設けられ、該
ピボット48は、中空シリンダー62又はチューブと同期し
て締め付けジョー（顎部）49を作動させるように設計さ
れている。

各ブロック保持ローラー12のホールド（被支持部）46
に設けた前部切り欠きに部分的に挿入可能であるピボッ
ト45が設けてあり、例えばその様なピボット45からなる
係合手段が上記中空シリンダー62の下側に配置されて、
ヘッド43で支持されている。

第４図及び第５図により詳細に説明すると、スプロケ
ット66を備えた流体作動ユニット65が歯車48aを介して
ピボット48に運動を直接的に伝える。歯車48aが噛み合
う伝達ピニオン67はクラウン68と回転軸が同じであり、
クラウン68は、中空シリンダー62（チューブ）に固定し
たカップ歯車69の内歯と噛み合っており、シリンダー62
はピボット48を中心にして回転するように取り付けてあ
る。以上から明らかなように、上述の運動伝達動作で
は、ピボット48はチューブ62に対して、逆方向に同一角
速度で回転する。

例えばスタッドボルト70により、チューブ62及びピボ
ット48の反対側の端部にはそれぞれ固定クランプ49が取
り付けてある。閉鎖位置にある時、上記クランプは互い
にずれた位置において、ブロック保持ローラー12のホー
ルド46の周囲に嵌まる。

スプロケット72を取り付けた別の流体作動ユニット71
（その機能は後述する）がその運動を総合制御スリーブ
73に伝える。スリーブ73は係合ユニット45及び中空シリ
ンダー62の一部分の周囲に配置されて、中空シリンダー
62と平行に延びており、その端部がブロック保持ローラ
ーのボールド46に部分的に挿入可能となっている。

ユニット45は、例えば、中空ピボットと、ピボットの
先端部の内側に配置した近接検知器74を設けることがで
きる。第４図に示す如く、中空ピボット45にも幅の狭い
端部45aを設け、そこに近接検知器74を配置することも
できる。近接検知器74は内側サポート45bに取り付けて
あり、該サポート45bはスリーブ73に隣接してそれと平
行に延びており、それに対して回転できるように取り付
けてある。必要な場合、チップ45aは、電動モーター
（図示せず）等の適当な駆動手段で回転させることがで
きる。

第６図に詳細に示す如く、各保持キャップ17は上部湾
曲要素87を備え、要素87は一端部が水平ピボット89に旋
回自在に取り付けており、他端部が、フレキソ印刷機の
肩部10で支持した受け台90に係合している。

受け台と上部要素87は、各ブロック保持ローラーのホ
ールドに設けた適当なローラー軸受46a（第12図）を収
容して保持するための切り欠きをそれぞれ有しており、
又、上記軸受は半分が、受け台90で支持したブッシュ91
により支持されている。

上記要素87は何等かの適当な作動装置により、昇降動
作及び閉鎖位置での固定を行なうことができ、その作動
装置としては、例えば、空気や油などの作動流体を受け
入れるシリンダー80を採用し、シリンダー内に摺動自在
に取り付けられ、かつ、軸部82を剛直に備えたピストン
81に、上記作動流体が作用するようにできる。

有底穴83が軸部82とピストン81からなる部材（ユニッ
ト）に沿って設けてある。穴83にはピン84の一端部が位
置している。ピン84の他端部はサポート85に固定され、
サポート85はシリンダー80の内壁に固定されている。螺
旋形のばね86がピン84に巻き付けてあり、有底穴83の底
に作用している。

軸部82の外部端部は連結ロッド88を介して上部要素87
に間接的に自在に連結している。

第７図には、ローラー支持トロリー95のブロック保持
ローラーを支持する２個の側部肩部95aの一方が示して
ある。肩部95aは、その底部が縦方向のクロスピース99
で互いに連結され、方向変換可能な車輪100に乗ってお
り、着座部97を形成した６個の突起96を有している。着
座部97には、ブロック保持ローラー12のホールド46を受
け入れることができる。

一般に着座部97の１つは空である。

トロリー95は、その下部に、固定係合手段と係合する
複数のピン101などの連結手段を有している。上記ピン1
01は縦方向ベース25に設けた切り欠きと係合するように
配置されており、それにより、ローラー着脱装置に対す
る一定の正確な処理位置でローラー支持トロリーの移動
が解除可能な状態で阻止される。

上記の自動着脱装置に対する所定の位置において、地
面にはジブ102が固定されており、このジブ102には横向
き拡張部103と水平拡張部104とが設けてあり、それによ
り、トロリーの係合動作を容易化し、又、それを僅かに
上昇させて維持することにより、トロリーに対する着脱
動作中の移動を防止するようになっている。

クロスピース99には複数の車輪105が調節自在に固定
されているので、ジブ102上をトロリーが円滑に移動で
きる。

詳細に後述する如く、ブロック保持ローラーが印刷ユ
ニットに一旦置かれると、印刷位置とローラーの接触・
分離位置との微調節作業及びプリセッティング作業を行
なう必要があるが、この一連の作業は第８図及び第９図
に示すユニットを作用させて行われる。

ブロック保持ローラー12のホールドには歯車110がキ
ー止めされており、この歯車110は、オフセットローラ
ー11と一体に回転する横歯車111及びスクリーンローラ
ー13の歯車112の両者に対して、一定の基準位置におい
て噛合状態にある。

歯車110には、ばね115を併設したばね付勢ダボ114に
対して正確に90度の位置に基準マーク113が設けてあ
り、又、ダボ114は例えば流体作動システム（図示せ
ず）により遠隔制御が可能である。

基準マーク113は上記歯車110の（２個の噛の間の）凹
部に位置しており、その凹部に、基準マーク116を付け
た歯車112の歯を配置する必要がある。

基準マーク116はダボ117に対して90度の位置にあり、
ダボ117は、例えば流体作動システム（図示せず）によ
り遠隔制御が可能である。

ダボ115、117で得られる固定位置は、例えば近接装置
（図示せず）である検出手段により検知される。

オフセットローラー11の角度振幅118は、ブロック保
持ローラー12上に位置するブロックの広がり範囲に対応
しており、上記オフセットローラーに関連している。

上記角度振幅は、上記歯車111の近傍に配置したコー
ド化装置119により電気的インパルスに変換して測定さ
れ、又、装置119に続いてパルス検知装置120が設けてあ
る。

プリセッティング作業後の微調節は、作動ユニット16
（第９図）の内側に配置した印刷位置整合ユニットで実
施される。

ユニット16の外側にはハンドル車（図示せず）により
作動させることのできる歯車125が設けてあり、この歯
車125が作用するピニオン126がその運動をピボット127
に伝え、ピボット127は２個の送りねじ15、15aに運動伝
達状態で連結し、ねじ15、15aがブロック保持ローラー1
2をオフセットローラーと接触する状態に移動させる。

ピボット127は機械的リミットスイッチ128を有し、ス
イッチ128はピニオン126と共に作用して、取り外すスト
ローク129を決定する。

印刷用の位置決めは１個のモーター（第９図には図示
せず）により行なわれ、該モーターは、フレキソ印刷機
の一方の肩部を連結するロッド121及び歯車130を介し
て、４個の前送りねじ15、15aを同時に作動させる。ね
じ15、15aは、スクリーンローラー13を支持する摺動ブ
ロック122を移動させ、又、ブロック保持ローラー12を
支持するサドル123を移動させるように設計されてい
る。

印刷機の２個の肩部上の各１対の送りねじ15、15a
は、１対の歯車124を介して互いに運動伝達状態で連結
され、又、固定要素108を備えている。

接触・離脱動作は、摺動ブロック122を移動させる
（従ってサドル123も移動させる）ピストン109により行
われる。

ブロック保持ローラーの移動を阻止するような障害物
がある場合に、ブロック保持ローラーの着脱動作の進行
を停止させるための装置が第10図及び第11図に示してあ
る。それらの図において、車輪40を備えたキャリッジ39
はその下部に皿状ばね131を有しており、ばね131が、ダ
ボ133に連結する板132を付勢している。

キャリッジ39の下側にブラケット135が溶接され、
又、安全システム（図示せず）に接続する近接検知器13
4がブラケット135に設けてある。

第12図において、フレキソ印刷機の横肩部10は、その
両側に筒状部分136を有するブロック保持ローラーのホ
ールド46を支持している。その部分136に隣接して、該
部分136よりも大径の２個の部分137が設けられ、それに
より、上記ブロック保持ローラー用の掴み手段が限定さ
れている。

最も外側の部分において、ホールド46には外側リング
138と有底軸方向凹部139とが設けてある。凹部139の内
側にはピボット45（第12図には図示せず）を収容でき
る。

上述の印刷機の動作は以下の通りである。

印刷機が休止状態の時、作動ユニットの摺動ブロック
122とサドル123とが離れるように移動し始めて最大開放
位置に到達する。その最大開放位置では、ブロック保持
ローラー12を保持する油圧キャップ17が自動的に開放
し、上記ローラーを取り外せるようになる。

縦方向ガイド126に沿って移動する間、着脱装置は起
立部36を回転させ、又、キャリッジ39を起立部に沿って
摺動させるとともに、摺動ヘッド43をそれに対して直角
に移動させ、着脱装置は交換しようとするブロック保持
ローラー近傍へ移動する。次に係合ピン45がブロック保
持ローラーのホールド46の端部空洞139へ入れられ、そ
の一方の側だけにおいて、クランプ49を介してローラー
と係合する。

次にローラー12が上昇させられ、所定の経路に沿っ
て、その着座部から徐々に取り外される。掴みクランプ
49は予め、例えば30度だけを傾斜させてあり、そのため
に、ローラーは一方のクランプだけに着座させられ、こ
のことはクランプが偶発的に開いた場合のローラーの脱
落を防止するという意味で安全である。

次に摺動ヘッド43又はアームが、水平スライダー用の
リミットスイッチに到達するまで、印刷ユニットの軸と
平行な方向に後退する。次に起立部36が、90度だけ自転
した後、ドラム11の軸と直角な方向にキャリッジ28を移
動させて取り外し（アンローディング）位置に到達し、
そこにおいて、更に90度だけ自転する。

次に着脱装置が取り外したローラーをトロリー95に載
せ、新たな取り付け作業又は取り外し作業を開始できる
準備が整う。取り付け作業は上述の工程と逆の順序で行
われる。

新たなローラー12がサポート91に置かれると、適当な
電動モーター（図示せず）により回転させることのでき
る係合ピン15により、ローラー12を正しい角度位置へ回
転させてプリセッティング作業が行われる。同時に、コ
ンピュータ化したシステムがオフセットローラー11の位
置を調べ、前述の如くブロック保持ローラーに取り付け
た特定のブロック毎に正確に限定される角度振幅をロー
ラー11が有するようになる。

この時点において、適当な検知器が、オフセット及び
ブロック保持及びスクリーンの各ローラーの正確な位置
決めが行われていることを確認すると、ローラー同士を
充分に付勢した状態に保つための摺動ブロック122の最
終的な連結と、最終的な印刷位置決め工程とが実施され
る。

次に動作ハンドル車により（又は、図示されていない
プログラム制御式モーターにより）作業を行う。ハンド
ル車には、修正を行なう範囲を表示する指示部が設けて
あり、その操作により、ブロック保持ローラー12とオフ
セットローラー11との間の正確な印刷接触位置が設定さ
れる。

プリセッティング工程が完了すると、自動着脱装置の
摺動ヘッド43が後退し、ブロック保持ローラーを保持す
るための油圧キャップ17が自動的に閉鎖して、フレキソ
印刷機が始動できる状態となる。無論、ブロック保持ロ
ーラー交換作業は、１つ又は幾つか印刷ユニットあるい
は全ての印刷ユニットにおいて行うことができる。

第13図及び第14図には、第９図の変形構造が示されて
おり、それによると、１対の複動シリンダー・ピストン
・ユニット109が、その各シリンダーの内側空間150、15
1に供給された圧力媒体からの圧力により、送りねじ1
5、15aを作動させるように配置されており、その作動に
より、各ブロック保持ローラー12とスクリーンシリンダ
ー13とが、オフセットローラー11に対して接触するか又
は離れるように、距離129だけ移動させられる。近接検
知器153が、送りねじ15用のリミットスイッチ155によ
り、キャップ154と係合する状態に取り外し自在に保た
れており、又、キャップ154はピン157により近接検知器
153用のサポート156に接触している。

送りねじ15の前後運動により、検知器サポート156に
作用するバネ158の作用に対抗するか、又は、その作用
により、検知器153の位置が変化する。

送りねじ15aの後端部160には近接検知器159が、ピニ
オン126と一体化されたサポート161に固定した状態で設
けられて、ねじ端部160と接触するように配置してあ
る。ブロック保持ローラー12とスクリーン支持ローラー
13がオフセットローラー11から最大距離だけ離れた位置
にある場合、油圧が空間151に供給され、ピストン109が
ねじ15に作用して、リミットスイッチ155がスラストブ
ロック165と係合するまで移動させられる。

障害物が介在し、そのために、距離129を移動できな
い場合、過大圧力が空間151に生じ、各空間151に設けて
所定の限界圧力を適当に設定した安全弁（図示せず）が
各空間151から流体の一部を排出し、そのために、ねじ1
5が後方へ移動でき、の結果、検知器153が対応するキャ
ップか154から離れるように移動する。

同様のことが送りねじ15aにも当てはまる。但しこの
場合、ねじ15aの後退運動により、ねじ端部160と検知器
159との間の距離が短縮される。すなわち、近接検知器1
59が励磁されてアラームシステム（例えばフレキソ印刷
機を停止させるように設けたリレーキ制御ユニット）を
制御する。

ブロック保持ローラー12とスクリーンシリンダー13が
最初にオフセットローラー11から最大距離だけ離れた位
置にある場合、逆の情況となる。

上述の装置は、特許請求の範囲に記載した範囲におい
て、数多く変形技術や変更技術を採用することが可能で
ある。

無論、上述の装置全体は、制御コンソールを操作する
１人の作業員により運転し、コンピュータ化された処理
システムで上述の作業が実施されるように制御できる。

特許請求の範囲に記載の技術的特徴には符号を付した
が、それらの符号は、特許請求の範囲を理解し易くする
ことだけを目的とするものであり、例えばそれらの符号
で示される各要素の範囲について、いかなる限定効果を
も有するものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図はオフセットローラーと６個のインキングステー
ションとを有する多色フレキソ印刷機の部分側面略図、
第２図はブロック保持ローラーの自動着脱装置と、該装
置が片持ち梁状に係合するブロック保持ローラーの一部
分とを示す側面図、第３図は第２図の装置の一部切り欠
き前面図、第４図は第２図の装置の一部切り欠き図であ
って、ブロック保持ローラーとの係合連結用アーム及び
上記装置の摺動ヘッドを示す図、第５図は連結アームの
種々の始動機構に関する上記摺動ヘッドの切り欠き図、
第６図はブロック保持ローラー用の保持キャップを自動
的に開閉させるための装置の側面断面図、第７図はブロ
ック保持ローラーを載せたトロリーを支持するローラー
の側面図、第８図はオフセットローラーとブロック保持
ローラーとをスクリーンローラーとの歯車を示すインキ
ングステーションの部分側面略図、第９図は印刷位置の
微調節用ユニットの断面を示す第８図と同様の図、第10
図及び第11図は第２図及び第３図に示す直立部に沿って
摺動できるトロリーの互いに直角な２方向からの図で、
ブロック保持ローラーの着脱動作の信号を阻止するため
の装置を示す図、第12図はフレキソ印刷機の横肩部によ
りその両端部を支持したブロック保持ローラーの正面
図、第13図は第９図の変形構造を示す図、第14図は第13
図の詳細を示す拡大図である。 10……肩部、11……オフセットローラー、12……ブロッ
ク保持ローラー、13……スクリーンシリンダー、14……
ドローイングローラー、26……案内溝、28……キャリッ
ジ、38……起立部、43……アーム、46……ホールド、49
……クランプ、61……流体作動ユニット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B41F 5/24 B41F 9/18 B41F 11/00 B41F 13/24

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】２個の支持肩部（10）と、該肩部（10）上
   に回転自在に取り付けた印刷ドラム又はオフセットロー
   ラー（11）と、上記ドラム（11）の周囲に互いに間隔を
   隔てて配置した複数のインキングステーションであっ
   て、オフセットローラー（11）に隣接するブロック保持
   ローラー（12）をそれぞれ備えたインキングステーショ
   ンと、ドローイングローラー（14）から、又は、ドクタ
   ーブレードからインクをブロック保持ローラー（12）へ
   写すように配置されて、オフセットローラー（11）に対
   して接近する方法及び離れる方向に移動できるスクリー
   ンシリンダー（13）とを備えた星形構造の多色フレキソ
   印刷機であって、種々のインキングステーションに対す
   るブロック保持ローラー（12）の自動的かつ連続的着脱
   を行なうための装置又はロボットを備え、該装置が、上
   記肩部（10）の１つと平行に延びるガイド（26）に沿っ
   てモーター駆動される支持サドル又はキャリッジ（28）
   と、該支持キャリッジ（28）から延びて垂直軸を中心に
   して回転するように取り付けられた起立構造体（36）
   と、該起立構造体（36）から突出する後退式アーム（4
   3）と、該アーム（43）に支持された掴み又は締め付け
   手段（49）であって、ブロック保持ローラー（12）の端
   部又はホールド（46）と係合してそれを片持ち梁状に持
   ち上げる手段（49）と、上記起立構造体（36）に設けら
   れて上記アームを伸長又は後退させるための作動手段
   （61）と、上記着脱装置を制御するためのプログラム式
   制御手段とを備えていることを特徴とする多色フレキソ
   印刷機。