JP2856768B2 - 接着性及び硬度向上処理をしたp―キシリレン重合膜を有する物品 - Google Patents
接着性及び硬度向上処理をしたp―キシリレン重合膜を有する物品Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は腐食し易い稀土類鉄磁石等の材料の表面にp
−キシリレン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合膜を
形成してなる耐食性物品に関し、特に表面にp−キシリ
レン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合膜を有する高
耐食物品の接着剤に対する濡れを改善し、また擦傷等の
発生を抑制した高耐食性物品に関する。
−キシリレン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合膜を
形成してなる耐食性物品に関し、特に表面にp−キシリ
レン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合膜を有する高
耐食物品の接着剤に対する濡れを改善し、また擦傷等の
発生を抑制した高耐食性物品に関する。
(従来の技術) 従来高エネルギー積磁石としては、Sm-Co系磁石が用
いられてきたが、コスト、機械加工性、より高いエネル
ギー積といった点で有利な稀土類鉄系磁石が最近注目さ
れ、特に原子比で8〜30%の稀土類元素、2〜28%の
B、および残部Feおよび不可避不純物からなる組成が効
果的であることが見出されている。
いられてきたが、コスト、機械加工性、より高いエネル
ギー積といった点で有利な稀土類鉄系磁石が最近注目さ
れ、特に原子比で8〜30%の稀土類元素、2〜28%の
B、および残部Feおよび不可避不純物からなる組成が効
果的であることが見出されている。
ところが、稀土類鉄系磁石はSm-Co系に比べ、耐食性
という面では劣り、種々の表面保護処理が検討されてい
る状況にある。
という面では劣り、種々の表面保護処理が検討されてい
る状況にある。
稀土類鉄系磁石は焼結法および急冷法で作製されてい
る。この系の磁石は酸化し易いNd、Feを多く含むので、
耐薬品性、特に酸、アルカリに弱く、湿式めっき等の表
面処理では、酸、アルカリ等による前処理或いはめっき
工程中に表面が侵されたり、たとえめっきが出来ても、
内部に侵入した薬品の影響により、内部腐食が発生した
り、結晶粒間が侵食されることで磁気特性が低下する。
る。この系の磁石は酸化し易いNd、Feを多く含むので、
耐薬品性、特に酸、アルカリに弱く、湿式めっき等の表
面処理では、酸、アルカリ等による前処理或いはめっき
工程中に表面が侵されたり、たとえめっきが出来ても、
内部に侵入した薬品の影響により、内部腐食が発生した
り、結晶粒間が侵食されることで磁気特性が低下する。
急冷法で製造された材料は、焼結法で製造された材料
と比較して、外力による歪や熱による磁気特性の低下が
少ない。しかし、急冷粉末はプラスチック等でボンドし
て使われることが多く、磁石表面の磁石材料およびボン
ド材料の両方に対し、高い密着強度を有する被膜材料が
要求されている。
と比較して、外力による歪や熱による磁気特性の低下が
少ない。しかし、急冷粉末はプラスチック等でボンドし
て使われることが多く、磁石表面の磁石材料およびボン
ド材料の両方に対し、高い密着強度を有する被膜材料が
要求されている。
また、この系の磁石、特にこの系の焼結磁石にプラズ
マ重合被膜を設けることは知られているが(特開昭63-6
811)、従来の多元素系被膜では充分な重合度が得難か
った。
マ重合被膜を設けることは知られているが(特開昭63-6
811)、従来の多元素系被膜では充分な重合度が得難か
った。
たとえばアクリル酸などではプラズマ重合中に活性な
酸素が存在し、プラズマ重合と同時にプラズマエッチン
グが起こる。このため保護重合膜の硬度、ち密性が十分
でなく又重合度も低い。そのため十分なガスバリヤー性
が得られないなど、耐食性保護膜として充分に機能でき
ない。
酸素が存在し、プラズマ重合と同時にプラズマエッチン
グが起こる。このため保護重合膜の硬度、ち密性が十分
でなく又重合度も低い。そのため十分なガスバリヤー性
が得られないなど、耐食性保護膜として充分に機能でき
ない。
また、保護被覆として稀土類焼結金属磁石の表面に高
分子樹脂膜を形成することも行なわれているが(特開昭
56-81908号公報、同60-63901号等)、高分子樹脂膜は透
湿性、酸素透過性が大きく、また稀土類焼結金属磁石と
の親和性が低いので、充分な接着を確保することでな
い。また弗素樹脂のように高温焼付けを要するために磁
石の酸化を招くもの、エポキシ樹脂などのように耐食性
で劣るものなど、接着性と耐食性の両者を兼ね備えた膜
は提供されていない。更にキシリレン樹脂を真空蒸着で
成膜することも提案されているが、重合度は低く、耐食
性に問題がある(特開昭55-103714)。
分子樹脂膜を形成することも行なわれているが(特開昭
56-81908号公報、同60-63901号等)、高分子樹脂膜は透
湿性、酸素透過性が大きく、また稀土類焼結金属磁石と
の親和性が低いので、充分な接着を確保することでな
い。また弗素樹脂のように高温焼付けを要するために磁
石の酸化を招くもの、エポキシ樹脂などのように耐食性
で劣るものなど、接着性と耐食性の両者を兼ね備えた膜
は提供されていない。更にキシリレン樹脂を真空蒸着で
成膜することも提案されているが、重合度は低く、耐食
性に問題がある(特開昭55-103714)。
こうした高分子樹脂膜のうち、水分及び酸素に対して
極めと良好なバリヤー性を有し、そのため極めて優れた
耐食性を有する材料としてp−キシリレン重合膜及び塩
素化p−キシリレン重合膜が知られている(気相重合法
によるものは米国ユニオン・カーバイド社より商品名パ
リレンとして市販されている)。
極めと良好なバリヤー性を有し、そのため極めて優れた
耐食性を有する材料としてp−キシリレン重合膜及び塩
素化p−キシリレン重合膜が知られている(気相重合法
によるものは米国ユニオン・カーバイド社より商品名パ
リレンとして市販されている)。
(解決すべき問題点) しかしながらp−キシリレン重合膜及び塩素化p−キ
シリレン重合膜の被覆を有する高耐食性磁石をエポキシ
樹脂その他の接着剤により電気又は電子装置の一部に固
定使用とするとこの重合膜の接触角が90度と高く撥水性
のため接着剤とのなじみが悪く充分な接着力が得られず
実用化の障害となった。そのため強いて使用するには例
えば止めバンド、螺子、鋲等の機械的な手段を必要と
し、作業性やスペース等に問題があった。またp−キシ
リレン重合膜及び塩素化p−キシリレン重合膜の被覆は
耐食性が非常に優れてはいても擦傷を受け易く他の物に
機械的に接触したり摩擦したりする部分には好適に使用
できない問題がある。
シリレン重合膜の被覆を有する高耐食性磁石をエポキシ
樹脂その他の接着剤により電気又は電子装置の一部に固
定使用とするとこの重合膜の接触角が90度と高く撥水性
のため接着剤とのなじみが悪く充分な接着力が得られず
実用化の障害となった。そのため強いて使用するには例
えば止めバンド、螺子、鋲等の機械的な手段を必要と
し、作業性やスペース等に問題があった。またp−キシ
リレン重合膜及び塩素化p−キシリレン重合膜の被覆は
耐食性が非常に優れてはいても擦傷を受け易く他の物に
機械的に接触したり摩擦したりする部分には好適に使用
できない問題がある。
(発明の目的) 従って本発明の目的は接着剤に対する濡れが良くしか
も外力による擦傷の発生の少ないp−キシリレン重合膜
又は塩素化p−キシリレン重合膜被覆物品、特に稀土類
鉄系磁石を提供することにある。
も外力による擦傷の発生の少ないp−キシリレン重合膜
又は塩素化p−キシリレン重合膜被覆物品、特に稀土類
鉄系磁石を提供することにある。
(問題点を解決する手段) 本発明者は上記欠点を解決するために種々の検討を加
えたところ、稀土類鉄系磁石とうの被保護材料の表面に
p−キシリレン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合膜
を被覆し次いで合成樹脂塗膜、特にエポキシ樹脂、アク
リル樹脂、およびメラミン樹脂等の樹脂塗料を薄く被覆
することにより表面硬度が高くしかも接着剤に対する濡
れが大きく向上することを見出した。なお、より好まし
くは被保護材料の表面をプラズマ処理にかけるか又はプ
ラズマ重合膜で被覆するかにより、p−キシリレン重合
膜又は塩素化p−キシリレン重合膜と合成樹脂塗膜との
結合力を向上し得ることができる。
えたところ、稀土類鉄系磁石とうの被保護材料の表面に
p−キシリレン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合膜
を被覆し次いで合成樹脂塗膜、特にエポキシ樹脂、アク
リル樹脂、およびメラミン樹脂等の樹脂塗料を薄く被覆
することにより表面硬度が高くしかも接着剤に対する濡
れが大きく向上することを見出した。なお、より好まし
くは被保護材料の表面をプラズマ処理にかけるか又はプ
ラズマ重合膜で被覆するかにより、p−キシリレン重合
膜又は塩素化p−キシリレン重合膜と合成樹脂塗膜との
結合力を向上し得ることができる。
(発明の具体的な説明) 耐食性物品 本発明で耐食性物品とは被保護材料にp−キシリレン
重合膜及び塩素化p−キシリレン重合膜を被覆したもの
を指す。ここに被保護材料は任意のもので良く例えば湿
度や酸素の影響により特性が劣化する電子部品、例えば
合金磁石等があるが、特に周囲の湿気と空気の作用によ
り錆を生じ易い上記の稀土類鉄系磁石である。例えば、
Nd-Fe系磁石を始めとする稀土類鉄系磁石の表面を先ず
表面粗度Raが約1μm以下となるように研磨する。この
ような稀土類鉄系磁石は耐食性に劣るもので、一般にR
−T−B又はR−T−B−M(ただしRは稀土類元素、
TはFe又はFe、Coを主体とする遷移金属、MはZr、Nb、
Mo、Hf、Ta、Wの少なくとも1種)の組成を有するも
の、例えばNd-Fe-B、Nd-Fe-B-Zr、ミッシュメタル任意
の希土類鉄系磁石を挙げることができる。このような磁
石は粉末を成形し焼結した焼結型磁石、あるいはこれら
の磁石を機械的に粉砕し10重量%以下の有機バインダー
で結合したボンド磁石の形で使用することができる。
重合膜及び塩素化p−キシリレン重合膜を被覆したもの
を指す。ここに被保護材料は任意のもので良く例えば湿
度や酸素の影響により特性が劣化する電子部品、例えば
合金磁石等があるが、特に周囲の湿気と空気の作用によ
り錆を生じ易い上記の稀土類鉄系磁石である。例えば、
Nd-Fe系磁石を始めとする稀土類鉄系磁石の表面を先ず
表面粗度Raが約1μm以下となるように研磨する。この
ような稀土類鉄系磁石は耐食性に劣るもので、一般にR
−T−B又はR−T−B−M(ただしRは稀土類元素、
TはFe又はFe、Coを主体とする遷移金属、MはZr、Nb、
Mo、Hf、Ta、Wの少なくとも1種)の組成を有するも
の、例えばNd-Fe-B、Nd-Fe-B-Zr、ミッシュメタル任意
の希土類鉄系磁石を挙げることができる。このような磁
石は粉末を成形し焼結した焼結型磁石、あるいはこれら
の磁石を機械的に粉砕し10重量%以下の有機バインダー
で結合したボンド磁石の形で使用することができる。
p−キシリレン重合膜及び塩素化p−キシリレン重合
膜被覆を有する磁石等の電子部品はそれ自体公知であ
る。このような被覆には例えば米国ユニオン・カーバイ
ド社よりパリレンN(ポリp−キシリレン)、パリレン
C(ポリモノクロクロロp−キシリレン)、パリレンD
(ポリジクロロp−キシリレン)等があるがガス透過性
が低いので特にパリレンCが好ましい。ポリp−キシリ
レン等の膜は2量体のガスを減圧下に熱分解することに
より得られる。膜厚としては0.5μm以上、好ましくは
1〜20μmである。しかしp−キシリレン重合膜又は塩
素化p−キシリレン重合膜は接着性が悪いために被保護
材料の表面から剥れ易く、このため耐食性が充分ではな
い。この対策としては本発明者は最近被保護材料の表面
の接着性を改善し、結果的に耐食性を改善することを提
案した。その一つは被保護材料の表面をプラズマ処理す
ることによりエッチング、各種ラジカルの形成、OH等の
官能基等を行なって接着性ないし密着性を改善する(特
願平1-67521号)。他の方法は被保護材料の表面に実質
的に炭素と水素からなるプラズマ重合膜を形成してp−
キシリレン重合膜及び塩素化p−キシリレン重合膜に対
する接着性を改善し、結果的に耐食性を改善する(特願
昭63-109063号)。更に他の方法は被保護材料の表面平
滑度を上げ、あるいはこれを上記の方法に組合せるとか
の方法を採用する(特願平1-69289号)。本発明の対象
となる耐食性物品は一般に被保護材料にp−キシリレン
重合膜及び塩素化p−キシリレン重合膜を被覆したもの
であるが、好ましくは上記の改良された物品である。ま
た、本発明で必須の硬度および接着性改善のための合成
樹脂塗膜はp−キシリレン重合膜及び塩素化p−キシリ
レン重合膜の表面に直接塗布しても良いが、好ましくは
合成樹脂塗膜の塗布に先立ってp−キシリレン重合膜及
び塩素化p−キシリレン重合膜の表面に上記のプラズマ
処理又はプラズマ重合膜を施すと良い。なおこれらの処
理については後で述べる。
膜被覆を有する磁石等の電子部品はそれ自体公知であ
る。このような被覆には例えば米国ユニオン・カーバイ
ド社よりパリレンN(ポリp−キシリレン)、パリレン
C(ポリモノクロクロロp−キシリレン)、パリレンD
(ポリジクロロp−キシリレン)等があるがガス透過性
が低いので特にパリレンCが好ましい。ポリp−キシリ
レン等の膜は2量体のガスを減圧下に熱分解することに
より得られる。膜厚としては0.5μm以上、好ましくは
1〜20μmである。しかしp−キシリレン重合膜又は塩
素化p−キシリレン重合膜は接着性が悪いために被保護
材料の表面から剥れ易く、このため耐食性が充分ではな
い。この対策としては本発明者は最近被保護材料の表面
の接着性を改善し、結果的に耐食性を改善することを提
案した。その一つは被保護材料の表面をプラズマ処理す
ることによりエッチング、各種ラジカルの形成、OH等の
官能基等を行なって接着性ないし密着性を改善する(特
願平1-67521号)。他の方法は被保護材料の表面に実質
的に炭素と水素からなるプラズマ重合膜を形成してp−
キシリレン重合膜及び塩素化p−キシリレン重合膜に対
する接着性を改善し、結果的に耐食性を改善する(特願
昭63-109063号)。更に他の方法は被保護材料の表面平
滑度を上げ、あるいはこれを上記の方法に組合せるとか
の方法を採用する(特願平1-69289号)。本発明の対象
となる耐食性物品は一般に被保護材料にp−キシリレン
重合膜及び塩素化p−キシリレン重合膜を被覆したもの
であるが、好ましくは上記の改良された物品である。ま
た、本発明で必須の硬度および接着性改善のための合成
樹脂塗膜はp−キシリレン重合膜及び塩素化p−キシリ
レン重合膜の表面に直接塗布しても良いが、好ましくは
合成樹脂塗膜の塗布に先立ってp−キシリレン重合膜及
び塩素化p−キシリレン重合膜の表面に上記のプラズマ
処理又はプラズマ重合膜を施すと良い。なおこれらの処
理については後で述べる。
なお上記の表面平滑化は被保護材料、稀土類鉄磁石の
表面を研磨してJIS規格による表面粗度Raを約1μm以
下にすることにより耐食性が飛躍的に向上する。その原
因は明らかでないがp−キシリレン重合膜及び塩素化p
−キシリレン重合膜のステップカバレージ特性と表面粗
度のマッチングがとれる事により保護膜が被保護材料を
うまくカバーすることと、被保護材料の表面粗度を小さ
くすることは最初に存在する穴、ホール等の欠陥を減少
させるためと考えられる。通常稀土類鉄系磁石の表面粗
度はかなり大きく、JIS規格によるRaで表わして2μm
以上である。プラズマ処理、炭化水素系のプラズマ重合
膜、p−キシリレン重合膜、あるいはこれら両者の形成
に先立って、被保護材料、特に稀土類鉄系磁石の表面を
研磨して表面粗度Raを約1μm以下まで研磨し、その表
面に上記の保護膜を形成すると良い。
表面を研磨してJIS規格による表面粗度Raを約1μm以
下にすることにより耐食性が飛躍的に向上する。その原
因は明らかでないがp−キシリレン重合膜及び塩素化p
−キシリレン重合膜のステップカバレージ特性と表面粗
度のマッチングがとれる事により保護膜が被保護材料を
うまくカバーすることと、被保護材料の表面粗度を小さ
くすることは最初に存在する穴、ホール等の欠陥を減少
させるためと考えられる。通常稀土類鉄系磁石の表面粗
度はかなり大きく、JIS規格によるRaで表わして2μm
以上である。プラズマ処理、炭化水素系のプラズマ重合
膜、p−キシリレン重合膜、あるいはこれら両者の形成
に先立って、被保護材料、特に稀土類鉄系磁石の表面を
研磨して表面粗度Raを約1μm以下まで研磨し、その表
面に上記の保護膜を形成すると良い。
プラズマ処理 上に簡単に述べたように、稀土類鉄系磁石の表面およ
び/又はp−キシリレン重合膜及び塩素化p−キシリレ
ン重合膜表面はプラズマ処理を施こしても良い。プラズ
マ処理はAr、He、Ne等の希ガスH2、N2、O2、CO、CO2、H
2O、NOX、NO2、NH3のガス等を真空室に導入し、プラズ
マ化しこれを稀土類鉄系磁石に接触させることにより行
なわれる。プラズマ処理の条件としては通常次ぎのもの
を使用する。ガス圧力0.01〜10Torrにて電源は直流、交
流が使用でき、交流の周波数は50Hzから5GHzまで使用で
きる。サンプルの形状及び量により処理条件は異なるが
使用電力10W〜10KW処理時間0.5秒〜10分に設定すること
ができる。処理後の表面の接触角は30°以下が望まし
い。
び/又はp−キシリレン重合膜及び塩素化p−キシリレ
ン重合膜表面はプラズマ処理を施こしても良い。プラズ
マ処理はAr、He、Ne等の希ガスH2、N2、O2、CO、CO2、H
2O、NOX、NO2、NH3のガス等を真空室に導入し、プラズ
マ化しこれを稀土類鉄系磁石に接触させることにより行
なわれる。プラズマ処理の条件としては通常次ぎのもの
を使用する。ガス圧力0.01〜10Torrにて電源は直流、交
流が使用でき、交流の周波数は50Hzから5GHzまで使用で
きる。サンプルの形状及び量により処理条件は異なるが
使用電力10W〜10KW処理時間0.5秒〜10分に設定すること
ができる。処理後の表面の接触角は30°以下が望まし
い。
プラズマ処理は磁石および/又はp−キシリレン重合
膜及び塩素化p−キシリレン重合膜の表面を活性化し、
使用するガスの種類により各種の活性なラジカル、OH基
等の官能基が生じその後に形成されるプラズマ重合膜又
は合成樹脂膜に対する反応性、濡れ性が改善され、接着
剤が基体に充分入り込む結果(アンカー効果)接着性を
大幅に改善し、更に表面硬度を大幅に向上させる。
膜及び塩素化p−キシリレン重合膜の表面を活性化し、
使用するガスの種類により各種の活性なラジカル、OH基
等の官能基が生じその後に形成されるプラズマ重合膜又
は合成樹脂膜に対する反応性、濡れ性が改善され、接着
剤が基体に充分入り込む結果(アンカー効果)接着性を
大幅に改善し、更に表面硬度を大幅に向上させる。
プラズマ重合膜 上に簡単に述べたように、稀土類鉄系磁石の表面およ
び/又はp−キシリレン重合膜及び塩素化p−キシリレ
ン重合膜表面はプラズマ重合膜を形成しても良い。プラ
ス重合膜は、従来知られている任意のモノマーガスを使
用し得る。例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、
ペンタン、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエ
ン、アセチレン、メチルアセチレン等の炭化水素モノマ
ーの他、テトラメトキシシラン等のケイ素系モノマー、
テトラフルオロエチレン等のフッ化水素系モノマー、メ
チルメタアクリレート等を挙げることができる。特に実
質的に炭素と水素のみからなるプラズマ重合膜は被膜を
形成したもので、表面にち密でピンホールの無い硬質の
膜を形成し、耐食性が良好で、長期安定性にすぐれた磁
気特性を保つことができるという利点を有するので好ま
しく、中でも原子数の比(原子組成比)で表わして好ま
しくはH/C=1.5以下であると三次元的に充分架橋した特
性の良いプラズマ重合膜が形成できる。この場合、膜厚
が0.2μm以下で充分な耐食性が得られる。このような
プラズマ重合保護膜は炭化水素モノマーガスの量を少な
くし、反応圧力を低くし、且つ印加電力を大きくするこ
とにより生成し得る。すなわち、反応圧力を低く印加電
力を大きくすることにより、モノマー単位量あたりの分
解エネルギーが大きく成って分解が進み、架橋したプラ
ズマ重合保護膜が形成できる。本発明の実施に適当なエ
ネルギー密度W/(FM)は108J/kg以上である(Wはプラ
ズマ投入電力J/秒、Fは原料ガス流量kg/秒、Mは原料
ガス分子量)。その他キャリアガスとして水素、不活性
ガス等のガスが使用できる。ただし不可避不純物として
入ってくる微量以上の酸素は用いてはならない。このよ
うに不可避的な不純物ガスを除いて実質的に炭素と水素
のみから成る時高い耐食性と良好な接着性を示すことに
なる。更に、プラズマ重合膜を形成するとき、磁石の温
度を上げておくことにより更に効果を上げることができ
る。
び/又はp−キシリレン重合膜及び塩素化p−キシリレ
ン重合膜表面はプラズマ重合膜を形成しても良い。プラ
ス重合膜は、従来知られている任意のモノマーガスを使
用し得る。例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、
ペンタン、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエ
ン、アセチレン、メチルアセチレン等の炭化水素モノマ
ーの他、テトラメトキシシラン等のケイ素系モノマー、
テトラフルオロエチレン等のフッ化水素系モノマー、メ
チルメタアクリレート等を挙げることができる。特に実
質的に炭素と水素のみからなるプラズマ重合膜は被膜を
形成したもので、表面にち密でピンホールの無い硬質の
膜を形成し、耐食性が良好で、長期安定性にすぐれた磁
気特性を保つことができるという利点を有するので好ま
しく、中でも原子数の比(原子組成比)で表わして好ま
しくはH/C=1.5以下であると三次元的に充分架橋した特
性の良いプラズマ重合膜が形成できる。この場合、膜厚
が0.2μm以下で充分な耐食性が得られる。このような
プラズマ重合保護膜は炭化水素モノマーガスの量を少な
くし、反応圧力を低くし、且つ印加電力を大きくするこ
とにより生成し得る。すなわち、反応圧力を低く印加電
力を大きくすることにより、モノマー単位量あたりの分
解エネルギーが大きく成って分解が進み、架橋したプラ
ズマ重合保護膜が形成できる。本発明の実施に適当なエ
ネルギー密度W/(FM)は108J/kg以上である(Wはプラ
ズマ投入電力J/秒、Fは原料ガス流量kg/秒、Mは原料
ガス分子量)。その他キャリアガスとして水素、不活性
ガス等のガスが使用できる。ただし不可避不純物として
入ってくる微量以上の酸素は用いてはならない。このよ
うに不可避的な不純物ガスを除いて実質的に炭素と水素
のみから成る時高い耐食性と良好な接着性を示すことに
なる。更に、プラズマ重合膜を形成するとき、磁石の温
度を上げておくことにより更に効果を上げることができ
る。
合成樹脂膜 本発明では稀土類鉄系合金磁石等の被保護材料の表面
にp−キシリレン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合
膜を形成して成る高耐食物品の接着剤に対する濡れおよ
び擦傷の発生を防止するために、硬度4H以上でしかも濡
れ性の良い合成樹脂膜をp−キシリレン重合膜又は塩素
化p−キシリレン重合膜の表面に被覆する。
にp−キシリレン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合
膜を形成して成る高耐食物品の接着剤に対する濡れおよ
び擦傷の発生を防止するために、硬度4H以上でしかも濡
れ性の良い合成樹脂膜をp−キシリレン重合膜又は塩素
化p−キシリレン重合膜の表面に被覆する。
このような合成樹脂の材料にはエポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂、およびメラミン樹脂がある。
ル樹脂、およびメラミン樹脂がある。
これらの樹脂は上記の濡れおよび硬度の条件を満足す
る。合成樹脂塗料の塗布方法はデイップ法、スプレイ法
等任意の塗布方法が使用できる。塗布厚さは乾燥後に2
〜30μ、より好ましくは5〜15μである。余り薄いと硬
度が小さく傷を受け易い。余り厚いと寸法むらが生じ精
度が出しにくい。
る。合成樹脂塗料の塗布方法はデイップ法、スプレイ法
等任意の塗布方法が使用できる。塗布厚さは乾燥後に2
〜30μ、より好ましくは5〜15μである。余り薄いと硬
度が小さく傷を受け易い。余り厚いと寸法むらが生じ精
度が出しにくい。
(実施例の説明) (耐食性ボンド磁石の調製) 原料を秤量し、溶融し、鋳造して、合金組成がNd9 Fe
79.5 Zr4 B7.5(合金1)及びNd8.5Fe80Zr3.5B8(合金
2)の2種類の合金インゴットを製造した。これらをそ
れぞれ高周波溶解し、Ar雰囲気中Cu単ロール(周速20m/
秒)の表面に射出して高速急冷して合金薄帯を得た。こ
れをAr雰囲気中、700℃で30分間熱処理した後、スタン
プミルで50〜200μmの平均粒子径となるように粉砕し
て磁石粉末を得た。
79.5 Zr4 B7.5(合金1)及びNd8.5Fe80Zr3.5B8(合金
2)の2種類の合金インゴットを製造した。これらをそ
れぞれ高周波溶解し、Ar雰囲気中Cu単ロール(周速20m/
秒)の表面に射出して高速急冷して合金薄帯を得た。こ
れをAr雰囲気中、700℃で30分間熱処理した後、スタン
プミルで50〜200μmの平均粒子径となるように粉砕し
て磁石粉末を得た。
上記、磁石粉末に対して、2.5wt%のエポキシ樹脂を
混合し、5ton/cm2で加圧成形し、次いで180℃の温度で
樹脂硬化を行なった。得られた成形体の磁気特性は表1
に示す通りである。
混合し、5ton/cm2で加圧成形し、次いで180℃の温度で
樹脂硬化を行なった。得られた成形体の磁気特性は表1
に示す通りである。
又これらの成形体の表面粗度Raはそれぞれ2.1μmで
あった。これらの成形体の表面を研磨して0.3μmにし
た。
あった。これらの成形体の表面を研磨して0.3μmにし
た。
次いでこれら試料の表面に下記の条件によりプラズマ
処理を施した。
処理を施した。
O2ガスを用いガス圧0.1Torrで13.56MHzのRF電源にて
電力100Wの条件で表面をプラズマ処理した。表面の接触
角は10°であった。
電力100Wの条件で表面をプラズマ処理した。表面の接触
角は10°であった。
次いで、これらすべての成形体をプラズマ重合装置に
装入し、圧力0.02Torr、RF電力800W、CH45SCCMの条件で
成形体の表面に炭化水素重合膜を成膜した。成膜処理は
エリプソメーターを用いて測定して約0.15μmの膜厚に
成るまで行なった。二次電子質量分析器SIMSで測定した
ところ、H/C比は1.21であった。
装入し、圧力0.02Torr、RF電力800W、CH45SCCMの条件で
成形体の表面に炭化水素重合膜を成膜した。成膜処理は
エリプソメーターを用いて測定して約0.15μmの膜厚に
成るまで行なった。二次電子質量分析器SIMSで測定した
ところ、H/C比は1.21であった。
次いで、得られた成形体にモノクロルパラキシレン二
量体の25℃、0.05Torrの条件下に熱分解及び重合により
パリレンCを10μmの厚さに成膜した。
量体の25℃、0.05Torrの条件下に熱分解及び重合により
パリレンCを10μmの厚さに成膜した。
(耐食性焼結磁石) Nd15 Fe77 B8からなる組成の合金(合金3)を作製
し、粗粉砕した後、ジェットミルを用いて平均粒径3.5
μmの磁性粉末に微粉砕した。本磁性粉末を10kOeの磁
場中で1.5ton/cm2の圧力で成形した。その後真空中で11
00℃、2hrの焼結を行ない、続いて600℃、1hrの時効処
理を行なった。
し、粗粉砕した後、ジェットミルを用いて平均粒径3.5
μmの磁性粉末に微粉砕した。本磁性粉末を10kOeの磁
場中で1.5ton/cm2の圧力で成形した。その後真空中で11
00℃、2hrの焼結を行ない、続いて600℃、1hrの時効処
理を行なった。
得られた磁石の磁気特性は表2に示す通りである。表
面粗度は2.3μmであった。
面粗度は2.3μmであった。
本成形体に対して上記の耐食性ボンド磁石の調製と同
じ処理を施し、H/C比が1.21の表面被覆膜を有する焼結
磁石を得た。次いでパリレンCを10μmの厚さに被覆し
た。合金1、2、3に対するこれらの処理を行なったも
のはいずれも耐食性が良好である。
じ処理を施し、H/C比が1.21の表面被覆膜を有する焼結
磁石を得た。次いでパリレンCを10μmの厚さに被覆し
た。合金1、2、3に対するこれらの処理を行なったも
のはいずれも耐食性が良好である。
実施例1(ボンド磁石) 上記の耐食処理した合金1、2にプラズマガスとして
H2を用い、ガス圧0.2Torr、100kHzの電源を用い200Wの
電力でプラズマ処理を施した。合金1の表面にスプレイ
法によりエポキシ樹脂を乾燥厚さ0〜40μmとなるよう
に塗布した。合金1について表面硬度(鉛筆硬度)およ
び寸法精度を表3に示す。寸法の測定は20箇所で行ない
その平均値とばらつきを示す。更に、上記試料のうちエ
ポキシ樹脂が乾燥厚さ10μmのもの(合金1、2に対し
てそれぞれ試料1、2、又エポキシ樹脂を施さないもの
をそれぞれ比較試料1、2)の接着試験として、底が1c
m×1cmで長さ10cmの鉄製の四角柱の表面にエポキシ接着
剤で接着した。テンシロンを使用して剥離試験をした。
結果を表4に示す。表中Cはパリレンと接着剤との境界
面を示し、Eは鉄と接着剤の境界面を示す。結果を表4
に示す。
H2を用い、ガス圧0.2Torr、100kHzの電源を用い200Wの
電力でプラズマ処理を施した。合金1の表面にスプレイ
法によりエポキシ樹脂を乾燥厚さ0〜40μmとなるよう
に塗布した。合金1について表面硬度(鉛筆硬度)およ
び寸法精度を表3に示す。寸法の測定は20箇所で行ない
その平均値とばらつきを示す。更に、上記試料のうちエ
ポキシ樹脂が乾燥厚さ10μmのもの(合金1、2に対し
てそれぞれ試料1、2、又エポキシ樹脂を施さないもの
をそれぞれ比較試料1、2)の接着試験として、底が1c
m×1cmで長さ10cmの鉄製の四角柱の表面にエポキシ接着
剤で接着した。テンシロンを使用して剥離試験をした。
結果を表4に示す。表中Cはパリレンと接着剤との境界
面を示し、Eは鉄と接着剤の境界面を示す。結果を表4
に示す。
実施例2(焼結磁石) 合金3に対して上記の耐食処理をした。この試料に実
施例1と同一の条件でプラズマ処理を施した。その表面
にアクリル樹脂を乾燥厚さ0〜40μmに施した。表面硬
度および寸法精度を表3に示す。またアクリル樹脂を乾
燥厚さ10μmに塗布したもの(試料3、又は樹脂膜のな
いものを比較試料3)につき接着試験の結果を表4に示
す。
施例1と同一の条件でプラズマ処理を施した。その表面
にアクリル樹脂を乾燥厚さ0〜40μmに施した。表面硬
度および寸法精度を表3に示す。またアクリル樹脂を乾
燥厚さ10μmに塗布したもの(試料3、又は樹脂膜のな
いものを比較試料3)につき接着試験の結果を表4に示
す。
実施例3(ボンド磁石) 上記耐食処理した合金1、2をプラズマ重合装置に装
入し、圧力0.02Torr、RF電力800W、CH45SCCMの条件で成
形体の表面に炭化水素重合膜を成膜した。成膜処理はエ
リプソメーターを用いて測定して約0.15μmの膜厚に成
るまで行なった。得られた膜を二次電子質量分析器SIMS
で測定したところ、H/C比は1.21であった。得られた合
金1にメラミン樹脂を乾燥厚さ0〜40μmに塗布した。
硬度試験の結果を表3に示す。メラミン樹脂を乾燥厚さ
10μmに塗布したもの(合金1、2に対しそれぞれ試料
1′,2′)についてエポキシ接着剤によりこれらの試料
を鉄棒の表面に接着した。接着試験の結果を表4に示
す。
入し、圧力0.02Torr、RF電力800W、CH45SCCMの条件で成
形体の表面に炭化水素重合膜を成膜した。成膜処理はエ
リプソメーターを用いて測定して約0.15μmの膜厚に成
るまで行なった。得られた膜を二次電子質量分析器SIMS
で測定したところ、H/C比は1.21であった。得られた合
金1にメラミン樹脂を乾燥厚さ0〜40μmに塗布した。
硬度試験の結果を表3に示す。メラミン樹脂を乾燥厚さ
10μmに塗布したもの(合金1、2に対しそれぞれ試料
1′,2′)についてエポキシ接着剤によりこれらの試料
を鉄棒の表面に接着した。接着試験の結果を表4に示
す。
実施例4(焼結磁石) 上記の耐食処理した合金3に実施例3と同一の条件で
プラズマ重合膜を形成した。エポキシ樹脂を乾燥厚さ10
μに塗布したもの(試料3′)についてエポキシ接着剤
を施した。接着試験の結果を表4に示す。
プラズマ重合膜を形成した。エポキシ樹脂を乾燥厚さ10
μに塗布したもの(試料3′)についてエポキシ接着剤
を施した。接着試験の結果を表4に示す。
(作用効果のまとめ) 以上の実施例から分かるように、被保護材料にp−キ
シリレン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合膜を被覆
し、次いでその外表面をプラズマ処理し又はプラズマ重
合膜をついで硬度4H以上の合成樹脂塗膜を設けたので、
高耐食物品は、接着剤に対する濡れないし接着力が改善
されるだけでなく、硬度も改善されることが分かる。従
って先に述べた各種用途においてこの物品を接着剤を使
用して所定の位置に容易に固定することが出来るし、摩
擦作用を受ける場所に使用することも出来る。
シリレン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合膜を被覆
し、次いでその外表面をプラズマ処理し又はプラズマ重
合膜をついで硬度4H以上の合成樹脂塗膜を設けたので、
高耐食物品は、接着剤に対する濡れないし接着力が改善
されるだけでなく、硬度も改善されることが分かる。従
って先に述べた各種用途においてこの物品を接着剤を使
用して所定の位置に容易に固定することが出来るし、摩
擦作用を受ける場所に使用することも出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 国博 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 矢島 弘一 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 柴原 正典 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−34156(JP,A) 特開 昭55−103714(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 H01F 7/02 C08J 7/04 - 7/06
Claims (6)
- 【請求項1】被保護材料の表面に、p−キシリレン重合
膜又は塩素化p−キシリレン重合膜、および硬度4H以上
の合成樹脂塗膜をこの順に有する高耐食性物品。 - 【請求項2】合成樹脂塗膜はエポキシ樹脂、アクリル樹
脂、およびメラミン樹脂より成る群から選択されている
前記第1項記載の高耐食性物品。 - 【請求項3】合成樹脂塗膜は2〜30μmの厚さを有する
前記第1項記載の高耐食性物品。 - 【請求項4】p−キシリレン重合膜又は塩素化p−キシ
リレン重合膜の厚さは0.5μm以上である前記第1項又
は第3項記載の高耐食性物品。 - 【請求項5】被保護材料は稀土類鉄系合金磁石である前
記第1項ないし第4項のいずれかに記載の高耐食性物
品。 - 【請求項6】被保護材料の表面に気相熱重合によりp−
キシリレン重合膜又は塩素化p−キシリレン重合膜を形
成し、その表面にエポキシ樹脂、アクリル樹脂、および
メラミン樹脂より成る群から選択された樹脂の塗料を塗
布し、乾燥又は硬化することにより、硬度4H以上の合成
樹脂塗膜を形成する高耐食性物品の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14123589A JP2856768B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | 接着性及び硬度向上処理をしたp―キシリレン重合膜を有する物品 |
US07/497,549 US5154978A (en) | 1989-03-22 | 1990-03-22 | Highly corrosion-resistant rare-earth-iron magnets |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14123589A JP2856768B2 (ja) | 1989-06-05 | 1989-06-05 | 接着性及び硬度向上処理をしたp―キシリレン重合膜を有する物品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH037336A JPH037336A (ja) | 1991-01-14 |
JP2856768B2 true JP2856768B2 (ja) | 1999-02-10 |
Family
ID=15287252
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14123589A Expired - Fee Related JP2856768B2 (ja) | 1989-03-22 | 1989-06-05 | 接着性及び硬度向上処理をしたp―キシリレン重合膜を有する物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2856768B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107599537A (zh) * | 2017-08-15 | 2018-01-19 | 广州新莱福磁电有限公司 | 高阻尼塑胶磁性材料及其制备方法 |
CN114522865A (zh) * | 2021-06-02 | 2022-05-24 | 常州鲲大电子科技有限公司 | 粘接钕铁硼复合涂层 |
CN117820944B (zh) * | 2024-03-05 | 2024-08-23 | 烟台舜康生物科技有限公司 | 用于电子电路模块表面涂覆的派瑞林膜层的制备方法 |
-
1989
- 1989-06-05 JP JP14123589A patent/JP2856768B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH037336A (ja) | 1991-01-14 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |