JP2851068B2 - 帯電防止膜及び陰極線管 - Google Patents

帯電防止膜及び陰極線管

Info

Publication number
JP2851068B2
JP2851068B2 JP21063989A JP21063989A JP2851068B2 JP 2851068 B2 JP2851068 B2 JP 2851068B2 JP 21063989 A JP21063989 A JP 21063989A JP 21063989 A JP21063989 A JP 21063989A JP 2851068 B2 JP2851068 B2 JP 2851068B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
antistatic film
antistatic
cathode ray
ray tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21063989A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0377247A (ja
Inventor
久美 奥和田
基真 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP21063989A priority Critical patent/JP2851068B2/ja
Publication of JPH0377247A publication Critical patent/JPH0377247A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2851068B2 publication Critical patent/JP2851068B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、帯電防止膜及びそれを用いた陰極線管に関
する。
(従来の技術) パーソナルコンピュータ、各種表示端末等に用いられ
る陰極線管の前面パネルは、帯電し易いため、大気中の
ごみ等の付着による画像の見にくさ等を生じる問題があ
った。かかる問題を対処するために特開昭61−118946号
公報にはシラノール基を含む帯電防止膜を形成する技術
が開示されており、特開昭63−76247号公報にはSi(O
R)(Rはアルキル基)を吹き付け塗布し、焼成して
反射防止膜を形成した後、該反射防止膜上に常圧CVD法
によりSnO2、In2O3の帯電防止膜を形成する技術が開示
されている。しかしながら、前者は湿度等の外部環境に
影響され易く、帯電防止効果が不十分である。後者は、
CVD法を採用するため、大面積の帯電防止膜の形成には
不向きであるばかりか、膜形成コストが高くなる問題が
ある。
一方、帯電防止に関しては陰極線管に限らず、ガラ
ス、プラスチック部品の多いOA機器でも問題となる。特
に、コピーマシン等では静電気が発生し易い。従来、有
機バインダを主成分とした導電性塗料が用いられている
が、耐熱性や長期安定性の点で問題があった。また、と
くに光学用途の帯電防止膜においてはその透明度が問題
となり、中でもヘーズ(曇価)が問題とされる。
(発明が解決しようとする課題) このように帯電防止膜については、広範な要求がある
ものの、満足のいくものが得られないのが現状であっ
た。特に、製造が容易で、透明度の高く、かつ帯電防止
効果を有する帯電防止膜を要望されていた。
本発明は、上記要望を満たすべくなされたもので、安
定かつ透明性の高い帯電防止膜を提供し、また良好な帯
電防止効果が得られる陰極線管を提供しようとするもの
である。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、酸化インジウム(In2O3)を含む導電性微
粒子と無機バインダ成分からなる帯電防止膜であって、 膜厚(D)が1000Å以下で、かつ前記導電性微粒子の
平均一次粒子径(d)と前記膜厚(D)との関係が D/d≧3.0 を満たす範囲であることを特徴とする帯電防止膜であ
る。
上記酸化インジウム(In2O3)を含む導電性微粒子と
しては、酸化インジウム(In2O3)単独の微粒子またはI
n2O3:Snのような酸化インジウムに添加物を加えたもの
の微粒子が用いられる。このような導電性微粒子は、透
明度が高いために光学機器への応用に有効である。
上記無機バインダとしては、基本的には溶剤成分の蒸
発により被膜を形成するようなものであればいずれのも
のでもよいが、特にSi(OR)(Rはアルキル基)を主
成分としたアルコール溶液は100〜600℃の低温で目的と
する帯電防止膜を形成できるため好ましい。また、必要
に応じて他の元素を添加したM(OR)(M;Zr、Al、M
g、Ca等)を主成分とした溶剤成分溶液を用いてもよ
い。なお、無機バインダ成分の濃度(固形分量)は塗布
条件等により適宜設定すればよいが、酸化物換算で0.5
〜10重量%の範囲にすることが望ましい。
上記導電性微粒子の無機バインダ成分中の配合量は、
帯電防止膜として良好な表面抵抗1010Ω/□以下程度を
実現できるように適宜設定すればよいが、前述したD/d
≧3.0の関係が満たされる場合には光学特性、膜強度な
ど総合的に良好な帯電防止膜が得られる。
上記関係式について説明すると、一般的に粒子が透明
な分散媒中に分散された状態で透明性を保持するには粒
子が光を吸収しないこと、光の散乱が少なくなることが
必要だる。粒子の粒径が、光の波長より小さくなる領域
では散乱は減少するが、導電性微粒子は一般に無機バイ
ンダ成分に比べて屈折率が大きく、微粒子がより微細で
あることが要求される。一方、表面抵抗を下げるために
は導電性微粒子同志が接触していることが必要である。
従って、導電性微粒子はある程度凝集体であることが要
求される。しかしながら、かかる凝集体が膜厚に対して
無視できない程大きくなると、膜の平滑性が失われ、こ
れが原因となって透過率が下がりヘーズ(曇価)が上が
ってしまう。膜の平滑性を保ちつつ表面抵抗を下げるた
めには膜厚(D)が1000Å以下(実用上の下限値は100
Å)で、かつ導電性微粒子の平均一次粒子径(d)と前
記膜厚(D)との関係がD/d≧3.0の関係を満たすことが
必要である。ここで、膜厚が1000Åを越えると均一な膜
厚の帯電防止膜の形成が困難になり、干渉を生じる原因
となる。前記D/d<3.0の範囲では膜の凹凸による散乱を
無視できなくなり、透明度が下がる。
本発明に係わる帯電防止膜を形成した後、導電性微粒
子を含まないシリカゾルを吹き付け塗布・焼成を行なう
ことにより、反射防止膜を別途設けることもできる。こ
の場合、別個に設ける反射防止膜は、前記微粒子がもた
らす凹凸がなく、所望の大きさの凹凸に調整できるが、
形成された膜の平均膜厚が1000Å前後、凹凸のピッチが
約10〜30mm前後、凹凸高さが表面粗さで0.2mm前後とな
るように塗布することが解像度等の光学特性の面で特に
好適である。
(作用) 本発明によれば、酸化インジウム(In2O3)を含む導
電性微粒子と無機バインダ成分からなる帯電防止膜であ
って、膜厚(D)が1000Å以下で、かつ前記導電性微粒
子の平均一次粒子径(d)と前記膜厚(D)との関係が
D/d≧3.0を満たす範囲にすることによって、安定かつ透
明性の高い帯電防止膜を得ることができる。更に、本発
明の帯電防止膜は塗布・焼成により形成できるため、製
造が極めて容易となる。特に、前面パネルの外表面に上
記帯電防止膜を形成することによって、光学特性を低下
させずに帯電防止機能が付与された陰極線管を得ること
ができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
実施例1 ガラス基板上に下記第1表に示す導電性微粒子を含有
し、Si(OC2H5をエチルアルコール溶剤で溶解した
5種の塗布液を塗布した後、熱処理して同第1表に示す
膜厚、断面を顕微鏡観察して求めたD/d(D;膜厚、d;導
電性微粒子の平均一次粒子径)の5種の帯電防止膜を製
造した。
得られた各帯電防止膜の表面抵抗、透過率およびヘー
ズ(曇価)を測定した。その結果を同第1表に併記した 上記第1表から明らかなようにNo1〜No5の帯電防止膜
は、いずれも1010Ω/□以下の低抵抗を実現でき、良好
な帯電防止効果を有することがわかる。No1〜No3の組成
の塗布液を用いて形成したD/d≧3.0の帯電防止膜は透過
率が90%以上でヘーズも小さいことがわかる。これに対
し、No4、No5の組成の塗布液を用いて形成したD/d<3.0
の帯電防止膜は透過率が低く、ヘーズも大きくなること
がわかる。
参照例1 前記第1表中のNo2の組成を有する塗布液を陰極線管
の前面パネル表面にスピンコートし、トンネル炉を通し
て焼成した。その結果、表面抵抗が108Ω/□、透過率
が90%で、曇りのない帯電防止膜が得られた。
参照例2 前記第1表中のNo2の組成を有する塗布液を陰極線管
の前面パネル表面にスピンコートし、トンネル炉を通し
て焼成した。つづいて、前面パネル表面の帯電防止膜上
にSi(OC2H5のみをエタノールで溶解した導電性微
粒子無添加のSiO2換算濃度が3重量%のシリカゾルを吹
き付け塗布し、パネルを150℃まで加熱した。
陰極線管の前面パネルの表面抵抗は、109Ω/□であ
り、映り込みが軽減された。
上述した実施例1のNo1〜No3の組成の塗布液により形
成された帯電防止膜及び参照例2の帯電防止膜は、いず
れも湿度10〜90%の環境下で表面抵抗が1010Ω/□以上
に上がることはなかった。
また、上述した実施例1、2の陰極線管および前記第
1表中のNo3の組成を有する塗布液を陰極線管の前面パ
ネル表面にスピンコートし、トンネル炉を通して焼成し
て形成された帯電防止膜を有する陰極線管において、ス
イッチオフ後の誘電電圧が0Vになるまでの時間を測定し
たところ、いずれも60秒間以下であった。
[発明の効果] 以上詳述した如く、本発明によれば光学機器に適した
安定かつ透明性の高い帯電防止膜を得ることができ、特
に陰極線管の帯電防止膜として有効に利用できる等顕著
な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 29/88 H01J 29/90

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化インジウムを含む導電性微粒子と無機
    バインダ成分からなる帯電防止膜であって、 膜厚(D)が1000Å以下で、かつ前記導電性微粒子の平
    均一次粒子径(d)と前記膜厚(D)との関係が D/d≧3.0 を満たす範囲であることを特徴とする帯電防止膜。
  2. 【請求項2】前面パネルの外表面に請求項1記載の帯電
    防止膜を形成したことを特徴とする陰極線管。
JP21063989A 1989-08-17 1989-08-17 帯電防止膜及び陰極線管 Expired - Fee Related JP2851068B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21063989A JP2851068B2 (ja) 1989-08-17 1989-08-17 帯電防止膜及び陰極線管

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21063989A JP2851068B2 (ja) 1989-08-17 1989-08-17 帯電防止膜及び陰極線管

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0377247A JPH0377247A (ja) 1991-04-02
JP2851068B2 true JP2851068B2 (ja) 1999-01-27

Family

ID=16592641

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21063989A Expired - Fee Related JP2851068B2 (ja) 1989-08-17 1989-08-17 帯電防止膜及び陰極線管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2851068B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0377247A (ja) 1991-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
USRE37183E1 (en) Image display panel having antistatic film with transparent and electroconductive properties and process for processing same
KR100236154B1 (ko) 투명 도전막 형성용 도포액, 이것을 이용한 투명 도전막 및 그 형성 방법
US5412279A (en) Antistatic coating for, in particular, a cathode ray tube comprising latex particles of a polypyrole compound in a silicon dioxide matrix
JP3219450B2 (ja) 導電膜の製造方法、低反射導電膜とその製造方法
JP2851068B2 (ja) 帯電防止膜及び陰極線管
JP3002327B2 (ja) 導電性・高屈折率膜形成用塗料及び導電性・高屈折率膜付き透明材料積層体
JP3460484B2 (ja) 透明導電膜
JP2000191948A (ja) 色純度向上機能を有する膜を形成するための組成物
US7132169B2 (en) Composition for forming coating layer and flat monitor panel for display device having coating layer prepared from the same
JP3288417B2 (ja) 低反射導電膜が形成されたブラウン管パネル及びその製造方法
JP2788295B2 (ja) 帯電防止膜の製造方法及び陰極線管
JP3606772B2 (ja) 透明帯電防止膜形成用塗料および透明帯電防止膜付基材
JP3323563B2 (ja) 導電性・低反射率コート膜付き透明材料積層体
JP2602514B2 (ja) 陰極線管及びその製造方法
JPH09249410A (ja) 帯電防止・反射防止膜
JPH1045427A (ja) 暗色系透明導電膜形成用塗布液、及びこれを用いた暗色系透明導電膜
JP3661244B2 (ja) 導電膜、低反射性導電膜の形成方法
JPH04184839A (ja) 帯電防止膜及びその製造方法
JP2757437B2 (ja) 陰極線管
JPH02312136A (ja) 帯電防止膜の製造方法及び陰極線管
JPH06139822A (ja) 透明導電膜、低反射帯電防止膜およびこれらの製造方法
JPH04167343A (ja) ブラウン管の帯電防止膜及びブラウン管の帯電防止膜の製造方法
JPH03167739A (ja) 帯電防止膜
KR920001836B1 (ko) 음극선관
JPH0762323A (ja) 着色膜形成用塗布液、着色膜およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees