JP2854971B2 - 制癌化合物 - Google Patents

制癌化合物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は癌の処置に特に有用な新規なアントラキノン
類に関する。
多種多様なアミノアルキルアミノアントラキノン(ア
ミノアルキルアミノアントラセン−9,10−ジオン類)が
癌の処置のための化学療法薬として報告されているが、
最も有効なものは恐らく次式のマイトキサントロン(マ
イトザントロン)であろう: これは米国特許第4,197,249号および英国特許第2,00
4,293B号の対象である。しかし他の細胞毒性化学療法薬
と同様に、これらのアミノアルキルアミノアントラキノ
ンはそれらの活性が新生細胞のみに限定されないことで
あり、従ってそれらは異なる化合物間で程度は増減する
が、骨髄抑制および心臓毒性を含めた種々の不都合な副
作用を示す。
本発明の目的は、薬物自体より細胞毒性が少なく、好
ましくは実質的に非細胞毒性である一群のアントラキノ
ン系プロドラッグを提供することであり、これらのプロ
ドラッグはインビボで新生組織内の嫌気的条件下で細胞
毒性薬物に変換され、これによりその薬物を直接投与す
る際の副作用が避けられる。
従って本発明は式(I)の化合物: [式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ別個に水素、
X、NH−A−NHRおよびNH−A−N(O)R′R″から
選ばれ、これらにおいてXはヒドロキシ、ハロゲノ、ア
ミノ、C1-4アルコキシまたはC2-8アルカノイルオキシで
あり、AはNHとNHRまたはN(O)R′R″との間の鎖
長が炭素原子少なくとも2個のC2-4アルキレン基であ
り、そしてR、R′およびR″はそれぞれ別個にC1-4
ルキル基ならびにC2-4ヒドロキシアルキルおよびC2-4
ヒドロキシアルキル基である(これらにおいて窒素原子
に結合した炭素原子はヒドロキシ基を保有せず、2個の
ヒドロキシ基で置換された炭素原子はない)か、または
R′およびR″は一緒にC2-6アルキレン基であり、これ
はR′およびR″が結合している窒素原子と共に環中に
3−7個の原子を含む複素環式基を形成し、ただしR1
いしR4のうち少なくとも1個は基NH−A−N(O)R′
R″である]および所望によりそれらの生理学的受容し
うる塩類の形である化合物からなる。
式(I)の化合物は、N−オキシド形の末端第三窒素
原子を含む置換基NH−A−N(O)R′R″を少なくと
も1個含む。この型の基は未知ではなく、たとえば欧州
特許出願公開第0 145 226号明細書に一群の置換ニト
ロアクリドンにおける多種多様な形の置換基の1つとし
て記載されているが、末端第三窒素原子がN−オキシド
形でない対応する基NH−A−NR′R″を含む化合物と比
較して、これらの置換基が価値ある特性を付与すること
はこれまで認識されていなかった。たとえばこれらのN
−オキキドは新生組織内で生物還元作用により(biored
uctively)活性化されてNH−A−NR′R″を含む化合物
を形成し、これによりこの化合物の目的とする制癌活性
をもたらし、ただし目的外の含作用は軽減される。
式(I)の化合物が1個または2個以上のN−オキシ
ド形置換基NH−A−N(O)R′R″のほかに1個また
は2個以上の置換基NH−A−NHRを含みうることは、認
識されるであろう。これらの化合物は基NH−A−NHRを
含まないものと比較してある程度細胞毒性を示す可能性
があり、従って好ましさの程度は低いが、それにもかか
わらずこれらはアミノアルキルアミノ基が全くN−オキ
シド形でない対応する化合物より低い水準であり、完全
な細胞毒性は基NH−A−N(O)R′R″が基NH−A−
NR′R″に変換された時点でのみ発現する。
基NH−A−NHRおよびNH−A−N(O)R′R″に関
して、Aは分枝鎖であってもよいが、直鎖アルキレン
基、たとえばテトラメチレン、特にトリメチレン、また
は殊にエチレンであることが好都合である。
R、R′およびR″も分枝状炭素鎖を含んでもよい
が、アルキル基またはヒドロキシ−置換アルキル基のい
ずれであっても直鎖であることが好都合である。R、
R′またはR″がモノヒドロキシアルキル基である場合
これは末端で置換されていることが好都合であり、R、
R′またはR″がジヒドロキシアルキル基である場合こ
れは末端でこれらヒドロキシ基のうち1個により置換さ
れていることが好都合である。R、R′およびR″がア
ルキルである場合炭素原子3個、または特に2個もしく
は1個の基が好ましく、R、R′およびR″がヒドロキ
シ−置換アルキルである場合アルキル基は炭素原子3個
のもの、またはモノヒドロキシアルキル基である場合炭
素原子2個のものが好ましい。好ましい個々の基R、
R′およびR″はCH3、CH2CH2CH3、CH2CH2OH、CH2CH2CH
2OH、CH(CH3)CH2OHおよびCH2CHOHCH2OH、特にCH2CH3
である。R′およびR″は通常は等しい場合の方が多い
が、後記のように等しくない基R′およびR″をもつ場
合、ある種の利点もあり得る。
あるいは前記のようにR′およびR″はそれらが結合
している窒素原子と共に複素環式基−N(CH2(式
中、nは2−6である)、たとえばアジリジン−1−イ
ル、アゼチジン−1−イル、ピロリジン−1−イル、ピ
ペリジン−1−イルおよびペルヒドロアゼピン−1−イ
ルを表してもよく、比較的小型の基、たとえばアゼチジ
ン−1−イル、特にアジリジン−1−イルが極めて重要
である。
特に重要な個々の基NH−A−NHRは、NH−(CH2
NHCH3、NH−(CH2−NHCH2CH2CH2OH、NH−(CH2
−NHCH(CH3)CH2OH、NH−(CH2−NHCH2CHOHCH2O
H、特にNH−(CH2−NHCH2CH2OH、殊にNH−(CH2
−NHC2H5であり、一方特に重要な個々の基NH−A−N
(O)R′R″は、NH−(CH2−N(O)(CH3)C2
H5、NH−(CH2−N(O)(CH2CH2OH)、NH−(C
H2−N(O)(CH2CH2CH2OH)、NH−(CH2
N(O)(CH(CH3)CH2OH)、NH−(CH2−N
(O)(CH2CHOHCH2OH)、特にNH−(CH2−N
(O)(CH3、殊にNH−(CH2−N(O)(C
2H5である。
基Xに関しては、ハロゲノ基は好ましくはブロモ、特
にクロロである。アルコキシおよびアルカノイルオキシ
基Xは分枝鎖または特に直鎖であり、アルキル基につい
ては炭素原子1個または2個のもの、アルカノイル基に
ついては炭素原子2個または3個のものが好都合であ
る。従ってこれらの基Xの例はクロロ、アミノ、特にメ
トキシ、エトキシ、アセチルおよびプロピオニルであ
る。しかし、基Xとしてはヒドロキシ基が好ましい。
式(II)はアントラセン−9,10−ジオン環系の各位置
に番号を付けるのに用いられる方式を示す。
この式から、この分子の対称性のため特定の置換様
式、たとえば1,4および5,8は等しいことが分かるであろ
う。置換位置の優位性は、ここでは水素以外の基R1ない
しR4を基R1、R2、R3、R4の順で示すことにより、かつ常
法に従って置換位置を1、2、3、4、5、6、7、8
の順で示すことにより表す。従ってたとえばオキソ基に
対しメタの環位置にのみ1個の置換基をもつ化合物は、
この置換基を基R1として1位に有し、基R2、R3およびR4
は水素であると表す。化合物(I)の1、2、3、4、
5、6、7および8位はいずれも基NH−A−N(O)
R′R″で置換されうるが、1、4、5および8位がこ
の基による置換、および実際上他の置換基による置換に
ついても極めて重要である。化合物(I)において少な
くとも1個の基NH−A−N(O)R′R″はオキソ基に
対してメタ位にあることが好都合である(従ってR1は1
位における基NH−A−N(O)R′R″である)。しか
し、化合物(I)は2個以上の基NH−A−N(O)R′
R″を含んでもよく、これらはAおよび/またはR′お
よびR″に関して異なってもよいが、等しい場合が好都
合である。これらの基が4個以上、特に3個存在しても
よいが、好ましい化合物はこれらの基を2個含み、これ
らの基については1,8、特に1,4および1,5の置換様式が
好都合である(従ってR1は1位における基NH−A−N
(O)R′R″であり、これと共にR2が4位における基
NH−A−N(O)R′R″であるか、またはR3が5また
は8位における基NH−A−N(O)R′R″である)。
化合物(I)は1−3個の基NH−A−NHRを含んでも
よいが、これらの基の存在は2個を越えず、好ましくは
1個を越えないことが好都合である。1個または2個以
上のこれらの基が存在する場合、これらは互いにAおよ
び/またはRに関して、および存在する基NH−A−N
(O)R′R″中のAおよび/またはR′およびR″と
比較して、異なっても異ならなくてもよい。しかし2個
以上のこれらの基が存在する場合、それぞれの基NH−A
−NHRは等しいことが好ましい。基NH−A−N(O)
R′R″1個のみ、または同一のこれらの基2個以上が
存在する場合、可能性はいずれの基NH−A−NHRもAに
関して基NH−A−N(O)R′R″と等しく、また好ま
しくはRについてはR′および/またはR″と等しいこ
とである。1個または2個以上の基NH−A−NHRが存在
する場合、好ましくはこの基1個はオキソ基に対しメタ
位にある。この基を含む化合物は1、4、5および8位
のうち1または2以上において、これまたはこれらの基
により置換されていることが好都合である。この型の好
ましい化合物は1個の基NH−A−NHRおよび1個の基NH
−A−N(O)R′R″のみを含み、特に重要な化合物
は基NH−A−N(O)R′R″を1位に、そして基NH−
A−NHRを8位に、または特に5位に、殊に4位に含
み、所望により1個または2個以上の基X、特にヒドロ
キシにより、これらの位置の他の一方または両方におい
て置換されている。
化合物(I)は少なくとも1個、好ましくは2個以上
の基X、特にヒドロキシ基をも含むことが好都合であ
る。この場合も基Xは1、2、3、4、5、6、7およ
び8位のいずれにあってもよいが、この基は1、4、5
および8位のうち1または2以上にあることが好都合で
ある、ただしこれらが基−NH−A−NHRまたは基NH−A
−N(O)R′R″で占有されていない場合である。1
個の基NH−A−N(O)R′R″が存在し、基NH−A−
NHRが存在しない場合、3個の基Xが存在することが好
都合であり、2個の基NH−A−N(O)R′R″または
1個の基NH−A−N(O)R′R″と1個の基NH−A−
NHRが存在する場合、2個の基Xが存在することが好都
合であり、これらの基Xは同一でも異なってもよい。好
ましくは、1位が基NH−A−N(O)R′R″で占有さ
れ、4、5および8位が基X、特にそれぞれヒドロキシ
基で占有されるか、またはこれら3箇所のうち1箇所の
位置がもう1個の基NH−A−N(O)R′R″もしくは
基NH−A−NHRで占有され、残り2箇所の位置が基X、
特にそれぞれヒドロキシ基で占有される。5および8位
にそれぞれ基X、特にそれぞれヒドロキシ基を有する化
合物、たとえば下記の(1)、(5)および(7)に示
すものが好ましい。
従って、特に重要な化合物は下記のいずれかを含む: (1)R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、R2
H、R3=R4=OH(5および8位); (2)R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、R2=OH
(4位)、R3=OH(5または8位)、およびR4=H; (3)R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、および
R2=R3=R4=OH(4、5および8位); (4)R1=R3=NH−A−N(O)R′R″(1および8
位、等しい基が好都合)、およびR2=R4=OH(それぞれ
4および5位); (5)R1=R2=NH−A−N(O)R′R″(1および4
位、等しい基が好都合)、およびR3=R4=OH(5および
8位); (6)R1=R3=NH−A−N(O)R′R″(1および5
位、等しい基が好都合)、およびR2=R4=OH(4および
8位); (7)R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、R2=NH
−A−NHR(4位)、およびR3=R4=OH(5および8
位); (8)R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、R2=OH
(4位)、R3=NH−A−NHR(5位)、およびR4=OH
(8位);または (9)R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、R2=R3
=OH(4および5位)、およびR4=NH−A−NHR(8
位)。
これらのうち(1)−(6)の型、特に(5)の型、殊
に(6)の型が好ましい。本発明による個々の化合物
(I)には、上記(1)−(9)の型の化合物におい
て、基NH−A−N(O)R′R″またはそのそれぞれ、
および基NH−A−NHRがある場合はそれがA=(CH2
であり、R、R′およびR″がそれぞれ別個にCH3、CH2
CH2CH3、CH2CH2OH、CH2CH2CH2OH、CH(CH3)CH2OHおよ
びCH2CHOHCH2OH、または特にCH2CH3である化合物が含ま
れる。好ましくはR′およびR″がそれぞれの基NH−A
−N(O)R′R″について等しく、2個の基NH−A−
N(O)R′R″が存在する場合はそれらが等しいこと
が好都合である。特に好ましい個々の化合物は、式(II
I)のもの、および特に式(IV)のもの、ならびにそれ
らの同族体であって、N(O)(CH3の2個のメチ
ル基が2個のn−プロピル、2−ヒドロキシエチル、2
−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,3
−ジヒドロキシプロピルまたは特にエチル基により置換
されたものであり、これらの化合物は遊離塩基または塩
の形である。
同様にある程度重要な他の一群の個々の化合物は、上
記の化合物(III)および(IV)ならびにそれらの同族
体の同族体である化合物であって、ただし4および5位
のNH−(CH2−N(O)R′R″基が、基NH−(C
H2−NHCH2CH2OHによって、またはその2−ヒドロキ
シエチル基がメチル基、n−プロピル、2−ヒドロキシ
プロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキ
シプロピルまたは特にエチル基により置換されたこの基
の変異体によって置換されたものである。
化合物(I)のある種の置換基は1個または2個以上
の不斉炭素原子を含む場合があり、その場合それらの化
合物は立体異性体の形で存在するであろう。さらにR′
およびR″が異なる場合、これによりN−オキシド形窒
素原子に不斉中心が導入されるであろう。ある化合物の
1立体異性形が有利な物理的特性、たとえばより高い溶
解性または生物活性によって特に重要である場合がある
ことは認識されるであろう。
前記のように化合物(I)は生理学的に受容しうる塩
の形で用いることができ、これらは有機または無機の
酸、たとえば硫酸、リン酸、塩酸、臭化水素酸、スルフ
ァミン酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石
酸、酢酸、安息香酸、グルコン酸およびアスコルビン酸
のいずれかとの酸付加塩であろう。これらの塩類は通常
は遊離塩基と類似の生理学的特性をもつが、それらは向
上した溶解性などの利点をもつ場合がある。
化合物(I)は、化合物(I)の各基NH−A−N
(O)R′R″がNH−A−NR′R″の形である対応する
化合物の第三アミノ基の酸化によって簡便に製造され
る。たとえば各種[2−(ジアルキルアミノ)エチル]
アミノ、{2−[ジ−(ヒドロキシアルキル)アミノ]
エチル}アミノおよび[2−(サイクリックアルキレン
アミノ)エチル]アミノ基を含むアントラセン−9,10−
ジオン類を酸化して、ω−N−オキシドとなすことがで
きる。適宜、この酸化される前駆化合物は母体化合物と
比較して修飾された基X、R、R′およびR″を1個ま
たは2個以上含み、酸化が行われたのち化合物(I)の
ものに対応する基X、R、R′およびR″が生成しても
よい。特に、ヒドロキシアルキルもしくはジヒドロキシ
アルキルである基R、R′およびR″中のヒドロキシ
基、またはヒドロキシである基Xを、酸化中はたとえば
ベンジルオキシなどのエーテル基として保護し、次いで
たとえばベンジルオキシ基の接触還元によりヒドロキシ
基を再生するのが適切である。第三脂肪族アミンをN−
オキシド形に変換するのに適したいずれかの酸化剤、た
とえば過酸化水素、オキソン(モノ過硫酸カリウム)、
および特に過酸、たとえば3−クロロ過安息香酸が適切
である。室温で暗所において過剰のこの種の酸との一夜
の反応が、N−オキシドへの変換を行うのに通常は十分
である。
化合物(I)がdおよびl形ならびにdl形として存在
する可能性がある場合、これら他の形を実質的に含まな
い状態で、または少なくともそれらと比較して主要な重
量比率で、光学活性異性体を合成することができ、これ
はその化合物の合成に際して光学活性試薬を用いること
により、または特にR′とR″が異なる光学活性化合物
の場合、特に光学活性な無機もしくは有機の酸を用いて
異なる物理的特性を備えた2種の立体異性塩を得ること
によりdl形を分割することによって行われる。このよう
な場合、また化合物(I)を塩の形で用いる場合、その
塩は有機塩基(I)と適宜な無機または有機の酸を常法
により、通常は溶液状で単に混合することにより反応さ
せることによって製造しうる。酸付加塩は一般に、水、
メタノール、エタノールおよびこれに類する溶剤に比較
的可溶性の結晶質固体である。
従って本発明は、先に定めた式(I)の化合物の製法
において、式(I a)の化合物: 式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ化合物(I)にお
けるR1、R2、R3およびR4に対応し、ただし化合物(I)
におけるNH−A−N(O)R′R″型の基は化合物(I
a)においてはそれぞれ代わりに基NH−A−NR′R″で
あり、所望により化合物(I a)における基X、R、
R′およびR″のうち1個または2個以上は代わりに化
合物(I)におけるそれらの基に変換しうる形である]
を酸化し、適宜化合物(I a)における修飾された基
X、R、R′およびR″のうち1個または2個以上を化
合物(I)において存在する形に変換し、ならびに/あ
るいは生理学的に受容しうる有機または無機の酸との酸
付加塩を形成することによりなる方法を包含する。
酸化されて本発明の化合物(I)となる中間体の合成
のためには、種々の経路が用いられる。1および4位に
基NH−A−NR′R″を有する化合物の合成のために極め
て好都合な1方法は、適宜置換された2,3−ジヒドロ
(ロイコ)−1,4−ジヒドロキシアントラセン−9,10−
ジオンを使用し、これを適宜なアミンR″R′N−A−
NH2と縮合させ、その際ロイコ化合物の1,4位はアミンと
の反応のために活性化される。この縮合反応は約25また
は35−50または60℃の範囲の温度で1時間以上、溶剤、
たとえばメタノール、エタノール、水、ジメチルホルム
アミド、2−メトキシエタノール、アセトニトリル、ニ
トロベンゼン、N,N,N′,N′−テトラメチレンジアミン
またはそれらの混合物中で簡便に行うことができる。場
合により、たとえば環式基NR′R″を含む化合物につい
ては、これより高い温度およびこれより短い反応時間が
適切であろう。次いでこのロイコ誘導体を、簡便には空
気酸化、または過酸化水素、クロラニル、過ホウ酸ナト
リウムもしくは二酸化マンガンにより酸化して、安全に
芳香性のアントラセン−9,10−ジオン類となす。
2個のNH−A−NR′R″基により置換された中間体を
製造するために主にロイコ化合物が重要であるが、これ
らの基を3個以上含む化合物を製造するためにこれらを
用いることもできる。たとえば2,3−ジヒドロ(ロイ
コ)−1,4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン−9,10
−ジオンおよび大過剰のアミンNH2−A−NR′R″を使
用することにより、1,4および5位に3個の基NH−A−N
R′R″を有する8−ヒドロキシアントラセン−9,10−
ジオン類が製造される。
ロイコ誘導体自体は、対応する完全に芳香性の1,4−
ジヒドロキシアントラセン−9,10−ジオン類の熱処理に
より、簡便には窒素流中で、必要に応じ適切な還元剤、
たとえば亜二チオン酸ナトリウムまたは亜鉛末の存在下
で約90℃に1時間以上加熱することにより得られる。各
種アントラセン−9,10−ジオン類、特にヒドロキシアン
トラセン−9,10−ジオン類は市販されており、これらの
化合物の各種合成法も文献に報告されている。それらを
製造するのに適した1方法は、適宜置換された無水フタ
ル酸とハイドロキノンを塩化アルミニウムおよび水酸化
ナトリウムの存在下に180℃で1時間以上反応させるこ
とによる。1形態の置換基Xを含むアントラセン−9,10
−ジオン類を修飾して他の形態の置換基Xを付与するこ
とができ、たとえばアミノ基を有するジオンを水酸化ナ
トリウム/ジチオナイトで処理して対応するヒドロキシ
置換化合物を得ることができる。
N−オキシドへの酸化に用いる中間体を製造するため
の他の適切な方法には、適宜なクロロ置換アントラセン
−9,10−ジオン類と適宜なアミンR″R′N−A−NH2
を、たとえば過剰の該アミンと共にその還流温度に1時
間以上加熱することにより反応させることが含まれる。
これらクロロアントラセン−9,10−ジオン類のうちある
種のものは既知であり、これらの化合物の各種合成法も
文献も報告されている。たとえば1.5−ジクロロ−4,8−
ジヒドロキシアントラセン−9,10−ジオンは、化学量論
的量の塩化スルフリルおよび制御された温度を用いて1,
4,5,8−テトラヒドロキシアントラセン−9,10−ジオン
を選択的に塩素化することにより製造しうる。次いでこ
の前駆物質を用いて1および5位に基NH−A−NR′
R″、4および8位にヒドロキシ基を有する中間体を製
造することができ、これらのヒドロキシ基はアミンR″
R′N−A−NH2との反応中は保護しておくのが好都合
である。同様な方法が他のクロロヒドロキシアントラセ
ン−9,10−ジオン系中間体の製造に適している。
化合物(I)が1個または2個以上の基NH−A−NR′
R″のほかに1個または2個以上の基NH−A−NHRを含
む場合、その化合物は前記の適切な前駆物質をアミンRH
N−A−NH2およびR″R′N−A−NH2の混合物との反
応により製造し、次いで得られた生成物の混合物をたと
えばクロマトグラフィーにより分離するのが好都合であ
る。たとえば2,3−ジヒドロ(ロイコ)−1,4−ジヒドロ
キシアントラセン−9,10−ジオンは2−(2−ヒドロキ
シエチルアミノ)エチルアミンおよび2−(ジエチルア
ミノ)エチルアミンの混合物との反応に際して、1,4−
ビス{[2−(ジエチルアミノ)エチル]アミノ}アン
トラセン−9,10−ジオン、1,4−ビス{[2−(2−ヒ
ドロキシエチルアミノ)エチル]アミノ}アントラセン
−9,10ジオンおよび1−{[2−(ジエチルアミノ)エ
チル]アミノ}−4−{[2−(2−ヒドロキシエチル
アミノ)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン
の混合物を生成し、これから最後に挙げた化合物がたと
えばクロマトグラフィーにより分離される。酸化に際し
ては、[2−(ジエチルアミノ)エチル]アミノ基の第
三窒素原子のみがN−オキシド形に変換されるであろ
う。
1個または2個以上の置換基Xが存在する場合、合成
経路に応じてこれらを合成期間中その最終形態で存在さ
せるか、または合成の後段後で目的の基を生成させるこ
とが適切であろう。エーテルおよびエステル基Xはもち
ろん既知の方法に従ってヒドロキシ基の修飾によって容
易に製造することができ、ヒドロキシ基Xを含む前駆物
質が文献に記載されている頻度は対応するエーテルまた
はエステル置換基を含むものより少ない。
しかし、特にこれらの中間体に関する文献から明らか
なように、化合物(I)およびその中間体を製造するた
めの各種の別法を採用しうることは自明であろう。本発
明の化合物(I)の製造するための中間体製法の詳細
は、前記の米国特許第4,197,249号および英国特許第2,0
04,293B号明細書に示されている。
ここに記載する化合物(I)に対応するがN−オキシ
ド形の三アミン残基を含まない中間体のうちある種のも
のは新規であり、本発明の範囲に包含される。この種の
中間体には、特にR1ないしR4のうち少なくとも1個が基
NH−A−NR′R″であり、他の少なくとも1個が異なる
基NH−A−NR′R″または基NH−A−NHRであり、そし
て更に他に少なくとも1個がヒドロキシである式(1a)
のものが含まれる。
化合物(I)は生理学的に受容しうる希釈剤またはキ
ャリヤーと配合され、動物、たとえば哺乳動物、および
特にヒト双方のための薬剤として種々の方法で用いられ
る。たとえばそれらを液体希釈剤またはキャリヤーを含
む組成物として、たとえば水性もしくは油性の液剤、懸
濁剤または乳剤として適用することができ、それらはし
ばしば非経口投与のための注射用剤形で用いられ、した
がって無菌および発熱物質不含であることが不都合であ
る。経口投与も採用され、このための組成物は液体希釈
剤またはキャリヤーを含有しうるが、固体、たとえば通
常の固体キャリヤー物質、たとえばデンプン、乳糖、デ
キストリンまたはステアリン酸マグネシウムを用いる方
が一般的である。これらの固体組成物は散剤の形をとり
うるが、たとえば錠剤、カシェ剤またはカプセル剤(ス
パンスルを含む)として成形された形のものである方が
好都合である。あるいは、より特殊な種類の製剤にはリ
ポソームおよびナノパーティクルが含まれる。
ヒトおよび動物用の双方として採用される、注射また
は経口経路による以外の投与形態には、坐剤またペッサ
リーの使用が含まれる。他の形態の薬剤組成物は口内も
しくは鼻内投与のためのもの、あるいは眼内投与のため
の滴剤であり、これらは無菌の希釈剤またはキャリヤー
を含有することが好都合である。局所投与用の他の製剤
にはローション、軟膏、クリーム、ゲルおよびシロップ
剤が含まれる。
組成物は単位剤形、すなわち単位量または複数もしく
はサブユニットの単位量を含む別個の剤形に成形するこ
とができる。
化物物の用量は個々の化合物の活性および処置される
状態に従って異なるが、参考として、0.1−20kg/体重kg
/日の範囲、特に0.1−5mg/体重kg/日の範囲で選ばれる
用量がしばしば適切であると言える。ただしこれより高
い、たとえば0.1−50mg/体重kg/日の範囲の用量(また
はさらに米国特許第4,197,249号明細書に記載されるほ
ど高いもの)も、化合物(I)を用いて生じる毒性副作
用の水準が比較的低いことからみて考慮しうる。しかし
適宜この投与方式を当該患者に多数日継続することがで
き、その際1日量を所望により数回の別個の投与量に分
割する。たとえば進行した乳癌、非ホジキン−リンパ腫
およびヘパトームなどの症状の場合、1日の処置に続い
てたとえば21日の間隔を置いたのち反復投与するのが適
切であり、一方急性非リンパ性白血病の処置の場合は連
続5日間にわたり処置がより適切であろう。
化合物(I)はヒトを含めた温血動物における癌の処
置のために特に価値がある。これらの化合物は充実性腫
瘍、たとえば各種形態の肉腫および癌腫、ならびに播種
性腫瘍、たとえば白血病の処置に関して重要である。特
に重要な分野は非ホジキン−リンパ腫、乳癌および急性
非リンパ性白血病の処置である。癌の処置に際しては、
非経口および時には局所投与がしばしば特に重要であ
る。さらに化合物(I)を、別個にまたは同一組成物に
おいて投与される他の制癌薬、たとえば下記のものとの
併用処置に用いることが有利であろう:有糸分裂抑制
薬、たとえばビンブラスチン;アルキル化剤、たとえば
シスプラチン、カルボプラチンおよびサイクロホスファ
ミド:他の代謝拮抗薬、たとえば5−フルオロウラシ
ル、シトシンアラビノシドおよびオキシ尿素;介在性
(intercalating)抗生物質、たとえばアドリアマイシ
ンおよびブレオマイシン;酵素、たとえばアスパラギナ
ーゼ;トポイソメラーゼ抑制薬、たとえばエトポシド、
ならびに生物学的応答修飾鎖、たとえばインターフェロ
ン。
新生組織内での嫌気的条件によりN−オキシドの選択
的還元を行う常法の変法において、新生組織と正常組織
の間の選択性を高めることができる。たとえば常法によ
り、特にハイブリドーマ技術を採用して腫瘍に対する抗
体を形成し、これを各種の通常の結合剤のいずれかによ
りレダクターぜに共有結合させることができる。この結
合体を患者に投与し、これが体内で腫瘍部位に局在した
時点で化合物(I)を投与すると、レダクターゼの作用
が腫瘍部位におけるその化合物の作用の特異性を高め
る。
従って本発明は、療法に有効な量の前記化合物(I)
を患者に投与することによりなる、癌の退行および緩和
の助成に適した方法を包含する。
化合物(I)は制癌薬としてのそれらの用途のほか
に、キレート化剤としてのそれらの活性からみて、他の
各種の薬剤学的用途について重要である。
本発明を以下の実施例により説明する。
実施例1 1,5−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシ
ド)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオンの製
造 (1)1,5−ビス−{[2−(ジエチルアミノ)エチ
ル]アミノ}アントラセン9,10−ジオン 5.52g(0.02mol)の1,5−ジクロロアントラセン−9,1
0−ジオンの、23.2g(0.2mol)の2−(ジエチルアミ
ノ)エチルアミン中の溶液を還流温度で4時間加熱し
た。混合物を氷浴で冷却し、100mlの濃塩酸を攪拌下に
添加した。この酸性混合物を200mlのジエチルエーテル
で3回、次いで200mlのクロロホルムで3回抽出した。
水相を採取し、水酸化ナトリウム溶液でアルカリ性とな
し、クロロホルム中へ抽出し、真空中30℃で蒸発させ
た。油性残渣を水洗し、メタノールに溶解し、乾燥ジエ
チルエーテル中の塩化水素を添加して沈殿を得た。これ
を乾燥させて5.2gの表題化合物を塩酸塩として暗赤色固
体状で得た。融点158.5−159.5℃;λmax(脱イオン
水)(E/cm/M)231nm(34280),516nm(10690)。
(2)1,5−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オ
キシド)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン 1.25g(0.004mol)の1,5−ビス−{[2−(ジエチル
アミノ)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン
遊離塩基((1)の油性残渣を水洗および乾燥すること
により調製)の、20mlのクロロホルム中の溶液を氷浴中
で攪拌下に冷却した。この溶液を1.2gの3−クロロ過安
息香酸で処理し、室温となし、遮光下に18時間放置し
た。混合物を真空中で蒸発させて小容量となし、70−23
0メッシュ(60A)シリカゲルカラムおよび溶離溶剤クロ
ロホルム:メタノール(5:1v/v)を用いるフラッシュク
ロマトグラフィーを行い、0.45gの表題化合物を得た。
融点(クロロホルムから再結晶して暗赤色結晶を得たの
ち)125−129℃(分解);λmax(脱イオン水)(E/cm/
M)231nm(44030),516nm(11330)。
実施例2 1,4−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシ
ド)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオンの製
造 (1)1,4−ビス−{[2−(ジエチルアミノ)エチ
ル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン 5g(0.021mol)の1,4−ジヒドロキシアントラセン−
9,10−ジオンおよび2g(0.014mol)の亜二チオン酸ナト
リウムの、20mlの水中の混合物を、窒素下で90℃に加熱
しながら、混合物が橙色から2,3−ジヒドロ(ロイコ)
−1,4−ジヒドロキシアントラセン−9,10−ジオンの存
在を示す褐色に変化するまで攪拌した。この反応混合物
に20g(0.17mol)の2−(ジエチルアミノ)エチルアミ
ンを30分間にわたって滴加した。混合物を50−55℃に2
時間加熱し、20mlのエタノールを添加した。次いで溶液
に通気し、200mlの2M塩酸を添加した。この酸性混合物
を3×200mlのジエチルエーテル、次いで3×200mlのク
ロロホルムで洗浄した。水相を水酸化ナトリウム溶液の
添加によりアルカリ性となし、3×200mlのクロロホル
ムで抽出した。混合物を真空中で蒸発させて5mlを容量
となし、70−230メッシュ(60A)シリカゲル(SiO2)カ
ラムおよび溶離溶剤クロロホルム、次いでクロロホル
ム:メタノール(1:1v/v)を用いるフラッシュクロマト
グラフィオを行った。カラムからクロロホルム:メタノ
ールで溶離した青黒色の物質を真空中で蒸発させて、0.
7gの表題化合物を得た。融点107.5−108.5℃;λ
max(脱イオン水)(E/cm/M)256nm(50950),584nm(1
8650)。
(2)1,4−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オ
キシド)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン 0.8g(0.0018mol)の1,4−ビス−{[2−(ジエチル
アミノ)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン
の、15mlの乾燥クロロホルム中の溶液に、氷冷下に1.5g
(0.008mol)の3−クロロ過安息香酸を添加した。混合
物を30分間攪拌し、室温となし、次いで遮光下に18時間
放置した。混合物を真空中で蒸発させて5ml容量とな
し、シリカゲルに結合したオクタデシルシラン(粒径10
μM)のカラムおよび溶離溶剤としてのメタノール:蟻
酸アンモニウム、0.5M、pH4.25(30:70v/v)を用いる逆
相クロマトグラフィーを行った。薄層クロマトグラフィ
ー(クロロホルム:メタノール 1:1v/v)により単一の
暗青色着色成分を含有することが同定された溶出画分を
プールし、クロロホルムで抽出し、真空中で蒸発させ
た。五酸化リンにより乾燥させて、0.17gの表題化合物
を暗青色固体として得た。融点115−118℃(分解);λ
max(脱イオン水)(E/cm/M)256nm(20900),584nm(5
880)。
実施例3 1−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシド)エチ
ル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオンの製造 (1)1−{[2−(ジエチルアミノ)エチル]アミ
ノ}アントラセン−9,10−ジオン 12.1g(0.05mol)の1−クロロアントラキノンおよび
58g(0.5mol)の2−(ジエチルアミノ)エチルアミン
の混合物を還流下に2時間加熱した。反応生成物を実施
例1に記載したと同様に仕上げ処理し、ただし油性残渣
を水洗しただけで、次いで乾燥させ、3.24gの表題化合
物を遊離塩基として橙赤色固体状で得た。融点98℃;λ
max(脱イオン水)(E/cm/M)248nm(27180),493nm(5
770)。
(2)1−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシド)
エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン 1.25g(0.0039mol)の1−{[2−(ジエチルアミ
ノ)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオンおよ
び1.2g(0.0068M)の3−クロロ過安息香酸を実施例1
に記載したと同様に18時間反応させた。実施例1と同様
な、ただし溶離溶剤としてクロロホルム:メタノール
(1:5v/v)を用いるシリカゲルフラッシュクロマトグラ
フィーにより、溶出液が得られ、これを真空中で蒸発さ
せた。残渣をクロロホルムから再結晶して、0.45gの表
題化合物を橙赤色固体として得た。融点120−125℃(分
解);λmax(脱イオン水)(E/cm/M)248nm(32330),
493nm(6180)。
実施例4 1,8−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシ
ド)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオンの製
造 (1)1,8−ビス−{[2−(ジエチルアミノ)エチ
ル]アミノ}アントラセン−9,0−ジオン 5.52g(0.02mol)の1,8−ジクロロアントラキノンお
よび23.2g(0.2M)の2−(ジエチルアミノ)エチルア
ミンの混合物を還流下に3時間加熱した。反応生成物を
実施例1に記載したと同様に仕上げ処理し、ただし油性
残渣を水洗しただけで、次いで乾燥させ、3.63gの表題
化合物を遊離塩基として紫色固体状で得た。融点103.5
−106.5℃;λmax(脱イオン水)(E/cm/M)236nm(549
50),542nm(13200)。
(2)1,8−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オ
キシド)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン 1.25g(0.003mol)の1,8−ビス−{[2−(ジエチル
アミノ)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン
および2.5g(0.0135mol)の3−クロロ過安息香酸を実
施例1に記載したと同様に4時間反応させた。実施例1
と同様な、ただし溶離溶剤クロロホルム:メタノール
(1:1v/v)を用いるフラッシュクロマトグラフィーによ
り、溶出液が得られ、これらを真空中で蒸発させた。残
渣をクロロホルムから再結晶して、0.18gの表題化合物
を紫色固体として得た。融点118−119℃(分解);λ
max(脱イオン水)(E/cm/M)236nm(39530),542nm(8
360)。
実施例5 1,4−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシ
ド)エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセ
ン−9,10−ジオンの製造 (1)1,4−ビス−{[2−ジエチルアミノ)エチル]
アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセン−9,10−ジ
オン 1.0g(0.0037mol)のロイコ−1,4,5,8−テトラヒドロ
キシアントラキノンおよび5g(0.043mol)のN,N−ジエ
チルアミノエチルアミンの、メタノール中の混合物を還
流温度に10分間加熱した。エタノールおよび未反応N,N
−ジエチルアミノエチルアミンを真空蒸留により除去
し、残留固体を酢酸エチルから再結晶して、0.64gの表
題化合物を暗青色固体として得た。融点203℃、ジ塩酸
塩として;λmax(蒸留水)(E/cm/M)239nm(44910),
605nm(10890),659nm(10710)。
(2)1,4−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オ
キシド)エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアント
ラセン−9,10−ジオン 0.108g(0.00023mol)の1,4−ビス−{[2−(ジエ
チルアミノ)エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシア
ントラセン−9,10−ジオンを5mlのジクロロメタンに溶
解し、この溶液を氷浴中で攪拌下に冷却した。この溶液
を0.2g(0.000115mol)の3−クロロ過安息香酸で処理
し、室温となし、遮光下に18時間放置した。次いで混合
物につきシリカゲル(60A)カラムおよび段階的濃度勾
配の溶離溶剤ジクロロメタン:メタノール:トリエチル
アミンを用いるフラッシュクロマトグラフィーを行っ
た: 最初にジクロロメタン:トリエチルアミン(99:1v/v) 続いてジクロロメタン:メタノール:トリエチルアミン
(99:9:1v/v/v) 次いでジクロロメタン:メタノール:トリエチルアミン
(49.5:49.5:1v/v/v) 最後にメタノール:トリエチルアミン(99:1v/v)。
青色の主溶出画分を採取し、過し、真空中で蒸発させ
て、0.08gの表題化合物を暗青色固体として得た。融点1
55−158℃(分解);λmax(蒸留水)(E/cm/M)240nm
(15690),609nm(8809),662nm(5750)。
実施例6 1,4−ビス−{[2−(ジメチルアミノ−N−オキシ
ド)エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセ
ン−9,10−ジオンの製造 (1)1,4−ビス−{[2−(ジメチルアミノ)エチ
ル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセン−9,10
−ジオン 1.0g(0.0037mol)のロイコ−1,4,5,8−テトラヒドロ
キシアントラキノンの、メタノール中の溶液を窒素下に
還流した。これに2g(0.023mol)のN,N−ジメチルアミ
ノエチルアミンを徐々に添加し、50℃で1時間攪拌し
た。次いで混合物を空気中で16時間攪拌した。エタノー
ルおよび未反応N,N−ジメチルアミノエチルアミンを真
空蒸留により除去し、残留固体を酢酸エチル/メタノー
ル(2:1v/v)から再結晶して、0.68gの表題化合物を暗
青色固体として得た。融点199−200.5℃、ジ塩酸塩とし
て;λmax(蒸留水)(E/cm/M)242nm(43270),606nm
(18050),658nm(16220)。
(2)1,4−ビス−{[2−(ジメチルアミノ−N−オ
キシド)エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアント
ラセン−9,10−ジオン 0.10g(0.000242mol)の1,4−ビス−{[2−(ジメ
チルアミノ)エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシア
ントラセン−9,10−ジオンの、5mlのジクロロメタン中
の溶液を氷浴中で攪拌下に冷却した。この溶液に0.2g
(0.000115mol)の3−クロロ過安息香酸を添加し、生
成物を室温となし、遮光下に8時間放置した。次いで混
合物につきシリカゲル(60A)カラムおよび段階的濃度
勾配の溶離溶剤ジクロロメタン:メタノール:トリエチ
ルアミンを用いるフラッシュクロマトグラフィーを行っ
た: 最初にジクロロメタン:メタノール(50:50v/v) 続いてジクロロメタン:メタノール(20:80v/v) 最後にメタノール:トリエチルアミン(99:1v/v)。
青色の最終溶出画分を採取し、過し、真空中で蒸発さ
せて、0.075gの表題化合物を暗青色固体として得た。融
点124−128℃(分解);λmax(蒸留水)(E/cm/M)222
nm(15500),612nm(6110),664nm(3685)。
実施例7 1,4−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシ
ド)プロピル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラ
セン−9,10−ジオンの製造 (1)1,4−ビス−{[2−(ジエチルアミノ)プロピ
ル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセン−9,10
−ジオン 1.0g(0.0037mol)のロイコ−1,4,5,8−テトラヒドロ
キシアントラキノンの、20mlの炭酸カリウム水溶液(5
%w/v)および0.2gの亜二チオン酸ナトリウム中の混合
物を攪拌し、窒素でフラッシした。次いで混合物を4g
(0.003mol)のN,N−ジエチルアミノプロピルアミンで
処理し、空気中で80℃において18時間撹拌した。エタノ
ールおよび未反応N,N−ジエチルアミノプロピルアミン
を真空蒸留により除去し、残留固体を酢酸エチルから再
結晶して、0.8gの表題化合物を暗青色固体として得た。
融点126−128℃;λmax(蒸留水)(E/cm/M)241nm(15
370),611nm(12460),668nm(11280)。
(2)1,4−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オ
キシド)プロピル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアン
トラセン−9,10−ジオン0.10g(0.000242mol)の1,4−
ビス{[2−(ジエチルアミノ)プロピル]アミノ}−
5,8−ジヒドロキシアントラセン−9,10−ジオンを5mlの
ジクロロメタンに溶解し、氷浴中で撹拌下に冷却した。
この溶液を0.2g(0.000115mol)の3−クロロ過安息香
酸で処理し、室温となし、遮光下に8時間放置した。次
いで混合物につきシリカゲル(60A)カラムおよび段階
的濃度勾配の溶離溶剤ジクロロメタン:メタノール:ト
リエチルアミンを用いるフラッシュクロマトグラフィー
を行った: 最初にジクロロメタン:メタノール(50:50v/v) 続いてジクロロメタン:メタノール(20:80v/v) 最後にメタノール:トリエチルアミン(99:1v/v)。
青色の最終溶出画分を採取し、濾過し、真空中で蒸発さ
せて、0.8gの表題化合物を暗青色固体として得た。これ
はデシケーター中では固体のままであったが、融点測定
を試みた際には粘着性となった;λmax(蒸留水)(E/c
m/M)248nm(14220),614nm(8600),666nm(5144)。
実施例8 1−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシド)エチ
ル]アミノ}−4−{[2−[(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノ]エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシア
ントラセン−9,10−ジオンの製造 (1)1−{[2−(ジエチルアミノ)エチル]アミ
ノ}−4−{[2−[(2−ヒドロキシエチル)アミ
ノ]エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセ
ン−9,10−ジオン 1.0g(0.0037mol)のロイコ−1,4,5,8−テトラヒドロ
キシアントラキノンの、10mlのエタノール中の溶液を、
窒素下に2.1g(0.00184mol)のN,N−ジエチルアミノエ
チルアミンおよび1.9g(0.00184mol)の2−ヒドロキシ
エチルアミノエチルアミンと共に50℃に6時間加熱し、
次いで空気中で16時間撹拌した。エタノールならびに未
反応のN,N−ジエチルアミノエチルアミンおよび2−ヒ
ドロキシエチルアミノエチルアミンを真空蒸留により除
去した。残留固体をジクロロメタン:メタノール:0.3%
w/vアンモニア水溶液(96:3:1v/v/v)に溶解し、シリカ
ゲル(60A)および溶離溶剤としてジクロロメタン:メ
タノール:アンモニア水溶液(96:3:1v/v/v)を用いる
フラッシュクロマトグラフィー処理を行った。主溶出画
分を真空中で蒸発させ、固体につき再度、段階的濃度勾
配の溶離溶剤ジクロロメタン:メタノール(50:50v/
v)、続いてジクロロメタン:メタノール:アンモニア
水溶液(49.75:49.75:0.5v/v/v)を用いるフラッシュク
ロマトグラフィーを行った。青色の主溶出画分を採取
し、過し、真空中で蒸発させて、0.2gの表題化合物を
暗青色固体として得た。融点165−167℃;λmax(蒸留
水)(E/cm/M)232nm(33850),608nm(20782),660nm
(18900)。
(2)1−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシド)
エチル]アミノ}−4−{[2−[(2−ヒドロキシエ
チル)アミノ]エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシ
アントラセン−9,10−ジオン 0.10g(0.00023mol)の1−{[2−(ジエチルアミ
ノ)エチル]アミノ}−4−{[2−[(2−ヒドロキ
シエチル)アミノ]エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロ
キシアントラセン−9,10−ジオンを5mlのジクロロメタ
ンに溶解し、氷浴中で撹拌下に冷却した。この溶液を0.
1g(0.000058mol)の3−クロロ過安息香酸で処理し、
室温となし、遮光下に18時間放置した。次いで混合物に
つきシリカゲル(60A)カラムおよび実施例6に記載し
た段階的濃度勾配の溶離溶剤を用いるフラッシュクロマ
トグラフィーを行った。青色の最終溶出画分を採取し、
過し、真空中で蒸発させて、0.06gの表題化合物を暗
青色固体として得た。融点92−93.5℃(分解);λmax
(リン酸緩衝液、pH7.4)(E/cm/M)238nm(8203),607
nm(6396),658nm(4733)。
実施例9 1−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシド)エチ
ル]アミノ}−4−{[2−(エチルアミノ)エチル]
アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセン−9,10−ジ
オンの製造 (1)1−{[2−(ジエチルアミノ)エチル]アミ
ノ}−4−{[2−(エチルアミノ)エチル]アミノ}
−5,8−ジヒドロキシアントラセン−9,10−ジオン 1.0g(0.0037mol)のロイコ−1,4,5,8−テトラヒドロ
キシアントラキノンの、10mlのプロパン−2−オール中
の懸濁液を50℃で窒素下に攪拌した。混合物に2.1g(0.
00184mol)のN,N−ジエチルアミノエチルアミンおよび
1.6g(0.00184mol)のN−エチルアミノエチルアミンを
添加し、生成物を窒素下に12時間、次いで空気中でさら
に6時間攪拌した。エタノールならびに未反応のN,N−
ジエチルアミノエチアミンおよびN−エチルアミノエチ
ルアミンの真空蒸留により除去し、残留固体を酢酸エチ
ルから再結晶して、0.2gの表題化合物を暗青色固体とし
て得た。融点161−163℃;λmax(蒸留水)(E/cm/M)2
42nm(15520),609nm(10196),659nm(12640)。
(2)1−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシド)
エチル]アミノ}−4−{[2−(エチルアミノ)エチ
ル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセン−9,10
−ジオン 0.10g(0.00023mol)の1−{[2−(ジエチルアミ
ノ)エチル]アミノ}−4−{[2−(エチルアミノ)
エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセン−
9,10−ジオンを5molのジクロロメタンに溶解し、この溶
液を氷浴中で攪拌下に冷却した。この溶液に0.1g(0.00
0058mol)の3−クロロ過安息香酸を添加し、次いで室
温となし、遮光下に16時間放置した。次いで混合物につ
きシリカゲル(60A)カラムおよび段階的濃度勾配の溶
離溶剤ジクロロメタン:メタノール(90:10v/v)、続い
てジクロロメタン:メタノール:0.3%w/vアンモニア水
溶液(90:9:1v/v/v)を用いるフラッシュクロマトグラ
フィーを行った。青色の最終溶出画分を採取し、過
し、真空中で蒸発させて、0.08gの表題化合物を暗青色
固体として得た。これはデシケーター中では固体のまま
であったが、融点測定を試みた際には粘着性となった;
λmax(蒸留水)(E/cm/M)244nm(14766),612nm(100
80),662nm,(6532)。
実施例10 1,4−ビス−{[2−(ジ(2−ヒドロキシエチル)ア
ミノ−N−オキシド)エチル]アミノ}−5,8−ジヒド
ロキシアントラセン−9,10−ジオンの製造 (1)1,4−ビス−{[2−ジ(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノ)エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシア
ントラセン−9,10−ジオン 1.0g(0.0037mol)のロイコ−1,4,5,8−テトラヒドロ
キシアントラキノンおよび4g(0.003mol)のN,N−ジ
(2−ヒドロキシエチル)アミノエチルアミンの混合物
を、実施例7に記載したと同様に処理した暗色の固体を
得た。これを10mlのメタノール:ジクロロメタン(50:5
0v/v)に溶解し、段階的濃度勾配のジクロロメタン:メ
タノール(90:10v/v)、続いてジクロロメタン:メタノ
ール(50:50v/v)を用いるシリカゲル(60A)フラッシ
ュクロマトグラフィー処理を行った。主溶出画分を採取
し、過し、真空中で蒸発させて、表題化合物を暗青色
固体として得た。これはデシケーター中では固体のまま
であったが、融点測定を試みた際には粘着性となった;
λmax(蒸留水)(E/cm/M)235nm(12726),605nm(723
6),655nm(6396)。
(2)1,4−ビス{[2−(ジ(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノ−N−オキシド)エチル]アミノ}−5,8−
ジヒドロキシアントラセン−9,10−ジオン 0.09g(0.00017mol)の1,4−ビス−{[2−(ジ(2
−ヒドロキシエチル)アミノ)エチル]アミノ}−5,8
−ジヒドロキシアントラセン−9,10−ジオンを5mlのジ
クロロメタンに溶解し、この溶液を氷浴中で攪拌下に冷
却した。この溶液に0.1g(0.00044mol)の3−クロロ過
安息香酸を添加し、次いで室温となし、遮光下に16時間
放置した。反応混合物を過し、固体を25ml量のジクロ
ロメタンで5回、次いで10ml量のメタノールで5回洗浄
した。残渣を過して0.03gの表題化合物を暗青色固体
として得た。融点134.5−135.5℃;λmax(蒸留水)(E
/cm/M)238nm(24527),610nm(9331),666nm(543
5)。
実施例11 1−{[2−(ジメチルアミノ−N−オキシド)エチ
ル]アミノ}−4−{[2−[(2−ヒドロキシエチ
ル)アミノ]エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシア
ントラセン−9,10−ジオンの製造 (1)1−{[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミ
ノ}−4−{[2−[(2−ヒドロキシエチル)アミ
ノ]エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセ
ン−9,10−ジオン 1.0g(0.0037mol)のロイコ−1,4,5,8−テトラヒドロ
キシアントラキノン、1.6g(0.00184mol)のN,N−ジメ
チルアミノエチルアミンおよび1.9g(0.00184mol)の2
−ヒドロキシエチルアミノエチルアミンの、エタノール
中の混合物を、窒素下に室温で3時間攪拌した。次いで
混合物を空気中で16時間攪拌した。エタノールならびに
未反応のN,N−ジメチルアミノエチルアミンおよび2−
ヒドロキシエチルアミノエチルアミンを真空蒸留により
除去した。残留固体をジクロロメタン:メタノール:0.3
%w/vアンモニア水溶液(49.75:49.75:0.5v/v/v)に溶
解し、シリカゲル(60A)によるカラムクロマトグラフ
ィーを行った。ジクロロメタン:メタノール:トリエチ
ルアミン(90:9:1v/v/v)を用いてクロマトグラフィー
処理を反復し、主溶出画分を採取し、過し、真空中で
蒸発させて、0.260gの表題化合物を暗青色固体として得
た。融点136−140℃、ジ塩酸塩として;λmax(蒸留
水)(E/cm/M)244nm(30430),607nm(15683),658nm
(13560)。
(2)1−{[2−(ジメチルアミノ−N−オキシド)
エチル]アミノ}−4−{[2−[(2−ヒドロキシエ
チル)アミノ]エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロキシ
アントラセン−9,10−ジオン 0.10g(0.00023mol)の1−{[2−(ジメチルアミ
ノ)エチル]アミノ}−4−{[2−[(2−ヒドロキ
シエチル)アミノ]エチル]アミノ}−5,8−ジヒドロ
キシアントラセン−9,10−ジオンを5mlのジクロロメタ
ンに溶解し、この溶液を氷浴中で攪拌下に冷却した。こ
の溶液に0.1g(0.000058mol)の3−クロロ過安息香酸
を添加し、次いで室温となし、遮光下に18時間放置し
た。次いで混合物を実施例8に記載したと同様に処理し
て、0.03gの表題化物を暗青色固体として得た。融点128
−132℃(分解);λmax(リン酸緩衝液、pH7.4(E/cm/
M)240nm(13243),610nm(6475),664nm(5915)。
実施例12:生物活性 下記4種の化合物: (a)1,8−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オ
キシド)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン (b)1,4−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オ
キシド)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン (c)1−{[2−(ジエチルアミノ−N−オキシド)
エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオンおよび (d)1,5−ビス−{[2−(ジエチルアミノ−N−オ
キシド)エチル]アミノ}アントラセン−9,10−ジオン の細胞毒性を好気的および嫌気的条件下で比較し、末端
第三窒素原子がN−オキシド形でない対応する化合物の
細胞毒性とも比較した。
MCF−7ヒト乳癌細胞系の細胞(5×105/ml)を、10
%v/vウシ胎仔血清を補充したPRMI 1640培地(フロー
・ラボラトリーズ、スコットランド、イルビング)を入
れた12ウェル培養プレートに接種し、37℃でコンフルエ
ンスになるまで増殖させた。好気的実験では、細胞を一
定範囲の濃度の1化合物で処理し、次いで空気中で24時
間インキュベートした。嫌気的実験では、細胞を化合物
で処理したのち窒素で30分間フラッシした気密室(フロ
ー・ラボラトリーズ)に培養プレートを入れ、次いで細
胞を窒素下に24時間インキュベートした。2種類の実験
ののち、細胞を化合物不含となるまで等張食塩液で洗浄
し、次いで空気中でさらに3日間増殖させた。生存細胞
をクールター計数器により計数した。
得られた結果を図面に示す。その各部分(a)ないし
(d)はこれらの文字で上記に示した4種の化合物に対
応する。図の各部分においてプロット1は好気的条件下
でのN−オキシドに対応し、プロット2は嫌気的条件下
でのN−オキシドに対応し、プロット3は嫌気的条件下
での第三アミンに対応する。
この図は、上記N−オキシドが空気中では実質的に非
−細胞毒性であり、ただし細胞が窒素中でそれらに暴露
された場合、観察された細胞死滅の程度は同一条件下で
母体第三アミンを等モル量用いて得られる程度に必ずし
も完全に等しいわけではないが、これらの化合物が細胞
毒性であることを示す。
図は、実施例12において本発明のN−オキシド化合物
(a)ないし(d)の細胞毒性を好気的および嫌気的条
件下で比較した結果をそれぞれ示すグラフであり、図の
各部分においてプロット1は好奇的条件下でのN−オキ
シドに対応し、プロット2は嫌気的条件下でのN−オキ
シドに対応し、プロット3は嫌気的条件下でのそれぞれ
の母体第三アミンに対応する。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 291/04,225/36 A61K 31/135,31/22 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1)の化合物: 〔式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ別個に水素、
    X、NH−A−NHRおよびNH−A−N(O)R′R″から
    選ばれ、これらにおいてXはヒドロキシ、ハロゲノ、ア
    ミノ、C1-4アルコキシまたはC2-8アルカノイルオキシで
    あり、AはNHとNHRまたはN(O)R′R″との間の鎖
    長が炭素原子少なくとも2個のC2-4アルキレン基であ
    り、そして、R、R′およびR″はそれぞれ別個にC1-4
    アルキル基ならびにC2-4ヒドロキシアルキルおよびC2-4
    ジヒドロキシアルキル基である(これらにおいて窒素原
    子に結合した炭素原子はヒドロキシ基を保有せず、2個
    のヒドロキシ基で置換された炭素原子はない)か、また
    はR′およびR″は一緒にC2-6アルキレン基であり、こ
    れはR′およびR″が結合している窒素原子と共に環中
    に3−7個の原子を含む複素環式基を形成し、ただしR1
    ないしR4のうち少なくとも1個は基NH−A−N(O)
    R′R″である〕、または所望により生理学的に受容し
    うる有機または無機の酸との酸付加塩の形である化合
    物。
  2. 【請求項2】R1、R2、R3およびR4はそれぞれ別個に水
    素、ヒドロキシ、NH−A−NHRおよびNH−A−N(O)
    R′R″から選ばれる、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】Aがエチレンである、請求項1または2に
    記載の化合物。
  4. 【請求項4】R、R′およびR″がそれぞれ別個にC
    H3、CH2CH3、CH2CH2CH3、CH2CH2OH、CH2CH2CH2OH、CH
    (CH3)CH2OHおよびCH2CHOHCH2OHから選ばれる、請求項
    1、2または3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】1個または2個以上の基NH−A−N(O)
    R′R″を含み、これらがそれぞれ別個にNH−(CH2
    −N(O)(CH3、NH−(CH2−N(O)(CH
    3)C2H5、NH−(CH22N(O)(C2H5、NH−(C
    H2−N(O)(CH2CH2OH)、NH−(CH2−N
    (O)(CH2CH2CH2OH)、NH−(CH2−N(O)
    〔CH(CH3)CH2OH〕およびNH−(CH2−N(O)
    (CH2CHOHCH2OH)から選ばれる、請求項1ないし4の
    いずれかに記載の化合物。
  6. 【請求項6】1個の基NH−A−N(O)R′R″および
    1個の基NH−A−NRを含み、この後者の基がNH−(C
    H2−NHCH3、NH−(CH2−NHC2H5、NH−(CH2
    −NHCH2CH2OH、NH−(CH2−NHCH2CH2CH2OH、NH−
    (CH2−NHCH(CH3)CH2OHおよびNH−(CH2−NH
    CH2CHOHCH2OHから選ばれる、請求項1ないし5のいずれ
    かに記載の化合物。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項5のいずれかに記載
    の化合物: (1) R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、R2
    H、R3=R4=OH(5および8位); (2) R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、R2
    OH(4位)、R3=OH(5または8位)、およびR4=H; (3) R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、およ
    びR2=R3=R4=OH(4、5および8位); (4) R1=R3=NH−A−N(O)R′R″(1および
    8位)、およびR2=R4=OH(4および5位); (5) R1=R2=NH−A−N(O)R′R″(1および
    4位)、およびR3=R4=OH(5および8位);または (6) R1=R3=NH−A−N(O)R′R″(1および
    5位)、およびR2=R4=OH(4および8位)。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の下記化合物: (1) R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、R2
    NH−A−NHR(4位)、およびR3=R4=OH(5および8
    位); (2) R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、R2
    OH(4位)、R3=NH−A−NHR(5位)、およびR4=OH
    (8位);または (3) R1=NH−A−N(O)R′R″(1位)、R2
    R3=OH(4および5位)、およびR4=NH−A−NHR(8
    位)。
  9. 【請求項9】R1=R2=NH−A−N(O)R′R″(1お
    よび4位)、およびR3=R4=OH(5および8位)である
    か、またはR1=R3=NH−A−N(O)R′R″(1およ
    び5位)、およびR2=R4=OH(4および8位)であり、
    両NH−A−N(O)R′R″がNH−(CH22N(O)(C
    H3またはNH−(CH2−N(O)(CH2CH2OH)
    である、請求項1に記載の化合物。
  10. 【請求項10】R1=NH−A−N(O)R′R″(1
    位)、R2=NH−A−NHR(4位)、およびR3=R4=OH
    (5および8位)であるか、R1=NH−A−N(O)R′
    R″(1位)、R2=OH(4位)、R3=NH−A−NHR(5
    位)、およびR4=OH(8位)であり、NH−A−N(O)
    R′R″がNH−(CH22N(O)(CH3またはNH−
    (CH22N(O)(CH2CH2OH)あり、NH−A−NHRがNH
    −(CH22NHCH3またはNH−(CH2−NHCH2CH2OHであ
    る、請求項1に記載の化合物。
  11. 【請求項11】1,4−ビス−{〔2−(ジエチルアミノ
    −N−オキシド)エチル〕アミノ}−5,8−ジヒドロキ
    シアントラセン−9,10−ジオン、1,4−ビス−{〔2−
    (ジエチルアミノ)−N−オキシド)ブロビル〕アミ
    ノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセン−9,10−ジオ
    ン、1−{〔2−(ジエチルアミノ−N−オキシド)エ
    チル〕アミノ)−4−{〔2−〔(2−ヒドロキシエチ
    ルアミノ〕エチル〕アミノ}−5,8−ジヒドロキシアン
    トラセン−9,10−ジオン、1−{〔2−(ジエチルアミ
    ノ−N−オキシド)エチル〕アミノ}−4−{〔2−
    (エチルアミノ)エチル〕アミノ}−5,8−ジヒドロキ
    シアントラセン−9,10−ジオン、1,4−ビス−{〔2−
    (ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノ−N−オキシド)
    エチル〕アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセン−
    9,10−ジオン、又はそれらの生理学的に受容しうる塩で
    ある。請求項1に記載の化合物。
  12. 【請求項12】1,4−ビス−{〔2−(ジエチルアミノ
    −N−オキシド)エチル〕アミノ}−5,8−ジヒドロキ
    シアントラセン−9,10−ジオン、又はそれらの生理学的
    に受容しうる塩である、請求項1に記載の化合物。
  13. 【請求項13】1−{〔2−(ジエチルアミノ−N−オ
    キシド)エチル〕アミノ}−4−{〔2−〔(2−ヒド
    ロキシエチル)アミノ〕エチル〕アミノ}−5,8−ジヒ
    ドロキシアントラセン−9,10−ジオン、又はそれらの生
    理学的に受容しうる塩である、請求項1に記載の化合
    物。
  14. 【請求項14】請求項1に記載の式(1)の化合物の製
    法において、式(1a)の化合物: 〔式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ化合物(1)に
    おけるR1、R2、R3およびR4に対応し、ただし化合物
    (I)におけるNH−A−N(O)R′R″型の基は化合
    物(I a)においてはそれぞれ代わりに基NH−A−NR′
    R″であり、所望により化合物(I a)における基X、
    R、R′およびR″のうち1個または2個以上は代わり
    に化合物(I)におけるそれらの基に変換しうる形であ
    る〕を酸化し、適宜化合物(I a)における修飾された
    基X、R、R′およびR″のうち1個または2個以上を
    化合物(I)において存在する形に変換し、ならびに/
    あるいは生理学的に受容しうる有機または無機の酸との
    酸付加塩を形成することによりなる方法。
  15. 【請求項15】次式の化合物: 〔式中、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ別個に水素、
    X、NH−A−NHRおよびNH−A−NR′R″から選ばれ、
    これらにおいてXはヒドロキシ、ハロゲノ、アミノ、C
    1-4アルコキシまたはC2-8アルカノイルオキシであり、
    AはNHとNHRまたはNR′R″との間の鎖長が炭素原子少
    なくとも2個のC2-4アルキレン基であり、そしてR、
    R′およびR″はそれぞれ別個にC1-4アルキル基ならび
    にC2-4ヒドロキシアルキルおよびC2-4ジヒドロキシアル
    キル基である(これらにおいて窒素原子に結合した炭素
    原子は、ヒドロキシ基を保有せず、2個のヒドロキシ基
    で置換された炭素原子はない)か、またはR′および
    R″は一緒にC2-6アルキレン基であり、これはR′およ
    びR″が結合している窒素原子と共に環中に3−7個の
    原子を含む複素環式基を形成し、ただしR1ないしR4のう
    ち少なくとも1個はNH−A−NR′R″であり、他の少な
    くとも1個は異なる基NH−A−NR′R″または基NH−A
    −NHRであり、そして更に他の少なくとも1個はヒドロ
    キシである〕、および所望により生理的に受容しうる有
    機または無機の酸との酸付加塩の形である化合物。
  16. 【請求項16】R1、R2、R3およびR4はそれぞれ別個に水
    素、ヒドロキシ、NH−A−NHRおよびNH−A−NR′R″
    から運ばれる、請求項15に記載の化合物。
  17. 【請求項17】R1ないしR4のうち少なくとも1個が基NH
    −A−NR′R″であり、他の少なくとも1個が基NH−A
    −NHRである、請求項15または16に記載の化合物。
  18. 【請求項18】請求項17に記載の下記の化合物: (1) R1=NH−A−NR′R″(1位)、R2=OH(4
    位)、R3=NH−A−NHR(5位)、およびR4=OH(8
    位);または (2) R1=NH−A−NR′R″(1位)、R2=R3=OH
    (4および5位)、およびR4=NH−A−NHR(8位)。
  19. 【請求項19】Aがエチレンである、請求項15ないし請
    求項18のいずれかに記載の化合物。
  20. 【請求項20】R、R′およびR″がそれぞれ別個にCH
    3、CH2CH3、CH2CH2CH3、CH2CH2OH、CH2CH2CH2OH、CH(C
    H3)CH2OHおよびCH2CHOHCH2OHから選ばれる、請求項15
    ないし18のいずれかに記載の化合物。
  21. 【請求項21】1−{〔2−(ジエチルアミノ)エチ
    ル〕アミノ}−4−{〔2−〔(2−ヒドロキシエチ
    ル)アミノ〕エチル〕アミノ}−5,8−ジヒドロキシア
    ントラセン−9,10−ジオン、1−{〔2−(ジエチルア
    ミノ)エチル〕アミノ}−4−{〔2−(エチルアミ
    ノ)エチル〕アミノ}−5,8−ジヒドロキシアントラセ
    ン−9,10−ジオン、又はそれらの生理学的に受容しうる
    塩である、請求項15に記載の化合物。
  22. 【請求項22】1−{〔2−(ジエチルアミノ)エチ
    ル〕アミノ}−4−{〔2−〔(2−ヒドロキシエチ
    ル)アミノ〕エチル〕アミノ}−5,8−ジヒドロキシア
    ントラセン−9,10−ジオン、又はそれらの生理学的に受
    容しうる塩である、請求項15に記載の化合物。
  23. 【請求項23】請求項1ないし10のいずれかに記載の式
    (1)の化合物、および生理学的に受容しうる希釈剤ま
    たはキャリヤーを含む癌治療用の薬剤組成物。
  24. 【請求項24】請求項1ないし10のいずれかに記載の式
    (1)の化合物を活性成分として含有する癌治療用の薬
    剤。
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