JP2853697B2 - 磁気ヘッド位置決め機構および磁気ヘッド位置決め機構挿入装置 - Google Patents

磁気ヘッド位置決め機構および磁気ヘッド位置決め機構挿入装置

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JP2853697B2
JP2853697B2 JP4644097A JP4644097A JP2853697B2 JP 2853697 B2 JP2853697 B2 JP 2853697B2 JP 4644097 A JP4644097 A JP 4644097A JP 4644097 A JP4644097 A JP 4644097A JP 2853697 B2 JP2853697 B2 JP 2853697B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ヘッド位置決
め機構及び磁気ヘッド挿入機構に係り、特に、配線一体
型サスペンション,ニアコンタクト/コンタクト・サス
ペンション等の軽荷重設計の磁気ヘッド支持手段を備え
た磁気ヘッド位置決め機構に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置における磁気ヘッド位
置決め機構は、磁気ヘッドを搭載したスライダを支持す
るフレクシャとスライダに押圧力を付与するロードビー
ムとからなる磁気ヘッド支持手段(サスペンション)
と、その磁気ヘッド支持手段を所定のトラック位置へ移
動させるポジショナとから構成される。
【0003】浮上型の磁気ヘッド位置決め機構の場合、
スライダは記録媒体の高速回転により生じる空気粘性流
を記録媒体に対向する側に設けられたABS(Air
Bearing Surface)面で受けて空気膜を
形成することにより媒体面上を数十nmの微小隙間で浮
揚する。
【0004】このときスライダが安定した浮上隙間を維
持するためには、スライダ支持部(フレクシャ)のロー
ル・ピッチ剛性を低減して浮上運動のフレキシビリティ
を確保しておく必要がある。
【0005】その一方で、データアクセスの高速化を実
現するためには、磁気ヘッドの高速・高精度な位置決め
動作が不可欠であり、ロータリーアクチュエータ方式
(Voice Coil Motorによる磁気ヘッド
支持手段の円弧運動により磁気ヘッドを移動させる位置
決め機構:図28参照)のインライン形磁気ヘッド支持
手段(磁気ヘッド支持手段の長手方向とスライダの長手
方向とを一致させて配置した磁気ヘッド支持手段)で
は、長手方向に直交する方向即ち回動方向(シーク方
向)について高い剛性を持つことが要求されている。
【0006】第29図(A)は、従来のインライン形磁
気ヘッド支持手段100の一例を示す平面図で、同図
(B)はフレクシャ103の詳細図である。
【0007】図中、101はスライダ、102はロード
ビーム、103はフレクシャ、104はピボット、10
5はスライダ取り付けステージ、106はフランジ、1
07は荷重負荷部、108はマウント、109はスペー
サである。
【0008】この磁気ヘッド支持手段100は、108
のマウント部においてポジショナ111(図28)に接
続されて媒体上の指定トラック上へ位置決め動作が行わ
れる。
【0009】磁気ヘッド位置決め機構は、装置動作中は
図28に示すデータ領域Z1において磁気ヘッドによる
記録再生を行うが、装置停止時にはトラック内周側のC
SS領域Z2へ磁気ヘッドを退避(リトラクト)させ、
スライダ101を媒体上に摺動させて停止し、起動時に
はスライダ101が再びCSS領域で媒体上を摺動しな
がら浮き上がりデータ領域で安定浮上する。これをCS
S方式という。
【0010】磁気ヘッド支持手段のフレクシャには、図
30(A)に示すように、フレクシャ103にピボット
104を設け、これを介してスライダ101を点支持す
るピボット構造と、図30(B)に示すように、フレク
シャ103Aとロードビーム102Aとを一体形成して
ピボットをなくし、スライダ101を面支持するピボッ
トレス構造の二種類がある。
【0011】従来は、ピボット構造のフレクシャが主流
であったが、高記録密度化への要求に伴いMR(Mag
neto Resistive)ヘッドの採用が進み、
これに伴って、多数の信号線ループの取り回しや生産性
を考慮して磁気ヘッド信号線をロードビーム表面に直接
薄膜形成するフレクシャ/ロードビーム一体型構造の磁
気ヘッド支持手段(配線一体型サスペンション:図31
参照)100Bが考案されている。
【0012】このような配線一体型サスペンション10
0Bでは、加工上の制約からピボット構造が取れないた
めに、スライダ101への押圧荷重は、フレクシャ10
3Bを介して付与される。かかる場合、フレクシャ10
3Bの変形による荷重ロス(荷重逃げ)が生じ易く、ス
ライダ101に大きな設計荷重が与えられないといった
欠点がある。
【0013】このことは、前述のようにスライダの浮上
時のフレキシビリティを確保するためにスライダ支持剛
性を下げるに従って、また押圧荷重を大きくするに従っ
て顕著に現れる。
【0014】そのため、配線一体型サスペンション10
0Bのようなピボットレス構造の磁気ヘッド支持手段で
は、押圧荷重を大きく設定することは困難となってい
る。例えば、従来のピボット構造の磁気ヘッド支持手段
では押圧荷重は3〜5[gf]程度で設計されていた
が、配線一体型サスペンションでは現状1[gf]前後
の設計となっている。
【0015】磁気ヘッド支持手段の軽荷重設計は、装置
起動時のスライダ浮き上がり特性の改善といったメリッ
トをもたらすが、一方でスライダ空気膜剛性の低下や媒
体離脱加速度の低下といったデメリットも生じさせる。
これら空気膜剛性の低下は浮上スライダの媒体追従性能
を損ない、媒体離脱加速度の低下は装置停止時の耐衝撃
性を悪化させる。
【0016】負圧利用型スライダの開発などによって空
気膜剛性に関する問題は解決が図られつつあるが、媒体
離脱加速度Accについては次式(1)に示すようにス
ライダ押圧荷重Fと比例関係にあるため耐衝撃性に優れ
た磁気ヘッド支持手段を軽荷重で設計することは極めて
困難であった。
【0017】Acc=F/(M+m)・・・(1)
【0018】Acc:媒体離脱加速度 F:スライダ押圧荷重 M:磁気ヘッド支持手段の等価質量 m:スライダ質量
【0019】一方、磁気ディスク装置のさらなる高記録
密度化のためにニアコンタクト・スライダやコンタクト
・スライダの開発も進められている。
【0020】ニアコンタクト・スライダではスライダ浮
上量をグライドハイト・レベル(20[nm]程度)ま
で下げて再生出力の向上を図っている。しかしながら、
この場合、スライダの浮上は非定常的なものであり、ト
ラック位置やYaw角によってはスライダが記録媒体に
接触する。そのため、記録媒体との衝突あるいは摺動に
よる磁気ヘッドの損壊や接触摩擦による記録データの熱
的不安定を抑えるため、ニアコンタクト・スライダで
は、押圧荷重を従来の浮上型磁気ヘッドスライダより遥
かに軽荷重で設計しなければならない。
【0021】一方、磁気ヘッドを記録媒体と常時接触摺
動させながらデータの記録・再生をおこなうコンタクト
・スライダでも、磁気ヘッドの安定した接触追従を損な
わない範囲で磨耗損失や摩擦力を低減する超軽荷重設計
(〜数十[mgf])が求められている。
【0022】これらニアコンタクト/コンタクト・スラ
イダを用いた接触型の磁気ヘッド位置決め機構でも、媒
体(磁気ディスク等)側への軽荷重による媒体離脱加速
度の低下が装置信頼性を大きく損なうため、軽荷重設計
と耐衝撃性能の両立は急務となっている。
【0023】また、記録媒体を多数枚積層した磁気ディ
スク装置にHGA(Head Gimbal Asse
mbly)を組み込む場合には、ロードビームがクラン
プ治具によって各スライダが近接する方向に撓まされた
複数の磁気ヘッド支持手段からなる磁気ヘッド組体に、
専用の挿入用治具(アッセー治具)をあてがいロードビ
ームをさらにたわませてクランプ治具を解放し、その状
態のまま磁気ヘッドを記録媒体上に移動し、挿入用治具
を抜き去ってロードビームのたわみを解放し、磁気ヘッ
ドを媒体上に組み込む実装方法を取っている。このと
き、挿入用治具は、ロードビームと媒体との間に挿入さ
れる。
【0024】しかし、現在のように実装密度があがって
板間が小さくなると、従来のように挿入用治具を上下1
対のロードビームの間に挿入するスペースが不足し、ま
たそこからさらに上下方向に移動させるリフト・クリア
ランスも十分に確保できなくなっている。
【0025】そこで、できるだけ簡易的かつ省スペース
で磁気ヘッドを実装できるような磁気ヘッド位置決め機
構挿入機構が要求されている。
【0026】他方、高記録密度化に伴うスライダ浮上量
の低減により十分な浮上マージンが確保できなくなる
と、ヘッドクラッシュが発生する確率が増加する。
【0027】従って、装置内では塵埃の無いクリーンな
環境を維持させておく必要があるが、CSS方式を採用
する磁気ヘッド位置決め機構では塵埃の発生を完全にな
くすことは難しいため、発生した塵埃を如何に素早く除
去できるかが装置信頼性を確保する上で重要なポイント
となってくる。
【0028】そのためDE(Disk Enclosu
re)内の空気流れ解析を進めて塵埃除去フィルタを効
果的に配置し、迅速な塵埃除去を試みている(図16参
照)が、媒体間の流れ場解析は未だ十分ではなく、装置
によってはデータ領域内に空気流れのよどみが生じて塵
埃がいつまでもそこに留まってしまうといった課題も残
っている。
【0029】このことは、装置実装の高密度化による狭
板間化や媒体回転速度の上昇にともなう空気流れの高速
化などにともないより深刻な問題となっている。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
磁気ヘッド位置決め機構では、スライダの押圧荷重の低
下による媒体離脱加速度の低下が生じ、これにより、装
置停止時において、外部からの衝撃によって容易に磁気
ディスク上に接地していたスライダが跳ね上がり、スラ
イダと磁気ディスクとの衝突を生じ、破損を生じ易いと
いう不都合が生じていた。
【0031】また、従来例に示す筺体内部の磁気ディス
クの周囲の塵埃除去フィルタの配置は、十分ではなく、
装置によってはデータ領域内に空気流れのよどみが生じ
て塵埃がいつまでもそこに留まってしまうといった不都
合が生じていた。
【0032】さらに、従来の磁気ディスク挿入機構は、
挿入用治具が磁気ディスクとロードビームとの間に挿入
される構成のため、複数の磁気ディスクを装備する磁気
ディスク装置の場合、各磁気ディスクの間隔を狭小化
し、装置の小型化,高密度化が図れないという不都合を
有していた。
【0033】
【発明の目的】本発明は、上記従来例の有する不都合を
改善し、磁気ヘッド支持手段の軽荷重設計を維持しつつ
耐衝撃性能の向上を図り得る磁気ヘッド位置決め機構の
提供、及び、狭小化された複数磁気ディスクの隙間に有
効に対応する磁気ヘッド位置決め機構挿入機構を提供す
ることを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、回転駆動する磁気ディスクに対して読み出し又は書
き込みを行う磁気ヘッドを搭載したスライダを先端部に
保持する磁気ヘッド支持手段と、この磁気ヘッド支持手
段の後端部を保持して磁気ヘッドを磁気ディスクの平面
方向に沿って移動を付勢するポジショナとを備える磁気
ヘッド位置決め機構において、磁気ヘッド支持手段の側
端部に,当該側端部との接触平面に対して円滑に摺動を
生じさせる滑動構造部を設けている。
【0035】そして、磁気ヘッド支持手段の所定の作動
停止位置近傍に、当該磁気ヘッド支持手段の作動停止位
置への移動により,滑動構造部と当接且つ摺動し,スラ
イダを磁気ディスク側に接触させる方向に磁気ヘッド支
持手段を案内し且つ接触状態を維持するガイド部材を装
備するという構成を採っている。
【0036】磁気ヘッド位置決め機構では、磁気ヘッド
支持手段について、対応する磁気ディスクの記録面上に
おいて、所定の作動停止位置が決められており、磁気ヘ
ッド位置決め機構の作動が停止される場合には、この作
動停止位置まで磁気ヘッド支持手段がポジショナにより
移動を付勢され、先端部に保持されたスライダが磁気デ
ィスクに対して接触した状態で停止する。
【0037】かかる一連の動作において、磁気ヘッド支
持手段が作動停止位置に向かって移動を開始すると、そ
の作動停止位置の近傍で、当該磁気ヘッド支持手段の滑
動構造部がガイド部材に接触する。そして、接触後さら
に作動停止位置側へ向かう移動力が付勢されると、磁気
ヘッド支持手段の滑動構造部がガイド部材に沿って摺動
を開始し、これによって当該磁気ヘッド支持手段がガイ
ド部材に沿って磁気ディスク側に移動し、先端部のスラ
イダが磁気ディスクに接触した状態で磁気ヘッド支持手
段の移動が停止する。停止後は、ガイド部材によって、
スライダが磁気ディスクから離間する方向への磁気ヘッ
ド支持手段の移動が規制される。
【0038】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明と同様の構成を備えると共に、滑動構造部を、磁気
ヘッド支持手段の側端部に沿って一様に断面U字状に形
成されたフランジとするという構成を採っている。
【0039】上記の構成では、磁気ヘッド支持手段の作
動停止位置への移動の際には、断面U字状のフランジの
凸側がガイド部材と当接し、円滑に摺動を生じ、その他
の動作は請求項1記載の発明と同様に行われる。
【0040】請求項3記載の発明では、滑動構造部が、
磁気ヘッド支持手段の側端部に沿って装備された丸棒状
の梁部材であることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘ
ッド位置決め機構。
【0041】上記の構成では、磁気ヘッド支持手段の作
動停止位置への移動の際には、丸棒状の梁部材の周面が
ガイド部材と当接し、円滑に摺動を生じ、その他の動作
は請求項1記載の発明と同様に行われる。
【0042】請求項4記載の発明では、請求項1,2又
は3記載の発明と同様の構成を備えると共に、ガイド部
材の,磁気ヘッド支持手段の滑動構造部との接触部分に
磁気ディスクに向かう方向に傾斜した接触傾斜面を設け
る構成を採っている。
【0043】上記の構成では、磁気ヘッド支持手段の作
動停止位置への移動の際には、滑動構造部等が接触傾斜
面に当接し、当該接触傾斜面に沿って円滑に摺動を生
じ、その他の動作は請求項1,2又は3記載の発明と同
様に行われる。
【0044】請求項5記載の発明では、請求項1,2,
3又は4記載の発明と同様の構成を備えると共に、ガイ
ド部材が磁気ディスクの一半径にほぼ沿うように配設さ
れると共に、当該ガイド部材の磁気ディスクの回転方向
上流側となる側端部に当該上流側から下流側へと抜ける
空気の流れ溝を形成するという構成を採っている。
【0045】上記の構成では、請求項1,2,3又は4
記載の発明と同様の動作が行われ、磁気ディスクの回転
時に生じる当該回転方向に沿った空気流は、ガイド部材
に遮られることなく、流れ溝に沿って通過する。
【0046】請求項6記載の発明では、請求項1,2,
3又は4記載の発明と同様の構成を備えると共に、ガイ
ド部材が磁気ディスクの一半径にほぼ沿うように配設さ
れると共に、当該ガイド部材の磁気ディスクの回転方向
上流側となる側端部をくさび状に形成するという構成を
採っている。
【0047】上記の構成では、請求項1,2,3又は4
記載の発明と同様の動作が行われ、磁気ディスクの回転
時に生じる当該回転方向に沿った空気流は、くさび状の
ガイド部材に沿って滞りなく通過する。
【0048】請求項7記載の発明では、請求項1,2,
3,又は4記載の発明と同様の構成を備えると共に、磁
気ディスクの中央部近傍に、当該磁気ディスクと共に回
転する環状の塵埃除去フィルタを装備するという構成を
採っている。
【0049】上記の構成では、請求項1,2,3又は4
記載の発明と同様の動作が行われ、磁気ディスクの回転
時に生じる当該回転方向に沿った空気流により、磁気デ
ィスクの中心部近傍の塵埃が塵埃除去フィルタに回収さ
れる。
【0050】請求項8記載の発明では、磁気ヘッドを搭
載したスライダを先端部に保持すると共に,互いに離間
する方向に撓んだ対を成す二つの磁気ヘッド支持手段
を、互いに対向した状態で配設された二つの磁気ディス
クの隙間に同時に介挿させる磁気ヘッド位置決め機構挿
入装置において、各磁気ヘッド支持手段の側端部に設け
られると共に当該側端部に接触する接触平面に対して円
滑に摺動を生じさせる滑動構造部が,同時に挿入される
断面略コ字状の開口部を有すると共に、挿入により,こ
れら各磁気ヘッド支持部を同時に各磁気ディスクの隙間
に少なくとも自在に介挿できる距離まで互いに近接させ
た状態で保持する保持部材と、この保持部材の開口部に
各磁気ヘッド支持手段が挿入される方向に沿って前進又
は後退を自在として当該保持部材に併設されると共に、
その前進移動によって保持部材に保持された各磁気ヘッ
ド支持手段の滑動構造部に個別に当接する二つの接触平
面から成る開口部をその前進方向先端側に有する押し込
み部材と、この押し込み部材を前進又は後退させる移動
力を付勢する移動付勢手段とを備えている。
【0051】そして、押し込み部材の全体の厚さを、保
持部材が各磁気ヘッド支持手段を保持する方向につい
て、各磁気ディスクの隙間よりも狭く設定すると共に、
当該押し込み部材の開口部の内側の幅を、保持部材の開
口部の内側の幅よりも広く設定し、押し込み部材の開口
部の二つの接触平面が、当該押し込み部材の後退方向に
向かうに従って互いに狭小となる方向に相互が傾斜して
いるという構成を採っている。
【0052】上記の構成では、互いに離間する方向に撓
んだ磁気ヘッド支持手段を,少なくともこれらの磁気ヘ
ッド支持手段が互いに対向する二枚の磁気ディスクの隙
間に挿入可能な間隔まで近接するように撓めた状態で、
各々の滑動構造部が保持部材のコ字状の開口部に同時に
挿入されて係止される。このとき、これら磁気ヘッド支
持手段及び保持部材は、二枚の磁気ディスクの周端部近
傍にあり、保持部材の開口部が各磁気ディスクの隙間に
向けられた状態にある。
【0053】かかる状態において、包囲部材の背後か
ら、互いに傾斜した二つの接触平面を備えた開口部を先
頭に向けて押し込み部材が、移動付勢手段により各磁気
ディスクの半径方向に移動を付勢される。これにより、
各磁気ヘッド支持手段の滑動構造部が押し込み部材の開
口部の二つの接触平面に当接し、さらに押し込み部材が
移動を継続することにより、これらの接触平面に沿って
各滑動構造部が摺動を開始する。このとき、押し込み部
材は前進状態にある一方で、各磁気ヘッド支持手段は現
位置に残留しようとするため、各接触平面の互いに狭小
と成る方向に滑動構造部が摺動を生じ、これに伴って各
磁気ヘッド支持部は、保持部材に保持されているときよ
りもさらに互いに近接させられ、保持部材から開放され
る。
【0054】各磁気ヘッド支持部は、押し込み部材によ
って、上記の近接状態を維持しつつ、そのまま各磁気デ
ィスクの隙間に挿入され、所定位置において、押し込み
部材は移動付勢手段によって後退移動を付勢される。こ
れにより、各磁気ヘッド支持部は、各接触平面に沿って
移動し、さらに、押し込み部材から開放され、各磁気ヘ
ッド支持部のスライダを各磁気ディスクに当接させた状
態で、所定位置に取り残され、押し込み部材が元の位置
まで戻ることにより、挿入動作が終了する。
【0055】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)本発明の第1の実施形態を図1乃至
図6に基づいて説明する。この第1の実施形態では、回
転駆動する磁気ディスクDに対して読み出し又は書き込
みを行う磁気ヘッド11を搭載したスライダ12を先端
部に保持する磁気ヘッド支持手段2と、この磁気ヘッド
支持手段2の後端部を保持して磁気ヘッドを磁気ディス
クDの平面方向に沿って移動を付勢するポジショナ3と
を備え、磁気ディスク装置Jに装備された磁気ヘッド位
置決め機構10を示している。
【0056】さらに、磁気ヘッド支持手段2の側端部
に,当該側端部との接触平面に対して円滑に摺動を生じ
させる滑動構造部としてのフランジ25を設けている。
【0057】そして、上記磁気ヘッド位置決め機構10
には、磁気ヘッド支持手段2の所定の作動停止位置近傍
に、当該磁気ヘッド支持手段2の作動停止位置への移動
により,フランジ25と当接且つ摺動し,スライダ12
を磁気ディスクD側に接触させる方向に磁気ヘッド支持
手段2を案内し且つ接触状態を維持するガイド部材4が
装備されている。
【0058】ここで、上記磁気ヘッド支持手段10が装
備される磁気ディスク装置Jには、固定軸D1に対して
回転自在のスペーサリングD2の外周面上に一定の間隔
で複数の磁気ディスクDが装備されており、これら複数
の磁気ディスクDは、スペーサリングD2を介して図示
しない駆動手段により同時に回転が付勢される。
【0059】この磁気ディスクDは、円板状であると共
に、その両面に記録面が形成されている。この記録面
は、図1に示すように,その大部分はデータ領域Z1と
なっているが、残りの一部分であるデータ領域の半径方
向内側部分がCSS領域Z2となっている。即ち、磁気
ディスク装置Jの作動中は、データ領域Z1に磁気ヘッ
ド11による記録再生が行われ、作動停止時には、CS
S領域Z2に磁気ヘッド11が接触した状態で退避(リ
トラクト)する。
【0060】なお、上述した磁気ヘッド支持手段2の作
動停止位置とは、磁気ディスク装置Jの作動停止によ
り、保持された磁気ヘッド11がCSS領域Z2に退避
した場合における磁気ヘッド支持手段2の位置をいう
(図1の二点鎖線部)。
【0061】また、磁気ディスクDが複数装備されてい
ることにより、上記磁気ヘッド位置決め機構10では、
磁気ヘッド11が磁気ディスクDの記録面と同数(磁気
ディスクDの装備数の二倍)装備され、これに伴ってス
ライダ12及び磁気ヘッド支持手段2も磁気ヘッド11
と同数装備されている。
【0062】なお、図1中符号Kは、磁気ディスク装置
Jの筺体であり、上記磁気ヘッド位置決め機構10及び
その他の構成は全てこの筺体Kの内部に配設されてい
る。
【0063】以下、各部を詳説する。まず、スライダ1
2は、磁気ディスク装置Jに設けられた図示しない駆動
手段によりスペーサリングD2を介して高速回転させら
れた磁気ディスクDから生じる空気粘性流により数十n
mの微小隙間で当該スライダ12を浮揚させるABS
(Air Bearing Surface)面を先端
部に有しており、後端部に磁気ヘッド11が装備されて
いる。
【0064】磁気ヘッド支持手段2は、インライン型
(磁気ヘッド支持手段2全体の長手方向とスライダ12
の長手方向とを一致させて配置する磁気ヘッド支持手
段)を採用しており、全体の形状としては、長手の平板
状に形成されている。
【0065】図2に示すように、磁気ヘッド支持手段2
の一方の端部(先端部)側には、スライダ12を磁気デ
ィスクDの記録面と対向する側の面で保持し且つ,スラ
イダ12のロール・ピッチ方向に揺動自在に保持するフ
レクシャ21が形成されている。また、他方の端部に
は、後述するポジショナ3のアーム部32の先端と接続
されるマウント22が形成され、このマウント22には
スペーサ23が装備されている。
【0066】マウント22とフレクシャ21との間は、
ロードビーム24となっている。このロードビーム24
の荷重負荷部24aは可撓性を有しており、外的負荷に
よりフレクシャ21に保持されるスライダ12を磁気デ
ィスクDから近接−離間する方向に撓むことを自在とし
ている。磁気ヘッド支持手段2がポジショナ3に装備さ
れた状態にあっては、このロードビーム24によりスラ
イダ12に磁気ディスク側への押圧力を付勢する。
【0067】ロードビーム24の荷重負荷部24aを除
く部分の両側端部(磁気ヘッド支持手段2の長手方向を
正面とした場合の側面)には、フランジ25が形成され
ている。このフランジ25は、ロードビーム24の長手
方向に沿って一様に断面U字状に形成されており(図3
参照)、かかる断面形状による凸部が磁気ディスクDと
反対方向に突出している。これらのフランジ25は、そ
の凸部が丸みを帯びているため、後述するガイド部材4
の接触傾斜面41と接触した場合に、当該接触傾斜面4
1に沿って磁気ヘッド支持手段2が円滑に送られる。ま
た、このフランジ25については、同様に機能するもの
であれば良く、例えば、その断面形状を同方向に突出す
るV字状としても良く、また或いは,ガイド部材4の接
触傾斜面41に対向する傾斜壁としても良い。
【0068】また、上述の機能を果たすためには、ロー
ドビーム24にはガイド部材4側のみにフランジ25を
設定しておけばよいことになるが、振動特性の素性を考
慮すれば左右対称に設定しておくほうが好ましい。
【0069】なお、ロードビームのフランジについて
は、従来から磁気ヘッド用の信号線チューブを保持・固
定し、且つロードビームの剛性強化を図る目的で形成さ
れているものがあり、その形状によっては、かかる従来
のフランジを流用することも可能である。
【0070】次に、ポジショナ3について説明する。こ
のポジショナ3は、ロータリーアクチュエータ方式を採
用しており、ボイスコイルモータ31を駆動源として回
動するアーム部32とから構成される。
【0071】このアーム部32は、磁気ヘッド支持手段
2が磁気ディスクDの二倍の個数装備されていることに
対応して、複数装備されている。即ち、磁気ディスクD
の固定軸D1の配設方向と平行に複数のアーム部32が
並列され、最上位と最下位のアーム部32のみが一機の
磁気ヘッド支持手段2を保持し、それら以外のアーム部
32については、磁気ヘッド支持手段2を二機ずつ保持
する。このため、ポジショナ3では、アーム部32を、
磁気ディスクDの装備数よりも一つ多く装備しており、
これら複数のアーム部32は、ボイスコイルモータ31
側で一体的に連結され、磁気ディスク装置Jの作動時に
は、全てのアーム部32に同時且つ同方向に同角度で回
動動作が付勢される。
【0072】最上位と最下位のアーム部32に保持され
た磁気ヘッド支持手段2は、それぞれ最上位の磁気ディ
スクDの上側の記録面と最下位の磁気ディスクDの下側
の記録面とに対応し、他のアーム部32に保持された対
となる磁気ヘッド支持手段2は、各磁気ディスクDの隙
間に介挿され、互いに向かい合う二つの磁気ディスクの
各記録面に対応する。
【0073】次に、ガイド部材4について説明する。こ
のガイド部材4は、磁気ヘッド支持手段2を磁気ディス
クD側に案内する機能を有するため、基本的に一つの磁
気ヘッド支持手段2に対して一つのガイド部材4が個別
に対応する方が、組み込み精度上有利であるが、高密度
実装を考慮する場合、各磁気ディスクDの装備間隔をよ
り狭くするためにも、一つのアーム部32に同時に実装
されている二つの磁気ヘッド支持手段2につき一つのガ
イド部材4で対応するようになっている(最上位及び最
下位の各ガイド部材4については個別に対応してい
る)。即ち、ガイド部材4は、アーム部32と同数装備
されており、また、アーム部32と同様にして固定軸D
1の配設方向と平行に複数が並列され、全てが同方向を
向いて固定装備されている。この点については、ガイド
部材4の形態を説明した後に詳説する。
【0074】ガイド部材4は、その平面方向を磁気ディ
スクDの記録面とほぼ平行状態で装備された平板状部材
であり、図1に示すように、磁気ヘッド支持手段2及び
ポジショナ3に併設されている。このガイド部材4は、
一方の端部を磁気ディスクDの外側で筺体Kに固定装備
され,他方の端部(先端部)が磁気ディスクDの中心側
に向かって延設されている。そして、この延設された先
端部は、磁気ヘッド支持手段の2の回動によりフランジ
25と当接する位置となるように予め位置決めされてい
る。
【0075】また、ガイド部材4は、全体的には、その
長手方向が磁気ディスクDの一半径方向に沿うように配
設されている。さらに詳説すると、ガイド部材4の固定
端側が、作動停止位置にある磁気ヘッド支持手段2及び
アーム部32の長手方向とほぼ平行な方向を向いてお
り、一方その先端部側は、磁気ヘッド支持手段2よりも
磁気ディスクDの半径方向について内側に位置すると共
に磁気ディスクDの半径方向内側から外側に向かう方向
に幾分湾曲している。このため、図3に示すように、磁
気ヘッド支持手段2が作動停止位置に向かって磁気ディ
スクDのデータ領域Z1からCSS領域Z2に退避して
きたときに、当該ガイド部材4の先端部と磁気ヘッド支
持手段2のフランジ25とが接触する位置関係にある。
【0076】ガイド部材4の先端部には、当該ガイド部
材4の磁気ディスクDとの対向面に案内する傾斜面41
が形成されているため、図3(A)に示すように退避す
る磁気ヘッド支持手段2がガイド部材4に接近すると、
フランジ25の凸部先端が当該接触傾斜面41に接触し
(図3(B))、この接触傾斜面41に沿って移動して
ガイド部材4と磁気ディスクDとの間に滑り込む(図3
(C))。
【0077】このとき、ガイド部材4の磁気ディスクD
との対向面は、対応する磁気ディスクDの記録面からの
距離が,スライダ12を含む磁気ヘッド支持手段2の厚
さ(後述するHGA高さとフランジ高さとの合計)と同
一に設定されている。
【0078】このため、磁気ヘッド支持手段2は、スラ
イダ12が磁気ディスクDの記録面上のCSS領域Z2
に接触した状態となり、その背後には、隙間のない状態
でガイド部材4が位置しているため、磁気ヘッド支持手
段2はスライダが磁気ディスクから離間する方向に移動
することが防止され接触状態が維持される。
【0079】かかる状態を維持したまま当該磁気ヘッド
支持手段2は回動が停止されるため、磁気ヘッド位置決
め機構の作動が停止した状態において、磁気ヘッド支持
手段2及びスライダ12は、ガイド部材4と磁気ディス
クDとの間で隙間なく介挿された状態となり、外部から
の衝撃に対してもスライダ12の跳ね上がりが有効に防
止され、耐衝撃性が向上する。
【0080】なお、ガイド部材4と磁気ディスクDとの
間の距離は、スライダ12を含む磁気ヘッド支持手段2
の厚さよりも幾分狭く設定しても良い。この場合、ガイ
ド部材4の弾性により、磁気ヘッド支持手段2は、スラ
イダ12が磁気ディスクに当接する方向に押圧力を受
け、上記と同様に、スライダ12の跳ね上がりは有効に
防止される。
【0081】また、この第1の実施形態では、図1に示
すように、ガイド部材4の中間部を中空にしているが、
特にこれに限定するものではなく、中実でもラーメン構
造でも良い。要は、複数磁気ディスク間に装備される場
合に、ガイド部材4はその板厚に制限が加えられるた
め、高速の空気流れに曝されたときに励起振動を起こさ
ないようにガイド部材4の剛性を確保し、かつ筐体への
固定を強固にできていれば良い。
【0082】ところで、前述したように、最上位と最下
位を除く各ガイド部材4は、対となる二つの磁気ヘッド
支持手段2に同時に対応する必要がある。このため、上
述した接触傾斜面41は、その両面に形成されており、
図3に示すように、その先端形状が楔型となっている。
かかる形状の場合、図4に示すように、磁気ディスク装
置Jの駆動時において,通常各磁気ヘッド支持手段2に
装備されたスライダ12は、各磁気ディスクDから浮上
した状態にあるが、これら磁気ヘッド支持手段2が退避
を開始すると、当該各磁気ヘッド支持手段2の間にガイ
ド部材4が入り込むようにして(実際はガイド部材4は
固定されている)各磁気ヘッド支持手段2のスライダ1
2側の相互の間隔を押し開き、各磁気ヘッド支持手段2
に装備されたスライダ12は、対応するそれぞれの磁気
ディスクDの記録面に押圧接触が付勢される。
【0083】このように、一つのガイド部材4を対とな
る二つの磁気ヘッド支持手段2に同時に対応させること
により、ガイド部材4の二つ分の占有スペースが不要と
なり、このため、各磁気ディスクDの相互間隔を広げる
ことなく配設でき、磁気ヘッド位置決め機構10の小型
化を図ることが可能である。
【0084】ここで、ガイド部材4の接触傾斜面41の
具体的な寸法の設定条件について説明する。この接触傾
斜面41の傾斜角は、ガイド部材4の板厚とCSS領域
Z2のトラック距離(磁気ディスクDの半径方向の幅)
により決定される。
【0085】例えば、各磁気ディスクDの装備間隔が3
[mm]の装置にHGA高さ(Head Gimbal
Assembly:磁気ヘッド支持手段2のロードビ
ーム24の上面からスライダの下面までの高さ)0.4
52[mm](これらの内訳:Z−Height(ロー
ドビーム24の上面からフレクシャ21の下面までの高
さ)=0.152[mm],30%スライダの高さ
(0.3[mm])の場合)の磁気ヘッド支持手段2を
上下に2枚組み込む場合、フランジ高さを0.32[m
m]とすると、スライダ12を装備した磁気ヘッド支持
手段2の全体的な高さは0.772[mm]となり、各
磁気ヘッド支持手段2のフランジ25の凸部上端の相互
間隔は1.456[mm]となる。
【0086】従って、CSS領域Z2のトラック距離を
仮に5[mm]とすると、ガイド部材4の接触傾斜面4
1の水平方向の長さをこれと等しく設定し、さらにガイ
ド部材4全体の板厚を1.456[mm]、ガイド部材
4の先端部の各接触傾斜面41を除く板厚を0.5[m
m]としたとき、ガイド部材4の先端部の接触傾斜面4
1の傾斜角度は5.16[deg]となる。
【0087】この場合、磁気ヘッド支持手段2はCSS
領域Z2においてガイド部材4に接触しているだけなの
で、装置停止時における磁気ディスクに対するスライダ
12の接触押圧力は0[gf]である(ロードビーム2
4の設計押圧力を0[gf]としたとき)。
【0088】ロードビーム24の媒体垂直方向のバネレ
ートを1.837[kgf/m]とすると、スライダ1
2に1[gf]の媒体押圧力を与えたい場合には、ガイ
ド部材4がロードビーム24の真ん中に当たるとして
0.272[mm]の変位を与えればよいからガイド部
材4の板厚は1.456[mm]から2[mm]に増や
せば良い。
【0089】ただ、外部衝撃によるスライダ12の跳躍
を防止する目的を考慮すれば、装置停止時におけるスラ
イダ12の磁気ディスクDに対する押圧力は0[gf]
(ガイド部材4の板厚=1.456[mm])にしてお
いても十分である。これは、従来の磁気ヘッド位置決め
機構のロードビームによる負荷荷重よりも小さい値では
あるが、磁気ヘッド支持手段2の背後(磁気ディスクと
の対向面との反対側の面側)には、ガイド部材4が隙間
のない状態で接近しているため、スライダ12の跳躍は
防止される。即ち、この場合、ガイド部材4はスライダ
12をロックしておくための留め具として機能すること
になる。
【0090】以上のように、この第1の実施形態では、
フランジ25に当接して磁気ヘッド支持手段2を磁気デ
ィスクD側に案内すると共にスライダ12の磁気ディス
クとの接触状態を維持するガイド部材4を装備している
ため、磁気ヘッド位置決め機構10の作動停止時におい
て、スライダ12による磁気ディスクからの跳ね上がり
が有効に防止され、装置の耐衝撃性の向上を図ることが
可能となる。
【0091】また、磁気ヘッド支持手段2の側端部に滑
動構造部としてのフランジ25を装備したため、かかる
フランジ25の周面がガイド部材4と接触することによ
り、当該フランジ25とガイド部材4との間の接触摩擦
が軽減され、速やかに摺動を生じ、磁気ヘッド支持手段
2を作動停止位置に円滑に移動させることが可能であ
る。
【0092】さらに、ガイド部材4の先端部に、接触傾
斜面41を設けたため、かかる接触傾斜面41に接触す
る磁気ヘッド支持手段2のフランジ25は、速やかに摺
動を生じ、磁気ヘッド支持手段2をより円滑に作動停止
位置に案内することが可能である。
【0093】なお、この第1の実施形態では、浮上型の
スライダ12を例に採って説明したが、特に浮上型のス
ライダに限定されるものではなく、例えば、コンタクト
スライダ,ニアコンタクトスライダを備えた磁気ヘッド
位置決め機構についても同様の効果を得ることが可能で
ある。但し、コンタクトスライダについては、磁気ディ
スクと接触状態にあるため、ガイド部材4の接触傾斜面
41に沿って磁気ディスク側に移動するという作用が生
じることはないが、いずれにしても、磁気ヘッド支持手
段の作動停止位置において、隙間なく背後にガイドレー
ルが位置しているため、スライダの跳ね上がりは防止さ
れる。
【0094】また、ガイド部材4の先端部の構造につい
ては、接触傾斜面41に代わり後述するガイド部材4
A,4BのようにRを付ける形状としても良い。
【0095】図5は、ガイド部材の他の例を示してい
る。このガイド部材4Aは、リング状に形成され、固定
軸D1周りのスペーサリングD2の外周面上において、
各磁気ディスクD間に装備される(最上位及び最下位の
磁気ディスクDについては、その上側及びその下側にも
装備される)。
【0096】このガイド部材4Aは、スペーサリングD
2に固定装備されるリング状の本体42Aと、この本体
42Aから半径方向外側に一様に突出した鍔状の接触部
43Aとから構成される。
【0097】本体42Aは、各磁気ディスクDの配設間
隔よりも狭い幅に設定されると共に,その外周部の半径
は、磁気ディスクDのCSS領域Z2の最も内側部分の
半径よりも小さく設定されている。
【0098】一方、接触部43Aは、平板状に形成さ
れ、その両面は、いずれも、対向する磁気ディスクDの
記録面からの距離が、前述したガイド部材4と磁気ディ
スクDとの距離に等しく設定されている。また、その外
側部分の半径が磁気ディスクDのCSS領域Z2の最も
外側部分の半径にほぼ等しく設定されている。
【0099】さらに、接触部43Aは、磁気ヘッド支持
手段2のフランジ25が接触するため、当該接触部43
Aの周端部は、R(曲面)が付けられている。このRに
代わり、前述のガイド部材4のように、接触部43Aの
周端部に一様に接触傾斜面を形成しても良いが、いずれ
にしても同様に、磁気ヘッド支持手段2を円滑に磁気デ
ィスクD側に案内することが可能である。
【0100】なお、このガイド部材4Aは、スペーサリ
ングD2と共に回転し、かかる回転状態でフランジ25
と接触することを考慮し、接触時に磨耗粉などがでない
ように、ガイド部材4Aの材質も耐磨耗性に優れた滑り
やすい樹脂を採用することが望ましい。
【0101】上述のガイド部材4Aによって、磁気ヘッ
ド支持手段2がCSS領域Z2に退避する場合に、ガイ
ド部材4Aの接触部43AのRが形成された部分にフラ
ンジ25が当接し、Rの曲面に沿って磁気ヘッド支持手
段2は磁気ディスクD側に案内される。これにより、ス
ライダ12は磁気ディスクDと接触し且つガイド部材4
Aの接触部43Aが磁気ヘッド支持手段2の背後に隙間
なく位置することによりスライダ12の跳ね上がりが防
止され、耐衝撃性の向上を図ることが可能となる。
【0102】さらに、このリング状のガイド部材4A
は、ガイド部材4のように一端部で支持される構造では
ないため、磁気ディスク回りの空気流れにより励起され
る機械振動が生じ難く、また、スペーサリングD2周り
の風損が防止される等の利点を有している。
【0103】また、このリング状のガイド部材4Aは、
スペーサリングD2に後付けが可能なため、従来ある磁
気ヘッド位置決め機構に容易に適用することができ、生
産性がよいという利点を有している。なお、このガイド
部材4Aと同様の鍔状の接触部43Aをスペーサリング
D2に直接設ける構成としても良い。
【0104】図6は、ガイド部材のさらに他の例を示し
ている。このガイド部材4Bは、磁気ディスクDの記録
面上のCSS領域Z2を磁気ディスクDの半径方向にお
ける最外部に,データ領域Z1をその内側に設定した場
合に適用される(なおこのとき、CSS領域の変更に合
わせてトラックジオメトリその他を変更する必要があ
る)。
【0105】即ち、ガイド部材4Bは、前述したガイド
部材4とほぼ同形状である長手の平板状部材であり、磁
気ヘッド支持手段2及びポジショナ3に対して磁気ディ
スクDの半径方向の外側に位置しているため、その先端
部が,ガイド部材4と反対方向に湾曲している。ガイド
部材4Bの固定端部側は磁気ディスクDの外側で固定装
備され、全体的には磁気ヘッド支持手段2にほぼ沿った
方向に延設され、その先端側が磁気ディスクDの半径方
向に沿うように湾曲している。
【0106】さらに、ガイド部材4Bの先端部は、磁気
ディスクDのCSS領域Z2の最も内側部分近くまで延
設されており、また、磁気ヘッド支持手段2のフランジ
25との接触時において円滑に摺動を生じさせるため
に、当該先端部にはRが形成されている。このRについ
ては、ガイド部材4と同様に接触傾斜面41を設ける構
成としても良い。また、ガイド部材4Bの板厚及び両面
のそれぞれに対向する磁気ディスクDの記録面からの距
離については、ガイド部材4と同様に設定されている。
【0107】また、このガイド部材4Bは、複数の磁気
ディスクDの配設方向に沿って当該各磁気ディスクDの
各記録面に対応すべく、前述した各ガイド部材4,4A
と同様の個体数および配列で装備されている。
【0108】かかるガイド部材4Bは、磁気ヘッド支持
手段2がCSS領域Z2に退避してくると、そのR部分
と当該磁気ヘッド支持手段2のフランジ25とが接触
し、磁気ヘッド支持手段2を磁気ディスクDの記録面側
に案内する。そして、磁気ヘッド支持手段2は、スライ
ダ12を磁気ディスクDに当接させた状態で回動を停止
し、磁気ヘッド支持手段2の背後には、隙間のない状態
でガイド部材が位置しているため、磁気ヘッド位置決め
機構の停止状態にあっても、スライダの跳ね上がりは有
効に防止される。
【0109】このように、上記ガイド部材4Bは、前述
のガイド部材4と同様の効果を有すると共に、磁気ディ
スクDの外側から中心部近傍にまで延設する必要がない
ため、ガイド部材4よりも小型化され、これによって、
磁気ディスク回りの空気流れにより励起される機械振動
が生じ難く、また、磁気ディスクD周りの風損が防止さ
れる等の利点を有している。
【0110】(第2の実施形態)本発明の第2の実施形
態を図7乃至図13に基づいて説明する。この第2の実
施形態では、前述した第1の実施形態と同様の部分につ
いては同一の符号を付して重複する説明は省略するもの
とする。
【0111】この第2の実施形態では、磁気ヘッド支持
手段2の滑動構造部をフランジ25に代えて丸棒状の梁
部材25Cとした点に特徴を有している。即ち、図8に
示すように、磁気ヘッド支持手段2Cのロードビーム2
4の両側端部に沿って直線状且つ丸棒状の梁部材25C
がそれぞれ装備されている。かかる梁部材25Cは、磁
気ヘッド支持手段の側端部の二箇所に突設された小フラ
ンジ26Cにより、その両端部を固定状態で保持されて
いる。この小フランジ26Cは、前述のフランジ25に
比べて磁気ヘッド支持手段の長手方向における幅が充分
に小さく、また、断面U字状であるがその凸部がフラン
ジ25と逆方向を向いている。即ち、梁部材25Cは、
二つの小フランジ26Cに載置された状態で保持されて
いる。
【0112】また、保持された梁部材25Cは、ロード
ビーム24の平面上からフランジ25と同距離だけ突出
している。即ち、この第2の実施形態に示す磁気ヘッド
支持手段2Cは、スライダ12を含む全体の厚さが、磁
気ヘッド支持手段2(スライダ12含む)全体の厚さと
等しく設定されている。
【0113】上記梁部材25Cは、フランジ25に代わ
ってガイド部材4に当接するため、少なくともその接触
時に磁気ヘッド支持手段2C全体をガイド部材4に沿っ
て移動させることができる程度の剛性は備えている。ま
た、磁気ヘッド支持手段2C全体の軽量化の観点から、
中空の円柱パイプを梁部材25Cとすることが望ましい
が、生産性等を優先して入手困難な場合には中実の丸棒
でも良い。
【0114】また、この第2の実施形態では、梁部材2
5Cの直径は0.3[mm]程度に設定する。しかし、
特にこの値に限定するものではなく、各磁気ディスクD
の隙間距離とガイド部材4の板厚との兼ね合い等を考慮
して決定して良い。
【0115】上記第2の実施形態に示す磁気ヘッド位置
決め機構10Cの動作を図9に基づいて説明する。ま
ず、図9(A)に示すように、磁気ヘッド支持手段2C
がCSS領域Z2に退避する。すると、磁気ヘッド支持
手段2Cの梁部材25Cは、ガイド部材4に当接し(図
9(B))、接触傾斜面41に対して梁部材25Cが摺
動し、スライダ12が磁気ディスクD側に近接する方向
に移動しつつさらに作動停止位置に移動する。磁気ヘッ
ド支持手段2Cはさらに移動することによりスライダ1
2が磁気ディスクDの記録面に当接し(図9(C))、
作動停止位置で磁気ヘッド支持手段2Cの回動が停止す
る。
【0116】磁気ヘッド支持手段2Cは、回動を停止し
た後には、スライダ12が磁気ディスクDに当接し、且
つその背後側では梁部材25Cがガイド部材4と当接状
態にあるため、磁気ヘッド位置決め機構10Cの停止後
においては、スライダ12の跳ね上がりが有効に防止さ
れる。
【0117】上述のように、この第2の実施形態では、
滑動構造部を梁部材25Cとすることにより前述した第
1の実施形態と同様の効果を得ることが可能である。そ
して、前述の効果に加えて、滑動構造部を丸棒状の梁部
材25Cとすることにより、磁気ヘッド支持手段2Cの
振動特性の向上を図ることが可能である。このとき、梁
部材25Cの材質としては、アルミニウムのような軽合
金を用いると振動特性上より有利である。
【0118】例えば、梁部材25Cの材質をロードビー
ム24と同じステンレス鋼とした場合でも、フランジ2
5を滑動構造部とする場合よりも、シーク方向(磁気デ
ィスクの半径方向)の主共振は272[Hz]程度高く
することができるが、梁部材25Cの材質をアルミニウ
ムの円柱梁を用いた場合には、フランジ25を滑動構造
部とする場合よりも500[Hz]前後まで主共振が上
昇するため、より振動特性が改善される(但し、上記値
は計算に基づく値である)。
【0119】また、梁部材25Cはロードビーム24と
一体ではないため、その素材を個別に選定できるという
利点を有している。かかる利点を生かすべく、磨耗粉が
生じ難く且つ摩擦係数の小さい樹脂製材料を梁部材25
Cとしてもよい。
【0120】また、梁部材25Cは、ロードビーム24
と一体ではないため、その交換が容易であり、例えば、
梁部材25Cを外径を小さいものと交換することによ
り、磁気ヘッド支持手段2C全体の厚さを小さくするこ
とが容易であり、これにより複数の磁気ディスクDを狭
い間隔で配設した磁気ディスク装置にも容易に対応させ
ることが可能である。
【0121】なお、上記梁部材25Cは、荷重負荷部2
4aからフレクシャ21の手前までしか設定していない
が、磁気ヘッド支持手段2全体の剛性強化を図る場合に
はスライダ12側先端部まで延長して固定しても良い。
また、単にガイド部材4との接触,摺動のみを目的とし
て梁部材25Cを装備するとするならば、ガイド部材4
の設置側の側端部にのみ装備する構成としても良い。但
し、磁気ヘッド支持手段2Cの振動特性の素性を考慮し
た場合には、この第2の実施形態に示すように、磁気ヘ
ッド支持手段2Cの両側端部に左右対称に設定すること
が望ましい。
【0122】ここで、図10〜図13(D)の各図に、
梁部材の他の形態の例を示す。
【0123】まず、図10は、梁部材25Dをガイド部
材と接触する位置で当該ガイド部材側に円弧状に張り出
す構成としている。かかる形状とすることにより、ガイ
ド部材が、充分にガイド・ストローク(ガイド部材に沿
って梁部材25Dを滑らせ磁気ヘッド支持手段2Dを案
内させる行程)を取れないような場合に効果を発揮す
る。例えば、前述したリング状のガイド部材4Aの場合
に好適である。また同時に、後述する第3の実施形態に
おけるHGA組み込み工程においても作業性の向上を図
ることができる。
【0124】図11では、磁気ヘッド支持手段2Eの両
側端部のみではなく先端部分にまで延設し、これらを一
様に連続した一つの梁部材25Eにより構成した例を示
している。梁部材25Eは、前述の梁部材25Cと同様
の丸棒状の断面形状であり、全体的には略コ字状に形成
されている。
【0125】これにより磁気ヘッド支持手段2Eは、荷
重負荷部24aから固定端部側を除いた他の部分を、梁
部材25Eで補強され、飛躍的な剛性強化を図ることが
できる。
【0126】図12(A)は、梁部材25Cを保持する
二つの小フランジ26Cの間部分について内側に凹状に
切り欠きが設けられたロードビーム24Fを有する磁気
ヘッド支持手段2Fを示しており、また梁部材25C
は、図12(B)に示すように、ロードビーム24Fの
水平面よりスライダ12側に配置されている。
【0127】これは、各磁気ディスクDの間隔が狭いた
めに、磁気ヘッド支持手段2Fが要求されるような場合
において用いられる(従来の磁気ヘッド支持手段では、
このような場合断面U字状のフランジをスライダ側へ向
けて折り曲げるフルリバース・タイプを利用してい
た)。
【0128】かかる間隔の狭い磁気ディスク間への適用
を考える場合、効率的なスペース利用の観点からガイド
部材4は、ロードビーム24の水平面にかかる位置に設
置せざるを得ないため、梁部材25と当接した後にガイ
ド部材4がロードビーム24の側端部に当たらないよう
にするには、前述の図10に示す梁部材25Dのように
外側に張り出す構造とするか、本実施例のようにロード
ビーム24の内側を一部切除しておく必要が生じる。
【0129】図13は、フレクシャ21からマウント2
2まで一様に延設された梁部材25Gを装備した磁気ヘ
ッド支持手段2Gを示している。
【0130】この磁気ヘッド支持手段2Gの場合、装置
動作時(スライダ浮上時)のスライダ12が受ける押圧
荷重は0[gf]となるように設計されていることを前
提としている。このため、ロードビーム24は(バネレ
ートが極端に高くなるため)スライダ12が磁気ディス
クに近接する方向にほとんど変位しないので、スライダ
12が磁気ヘッド支持手段2Gを介してCSS領域Z2
にリトラクト(退避)してきたときには、ガイド部材4
は磁気ヘッド支持手段2Gを磁気ディスクD側にロック
するだけの留め具として機能する。
【0131】(第3の実施形態)本発明の第3の実施形
態を図14乃至図18に基づいて説明する。この第3の
実施形態では、前述した第1の実施形態と同様の部分に
ついては同一の符号を付して重複する説明は省略するも
のとする。
【0132】この第3の実施形態では、図14に示すよ
うに、前述の磁気ヘッド位置決め機構10のガイド部材
4を他のガイド部材4Hとしてなる磁気ヘッド位置決め
機構10Hを示している。
【0133】かかるガイド部材4Hは、ガイド部材4と
同位置に固定され,同方向に向けて配設され,同一の板
厚の板状に形成され,その両面がそれぞれ対向する磁気
ディスクDの記録面からの距離が等しく設定されてい
る。また、ガイド部材4Hの平板面の垂直方向からみた
形状についても、ガイド部材4と同様に、固定端部から
先端部に近付くにつれて徐々に湾曲する形状に形成され
ている(図15)。但し、その先端部に形成されていた
接触傾斜面はなく、その代わりに先端部にはR(湾曲形
状)が形成されている。また、その個体数についてもガ
イド部材4と同様であり、最上位と最下位のものを除く
他の全てのガイド部材4Hは、各磁気ディスクDの間隙
に配設されている。
【0134】そして、このガイド部材4Hは、磁気ディ
スクの回転方向上流側となる側端部44Hに、当該上流
側から下流側へと抜ける空気用の流れ溝45Hが無数に
形成されている。かかる流れ溝45Hは、磁気ディスク
Dの記録面の垂直方向に対して傾斜した方向に沿って形
成されており、この流れ溝45Hがガイド部材4Hの長
手方向に沿って無数に並列状態で形成されることによ
り、当該ガイド部材45Hの側端部44H全体には、い
わゆるスクリューをその中心軸から半分に切断した形状
が形成されている。なお、流れ溝45Hは、図15
(B)に示す方向と反対方向に傾斜していても良い。
【0135】上述のガイド部材4Hによれば、ガイド部
材4と同様の効果を有すると共に、磁気ディスクの高速
回転時には、ガイド部材4Hの各流れ溝45Hが各磁気
ディスクDの隙間の空気流を攪拌させて磁気ディスクD
及び当該ガイド部材4Hの間の流れのよどみを解消し、
データ領域Z1に存在している塵埃(ダスト)Hを迅速
に除去することができる。このため、塵埃によるヘッド
クラッシュ等の傷害を未然に防止することができる(図
16参照)。
【0136】このとき、ガイド部材4Hの側端部44H
に設ける流れ溝45Hのピッチは、ガイド部材4Hの板
厚や空気流速などに合わせて最適化を図ることが望まし
いが、磁気ディスクDの半径方向内側は、CSS領域Z
2におけるスライダ12の摺動のため、塵埃の発生する
危険が高く、また空気流量が少ないためによどみ場が発
生しやすいため、特に、この半径方向内側における各流
れ溝45Hについては狭いピッチに設定しておくと良
い。
【0137】図17は、上述のガイド部材4Hと同様の
効果を有する他のガイド部材4Iを示している。このガ
イド部材4Iは、磁気ディスクDの回転方向上流側とな
る側端部44Iにおける断面形状が当該ガイド部材の長
手方向に沿って一様にくさび状に形成されていることを
特徴としている。そして、その他の全体的な形状及び配
置等については、ガイド部材4Hと同様に形成されてい
る。
【0138】また、図18は、上述のガイド部材4Hと
同様の効果を有するさらに他のガイド部材4Jを示して
いる。このガイド部材4Jは、磁気ディスクDの回転方
向上流側となる側端部44Jにおける断面形状がくさび
状に形成され、かかるくさびの先端方向が,当該ガイド
部材4Jの長手方向について所定の間隔ごとに交互に上
下方向に変化する形状に形成されていることを特徴とし
ている。そして、その他の全体的な形状及び配置等につ
いては、ガイド部材4Hと同様に形成されている。
【0139】上記各ガイド部材4I,4Jは、ガイド部
材4Hと同様に、ガイド部材4I又は4Jのくさび状断
面により形成される斜面が、各磁気ディスクDの隙間の
空気流を攪拌させて磁気ディスクD及び当該ガイド部材
4I又はJの間の流れのよどみを解消し、データ領域Z
1(参照図1)に存在している塵埃を迅速に除去する。
これにより、各ガイド部材4I,4Jはガイド部材4H
と同様の効果を有する。
【0140】(第4の実施形態)本発明の第4の実施形
態を図19乃至図21に基づいて説明する。この第4の
実施形態では、前述した第1の実施形態と同様の部分に
ついては同一の符号を付して重複する説明は省略するも
のとする。
【0141】この第4の実施形態では、図19に示すよ
うに、前述の磁気ヘッド位置決め機構10の構成に新た
に塵埃除去フィルタ5Kを加えた磁気ヘッド位置決め機
構10Kを示している。
【0142】この塵埃除去フィルタ5Kは、各磁気ディ
スクDの各隙間及び最上位の磁気ディスクDの上側及び
最下位の磁気ディスクDの下側でそれぞれスペーサリン
グD2の外周面上に装備されている。
【0143】さらに詳述すると、この塵埃除去フィルタ
5Kは、図21に示すようにスペーサリングD2の外周
面上の固定装備されたリング状のフィルタ部材であり、
その中心軸方向の幅は、各磁気ディスクDの隙間の距離
よりも小さく設定され、上下に位置する各磁気ディスク
Dと干渉しないように,それぞれの間にクリアランスを
有する状態で装備される。また、この塵埃除去フィルタ
5Kの外径は、磁気ヘッド支持手段2がCSS領域Z2
にリトラクト(退避)してきたときに当該磁気ヘッド支
持手段2と干渉しない大きさに設定されている。
【0144】かかる塵埃除去フィルタ5Kは、磁気ディ
スクDの回転動作中においては、当該磁気ディスクDと
共に回転する。これにより、起動・停止動作によるスラ
イダ12と磁気ディスクDとの間の摺動等によって発生
する磁気ディスクの半径方向内側領域内の塵埃Hを、磁
気ディスクDと同期して回転する塵埃除去フィルタ5K
により迅速かつ効果的に回収してヘッドクラッシュ等の
傷害を未然に防止することができる(図20:図中ガイ
ド部材4は省略している)。
【0145】(第5の実施形態)本発明の第5の実施形
態を図22乃至図24に基づいて説明する。この第5の
実施形態では、前述した第1の実施形態と同様の部分に
ついては同一の符号を付して重複する説明は省略するも
のとする。
【0146】この第5の実施形態では、図22に示すよ
うに、前述の磁気ヘッド位置決め機構10の構成に新た
に塵埃除去フィルタ5Lを加え,ガイド部材4に代えて
リング状のガイド部材4Lを装備する構成の磁気ヘッド
位置決め機構10Lを示している。
【0147】この塵埃除去フィルタ5Lは、各磁気ディ
スクDの各隙間及び最上位の磁気ディスクDの上側及び
最下位の磁気ディスクDの下側でそれぞれスペーサリン
グD2の外周面上に装備されている。
【0148】さらに詳述すると、この塵埃除去フィルタ
5Lは、図24に示すようにスペーサリングD2の外周
面上にその中心軸方向に並んで二つ固定装備されてお
り、これら塵埃除去フィルタ5Lの外径は、磁気ヘッド
支持手段2がCSS領域Z2にリトラクト(退避)して
きたときに当該磁気ヘッド支持手段2と干渉しない大き
さに設定されている。
【0149】ガイド部材4Lは、各塵埃除去フィルタ5
Lの間に挟まれた状態でスペーサリングD2の外周面上
に装備され、リング状且つ平板状に形成されている。こ
のガイド部材4L及びその上下に位置する各塵埃除去フ
ィルタ5L全体の中心軸方向の幅は、各磁気ディスクD
の隙間の距離よりも小さく設定され、上下に位置する各
磁気ディスクDと干渉しないように,各塵埃除去フィル
タ5Lと各磁気ディスクDとの間にクリアランスを有す
る状態で装備される。
【0150】そして、ガイド部材4Lの両面は、いずれ
も、対向する磁気ディスクDの記録面からの距離が、第
1の実施形態のガイド部材4と磁気ディスクDとの距離
に等しく設定されている。また、その外側部分の半径が
磁気ディスクDのCSS領域Z2の最も外側部分の半径
にほぼ等しく設定されている。
【0151】さらに、ガイド部材4Lは、磁気ヘッド支
持手段2のフランジ25が接触するため、当該ガイド部
材4Lの周端部は、R(曲面)が付けられているが、こ
のRに代えてガイド部材4のように、ガイド部材4Lの
周端部に一様に接触傾斜面を形成しても良い。
【0152】上記塵埃除去フィルタ5L及びガイド部材
4Lは、磁気ディスクDの回転動作中においては、当該
磁気ディスクDと共に回転する。これにより、起動・停
止動作によるスライダ12と磁気ディスクDとの間の摺
動等によって発生する磁気ディスクの半径方向内側領域
内の塵埃Hを、磁気ディスクDと同期して回転する塵埃
除去フィルタ5Kにより迅速かつ効果的に回収してヘッ
ドクラッシュ等の傷害を未然に防止することができる
(図23)。
【0153】また、ガイド部材4Lによって、磁気ヘッ
ド支持手段2の退避時に磁気ディスクD側に案内し、ス
ライダ12を磁気ディスクDに接触させると共にその反
対側をガイド部材4Lに接触させ、これによりスライダ
12の跳ね上がりを防止する。
【0154】(第6の実施形態)本発明の第6の実施形
態を図25乃至図27に基づいて説明する。この第6の
実施形態では、前述した第2の実施形態と同様の部分に
ついては同一の符号を付して重複する説明は省略するも
のとする。
【0155】この第6の実施形態では、磁気ヘッド位置
決め機構10Cを磁気ディスク装置Jに組み込む際に用
いられ、同一のアーム部32に装備された二つの磁気ヘ
ッド支持手段2Cを、対応する二つの磁気ディスクDの
隙間に介挿させる磁気ヘッド位置決め機構挿入装置60
を示している。
【0156】この磁気ヘッド位置決め機構挿入装置60
は、各磁気ヘッド支持手段2の梁部材25Cが,同時に
挿入される断面略コ字状の開口部61を有すると共に、
かかる挿入により,これら各磁気ヘッド支持部2を同時
に各磁気ディスクDの隙間に少なくとも自在に介挿でき
る距離まで互いに近接させた状態で保持する保持部材6
と、この保持部材6の開口部61に各磁気ヘッド支持手
段2が挿入される方向(各磁気ディスクDの所定の半径
方向)に沿って前進又は後退を自在として当該保持部材
6に併設されると共に、その前進移動によって保持部材
6に保持された各磁気ヘッド支持手段2の梁部材25C
に個別に当接する二つの接触平面71,71から成る開
口部72をその前進方向先端側に有する押し込み部材7
と、この押し込み部材7を前進又は後退させる移動力を
付勢する移動付勢手段(図示略)とを備えている。
【0157】上記各部を詳説すると、まず、保持部材6
は、その先端部に断面コ字状の開口部61を備え、磁気
ヘッド位置決め機構挿入装置60の使用の際には、かか
る開口部61の各梁部材25Cが当接する各面が磁気デ
ィスクDの記録面と平行になるように且つ開口部61の
開口端が各磁気ディスクDの周端部と対向するように当
該保持部材6が配設される。
【0158】一方、押し込み部材7は、保持部材6の近
傍に配設されると共に、予め当該押し込み部材7が保持
部材6の後方(保持部材6の開口側を前方とした場合)
に位置するように配設される(図27(A))。かかる
位置において、押し込み部材7が前進又は後退すると、
上述した磁気ディスクDの所定の半径方向に沿って移動
することとなる。
【0159】かかる押し込み部材7は、そ全体の厚さ
を、保持部材6が各磁気ヘッド支持手段2を保持する方
向(図27における上下方向)について、各磁気ディス
クDの隙間よりも狭く設定される。そして、当該押し込
み部材7の開口部72の内側の幅を、保持部材6の開口
部61の内側の幅よりも広く設定されている。
【0160】また、押し込み部材7の開口部72の二つ
の接触平面71,71が、当該押し込み部材7の後退方
向(図27における右側)に向かうに従って互いに狭小
となる方向に相互が傾斜している。このため、押し込み
部材7の開口部は、その断面形状が図示の如くV字状と
なっている。
【0161】また、上記保持部材6及び押し込み部材7
は、いずれも、図25に示すように、梁部材25CのS
−S線がかかる位置の近傍で保持又は接触する。図26
に示す各端面図のように、かかる位置で保持又は接触す
ることにより、小フランジ26Cが保持部材6及び押し
込み部材7に接触することを防止するためである。
【0162】上述した磁気ヘッド位置決め機構挿入装置
60の動作を説明すると、予め保持部材6に、各磁気ヘ
ッド支持手段2Cの梁部材25Cを同時に挿入させ、当
該各磁気ヘッド支持手段2を互いに近接させた状態で保
持させる。かかる状態で、保持部材6の背後から押し込
み部材7をその開口部72を進行方向に向けた状態で移
動付勢手段により前進させる(図27(A))。
【0163】そして、押し込み部材7の開口部72内側
に各梁部材25Cが同時に入り込み、各接触平面71,
71に当接する。押し込み部材7は、各磁気ディスクD
の隙間に向かってそのまま前進を継続し、これによっ
て、各梁部材25Cは、各接触平面71,71に沿って
押し込み部材7の進行方向と反対方向(後退方向)に摺
動を生じ、これにより各磁気ヘッド支持手段2Cは、さ
らに近接状態となる(図27(B))。このため、各磁
気ヘッド支持手段2Cは、保持部材6から開放される。
【0164】さらに、押し込み部材7は前進を続け、各
磁気ヘッド支持手段2Cは近接状態を維持したまま、各
磁気ディスクDの隙間に侵入する。このとき、当該各磁
気ヘッド支持手段2Cは、さらなる近接状態を維持され
ているため、各スライダ12が各磁気ディスクDの記録
面に接触することはない。そして、各磁気ヘッド支持手
段2Cが磁気ディスクDの所定の位置まで押し込まれる
と、押し込み部材7は、後退を開始する。かかる後退時
においては、各磁気ヘッド支持手段2Cは、接触平面に
沿って各梁部材25Cが押し込み部材7の後退方向と反
対方向に摺動を生じ、これにより押し込み部材7による
近接維持状態から開放されて相互の間隔が自らの弾性に
より広がってゆく。そして、各磁気ヘッド支持手段2C
は、装備されたスライダ12がそれぞれ対応する磁気デ
ィスクDの記録面に当接し、その場に取り残され、組込
み作業が完了する(図27(C))。
【0165】上述の磁気ヘッド位置決め機構挿入装置6
0によれば、押し込み部材7の各磁気ディスクの隙間に
向かう移動により、各磁気ヘッド支持手段は梁部材を介
して同方向への移動力と、互いに近接する方向への移動
力とが同時に付勢され、各磁気ディスクの隙間に挿入さ
せることが可能となる。
【0166】これにより、各磁気ヘッド支持手段をその
上下方向から挟み込むようにして撓みを規制する必要が
なく、即ち、各磁気ヘッド支持手段と各磁気ディスクと
の間に撓みを規制するための何らかの器具等の手段を介
挿させる必要がないため、各磁気ディスクの隙間が狭い
場合でも、磁気ヘッド支持手段の挿入を容易且つ円滑に
行うことが可能となる。
【0167】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、滑動構造部に
当接して磁気ヘッド支持手段を磁気ディスク側に案内す
ると共にスライダの磁気ディスクとの接触状態を維持す
るガイド部材を装備しているため、例え、ロードスプリ
ングの軽荷重化が図られている磁気ヘッド支持手段であ
っても、その作動停止時において、スライダによる磁気
ディスクからの跳ね上がりが有効に防止され、装置の耐
衝撃性の向上を図ることが可能となる。
【0168】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明と同様の効果を有すると共に、磁気ヘッド支持手段
の側端部に滑動構造部としてのフランジを装備したた
め、かかるフランジの周面がガイド部材と接触すること
により、当該フランジとガイド部材との間の接触摩擦が
軽減され、速やかに摺動を生じ、磁気ヘッド支持手段を
作動停止位置に円滑に移動させることが可能である。
【0169】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
発明と同様の効果を有すると共に、磁気ヘッド支持手段
の振動特性の向上を図ることが可能である。即ち、磁気
ヘッドのシーク方向について、主共振の値を高くするこ
とが可能である。
【0170】また、梁部材は磁気ヘッド支持手段と一体
ではないため、その素材を個別に選定できるという利点
を有している。
【0171】また、梁部材は、磁気ヘッド支持手段と一
体ではないため、その交換が容易である。例えば、梁部
材を外径を小さいものと交換することにより、磁気ヘッ
ド支持手段全体の厚さを小さくすることが容易であり、
本発明を、複数の磁気ディスクを一定の間隔で配設する
磁気ディスク装置に装備することにより、各磁気ディス
クの間隔を狭くすることができ、磁気ディスク装置の小
型化に寄与する。
【0172】請求項4記載の発明では、請求項1,2又
は3記載の発明と同様の効果を有すると共に、ガイド部
材の先端部に接触傾斜面を設けたため、かかる接触傾斜
面に接触する磁気ヘッド支持手段の滑動構造部は、速や
かに摺動を生じ、磁気ヘッド支持手段をより円滑に作動
停止位置に案内することが可能である。
【0173】請求項5記載の発明では、請求項1,2,
3又は4記載の発明と同様の効果を有すると共に、ガイ
ド部材に流れ溝を設けているため、磁気ディスクの回転
時に、磁気ディスク面上の空気流を攪拌させ、当該磁気
ディスク及び当該ガイド部材の間の流れのよどみを解消
し、磁気ディスクの記録面上の塵埃を迅速に除去するこ
とができる。このため、本発明を磁気ディスク装置に装
備することにより、塵埃によるヘッドクラッシュ等の傷
害を未然に防止することができ、磁気ディスクの信頼性
の向上を図ることが可能となる。
【0174】請求項6記載の発明では、請求項1,2,
3又は4記載の発明と同様の効果を有すると共に、ガイ
ド部材の断面形状をくさび状としたため、磁気ディスク
の回転時に、磁気ディスク面上の空気流を攪拌させ、当
該磁気ディスク及び当該ガイド部材の間の流れのよどみ
を解消し、磁気ディスクの記録面上の塵埃を迅速に除去
することができる。このため、本発明を磁気ディスク装
置に装備することにより、塵埃によるヘッドクラッシュ
等の傷害を未然に防止することができ、磁気ディスクの
信頼性の向上を図ることが可能となる。
【0175】請求項7記載の発明では、請求項1,2,
3又は4記載の発明と同様の効果を有すると共に、塵埃
除去フィルタを装備したため、磁気ディスクの回転動作
中において、磁気ディスクの半径方向内側領域内の塵埃
を、磁気ディスクと同期して回転することにより迅速か
つ効果的に回収する。このため、本発明を磁気ディスク
装置に装備することにより、ヘッドクラッシュ等の傷害
を未然に防止することができ、磁気ディスク装置の信頼
性の向上を図ることが可能である。
【0176】請求項8記載の発明では、押し込み部材の
各磁気ディスクの隙間に向かう移動により、各磁気ヘッ
ド支持手段は滑動構造部を介して同方向への移動力と,
互いに近接する方向への移動力とが同時に付勢され、各
磁気ディスクの隙間に挿入させることが可能となる。
【0177】これにより、各磁気ヘッド支持手段をその
上下方向から挟み込むようにして撓みを規制する必要が
なく、即ち、各磁気ヘッド支持手段と各磁気ディスクと
の間に撓みを規制するための何らかの器具等の手段を介
挿させる必要がないため、各磁気ディスクの隙間が狭い
場合でも、磁気ヘッド支持手段の挿入を容易且つ円滑に
行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す平面図である。
【図2】図1に開示された磁気ヘッド支持手段の斜視図
である。
【図3】第1の実施形態の動作を示す説明図であり、図
3(A)〜図3(C)の順に動作が行われる。
【図4】図1に開示された磁気ヘッド支持手段の状態説
明図であり、図4(A)は磁気ディスクの回転時を示
し、図4(B)は磁気ヘッド支持手段の退避時を示して
いる。
【図5】ガイド部材の他の例を示す図であり、図5
(A)はガイド部材を装備した磁気ヘッド位置決め機構
の平面図であり、図5(B)はガイド部材の平面図を示
し、図5(C)はガイド部材の正面図である。
【図6】ガイド部材のさらに他の例を示す図であり、図
6(A)はガイド部材を装備した磁気ヘッド位置決め機
構の平面図であり、図6(B)はガイド部材の平面図を
示し、図6(C)はガイド部材の正面図である。
【図7】第2の実施形態を示す平面図である。
【図8】図7に開示された磁気ヘッド支持手段の斜視図
である。
【図9】第2の実施形態の動作を示す説明図であり、図
9(A)〜図9(C)の順に動作が行われる。
【図10】図8に示す磁気ヘッド支持手段の他の例を示
す斜視図である。
【図11】図8に示す磁気ヘッド支持手段のさらに他の
例を示す斜視図である。
【図12】図8に示す磁気ヘッド支持手段のさらに他の
例を示し、図12(A)は斜視図であり、図12(B)
は磁気ヘッド支持手段をその長手方向先端部からみた一
部省略した説明図である。
【図13】図8に示す磁気ヘッド支持手段のさらに他の
例を示す斜視図である。
【図14】第3の実施形態を示す平面図である。
【図15】図14に開示されたガイド部材を示す図であ
り、図15(A)はガイド部材の平面図であり、図15
(B)はガイド部材の正面図であり、図15(C)はガ
イド部材の斜視図である。
【図16】図14中のX−X線に沿った断面図である。
【図17】ガイド部材の他の例を示す図であり、図17
(A)はガイド部材の平面図であり、図17(B)はガ
イド部材の正面図であり、図17(C)は図17(B)
中のY−Y線に沿った断面図である。
【図18】ガイド部材のさらに他の例を示す図であり、
図18(A)はガイド部材の平面図であり、図18
(B)はガイド部材の正面図であり、図18(C)は図
18(B)中のW−W線に沿った断面図であり、図18
(D)は図18(B)中のZ−Z線に沿った断面図であ
る。
【図19】第4の実施形態を示す平面図である。
【図20】図19中のV−V線に沿ったガイド部材を省
略した断面図である。
【図21】図19に開示された塵埃除去フィルタ及びス
ペーサリングを示す図であり、図21(A)は平面図で
あり、図21(B)は正面図である。
【図22】第5の実施形態を示す平面図である。
【図23】図22中のU−U線に沿った断面図である。
【図24】図22に開示されたガイド部材,塵埃除去フ
ィルタ及びスペーサリングを示す図であり、図24
(A)は平面図であり、図24(B)は正面図である。
【図25】第6の実施形態を示す斜視図である。
【図26】図26(A)は図25中のR−R線に沿った
断面図であり、図26(B)は図25中のS−S線に沿
った断面図であり、図26(C)は図25中のT−T線
に沿った断面図である。
【図27】第6の実施形態の動作を示す説明図であり、
図27(A)〜図27(C)の順に動作が行われる。
【図28】従来例を示す平面図である。
【図29】図29(A)は従来の磁気ヘッド支持手段を
示す平面図であり、図29(B)は図29(A)に開示
されたフレクシャを示す拡大図である。
【図30】図30(A)はピボット構造の従来の磁気ヘ
ッド支持手段を示す平面図であり、図30(B)はピボ
ットレス構造の従来の磁気ヘッド支持手段を示す平面図
である。
【図31】配線一体型の従来の磁気ヘッド支持手段を示
す斜視図であり、図31(A)は上面を示し、図31
(B)は下面を示す。
【図32】従来の塵埃除去フィルタの接地位置を示す説
明図であり、図32(A)は一方の例を示し、図32
(B)は他方の例を示す。
【符号の説明】
2,2C,2D,2E,2F,2G 磁気ヘッド支持手
段 3 ポジショナ 4,4A,4B,4H,4I,4J,4L ガイド部材 5K,5L 塵埃除去フィルタ 6 保持部材 7 押し込み部材 10,10C,10H,10K,10L 磁気ヘッド位
置決め機構 11 磁気ヘッド 12 スライダ 25 フランジ(滑動構造部) 25C,25D,25E,25G 梁状部材(滑動構造
部) 41 接触傾斜面 45H 流れ溝 60 磁気ヘッド位置決め機構挿入装置 61 開口部 71 接触平面 72 開口部 D 磁気ディスク

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動する磁気ディスクに対して読み
    出し又は書き込みを行う磁気ヘッドを搭載したスライダ
    を先端部に保持する磁気ヘッド支持手段と、この磁気ヘ
    ッド支持手段の後端部を保持して前記磁気ヘッドを前記
    磁気ディスクの平面方向に沿って移動を付勢するポジシ
    ョナとを備える磁気ヘッド位置決め機構において、 前記磁気ヘッド支持手段の側端部に,当該側端部に接触
    する接触平面に対して円滑に摺動を生じさせる滑動構造
    部を設け、 前記磁気ヘッド支持手段の所定の作動停止位置近傍に、
    当該磁気ヘッド支持手段の作動停止位置への移動によ
    り,前記滑動構造部と当接且つ摺動し,前記スライダを
    前記磁気ディスク側に接触させる方向に前記磁気ヘッド
    支持手段を案内し且つ前記接触状態を維持するガイド部
    材を装備したことを特徴とする磁気ヘッド位置決め機
    構。
  2. 【請求項2】 前記滑動構造部が、前記磁気ヘッド支持
    手段の側端部に沿って一様に断面U字状に形成されたフ
    ランジであることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッ
    ド位置決め機構。
  3. 【請求項3】 前記滑動構造部が、前記磁気ヘッド支持
    手段の側端部に沿って装備された丸棒状の梁部材である
    ことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド位置決め機
    構。
  4. 【請求項4】 前記ガイド部材の,前記磁気ヘッド支持
    手段の滑動構造部との接触部分に前記磁気ディスクに向
    かう方向に傾斜した接触傾斜面を設けたことを特徴とす
    る請求項1,2又は3記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  5. 【請求項5】 前記ガイド部材が前記磁気ディスクの一
    半径にほぼ沿うように配設されると共に、当該ガイド部
    材の前記磁気ディスクの回転方向上流側となる側端部に
    当該上流側から下流側へと抜ける空気の流れ溝を形成し
    たことを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の磁気
    ヘッド位置決め機構。
  6. 【請求項6】 前記ガイド部材が前記磁気ディスクの一
    半径にほぼ沿うように配設されると共に、当該ガイド部
    材の前記磁気ディスクの回転方向上流側となる側端部を
    くさび状に形成したことを特徴とする請求項1,2,3
    又は4記載の磁気ヘッド位置決め機構。
  7. 【請求項7】 前記磁気ディスクの中央部近傍に、当該
    磁気ディスクと共に回転する環状の塵埃除去フィルタを
    装備したことを特徴とする請求項1,2,3,又は4記
    載の磁気ヘッド位置決め機構。
  8. 【請求項8】 磁気ヘッドを搭載したスライダを先端部
    に保持すると共に,互いに離間する方向に撓んだ対を成
    す二つの磁気ヘッド支持手段を、互いに対向した状態で
    配設された二つの磁気ディスクの隙間に同時に介挿させ
    る磁気ヘッド位置決め機構挿入装置において、 前記各磁気ヘッド支持手段の側端部に設けられると共に
    当該側端部に接触する接触平面に対して円滑に摺動を生
    じさせる滑動構造部が,同時に挿入される断面略コ字状
    の開口部を有すると共に、前記挿入により,これら各磁
    気ヘッド支持部を同時に前記各磁気ディスクの隙間に少
    なくとも自在に介挿できる距離まで互いに近接させた状
    態で保持する保持部材と、 この保持部材の開口部に前記各磁気ヘッド支持手段が挿
    入される方向に沿って前進又は後退を自在として当該保
    持部材に併設されると共に、その前進移動によって前記
    保持部材に保持された前記各磁気ヘッド支持手段の滑動
    構造部に個別に当接する二つの接触平面から成る開口部
    をその前進方向先端側に有する押し込み部材と、 この押し込み部材を前進又は後退させる移動力を付勢す
    る移動付勢手段とを備え、 前記押し込み部材の全体の厚さを、前記保持部材が前記
    各磁気ヘッド支持手段を保持する方向について、前記各
    磁気ディスクの隙間よりも狭く設定すると共に、当該押
    し込み部材の開口部の内側の幅を、前記保持部材の開口
    部の内側の幅よりも広く設定し、 前記押し込み部材の開口部の二つの接触平面が、当該押
    し込み部材の後退方向に向かうに従って互いに狭小とな
    る方向に相互が傾斜していることを特徴とする磁気ヘッ
    ド位置決め機構挿入装置。
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