JP2847994B2 - ベルレス高炉の原料装入方法 - Google Patents
ベルレス高炉の原料装入方法Info
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- JP2847994B2 JP2847994B2 JP3057546A JP5754691A JP2847994B2 JP 2847994 B2 JP2847994 B2 JP 2847994B2 JP 3057546 A JP3057546 A JP 3057546A JP 5754691 A JP5754691 A JP 5754691A JP 2847994 B2 JP2847994 B2 JP 2847994B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B28—WORKING CEMENT, CLAY, OR STONE
- B28D—WORKING STONE OR STONE-LIKE MATERIALS
- B28D5/00—Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor
- B28D5/02—Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by rotary tools, e.g. drills
- B28D5/022—Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by rotary tools, e.g. drills by cutting with discs or wheels
- B28D5/028—Fine working of gems, jewels, crystals, e.g. of semiconductor material; apparatus or devices therefor by rotary tools, e.g. drills by cutting with discs or wheels with a ring blade having an inside cutting edge
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Manufacture Of Iron (AREA)
- Blast Furnaces (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高炉の炉頂部に設け
た原料貯槽(以下「炉頂バンカー」または単に「バンカ
ー」と記す) と分配シュートとを使用する、いわゆるベ
ルレス高炉において、前記分配シュートの傾動角度を操
作して炉中心部から炉壁部へ向かって原料を装入してい
く、いわゆる外振り分配装入方式で炉内に装入される原
料粒径の経時変化を制御する原料装入方法に関するもの
である。
た原料貯槽(以下「炉頂バンカー」または単に「バンカ
ー」と記す) と分配シュートとを使用する、いわゆるベ
ルレス高炉において、前記分配シュートの傾動角度を操
作して炉中心部から炉壁部へ向かって原料を装入してい
く、いわゆる外振り分配装入方式で炉内に装入される原
料粒径の経時変化を制御する原料装入方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】高炉操業においては、炉内の径方向のガ
ス流分布を制御し、炉内鉱石の還元・溶解を安定に行う
ことが、操業上の基本課題である。
ス流分布を制御し、炉内鉱石の還元・溶解を安定に行う
ことが、操業上の基本課題である。
【0003】高炉操業における炉内ガス流分布の主たる
制御手段は、炉頂の装入物分布制御であり、より詳しく
は炉内径方向の鉱石とコークスの堆積重量比分布( 以下
「O/C 分布」と称す)と、鉱石、コークスそれぞれの粒
径分布の調整である。
制御手段は、炉頂の装入物分布制御であり、より詳しく
は炉内径方向の鉱石とコークスの堆積重量比分布( 以下
「O/C 分布」と称す)と、鉱石、コークスそれぞれの粒
径分布の調整である。
【0004】ベルレス高炉における原料装入装置は、炉
内に直接原料を供給する炉頂バンカーが1ケのものと複
数個のものとに大きく分類できる。図1は、直列2段の
炉頂バンカーを有するベルレス装入装置の1例を示して
いる。原料 (鉱石、焼結鉱、コークス) 1は、ベルトコ
ンベアー2でまず炉頂上段バンカー3に蓄えられ、ここ
から排圧した下段バンカー4に供給される。そして、炉
内の装入物が荷下がりして補給すべき所定のストックラ
イン5に達すると装入物流量調整用のゲート弁6および
シール弁7を開操作して、下段バンカー内の原料8を分
配シュート9上に供給し、この分配シュートの傾動角
度、旋回数を調整して原料を炉内10に装入する。
内に直接原料を供給する炉頂バンカーが1ケのものと複
数個のものとに大きく分類できる。図1は、直列2段の
炉頂バンカーを有するベルレス装入装置の1例を示して
いる。原料 (鉱石、焼結鉱、コークス) 1は、ベルトコ
ンベアー2でまず炉頂上段バンカー3に蓄えられ、ここ
から排圧した下段バンカー4に供給される。そして、炉
内の装入物が荷下がりして補給すべき所定のストックラ
イン5に達すると装入物流量調整用のゲート弁6および
シール弁7を開操作して、下段バンカー内の原料8を分
配シュート9上に供給し、この分配シュートの傾動角
度、旋回数を調整して原料を炉内10に装入する。
【0005】ベルレス高炉におけるO/C 分布制御は、主
に分配シュートの運転スケジュール(具体的にはシュー
トの傾動角設定と、その傾動角での旋回数割り付け) の
制御によってなされ、粒径分布に対しては炉内に装入さ
れる原料の粒径の経時変化を利用してなされる。即ち、
通常のベルレス装入では、分配シュートを10旋回以上さ
せて原料を炉内に装入し、かつその間に分配シュートの
傾動角度を1回以上変更して原料の炉内落下位置を変化
させる装入形態をとっている。このとき分配シュートに
供給される原料の粒径が1回のダンプの中で経時的に変
化すると、その影響は炉の内径方向の粒径分布に現れ
る。
に分配シュートの運転スケジュール(具体的にはシュー
トの傾動角設定と、その傾動角での旋回数割り付け) の
制御によってなされ、粒径分布に対しては炉内に装入さ
れる原料の粒径の経時変化を利用してなされる。即ち、
通常のベルレス装入では、分配シュートを10旋回以上さ
せて原料を炉内に装入し、かつその間に分配シュートの
傾動角度を1回以上変更して原料の炉内落下位置を変化
させる装入形態をとっている。このとき分配シュートに
供給される原料の粒径が1回のダンプの中で経時的に変
化すると、その影響は炉の内径方向の粒径分布に現れ
る。
【0006】炉頂バンカーから排出される原料粒径に経
時的変化が現れることについては、既に幾多の報告があ
るがその主たる要因は、炉頂バンカー内原料が径方向
に粒径分布を持つこと、およびバンカー底部から原料
を排出した際、バンカー中心部が先に排出される、いわ
ゆるバンカー内に生じるファンネルフロー型の物流であ
る(鉄と鋼74(1988)P.978)。
時的変化が現れることについては、既に幾多の報告があ
るがその主たる要因は、炉頂バンカー内原料が径方向
に粒径分布を持つこと、およびバンカー底部から原料
を排出した際、バンカー中心部が先に排出される、いわ
ゆるバンカー内に生じるファンネルフロー型の物流であ
る(鉄と鋼74(1988)P.978)。
【0007】従って、上記およびの要因の少なくと
も一方を制御することにより、排出原料の粒径の経時変
化パターンを変化させることができ、従来このような観
点に立った種々の考案がなされている。の要因につい
ては、バンカー内の排出口直上部に邪魔物(インサー
ト) を設置して、ファンネルフローを抑止する方法があ
る。一方、については、バンカー内に反発箱(ストー
ンボックス) を設け、バンカーに装入される原料を複数
箇所、あるいは同心円上に散乱・落下させる方法(実公
昭56−18597 号公報) や、炉頂バンカー内に旋回シュー
トを設けてその傾動角度を調整すること(特開平1−11
9612号公報) により、あるいは反発板を設けその角度を
調整すること(特公平2−401 号公報) によって、原料
落下位置を制御する方法などが提案されている。しか
し、これらの方法でもベルレス高炉における装入物の炉
内粒径分布を的確に制御する効果は必ずしも充分ではな
い。
も一方を制御することにより、排出原料の粒径の経時変
化パターンを変化させることができ、従来このような観
点に立った種々の考案がなされている。の要因につい
ては、バンカー内の排出口直上部に邪魔物(インサー
ト) を設置して、ファンネルフローを抑止する方法があ
る。一方、については、バンカー内に反発箱(ストー
ンボックス) を設け、バンカーに装入される原料を複数
箇所、あるいは同心円上に散乱・落下させる方法(実公
昭56−18597 号公報) や、炉頂バンカー内に旋回シュー
トを設けてその傾動角度を調整すること(特開平1−11
9612号公報) により、あるいは反発板を設けその角度を
調整すること(特公平2−401 号公報) によって、原料
落下位置を制御する方法などが提案されている。しか
し、これらの方法でもベルレス高炉における装入物の炉
内粒径分布を的確に制御する効果は必ずしも充分ではな
い。
【0008】ところで、原料を分配シュートを介して炉
内に装入する際、通常、分配シュートの傾動角度を操作
して炉壁部から炉中心部に向かって順次原料を装入する
方法(以下「内振り分配装入」と称す)がとられている
が、これとは逆の順序で原料を炉内に装入する方法(以
下「外振り分配装入」と称す) は、前者に比べ分配シュ
ート駆動系の高い能力を要求するものの堆積層を炉中心
側から順次形成していくものであるため、コークス層崩
れを制御する効果を持っており、装入物分布形成時の不
安定因子の影響を軽減する利点を持っている(特開昭62
−177109号公報参照)。
内に装入する際、通常、分配シュートの傾動角度を操作
して炉壁部から炉中心部に向かって順次原料を装入する
方法(以下「内振り分配装入」と称す)がとられている
が、これとは逆の順序で原料を炉内に装入する方法(以
下「外振り分配装入」と称す) は、前者に比べ分配シュ
ート駆動系の高い能力を要求するものの堆積層を炉中心
側から順次形成していくものであるため、コークス層崩
れを制御する効果を持っており、装入物分布形成時の不
安定因子の影響を軽減する利点を持っている(特開昭62
−177109号公報参照)。
【0009】しかしながら、上記の外振り分配法を適用
するに当たっては次のような点を解決する必要がある。
即ち、高炉内の径方向のガス流の分布としては、炉況の
安定性を確保するためには炉中心部のガス流が他領域よ
りも強い分布にしておく必要があることが経験的に知ら
れている。このような径方向ガス流分布を得るには、炉
中心部を炉壁側よりも通気性の良い状態にしておく必要
があり、そのために炉中心部のO/C を低めにし、かつ堆
積粒径を大きくしておかなければならない。従って、外
振り分配装入の適用に当たっては、装入初期の原料(即
ち、炉中心部装入原料) の粒度を粗くしておく必要があ
る。ところが、従来の炉頂バンカーへの原料装入条件で
は、後に詳細するように、バンカーからの排出原料の粒
径の経時変化は、前記のような種々の工夫を凝らしても
基本的には単調増加パターン、あるいはフラットパター
ンを呈するにとどまり、装入初期に粗粒の原料を集中排
出することは困難である。
するに当たっては次のような点を解決する必要がある。
即ち、高炉内の径方向のガス流の分布としては、炉況の
安定性を確保するためには炉中心部のガス流が他領域よ
りも強い分布にしておく必要があることが経験的に知ら
れている。このような径方向ガス流分布を得るには、炉
中心部を炉壁側よりも通気性の良い状態にしておく必要
があり、そのために炉中心部のO/C を低めにし、かつ堆
積粒径を大きくしておかなければならない。従って、外
振り分配装入の適用に当たっては、装入初期の原料(即
ち、炉中心部装入原料) の粒度を粗くしておく必要があ
る。ところが、従来の炉頂バンカーへの原料装入条件で
は、後に詳細するように、バンカーからの排出原料の粒
径の経時変化は、前記のような種々の工夫を凝らしても
基本的には単調増加パターン、あるいはフラットパター
ンを呈するにとどまり、装入初期に粗粒の原料を集中排
出することは困難である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、原料
を複数個の炉頂バンカーを介して炉内に装入するベルレ
ス高炉で外振り分配装入を行うに当たって、炉内に装入
される原料の粒径の経時変化を外振り分配装入に適する
形に制御する方法を提供することにある。
を複数個の炉頂バンカーを介して炉内に装入するベルレ
ス高炉で外振り分配装入を行うに当たって、炉内に装入
される原料の粒径の経時変化を外振り分配装入に適する
形に制御する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記 (1)〜
(3) を特徴とするベルレス高炉の原料装入方法を要旨と
する。
(3) を特徴とするベルレス高炉の原料装入方法を要旨と
する。
【0012】(1) 原料貯槽の中の最下段の貯槽から排出
される原料を分配シュートを介して炉内に装入するベル
レス高炉において、(2) 前記分配シュートの傾動角度を
操作して炉中心部から炉壁部へ向かって原料を装入して
いく、いわゆる外振り分配装入を行うに当たって、(3)
原料貯槽群の最下段貯槽への原料供給速度を下記式か
ら計算される無次元数πが5×10-3以上となるよう調整
する。
される原料を分配シュートを介して炉内に装入するベル
レス高炉において、(2) 前記分配シュートの傾動角度を
操作して炉中心部から炉壁部へ向かって原料を装入して
いく、いわゆる外振り分配装入を行うに当たって、(3)
原料貯槽群の最下段貯槽への原料供給速度を下記式か
ら計算される無次元数πが5×10-3以上となるよう調整
する。
【0013】
【数2】
【0014】ここで、v: 原料装入速度(kg/sec)、g:
重力加速度(m/sec2) ρ: 原料嵩密度(kg/m3) 、 D: バンカー径(m) H: 装入落差(m)
重力加速度(m/sec2) ρ: 原料嵩密度(kg/m3) 、 D: バンカー径(m) H: 装入落差(m)
【0015】
【作用】バンカー内の径方向粒径分布は、先に述べた原
料落下点の位置や数に加え、堆積斜面上での粒径偏析過
程を通して最終的に決まるものである。本発明はこの後
者の過程を利用してバンカー内の径方向粒径分布を変
え、さらにこのバンカーからの排出されて炉内に装入さ
れる原料の粒径の経時変化を制御しようとするものであ
る。
料落下点の位置や数に加え、堆積斜面上での粒径偏析過
程を通して最終的に決まるものである。本発明はこの後
者の過程を利用してバンカー内の径方向粒径分布を変
え、さらにこのバンカーからの排出されて炉内に装入さ
れる原料の粒径の経時変化を制御しようとするものであ
る。
【0016】本発明では前記の式から計算される無次
元指数が5×10−3以上となるよう最下段貯槽への原
料供給速度(v)を調整する。
元指数が5×10−3以上となるよう最下段貯槽への原
料供給速度(v)を調整する。
【0017】一般に粒度構成を有する粒状物を堆積させ
たときに堆積斜面上に生ずる粒度偏析(堆積粒状物の粒
度が堆積位置によって相異する現象)は、粒状物の供給
条件によって変化することが知られている(鉄と鋼74(1
988)P.978)。しかし、この現象を定量的に解析して高炉
の原料装入に利用することは未だなされていない。
たときに堆積斜面上に生ずる粒度偏析(堆積粒状物の粒
度が堆積位置によって相異する現象)は、粒状物の供給
条件によって変化することが知られている(鉄と鋼74(1
988)P.978)。しかし、この現象を定量的に解析して高炉
の原料装入に利用することは未だなされていない。
【0018】本発明者らは高炉における原料貯蔵用バン
カーを対象に実炉で使用している焼結鉱を用いて前記の
現象を定量的に把握する実験を行った。実験は、実物大
模型および1/10縮尺模型を使用して行い、従来の装入法
に相当する範囲を含めて、それよりも広い範囲にわたっ
て実施した。表1に実験条件を示す。
カーを対象に実炉で使用している焼結鉱を用いて前記の
現象を定量的に把握する実験を行った。実験は、実物大
模型および1/10縮尺模型を使用して行い、従来の装入法
に相当する範囲を含めて、それよりも広い範囲にわたっ
て実施した。表1に実験条件を示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1中の原料装入条件(装入速度、装入落
差)を種々に組み合わせて、バンカー内の粒径偏析の度
合いを比較した結果を図2に示す。ここで、バンカー内
の粒径偏析の度合いの尺度として、バンカー内の径方向
の粒径分布を原料落下点を起点にして距離の一次関数で
近似したときの勾配 (dDP / dr)をとり、原料装入条件
の指標として前記式で示す無次元数 (π) をとった。
差)を種々に組み合わせて、バンカー内の粒径偏析の度
合いを比較した結果を図2に示す。ここで、バンカー内
の粒径偏析の度合いの尺度として、バンカー内の径方向
の粒径分布を原料落下点を起点にして距離の一次関数で
近似したときの勾配 (dDP / dr)をとり、原料装入条件
の指標として前記式で示す無次元数 (π) をとった。
【0021】このπは、落下原料のバンカー内堆積量に
与える力とバンカー内原料からの反発力との比である。
このような指標をとることにより種々の条件での実験デ
ータを図2に示すように整理することができる。
与える力とバンカー内原料からの反発力との比である。
このような指標をとることにより種々の条件での実験デ
ータを図2に示すように整理することができる。
【0022】図2の横軸πが概ね3×10-3以下の領域
は、従来の炉頂バンカー装入条件に対応するもので "原
料装入速度と高めることによって径方向の粒度偏析が緩
和される、即ち、(dDP / dr)が零に近づく" という、
従来の知見と一致する。しかし、上記の実験の結果、無
次元数πが5×10-3以上になると、径方向粒径分布の変
化勾配が零を通り越して逆転するという意外な事実が確
認されたのである。この現象は、バンカーへの原料装入
速度(v)、あるいは装入落差(H)が大きくなると、
バンカー内の粒径分布形成過程が斜面上の篩分け現象に
支配される形態から、原料飛散現象に支配される形態に
移行することが一つの原因であると考えられる。この現
象を利用すれば、先に述べた原料排出時にバンカー内に
生ずるファンネルフロー型の物流と合わせて、排出原料
の粒径経時変化パターンを従来型 (単調増加型またはフ
ラット型) から逆転させることができ、先に述べた外振
り分配装入で要請される望ましい排出粒径パターン、即
ち、炉中心部に粗粒の原料を堆積させるような装入パタ
ーン、を得ることができるのである。上記の原料装入速
度(v)の制御はバンカー3のゲート弁の開度調整によ
って実施できる。
は、従来の炉頂バンカー装入条件に対応するもので "原
料装入速度と高めることによって径方向の粒度偏析が緩
和される、即ち、(dDP / dr)が零に近づく" という、
従来の知見と一致する。しかし、上記の実験の結果、無
次元数πが5×10-3以上になると、径方向粒径分布の変
化勾配が零を通り越して逆転するという意外な事実が確
認されたのである。この現象は、バンカーへの原料装入
速度(v)、あるいは装入落差(H)が大きくなると、
バンカー内の粒径分布形成過程が斜面上の篩分け現象に
支配される形態から、原料飛散現象に支配される形態に
移行することが一つの原因であると考えられる。この現
象を利用すれば、先に述べた原料排出時にバンカー内に
生ずるファンネルフロー型の物流と合わせて、排出原料
の粒径経時変化パターンを従来型 (単調増加型またはフ
ラット型) から逆転させることができ、先に述べた外振
り分配装入で要請される望ましい排出粒径パターン、即
ち、炉中心部に粗粒の原料を堆積させるような装入パタ
ーン、を得ることができるのである。上記の原料装入速
度(v)の制御はバンカー3のゲート弁の開度調整によ
って実施できる。
【0023】なお、炉況次第で炉壁側に粗粒の原料を装
入する必要が生じた場合には、無次元数πが5×10-3よ
りも小さくなる条件で最下段バンカーへの原料装入を行
えばよい。
入する必要が生じた場合には、無次元数πが5×10-3よ
りも小さくなる条件で最下段バンカーへの原料装入を行
えばよい。
【0024】
【実施例】先に述べた実物大模型実験と同様にして、本
発明の最終目的とするバンカーからの排出原料の粒径経
時変化パターンの制御性について調査した。試験条件は
下記のとおりである。
発明の最終目的とするバンカーからの排出原料の粒径経
時変化パターンの制御性について調査した。試験条件は
下記のとおりである。
【0025】バンカーへの原料装入速度(v): (イ) 9.8 ton/sec このときのπ= 1.3×10-2 (ロ) 5.7 ton/sec このときのπ= 0.8×10-2 (ハ) 0.6 ton/sec このときのπ= 7.5×10-4(従来
例) 装入落差(H): 5 m ( 但し (ハ)のみ 4.5 m) バンカー径 : 7 m 原料(焼結鉱)粒度:表1記載のとおり 調査結果を図3に示す。なお、図3の無次元粒径とは、
各時刻の粒径を装入物平均粒径で割った量である。
例) 装入落差(H): 5 m ( 但し (ハ)のみ 4.5 m) バンカー径 : 7 m 原料(焼結鉱)粒度:表1記載のとおり 調査結果を図3に示す。なお、図3の無次元粒径とは、
各時刻の粒径を装入物平均粒径で割った量である。
【0026】図3から明らかなとおり、バンカーへの原
料装入速度が小さい(ハ) の場合は、バンカーから排出さ
れる原料の粒径は初期に小さく、次第に大きくなる。こ
れは無次元数πが 7.5×10-4と小さいからであり、この
ような排出形態では、外振り分配装入を行った場合には
高炉の中心部の原料粒径が小さいものになってしまう。
しかし、原料装入速度が大きい(イ) と(ロ) の場合は、無
次元数πは、それぞれ1.3 ×10-2、 0.8×10-2となり、
排出原料の粒度の経時変化は (ハ)の場合と反対になる。
即ち、初期に粗粒の原料が排出されるから、外振り分配
装入によれば高炉の中心部の原料粒径を大きいものにす
ることができる。
料装入速度が小さい(ハ) の場合は、バンカーから排出さ
れる原料の粒径は初期に小さく、次第に大きくなる。こ
れは無次元数πが 7.5×10-4と小さいからであり、この
ような排出形態では、外振り分配装入を行った場合には
高炉の中心部の原料粒径が小さいものになってしまう。
しかし、原料装入速度が大きい(イ) と(ロ) の場合は、無
次元数πは、それぞれ1.3 ×10-2、 0.8×10-2となり、
排出原料の粒度の経時変化は (ハ)の場合と反対になる。
即ち、初期に粗粒の原料が排出されるから、外振り分配
装入によれば高炉の中心部の原料粒径を大きいものにす
ることができる。
【0027】上記のとおり、原料装入速度を大きくし、
無次元数πを5×10-3以上となるよう調整する操作を高
炉原料供給の最終バンカーについて実施することによっ
て、炉内装入原料の粒径経時変化を外振り分配装入にお
ける望ましいパターンに制御し得ることが確認された。
無次元数πを5×10-3以上となるよう調整する操作を高
炉原料供給の最終バンカーについて実施することによっ
て、炉内装入原料の粒径経時変化を外振り分配装入にお
ける望ましいパターンに制御し得ることが確認された。
【0028】
【発明の効果】本発明方法によれば、ベルレス高炉で原
料の外振り分配装入を行う場合でも、炉内装入原料の粒
径の経時変化をその装入法に適したパターンに制御する
ことができるから、この装入法の利点を生かして高炉の
径方向のガス流分布を適正に保ち、高炉操業の安定を期
すことができる。
料の外振り分配装入を行う場合でも、炉内装入原料の粒
径の経時変化をその装入法に適したパターンに制御する
ことができるから、この装入法の利点を生かして高炉の
径方向のガス流分布を適正に保ち、高炉操業の安定を期
すことができる。
【図1】ベルレス高炉における原料装入形態の概略説明
図である。
図である。
【図2】無次元数πとバンカー内の径方向粒径変化勾配
との関係を示す図である。
との関係を示す図である。
【図3】本発明の実施例における無次元排出時間と無次
元粒径との関係を示す図である。
元粒径との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶原 義雅 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21B 5/00 - 5/06,7/20
Claims (1)
- 【請求項1】原料貯槽の中の最下段の貯槽から排出され
る原料を分配シュートを介して外振り分配方式で炉内に
装入するベルレス高炉の原料装入方法において、原料貯
槽群の最下段貯槽への原料供給速度を下記式から計算
される無次元数πが5×10-3以上となるよう調整するこ
とを特徴とするベルレス高炉の原料装入方法。 【数1】 ここで、v: 原料装入速度(kg/sec)、g: 重力加速度(m
/sec2) ρ: 原料嵩密度(kg/m3) 、 D: バンカー径(m) H: 装入落差(m)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3057546A JP2847994B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | ベルレス高炉の原料装入方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3057546A JP2847994B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | ベルレス高炉の原料装入方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH051310A JPH051310A (ja) | 1993-01-08 |
JP2847994B2 true JP2847994B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=13058780
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3057546A Expired - Fee Related JP2847994B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | ベルレス高炉の原料装入方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2847994B2 (ja) |
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1991
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JPH051310A (ja) | 1993-01-08 |
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