JP2857365B2 - 微細中空ガラス球状体の製造方法 - Google Patents
微細中空ガラス球状体の製造方法Info
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- JP2857365B2 JP2857365B2 JP8072442A JP7244296A JP2857365B2 JP 2857365 B2 JP2857365 B2 JP 2857365B2 JP 8072442 A JP8072442 A JP 8072442A JP 7244296 A JP7244296 A JP 7244296A JP 2857365 B2 JP2857365 B2 JP 2857365B2
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- fine hollow
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- aluminum sulfate
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C11/00—Multi-cellular glass ; Porous or hollow glass or glass particles
- C03C11/002—Hollow glass particles
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火山ガラス質堆積
物を原料として、微細中空ガラス球状体を製造する方法
の改良に関するものである。さらに詳しくいえば、本発
明は、高強度で、かつ白色度の優れた微細中空ガラス球
状体を効率よく製造する方法に関するものである。
物を原料として、微細中空ガラス球状体を製造する方法
の改良に関するものである。さらに詳しくいえば、本発
明は、高強度で、かつ白色度の優れた微細中空ガラス球
状体を効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微細中空ガラス球状体は、比重が小さ
く、かつ耐熱性に優れていることから、各種金属、セラ
ミックス、コンクリート、プラスチックスなどの軽量化
充てん材として注目され、最近その需要が著しく増大し
ている。
く、かつ耐熱性に優れていることから、各種金属、セラ
ミックス、コンクリート、プラスチックスなどの軽量化
充てん材として注目され、最近その需要が著しく増大し
ている。
【0003】これまで、火山ガラス質堆積物を原料とし
て、微細中空ガラス球状体を製造する方法としては、シ
ラスの微粒体を800〜1200℃の温度で10秒ない
し10分間焼成したのち、水中における比重分離又は空
気分級して微細中空ガラス球状体を製造する方法が知ら
れている(特公昭48−17645号公報)。しかしな
がら、この方法では、粒径が20μm以下の火山ガラス
質堆積物を処理しても、所望の微細中空ガラス球状体を
得ることはできない。
て、微細中空ガラス球状体を製造する方法としては、シ
ラスの微粒体を800〜1200℃の温度で10秒ない
し10分間焼成したのち、水中における比重分離又は空
気分級して微細中空ガラス球状体を製造する方法が知ら
れている(特公昭48−17645号公報)。しかしな
がら、この方法では、粒径が20μm以下の火山ガラス
質堆積物を処理しても、所望の微細中空ガラス球状体を
得ることはできない。
【0004】一方、原料の前処理として、酸溶液を用い
て加温処理を行うことにより、超微細中空ガラス球状体
を製造する方法も知られている(特公平4−29675
0号公報)。しかしながら、この方法においては、10
0℃以上の水熱反応を進行させるために、耐酸、耐圧の
処理容器を用いなければならず、設備的に不便である
上、処理効率も極めて低いという欠点があり、また原料
が微粒状であるため、従来の加熱発泡装置では粒子が凝
集し、均一な加熱発泡が困難である。
て加温処理を行うことにより、超微細中空ガラス球状体
を製造する方法も知られている(特公平4−29675
0号公報)。しかしながら、この方法においては、10
0℃以上の水熱反応を進行させるために、耐酸、耐圧の
処理容器を用いなければならず、設備的に不便である
上、処理効率も極めて低いという欠点があり、また原料
が微粒状であるため、従来の加熱発泡装置では粒子が凝
集し、均一な加熱発泡が困難である。
【0005】本発明者らは、先に原料の前処理として、
硫酸アルミニウム及び尿素を用いて加温処理を行うこと
により、超微細中空ガラス球状体を製造する方法を開発
した(特願平7−9015号)。しかしながら、この方
法においては、70℃以上の加温が必要であり、かつ過
剰の尿素を用いなければならず、設備的に不便である
上、未反応の尿素を含む廃液の処理が必要となるなどの
欠点がある。
硫酸アルミニウム及び尿素を用いて加温処理を行うこと
により、超微細中空ガラス球状体を製造する方法を開発
した(特願平7−9015号)。しかしながら、この方
法においては、70℃以上の加温が必要であり、かつ過
剰の尿素を用いなければならず、設備的に不便である
上、未反応の尿素を含む廃液の処理が必要となるなどの
欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の微細中空ガラス球状体の製造方法がもつ欠点を克
服し、火山ガラス質堆積物を原料とし、簡単な装置を用
い、かつ廃液処理を必要とせずに、高強度で白色度の優
れた微細中空ガラス球状体を、加熱発泡時に粒子の凝集
を生じさせることなく、効率よく製造する方法を提供す
ることを目的としてなされたものである。
従来の微細中空ガラス球状体の製造方法がもつ欠点を克
服し、火山ガラス質堆積物を原料とし、簡単な装置を用
い、かつ廃液処理を必要とせずに、高強度で白色度の優
れた微細中空ガラス球状体を、加熱発泡時に粒子の凝集
を生じさせることなく、効率よく製造する方法を提供す
ることを目的としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、火山ガラ
ス質堆積物を原料として微細中空ガラス球状体を製造す
る方法について鋭意研究を重ねた結果、火山ガラス質堆
積物粉体を加熱発泡処理するに際し、予め該粉体粒子表
面をアルミナ水和物で被覆しておけば、粒子内部の水が
確保されて発泡が効果的に起こり、しかもその際、粒子
表面に酸化アルミニウム膜が形成されるので、粒子間の
融着が防止され、前記目的を達成しうることを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
ス質堆積物を原料として微細中空ガラス球状体を製造す
る方法について鋭意研究を重ねた結果、火山ガラス質堆
積物粉体を加熱発泡処理するに際し、予め該粉体粒子表
面をアルミナ水和物で被覆しておけば、粒子内部の水が
確保されて発泡が効果的に起こり、しかもその際、粒子
表面に酸化アルミニウム膜が形成されるので、粒子間の
融着が防止され、前記目的を達成しうることを見出し、
この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、火山ガラス質堆積物
粉体100重量部を、硫酸アルミニウム1〜10重量部
を含有する水溶液中に均質に分散させたのち、この懸濁
液にアルカリ水溶液を添加して該粉体粒子表面にアルミ
ナ水和物を析出させ、次いで固形物を取り出し、洗浄、
乾燥後、900〜1100℃の温度において1秒ないし
1分間熱処理することを特徴とする微細中空ガラス球状
体の製造方法を提供するものである。
粉体100重量部を、硫酸アルミニウム1〜10重量部
を含有する水溶液中に均質に分散させたのち、この懸濁
液にアルカリ水溶液を添加して該粉体粒子表面にアルミ
ナ水和物を析出させ、次いで固形物を取り出し、洗浄、
乾燥後、900〜1100℃の温度において1秒ないし
1分間熱処理することを特徴とする微細中空ガラス球状
体の製造方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明方法において、原料として
用いる火山ガラス質堆積物は、シラス、黒曜石、真珠
岩、松脂岩などとして天然に産出する鉱物であって、こ
れらは通常SiO2、Al2O3、Fe2O3、CaO、M
gO、Na2O及びK2Oから構成され、水分3〜10重
量%を含んでいる。
用いる火山ガラス質堆積物は、シラス、黒曜石、真珠
岩、松脂岩などとして天然に産出する鉱物であって、こ
れらは通常SiO2、Al2O3、Fe2O3、CaO、M
gO、Na2O及びK2Oから構成され、水分3〜10重
量%を含んでいる。
【0010】本発明方法においては、これらの火山ガラ
ス質堆積物を粉砕し、粉砕物を乾式分級や湿式分級など
により、通常粒径20μm以下の区分を分級して用い
る。
ス質堆積物を粉砕し、粉砕物を乾式分級や湿式分級など
により、通常粒径20μm以下の区分を分級して用い
る。
【0011】本発明方法においては、まず、この火山ガ
ラス質堆積物粉体100重量部を、硫酸アルミニウム1
〜10重量部を含有する水溶液中に均質に分散させて、
懸濁液を調製する。硫酸アルミニウムの量が1重量部未
満では本発明の効果が十分に発揮されないし、10重量
部を超えるとその量の割には効果の向上が認められな
い。効果の点から、この硫酸アルミニウムの好ましい量
は2〜8重量部の範囲である。また、硫酸アルミニウム
含有水溶液の硫酸アルミニウム濃度は0.001モル/
リットル以上が好ましく、特に0.003〜0.1モル
/リットルの範囲が好適である。
ラス質堆積物粉体100重量部を、硫酸アルミニウム1
〜10重量部を含有する水溶液中に均質に分散させて、
懸濁液を調製する。硫酸アルミニウムの量が1重量部未
満では本発明の効果が十分に発揮されないし、10重量
部を超えるとその量の割には効果の向上が認められな
い。効果の点から、この硫酸アルミニウムの好ましい量
は2〜8重量部の範囲である。また、硫酸アルミニウム
含有水溶液の硫酸アルミニウム濃度は0.001モル/
リットル以上が好ましく、特に0.003〜0.1モル
/リットルの範囲が好適である。
【0012】次に、このようにして得られた懸濁液をか
き混ぜながら、これにアルカリ水溶液を徐々に添加して
硫酸アルミニウムを加水分解させ、粉体粒子表面にアル
ミナ水和物を析出させる。アルカリ水溶液としては、例
えばアンモニア水や水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素アンモニウムのよ
うな炭酸水素塩などの水溶液が挙げられる。これらは単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よいが、これらの中で取り扱いやすく、収率が高いとい
う点から、炭酸水素アンモニウム及び炭酸水素ナトリウ
ムが好適である。このアルカリ水溶液の濃度は2モル/
リットル以下が好ましく、特に0.5〜1.5モル/リ
ットルの範囲が好適である。このアルカリ水溶液の添加
量は、懸濁液中の硫酸アルミニウムに対し、炭酸水素塩
が0.8〜1.2当量倍になるように選ぶのが有利であ
る。また、この炭酸水素塩水溶液を添加する際の懸濁液
の温度は、一般に室温で十分であるが、必要ならば適当
に加温してもよい。
き混ぜながら、これにアルカリ水溶液を徐々に添加して
硫酸アルミニウムを加水分解させ、粉体粒子表面にアル
ミナ水和物を析出させる。アルカリ水溶液としては、例
えばアンモニア水や水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素アンモニウムのよ
うな炭酸水素塩などの水溶液が挙げられる。これらは単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よいが、これらの中で取り扱いやすく、収率が高いとい
う点から、炭酸水素アンモニウム及び炭酸水素ナトリウ
ムが好適である。このアルカリ水溶液の濃度は2モル/
リットル以下が好ましく、特に0.5〜1.5モル/リ
ットルの範囲が好適である。このアルカリ水溶液の添加
量は、懸濁液中の硫酸アルミニウムに対し、炭酸水素塩
が0.8〜1.2当量倍になるように選ぶのが有利であ
る。また、この炭酸水素塩水溶液を添加する際の懸濁液
の温度は、一般に室温で十分であるが、必要ならば適当
に加温してもよい。
【0013】このようにして、火山ガラス質堆積物粉体
粒子の表面がアルミナ水和物により被覆され、内部の水
が確保される。
粒子の表面がアルミナ水和物により被覆され、内部の水
が確保される。
【0014】次に、懸濁液中の固形物をろ過、遠心分
離、デカンテーションなどの公知の手段により取り出し
たのち、水洗などにより十分に洗浄したのち、乾燥処理
し、次いでこの乾燥粉体を900〜1100℃の範囲の
温度において1秒ないし1分間熱処理して発泡させる。
この熱処理により、発泡粒子表面がアルミナで被覆され
るので、粒子間の融着が効果的に防止される。熱処理温
度が900℃未満では十分に発泡しないおそれがある
し、1100℃を超えると粒子間の融着が生じることが
ある。また、熱処理時間が1秒未満では十分に発泡しな
いおそれがあり、一方1分を超えるとそれ以上の発泡は
起こらず、むしろ粒子間の融着など、好ましくない事態
が招来する。
離、デカンテーションなどの公知の手段により取り出し
たのち、水洗などにより十分に洗浄したのち、乾燥処理
し、次いでこの乾燥粉体を900〜1100℃の範囲の
温度において1秒ないし1分間熱処理して発泡させる。
この熱処理により、発泡粒子表面がアルミナで被覆され
るので、粒子間の融着が効果的に防止される。熱処理温
度が900℃未満では十分に発泡しないおそれがある
し、1100℃を超えると粒子間の融着が生じることが
ある。また、熱処理時間が1秒未満では十分に発泡しな
いおそれがあり、一方1分を超えるとそれ以上の発泡は
起こらず、むしろ粒子間の融着など、好ましくない事態
が招来する。
【0015】このようにして加熱発泡させたものは軽量
の中空体であるが、さらに、比重差分別、例えば水中に
おける浮沈分離又は空気分級することにより、より軽量
の中空体を回収することもできる。
の中空体であるが、さらに、比重差分別、例えば水中に
おける浮沈分離又は空気分級することにより、より軽量
の中空体を回収することもできる。
【0016】このような方法によれば、粒径が20μm
以下で、粒子密度1g/cm3以下の微細中空ガラス球
状体を、原料の重量に基づき50%以上という高い回収
率で得ることができる。
以下で、粒子密度1g/cm3以下の微細中空ガラス球
状体を、原料の重量に基づき50%以上という高い回収
率で得ることができる。
【0017】
【発明の効果】本発明によると、火山ガラス質堆積物粉
体を原料として用い、特殊な装置や廃液処理を必要とせ
ずに、高強度で白色度の優れた微細中空ガラス球状体
を、加熱発泡時に粒子の凝集を生じさせることなく、効
率よく製造することができる。
体を原料として用い、特殊な装置や廃液処理を必要とせ
ずに、高強度で白色度の優れた微細中空ガラス球状体
を、加熱発泡時に粒子の凝集を生じさせることなく、効
率よく製造することができる。
【0018】本発明方法で得られた微細中空ガラス球状
体は、各種金属、セラミックス、コンクリート、プラス
チックスなどの軽量化充てん材として有用である。
体は、各種金属、セラミックス、コンクリート、プラス
チックスなどの軽量化充てん材として有用である。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0020】なお、微細中空ガラス球状体の白色度及び
強度は次の方法により測定した。 (1)白色度 ラブ(Lab)法による表色系の頂点付近で標準白色板
との色差を測定し、次式により白色度(W)を求めた。 W=100−[(100−L)2+a2+b2]1/2 ただし、Lは明度、aは+で赤の度合、−で緑の度合、
bは+で黄の度合、−で青の度合を示す。
強度は次の方法により測定した。 (1)白色度 ラブ(Lab)法による表色系の頂点付近で標準白色板
との色差を測定し、次式により白色度(W)を求めた。 W=100−[(100−L)2+a2+b2]1/2 ただし、Lは明度、aは+で赤の度合、−で緑の度合、
bは+で黄の度合、−で青の度合を示す。
【0021】(2)強度 試料S1(g)を網ふるい製試料容器に入れ、この試料
容器を加圧容器中に装てんして密閉し、圧力を8MPa
まで上げたのち、試料容器を取り出す。次に、試料を浮
沈分離器に入れて浮揚物と沈降物に分け、浮揚物をるつ
ぼ型ろ過器で吸引ろ過し、乾燥してその重量S2(g)
を測定し、次式に従って計算した静水浮揚率(H)をも
って強度とする。 H(%)=(S2/S1)×100
容器を加圧容器中に装てんして密閉し、圧力を8MPa
まで上げたのち、試料容器を取り出す。次に、試料を浮
沈分離器に入れて浮揚物と沈降物に分け、浮揚物をるつ
ぼ型ろ過器で吸引ろ過し、乾燥してその重量S2(g)
を測定し、次式に従って計算した静水浮揚率(H)をも
って強度とする。 H(%)=(S2/S1)×100
【0022】実施例1 表1に示す組成をもつ火山ガラス質堆積物(福島県福島
市飯坂町産出、通称福島白土)を解砕し、粉末原料を調
製した。
市飯坂町産出、通称福島白土)を解砕し、粉末原料を調
製した。
【0023】
【表1】
【0024】液体媒質として、水ガラス(JIS 3
号)0.2重量%水溶液を用い、前記の粉末原料を投入
し、粒子の水中沈降速度の差を利用する水簸により、分
離粒度5μm及び10μmで分級した。分級粒子中に含
まれる粒径10μmを超える粒子の割合は、いずれの場
合も10重量%以下であり、また粒径5μm未満の粒子
の割合は、いずれの場合も10重量%以下であった。
号)0.2重量%水溶液を用い、前記の粉末原料を投入
し、粒子の水中沈降速度の差を利用する水簸により、分
離粒度5μm及び10μmで分級した。分級粒子中に含
まれる粒径10μmを超える粒子の割合は、いずれの場
合も10重量%以下であり、また粒径5μm未満の粒子
の割合は、いずれの場合も10重量%以下であった。
【0025】次に、この分級した粉末100重量部を、
硫酸アルミニウム0.05モル/リットル濃度の水溶液
160重量部(粉末に対する硫酸アルミニウムの割合:
約3.5重量部)に添加し、室温下でかき混ぜながら、
さらに1モル/リットル濃度の炭酸水素アンモニウム水
溶液を2時間にわたって滴下し、硫酸アルミニウムの全
量が加水分解する当量となるまで加えた。滴下終了2時
間後、被覆処理された固形物をろ取したのち、水洗、乾
燥した。
硫酸アルミニウム0.05モル/リットル濃度の水溶液
160重量部(粉末に対する硫酸アルミニウムの割合:
約3.5重量部)に添加し、室温下でかき混ぜながら、
さらに1モル/リットル濃度の炭酸水素アンモニウム水
溶液を2時間にわたって滴下し、硫酸アルミニウムの全
量が加水分解する当量となるまで加えた。滴下終了2時
間後、被覆処理された固形物をろ取したのち、水洗、乾
燥した。
【0026】この乾燥粉末を、最高温度を1040℃と
した加熱発泡装置に供給し、発泡させたのち、回収して
回収物の粒子密度を測定した。
した加熱発泡装置に供給し、発泡させたのち、回収して
回収物の粒子密度を測定した。
【0027】その後、水中における浮沈分離を行い、浮
揚物として微細中空ガラス球状体を回収した。ここで得
られた微細中空ガラス球状体の回収率を算出した。結果
を表2に示す。
揚物として微細中空ガラス球状体を回収した。ここで得
られた微細中空ガラス球状体の回収率を算出した。結果
を表2に示す。
【0028】実施例2,3 実施例1でアルカリ水溶液として用いた炭酸水素アンモ
ニウム水溶液の代りに1モル/リットル濃度の水酸化ナ
トリウム水溶液又はアンモニア水を用い、実施例1と同
様にして火山ガラス質堆積物粉末を処理した。このよう
にして得た乾燥粉末を最高温度1040℃で加熱発泡し
た。得られた微細中空ガラス球状体の粒子密度及び回収
率を表2に示す。
ニウム水溶液の代りに1モル/リットル濃度の水酸化ナ
トリウム水溶液又はアンモニア水を用い、実施例1と同
様にして火山ガラス質堆積物粉末を処理した。このよう
にして得た乾燥粉末を最高温度1040℃で加熱発泡し
た。得られた微細中空ガラス球状体の粒子密度及び回収
率を表2に示す。
【0029】比較例 実施例1において、火山ガラス質堆積物の分級粉末に対
し、被覆処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同
様にして実施した。しかし、加熱発泡装置内に火山ガラ
ス質堆積物の分級粉末が多量に溶融付着して連続処理が
できなかった。そこで、最高温度を1000℃としたと
ころ、連続処理が可能となった。結果を表2に示す。
し、被覆処理を行わなかったこと以外は、実施例1と同
様にして実施した。しかし、加熱発泡装置内に火山ガラ
ス質堆積物の分級粉末が多量に溶融付着して連続処理が
できなかった。そこで、最高温度を1000℃としたと
ころ、連続処理が可能となった。結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】表2から分かるように、実施例1は、比較
例に比べて加熱発泡物の粒子密度が小さく、かつ微細中
空ガラス球状体の回収率が2倍以上であった。なお、加
熱発泡前の粒子密度は、両者共2.30g/cm3であ
った。
例に比べて加熱発泡物の粒子密度が小さく、かつ微細中
空ガラス球状体の回収率が2倍以上であった。なお、加
熱発泡前の粒子密度は、両者共2.30g/cm3であ
った。
【0032】実施例4 実施例1において、炭酸水素アンモニウム水溶液の代わ
りに、濃度1モル/リットルの炭酸水素ナトリウム水溶
液を用いた以外は、実施例1と同様にして実施した。得
られた微細中空ガラス球状体の回収率を算出するととも
に、その白色度及び強度を測定した。結果を表3に示
す。
りに、濃度1モル/リットルの炭酸水素ナトリウム水溶
液を用いた以外は、実施例1と同様にして実施した。得
られた微細中空ガラス球状体の回収率を算出するととも
に、その白色度及び強度を測定した。結果を表3に示
す。
【0033】
【表3】
【0034】表3から分かるように、本発明方法で得ら
れた中空ガラス球状体は、微粒で白色度が高く、強度の
大きいものである。
れた中空ガラス球状体は、微粒で白色度が高く、強度の
大きいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田本 幸義 千葉県市原市五井南海岸8番の2 株式 会社カルシード内 (72)発明者 木本 潤一 山口県美祢市伊佐町伊佐4611番地の1 株式会社カルシード内 (72)発明者 岡田 博美 山口県美祢市伊佐町伊佐4611番地の1 株式会社カルシード内 審査官 前田 仁志 (56)参考文献 特開 平7−315869(JP,A) 特開 平7−24299(JP,A) 特開 平8−208272(JP,A) 特開 平7−25643(JP,A) 特公 昭47−7799(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C03C 11/00 C04B 14/16
Claims (4)
- 【請求項1】 火山ガラス質堆積物粉体100重量部
を、硫酸アルミニウム1〜10重量部を含有する水溶液
中に均質に分散させたのち、この懸濁液にアルカリ水溶
液を添加して、該粉体粒子表面にアルミナ水和物を析出
させ、次いで固形物を取り出し、洗浄、乾燥後、900
〜1100℃の温度において1秒ないし1分間熱処理す
ることを特徴とする微細中空ガラス球状体の製造方法。 - 【請求項2】 アルカリ水溶液が炭酸水素塩水溶液であ
る請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 炭酸水素塩水溶液が炭酸水素アンモニウ
ム水溶液又は炭酸水素ナトリウム水溶液である請求項2
記載の製造方法。 - 【請求項4】 硫酸アルミニウム含有水溶液の硫酸アル
ミニウム濃度が0.001モル/リットル以上である請
求項1,2又は3記載の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8072442A JP2857365B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 微細中空ガラス球状体の製造方法 |
US08/826,337 US5833728A (en) | 1996-03-27 | 1997-03-27 | Method for the preparation of vitreous hollow microspheres |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8072442A JP2857365B2 (ja) | 1996-03-27 | 1996-03-27 | 微細中空ガラス球状体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09263425A JPH09263425A (ja) | 1997-10-07 |
JP2857365B2 true JP2857365B2 (ja) | 1999-02-17 |
Family
ID=13489417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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