JP2607050B2 - 微細中空ガラス球状体の製造方法 - Google Patents

微細中空ガラス球状体の製造方法

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JP2607050B2 JP6213075A JP21307594A JP2607050B2 JP 2607050 B2 JP2607050 B2 JP 2607050B2 JP 6213075 A JP6213075 A JP 6213075A JP 21307594 A JP21307594 A JP 21307594A JP 2607050 B2 JP2607050 B2 JP 2607050B2
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邦夫 木村
英一 安部
健一郎 松田
潤一 木本
博美 岡田
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/10Forming beads
    • C03B19/108Forming porous, sintered or foamed beads
    • C03B19/1085Forming porous, sintered or foamed beads by blowing, pressing, centrifuging, rolling or dripping

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Glass Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火山ガラス質堆積物を
原料として、微細中空ガラス球状体を製造する方法の改
良に関するものである。さらに詳しくいえば、本発明
は、高強度で、かつ白色度の優れた微細中空ガラス球状
体を効率よく製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微細中空ガラス球状体は、比重が小さ
く、かつ耐熱性に優れていることから、各種金属、セラ
ミックス、コンクリート、プラスチックスなどの軽量化
充てん材として注目され、最近その需要が著しく増加し
ている。
【0003】これまで、火山ガラス質堆積物を原料とし
て、微細中空ガラス球状体を製造する方法としては、シ
ラスの微粒体を800〜1200℃の温度で10秒ない
し10分間焼成したのち、水中における比重分離又は空
気分級して微細中空ガラス球状体を製造する方法が知ら
れている(特公昭48−17645号公報)。しかしな
がら、この方法では、粒径が20μm以下の火山ガラス
質堆積物を処理しても、所望の微細中空ガラス球状体を
得ることは困難である。
【0004】一方、原料の前処理として、酸溶液を用い
て加温処理を行うことにより、超微細中空ガラス球状体
を製造する方法が開示されている(特公平4−2967
50号公報)。しかしながら、この方法においては、原
料が微粒状であるため、従来の加熱発泡装置では粒子が
凝集し、均一な加熱発泡が困難で効率よく中空ガラス球
状体を得ることができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、火山ガラス質堆積物を原料とし、高強度
で白色度に優れる微細中空ガラス球状体を、加熱発泡時
に粒子の凝集が生じることなく、効率よく製造する方法
を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、火山ガラ
ス質堆積物を原料として微細中空ガラス球を製造する方
法について鋭意研究を重ねた結果、粒径20μm以下の
火山ガラス質堆積物粉体を特定の構造の分散部に供給
し、その下部より空気脈動を与えて該粉体を分散させ、
空気の流れとともに特定の温度を保持する発泡域に搬送
することにより、均質な発泡が行われ、効率よく微細中
空ガラス球を得られることを見出し、この知見に基づい
て本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、粒径20μm以下の
火山ガラス質堆積物粉体を、多孔板の上部にガラス中実
球とケイ砂とを充てんして成る分散部に供給し、分散部
下部より、分散部下部の圧力が正で、かつ脈動している
空気を分散部における上昇流速度が10〜100cm/
秒となるように供給することにより、該粉体を分散さ
せ、900〜1100℃の温度を保持する垂直な発泡域
に搬送して発泡させたのち、この発泡生成物から比重差
分別により中空体を回収することを特徴とする微細中空
ガラス球状体の製造方法を提供するものである。
【0008】本発明方法において、原料として用いる火
山ガラス質堆積物は、シラス、黒曜石、真珠岩、松脂岩
などとして天然に産出する鉱物であって、これらは通常
SiO2、Al23、Fe23、CaO、MgO、Na2
O及びK2Oから構成され、水分3〜10重量%を含ん
でいる。
【0009】本発明方法においては、これらの火山ガラ
ス質堆積物を粉砕し、粉砕物を乾式分級や湿式分級など
により、粒径20μm以下の区分を分級して用いる。
【0010】本発明方法においては、この粒径20μm
以下の火山ガラス質堆積物粉体をそのまま発泡させても
よいが、より白色度の高い中空ガラス球状体を得るため
には、該粉体に0.3〜3規定程度の塩酸を加え、15
0〜200℃の温度及び0.5〜1.5MPaの水蒸気
圧において水熱処理することにより鉄分の除去を行うの
が好ましい。この際の塩酸水溶液の使用量は、粉体1g
当り1〜1.5mlの範囲が適当である。この水熱処理
は、少なくとも8時間行うことが望ましく、これ以内で
は、十分に鉄分を除去することができない。
【0011】次に、このようにして水熱処理された粒径
20μm以下の火山ガラス質堆積物粉体を、多孔板の上
部にガラス中実球とケイ砂とを充てんして成る分散部に
供給する。該ガラス中実球としては、通常直系1〜3m
m程度のものが用いられ、またケイ砂としては、通常粒
径100〜300μm程度のものが用いられる。ガラス
中実球とケイ砂の使用割合は、通常重量比1:10ない
し1:1の範囲で選ばれる。
【0012】この分散部下部より、分散部下部の圧力が
正で、かつ脈動している空気を供給することにより、火
山ガラス質堆積物粉体を分散させる。この際、空気の脈
動数は10〜50回/秒の範囲が好ましい。また、空気
の供給量は、分散部における空気の上昇流速度が10〜
100cm/秒になるように調整する。
【0013】このようにして分散された火山ガラス質堆
積物粉体は空気の流れによって、900〜1100℃の
温度を保持する垂直な発泡域に搬送され、加熱発泡され
る。発泡域の構造は、断面積100cm2当り3本以上
の垂直な筒の束とするのが好ましく、これにより均一な
加熱発泡が行われる。
【0014】また、発泡域上部から、発泡域断面100
cm2当り10リットル/分以上の空気を導入するのが
好ましく、これにより加熱空気及び発泡体が冷却される
とともに、発泡体回収部内の水分の凝縮を抑えることが
できる。
【0015】本発明においては、このようにして加熱発
泡したものを、比重差分別、例えば水中における浮沈分
離又は空気分級することにより、中空体を回収する。
【0016】このような方法によると、粒径が30μm
以下程度の微細中空ガラス球状体を、原料の重量に基づ
き50%以上という高い回収率で得ることができる。こ
のようにして得られた微細中空ガラス球状体は、従来装
置により得られるものに比べ、高強度であり、しかも白
色度も優れている。
【0017】
【発明の効果】本発明によると、従来装置では均質な加
熱発泡ができず、品質の良い中空体を得ることができな
かった火山ガラス質堆積物微粉体を用い、高強度で白色
度の優れた微細中空ガラス球状体を効率よく製造するこ
とができる。
【0018】本発明方法で得られた微細中空ガラス球状
体は、各種金属、セラミックス、コンクリート、プラス
チックスなどの軽量化充てん材として有用である。
【0019】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0020】実施例1 表1に示す組成をもつ火山ガラス質堆積物(福島県福島
市飯坂町産出、通称福島白土)を解砕し、粉末原料を調
製した。
【0021】
【表1】
【0022】液体媒質として、水ガラス(JIS 3
号)0.2重量%水溶液を用い、前記の粉末原料を投入
し、粒子の水中沈降速度の差を利用する水簸により、分
離粒度5μm及び10μmで分級した。分級粒子中に含
まれる粒径10μmを超える粒子の割合は、いずれの場
合も10重量%以下であり、また粒径5μm未満の粒子
の割合は、いずれの場合も10重量%以下であった。
【0023】次いで、この分級した粉体と、この粉体の
重量と同容量の1.5規定濃度の塩酸水溶液とを混合し
たのち、テフロン製加圧容器中に入れ、密閉し、180
℃、水蒸気圧約1MPaで48時間水熱処理したのち、
冷却、ろ過、水洗、乾燥した。この処理粉体の灼熱減量
は9.50重量%に増加した。
【0024】次に、水熱処理した粉体を加熱発泡装置に
供給した。図1に加熱発泡装置の全体概略図を示す。ま
ず、水熱処理した粉体を、図1に示す供給部のホッパー
1に入れ、スクリューフィーダー2により、図2に示す
多孔板6の上部に、分散部断面1cm2当り0.3gの
直径1.68〜2.38mmのガラス中実球7と、分散
部断面1cm 2当り1gの粒径150〜210μmのケ
イ砂8とを充てんした分散部に供給し、分散部下部よ
り、分散部下部の圧力が図3に示すような圧力の脈動数
が30回/秒の空気脈動を与えることにより、該粉体を
分散させ、同時に空気の上昇流速度が16cm/秒とな
るように調整した空気脈動に随伴させた空気の流れによ
って、分散粒子を発泡域断面積100cm2当り20本
の垂直な円筒を束にし、炉4により1040℃に保持し
た発泡域に搬送した。
【0025】加熱空気並びに発泡体の冷却と、発泡体回
収部内の水分の凝縮を抑えるために、図1の発泡域上部
の空気導入口3から、発泡域断面100cm2当り60
リットル/分の空気を導入した。導入量の調整は、バッ
グフィルター5を有する発泡体回収部に直結した吸引ポ
ンプの流量の調整により行った。
【0026】発泡体は、発泡体回収部で回収したのち、
水中における浮沈分離を行い、浮揚物として微細中空ガ
ラス球状体を回収した。ここで得られた微細中空ガラス
球状体の回収率、白色度及び強度を測定した。結果を表
2に示す。
【0027】一方、発泡域の構造として、発泡域断面積
100cm2当り3本の垂直な円筒とした装置を用いた
以外は、前記と同様にして実施した。ここで得られた微
細中空ガラス球状体の回収率、白色度及び強度を求め
た。その結果を表2に示す。
【0028】なお、白色度はLab法により測定した色
差により算出し、強度は8MPaの静水圧下に1分間保
持した後の非破壊粒子の含有割合で表わした。
【0029】
【表2】
【0030】表2から分かるように、発泡域において、
断面積100cm2当りの円筒の本数を多くすることに
より、回収率が増加する。しかし、断面積100cm2
当りの円筒の本数を20本以上とすると、筒内部が閉塞
し始め、本数が20本より多いほど閉塞する筒が多くな
った。また、本発明方法で得られた中空ガラス球状体は
微細で白色度が高く、かつ強度の大きいものである。
【0031】さらに、発泡域の空気の上昇流速度を10
0cm/秒以上としても、表2に示した中空ガラス球状
体の回収率は変わらなかった。また、炉内最高温度を1
100℃まで高めていくと、微細中空ガラス球状体の回
収率は増加した。しかし、1100℃以上では炉内融着
が発生し、熱処理物の回収が困難になった。一方、炉内
最高温度が1040℃より低温になるに伴い、中空ガラ
ス球状体の回収率は徐々に低くなり、900℃では回収
できなかった。
【0032】発泡域上部の空気導入口からの空気導入量
を減少させるに伴い、バッグフィルターの目詰まりが起
きやすくなり、加熱発泡体の回収が困難となった。発泡
域断面100cm2当り10リットル/分以上の空気の
導入を行うことにより、効率よく回収できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で用いた加熱発泡装置の全体概略図。
【図2】 実施例で用いた加熱発泡装置における分散部
概略図。
【図3】 正の圧力の空気脈動の説明図。
【符号の説明】
1 ホッパー 2 スクリューフィーダー 3 空気導入口 4 炉 5 バッグフィルター 6 多孔板 7 ガラス中実球 8 ケイ砂 9 粉体
フロントページの続き (72)発明者 松田 健一郎 千葉県市原市五井南海岸8番の2 株式 会社カルシード内 (72)発明者 木本 潤一 山口県美祢市伊佐町伊佐4611番地の1 株式会社カルシード内 (72)発明者 岡田 博美 山口県美祢市伊佐町伊佐4611番地の1 株式会社カルシード内 審査官 板橋 一隆

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒径20μm以下の火山ガラス質堆積物
    粉体を、多孔板の上部にガラス中実球とケイ砂とを充て
    んして成る分散部に供給し、分散部下部より、分散部下
    部の圧力が正で、かつ脈動している空気を分散部におけ
    る上昇流速度が10〜100cm/秒となるように供給
    することにより、該粉体を分散させ、900〜1100
    ℃の温度を保持する垂直な発泡域に搬送して発泡させた
    のち、この発泡生成物から比重差分別により中空体を回
    収することを特徴とする微細中空ガラス球状体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 発泡域が、断面積100cm2当り、3
    本以上の垂直な筒の束を有する構造のものである請求項
    1記載の微細中空ガラス球状体の製造方法。
  3. 【請求項3】 発泡域上部から、発泡域断面100cm
    2当り、10リットル/分以上の空気を導入する請求項
    1又は2記載の微細中空ガラス球状体の製造方法。
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CN102701573B (zh) * 2012-01-01 2016-02-03 洛阳北苑特种陶瓷有限公司 一种熔融石英空心球的制备方法
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