JP2848385B1 - 装飾用義手の中子 - Google Patents

装飾用義手の中子

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JP2848385B1
JP2848385B1 JP87698A JP87698A JP2848385B1 JP 2848385 B1 JP2848385 B1 JP 2848385B1 JP 87698 A JP87698 A JP 87698A JP 87698 A JP87698 A JP 87698A JP 2848385 B1 JP2848385 B1 JP 2848385B1
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守弘 亀田
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株式会社啓愛義肢材料販売所
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Abstract

【要約】 【課題】 指関節の動きを健常手の動きにより近付ける
装飾用義手の中子を提供するものである。 【解決手段】 リスト基台2に植設のフレキシブル軸の
主柱軸1端に設けた所定幅の帯状指取付板4に、親義手
指を除く4本の前後2箇所に関節を配設する板状義手指
5の夫々の基節指部に穿った縦嵌合長孔6を摺動挿嵌し
各板状義手指間隔を調整自在とし、且つ前後2箇所に関
節を配設する板状親義手指15の下端を、前記主柱軸1
の中途より分岐した所定長さの支持針金16に固定して
中子芯体17を形成し、中子芯体17を所定の成形型内
にあって充填した発泡樹脂体で覆い義手形状を呈する芯
体入り能動中子構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は合成樹脂製の装飾
グローブを被せる指関節を備える装飾用義手の中子に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、義手,義足関係の開発も著し
く、義手にあっても指関節が曲がり外観も健肢に近い形
状を呈する装飾用義手が出現して来ている。この装飾用
義手の構成としては装飾グローブ内に、関節付き指形状
をもつ中子芯と義手外形を呈する発泡樹脂を組合わせ形
成した中子を装着するものである。従来知られているこ
の種の装飾用義手の主体をなす中子としては、例えば実
公平4−48180号公報がある。この中子構成として
は、図9に示すように基台aに固定の掌部に位置する幅
広支持板bに一体とした連結板cの上端縁部に、2箇所
に関節dを配設した4本の指板片(補強片)eの下端を
それぞれ接着等をもって直接固定し、且つ、前記幅広支
持板bの片側端に親義手指fの下端を取付けて中子芯g
を形成し、該中子芯gを軟質合成樹脂発泡体hに埋設し
て所定の中子jとする。この場合、前記関節dの構造
は、図10に示すように合成樹脂製薄板の板片e′の片
面に連結すべき他の板片e′を単に重ね、この重ね部に
雌雄嵌合ネジ構成の締付用ボルトネジkを両側より分割
挿入し、その締付けで重なった板片同志(補強片)に摩
擦回動を可能な枢着としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記公報の中
子構成で一番問題となる点は、頻繁に回動をする関節部
分(ピン部)に緩みを来すことである。即ち、この枢着
部の構成は片側のネジkを雌ネジ構造とし他側から挿通
するネジkを雄ネジ構造とし、重ねた板片e′,板片
e′に挿通して双方のネジ部の雌雄螺合の締付けにて枢
軸とする。このとき、締付けられた雌ネジkのナット頭
は一方に板片e′面に接し、雄ネジkのネジ頭は他方の
板片e′面に接する一体状態となり、且つ板片e′,板
片e′全体が発泡樹脂体hで直接覆われているため、指
を動かし関節部が回動すれば一方に板片e′に一体とな
ったナット頭が追従して動きだし緩むものとなり、他方
の板片e′に接するネジ頭側も同じである。例えば右方
向に締めたとしても、指を戻せば緩んでしまう。即ち、
雌ネジkも雄ネジkも初期の締付け段階ではきつく締ま
るが、指の反復回動に伴い雌雄のネジ締まりが徐々に緩
み関節部の摩擦回動が解け、所謂ガタ付きのある関節を
招くものである。
【0004】また、この中子の特長は、図11に示すよ
うに関節部の表面側(甲側)にスリットmを入れ、甲側
に反り返りnを来すようにしている。この様に、指を外
向きに反り返る作用をもつ中子では、例えば、机の上か
ら手で物を押さえようとしたとき、力が入りすぎると指
先がたちまち曲がってしまい(反り返ってしまう)、物
を掴む能動中子とは成り得ない(健常の指屈曲としても
不自然である)。勿論、スリット両面は発泡樹脂材面で
弾性があり、該発泡樹脂材同志の突き合わす受け作動で
は各発泡樹脂材面が潰れ、指を少なくとも直線状に保つ
ことはできず、表面側(甲側)に曲がってしまう。
【0005】また、掌部位置に臨む芯材部分は1枚の幅
広支持板bの使用であり、丸まった状態を呈するグロー
ブ(図示せず)への嵌め込み作業にあって掌部全体を弯
曲させ挿入し易くすることは難しい。しかも、掌部が板
使用で曲がらない構成では、装飾用義手として実際の使
用動作に望まれる健常手同様な手首から曲げる動作を取
ることはできない。
【0006】更に、4本の義手指eはそい基端を連結板
cに予め直接固定するタイプのため、男性,女性の掌の
差や骨格の相違などに応じた指幅の変更がその都度行え
ず、特に成形加工時の成形型の母形に対するセット作業
の微調整ができず面倒なものである等の欠点を有する。
【0007】本発明は上記実情に鑑み、少なくとも3節
よりなる義手指中、中節指部(第2指関節部)の形状を
偏平枠型の補強構造とし、この断面コ字状枠片部の枠内
に板状基節指部と先節指部を溝嵌挿し、枠型の前後頂縁
にストッパー機構をもた基節指部端と先節指部端を直線
状に接衝させ反り防止を施すようにしたため、上記課題
を解決する装飾用義手の中子を提供することを目的とし
たものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、リスト基台に
植設の主柱軸端に設けた一定幅の帯状指取付板に、親義
手指を除く4本の前後2箇所に関節を配設する板状義手
指の夫々の基節指部に穿った縦嵌合長孔を摺動挿嵌し各
板状義手指間隔を調整自在に取付けると共に、前後2箇
所に関節を配設する板状親義手指の下端を、前記主柱軸
の中途より分岐した所定長さの支持針金に固定して中子
芯体を形成し、この中子芯体を所定の成形型内にあって
充填した発泡樹脂体で覆い全体として義手形状を呈す芯
体入り能動中子構成とするものである。
【0009】この場合、主柱軸が、内部に針金芯を挿通
したフレキシブル軸である。
【0010】また、板状義手指が、前後に関節が位置す
る中節指部を断面コ字状枠片部とし、該断面コ字状枠片
部の前後頂縁に設けたストッパー段部と先節指部端及び
基節指部端の受け段部を直線状で接衝し甲側への指反り
防止機構を備えたものである。
【0011】更に、断面コ字状枠片部の関節枢軸が、緩
み止めピン付きである。
【0012】この様に、装飾用義手の中子にあって、中
子芯をリスト基台に突出する主柱軸を針金芯入りフレキ
シブル軸とし、該支柱軸端の横配設の帯状指取付板に、
4本の板状義手指(人差し指用,中指用,薬指用,小指
用の義手指)の基節指部の縦嵌合長孔を順次差し込み、
適宜摺動の移行で指間隔の設定を自在とし、各人の指間
隔に応じた設定が簡単にでき、且つ後の微調整も可能と
なる。また、各板状義手指中、前後に関節が位置する中
節指部を断面コ字状枠片部とし、そ前後枠内に先節指部
端と基節指部端を嵌入させ、所定の関節枢軸を横挿通し
て枢着し、且つこの前後頂縁のストッパー段部に先節指
部と基節指部の端部を直線状態下で当接させるため甲側
への反り返りを招かない。但し、断面コ字状枠片部の枠
片の折曲幅は、先節指部と基節指部の板厚分に設定し溝
嵌合させる構成である。
【0013】また、4本指用の指取付板の支持部材を1
本のフレキシブル軸とし、親義手指の支持を前記フレキ
シブル軸より分岐の所定長さの支持針金に取付けたた
め、成形型へのセット作業時におけるフレキシブル軸の
屈曲が自在であり各義手指部を母型溝に確実に案内し
得、充填する発泡樹脂材の中心位置に中子芯を組み込め
る。この場合、フレキシブル軸は針金芯入りのため、該
フレキシブル軸を曲げた状態に保ち得るのでセット作業
が簡単となる。
【0014】しかも、仕上がった中子製品に装飾グロー
ブを被せるときでも、親義手指側はフレキシブル軸より
分岐の支持針金端に配される突出状態のため、装飾グロ
ーブの装着時に、親義手指を掌側に適宜曲げることが
で、且つ掌部自体も丸められるので挿入作業を容易とす
る。この様にして得た義手自体の使用としても、4本指
を支持する指取付板が1本軸のフレキシブル軸で支持さ
れ掌部が自在に曲がるため、所謂手首を曲げる動作も簡
単に取れる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の装飾用義手の中子
を実施例の図に基づいて説明すれば、次の通りである。
【0016】図は各義手指の構成を先節指部と中節指部
及び基節指部とした2関節をもつ装飾用義手の中子の実
施例を示す。1は円柱状を呈す木製リスト基台2の中央
に植設する内部に針金芯3を挿通した主柱軸となるフレ
キシブル軸で、該フレキシブル軸1の上端と針金芯3の
上端を一定幅の帯状指取付板4の中央部分にリベット付
け等の固定手段uをもって固定する。この帯状指取付板
4には人差し指用,中指用,薬指用,小指用となる4本
の板状義手指5の基端を摺動嵌合で取付ける。板状義手
指5の構成は、前記帯状指取付板4に溝嵌合する縦嵌合
長孔6を下部に設けたプラスチック板製基節指部7と、
該基節指部7の上端に中節指部8の下端を関節軸9をも
って連結する。この場合、中節指部8の構成は、ステン
レス板等の金属薄板10にて、中央部に基節指部7の板
厚に対応する溝幅sをもつ頂枠部10aを配し両側に側
枠部10bを配した展開板を折曲げ断面コ字状枠片部
8′を形成すると共に、断面コ字状枠片部8′の前記頂
枠部10aの前後頂縁8aに所定長さのストッパー段部
11を枠内に折曲げている。12は前記中節指部8の先
端部に関節軸9をもって連結するプラスチック板製先節
指部であり、この先節指部12と基節指部7の枢着部は
断面コ字状枠片部8′の枠溝部8b内に嵌合する。ま
た、基節指部7の前端と先節指部12の後端には前記ス
トッパー段部11,11に直線位置で面接衝する受け段
部13と受け段部14を設けている。15はフレキシブ
ル軸1の中途より横方向に分岐した所定長さの支持針金
16を芯材としこの先端に取付ける親義手指で、該親義
手指15の構成も前記板状義手指5と同様に基節指部7
と断面コ字状枠片部8′の中節指部8と先節指部12の
3節よりなり、これら全体の構成で中子芯体17とな
る。18は中子芯体17に該中子芯体17が中心位置に
埋設されるよう発泡樹脂19を覆い形成した中子であ
る。また、前記関節軸9の構成は、断面コ字状枠片部
8′の両側から挿入する締付頭部20a付きボルトネジ
部20と締付頭部21a付きナットネジ部21よりなる
分割構造で、ナットネジ部21の雌ネジ21bにボルト
ネジ部20の雄ネジ20bを螺合する雌雄螺合を取る。
22は前記ナットネジ部21の締付頭部21aの各周縁
部にあって断面コ字状枠片部8′側に打ち込む緩み止め
ピンである。
【0017】なお、帯状指取付板4に対する人差し指
用,中指用,薬指用,小指用の板状義手指5の取付けと
しては、各義手指5の基節指部7に設けた縦嵌合長孔6
を帯状指取付板4の一端より差し込む溝嵌合とし、順次
4本の義手指5に摺動移行させセットする。この場合、
隣接する基節指部7と基節指部7の間隔tは、使用する
人の手の大きさ等に基づいて設定をする。即ち、人差し
指,中指,薬指,小指の各指間隔に応じて決めるため、
帯状指取付板4に対し各指の基節指部7が摺動し植設幅
の調整が自在であることが好ましい。この位置決め動作
は基節指部7の縦嵌合長孔6の横摺動で簡単に動き、且
つ、帯状指取付板4と基節指部7は長溝嵌合で支持され
るため、敢えて固定手段を施さなくても指の起立姿勢を
保ち得る。このことは、成形型への中子芯体17のセッ
ト作業等にあって、指位置を少しずらしたいときなどの
組付け後の幅調整も自在である。
【0018】いまこの作用を説明すると、先ず中子芯体
17の形成に際しては、リスト基台2に突出のフレキシ
ブル軸1端の帯状指取付板4に、該帯状指取付板4のフ
レキシブル軸固定点(u)を堺とした左右両端より4本
の板状義手指5の各基節指部7の縦嵌合長孔6を差し込
む。図3の図示にあっては人差し指用板状義手指5aと
中指用板状義手指5bの2本を左側端より差し込み、薬
指用板状義手指5cと小指用板状義手指5dの2本を右
側端より差し込む。この場合、4本の板状義手指全体の
間隔tの設定は、各板状義手指5の基節指部7を帯状指
取付板4の長手方向に適宜摺動させて所望の指間隔にセ
ットすればよい。なお、帯状指取付板4に対し基節指部
7を差し込んだ板状義手指5は特段の固定手段を施さな
くても、該基節指部7の縦嵌合長孔6の長孔幅を帯状指
取付板4の板厚とほぼ同等に形成し溝嵌合を呈するた
め、起立状態を保つが左右長手方向には摺動可能であ
る。このことは、セット後の指間隔の微調整を迫られた
ときの板状義手指5の移動自在となる。また、親義手指
15は別途フレキシブル軸1より分岐した支持針金16
端に適宜取付ければよい。
【0019】次に、中子芯体17に対し発泡樹脂19を
覆う発泡樹脂埋設工程としては、適宜の指母型を両面に
刻設した公知の二つ割り義手成形型(図示せず)を開
き、この一方の型部にあって、前記指組みされた中子芯
体17を、このうち帯状指取付板4に並ぶ4本の板状義
手指5の各指と片側に離れた親義手指15との計5本の
義手指を指母型に夫々適宜型嵌めすると共に、掌部位置
となる型中央にフレキシブル軸1を嵌め込む(図示せ
ず)。この場合、各指母型に対する板状義手指5の嵌合
セットに当たって、指母型にうまく嵌まり込まないと
き、各板状義手指5は帯状指取付板4に対し固定でなく
横方向に摺動可能のため、各板状義手指5の取付位置の
微調整ができ容易に収まる。また、フレキシブル軸1が
母型の中央位置に臨むように適宜屈曲させたりしてセッ
トするが、該フレキシブル軸1は内部に針金芯16が挿
通介在し所謂腰のある主柱軸としているため、該フレキ
シブル軸1の曲げた状態がそのまま維持されセット作業
を容易とする。また、リスト基台2の基端部は二つ割り
義手成形型の基部の受溝に嵌め挾持の固定とする。
【0020】この状態で、閉じた二つ割り義手成形型に
発泡樹脂材を適宜注入し、所定の加熱を与える発泡工程
を経れば各指の中心部及び掌部中央部に中子芯体17が
埋設された発泡樹脂19が形成され全体として義手用中
子18を得る(図2参照)。この発泡樹脂の充填,発泡
にあっては、当然中央に配設した主柱軸となるフレキシ
ブル軸1の螺旋溝1aにも発泡樹脂19が食い込む状態
となるため、芯材が抜け出る(中子芯体17と発泡樹脂
19の分離)ことのない堅牢な中子18となる。
【0021】この様にして、形成した中子18に対し、
更に義手品とするには表面に別途成形した薄地の装飾グ
ローブ(図示せず)を嵌め覆うものである。このとき
は、人差し指部18aと中指部18bと薬指部18c及
び小指部18dの4本指に対して横張出しの親指部18
eを掌部18f側に曲げれば、該親指部18eの支持骨
格が1本の支持針金16より構成しているため、簡単に
親指部18eが掌部18f側に曲がる弯曲状態にするこ
とができる。このため、少し丸まった状態の製品である
公知の装飾グローブへの挿入作業が容易となる。また、
中子18の中央部分となる掌部18f内には1本のフレ
キシブル軸1の主柱軸が埋設されているため、掌部18
f自体の左右,前後への回動も自在となり健常手同様に
手首から曲げたりする動作も簡単に行える。
【0022】ここにおいて、上記の如き装飾用手部義手
を装具した場合、例えば物を掴もうなどして物(図示せ
ず)に指先を押し付けても、4本の各板状義手指5と親
義手指15は、中間指部材(第2指関節部)となる中節
指部8が断面コ字状枠片部8′となり、該断面コ字状枠
片部8′に接続の基節指部7と先節指部12とは、断面
コ字状枠片部8′の枠前後頂縁のストッパー段部11,
11に基節指部7と先節指部12の受け段部13と受け
段部14が直線状態で面接衝するよう形成しているた
め、掌部側(内側)には指が曲がるが後方へは回動規制
されるので、甲側(裏側)への反り返りを生じない(図
5参照)。即ち、指先に押圧力を与えても義手指構成の
中節指部を断面コ字状枠片部8′とし、この前後のスト
ッパー段部11で基節指部7と先節指部12の端面を、
少なくとも直線状態で受け後方への回動を機械的に止め
ため確実な反り防止が成される。
【0023】しかも、中節指部8自体が断面コ字状枠片
の所謂ボックス構造を採るため、単なる板材より強度を
増し横方向からの押圧を受けても横に曲がることもな
く、堅牢な義手指となる。
【0024】
【発明の効果】上述の様に、本発明の装飾用義手の中子
はリスト基台に突出の1本の主柱軸となるフレキシブル
軸端に設けた横長の帯状指取付板に、親義手指を除く4
本の板状義手指の基部の縦嵌合長孔を摺動嵌合する非固
着の支持構成としたため、各板状義手指の指間隔の設定
を初めとし発泡樹脂を覆うための成形型へセット間隔の
微調整も板状義手指を横摺動させるだけで簡単に遂行し
得、中子成形の能率化が図られる。即ち、中子芯体の人
差し指,中指,薬指,小指用義手指の指間隔(指幅)
が、この基節指部の縦嵌合長孔を帯状指取付板に対し摺
動するだけで簡単に設定でき、従来この種の指支持の如
き接着剤,溶接等の固着でないため、装着者の骨格に応
じた指間隔が何時でも自在となる。このため、発泡樹脂
に中子芯体を埋設する成形工程にあっても、成形型の指
母型に対する各義手指の嵌め込みにおける微調整も、現
場サイドで調整可能となり成形型のセット作業も向上す
る。
【0025】また、親義手指はフレキシブル軸の中途よ
り分岐の支持針金端に取付ける可動支持のため、中子芯
体とこれに覆う発泡樹脂で形成された中子の使用にあっ
て、装飾グローブを被せるとき親義手指が掌部側に自由
に曲げることができ、且つ掌部の主柱軸は1本のフレキ
シブル軸で構成したため、掌部自体も丸まる状態を取り
得るので弯曲状の装飾グローブの装着作業も容易とな
る。
【0026】しかも、掌部の中央位置に臨むフレキシブ
ル軸は針金芯入り構造で、該フレキシブル軸自体は曲げ
た状態を保つことができるため、前記発泡樹脂埋設工程
となる成形型への中子芯体のセット作業が容易であり、
且つ、装飾用義手となったときの動作も、健常手同様に
手首から掌部に亘り曲げる所謂手首回動の動きも可能と
なり、違和感のない義手を得る。また、フレキシブル軸
の支柱軸使用ではフレキシブル螺旋目に充填する発泡樹
脂が食い込むようになり、発泡樹脂部に対する中子芯体
のズレ抜けが防げる。
【0027】更に、本発明で良い点は、各板状義手指を
構成する基節指部と中節指部及び先節指部の関節接続
中、中節指部の形状を断面コ字状枠片部とし、該断面コ
字状枠片部の前後頂縁のストッパー段部と枠内嵌合の先
節指部端及び基節指部端の受け段部を、直線状で接衝す
る反り防止機構付きとしてなるため、例えば物を掴もう
として指先に強い力を与えても指先が甲側へ反り返るこ
ともなく、物を持ち易い機能的な板状義手指となる。し
かも、断面コ字状枠片部はステンレス薄板等を用いた所
謂ボックス型構造を呈するため強度的にも強く、指全体
として横方向の曲げに耐え、従来の単なるプラスチック
薄板製義手指部材の重ね接続に比して横方向の振れ,捩
じれ等を招かず、安定した中子芯体を得る。
【0028】また、断面コ字状枠片部の関節枢軸は、該
断面コ字状枠片部の枠内に基節指部と先節指部の基端部
が溝嵌合され、枢軸のナットネジ部と動かす指が一体と
ならず、且つ枢軸自体にも緩み止めピンを配したため、
指の反復屈曲でも関節部にガタを招かない等の効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装飾用義手の中子の一実施例を示す中
子芯体の斜視図である。
【図2】中子芯体を発泡樹脂に埋設した中子品の斜視図
である。
【図3】同中子芯体の指取付板に4本の義手指を摺動嵌
合で取付ける説明図である。
【図4】針金芯入りフレキシブル軸の説明図である。
【図5】断面コ字状枠片部となる中節指部に対し基節指
部と先節指部を関節接続した説明図である。
【図6】断面コ字状枠片部を示す図で、(A)はステン
レス薄板製の断面コ字状枠片部を展開した平面図であ
り、(B)は同枠折した側面図であり、(B)は同平面
図である。
【図7】中節指部と先節指部のストッパー機構の関係を
示す図で、(A)は断面コ字状枠片部のストッパー段部
を示す斜視図であり、(B)は同先節指部の受け段部を
示す斜視図である。
【図8】断面コ字状枠片部の中節指部と基節指部の指関
節軸部の説明図である。
【図9】従来の義手用中子を示す一部切り欠き正面図で
ある。
【図10】同各指関節軸部の説明図である。
【図11】義手用中子の指先となる先節指部が甲側に反
り返った説明図である。
【符号の説明】
1 フレキシブル軸 2 リスト基台 3 針金芯 4 帯状指取付板 5 板状義手指 6 縦嵌合長孔 7 基節指部 8 中節指部 8′ 断面コ字状枠片部 9 関節軸 11 ストッパー段部 12 先節指部 13 受け段部 14 受け段部 15 親義手指 16 支持針金 17 中子芯体 19 発泡樹脂

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リスト基台に植設の主柱軸端に設けた一
    定幅の帯状指取付板に、親義手指を除く4本の前後2箇
    所に関節を配設する板状義手指の夫々の基節指部に穿っ
    た縦嵌合長孔を摺動挿嵌し各板状義手指間隔を調整自在
    に取付けると共に、前後2箇所に関節を配設する板状親
    義手指の下端を、前記主柱軸の中途より分岐した所定長
    さの支持針金に固定して中子芯体を形成し、この中子芯
    体を所定の成形型内にあって充填した発泡樹脂体で覆い
    全体として義手形状を呈す芯体入り能動中子構成とする
    ことを特徴とする装飾用義手の中子。
  2. 【請求項2】 主柱軸が、内部に針金芯を挿通したフレ
    キシブル軸である請求項1記載の装飾用義手の中子。
  3. 【請求項3】 板状義手指が、前後に関節が位置する中
    節指部を断面コ字状枠片部とし、該断面コ字状枠片部の
    前後頂縁に設けたストッパー段部と先節指部端及び基節
    指部端の受け段部を直線状で接衝し甲側への指反り防止
    機構を備えた請求項1記載の装飾用義手の中子。
  4. 【請求項4】 断面コ字状枠片部の関節枢軸が、緩み止
    めピン付きである請求項3記載の装飾用義手の中子。
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