JP2856842B2 - ドリル付きねじ体のねじ込み装置 - Google Patents
ドリル付きねじ体のねじ込み装置Info
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- JP2856842B2 JP2856842B2 JP2131586A JP13158690A JP2856842B2 JP 2856842 B2 JP2856842 B2 JP 2856842B2 JP 2131586 A JP2131586 A JP 2131586A JP 13158690 A JP13158690 A JP 13158690A JP 2856842 B2 JP2856842 B2 JP 2856842B2
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- screw
- drill
- driver bit
- clutch
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、第17〜18図に示すように、ねじ下孔を穿設
するためのドリル体1に、筒状のねじ体2を回転自在で
且つ摺動自在に被嵌してなるドリル付きねじ体をねじ込
むための装置に関するものである。
するためのドリル体1に、筒状のねじ体2を回転自在で
且つ摺動自在に被嵌してなるドリル付きねじ体をねじ込
むための装置に関するものである。
本願出願人は、先の特許出願(特願平1−5794号)に
おいて、厚肉の被締結物に締結物を締結するのに適した
締結具として、第17〜18図に示すように、一端に回転工
具に対する係合部1aを形成し他端にはねじ下孔を穿設す
るためのドリル部1bを造形して成るドリル体1に、外周
面にねじ山を造形した筒状軸部2aの一端に頭部2bを備え
たねじ体2を、回転自在で且つ摺動自在に被嵌して成る
ドリル付きねじ体を提案した。
おいて、厚肉の被締結物に締結物を締結するのに適した
締結具として、第17〜18図に示すように、一端に回転工
具に対する係合部1aを形成し他端にはねじ下孔を穿設す
るためのドリル部1bを造形して成るドリル体1に、外周
面にねじ山を造形した筒状軸部2aの一端に頭部2bを備え
たねじ体2を、回転自在で且つ摺動自在に被嵌して成る
ドリル付きねじ体を提案した。
つまり、板状の被締結物に締結物を締結することを能
率良く行えるための締結具として、一般に、ねじ体の先
端にドリル体を一体的に造形したドリルねじが利用され
ているが、このドリルねじは、当該ドリルねじを高速で
回転することにより、ドリル部にて被締結部にねじ下孔
を徐々に穿孔するものである一方、ねじ下孔へのねじ山
のねじ込みは、ねじを1回転当たりにねじ山の1ピッチ
ずつ進入させることによって行うもので、ねじ下孔を穿
設するに際してドリル部が1回転当たりに被締結物に進
入する寸法と、ねじ山をねじ込むに際してねじが1回転
当たりに被締結物に進入する寸法とが異なるため、ドリ
ル部にねじ下孔を穿設することと、ねじ山をねじ下孔に
進入させることとを同時に行うことができないと言う制
約がある。
率良く行えるための締結具として、一般に、ねじ体の先
端にドリル体を一体的に造形したドリルねじが利用され
ているが、このドリルねじは、当該ドリルねじを高速で
回転することにより、ドリル部にて被締結部にねじ下孔
を徐々に穿孔するものである一方、ねじ下孔へのねじ山
のねじ込みは、ねじを1回転当たりにねじ山の1ピッチ
ずつ進入させることによって行うもので、ねじ下孔を穿
設するに際してドリル部が1回転当たりに被締結物に進
入する寸法と、ねじ山をねじ込むに際してねじが1回転
当たりに被締結物に進入する寸法とが異なるため、ドリ
ル部にねじ下孔を穿設することと、ねじ山をねじ下孔に
進入させることとを同時に行うことができないと言う制
約がある。
従って、従来のドリルねじを利用して厚肉の被締結物
に締結物を締結する場合には、ドリル部の長さ寸法を被
締結物の厚さ寸法よりも大きくして、ねじ下孔が被締結
物を貫通するようにしなければならないため、ねじ下孔
を穿設することに多大の手間を要すると共に、ドリル部
が被締結物の裏面から突出するため、安全性の点でも問
題がある。
に締結物を締結する場合には、ドリル部の長さ寸法を被
締結物の厚さ寸法よりも大きくして、ねじ下孔が被締結
物を貫通するようにしなければならないため、ねじ下孔
を穿設することに多大の手間を要すると共に、ドリル部
が被締結物の裏面から突出するため、安全性の点でも問
題がある。
そこで、被締結物が厚肉であっても、ねじ下孔を被締
結物に貫通させることなく、ねじ体を被締結物にねじ込
みできるようにすべく、上記のように、ドリル体1に筒
状のねじ体2を回転自在で且つ摺動自在に被嵌した形態
のドリル付きねじ体を提案したもので、このように構成
すると、ドリル体1にて被締結物Aに、ねじ体2の軸部
2aが進入し得る深さ寸法のねじ孔3を穿設するだけで、
ねじ体2を被締結物Aにねじ込むことができるので、ね
じ下孔3の穿設に要する手間や、ドリル部1bが被締結物
Aの裏面から突出することを防止できることになる。
結物に貫通させることなく、ねじ体を被締結物にねじ込
みできるようにすべく、上記のように、ドリル体1に筒
状のねじ体2を回転自在で且つ摺動自在に被嵌した形態
のドリル付きねじ体を提案したもので、このように構成
すると、ドリル体1にて被締結物Aに、ねじ体2の軸部
2aが進入し得る深さ寸法のねじ孔3を穿設するだけで、
ねじ体2を被締結物Aにねじ込むことができるので、ね
じ下孔3の穿設に要する手間や、ドリル部1bが被締結物
Aの裏面から突出することを防止できることになる。
ところが、ねじをねじ込むのに使用される従来のドラ
イバ工具は、ねじを回転駆動するためのドライバビット
を1個設けているに過ぎないので、従来のドライバ工具
にて上記先願に係るドリル付きねじ体をねじ込むには、
ドリル体1を回転駆動するためのドライバ工具と、ねじ
体2を回転駆動するためのドライバ工具とを別々に用意
して、最初に、一方のドライバ工具におけるドライバビ
ットを、ドリル体1の係合部1aに係合して回転すること
により、ねじ下孔3を穿設し、次いで、他方のドライバ
工具をねじ体に付け替えてねじのねじ込みを行うようし
なければならず、ドライバ工具をドリル体とねじ体とに
一々付け替えしなければならないため、締結作業の能率
を向上することが不十分であると言う問題があった。
イバ工具は、ねじを回転駆動するためのドライバビット
を1個設けているに過ぎないので、従来のドライバ工具
にて上記先願に係るドリル付きねじ体をねじ込むには、
ドリル体1を回転駆動するためのドライバ工具と、ねじ
体2を回転駆動するためのドライバ工具とを別々に用意
して、最初に、一方のドライバ工具におけるドライバビ
ットを、ドリル体1の係合部1aに係合して回転すること
により、ねじ下孔3を穿設し、次いで、他方のドライバ
工具をねじ体に付け替えてねじのねじ込みを行うようし
なければならず、ドライバ工具をドリル体とねじ体とに
一々付け替えしなければならないため、締結作業の能率
を向上することが不十分であると言う問題があった。
本発明は、上記先願に係るドリル付きねじ体にて締結
作業を行うに際して、ドリル体によるねじ下孔の穿設
と、ねじ下孔へのねじ体のねじ込みとを、連続的に行え
るようにした装置を提供することを目的とするものであ
る。
作業を行うに際して、ドリル体によるねじ下孔の穿設
と、ねじ下孔へのねじ体のねじ込みとを、連続的に行え
るようにした装置を提供することを目的とするものであ
る。
この目的を達成するため本発明は、ドリル体を被締結
物に対して回転しつつ押圧する第一ドライバビットと、
前記ドリル体に回転自在で且つ摺動自在に被嵌したねじ
体を前記ドリル体にて穿設のねじ下孔に向けてねじ込み
する第二ドライバビットとを備えると共に、前記第一ド
ライバビット又は第二ドライバビットに、前記ドリル体
にてねじ下孔を穿設することに次いで前記ねじ体を前記
ドリル体に対して相対的に前進させる手段を設ける構成
にした。
物に対して回転しつつ押圧する第一ドライバビットと、
前記ドリル体に回転自在で且つ摺動自在に被嵌したねじ
体を前記ドリル体にて穿設のねじ下孔に向けてねじ込み
する第二ドライバビットとを備えると共に、前記第一ド
ライバビット又は第二ドライバビットに、前記ドリル体
にてねじ下孔を穿設することに次いで前記ねじ体を前記
ドリル体に対して相対的に前進させる手段を設ける構成
にした。
このように構成すると、第一ドライバビットにてドリ
ル体を被締結物に対して回転しつつ押圧することによ
り、被締結物にねじ下孔が穿設され、次いで、ねじ下孔
の穿設が終えると、第二ドライバビットに係止されたね
じ体が、ドリル体に対して相対的に前進することによ
り、ドリル体によるねじ下孔の穿設を停止した状態の下
で、ねじ下孔へのねじ体のねじ込みを行えるから、ドリ
ル付きねじ体にて被締結物に締結物を締結することを、
1台の装置にて行うことができることになる。
ル体を被締結物に対して回転しつつ押圧することによ
り、被締結物にねじ下孔が穿設され、次いで、ねじ下孔
の穿設が終えると、第二ドライバビットに係止されたね
じ体が、ドリル体に対して相対的に前進することによ
り、ドリル体によるねじ下孔の穿設を停止した状態の下
で、ねじ下孔へのねじ体のねじ込みを行えるから、ドリ
ル付きねじ体にて被締結物に締結物を締結することを、
1台の装置にて行うことができることになる。
従って本発明によれば、ドリル付きねじ体にて締結物
を締結するに際して、ドリル体にてねじ下孔を穿設する
ことと、ねじ下孔にねじ体をねじ込むこととを、1台の
装置にて連続的に行うことができるから、ドリル付きね
じ体を使用しての締結作業を、能率良く行うことができ
る効果を有する。
を締結するに際して、ドリル体にてねじ下孔を穿設する
ことと、ねじ下孔にねじ体をねじ込むこととを、1台の
装置にて連続的に行うことができるから、ドリル付きね
じ体を使用しての締結作業を、能率良く行うことができ
る効果を有する。
次に、本発明の実施例を図面(第1〜12図)に基づい
て説明すると、図において符号10は本発明に係るねじ込
み装置を示し、該装置10は、ドライバ工具の一例として
のインパクトレンチ11におけるチャック部11aに着脱自
在に取り付く取り付け部12と、該取り付け部12にボルト
13止め等にて回転不能に嵌着した筒状のケース14とを備
え、前記取り付け部12に、当該取り付け部12と同心状に
延びる棒状の第一ドライバビット15をピン16止め等にて
回転不能に固定し、該第一ドライバビット15の先端面に
は、ドリル付きねじ体におけるドリル体1の係合部1aに
係脱する係止孔17を穿設する。
て説明すると、図において符号10は本発明に係るねじ込
み装置を示し、該装置10は、ドライバ工具の一例として
のインパクトレンチ11におけるチャック部11aに着脱自
在に取り付く取り付け部12と、該取り付け部12にボルト
13止め等にて回転不能に嵌着した筒状のケース14とを備
え、前記取り付け部12に、当該取り付け部12と同心状に
延びる棒状の第一ドライバビット15をピン16止め等にて
回転不能に固定し、該第一ドライバビット15の先端面に
は、ドリル付きねじ体におけるドリル体1の係合部1aに
係脱する係止孔17を穿設する。
前記第一ドライバビット15には、筒状の第二ドライバ
ビット18を回転自在で摺動自在に被嵌し、該第二ドライ
バビット18の先端面に、前記ドリル付きねじ体における
ドリル体1の係合部1aが挿脱自在な貫通孔19と、前記ね
じ体2の頭部2bに係止する係止孔20とを穿設する一方、
第二ドライバビット18の基端には鍔部18aを一体的に形
成し、該鍔部18aと前記ケース14の先端に形成した内向
きフランジ14aとの間に、圧縮ばね21を介挿する。
ビット18を回転自在で摺動自在に被嵌し、該第二ドライ
バビット18の先端面に、前記ドリル付きねじ体における
ドリル体1の係合部1aが挿脱自在な貫通孔19と、前記ね
じ体2の頭部2bに係止する係止孔20とを穿設する一方、
第二ドライバビット18の基端には鍔部18aを一体的に形
成し、該鍔部18aと前記ケース14の先端に形成した内向
きフランジ14aとの間に、圧縮ばね21を介挿する。
そして、前記第一ドライバビット15のうち取り付け部
12と第二ドライバビット18との間に、ねじ下孔の穿設に
次いでねじ体2をドリル体1に対して相対的に前進させ
るための手段の一例として、2個のクラッチ体22,23を
回転自在で且つ摺動自在に被嵌し、取り付け部12寄りに
位置した第一クラッチ体22の基端に、取り付け部12の先
端面に刻設したクラッチ溝24に係脱するクラッチ爪25を
造形し、該第一クラッチ体22と取り付け部12との間に圧
縮ばね26を介挿する一方、第二ドライバビット18寄りに
位置した第二クラッチ体23の先端面に、第二ドライバビ
ット18における鍔部18aの端面に刻設したクラッチ溝27
に係脱するクラッチ爪28を造形する。
12と第二ドライバビット18との間に、ねじ下孔の穿設に
次いでねじ体2をドリル体1に対して相対的に前進させ
るための手段の一例として、2個のクラッチ体22,23を
回転自在で且つ摺動自在に被嵌し、取り付け部12寄りに
位置した第一クラッチ体22の基端に、取り付け部12の先
端面に刻設したクラッチ溝24に係脱するクラッチ爪25を
造形し、該第一クラッチ体22と取り付け部12との間に圧
縮ばね26を介挿する一方、第二ドライバビット18寄りに
位置した第二クラッチ体23の先端面に、第二ドライバビ
ット18における鍔部18aの端面に刻設したクラッチ溝27
に係脱するクラッチ爪28を造形する。
更に、第一クラッチ体22の先端面と第二クラッチ体23
の後端面とに、両ドライバビット15,18の回転軸線に対
して傾斜した傾斜面29a,30aを有するカム爪29,30を、そ
れら両カム爪29,20における傾斜面29a,30aが互いに密接
し得るようにして一対ずつ形成する。
の後端面とに、両ドライバビット15,18の回転軸線に対
して傾斜した傾斜面29a,30aを有するカム爪29,30を、そ
れら両カム爪29,20における傾斜面29a,30aが互いに密接
し得るようにして一対ずつ形成する。
この場合、前記両クラッチ体22,23における両カム爪2
9,30の傾斜面29a,30aは、第二クラッチ体23に負荷がか
かった状態で第一クラッチ体22が右回転すると、両クラ
ッチ体22,23が互いに離れ勝手となるような方向に傾斜
させており、また、両クラッチ体22,23におけるカム爪2
9,30の噛み合い高さ寸法hを、ねじ体2における軸部2a
の長さ寸法lよりも大きい寸法に設定している。
9,30の傾斜面29a,30aは、第二クラッチ体23に負荷がか
かった状態で第一クラッチ体22が右回転すると、両クラ
ッチ体22,23が互いに離れ勝手となるような方向に傾斜
させており、また、両クラッチ体22,23におけるカム爪2
9,30の噛み合い高さ寸法hを、ねじ体2における軸部2a
の長さ寸法lよりも大きい寸法に設定している。
なお、前記第二ドライバビット18における先端部の外
周面には線状のばね31を巻付け装着し、該ばね31の一端
31aを、第二ドライバビット18に穿設した孔32から僅か
の寸法だけ係止孔20内に突設し、該ばね31の一端31aを
ねじ体2における頭部2bの側面に弾性的に接当すること
により、ねじ体2の頭部2bが係止孔20に嵌まり係止した
状態を保持できるようにしている。
周面には線状のばね31を巻付け装着し、該ばね31の一端
31aを、第二ドライバビット18に穿設した孔32から僅か
の寸法だけ係止孔20内に突設し、該ばね31の一端31aを
ねじ体2における頭部2bの側面に弾性的に接当すること
により、ねじ体2の頭部2bが係止孔20に嵌まり係止した
状態を保持できるようにしている。
以上の構成において、第10図に示すように、ねじ体2
に取り付いたドリル体1の係合部1aを第一ドライバビッ
ト15の係止溝17に係合し、ドリル体1のドリル部1bを、
締結部Bを重ねた厚肉状の被締結物Aに対して押圧つ
つ、インパクトレンチ11を回転駆動すると、ドリル体1
に第一ドライバビット15を介して回転トルクが断続的に
作用するから、被締結物Aにねじ下孔3が穿設される。
に取り付いたドリル体1の係合部1aを第一ドライバビッ
ト15の係止溝17に係合し、ドリル体1のドリル部1bを、
締結部Bを重ねた厚肉状の被締結物Aに対して押圧つ
つ、インパクトレンチ11を回転駆動すると、ドリル体1
に第一ドライバビット15を介して回転トルクが断続的に
作用するから、被締結物Aにねじ下孔3が穿設される。
この下孔3の穿設工程においては、第一クラッチ体22
のクラッチ爪25と取り付け部12のクラッチ溝24とが噛合
しておらず、第二ドライバビット18には回転トルクは作
用していないので、ねじ体2がねじ下孔3にねじ込まれ
ることはない。
のクラッチ爪25と取り付け部12のクラッチ溝24とが噛合
しておらず、第二ドライバビット18には回転トルクは作
用していないので、ねじ体2がねじ下孔3にねじ込まれ
ることはない。
そして、ねじ下孔3が、ねじ体2の軸部2aが進入し得
る程度の深さまで穿設されて、ねじ体2における軸部2a
の先端が被締結物Aの表面に接当すると、第11図に示す
ように、第二ドライバビット18が取り付け部12に対して
接近して、第一クラッチ体22のクラッチ爪25が、取り付
け部12のクラッチ溝24に噛合するから、第一クラッチ体
22に対してインパクトレンチ11の断続的な回転トルクが
伝達され、この第一クラッチ体22の回転トルクが、カム
爪29,30を介して第二クラッチ体23に伝達される。
る程度の深さまで穿設されて、ねじ体2における軸部2a
の先端が被締結物Aの表面に接当すると、第11図に示す
ように、第二ドライバビット18が取り付け部12に対して
接近して、第一クラッチ体22のクラッチ爪25が、取り付
け部12のクラッチ溝24に噛合するから、第一クラッチ体
22に対してインパクトレンチ11の断続的な回転トルクが
伝達され、この第一クラッチ体22の回転トルクが、カム
爪29,30を介して第二クラッチ体23に伝達される。
すると、両クラッチ体22,23のカム爪29,30が傾斜面29
a,30aを介して接当していることにより、第二クラッチ
体23が、第一クラッチ体22と同じ方向に回転しつつ、第
一クラッチ体22から離反するように摺動するから、第二
ドライバビット18も、第二クラッチ体23と同じ方向に回
転駆動されると同時に、ばね21力に抗して被締結物Aに
向けて突出し、それに連れて、ねじ体2が回転しつつド
リル体1に対して相対的に前進して、ねじ下孔3へのね
じ体2のねじ込みが行われる。
a,30aを介して接当していることにより、第二クラッチ
体23が、第一クラッチ体22と同じ方向に回転しつつ、第
一クラッチ体22から離反するように摺動するから、第二
ドライバビット18も、第二クラッチ体23と同じ方向に回
転駆動されると同時に、ばね21力に抗して被締結物Aに
向けて突出し、それに連れて、ねじ体2が回転しつつド
リル体1に対して相対的に前進して、ねじ下孔3へのね
じ体2のねじ込みが行われる。
つまり、ドリル体1にてねじ孔3が所定の深さ寸法に
穿設された後は、両クラッチ体22,23が離反した状態
で、インパクトレンチ11の断続的な回転トルクが、ねじ
体2に対して回転トルク及び被締結物Aに向けて押圧す
る力として断続的に作用することにより、ドリル体1に
よるねじ下孔3の穿設を停止した状態、換言すると、ド
リル体1をねじ下孔3内で空回りさせた状態の下で、ね
じ体2のみをねじ下孔3にねじ込むことができるから、
第12図に示すように、締結部Bを被締結物Aに締結する
ことができるのである(この実施例では、ねじ体2のね
じ込み時においては、インパクトレンチ11を被締結物A
に対して強く押圧せず、両クラッチ体22,23が離反する
のを防止する程度の力で支持することになる)。
穿設された後は、両クラッチ体22,23が離反した状態
で、インパクトレンチ11の断続的な回転トルクが、ねじ
体2に対して回転トルク及び被締結物Aに向けて押圧す
る力として断続的に作用することにより、ドリル体1に
よるねじ下孔3の穿設を停止した状態、換言すると、ド
リル体1をねじ下孔3内で空回りさせた状態の下で、ね
じ体2のみをねじ下孔3にねじ込むことができるから、
第12図に示すように、締結部Bを被締結物Aに締結する
ことができるのである(この実施例では、ねじ体2のね
じ込み時においては、インパクトレンチ11を被締結物A
に対して強く押圧せず、両クラッチ体22,23が離反する
のを防止する程度の力で支持することになる)。
上記の実施例のように、ねじ体2をドリル体1に対し
て相対的に前進させる手段として、カム爪29,30を備え
た一対のクラッチ体22,23から成るクラッチ機構を利用
した場合には、第13〜14図に示すように、両クラッチ体
22,23における各カム爪29,30の先端部に、当該両クラッ
チ体22,23の回転軸線と平行な面と直角な面とを備えた
切り欠き部33,34を各々形成し、これら両クラッチ体22,
23におけるカム爪29,30の切り欠き部33,34が互いに噛み
合うように構成しても良く、このように構成すると、両
クラッチ体22,23が互いに離反した状態、換言すると、
第二ドライバビット18を被締結物Aに向けて前進した状
態に保持することができ、ねじ体2のみをねじ下孔3に
強く押圧することができるので、インパクトレンチ11の
みならず、駆動軸を一定速度で回転駆動するようにした
ドライバ工具についても適用できる。
て相対的に前進させる手段として、カム爪29,30を備え
た一対のクラッチ体22,23から成るクラッチ機構を利用
した場合には、第13〜14図に示すように、両クラッチ体
22,23における各カム爪29,30の先端部に、当該両クラッ
チ体22,23の回転軸線と平行な面と直角な面とを備えた
切り欠き部33,34を各々形成し、これら両クラッチ体22,
23におけるカム爪29,30の切り欠き部33,34が互いに噛み
合うように構成しても良く、このように構成すると、両
クラッチ体22,23が互いに離反した状態、換言すると、
第二ドライバビット18を被締結物Aに向けて前進した状
態に保持することができ、ねじ体2のみをねじ下孔3に
強く押圧することができるので、インパクトレンチ11の
みならず、駆動軸を一定速度で回転駆動するようにした
ドライバ工具についても適用できる。
なお、この第13〜14図の実施例の場合は、ねじ体2の
ねじ込みが終了したら、両クラッチ体22,23におけるカ
ム爪29,30の切り欠き部33,34の係合を解除して、第二ド
ライバビット18が後退位置に戻るように、両カム爪29,3
0の間に、その切り欠き部33,34の係合を解除するように
付勢するばね手段を設ける必要がある。
ねじ込みが終了したら、両クラッチ体22,23におけるカ
ム爪29,30の切り欠き部33,34の係合を解除して、第二ド
ライバビット18が後退位置に戻るように、両カム爪29,3
0の間に、その切り欠き部33,34の係合を解除するように
付勢するばね手段を設ける必要がある。
上記2つの実施例の場合は、第二クラッチ体23を第二
ドライバビット18に固着するとか、逆に、第一クラッチ
体22を取り付け部12に固着して、第二クラッチ体23と第
二ドライバビット18との間に、当該第二クラッチ体23と
第二ドライバビット18とを離反状態に付勢するばね26を
介挿しても良い。
ドライバビット18に固着するとか、逆に、第一クラッチ
体22を取り付け部12に固着して、第二クラッチ体23と第
二ドライバビット18との間に、当該第二クラッチ体23と
第二ドライバビット18とを離反状態に付勢するばね26を
介挿しても良い。
上記の実施例は、ねじ下孔の穿設に次いでねじ体をド
リル体に対して相対的に前進させる手段を第二ドライバ
ビットに設けた場合であったが、本発明における上記手
段は、第15〜16図に示すように、第一ドライバビット15
に設けても良い。
リル体に対して相対的に前進させる手段を第二ドライバ
ビットに設けた場合であったが、本発明における上記手
段は、第15〜16図に示すように、第一ドライバビット15
に設けても良い。
すなわち、第15〜16図に示すのは、第二ドライバビッ
ト18の基端を、取り付け部12に対してスプライン12a嵌
合等にて摺動自在且つ回転不能に装着し、該第二ドライ
バビット18の基端と取り付け部12との間にばね35を介挿
する一方、前記取り付け部12に、ガイド筒36を介して第
一ドライバビット15を摺動自在に装着し、該第一ドライ
バビット15と第二ドライバビット18とを、スプライン12
b嵌合等にて摺動自在で且つ回転不能に関連し、更に、
前記取り付け部12に、前記第一ドライバビット15におけ
る基端の段部15aを掴持するようにした断面半円状等の
複数本のクランプ体37を、当該複数のクランプ体37が開
閉自在となるようその基端においてピン39枢着し、これ
ら各クランプ体37の基端寄りの外面を、取り付け部12に
向けて小径となるテーパ面37aに形成し、このテーパ面3
7aに、前記第二ドライバビット18の内面に造形した環状
突起38を接当したものである。
ト18の基端を、取り付け部12に対してスプライン12a嵌
合等にて摺動自在且つ回転不能に装着し、該第二ドライ
バビット18の基端と取り付け部12との間にばね35を介挿
する一方、前記取り付け部12に、ガイド筒36を介して第
一ドライバビット15を摺動自在に装着し、該第一ドライ
バビット15と第二ドライバビット18とを、スプライン12
b嵌合等にて摺動自在で且つ回転不能に関連し、更に、
前記取り付け部12に、前記第一ドライバビット15におけ
る基端の段部15aを掴持するようにした断面半円状等の
複数本のクランプ体37を、当該複数のクランプ体37が開
閉自在となるようその基端においてピン39枢着し、これ
ら各クランプ体37の基端寄りの外面を、取り付け部12に
向けて小径となるテーパ面37aに形成し、このテーパ面3
7aに、前記第二ドライバビット18の内面に造形した環状
突起38を接当したものである。
なお、符号40は、各クランプ体37を開き方向に付勢す
るためのリング状ばねを、符号41は、第一ドライバビッ
ト15を前進方向に付勢するばねを各々示す。
るためのリング状ばねを、符号41は、第一ドライバビッ
ト15を前進方向に付勢するばねを各々示す。
このように構成すると、第二ドライバビット18がばね
35力にて突出した状態では、当該第二ドライバビット18
に造形した内向き環状突起38がクランプ体37のテーパ面
37aに接当していることにより、各クランプ体37が窄ま
った状態に保持されて、第一ドライバビット15は前進し
た状態で後退不能に保持されているから、この第一ドラ
イバビット15の係止孔17にドリル体1の係合部1aを係合
することにより、ねじ下孔3を被締結物Aに穿設するこ
とができる一方、ねじ下孔3が所定の深さ寸法に穿設さ
れると、第二ドライバビット18の係止孔20にねじ体2の
頭部2bが嵌まり係止した状態で、ねじ体2の軸部2bの先
端が締結物Bの表面に接当することにより、第二ドライ
バビット18が、矢印Cで示すように、ばね35力に抗して
取り付け部12に向けて後退する。
35力にて突出した状態では、当該第二ドライバビット18
に造形した内向き環状突起38がクランプ体37のテーパ面
37aに接当していることにより、各クランプ体37が窄ま
った状態に保持されて、第一ドライバビット15は前進し
た状態で後退不能に保持されているから、この第一ドラ
イバビット15の係止孔17にドリル体1の係合部1aを係合
することにより、ねじ下孔3を被締結物Aに穿設するこ
とができる一方、ねじ下孔3が所定の深さ寸法に穿設さ
れると、第二ドライバビット18の係止孔20にねじ体2の
頭部2bが嵌まり係止した状態で、ねじ体2の軸部2bの先
端が締結物Bの表面に接当することにより、第二ドライ
バビット18が、矢印Cで示すように、ばね35力に抗して
取り付け部12に向けて後退する。
すると、第二ドライバビット18における内向き環状突
起38が、クランプ体37のテーパ面37aを小径部の方向に
移動することにより、クランプ体37が、矢印Dで示すよ
うにばね40力にて開き作動して、第一ドライバビット15
は、ばね41力にて突出付勢されているに過ぎない状態に
なるから、ドリル体1はねじ下孔3内で空回りする一
方、第二ドライバビット18はばね35を圧縮し切ることに
より後退動不能となるから、ねじ体2のみを、ねじ下孔
3にねじ込むことができる。
起38が、クランプ体37のテーパ面37aを小径部の方向に
移動することにより、クランプ体37が、矢印Dで示すよ
うにばね40力にて開き作動して、第一ドライバビット15
は、ばね41力にて突出付勢されているに過ぎない状態に
なるから、ドリル体1はねじ下孔3内で空回りする一
方、第二ドライバビット18はばね35を圧縮し切ることに
より後退動不能となるから、ねじ体2のみを、ねじ下孔
3にねじ込むことができる。
そして、ねじ体2のねじ込みが終了して装置1を手前
に引くと、第一ドライバビット15がばね41力にて突出し
た状態で、第二ドライバビット18がばね35力にて前進す
ることにより、クランプ体37が強制的に窄まって、第一
ドライバビット15の段部15aに係合し、第一ドライバビ
ット15が後退不能の状態になるから、ドリル体1による
下孔3の穿設のみを行える状態になる。
に引くと、第一ドライバビット15がばね41力にて突出し
た状態で、第二ドライバビット18がばね35力にて前進す
ることにより、クランプ体37が強制的に窄まって、第一
ドライバビット15の段部15aに係合し、第一ドライバビ
ット15が後退不能の状態になるから、ドリル体1による
下孔3の穿設のみを行える状態になる。
本発明において、ねじ下孔の穿設に次いでねじ体をド
リル体に対して相対的に前進させる手段としては、実施
例のようなクラッチ機構やクランプ機構に限らず、他の
機構を利用しても良いのであり、また、ねじ下孔の穿設
に次いで第一ドライバビットを強制的に後退すると共に
第二ドライバビットを強制的に前進させるように構成し
ても良いのであり、更に、本願発明に係る装置は、上記
実施例のように、インパクトレンチ等のドライバ工具に
着脱自在に取り付けることに限らず、ドライバ工具に一
体的に組み込んでも良い。
リル体に対して相対的に前進させる手段としては、実施
例のようなクラッチ機構やクランプ機構に限らず、他の
機構を利用しても良いのであり、また、ねじ下孔の穿設
に次いで第一ドライバビットを強制的に後退すると共に
第二ドライバビットを強制的に前進させるように構成し
ても良いのであり、更に、本願発明に係る装置は、上記
実施例のように、インパクトレンチ等のドライバ工具に
着脱自在に取り付けることに限らず、ドライバ工具に一
体的に組み込んでも良い。
第1図は本発明の実施例装置の分解斜視図、第2図は装
置の縦断正面図,第3図は第2図のIII−III視断面図、
第4図は第2図のIV−IV視断面図、第5図は第2図のV
−V視断面図、第6図は第2図のVI−VI視断面図、第7
図は第2図のVII−VII視断面図、第8図は第2図のVIII
−VIII視断面図、第9図は第6図のIX−IX視側面図、第
10図、第11図及び第12図は作用を示す図、第13図は他の
実施例を示す図、第14図はその作用を示す図、第15図は
更に他の実施例を示す図、第16図は第15図のXVI−XVI視
断面図、第17図及び第18図はドリル付きねじ体の使用状
態を示す図である。 A……被締結物、1……ドリル体、2……ねじ体、3…
…ねじ下孔、10……装置、11……インパクトレンチ、12
……取り付け部、14……ケース、15……第一ドライバビ
ット、18……第二ドライバビット、22,23……クラッチ
体、24,27……クラッチ溝、25,28……クラッチ爪、29,3
0……カム爪、31……ばね、37……クランプ体。
置の縦断正面図,第3図は第2図のIII−III視断面図、
第4図は第2図のIV−IV視断面図、第5図は第2図のV
−V視断面図、第6図は第2図のVI−VI視断面図、第7
図は第2図のVII−VII視断面図、第8図は第2図のVIII
−VIII視断面図、第9図は第6図のIX−IX視側面図、第
10図、第11図及び第12図は作用を示す図、第13図は他の
実施例を示す図、第14図はその作用を示す図、第15図は
更に他の実施例を示す図、第16図は第15図のXVI−XVI視
断面図、第17図及び第18図はドリル付きねじ体の使用状
態を示す図である。 A……被締結物、1……ドリル体、2……ねじ体、3…
…ねじ下孔、10……装置、11……インパクトレンチ、12
……取り付け部、14……ケース、15……第一ドライバビ
ット、18……第二ドライバビット、22,23……クラッチ
体、24,27……クラッチ溝、25,28……クラッチ爪、29,3
0……カム爪、31……ばね、37……クランプ体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23G 9/00,5/06 B25B 15/00,13/48,19/00
Claims (1)
- 【請求項1】ドリル体を被締結物に対して回転しつつ押
圧する第一ドライバビットと、前記ドリル体に回転自在
で且つ摺動自在に被嵌したねじ体を前記ドリル体にて穿
設のねじ下孔に向けてねじ込みする第二ドライバビット
とを備えると共に、前記第一ドライバビット又は第二ド
ライバビットに、前記ドリル体にてねじ下孔を穿設する
ことに次いで前記ねじ体を前記ドリル体に対して相対的
に前進させる手段を設けたことを特徴とするドリル付き
ねじ体のねじ込み装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2131586A JP2856842B2 (ja) | 1990-05-21 | 1990-05-21 | ドリル付きねじ体のねじ込み装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2131586A JP2856842B2 (ja) | 1990-05-21 | 1990-05-21 | ドリル付きねじ体のねじ込み装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0425381A JPH0425381A (ja) | 1992-01-29 |
JP2856842B2 true JP2856842B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=15061519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2131586A Expired - Lifetime JP2856842B2 (ja) | 1990-05-21 | 1990-05-21 | ドリル付きねじ体のねじ込み装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2856842B2 (ja) |
-
1990
- 1990-05-21 JP JP2131586A patent/JP2856842B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0425381A (ja) | 1992-01-29 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |