JP2852684B2 - 後輪操舵と駆動力の総合制御装置 - Google Patents

後輪操舵と駆動力の総合制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、後輪操舵制御と駆動輪の駆動力制御(トラ
クション制御)とを行う、後輪操舵と駆動力の総合制御
装置に関するものである。
(従来の技術) 従来より、後輪を前輪舵角に応じた所定の後輪転舵特
性に基づいて転舵する後輪操舵制御装置が知られており
(例えば、特開昭59−26365号公報)、また、駆動輪の
路面に対するスリップ率が所定の設定スリップ率以上に
なったとき駆動輪の駆動力を制御する駆動力制御とを行
うトラクション制御装置も知られている(例えば、実開
昭60−60356号公報)。
さらに、近年、上記後輪操舵制御と駆動輪の駆動力制
御とを行う、後輪操舵と駆動力の総合制御装置の開発に
より、トータルバランスの向上を図る工夫もなされてき
ている。上記総合制御装置による制御の1つとして、駆
動力制御が開始されると同時に後輪操舵制御における後
輪転舵特性の補正を行う制御が考えられる。
すなわち、駆動輪のスリップ率が大きくなった場合、
車両の旋回特性が変化する傾向を生じ、このような傾向
は特に滑りやすい路面で顕著になる。例えば前輪が駆動
輪とされた車両にあっては、前輪が大きくスリップする
ことによりアンダステア傾向が強まることになる。逆
に、後輪が駆動輪とされた車両にあっては、後輪に大き
なスリップが生じることによりオーバステア傾向が強ま
ることになる。このため、駆動力制御開始のための設定
スリップ率は、上記旋回特性の変化を考慮して幾分小さ
く設定されている。これに対し、駆動力制御の際、後輪
転舵特性を適当に補正して上記旋回特性の変化を打ち消
すようにすれば、その分上記設定スリップ率を大きくす
ることができ、これにより、駆動力制御がなされること
による駆動力のロスを低減することができる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような制御においては次のような
問題がある。すなわち、駆動力制御の開始条件となる設
定スリップ率は、後輪転舵特性の補正がなされた状態に
あってこそ初めて大きな値に設定することができるもの
であるにもかかわらず、上記補正を駆動力制御の開始と
同時に行ったのでは、この開始時点においてすでに駆動
輪のスリップ率は急速に増大する傾向にあるため、開始
直後の駆動力制御において駆動力の制限が急激になされ
ることとなり、これによる新たな駆動力のロスを生ずる
こととなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、駆動輪のスリップに伴う車両の旋回特性の変化を
制御することができ、かつ、駆動力制御による駆動力の
制限を最小限に押えることのできる、後輪操舵と駆動力
の総合制御装置を提供することを目的とするものであ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明に係る後輪操舵と駆動力の総合制御装置は、駆
動力制御開始のための設定スリップ率より小さいスリッ
プ率以上になったときに予め後輪転舵特性の補正を行っ
ておくことにより、駆動力制御開始時点ではすでに上記
補正が加味された後輪転舵特性で後輪操舵制御が行われ
ている状態としておくことができるようにし、もって上
記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、後輪を前輪舵角に応じた所定の後輪転舵特
性に基づいて転舵する後輪操舵制御と、駆動輪の路面に
対するスリップ率が所定の設定スリップ率以上になった
とき前記駆動輪の駆動力を制御する駆動力制御とを行
う、後輪操舵と駆動力の総合制御装置において、 前記スリップ率が前記所定の設定スリップ率より小さ
い第2の設定スリップ率以上になったとき前記後輪転舵
特性を補正する補正手段を備えてなることを特徴とする
ものである。
上記補正手段による後輪転舵特性の補正は、駆動輪が
前輪である場合にはアンダステア傾向を是正するため逆
位相側への補正とすることが好ましく、一方、駆動輪が
後輪である場合には、オーバステア傾向を是正するため
同位相側への補正とすることが好ましい。
(発明の作用および効果) 上記構成に示すように、駆動輪の路面に対するスリッ
プ率が駆動力制御開始のための設定スリップ率より小さ
い第2の設定スリップ率以上になったとき、補正手段に
よって後輪転舵特性の補正がなされるようになっている
ので、駆動力制御開始前から、補正された後輪転舵特性
に基づいて後輪の転舵がなされることととなり、駆動力
制御開始のための設定スリップ率になるまで急激なスリ
ップ率変化が生ずることはなく、これにより、駆動力制
御開始直後における駆動力の制限が急激になされるのを
未然に防止することができる。
したがって、本発明によれば、駆動輪のスリップに伴
う車両の旋回特性の変化を抑制することができ、かつ、
駆動力制御による駆動力の制限(駆動力のロス)を最小
限に押えることができる。
(実 施 例) 以下添付図面を参照しながら本発明の実施例について
詳述する。
第1および2図は、本発明に係る後輪操舵と駆動力の
総合制御装置の一実施例を示す構成概要図であって、第
1図は駆動力制御系を、第2図は後輪操舵制御系を示す
図である。
第1図に示すように、車両1は、駆動輪となる左右前
輪2,3と従動輪となる左右後輪4,5とを備えている。車両
1の前部には、エンジン6が搭載され、このエンジン6
で発生したトルクが、クラッチ7,変速機8,デファレンシ
ャルギア9を経た後、左右のドライブシャフト11L,11R
を介して、左右の前輪2,3に伝達される。このように、
車両1はFF式(フロントエンジン・フロンドドライブ)
のものとされている。
エンジン6は、その吸気通路12に配設したスロットル
バルブ13によって、負荷制御すなわち発生トルクの制御
が行われるようになっている。より具体的には、エンジ
ン6はガソリンエンジンとされて、その吸入空気量の変
化によって発生トルクが変化するものとされ、吸入空気
量の調整が、上記スロットルバルブ13によって行われ
る。このスロットルバルブ13は、スロットルアクチュエ
ータ14にって、電磁気的に開閉制御されるようになって
いる。なお、スロットルアクチュエータ14としては、例
えばDCモータ,ステップモータ,油圧等の流体圧によっ
て駆動されて電磁気的に駆動制御される適宜のものによ
って構成し得る。
各車輪2〜5には、それぞれブレーキ21,22,23,24が
設けられ、各ブレーキ21〜24は、それぞれディスクブレ
ーキとされている。このディスクブレーキは、既知のよ
うに、車輪と共に回転するディスクと、キャリパとを備
えている。このキャリパは、ブレーキバッドを保持する
と共に、ホイールシリンダを備え、ホイールシリンダに
供給されるブレーキ液圧の大きさに応じた力でブレーキ
バッドをディスクに押し付けることにより、制動力を発
生するようになっている。
ブレーキ液圧発生源としてのマスタシリンダ27は、2
つの吐出口27a,27bを有するタンデム型とされている。
各吐出口27a,27bより延びるブレーキ配管28,29は、液圧
コントロールユニット30に接続され、この液圧コントロ
ールユニット30からは4本の配管31〜34によって、各ブ
レーキ21〜24に対して個々独立して接続されている。上
記マスタシリンダ27に発生するブレーキ液圧は、運転者
Dによるブレーキペダル35の踏越み量(踏込み力)に応
じたものとなる。
上記液圧コントロールユニット30は、ブレーキ液圧発
生源のしてのポンプの他、電磁式に制御されるバルブを
有して、各ブレーキ21〜24に対するブレーキ液圧を個々
独立して、昇圧,降圧および保持する機能を有してい
る。なお、このような機能を有する機構そのものは、ト
ラクション制御が既に実用化されていて周知なので、こ
れ以上の詳細な説明は省略する。
第2図に示すように、前輪転舵機構Aは、左右1対の
ナックルアーム63R,63Lおよびタイロッド64R,64Lと、該
左右一対のタイロッド64R,64L同士を連結するリレーロ
ッド65とから構成されている。この前輪転舵機構Aには
ステアリング機構Cが連係されており、ステアリング機
構Cは、ラックアンドピニオン式とされて、その構成要
素であるピニオン66は、シャフト67を介してハンドル68
に連結されている。これにより、ハンドル68を右に切る
ような操作をしたときには、リレーロッド65が第2図左
方へ変位して、ナックルアーム63R,63Lがその回動中心6
3R′,63L′を中心にして上記ハンドル68の操作変位量つ
まりハンドル舵角に応じた分だけ同図時計方向に転舵さ
れる。同様に、ハンドル68を左に切る操作をしたとき
は、その操作変位量に応じて、左右前輪2,3が左へ転舵
されることとなる。
後輪転舵機構Bも、前輪転舵機構Aと同様に、それぞ
れ左右1対のナックルアーム70R,70Lおよびタイロッド7
1R,71Lと、該タイロッド71R,71L同士を連結するリレー
ロッド72とを有する。このリレーロッド72には、ラック
アンドピニオン式の連係機構を介してモータ73が連係さ
れ、そのピニオンを符号74で示してある。これにより、
モータ73を正逆回転させることにより、後輪4,5がその
転舵中心70R′,70L′を中心として右,左へと転舵され
ることになる。
第1図中符号50は、後輪操舵と駆動力の総合制御装置
たる制御ユニットであり、マイクロコンピュータからな
っている。この制御ユニット50には、各センサ51〜57か
らの信号が入力され、この制御ユニット50からは、前記
アクチュエータ14、液圧コントロールユニット30および
モータ73に制御信号が出力される。上記センサ51〜54
は、各車輪2〜5の回転速度を個々独立して検出するも
のである。センサ55はハンドル舵角すなわち前輪2,3の
転舵角を検出するものである。センサ56は車速を検出す
るものである。センサ57は図示を略すアクセルペダルの
操作量すなわちアクセル開度を検出するものである。な
お、制御ユニット50は、基本的に、CPU,ROM,RAM,CLOCK
を備える他、入出力インタフェイスさらには必要に応じ
てA/DあるいはD/A変換器を有するが、これ等はマイクロ
コンピュータを利用する場合の既知の構成なので、その
詳細な説明は省略する。なお、後述するマップ等はROM
に記憶されているものである。
以下、制御ユニット50の制御内容について説明する。
まず、制御ユニット50は、あらかじめ作成,記憶され
た基本のスロットル特性に基づいて、アクセル開度に応
じた目標スロットル開度を決定して、この目標スロット
ル開度となるようにアクチュエータ14を駆動制御する。
次に、制御ユニット50による駆動力制御(トラクショ
ン制御)について説明する。
このトラクション制御においては、駆動輪の路面に対
するスリップ率Sが、次式(1)に基づいて算出され
る。
WD:駆動輪(2,3)の回転数 WL:従動輪(4,5)の回転数(車速) なお、上式(1)における従動輪の回転速度として
は、左右後輪4,5の回転速度の平均値が利用される。上
記(1)式から明らかなように、スリップ率Sが大きい
ほど、駆動輪の路面に対するスリップが大きくなる。そ
して、このスリップ率Sが設定スリップ率0.2よりも大
きくなると、トラクション制御が開始されて、駆動輪へ
の付与トルクが低減される。この駆動輪への付与トルク
低減に際しては、エンジンの発生トルク低下、より具体
的にはスロットル弁13を絞る方向へ駆動するとともに
(基本スロットル特性に基づかない制御となる)、ブレ
ーキ力を付加するようにしてある。そして、この付与ト
ルク低減のための目標スリップ率は、0.06に設定されて
いる。この場合、スリップ率Sが大きいとき(0.09以上
のとき)は、エンジンの発生トルク低下とブレーキ力付
加との両方によってトラクション制御を行い、Sが0.09
よりも小さくなったときはブレーキ力付加を中止してエ
ンジンの発生トルクの低下のみによってトラクション制
御を行うようになっている。なお、このトラクション制
御中は、上記目標スリップ率となるようにスロットル開
度およびブレーキ液圧がフィードバック制御される。
上記トラクション制御を中止する条件としては、アク
セル全閉になったとき、車速が所定の設定車速以下の低
車速になったとき、トラクション制御による目標スロッ
トル開度よりも基本スロットル特性に基づく目標スロッ
トル開度の方が小さくなったとき等、適宜設定される。
次に、制御ユニット50による後輪操舵制御について説
明する。
この後輪操舵制御は、後輪4,5を、第3図において実
線で示す車速Vおよび前輪舵角θに応じた後輪転舵特
性に基づいて転舵するようになっている。すなわち、第
3図に示す後輪転舵特性は、車速Vに応じた転舵比τ=
θR(θR:目標後輪舵角,θF:前輪舵角)をマップ
検索するためのものであって、この検索により得られた
転舵比τに前輪舵角θを乗算して得られる後輪舵角θ
が目標後輪舵角となる。そして、制御ユニット50は、
この目標後輪舵角θに応じた制御信号をモータ73に出
力し、これを駆動して、後輪4,5を転舵するようになっ
ている。なお、この後輪操舵制御は、図示しない後輪舵
角センサからの検出信号に基づくフィードバック制御で
行われるようになっている。
制御ユニット50は、さらにトラクション制御開始条件
となる設定スリップ率S=0.2より小さい第2の設定ス
リップ率S=0.18を越えると、後輪転舵特性を逆位相側
へ補正する補正手段としても機能するようになってい
る。この補正は、第4図に示す補正値Kを用いて行われ
るようになっている。すなわち、上記目標後輪舵角θ
に対して、補正値Kの分だけ逆位相側へ補正するように
なっている。そして、この補正値Kは、スリップ率Sが
大きくなるほど大きくなるように設定されている。ま
た、この補正値Kは、車速Vによっても変化するように
なっている。
次に、制御ユニット50による制御の詳細について、第
5図〜第7図に示すフローチャートに基づいて説明す
る。なお、以下の説明でP,QあるいはRはステップを示
す。
まず、第5図のPIにおいてシステムイニシャライズさ
れて、P2において各センサ51〜57からの信号が読み込ま
れる。そして、P3でまず後輪操舵制御が開始され、P4で
さらに信号読込みを行い、P5でトラクション制御が開始
される。
上記P5でのトラクション制御は、第6図に示す通りで
ある。
まず、Q1において、前記(1)式に基づいて駆動輪の
スリップ率Sが算出される。そして、Q2においてスリッ
プ率Sが0.18よりも大きいか否かが判別され、NOのとき
はそのままリターンされてQ1に戻りスリップ率Sの算出
を続行し、YESのときはQ3においてTS信号(トラクショ
ン制御がまもなく開始されるであろうことを示す予告信
号)が出力される。このTS信号は、後述するように後輪
転舵特性の補正制御の開始信号として用いられる。
次に、Q4において、トラクションフラグが1にセット
されているか否かが判別される。このトラクションフラ
グは、1のときが現在トラクション制御中であることを
意味する。上記Q4の判別でNOのときは、Q5において、ス
リップ率Sが、トラクション制御を開始する条件として
の0.2よりも大きいか否かが判別される。このQ5の判別
でYESのときは、Q6においてトラクションフラグを1に
セットした後、Q7においてトラクション制御が開始され
(エンジン6の発生トルク低下とブレーキ力付与)、そ
の後、Q8へ移行する。また、上記Q2の判別でNOのとき
は、現在トラクション制御中なのでQ6,Q7を経ることな
くQ8へ移行する。
Q8においては、スリップ率Sが0.09よりも小さいか否
かが判別される。このQ8の判別でYESのときは、Q9にお
いてトラクション制御のうちブレーキ力付与によるもの
を中止した後、Q10へ移行する。また、Q8の判別でNOの
ときは、Q9を経ることなくQ10へ移行する(ブレーキ力
付与によりトラクション制御続行)。
Q10においては、前述したトラクション制御の中止条
件が成立したか否かが判別される。このQ10の判別でNO
のときはそのままリターンされる。また、Q10の判別でY
ESのときは、Q11においてトラクションフラグを0にリ
セットした後、Q12においてトラクション制御を中止す
る。
一方、上記P3での後輪操舵制御は、第7図に示す通り
である。
まず、R1において、車速Vに応じて第3図に示す後輪
転舵特性からマップ検索されるτの値と前輪舵角θ
の乗算によって、後輪4,5の目標後輪舵角θが算出さ
れる。次に、R2において、上記TS信号(Q3参照)が入力
されているが否かが判別される。このR2の判別でNOのと
きは、R5において、R1でのθが目標後輪舵角として出
力される。上記R2の判別でYESのときは、R3において、
第34図に示すマップに照して、スリップ率Sに応じた補
正値Kの値が求められる。この後、R4において、θ
ら上記Kを差し引いた値が新たにθとして設定され、
R5においてこのθが目標後輪舵角として出力される。
以上詳細したように、駆動輪たる前輪2,3の路面に対
するスリップ率Sがトラクション制御開始のための設定
スリップ率S=0.2より小さい第2の設定スリップ率S
=0.18以上になったとき、制御ユニット50によって後輪
転舵特性の補正がなされるようになっているので、駆動
力制御開始前から、補正された後輪転舵特性に基づいて
後輪4,5の転舵がなされることとなり、駆動力制御開始
のための設定スリップ率S=0.2になるまで急激なスリ
ップ率変化が生ずることはなく、これにより、駆動力制
御開始直後における駆動力の制限が急激になされるのを
未然に防止することができる。
したがって、本実施例によれば、駆動輪のスリップに
伴う車両の旋回特性の変化を抑制することができ、か
つ、駆動力制御による駆動力の制限(駆動力のロス)を
最小限に押えることができる。
本実施例においては、上記補正が補正値Kを用いて行
われるようになっているが、この補正値Kは、車速Vに
対する変数でもある。因に、上記補正がなされたθ
を、θとの比θRで表わすと、第3図に破線で
示すような特性となる。
なお、本実施例においては、駆動輪が前輪2,3であ
り、これら駆動輪のスリップにより車両はアンダステア
傾向となることから、上記補正を逆位相側への補正とす
ることにより、上記アンダステア傾向を是正するように
なっているが、駆動輪が後輪である場合には、これとは
逆にオーバステア傾向となるため、第3図に1点鎖線で
示すように、同位相側への補正とすることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
第1および2図は、本発明に係る後輪操舵と駆動力の総
合制御装置の一実施例を示す構成概要図であって、第1
図は駆動力制御系を、第2図は後輪操舵制御系を示す
図、 第3図は、上記実施例の後輪転舵特性を示す図、 第4図は、上記実施例のスリップ率と補正値との関係を
示す図、 第5,6および7図は、本実施例の作用を示すフローチャ
ートである。 2,3……前輪(駆動輪) 4,5……後輪 50……制御ユニット(総合制御装置,補正手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B62D 113:00 (72)発明者 中島 隆志 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 村井 健 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 景山 文雄 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−301471(JP,A) 特開 平1−109175(JP,A) 特開 平1−266068(JP,A) 特開 平1−275271(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 6/00 B62D 7/14 B60T 8/58 B60K 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】後輪を前輪舵角に応じた所定の後輪転舵特
    性に基づいて転舵する後輪操舵制御と、駆動輪の路面に
    対するスリップ率が所定の設定スリップ率以上になった
    とき前記駆動輪の駆動力を制御する駆動力制御とを行
    う、後輪操舵と駆動力の総合制御装置において、 前記スリップ率が前記所定の設定スリップ率より小さい
    第2の設定スリップ率以上になったとき前記後輪転舵特
    性を補正する補正手段を備えてなることを特徴とする、
    後輪操舵と駆動力の総合制御装置。
  2. 【請求項2】前記駆動輪が前輪であり、前記補正手段に
    よる前記後輪転舵特性の補正が逆位相側への補正である
    ことを特徴とする、請求項1記載の後輪操舵と駆動力の
    総合制御装置。
  3. 【請求項3】前記駆動輪が後輪であり、前記補正手段に
    よる前記後輪転舵特性の補正が同位相側への補正である
    ことを特徴とする、請求項1記載の後輪操舵と駆動力の
    総合制御装置。
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