JP2855258B2 - 飲料製造装置用の貯蔵容器の蓋体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコーヒー、紅茶、お茶等
の抽出を行う飲料製造装置に用いられる貯蔵容器の蓋体
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、飲料製造装置は図９に示すよう
に、飲料製造装置101 本体上部の給水タンク102 と、こ
の本体内に配置したヒーター103 を有する湯沸しタンク
104 と、給水タンク102 と湯沸しタンク104 とを連結す
る給水パイプ105 と、コーヒー粉、紅茶葉、お茶葉等の
原料をセットしたすりばち状のバケット108 と、湯沸し
タンク内の沸騰水をバケット上方へ導く吐出パイプ106
とを備えており、前記バケット８の下方に貯蔵容器110
を載置している。

【０００３】この飲料製造装置101 は、給水タンク102
に所定の水を給水すると給水パイプ105 を通じて湯沸し
タンク104 に入り、この湯沸しタンク104 内の水がヒー
ター103 にて加熱される。この状態で更に給水タンクに
水を所定量追加すると、追加された水が湯沸しタンク内
に入ると同時に先の加熱、沸騰された水が吐出パイプ10
6 を通じてバケット108 上部より吐出される。このバケ
ット108 には濾紙を敷いた後、コーヒー粉、紅茶葉、お
茶葉等の原料をセットしている。このバケット108 上部
より吐出された沸騰水が原料と混合し、バケット108 底
面より抽出液となって滴下される。この滴下された抽出
液が貯蔵容器101 内に貯蔵される。

【０００４】この貯蔵容器110 は中びん111 を囲んだ外
装体112 と、外装体の下端に結合した底部材11と、外装
体の上端に結合したハンドル11付きの肩部材115 と、肩
部材の上端で中びん111 口元に着脱自在に装着する蓋体
116 とからなっている。この貯蔵容器110 の蓋体116
は、図１０及び図１１に示すように、中央に漏斗状の開
口121 を有する上蓋122 と、上蓋122 下部を囲みかつ下
部外周に貯蔵容器110 に螺着するネジ部を備えた下蓋12
3 とからなっている。前記貯蔵容器110 は蓋体116 を装
着したまま飲料製造装置101 のバケット108 下方に載置
し、バケット108底面からの抽出液を蓋体116 の漏斗状
の開口121 を通して貯蔵容器容器110 の中びん内に貯え
ていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の貯蔵容器の蓋体にあっては、抽出液が蓋体の開口を通
してスムーズに貯蔵容器内に貯蔵される反面、ゴミが入
りやすく又、この蓋体の付近は抽出液によって常に温か
く保温されることとなって、小さな虫類が集まり蓋体の
開口より貯蔵容器内に入って非常に不衛生であった。
又、蓋体の開口が貯蔵容器の中びんと連通しているため
に、貯蔵容器内の抽出液の温度低下が激しく、貯蔵容器
内の抽出液を再度暖めなければ熱い飲物にならないとい
う欠点があった。

【０００６】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、非常に衛生的であると共に、保温性に優れた飲
料製造装置用の貯蔵容器の蓋体を提供することを目的と
している。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明飲料製造装置用の貯蔵容器の蓋体において
は、上記蓋体の上面に蓋体中央の開口を開閉する開閉板
を設け、貯蔵容器へバケット底面からの抽出液を貯蔵す
るときは開閉板を開き、貯蔵容器をバケット底面より離
したときは開閉板が開口を閉鎖する構造としたものであ
る。又、実施にあたっての具体的構造としては、開閉板
の上端に開閉板がバケット下部外周壁に当接して移動さ
れ、開口を開放する突起片を設けるものとしたり、又、
開閉板がスプリングバネによって開閉するようにしても
よい。

【０００８】

【作用】上記のように構成された飲料製造装置用の貯蔵
容器の蓋体では、貯蔵容器の口元に装着された状態で、
外方より飲料製造装置のバケット下部に向けて貯蔵容器
を移動させると、先ず蓋体の突起片がバケットの下部の
周壁に当接し、更に貯蔵容器を押し入れその口元がバケ
ット真下に移動すると、突起片はバケットの下部の外周
壁に残り、開閉蓋を押し拡げて、蓋体の漏斗状の開口を
開放することとなって、バケット底面からの抽出液をこ
の開口を通じて貯蔵容器内に貯えることができる。更
に、バケット底面からの抽出液滴下が終了すると、貯蔵
容器をバケット下部より引き出し、突起片をもとに戻せ
ば、貯蔵容器は閉鎖されて保温性を保ことができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づき説明す
る。図１は特に業務用として用いられる本発明の使用状
態を示す側面図であって、飲料製造装置１は前方上部に
上面開口の給水タンク２を備え、後部にヒーター３を有
する湯沸しタンク４を備え、給水タンク２と湯沸しタン
ク４とを連結する給水パイプ５を備え、湯沸しタンク４
の沸騰水を給水タンク２下方に導く吐出パイプ６を備
え、給水タンク２の下方で吐出パイプ６の吐出口７を囲
むように着脱自在に差し込まれるバケット８を備え、こ
のバケットの下方に空間を設けて台座部９を備えてい
る。

【００１０】この飲料製造装置１は給水タンク２に所定
量の水を給水すると給水タンク５を通じて湯沸しタンク
４に入り、この湯沸しタンク４内の水がヒーター３にて
加熱される。この状態で更に給水タンク２に所定量の水
を追加すると、追加された水が湯沸しタンク４内に入る
と同時に先の加熱、沸騰された水が吐出パイプ６を通じ
てバケット８上部の吐出口７より吐出される。このバケ
ット８には濾紙を敷いた後、コーヒー粉、紅茶葉、お茶
葉等の原料をセットしている。

【００１１】このバケット８上部の吐出口７より吐出さ
れた沸騰水が原料と混合し、バケット８底面より抽出液
となって滴下される。１０は前記バケット８底面から滴
下した抽出液を貯える貯蔵容器であって、中びん１１を
囲んだ外装体１２と外装体の下端に結合した底部材１３
と、外装体の上端に結合したハンドル１４付きの肩部材
１５と、肩部材の上端で中びん１１口元に着脱自在に装
着する蓋体１６とからなっている。１７は電源コードで
あり、１８は電源スイッチである。１９は給水タンク２
用の開閉蓋であり、２０は湯沸しタンク４を密閉する密
閉蓋である。

【００１２】バケット８は底面に抽出液を抽出する孔
（図示せず）を設けており、飲料製造装置１の前方より
後部へとスライドさせながら挟着、保持している。貯蔵
容器１０の中びん１１はガラス製又はステンレス製の一
重又は真空二重びんである。この貯蔵容器１０はガラス
製又はステンレス製の一重びんにハンドルを付けただけ
のものであってもよい。貯蔵容器１０の蓋体１６は図２
乃至図６に示すように、中央に漏斗状の開口２１を備え
た上蓋２２と、この上蓋２２の下部を覆う下蓋２３と、
開口を開閉する開閉板２４と、開閉板をスプリングバネ
２５に抗して開放させるスライド部材２６とからなって
いる。

【００１３】上蓋２２は図４に示すように開口２１の両
側にスプリングバネ２５を収納する溝を設けている。下
蓋２３は下部外周壁に貯蔵容器１０の口元に螺着するネ
ジを刻設している。開閉板２４上面に突起片２７を設け
ており、この突起片２７を外方へ押圧することによって
蓋体１６の開口２１上面より移動し、開口２１を開放す
る。この開閉板２４は上蓋２２の内側に納められたガイ
ド片２８、２８によって上蓋より離れることなく矢印方
向へ移動することができる。

【００１４】スプリングバネ２５は上蓋の溝内に納めら
れている。スライド部材２６は一端を開閉板２４に接当
し、他端をスプリングバネ２５に当接している。開閉板
２４の突起片２７は貯蔵容器１０をバケット８下部に載
置したとき、バケット８の下部外周壁に当接して外方へ
引き出るように、貯蔵容器の全体の高さと共に、その高
さを設けている。貯蔵容器１０の全体の高さはバケット
８の下部の台座部９に載置したとき、バケット８の下部
外周壁が蓋体の開閉板２４の突起片２７内側に当接する
ようにしており、その高さの微調整は貯蔵容器の底面に
薄い台座を付け加えてもよい。

【００１５】図７及び図８は本発明の別の実施例であっ
て、蓋体１６の上蓋２２は中央に漏斗状の開口２１を備
え、その上面に開閉板２４を設け、上蓋２２の下部を下
蓋２３にて覆っている。この開閉板２４は上面に突起片
２７を設けており、手動によって矢印方向に移動させて
開口２１を開閉している。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上の如く、蓋体の上面に蓋体
中央の開口を開閉する開閉板を設け、貯蔵容器のバケッ
ト底面からの抽出液を貯蔵するときは開閉板を開き、貯
蔵容器をバケット底面より離したときは開閉板が開口を
閉鎖しているので、ゴミや又は暖かい雰囲気の開口付近
に近づいてくる虫類が貯蔵容器内に入ることもなく、衛
生的に優れていると共に、常時は開閉板にて開口が閉鎖
されるので貯蔵容器内の抽出液の温度低下を防ぎ保温性
に優れたという利点を併せて有しているものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】使用状態を示す側面図

【図２】蓋体の開閉蓋が閉じた状態を示す平面図

【図３】図２のＡ−Ａ断面図

【図４】図２のＢ−Ｂ断面図

【図５】蓋体の開閉蓋が開いた状態を示す平面図

【図６】図５のＣ−Ｃ断面図

【図７】他の実施例を示す平面図

【図８】図７のＤ−Ｄ断面図

【図９】従来の使用状態を示す側面図

【図１０】従来の蓋体の平面図

【図１１】図１０のＥ−Ｅ断面図

【符号の説明】

１…飲料製造装置 ２…給水タンク ３…ヒーター ４…湯沸しタンク ５…給水パイプ ６…吐出パイプ ８…バケット １０…貯蔵容器 １６…蓋体 ２１…開口 ２４…開閉板 ２５…スプリングバネ ２７…突起片

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面に開口を有する給水タンク２と、ヒ
   ーターを有する湯沸しタンク４と、給水タンクと湯沸し
   タンクとを連結する給水パイプ５と、原料をセットした
   バケット８と、湯沸しタンク内の沸騰水をバケット上方
   へ導く吐出パイプとを備えた飲料製造装置１を設け、こ
   の飲料製造装置のバケット８底面より抽出された液を貯
   蔵する貯蔵容器１０を設け、この貯蔵容器１０の口元に
   着脱自在に装着すると共に中央に漏斗状の開口２１を設
   け、前記バケット８底面より抽出された液をこの開口２
   １を通して貯蔵容器内に貯蔵する飲料製造装置用の貯蔵
   容器の蓋体１６であって、上記蓋体１６の上面に開口２
   １を開閉する開閉板２４を設け、貯蔵容器１０へバケッ
   ト８底面からの抽出液を貯蔵するときは開閉板２４を開
   き、貯蔵容器１０をバケット８底面より離したときは開
   閉板２４が開口２１を閉鎖することを特徴とした飲料製
   造装置用の貯蔵容器の蓋体。
2. 【請求項２】 前記開閉板２４の上端に開閉板がバケッ
   ト８下部外周壁に当接して移動され、開口２１を開放す
   る突起片２７を設けた請求項１に記載の飲料製造装置用
   の貯蔵容器の蓋体。
3. 【請求項３】 前記開閉板２４がスプリングバネ２５に
   よって開閉する請求項１又は請求項２に記載の飲料製造
   装置用の貯蔵容器の蓋体。