JP2770616B2 - ベルレス高炉における原料装入方法およびその装置 - Google Patents

ベルレス高炉における原料装入方法およびその装置

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JP2770616B2
JP2770616B2 JP3225444A JP22544491A JP2770616B2 JP 2770616 B2 JP2770616 B2 JP 2770616B2 JP 3225444 A JP3225444 A JP 3225444A JP 22544491 A JP22544491 A JP 22544491A JP 2770616 B2 JP2770616 B2 JP 2770616B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ベルレス高炉におけ
る原料装入方法およびその装置、詳しくは、炉頂に原料
ホッパーが上、下2段に設置された単ポート式センター
フィード型ベルレス炉頂装入装置を有するベルレス高炉
において、炉内に装入される原料の粒径の経時変化を制
御することができる原料装入方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高炉内に原料を装入するに際し、大ベ
ル、小ベルの開閉により装入する方法に代わり、近年、
大ベルや小ベルを用いず、旋回、傾動が可能な分配シュ
ートを介して装入物を炉内に分配する、いわゆるベルレ
ス炉頂装入装置が多く採用されるようになってきた。こ
のベルレス炉頂装入装置には、炉頂バンカーが並列に設
置された「並列ホッパー型」の装置と、原料ホッパーが
上、下2段に設置された、いわゆる「センターフィード
型」の装置とがあり、最近では、後者のセンターフィー
ド型の装置が採用される傾向にある。
【0003】図1は単ポートセンターフィード型ベルレ
ス炉頂装入装置の一例の構成を示す図であるが、この図
に示すように、装入コンベア1により炉頂部へ搬送され
た原料は上段ホッパー2に装入され、さらに、上段ホッ
パー2からその底部に設けられた上部ゲート3を経て下
段ホッパー5へ装入される。次いで、原料コントロール
ゲート6を経て下段ホッパー5から排出された原料は、
分配シュート用駆動装置8により旋回、傾動する分配シ
ュート9を介して炉内に装入される。
【0004】このセンターフィード型の装置は、並列ホ
ッパー型の装置に比べて構造的に簡素で、設備投資額が
安く、装入物を炉内の円周方向にほぼ均一に分配できる
という機能上の利点がある。
【0005】しかしながら、図1に示した単ポートセン
ターフィード型ベルレス炉頂装入装置は、以下に述べる
ように、その構造に起因する問題点を有している。
【0006】図2は、従来の単ポート式センターフィー
ド型ベルレス炉頂装入装置の上段および下段ホッパーに
おける原料の排出挙動を示す模式図である。この図にお
いて、装入コンベア等で上段ホッパー2へ装入される原
料10a はホッパー内の円錐状の原料堆積面で自然に分級
され、装入位置、すなわちホッパーの中央部には粒径の
小さい原料を主体とする細粒A、側壁の周辺部には粒径
の大きい原料を主体とする粗粒C、それら細粒Aと粗粒
Cの間には中粒Bが堆積する。次いで、上段ホッパー2
の上部ゲート3を“開”にしてホッパー2内の原料12を
下段ホッパー5内へ排出する際の原料10b の排出挙動
は、いわゆるファンネルフロー(漏斗状流れ)型の挙動
を示し、排出初期には細粒Aが、次いで中粒Bが、そし
て排出末期には粗粒Cが排出される。
【0007】図3はこの上段ホッパー2からの原料排出
時の粒径の経時変化を模式的に示す図であるが、原料の
排出が細粒A、中粒B、粗粒Cの順に行われるので、粒
径の経時変化は「単調増加パターン」となる。この傾向
は、コークスに比べ粒度分布範囲が大きい焼結鉱におい
て顕著に現れる。なお、図3の横軸は原料12の排出開始
から終了までを 1.0とし、縦軸は排出粒子の粒径を全平
均粒子径で割った相対粒度を示し、無次元数で表したも
のである。
【0008】上記の上段ホッパー2からの原料12の排出
は、上部ゲート3を全開にした状態で短時間(焼結鉱で
6〜7T/sec)に行われるため、下段ホッパー5内に原
料12が堆積する際には、上段ホッパー2で生じたような
原料堆積時の分級(中心部:細粒、側壁部:粗粒)が充
分なされず、図2に示すように、排出順に堆積し、最下
層に細粒A′、その上に中粒B′、最上層に粗粒C′が
円錐状の堆積面を形成して堆積する。
【0009】下段ホッパー5から原料コントロールゲー
ト6を経て炉内に装入される原料10c の排出挙動は、前
記の上段ホッパー2からの排出挙動と同様にファンネル
フロー型の挙動を示す。すなわち、排出初期には原料コ
ントロールゲート6の直上のホッパー中心部の原料aが
排出され、次いで、それに隣接する部分の原料bが、最
後に側壁部周辺の原料cが排出される。
【0010】図4はこの原料排出時の粒径の経時変化を
模式的に示す図で、排出初期に粗粒ピークが現れ、排出
中期以降、漸次粗粒から細粒となり、排出末期にはホッ
パー5の周辺側壁部に残っている粗粒が排出されるので
やや粒径が大きくなる。この傾向は、前記と同様に焼結
鉱において強く現れる。コークスについては粒径の経時
変化が少なく、やや平坦な「フラットパターン」とな
る。なお、図4において、横軸と縦軸は図3の場合と同
様に定めたものである。
【0011】このように、下段ホッパー5から分配シュ
ート9を介して炉内へ装入される原料は、排出初期には
粗粒が多く、漸次、粗粒から細粒に変わるので、分配シ
ュート9を炉内壁側から炉芯側に向かって旋回、傾動さ
せて装入物の分布制御を行う内振り分配方式では、図5
(b) に示すように、炉内壁側に粗粒11b 、炉芯側に細粒
11a が装入され、半径方向に粒度偏析が生ずる。炉内装
入物11の通気性は主としてその平均粒度ならびに粒度分
布により決まり、ガス流分布は炉内装入物11の層厚分布
ならびに半径方向の粒度偏析によって影響を受けるの
で、図5(b) に示したような半径方向における粒度偏析
が生じている場合には、炉内壁側のガスの流れが強くな
り、炉芯部におけるガスの流れ(炉芯流)が不安定化
し、吹き抜け等を誘発しやすい不安定な炉況となって、
高炉の安定操業を行う上で大きな制約となっている。
【0012】上記の問題点を解消するために、粒径の異
なる原料を予め分別して炉内に装入し(粒度別装入)、
半径方向における粒度分布の調整を行う方法が提案され
ている(特公昭55− 16203号公報)。しかし、この方法
においては、次のような問題点がある。すなわち、 (1) 原料を粒度別に分別して装入するため1チャージの
装入時間が長くなり、高炉の生産性を向上させようとし
ても、それに追随できない場合が生ずる。また、ホッパ
ーの均圧、排圧回数が多くなるので、それに要するガス
(N2ガス)の使用量が増加する。
【0013】(2) 粒径の異なる原料を予め確保するため
には、篩分け設備や、これらの装入物を個別に貯蔵する
ための設備も必要であり、設備費が嵩む。
【0014】また、前記の下段ホッパー5からの原料排
出の初期における粗粒の排出を抑制する方法として、上
段ホッパー2から下段ホッパー5への原料排出速度を小
さくし、下段ホッパー5内で堆積原料の自然分級(中心
部:細粒、側壁部:粗粒)を行わせ、下段ホッパー5か
ら排出される原料の粒径の経時パターンを上段ホッパー
2から排出される原料の粒径の経時パターンと同様に
「単調増加パターン」とする方法もある。しかし、この
方法では原料の排出時間が長くなるので、炉頂タイムス
ケジュールの延長につながり、高炉の生産性の増大に対
応できない場合が生ずる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな問題点を解決するためになされたもので、下段ホッ
パー5内に円筒形状もしくは多角面筒形状の仕切壁と、
この仕切壁の中央部に反発板とを設置し、下段ホッパー
5に装入される原料の半径方向における粒径偏析を防止
し、下段ホッパー5からの原料の排出特性を改善して、
炉内の半径方向における原料の粒度分布を的確に制御し
得る原料装入方法およびそのための装置を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨は、下記
のベルレス高炉における原料装入方法、および下記
の原料装入装置、にある。
【0017】 原料ホッパーが上、下2段に設置され
た単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置
により原料を炉内に装入するに際し、下段ホッパー内に
設けられたこのホッパーの軸芯と同軸の円筒形状もしく
は多角面筒形状の仕切壁で仕切られ、かつ、この仕切壁
によって形成される中央部の空所の中心部に、前記仕切
壁との間に環状の間隙部を有し、その大きさを調節する
ことの可能な原料反発板、もしくは、原料排出時に原料
が通過できる複数個の開孔が設けられた原料反発板が設
けられているその中央部の空所に、上段ホッパーから原
料を装入し、原料反発板と仕切壁との間の環状の間隙
部、もしくは、原料反発板に設けられた複数個の開孔を
通過させて下段ホッパー内に原料を装入、充填した後、
下段ホッパー底部のゲートを“開”にして原料を炉内に
装入することを特徴とするベルレス高炉における原料装
入方法。
【0018】 原料ホッパーが上、下2段に設置され
た単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置
の下段ホッパー内に、このホッパーの軸芯と同軸の円筒
形状もしくは多角面筒形状の仕切壁と、この仕切壁で仕
切られた中央部空所の中心部に、前記仕切壁との間に環
状の間隙部を有し、その大きさを調節することの可能な
原料反発板、もしくは、原料排出時に原料が通過できる
複数個の開孔が設けられた原料反発板が設けられている
ことを特徴とするベルレス高炉における原料装入装置。
【0019】
【作用】以下に、上記の構成を有する本発明の原料装入
装置の具体例とその作用効果、ならびにこの装置を用い
て行う本発明方法について説明する。
【0020】図6は、本発明の原料装入装置の一例の構
成を示す縦断面概略図である。この図において、下段ホ
ッパー5の上部にはこのホッパー5を均、排圧して炉内
に原料を装入できるようにするための上部シール弁4
が、また、下部には炉内へ装入する原料の流量を調整す
る原料コントロールゲート6および下部シール弁7が設
置されている。この下段ホッパー5内に、円筒支持ビー
ム14および支持ビーム用ブラケット15が取り付けられ、
この円筒支持ビーム14にホッパー5の軸芯と同軸に円筒
形状の仕切壁13が取り付けられている。そして、この仕
切壁13で仕切られた中央部空所の中心部に原料反発板16
が設けられている。原料反発板16と仕切壁13との間には
原料が通過できる程度の環状の間隙部が確保されてい
る。
【0021】図7は図6に示した原料装入装置の一部の
拡大縦断面図、図8は図7のI−I矢視断面図である。
これらの図において、ホッパー5内にホッパーの軸芯と
同軸の円筒形状仕切壁13が取りつけられており、この仕
切壁13で仕切られた円筒状の空所イと、その下部にあっ
て、主としてホッパー下方部の斜面5a で囲まれた逆円
錐形状の空所ロとが形成されている。原料反発板16は仕
切壁13の任意の位置に固定することが可能な原料反発板
用支持ブラケット17に取りつけられるが、この図では、
原料反発板16が仕切壁13の高さ方向のほぼ中間位置に取
り付けられた場合を示している。原料反発板16と仕切壁
13との間には、空所イに装入される原料が通過できるよ
うな間隙S1が設けられている。
【0022】この例では円筒形状の仕切壁を設置した原
料装入装置を示したが、仕切壁は、例えば8〜32の多角
面形状にしてもよく、実用上は多角面形状の方が好適で
ある。これは、仕切壁が上段ホッパーからの装入原料に
より衝撃をうけ、原料流下時に摩耗するので、耐摩耗性
ライナーを取り付ける必要があるが、通常、平板状のラ
イナーを使用するので、多角面形状の仕切壁の方が取り
付けが容易なためである。
【0023】前述のように、上段ホッパー2からの原料
の排出は比較的短時間(焼結鉱で6〜7T/sec)で行わ
れるため、図2のような排出挙動を示し、下段ホッパー
5から排出される原料の粒径パターンは、図4に示した
ように、排出の初期に粗粒ピークが生じるパターンとな
る。本発明においては、この粒径パターンを改善して
「フラットパターン」化するのである。これによって、
高炉内における装入物の半径方向の粒径分布は均一化さ
れ、V型の炉心側への装入物の流れ込みがあっても、粒
径の偏析は極めて少なく、炉内のガスの流れを安定した
状態に保つことができる。
【0024】この「フラットパターン」化のための手段
として、前記の円筒形状仕切壁13と原料反発板16を用い
原料装入時の炉内半径方向における粒径偏析を防止す
る。すなわち、仕切壁13がない場合、上段ホッパー2か
ら排出される排出速度の大きい原料は原料反発板16に衝
突して反発、分散し、ホッパー5の内壁側に飛散する
が、この時、細粒はホッパー5の内壁側に(遠くに)飛
ばされ、粗粒はホッパー5の中心側に(近くに)堆積
し、ホッパー5の中央部には細粒、側壁の周辺部には粗
粒が堆積する、いわゆる自然分級による堆積パターンと
は逆の現象(以下、この現象を“逆偏析”という)が現
れる。このような原料反発板16による原料の反発、分散
を円筒形状仕切壁13で制止し、飛散を防止すると共に、
原料を原料反発板16上で一時的に滞留状態とし、次い
で、仕切壁13と原料反発板16との間に設けた環状の間隙
部S1から流下させる。これによって、原料の自然分級効
果(落下位置に細粒、周辺部に粗粒が堆積)が促進さ
れ、下段ホッパー5内での原料の逆偏析が抑制されて、
半径方向における粒径分布をほぼ均一な分布とすること
が可能になる。
【0025】原料反発板16を設置する本来の目的は、上
段ホッパー2からの装入原料が下段ホッパー5内に落下
する際、下段ホッパー5の底部に設けられている下部排
出孔5bおよび原料コントロールゲート6の内側面を直
撃して、その部位を損耗するのを防止することにある。
しかし、本発明の原料装入装置では、そのような装入原
料の落下に伴う損傷の防止に加え、円筒形状仕切壁13と
組み合わせることにより装入原料が原料反発板16と仕切
壁13との隙間を流下する際の流量を調整し、空所ロに堆
積する原料の粒径配分を調整する作用効果を有してい
る。
【0026】前記の間隙S1は装入原料の粒径に見合った
大きさにすることが必要で、空所イおよびロに装入され
る原料の最大粒径(通常、コークスが最大粒径を有す
る)の約6倍以上の寸法を確保すれば原料の安定した通
過が可能である。この間隙は、大きすぎると原料通過速
度が大きくなりすぎ、自然分級が行われず、また、小さ
すぎると閉塞のおそれがある。
【0027】ホッパー5内での円筒形状仕切壁13の取付
位置は、その頂部が上部シール弁4の開軌跡の範囲内に
入らない程度の高さにするのがよい。
【0028】仕切壁13の高さは、図7に示すように、l1
+l2とする。l1は原料反発板16の上面から仕切壁13の上
端までの高さで、上段ホッパー2からの装入原料が空所
イで原料反発板16によりはね返されて仕切壁13からオー
バーフローしないように定める。l2は仕切壁13の下端か
ら原料反発板16の上面までの高さで、環状の間隙部S1
通過した原料が空所ロに落下する際大きく飛散せず、整
流効果を持たせることができるように定める。
【0029】上述の原料装入装置においては、原料反発
板として仕切壁13との間に環状の間隙部S1を設けた原料
反発板16を用いた例を示したが、図9に示すように、原
料排出時に原料が通過できる複数個の開孔S2が設けられ
た原料反発板16′を用いてもよい。仕切壁13との間に環
状の間隙部S1を設けた原料反発板16を用いる場合は、空
所イの原料が間隙部S1を通過した後、原料反発板16の上
側に原料の安息角に相当する円錐状の原料滞留が生じ
て、ホッパー5の有効容積を十分活用しないこととなる
が、図9に示した原料反発板16′を用いた場合は、その
上に滞留する原料の量が減少するので、そのような欠点
をかなり解消することができる。なお、このような原料
反発板16′を用いても、図7に示した原料反発板16を用
いる場合とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0030】開孔S2の大きさは前述のS1と同じ考え方に
基づいて定めればよく、空所イに充填される原料の最大
粒径の約6倍の寸法を確保すれば原料の安定した排出が
可能である。開孔S2の数は、原料反発板16′の上に原料
が極力滞留しないようにするために、開孔寸法S2に相当
する距離を離して多数設けたほうがよい。
【0031】上記の原料装入装置を用いて本発明方法を
実施する際の手順、ならびにその時の下段ホッパー内原
料の挙動について、図10および図6に基づき説明する。
【0032】まず、下段ホッパー5への原料装入時にお
いては、ホッパー5の底部の原料コントロールゲート6
を“閉”とし、上部シール弁4を“開”にしてから上部
ゲート3を全開にする。上段ホッパー2の原料は、前記
の図2で述べたように、初期には細粒A、次いで中粒
B、末期には粗粒Cの順で排出されるので、最初は細粒
Aが下段ホッパー5内の円筒形状仕切壁13と原料反発板
16とで整流、混合されて仕切壁13と原料反発板16との間
隙を通過し、空所ロ内に堆積する(図10の(a) 参照)。
次いで、中粒Bも同様に、整流、混合されて空所ロ内の
細粒Aの上に堆積する(図10の(b) 参照)。同様に排出
末期の粗粒Cも空所ロ内に堆積する(図10の(c) 参
照)。上記の装入、充填工程では、各々の粒径(細粒、
中粒、粗粒)毎に空所ロで再分級(自然分級)される。
【0033】次に、下段ホッパー5からの原料排出時に
は、下段ホッパー5の原料コントロールゲート6を
“開”にすると、その開孔直上部にある空所ロ内の原料
「ア」がファンネルフローとなって優先的に排出される
(図10の(d) 参照)。「ア」の排出が完了し、排出中期
においては、原料「イ」が最上層から順に流れ込みファ
ンネルフローとなって各粒径の原料が混合しながら排出
される(図10の(e) 参照)。排出末期には、ホッパー5
の側壁周辺に堆積している原料「ウ」がホッパー斜面5a
に沿って各粒径の原料が混合しながら排出される(図10
の(f) 参照)。
【0034】図11は上記の下段ホッパー5からの原料排
出時の粒径の経時変化を模式的に示す図であり、図12は
実機の1/10の縮尺を有する実験装置で調査した焼結鉱の
排出時の粒径の経時変化を示す図である。これらの図に
示されるように、円筒形状仕切壁13と原料反発板16の組
合わせによる整流、混合効果により、ホッパー5からの
原料排出時の粒径の経時変化は「フラットパターン」と
なる。なお、図11、図12における横軸と縦軸は図3の場
合と同様に定めたものである。
【0035】以上述べたように、本発明の原料装入方法
を適用すれば、下段ホッパーから炉内へ装入される原料
の粒径の経時的変化は「フラットパターン」となるた
め、この原料を分配シュートにより炉内へ装入すると、
その粒径分布は、図5(a) に示すように、半径方向に均
一になり、V型で炉芯側に流れ込みがあっても粒径の偏
析は極めて少ないので、高炉内のガスの流れは安定化す
る。
【0036】高炉内のガス流分布を制御するために、装
入原料の粒径分布の制御と、炉内に順序装入する鉱石
(焼結鉱18)とコークス19の層厚制御とが行われている
(図5(a) 参照)が、鉱石とコークスの層厚の制御はマ
イクロ波式プロフィール計等を用いることにより比較的
容易に行われるようになってきた。従って、本発明方法
を適用すれば、炉内装入原料の粒径分布の制御について
は多大な配慮を払うことを要せず、分配シュートの傾
動、旋回機構を駆使して炉内装入原料の層厚のみを制御
することにより炉内ガス流分布の制御が可能になるの
で、炉の安定操業が容易となり、燃料比の低減に大きく
寄与することができる。
【0037】
【発明の効果】炉頂に原料ホッパーが上、下2段に配置
された単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入
装置を有するベルレス高炉において、本発明方法を適用
して炉内に原料を装入することにより、炉内の半径方向
における粒度分布を的確に制御することができる。すな
わち、下段ホッパーから炉内に装入される原料の粒径の
経時的変化を「フラットパターン」とすることができ、
炉内装入物の粒径分布は半径方向において均一となる。
その結果、高炉内のガス流分布を適正に制御することが
可能となり、高炉の安定操業および燃料比の低減という
効果が得られる。
【0038】このような粒度分布の制御は、本発明の装
置を用いれば、容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装
入装置の一例の構成を示す概念図である。
【図2】単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装
入装置の上段および下段ホッパーにおける原料排出挙動
を示す模式図である。
【図3】上段ホッパーから排出される原料の粒径の経時
変化パターンを示す図である。
【図4】下段ホッパーから排出される原料の粒径の経時
変化パターンを示す図である。
【図5(a)】本発明方法を実施した時の炉内半径方向
における原料の粒度分布を模式的に示す図である。
【図5(b)】従来の方法による場合の炉内半径方向に
おける原料の粒度分布を模式的に示す図である。
【図6】本発明の原料装入装置の一例の構成を示す縦断
面概略図である。
【図7】本発明の原料装入装置の一例を示す図で、図6
の一部の拡大縦断面図である。
【図8】本発明の原料装入装置の一例を示す図で、図7
のI−I矢視断面図である。
【図9(a)】本発明の原料装入装置に取り付ける原料
反発板の他の例を示す拡大縦断面図である。
【図9(b)】本発明の原料装入装置に取り付ける原料
反発板の他の例を示す図で、図9(a)のII−II矢視断
面図である。
【図10】本発明方法を適用した場合の下段ホッパーに
おける原料の堆積および排出挙動を示す模式図である。
【図11】本発明方法を適用した場合の下段ホッパーか
ら排出される原料の粒径の経時変化パターンを示す模式
図である。
【図12】実機に対する縮尺が1/10の実験装置を用い
て本発明方法を適用した場合の下段ホッパーから排出さ
れる原料の粒径の経時変化パターンを示す図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料ホッパーが上、下2段に設置された単
    ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置によ
    り原料を炉内に装入するに際し、下段ホッパー内に設け
    られたこのホッパーの軸芯と同軸の円筒形状もしくは多
    角面筒形状の仕切壁で仕切られ、かつ、この仕切壁によ
    って形成される中央部の空所の中心部に、前記仕切壁と
    の間に環状の間隙部を有し、その大きさを調節すること
    の可能な原料反発板、もしくは、原料排出時に原料が通
    過できる複数個の開孔が設けられた原料反発板が設けら
    れているその中央部の空所に、上段ホッパーから原料を
    装入し、原料反発板と仕切壁との間の環状の間隙部、も
    しくは、原料反発板に設けられた複数個の開孔を通過さ
    せて下段ホッパー内に原料を装入、充填した後、下段ホ
    ッパー底部のゲートを“開”にして原料を炉内に装入す
    ることを特徴とするベルレス高炉における原料装入方
    法。
  2. 【請求項2】原料ホッパーが上、下2段に設置された単
    ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置の下
    段ホッパー内に、このホッパーの軸芯と同軸の円筒形状
    もしくは多角面筒形状の仕切壁と、この仕切壁で仕切ら
    れた中央部空所の中心部に、前記仕切壁との間に環状の
    間隙部を有し、その大きさを調節することの可能な原料
    反発板、もしくは、原料排出時に原料が通過できる複数
    個の開孔が設けられた原料反発板が設けられていること
    を特徴とするベルレス高炉における原料装入装置。
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