JP2857902B2 - 共重合体水性分散体、その製造方法および被膜 - Google Patents
共重合体水性分散体、その製造方法および被膜Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は良好な密着性および良好な被膜形成性、特に
厚塗時における良好な被膜形成性を有するエチレン・
α,β−不飽和カルボン酸共重合体の水性分散体、その
製造方法および被膜に関する。
厚塗時における良好な被膜形成性を有するエチレン・
α,β−不飽和カルボン酸共重合体の水性分散体、その
製造方法および被膜に関する。
エチレン・アクリル酸共重合体またはエチレン・メタ
クリル酸共重合体の部分中和物(アイオノマー)が各種
の基材と良く密着することは知られており、上記共重合
体の水性分散体を用いて各種基材の被覆を行うことも知
られている。
クリル酸共重合体の部分中和物(アイオノマー)が各種
の基材と良く密着することは知られており、上記共重合
体の水性分散体を用いて各種基材の被覆を行うことも知
られている。
しかし、エチレン・アクリル酸共重合体に由来するア
イオノマーの水分散体は、基材への塗布、焼付工程を経
た後に得られる塗布に若干のベタツキが認められ、塗工
品の巻きとり、重ねあわせ等製品保管の点において必ず
しも充分でない。
イオノマーの水分散体は、基材への塗布、焼付工程を経
た後に得られる塗布に若干のベタツキが認められ、塗工
品の巻きとり、重ねあわせ等製品保管の点において必ず
しも充分でない。
一方、エチレン・メタクリル酸共重合体に由来するア
イオノマーの水分散体は厚塗時において、基材上に水性
分散体を塗布し、水を蒸発させて乾燥被膜を形成させる
際、被膜に亀裂を生じやすい問題点がある。
イオノマーの水分散体は厚塗時において、基材上に水性
分散体を塗布し、水を蒸発させて乾燥被膜を形成させる
際、被膜に亀裂を生じやすい問題点がある。
本発明者はエチレン・アクリル酸共重合体に由来する
アイオノマーとエチレン・メタクリル酸共重合体に由来
するアイオノマーの両者を含む水分散体がベタツキの無
い被膜を与え、厚塗時にも被膜に亀裂が生じにくい意外
な事実を発見し本発明を完成した。
アイオノマーとエチレン・メタクリル酸共重合体に由来
するアイオノマーの両者を含む水分散体がベタツキの無
い被膜を与え、厚塗時にも被膜に亀裂が生じにくい意外
な事実を発見し本発明を完成した。
すなわち、本発明によれば、水分散性および被膜形成
性が良好で、厚塗した場合でも被膜に亀裂を生じること
なく、密着性、耐水性、防錆性などの良好な連続被膜を
形成することができ、しかも被膜の表面にベタツキが無
く、各種基材の被膜に適用可能な共重合体水性分散体、
その製造方法およびその水性分散体から形成される被膜
が提供される。
性が良好で、厚塗した場合でも被膜に亀裂を生じること
なく、密着性、耐水性、防錆性などの良好な連続被膜を
形成することができ、しかも被膜の表面にベタツキが無
く、各種基材の被膜に適用可能な共重合体水性分散体、
その製造方法およびその水性分散体から形成される被膜
が提供される。
本発明は次の共重合体水性分散体、その製造方法およ
び被膜である。
び被膜である。
(1)エチレン・アクリル酸共重合体の部分中和物
(A)と、エチレン・メタクリル酸共重合体の部分中和
物(B)とが、(A):(B)の重量比で2:8〜8:2とな
るように水性媒体に分散した共重合体水性分散体。
(A)と、エチレン・メタクリル酸共重合体の部分中和
物(B)とが、(A):(B)の重量比で2:8〜8:2とな
るように水性媒体に分散した共重合体水性分散体。
(2)エチレン・アクリル酸共重合体の部分中和物
(A)と、エチレン・メタクリル酸共重合体の部分中和
物(B)とが、(A):(B)の重量比で2:8〜8:2とな
るように水性媒体に分散した被膜形成用共重合体水性分
散体。
(A)と、エチレン・メタクリル酸共重合体の部分中和
物(B)とが、(A):(B)の重量比で2:8〜8:2とな
るように水性媒体に分散した被膜形成用共重合体水性分
散体。
(3)エチレン・アクリル酸共重合体の部分中和物
(A)の水性媒体中に、エチレン・アクリル酸共重合体
の部分中和物(B)を(A):(B)の重量比で2:8〜
8:2となるように分散させることを特徴とする共重合体
分散体の製造方法。
(A)の水性媒体中に、エチレン・アクリル酸共重合体
の部分中和物(B)を(A):(B)の重量比で2:8〜
8:2となるように分散させることを特徴とする共重合体
分散体の製造方法。
(4)エチレン・アクリル酸共重合体の部分中和物
(A)と、エチレン・メタクリル酸共重合体の部分中和
物(B)とが、(A):(B)の重量比で2:8〜8:2とな
るように水性媒体に分散した共重合体分散体を、基材上
に塗布して形成された被膜。
(A)と、エチレン・メタクリル酸共重合体の部分中和
物(B)とが、(A):(B)の重量比で2:8〜8:2とな
るように水性媒体に分散した共重合体分散体を、基材上
に塗布して形成された被膜。
本発明において、エチレン・アクリル酸共重合体、エ
チレン・メタクリル酸共重合体は、エチレンとアクリル
酸、エチレンとα,β−メタクリル酸とをラジカル重合
させて得られる共重合体であり、これらと共重合可能な
他のモノマーをさらに共重合させたものでもよい。
チレン・メタクリル酸共重合体は、エチレンとアクリル
酸、エチレンとα,β−メタクリル酸とをラジカル重合
させて得られる共重合体であり、これらと共重合可能な
他のモノマーをさらに共重合させたものでもよい。
共重合体中のアクリル酸またはメタクリル酸の含有量
は、それぞれ通常5重量%〜45重量%、好ましくは10重
量%〜25重量%である。アクリル酸またはメタクリル酸
の含有量が上記範囲より少ないと、水分散性が悪くなっ
て、粒径の小さい分散液が得られず、一方上記範囲より
多いと被膜の耐水性が低下する。
は、それぞれ通常5重量%〜45重量%、好ましくは10重
量%〜25重量%である。アクリル酸またはメタクリル酸
の含有量が上記範囲より少ないと、水分散性が悪くなっ
て、粒径の小さい分散液が得られず、一方上記範囲より
多いと被膜の耐水性が低下する。
共重合体のASTM D 1238によるMFR(190℃)は、エチ
レン・アクリル酸共重合体が1〜4500g/10min、好まし
くは20〜3000g/10min、エチレン・メタクリル酸共重合
体が0.1〜30g/10min、好ましくは0.5〜15g/10minが適当
である。
レン・アクリル酸共重合体が1〜4500g/10min、好まし
くは20〜3000g/10min、エチレン・メタクリル酸共重合
体が0.1〜30g/10min、好ましくは0.5〜15g/10minが適当
である。
本発明のエチレン・アクリル酸共重合体またはエチレ
ン・メタクリル酸共重合体の部分中和物は、これらの共
重合体のカルボン酸基の一部をアルカリによって中和し
たものである。中和するアルカリとしては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩基が安定な
水分散体を形成するので好ましいが、その一部または全
部を水酸化カルシウム、水酸化亜鉛等のアルカリ土類塩
基、アンモニアその他の塩基によって置換してもよい。
ン・メタクリル酸共重合体の部分中和物は、これらの共
重合体のカルボン酸基の一部をアルカリによって中和し
たものである。中和するアルカリとしては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩基が安定な
水分散体を形成するので好ましいが、その一部または全
部を水酸化カルシウム、水酸化亜鉛等のアルカリ土類塩
基、アンモニアその他の塩基によって置換してもよい。
エチレン・アクリル酸共重合体またはエチレン・メタ
クリル酸共重合体の中和度は被膜の密着性および水分散
性の安定性の観点から、通常全カルボン酸基の20〜100
%、好ましくは30〜80%である。中和の方法は、各共重
合体を別々に中和してもよく、混合状態で中和してもよ
い。
クリル酸共重合体の中和度は被膜の密着性および水分散
性の安定性の観点から、通常全カルボン酸基の20〜100
%、好ましくは30〜80%である。中和の方法は、各共重
合体を別々に中和してもよく、混合状態で中和してもよ
い。
本発明の共重合体水性分散体は、前記エチレン・アク
リル酸共重合体の部分中和物(A)と、エチレン・メタ
クリル酸の部分中和物(B)とを、(A):(B)の重
量比で2:8〜8:2、好ましくは3:7〜7:3になるように、水
性媒体に分散させたものである。水性媒体としては、水
または水を主成分とする媒体があげられる。
リル酸共重合体の部分中和物(A)と、エチレン・メタ
クリル酸の部分中和物(B)とを、(A):(B)の重
量比で2:8〜8:2、好ましくは3:7〜7:3になるように、水
性媒体に分散させたものである。水性媒体としては、水
または水を主成分とする媒体があげられる。
エチレン・アクリル酸共重合体の組成比が前記範囲よ
り高くなると被膜にベタツキが生じて取扱が困難にな
り、また前記範囲より低いと被膜形成性が低下し、厚塗
時に亀裂が生じる。
り高くなると被膜にベタツキが生じて取扱が困難にな
り、また前記範囲より低いと被膜形成性が低下し、厚塗
時に亀裂が生じる。
本発明の共重合体水性分散体を製造する方法として
は、既に部分中和された共重合体を、その融点以上に加
熱された水中で撹拌下に分散する方法、あるいはエチレ
ン・アクリル酸共重合体およびエチレン・メタクリル酸
共重合体を前記の塩基性物質を含む加熱水中で撹拌する
方法などがある。エチレン・アクリル酸共重合体および
エチレン・メタクリル酸共重合体またはそれらの部分中
和物はそれぞれ混合状態で水に分散してもよく、それぞ
れを分散した後混合してもよい。
は、既に部分中和された共重合体を、その融点以上に加
熱された水中で撹拌下に分散する方法、あるいはエチレ
ン・アクリル酸共重合体およびエチレン・メタクリル酸
共重合体を前記の塩基性物質を含む加熱水中で撹拌する
方法などがある。エチレン・アクリル酸共重合体および
エチレン・メタクリル酸共重合体またはそれらの部分中
和物はそれぞれ混合状態で水に分散してもよく、それぞ
れを分散した後混合してもよい。
好ましい製造方法は、エチレン・メタクリル酸共重合
体またはその部分中和物を水性媒体に分散させてエチレ
ン・メタクリル酸部分中和物の分散体を形成し、その分
散体にエチレン・アクリル酸共重合体またはその部分中
和物を加えてエチレン・アクリル酸部分中和物として分
散させる方法が好ましい。このような方法で分散させた
共重合体分散体は特に厚塗性が良好で、厚塗した場合に
クラックが入りにくい連続被膜が形成される。
体またはその部分中和物を水性媒体に分散させてエチレ
ン・メタクリル酸部分中和物の分散体を形成し、その分
散体にエチレン・アクリル酸共重合体またはその部分中
和物を加えてエチレン・アクリル酸部分中和物として分
散させる方法が好ましい。このような方法で分散させた
共重合体分散体は特に厚塗性が良好で、厚塗した場合に
クラックが入りにくい連続被膜が形成される。
共重合体分散体中のエチレン・アクリル酸共重合体部
分中和物およびエチレン・メタクリル酸部分中和物の濃
度は特に制限はないが、両者の合計量で通常5〜50重量
%、好ましくは10〜40重量%が適当である。共重合体分
散体の粘度は塗装作業性の観点から30〜1000cPs、好ま
しくは50〜800cPsが適当である。
分中和物およびエチレン・メタクリル酸部分中和物の濃
度は特に制限はないが、両者の合計量で通常5〜50重量
%、好ましくは10〜40重量%が適当である。共重合体分
散体の粘度は塗装作業性の観点から30〜1000cPs、好ま
しくは50〜800cPsが適当である。
本発明の共重合体水性分散体は、上記アイオノマーの
水性分散体を主成分とするが、必要によりさらに、例え
ば被膜性能を向上させるための水溶性メラミン樹脂、水
溶性ベンゾグアナミン樹脂等の水溶性アミノ樹脂や水溶
性エポキシ樹脂;あるいは分散体の安定性を向上し、粘
度を調整するためのポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレン
オキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、カ
ルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース等の有機増粘剤;二酸化ケイ素、
活性白土、ベントナイト等の無機増粘剤;水分散液の安
定性を向上するためのノニオン系界面活性剤、アニオン
系界面活性剤等の界面活性剤;あるいは水溶性多価金属
塩類、その他防錆剤;防カビ剤;紫外線吸収剤;耐熱安
定剤;発泡剤;チタン白、ベンガラ、フタロシアニン、
カーボンブラック、パーマネントイエロー等の顔料;炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、タル
ク、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、カオリン、
雲母、アスベスト、マイカ、ケイ酸カルシウム等の充填
剤などを本発明の目的を損なわない範囲で配合してもよ
い。
水性分散体を主成分とするが、必要によりさらに、例え
ば被膜性能を向上させるための水溶性メラミン樹脂、水
溶性ベンゾグアナミン樹脂等の水溶性アミノ樹脂や水溶
性エポキシ樹脂;あるいは分散体の安定性を向上し、粘
度を調整するためのポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレン
オキサイド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、カ
ルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース等の有機増粘剤;二酸化ケイ素、
活性白土、ベントナイト等の無機増粘剤;水分散液の安
定性を向上するためのノニオン系界面活性剤、アニオン
系界面活性剤等の界面活性剤;あるいは水溶性多価金属
塩類、その他防錆剤;防カビ剤;紫外線吸収剤;耐熱安
定剤;発泡剤;チタン白、ベンガラ、フタロシアニン、
カーボンブラック、パーマネントイエロー等の顔料;炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、タル
ク、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、カオリン、
雲母、アスベスト、マイカ、ケイ酸カルシウム等の充填
剤などを本発明の目的を損なわない範囲で配合してもよ
い。
上記により得られる共重合体水性分散体は、基材に塗
布して被膜を形成するために使用される。基材としては
特に制限はなく、被膜の目的も特に制限はない。
布して被膜を形成するために使用される。基材としては
特に制限はなく、被膜の目的も特に制限はない。
被膜の形成は、水性分散体を基材に塗布し、乾燥、硬
化させて基材上に被膜を形成する。水性分散体の塗布
は、スプレー、カーテン、フローコーター、ロールコー
ター、刷毛、浸漬等の方法により行うことができる。被
膜の厚さは乾燥被膜で10μm以上とすることができる。
塗布した後、自然乾燥させてもよいが、焼付を行うのが
好ましい。焼付温度は80〜250℃で、20秒ないし10分間
加熱することにより良好な被膜が形成される。
化させて基材上に被膜を形成する。水性分散体の塗布
は、スプレー、カーテン、フローコーター、ロールコー
ター、刷毛、浸漬等の方法により行うことができる。被
膜の厚さは乾燥被膜で10μm以上とすることができる。
塗布した後、自然乾燥させてもよいが、焼付を行うのが
好ましい。焼付温度は80〜250℃で、20秒ないし10分間
加熱することにより良好な被膜が形成される。
本発明の水性分散体は、ステンレス等の金属のコーテ
ィング剤として好適であり、得られた被膜はステンレス
等の金属板に絞り成形性、表面保護性などを付与する。
このため自動車部品等の防錆被膜として有用である。こ
のほか本発明の水性分散体は、アルミニウム箔等の金属
箔、紙、織物、ガラス、合成樹脂フィルム等の基材に塗
布され、耐水性、ヒートシール性、強度の向上など種々
の目的に使用することができる。
ィング剤として好適であり、得られた被膜はステンレス
等の金属板に絞り成形性、表面保護性などを付与する。
このため自動車部品等の防錆被膜として有用である。こ
のほか本発明の水性分散体は、アルミニウム箔等の金属
箔、紙、織物、ガラス、合成樹脂フィルム等の基材に塗
布され、耐水性、ヒートシール性、強度の向上など種々
の目的に使用することができる。
〔発明の効果〕 本発明の共重合体水性分散体は特定の共重合体を特定
の比率で組合せて水性媒体に分散させたので、水分散
性、被膜形成性が良好で、厚塗した場合でも被膜に亀裂
が生じることなく、密着性、耐水性、防錆性などに優れ
たベタツキの無い連続被膜を形成することができ、各種
の基材に適用可能である。
の比率で組合せて水性媒体に分散させたので、水分散
性、被膜形成性が良好で、厚塗した場合でも被膜に亀裂
が生じることなく、密着性、耐水性、防錆性などに優れ
たベタツキの無い連続被膜を形成することができ、各種
の基材に適用可能である。
また本発明の製造方法によれば、特に厚塗性が良好
で、基材上に厚塗した場合でも亀裂が生じることなく、
ベタツキの無い優れた被膜が形成可能な共重合体水分散
体を製造することができる。
で、基材上に厚塗した場合でも亀裂が生じることなく、
ベタツキの無い優れた被膜が形成可能な共重合体水分散
体を製造することができる。
さらに得られる被膜は密着性、耐水性、防錆性、絞り
成形性、表面保護性、ヒートシール性などに優れ、しか
も被膜の表面にベタツキが無く、これらの特性により種
々の目的に使用することが可能である。
成形性、表面保護性、ヒートシール性などに優れ、しか
も被膜の表面にベタツキが無く、これらの特性により種
々の目的に使用することが可能である。
次に、実施例をあげて本発明につき、具体的に説明す
る。
る。
実施例1 部分的に中和されたエチレン・アクリル酸共重合体
(MFR(190℃)2600g/10min、アクリル酸含有量20重量
%、中和度50%、中和剤水酸化ナトリウム)100gを250
℃に溶融し、別途水0.3を装入して170℃に加熱した内
容積1の耐圧ホモミキサーに1000rpmで撹拌しながら
約2時間で装入した。さらに30分撹拌しながら、室温ま
で冷却して得られた水分散体(A)の樹脂濃度は25重量
%、粘度は450cPs(25℃)、平均粒径1μm以下であっ
た。
(MFR(190℃)2600g/10min、アクリル酸含有量20重量
%、中和度50%、中和剤水酸化ナトリウム)100gを250
℃に溶融し、別途水0.3を装入して170℃に加熱した内
容積1の耐圧ホモミキサーに1000rpmで撹拌しながら
約2時間で装入した。さらに30分撹拌しながら、室温ま
で冷却して得られた水分散体(A)の樹脂濃度は25重量
%、粘度は450cPs(25℃)、平均粒径1μm以下であっ
た。
一方、部分的に中和されたエチレン・メタクリル酸共
重合体(MFR(190℃)0.8g/10min、メタクリル酸含有量
15重量%、中和度50%、中和剤水酸化ナトリウム)100g
を用い、前記と同様の方法で得た水分散体(B)は、樹
脂濃度は25重量%、粘度は600cPs(25℃)、平均粒径は
1μm以下であった。
重合体(MFR(190℃)0.8g/10min、メタクリル酸含有量
15重量%、中和度50%、中和剤水酸化ナトリウム)100g
を用い、前記と同様の方法で得た水分散体(B)は、樹
脂濃度は25重量%、粘度は600cPs(25℃)、平均粒径は
1μm以下であった。
次いで水分散体(A)と水分散体(B)を7/3の重量
比で混合撹拌し、乾燥被膜で8ないし39μmの膜厚とな
るようにアルミニウム箔に塗布し、70℃で5分焼付け
た。得られた被膜の状態を肉眼観察し、クラック無し
(○)、およびクラック有(×)の基準で評価し、結果
を表1に示した。
比で混合撹拌し、乾燥被膜で8ないし39μmの膜厚とな
るようにアルミニウム箔に塗布し、70℃で5分焼付け
た。得られた被膜の状態を肉眼観察し、クラック無し
(○)、およびクラック有(×)の基準で評価し、結果
を表1に示した。
実施例2〜4 実施例1の(A)/(B)比を、それぞれ6/4、5/5、
4/6として、実施例1と同様の評価を行った。結果を表
1に示した。
4/6として、実施例1と同様の評価を行った。結果を表
1に示した。
比較例1〜2 実施例1の(A)/(B)比を、それぞれ9/1、1/9と
して、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示
した。
して、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示
した。
比較例3〜4 実施例1の(A)/(B)比を、それぞれ10/0、0/10
として、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に
示した。
として、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に
示した。
実施例5 実施例1で得た水分散体(B)703g、水144g、10重量
%の水酸化ナトリウム水溶液70g、および実施例1で使
用したエチレン・アクリル酸共重合体84gをオートクレ
ーブに仕込み、回転数400rpmで150℃、2時間加熱撹拌
して水分散体を得た。
%の水酸化ナトリウム水溶液70g、および実施例1で使
用したエチレン・アクリル酸共重合体84gをオートクレ
ーブに仕込み、回転数400rpmで150℃、2時間加熱撹拌
して水分散体を得た。
次いで実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に
示した。
示した。
比較例5 アクリル酸エチル単量体が27重量%、残部エチレンか
らなるエチレン・アクリル酸エチル共重合体1000gに、
水酸化ナトリウム溶液(40重量%)をエチレン・アクリ
ル酸エチル共重合体中の全COO基の40%をケン化するの
に必要な量を添加し、混練室上部を開放にしたニーダー
に入れ、150℃で30分間混練した。
らなるエチレン・アクリル酸エチル共重合体1000gに、
水酸化ナトリウム溶液(40重量%)をエチレン・アクリ
ル酸エチル共重合体中の全COO基の40%をケン化するの
に必要な量を添加し、混練室上部を開放にしたニーダー
に入れ、150℃で30分間混練した。
このようにして得られたエチレン・アクリル酸エチル
共重合体ケン化物(ケン化度48%)(A)とエチレン・
メタクリル酸共重合体金属中和物(メタクリル酸含量15
wt%、ナトリウムによる中和度55%)(B)を4/6の重
量比で混合し、20mmφ押出機で溶融混練し、造粒した。
共重合体ケン化物(ケン化度48%)(A)とエチレン・
メタクリル酸共重合体金属中和物(メタクリル酸含量15
wt%、ナトリウムによる中和度55%)(B)を4/6の重
量比で混合し、20mmφ押出機で溶融混練し、造粒した。
得られたペレットを1.5liter容量のオートクレーブ中
に蒸留水650g、ペレット350gの割合で仕込み、170℃で
2時間撹拌し固形分濃度が35wt%の水性分散体を得た。
に蒸留水650g、ペレット350gの割合で仕込み、170℃で
2時間撹拌し固形分濃度が35wt%の水性分散体を得た。
この水性分散体を用いて実施例1と同様の評価を行っ
た。結果を表1に示した。
た。結果を表1に示した。
以上の結果より、比較例1および3ではベタツキがあ
り、比較例2および4では厚塗性が悪いのに比べ、実施
例のものはいずれもベタツキがなく、厚塗性に優れてい
ることがわかる。
り、比較例2および4では厚塗性が悪いのに比べ、実施
例のものはいずれもベタツキがなく、厚塗性に優れてい
ることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−223842(JP,A) 特開 昭55−98242(JP,A) 特開 昭56−72057(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08L 33/02 C09D 133/02 C09D 123/00 - 123/36
Claims (4)
- 【請求項1】エチレン・アクリル酸共重合体の部分中和
物(A)と、エチレン・メタクリル酸共重合体の部分中
和物(B)とが、(A):(B)の重量比で2:8〜8:2と
なるように水性媒体に分散した共重合体水性分散体。 - 【請求項2】エチレン・アクリル酸共重合体の部分中和
物(A)と、エチレン・メタクリル酸共重合体の部分中
和物(B)とが、(A):(B)の重量比で2:8〜8:2と
なるように水性媒体に分散した被膜形成用共重合体水性
分散体。 - 【請求項3】エチレン・アクリル酸共重合体の部分中和
物(A)の水性媒体中に、エチレン・アクリル酸共重合
体の部分中和物(B)を、(A):(B)の重量比で2:
8〜8:2となるように分散させることを特徴とする共重合
体分散体の製造方法。 - 【請求項4】エチレン・アクリル酸共重合体の部分中和
物(A)と、エチレン・メタクリル酸共重合体の部分中
和物(B)とが、(A):(B)の重量比で2:8〜8:2と
なるように水性媒体に分散した共重合体分散体を、基材
上に塗布して形成された被膜。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP541290A JP2857902B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | 共重合体水性分散体、その製造方法および被膜 |
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JP541290A JP2857902B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | 共重合体水性分散体、その製造方法および被膜 |
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JPH03210349A JPH03210349A (ja) | 1991-09-13 |
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