JP2849633B2 - エンジンの補強部材 - Google Patents

エンジンの補強部材

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JP2849633B2 JP29208289A JP29208289A JP2849633B2 JP 2849633 B2 JP2849633 B2 JP 2849633B2 JP 29208289 A JP29208289 A JP 29208289A JP 29208289 A JP29208289 A JP 29208289A JP 2849633 B2 JP2849633 B2 JP 2849633B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はベアリングキャップの剛性を高めて振動の発
生を低減するエンジンの補強部材に関する。
(従来技術) 一般に、エンジンのクランク軸を支承するメインベア
リング部はシリンダブロックに形成された半割り形状の
バルクヘッドとこれに締付結合されるベアリングキャッ
プとによって構成される。ところが、このように各メイ
ンベアリング部毎に個別にベアリングキャップを締付結
合したのでは、クランク軸を介して使用する爆発荷重等
に対する剛性を確保することが難しく、そのため、爆発
荷重等を加振力とするベアリングキャップの前後方向お
よび捩れ方向の振動を十分に低減することができない。
また、剛性を上げるために個々のベアリングキャップを
厚肉のものとしたのでは重量増大が避けられない。そこ
で、各ベアリングキャップを一体的に連結することによ
り上記のような変形振動を低減しようとする試みが従来
からいろいろとなされている。例えば、実開昭57−1278
32号公報には、各ベアリングキャップを例えば下端両サ
イドに設けたクランク軸方向のビーム部材によって互い
に連結したものが記載されている。また、実開昭59−11
0359号公報に記載されたものでは、メインベアリング両
側のスカート部をフレームによって連結するとともにフ
レームと各ベアリングキャップとをボルトによって連結
するようにしている。また、実開昭56−25041号公報に
は、各ベアリングキャップをその両端に設けたビームに
よって連結してシリンダブロックのメインベアリング部
および両スカート部に締付結合される一体のロアブロッ
クを構成するとともに、このベアリングキャップと一体
のロアブロックの一端側にミッションケースを連結する
ようにしたものが記載されている。
ところで、上記実開昭57−127832号公報記載のように
ベアリングキャップをクランク軸方向に延びるビーム部
材によって連結するだけでは、実際にはビーム部材を余
程厚肉にしないとベアリングキャップの前後方向の振れ
や捩れ方向の振動を十分に抑制することはできない。と
ころが、ビーム部材の肉厚を大きくすると当然のことな
がら重量が増大する。また、上記実開昭56−25041号公
報記載のようにベアリングキャップをロアブロックと一
体にしてシリンダブロックに結合すると、シリンダブロ
ックとベアリングキャップの結合剛性は上がるし、ま
た、このロアブロックにミッションケースを連結するこ
とでいわゆるパワープラントベンディングを抑えること
も可能となるが、この場合は、シリンダブロックのスカ
ート部およびベアリングキャップの固有振動数が下がる
ため、約200〜500Hzのこもり音発生の周波数領域に入っ
てしまって騒音が大きくなる。
上記実開昭59−110359号公報記載のようにシリンダブ
ロックのスカート間を連結するフレームすなわちロアブ
ロックとベアリングキャップを別体とした場合は上記固
有振動数の低下を抑えることはできると考えられる。し
かし、その場合に、同公報記載のように各ベアリングキ
ャップを個別にボルトによってロアブロックに連結した
のでは、ベアリングキャップとロアブロックとの結合剛
性を十分なものとすることが難しく、そのため変形振動
は十分に防止できない。また、結合剛性を上げようとし
て結合部等の肉厚を大きくしたのでは重量の増大が避け
られない。
このように、各ベアリングキャップを一体に連結する
ことで剛性を高め振動を低減するといっても、軽量で、
剛性が高く、しかもまた固有振動数の低下を抑えるとい
う課題を同時に達成することは難しいのが現状である。
(発明の目的) 本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、
軽量で、剛性が高く、また、同時にベアリングキャップ
の固有振動数の低下を抑制して振動を低減することので
きるエンジンの補強部材を得ることを目的とする。
(発明の構成) 本発明は、ビーム部によって一体に連結されたベアリ
ングキャップとシリンダブロックのスカート部下端に締
付結合されるロアブロックとを別体とすることで固有振
動数の低下を抑えるとともに、ベアリングキャップのビ
ーム部に対応して補強部材に多数のボルトボス部を形成
することで結合剛性を高め、また、これらボルトボス部
と側壁部との間にリブを設けることによって軽量で補強
効果の高いクランク軸支持装置を構成したものである。
すなわち、本発明に係るエンジンの補強部材は、下端両
サイド部に設けられたエンジンのクランク軸方向に延び
る一対のビーム部により隣接する各キャップ部を一体化
してベアリングキャップを構成するとともに、シリンダ
ブロックのスカート部下端に締付結合される側壁部と、
前記ベアリングキャップのビーム部に対応する位置に形
成された複数のボルトボス部と、該ボルトボス部と前記
側壁部とを連結する複数のリブとを有するロアブロック
を設け、前記ベアリングキャップのビーム部を前記複数
のボルトボス部において前記ロアブロックと連結したこ
とを特徴としている。
前記複数のリブは、隣接する各一対のリブが順次V字
状および逆V字状をなしてクランク軸方向へジグザグに
連設されるのがよい。
また、前記複数のリブの各リブ間にはオイルリターン
孔を形成することができる。
本発明に係るエンジンの補強部材は、エンジンのシリ
ンダブロックに取り付けられクランク軸を軸支するベア
リングキャップと、前記シリンダブロックの下方に配設
され側壁部が前記シリンダブロックのスカート部下端に
締付結合されるロアブロックを有し、これらベアリング
キャップとロアブロックとを互いに締付結合してなるエ
ンジンの補強部材であって、前記ロアブロックは、側壁
部に該側壁部を前記シリンダブロックに締付結合するた
めのボルトボス部を形成し、前記ロアブロックの側壁部
より内側に前記ベアリングキャップと前記ロアブロック
とを締付結合するためのボルトボス部を形成するととも
に、これら両ボルトボス部を互いに連結するリブを形成
したものであってよい。
そして、前記両ボルトボス部は、各々、クランク軸方
向に間隔をおいて複数形成されて、それら両ボルトボス
部を互いに連結するよう前記リブが複数形成され、それ
ら複数のリブが、隣接する各一対のリブが順次V字状お
よび逆V字状をなしてクランク軸方向にジグザグ形状に
連設される設定とするのがよい。
また、前記ベアリングキャップとロアブロックとを締
付結合するためのボルトボス部は、クランク軸方向に直
交するロアブロック幅方向の両側に、各々、クランク軸
方向に間隔をおいて複数形成するのがよく、その場合、
それら複数のボルトボス部を互いに連結してクランク軸
方向に延びるリブを前記ロアブロック幅方向の両側に別
れて2列で形成し、これらリブ列の間にオイルリターン
孔を形成するようにできる。
また、本発明に係るエンジンの補強部材は、シリンダ
ブロックとトランスミッションとがクランク軸方向にお
いて直列に結合され、内部に底板部を有する枠体状の補
強構造体が前記シリンダブロックの下端と前記トランス
ミッションとに結合され、前記補強構造体の上方空間に
おいて複数のベアリングキャップがクランク軸方向に順
次配設されるエンジンの補強部材において、前記複数の
ベアリングキャップを、クランク軸方向に延びるビーム
部を介して連結し、前記補強構造体の底板部に、前記ビ
ーム部を締付結合するための複数のボルトボス部を、前
記ビーム部の延びる方向に沿った配置で各ビーム部に対
応してそれぞれ立設し、前記補強構造体の底板部には、
該補強構造体のトランスミッション側における壁部と前
記複数のボルトボス部のうちの該壁部に近い側のボルト
ボス部との間を連結するようリブを突設し、該壁部に近
い側のボルトボス部以外のボルトボス部の間はリブで連
結されない設定としたものであってよい。
(作用) ベアリングキャップの各キャップ部は下端両サイドに
おいてクランク軸方向に延びる一対のビーム部により連
結され一体化されているため、あるいは、ロアブロック
(補強構造体)との結合により一体化されているため、
前後方向への倒れあるいは捩れ変形に対する剛性が高
い。また、側壁部においてシリンダブロックのスカート
部下端に締付結合されるロアブロックが複数のボルトボ
ス部によってベアリングキャップのビーム部に連結され
ているため、一体のベアリングキャップとロアブロック
との結合剛性が高く、したがって、ベアリングキャップ
の変形振動に対する抵抗が大きい。また、ベアリングキ
ャップとロアブロックとは元々別体として構成されてい
るため、ベアリングキャップおよびシリンダブロックス
カート部の固有振動数の低下が抑制される。
このように、ベアリングキャップは、それ自体、一対
のビーム部によって一体化され、あるいは、それぞれが
別体構造のロアブロック(補強構造体)との結合により
一体化されるものであって、軽量構造であり、また、ロ
アブロックは側壁部とボルトボス部とが複数のリブによ
って連結された軽量で剛性の高い構造であるため、これ
らによって構成されるエンジンの補強部材は全体として
軽量であって、しかも上記のように十分な剛性を有し、
また固有振動数を高くして振動を確実に低減できるもの
とすることができる。
そして、ベアリングキャップ締結のためのボルトボス
部と側壁部とを連結する複数のリブは、隣接する各一対
のリブが順次V字状および逆V字状をなしてクランク軸
方向へジグザグに連設されたものであると、剛性が一層
向上する。
また、それら複数のリブによって剛性が向上するた
め、それらリブ間にオイルリターン孔を形成しても必要
な剛性は確保できる。そして、そのようにリターン孔を
形成することで、リブ間スペースが有効に利用される。
また、ベアリングキャップ締結のボルトボス部を連結
してクランク軸方向に延びるリブが幅方向の両側に別れ
て2列で形成し、これらリブ列の間にオイルリターン孔
が形成されたものでは、より一層の軽量化が可能であ
り、また、軽量化およびオイルリターン孔の確保と剛性
の確保との両立が可能である。
また、このように枠体状のロアブロックをシリンダブ
ロックの下端および各ベアリングキャップに締付結合す
ることにより、軽量かつ剛性の高い補強部材を実現する
場合に、その補強構造体の後端面をミッションケースと
結合することによって、エンジンとトランスミッション
との結合強度を高め、エンジンとトランスミッションと
が直列に結合してなるパワープラント系においてエンジ
ンの起振力により発生する出力軸方向と直角方向の曲げ
振動(パワープラントベンディング)の低減を図ること
が可能となる。ただし、その場合は、ベアリングキャッ
プが補強構造体によって強く拘束されるため、ベアリン
グキャップに対するクランク軸の機械抵抗が増大すると
いう問題がある。しかし、補強構造体(ロアブロック)
のトランスミッション側における壁部とベアリングキャ
ップ締結のための複数のボルトボス部のうちの該壁部に
近い側のボルトボス部との間を連結するようリブが突設
され、該壁部に近い側のボルトボス部以外のボルトボス
部の間はリブで連結されない設定とされた場合には、シ
リンブロック後端(トランスミッション側)において
は、リブによって曲げ剛性が高められる一方、該リブよ
りもシリンブロック前側においては、各ボルトボス部間
の連結剛性が低いため、ビーム部の上下方向における曲
げ(しなり)がある程度許容されることになる。したが
って、パワープラント系の曲げ振動の低減を図ると共
に、ベアリングキャップに対するクランク軸の機械抵抗
の低減を図ることができることになる。
(実施例) 以下、実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例の全体正面図である。この
実施例のエンジン1はV型6気筒であって、そのシリン
ダブロック2の下端中央には半割り形状のバルクヘッド
3がクランク軸方向に並んで四つ設けられ、各バルクヘ
ッド3の下面にはベアリングキャップ4が各一対のボル
ト5,5によって締付結合され、これらによって、クラン
ク軸のジャーナル部を回転可能に軸支するベアリング部
が構成されている。
ベアリングキャップ4は、各バルクヘッド3に対応す
る位置に設けられたキャップ部7を有し、これら各キャ
ップ部7が下端両サイド部においてクランク軸方向に延
びる一対のビーム部8a,8bにより連結され一体化されて
いる。これらビーム部8a,8bはキャップ締付用の上記ボ
ルト5の外側に位置する。
また、シリンダブロック2のスカート部6下端には、
該スカート部6下端に複数のボルト9で連結される四方
の側壁部10と該側壁部10の間に延びるプレート部(底板
部)11とを備えた枠体状のロアブロック(補強構造体)
12が配設されている。ロアブロック12はシリンダブロッ
ク2のスカート部6を補強し、同時にベアリングキャッ
プ4を補強するものであって、そのプレート部11にはベ
アリングキャップ4の下端両サイドのビーム部8a,8bに
対応する位置に各6個のボルトボス部13が形成されてい
る。ベアリングキャップ4のビーム部8a,8bは、これら
ボルトボス部13を貫通するボルト14によりロアブロック
12に結合される。また、ロアブロック12の両サイドに
は、これらベアリングキャップ締結のための各ボルトボ
ス部13と、側壁部10に形成された後述のシリンダブロッ
ク締結のための各ボルトボス部29との間を連結するよう
複数のリブ15が形成されている。これら複数のリブ15
は、隣接する各一対のリブ15が順次V字状および逆V字
状をなしてクランク軸方向へジグザグに連設されたもの
である。また、側壁部10下端にはオイルパン16が連結さ
れている。
第2図及び第3図はベアリングキャップ4の上面及び
下面を示している。これらの図から明らかなように、ベ
アリングキャップ4にはクランク軸方向に並んでキャッ
プ部7が四つ設けられ、これらが下端両サイドのビーム
部8a,8bによって連結された構造となっている。
第4図及び第5図はロアブロック12の平面図及び右側
面図であり、第6図は第4図のA−A断面図である。ロ
アブロック12の上記ベアリングキャップ4を固定するた
めのボルトボス部13はプレート部11の両側方に6個ずつ
対象に設けられている。そして、ロアブロック12の中央
部からフロント側(第4図で左側)にかけてのオイルパ
ンレール17内側に位置するプレート部11の側方には、側
壁部10とボルトボス部13を連結する各リブ15の間にオイ
ルリターンのための穴(オイルリターン孔)18が形成さ
れている。また、オイルパンレール17内側の最後部には
ロアブロック12のリア側の底板19上のオイルを回収する
ための穴20が左右ボルトボス部13間の略全幅にわたって
設けられている。そして、プレート部11のフロント側端
部にはオイルパン16内に配置されるオイルストレーナ21
からオイルポンプ(図示せず)にオイルを導くためのオ
イルパイプ22が貫通する穴23が設けられ、また、プレー
ト部11中央にはストレーナ21の取り付けと補修のための
穴24が形成されている。また、ロアブロック12のリア側
底板19にはオイルリターンのための整流と補強を兼ねた
リブ25が上記リア側の穴20に向け多数形成されている。
ロアブロック12のプレート部11は第1図に示すように
上方にやや湾曲した中高の形に形成されている。このた
め、プレート部11上のオイルはプレート部11側方の上記
オイルリターン用の穴18に容易に流れ込み、オイルパン
16への回収が簡潔に行われる。また、プレート部11が湾
曲していることによって、爆発荷重等により変形すると
きの応力が緩和され、また振動が吸収され、それによっ
てロアブロック12の破損が防止される。
ロアブロック12のリア側端部(後端部)にはミッショ
ンケース(図示せず)との合わせ面26を構成する締付部
(壁部)27が一体に形成されている。この締付部27にミ
ッションケースが締付結合されることにより、クランク
軸の支持部とミッションケースとがビーム部8a,8bを介
して一体的に結合された形になり、相互の剛性が上がっ
てパワープラントベンディングが低減される。
また、ロアブロック12のトランスミッション側締結部
27と該締結部27に近い側のベアリングキャップ締結用ボ
ルトボス部13との間を連結するよう、左右一対のリブ15
が突設されている。しかし、締結部27に近い側のボルト
ボス部13以外の各ボルトボス部13の間にはリブ15は設け
られていない。
このように、トランスミッション側締結部27と該締結
部27に近い側のベアリングキャップ締結用ボルトボス部
13との間を連結するよう一対のリブ15が設けられている
ことにより、ミッションケース側の曲げ剛性が高められ
ることになり、パワープラント系の曲げ振動が一層低減
される。また、シリンダブロック2前側においては、各
ボルトボス部13間にリブ15が設けられていないため、そ
の部分では、ミッションケース側ほどには曲げ剛性が高
められていない。そのため、ベアリングキャップ4のビ
ーム部8a,8bの上下方向における曲げ(しなり)がある
程度、許容されることになり、これに伴って、クランク
軸に対する曲げも許容され、ベアリングキャップ4に対
するクランク軸の機械抵抗を低減することができること
になる。
ところで、ロアブロック12の側壁部10上端にはシリン
ダブロック2側の合わせ面28が環状に設けられている
が、このシリンダブロック2側の合わせ面28は、第4図
に示すように、リヤ側つまりミッション側のシール幅が
フロント側のシール幅に比べて大きくなるように形成さ
れている。ミッションの上下モード曲げ振動を抑えるた
めにはミッションケースとの合わせ面26近傍の剛性を高
めることが必要で、そのためには、このようにミッショ
ン側のシール幅を大きくすることが有効である。そし
て、また、フロント側については、シール性を確保する
ためのシール幅に抑えるので、全体として重量の増大を
抑えることができ、しかも、エンジン前部の軽量化によ
って上記曲げ振動低減の効果を一層高めることができ
る。図中29はシリンダブロック2との結合のために側壁
部10に形成されたボルトボス部である。このボルトボス
部29は、オイルパンレール17の重なる部分に対してはオ
イルパン16を取り付けるためのボス部としても共用され
る。また、この側壁部10のボルトボス部29を共用できな
いオイルパンレール17の部分には、オイルパンレール17
取り付けのためのボルトボス部30が別途設けられてい
る。
また、ベアリングキャップ4は一対のビーム部8a,8b
を下にした二股形状であって、そのビーム部8a,8bが上
記のようにロアブロック12のボルトボス部13にボルト結
合されているため、軽量であり、また、固有振動数の低
下を防ぐことができるとともに、剛性が高くて前後方向
の倒れや捩り振動に対し大きな抵抗を有するものとでき
る。また、このような構成のベアリングキャップ4は、
適度な柔軟性を有し、クランク軸のたわみに応じた変形
が可能であるため、ベアリング部分でのクランク軸の片
当たりを防ぎ駆動抵抗の増大を抑えるようにできる。
ロアブロック12は、側壁部10とプレート部11とボルト
ボス部13とリア側底板部19等からなり、さらに、側壁部
10とボルトボス部13とが複数のリブ15で連結され、ま
た、リア側はリターンオイルの整流を兼ねたリブ25によ
って補強した構造であるため、軽量で剛性が高い。
つぎに、他の実施例を説明する。
第7図は本発明の他の実施例に係るロアブロックの平
面図である。この実施例においては、エンジンのシリン
ダブロックおよびベアリングキャップについては第1図
乃至第3図に示す先の実施例のものと同様の構成であ
り、ロアブロックについてのみ構成を異にする。以下の
説明においては、先の実施例と概略同じ部分について
は、図示しないものを含め同一の符号を付している。す
なわち、この実施例において、ロアブロック112はシリ
ンダブロック2のスカート部6下端にボルト連結される
四方の側壁部110を備え、該側壁部110の上端にはシリン
ダブロック2側の合わせ面128が設けられている。ま
た、ロアブロック112の下面には、リヤ側(第7図で右
側)の端部が上記側壁部110の後端壁部分よりやや前方
位置を幅方向に延びて、それよりフロント側では上記シ
リンダブロック2側の合わせ面128と大部分重なって延
びるオイルパンレール117が設けられている。なお、オ
イルパンレール117はフロント側の一部においては後述
のようにシリンダブロック2側の合わせ面128に対し外
方にオフセットした構造とされている。そして、このオ
イルパンレール117より後側においてロアブロック112下
面は底板119によって覆われている。また、ロアブロッ
ク112にはベアリングキャップ4の下端両サイドのビー
ム部8a,8bに対応する位置に、これらベアリングキャッ
プ4のビーム部8a,8bをロアブロック112にボルト固定す
るための各5個のボルトボス部113が形成されている。
そして、ロアブロック112の両サイドには側壁部110と各
ボルトボス部113との間に三角形状に組み合わされた複
数のリブ115が形成され、これら各リブ115の間にはオイ
ルリターンのための穴118が形成されている。
ロアブロック112の側壁部110にはシリンダブロック2
との結合のためのボルトボス部129が所定間隔で設けら
れている。これらボルトボス部129はシリンダブロック
2側の合わせ面128と重なる位置のオイルパンレール117
に対してはオイルパン16を取り付けるためのボス部とし
ても共用される。ベアリングキャップ取り付け用のボル
トボス部113と側壁部110の間に設けられる上記リブ115
は、このベアリングキャップ取り付け用のボルトボス部
113とシリンダブロック2との結合のためのボルトボス
部129とを連結している。また、シリンダブロック2側
の合わせ面128と重ならないオイルパンレール117の後側
部分には、オイルパン取り付けのための専用のボルトボ
ス部130が二つ設けられている。
環状に設けられたシリンダブロック側の合わせ面128
は、先の実施例と同様、リヤ側つまりミッション側のシ
ール幅がフロント側のシール幅より大きくされ、ミッシ
ョンの上下曲げ振動を抑えるよう構成されている。
また、この実施例のロアブロック112において、ベア
リングキャップ4とロアブロック112とを締付結合する
ためのボルトボス部113の配置は上述のとおりであっ
て、クランク軸方向に直交するロアブロック112幅方向
の両側に、各々、クランク軸方向に間隔をおいて複数形
成されたものであり、それら複数のボルトボス部113を
互いに連結してクランク軸方向に延びるリブ115がロア
ブロック112幅方向の両側に別れて2列で形成されたも
のとなっている。そして、これらリブ列の間に、オイル
パン16へのオイルリターン用の穴(オイルリターン孔)
120が形成されている。したがって、このオイルリター
ン用の穴120は、幅方向には左右のベアリングキャップ
4取り付け用のボルトボス部113間の全幅にわたり、ま
た、前後方向には側壁部110の前端壁部分からオイルパ
ンレール117の後端部分にかけて大きく開口するもので
ある。また、ベアリングキャップ取り付け用のボルトボ
ス部113と側壁部110との間の補強用の上記リブ115は、
ロアブロック112の最前部においてフロント側から見て
右側に位置する部分では、最前列のベアリングキャップ
取り付け用のボルトボス部113からロアブロック112の前
端壁部分中央のボルトボス部129にわたって形成され、
このリブ115の側壁部110側にはやはりオイルリターン用
の穴118が設けられている。また、ロアブロック112の後
方部分の底板119の上面には、最後列に位置するベアリ
ングキャップ取り付け用の左右ボルトボス部113と側壁
部110の後端壁部分との間に前後方向にリブ115が延設さ
れ、側壁部110の後端壁部分中央に位置するシリンダブ
ロック結合用のボルトボス部129からは前方に向けて一
対のリブ131が設けられている。そして、ロアブロック1
12のリヤ側端部にはミッションケース(図示せず)との
合わせ面126を構成する締付部127が一体に形成されてい
る。
ところで、この実施例においてロアブロック112のオ
イルパンレール117は、上記のようにリヤ側を除いて大
部分がシリンダブロック2側の合わせ面128と重なる位
置に設けられ、シリンダブロック2との結合のためのボ
ルトボス部129をオイルパン取り付け用としても共用し
ているが、スタータ等の補機が配設されるためにシリン
ダブロック2側の合わせ面128を広げることのできない
位置においては、この位置のシリンダブロック側合わせ
面128aに対する部分のオイルパンレール117aを外方にオ
フセットさせている。これにより、オイルパン16の容量
が大きくなり、同時に、ロアブロック112がこのオフセ
ットした分だけ広がることで、捩りやスカート部6の開
閉モードを抑えるための剛性が高まる。
なお、上記実施例はV型エンジンに本発明を適用した
例であるが、本発明はその他のエンジンに対して適用す
ることも勿論可能である。また、ベアリングキャップ及
びロアブロックの具体的構造は上記実施例のもの以外に
もいろいろな態様が可能である。
(発明の効果) 本発明は以上のように構成されているので、軽量で剛
性が高くしかも固有振動数の高いベアリングキャップを
得ることができ、それによりベアリングキャップの振動
を十分に低減することができる。
また、ベアリングキャップがロアブロックと別体であ
ることにより、組付性に優れ、また、ベアリングキャッ
プのみを組み付けた状態で主軸受面の加工が行えるなど
加工性も優れている。
また、本発明によれば、パワープラント系の曲げ振動
の低減を図るとともに、ベアリングキャップに対するク
ランク軸の機械抵抗の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の全体正面図、第2図は同実
施例におけるベアリングキャップの底面図、第3図は同
平面図、第4図及び第5図は同実施例におけるロアブロ
ックの平面図及び側面図、第6図は第4図のA−A断面
図、第7図は本発明の他の実施例に係るロアブロックの
平面図である。 1:エンジン、2:シリンダブロック、3:メインベアリング
部、4:ベアリングキャップ、6:スカート部、8a,8b:ビー
ム部、10,110:側壁部、12,112:ロアブロック、13,113:
ボルトボス部、15,115:リブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−294160(JP,A) 特開 平1−190952(JP,A) 実開 昭63−121813(JP,U) 実開 平1−91159(JP,U) 実開 平2−39558(JP,U) 実開 平1−88047(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02F 7/00 F02F 7/00 301

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下端両サイド部に設けられたエンジンのク
    ランク軸方向に延びる一対のビーム部により隣接する各
    キャップ部を一体化してベアリングキャップを構成する
    とともに、シリンダブロックのスカート部下端に締付結
    合される側壁部と、前記ベアリングキャップのビーム部
    に対応する位置に形成された複数のボルトボス部と、該
    ボルトボス部と前記側壁部とを連結する複数のリブとを
    有するロアブロックを設け、前記ベアリングキャップの
    ビーム部を前記複数のボルトボス部において前記ロアブ
    ロックと連結したことを特徴とするエンジンの補強部
    材。
  2. 【請求項2】前記複数のリブは、隣接する各一対のリブ
    が順次V字状および逆V字状をなしてクランク軸方向へ
    ジグザグに連設されている請求項1記載のエンジンの補
    強部材。
  3. 【請求項3】前記複数のリブの各リブ間にオイルリター
    ン孔を形成された請求項2記載のエンジンの補強部材。
  4. 【請求項4】エンジンのシリンダブロックに取り付けら
    れクランク軸を軸支するベアリングキャップと、前記シ
    リンダブロックの下方に配設され側壁部が前記シリンダ
    ブロックのスカート部下端に締結結合されるロアブロッ
    クを有し、これらベアリングキャップとロアブロックと
    を互いに締付結合してなるエンジンの補強部材であっ
    て、前記ロアブロックは、側壁部に該側壁部を前記シリ
    ンダブロックに締付結合するためのボルトボス部を形成
    し、前記ロアブロックの側壁部より内側に前記ベアリン
    グキャップと前記ロアブロックとを締付結合するための
    ボルトボス部を形成するとともに、これら両ボルトボス
    部を互いに連結するリブを形成したことを特徴とするエ
    ンジンの補強部材。
  5. 【請求項5】前記両ボルトボス部は、各々がクランク軸
    方向に間隔をおいて複数形成され、それら両ボルトボス
    部を互いに連結するよう前記リブが複数形成され、それ
    ら複数のリブは、隣接する各一対のリブが順次V字状お
    よび逆V字状をなしてクランク軸方向にジグザグ形状に
    連設されている請求項4記載のエンジンの補強部材。
  6. 【請求項6】前記ベアリングキャップとロアブロックと
    を締付結合するためのボルトボス部が、クランク軸方向
    に直交するロアブロック幅方向の両側に、各々、クラン
    ク軸方向に間隔をおいて複数形成されるとともに、それ
    ら複数のボルトボス部を互いに連結してクランク軸方向
    に延びるリブが前記ロアブロック幅方向の両側に別れて
    2列で形成され、これらリブ列の間にオイルリターン孔
    が形成された請求項4記載のエンジンの補強部材。
  7. 【請求項7】シリンダブロックとトランスミッションと
    がクランク軸方向において直列に結合され、内部に底板
    部を有する枠体状の補強構造体が前記シリンダブロック
    の下端と前記トランスミッションとに結合され、前記補
    強構造体の上方空間において複数のベアリングキャップ
    がクランク軸方向に順次配設されるエンジンの補強部材
    において、 前記複数のベアリングキャップを、クランク軸方向に延
    びるビーム部を介して連結し、 前記補強構造体の底板部に、前記ビーム部を締付結合す
    るための複数のボルトボス部を、前記ビーム部の延びる
    方向に沿った配置で各ビーム部に対応してそれぞれ立設
    し、 前記補強構造体の底板部には、該補強構造体のトランス
    ミッション側における壁部と前記複数のボルトボス部の
    うちの該壁部に近い側のボルトボス部との間を連結する
    ようリブを突設し、該壁部に近い側のボルトボス部以外
    のボルトボス部の間はリブで連結されない設定としたこ
    とを特徴とするエンジンの補強部材。
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