JPH05230511A - ベルレス高炉の原料装入方法および装入装置 - Google Patents

ベルレス高炉の原料装入方法および装入装置

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JPH05230511A
JPH05230511A JP3485792A JP3485792A JPH05230511A JP H05230511 A JPH05230511 A JP H05230511A JP 3485792 A JP3485792 A JP 3485792A JP 3485792 A JP3485792 A JP 3485792A JP H05230511 A JPH05230511 A JP H05230511A
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JP
Japan
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hopper
partition wall
furnace
discharged
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JP3485792A
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English (en)
Inventor
Ichiro Watanabe
一郎 渡辺
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 上段ホッパー内の原料堆積面での自然分級や
上段ホッパーの原料排出特性を利用して、下段ホッパー
へ装入される原料を、操業中に粒度別に分別することに
より、下段ホッパーからの原料排出特性を改善して、炉
内半径方向の原料粒度分布を的確に制御できる原料装入
方法および装入装置を提供する。 【構成】 原料ホッパーを上下に二段配置した単ポート
式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置において、
下段ホッパー5内に中空円筒の仕切り壁13aと、さらに
その内部にマスフローさせるための間隙S2を設けたコ
ーン13bとを取付ける。そして上段ホッパー2から粒径
の異なる形で装入されてくる原料を強制的に再分級さ
せ、炉内に排出するときは、細,中,粗の順にマスフロ
ーで排出させ、排出粒径の経時変化を「単調増加パター
ン」とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ベルレス高炉におけ
る炉内への原料の装入方法および装入方法を実際に行う
原料の装入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術およびこの発明が解決しようとする課題】
高炉内に原料を装入するに際して、近年では、大ベルや
小ベルの開閉により装入する方法に代わり、この大ベル
や小ベルを用いずに、旋回,傾動が可能な分配シュート
を介して装入物を炉内に分配する、所謂ベルレス炉頂装
入装置が多く採用されるようになってきた。そしてこの
ベルレス炉頂装入装置には、炉頂バンカーが並列に設置
された「並列ホッパー型」の装置と、原料ホッパーが上
下二段に設置された所謂「センターフィード型」の装置
とがあり、最近では後者のセンターフィード型の装置が
採用される傾向にある。
【0003】このセンターフィード型のベルレス炉頂装
入装置としては、図6にその一例の構成を示すように、
単ポートセンターフィード型のベルレス炉頂装入装置が
一般に知られている。そしてこの図6に基づいて、ベル
レス炉頂装入装置の作用を説明すると、装入コンベア1
により炉頂部へ搬送された原料は、上段ホッパー2に装
入され、さらに上段ホッパー2から、その底部に設けら
れた上部ゲート3を経て下段ホッパー5へ装入されて、
ホッパー内原料12となる。次いで、原料コントロールゲ
ート6を経て、下段ホッパー5から排出された原料は、
分配シュート用駆動装置8により旋回,傾動する分配シ
ュート9を介して炉内に装入される。
【0004】このセンターフィード型の装置は、並列ホ
ッパー型の装置に比べて、構造的に簡素で、設備投資額
が安く、装入物を炉内の円周方向にほぼ均一に分配でき
るという機能上の利点がある。
【0005】しかしながら、図6に示した単ポートセン
ターフィード型ベルレス炉頂装入装置は、以下に述べる
ように、その構造に起因する問題点を有している。
【0006】図7は、従来の単ポート式センターフィー
ド型ベルレス炉頂装入装置の上段および下段ホッパーに
おける原料の排出挙動を示す模式図である。この図7に
おいて、装入コンベヤ等で上段ホッパー2へ装入される
原料10aは、ホッパー内の円錐状の原料堆積面で自然に
分級される。そして装入装置、即ちホッパーの中央部に
は、粒径の小さい原料を主体とする細粒A、側壁の周辺
部には粒径の大きい原料を主体とする粗粒C、それら細
粒Aと粗粒Cの間には中粒Bが堆積する。
【0007】次いで、上段ホッパー2の上部ゲート3を
「開」にして、ホッパー2内の原料12を下段ホッパー5
内へ排出する際の原料10bの排出挙動は、所謂ファンネ
ルフロー型の挙動を示し、排出初期には細粒Aが、次い
で中粒Bが、そして排出末期には粗粒Cが排出される。
【0008】図8はこの上段ホッパー2からの原料排出
時の粒径の経時変化を模式的に示す図である。ここでの
原料の排出は、細粒A、中粒B、粗粒Cの順に行われる
ので、粒径の経時変化は「単調増加パターン」となる。
この傾向はコークスに比べ粒度分布の範囲が大きい焼結
鉱において顕著に現れる。なおこの図8における横軸は
原料12の排出開始から終了までを 1.0として表わした無
次元時間、縦軸は全体の平均粒径で各排出時間毎の平均
粒径を割って(即ち、平均が 1.0で、 1.0以上は粗粒の
割合が高く、 1.0以下では細粒の割合が高いことを示
す)無次元粒度としたものである。
【0009】前記上段ホッパー2からの原料12の排出
は、上部ゲート3を全開にした状態で短時間(焼結鉱で
6〜7T/sec) に行われるため、下段ホッパー5内に原
料12が堆積する際には、上段ホッパー2で生じたような
原料堆積時の分級(中心部:細粒、側壁部:粗粒)が充
分になされず、図7に示すように、排出順に堆積し、最
下層に細粒A’、その上に中粒B’、最上層に粗粒C’
が上段の時に比べ緩やかな円錐状の堆積面を形成して堆
積する。
【0010】また下段ホッパー5から原料コントロール
ゲート6を経て炉内に装入される原料10cの排出挙動
は、前記上段ホッパー2からの排出挙動と同様にファン
ネルフロー型の挙動を示す。即ち、排出初期には原料コ
ントロールゲート6の直上のホッパー中心部の原料aが
排出され、次いで、それに隣接する部分の原料bが、最
後に側壁部周辺の原料cが排出される。
【0011】図9はこの原料排出時の経時変化を模式的
に示す図で、排出初期に粗粒ピークが現われ、排出中期
以降、漸次粗粒から細粒となり、排出末期にはホッパー
5の周辺側壁部に残っている粗粒が排出されるのでやや
粒径が大きくなる。この傾向は、前記と同様に焼結鉱に
おいて強く現われる。コークスについては粒径の経時変
化が少なく、やや平坦な「フラットパターン」となる。
なお図9において、横軸と縦軸は図8の場合と同様に定
めたものである。
【0012】このように、下段ホッパー5から分配シュ
ート9を介して炉内へ装入される原料は、排出初期には
粗粒が多く、漸次粗粒から細粒に変わる。そのため、分
配シュート9を炉内壁側から、炉芯側に向かって旋回,
傾動させて、装入物の分布制御を行う内振り分配方式で
は、図11に示すように、炉内壁側に粗粒11b、炉芯側に
細粒11aが装入され、半径方向に粒度偏析が生ずる。
【0013】炉内装入物11の通気性は主としてその平均
粒度ならびに粒度分布により決まり、ガス流分布は炉内
装入物11の層厚分布ならびに半径方向の粒度偏析によっ
て影響を受ける。そのため、炉芯流の確保が大前提とな
る高炉操業においては、図10に示すように、炉内壁側に
細粒11a、炉芯側に粗粒11bが装入されるような粒度分
布になるのが望ましい。しかし、図11の場合、炉内壁側
のガスの流れが強くなり、炉芯部におけるガスの流れ
(炉芯流)が不安定化し、吹抜けやスリップ等を誘発し
やすい不安定な炉況となって、高炉の安定操業を行う上
で大きな制約となっている。
【0014】以上より、下段ホッパー5からの原料の粒
径の経時パターンは「単調増加パターン」が望ましいパ
ターンということになる。
【0015】前記の原料の排出初期に粗粒が排出される
という問題点を解決するために、粒度の異なる原料をあ
らかじめ分別して炉内に装入(粒度別装入)し、半径方
向における粒度分布の調整を行う方法が提案なされてい
る(特公昭55-16203号公報参照)。
【0016】しかし、これらの方法においては、次に述
べるような問題点がある。即ち、原料を粒度別に分別し
て装入するため1チャージ当たりの装入時間が長くな
り、高炉の生産性を向上させようとしても、それに追随
できない場合が生ずる。また、ホッパーの均圧, 排圧回
数が多くなるので、それに要するガス(N2 ガス)の使
用量が増加する。また粒径の異なる原料を予め確保する
ためには、篩分け設備や、これらの装入物を個別に貯蔵
するための設備も必要であると共に、この設備を設ける
設備費もかさむ。
【0017】また前記の下段ホッパー5からの原料排出
初期における粗粒の排出を抑制する方法として、上段ホ
ッパー2から下段ホッパー5への原料排出速度を小さく
し、下段ホッパー5内で堆積原料の自然分級(中心部:
細粒,側壁部:粗粒)を行わせ、下段ホッパー5から排
出される原料の粒径の経時パターンを上段ホッパー2か
ら排出される原料の粒径の経時パターンと同様に「単調
増加パターン」とする方法もある。しかし、この方法で
は、原料の排出時間が長くなるので、炉頂タイムスケジ
ュールの延長につながり、高炉の生産性の増大に対応で
きない場合がある。
【0018】この他に、下段ホッパー内に中空円筒を設
置し、その中に初期に上段ホッパーから排出される細粒
を装入し、炉内に排出する際において、その中空円筒を
円筒外の原料を、マスフローさせるために上方向へ移動
させるというのがある(特開昭 61-157604号公報)。し
かし、下段ホッパー内は、高温,高圧であり、ダストも
多く、内筒を移動させる装置を設置することは難しく、
また仮に設置したとしてもメンテナンスが大変であり、
実用的ではない。
【0019】それから、下段ホッパー内に円筒(特開昭
60-43414号公報参照)を設置し、前述した特開昭 61-15
7604号公報と同様の効果を狙ったものがある。しかし、
円筒に入らなかった細粒が、円筒上に堆積した原料に反
発して壁側に堆積し、円筒と細粒の間に中粒, 粗粒が堆
積するために、下段ホッパー5から排出される原料の粒
径の経時パターンを「単調増加パターン」にすることは
できない。
【0020】さらに、小ベル上に2重円筒を設置し、内
筒内に細粒、内筒〜外筒間に中粒、外筒の外に粗粒を強
制的に装入し、炉内円周方向に均一に原料を分布させよ
うとしたものがある(特公昭61-10526号公報参照)。し
かしこの場合は、対象がベル高炉であり、仮にセンター
フィード型ベルレス高炉の下段ホッパー5に設置して
も、内筒内には上段ホッパー2からまっすぐに細粒が落
ちてくるために、細粒が装入されるが、特開昭60-43414
号公報と同様に内筒上面の堆積原料と、後から上段ホッ
パー2から装入されてくる細, 中, 粗粒との反発が大き
く、特に粗粒に比べて細, 中粒は大きく反発するため
に、粗粒が内〜外筒間、外筒の外に細, 中粒が装入さ
れ、原料の粒径の経時パターンは「単調増加パターン」
にならない。
【0021】また下段ホッパー5内に整流板を設置し、
整流板とホッパー壁との間を原料がマスフローするよう
に位置を調整するというのがある。しかし、原料が整流
板の上に一部残るために、二回目以降に装入される原料
の堆積状況は変わってくるし、整流板の下に上段ホッパ
ーから最初に装入されてくる細粒が整流板の上に歩留ま
り、下段ホッパー5から炉内へ装入する際、細粒が初期
に排出されず、「単調増加パターン」にはならない。
【0022】この発明は前述した事情に鑑みて創案され
たもので、その目的は上段ホッパー内の原料堆積面で自
然に行われる分級や、上段ホッパーからの原料の排出特
性を利用して下段ホッパーに装入される原料を操業中に
粒度別に分別することにより、下段ホッパーからの原料
の排出特性を改善して、炉内の半径方向における原料の
粒度分布を的確に制御することのできる原料装入方法お
よびこの方法を実施するための原料装入装置を提供する
ことにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】この発明は、炉頂に原料
ホッパーが上下二段に配置された単ポート式センターフ
ィード型ベルレス炉頂装入装置を有するベルレス高炉に
おいて、炉内に装入される原料粒径の経時変化を制御す
ることができるようにするものである。
【0024】そしてこの発明の要旨は、次に述べる(1)
のベルレス高炉における原料装入方法、および(2) の原
料装入装置にある。
【0025】(1) 原料ホッパーが上下に段に配置された
単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置に
より原料を炉内へ装入するに際し、まず下段ホッパー内
の中央部において、ホッパー軸芯と同軸の円筒形状また
は多角面筒形状の仕切り壁で仕切られて形成された空所
に、上段ホッパーから原料を装入する。この時に、最初
細粒をコーンの下部に装入し、次いでその上に中粒を堆
積させ、最後に粗粒を外側に中央部空所から溢流させ
て、堆積させ、原料の堆積状況を制御する。
【0026】その後、下段ホッパー内に装入充填した原
料を、下段ホッパー底部のゲートを「開」にして、中央
部のコーン下の細粒の原料から排出し、次いでその上の
中粒をマスフローで排出し、最後に粗粒をマスフローで
排出し、炉内に装入することを特徴とするベルレス高炉
における原料装入方法。
【0027】(2) 原料ホッパーが上下二段に設置された
単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置に
おいて、下段ホッパーの内部にホッパー下方部の斜面と
の間で環状の間隙が形成できるように設けられ、ホッパ
ー軸芯と同軸の円筒形状または多角面筒形状に形成され
ている仕切り壁と、この仕切り壁で仕切られて下段ホッ
パー内の中央部に形成されている空所と、この中央部の
空所内に、前記仕切り壁との間に環状の間隙を設けて設
置され、上方が先細りとなっている略円錐形状に形成さ
れているコーンとを備える。
【0028】そして前記仕切り壁とコーンとは、上段ホ
ッパーから下段ホッパー内へ装入された原料が、下段ホ
ッパー底部のゲートを「開」にした時に、まず前記中央
部空所におけるコーン下の原料を排出させ、次いでコー
ン上の原料を仕切り壁との間隙からマスフローで排出さ
せ、最後に中央部空所から溢れて装入された仕切り壁周
囲の原料を、下段ホッパーと仕切り壁との間隙を通過し
排出させることができるように構成したことを特徴とす
るベルレス高炉における原料装入装置。
【0029】
【実施例】以下に、前記「課題を解決するための手段」
で述べた構成を有する本発明の原料装入装置の具体例
と、その作用効果ならびに本発明の原料装入装置を用い
て行う本発明の原料装入方法について説明する。
【0030】図1は、本発明の原料装入装置の構成の一
例を示す縦断面概略図である。この図において、下段ホ
ッパー5の上部にはこのホッパー5を均圧,排圧して炉
内に原料を装入できるようにするための上部シール弁4
が、また下段ホッパー5の下部には炉内へ装入する原料
の流量を調整する原料コントロールゲート6および下部
シール弁7が設置されている。
【0031】そしてこの下段ホッパー5内には、例えば
円筒支持ビームおよび支持ビーム用ブランケット(図示
せず)が取付けられ、この円筒支持ビームにホッパー5
の軸芯と同軸の円筒形状に形成された仕切り壁13aが設
置されている。
【0032】この仕切り壁13aの下端と、下段ホッパー
5の下方部の斜面との間には、原料が通過できる程度の
環状の間隙部が確保されている。また仕切り壁13aの内
部には、上方が先細りとなっている略円錐形状のコーン
13bが設置されており、下部ホッパー5との間に原料が
排出される際、原料がマスフローするように適度な間隙
が設けられている。なおこの間隙は、例えば充填原料の
最大粒径、通常コークスの最大粒径の約6倍程度の寸法
を確保していればよい。
【0033】さらに下段ホッパー5の上方は、上段ホッ
パー2から排出される最後の粗粒が円筒上方に堆積しな
いように、ホッパーゲートの大きさまで絞られている。
【0034】なお図1における符号1は装入コンベア
で、3は上部ゲートで、8は分配シュート用駆動装置
で、9は分配シュートで、11は炉内原料で、12はホッパ
ー内原料である。
【0035】図2は図1に示した原料装入装置における
下段ホッパー5の概略拡大断面図で、図3はその概略斜
視図を示すものである。これらの図において、円筒形状
の仕切り壁13aおよびコーン13bが下段ホッパー5内に
取付られており、この仕切り壁13aのコーン下に空所
(イ)が形成されている。
【0036】そしてコーン13bと仕切り壁13aとの間に
は原料をマスフローできるだけの間隙S2が、またこの
仕切り壁13aの下端と下段ホッパー5の下方部の斜面
(ホッパー5の円錐面5a)との間には装入される原料が
通過できるような間隙S1が設けられている。さらにコ
ーン13bについては、ホッパー斜面壁との間に原料がマ
スフローできる間隙S2が設けられている。
【0037】この例では、円筒形状の仕切り壁13aと円
錐形状のコーン13bとを設置した原料装入装置を示した
が、仕切り壁13aおよびコーン13bは、例えば8〜32の
多角面形状にしてもよく、実用上は多角面体形状の方が
好適である。これは、仕切り壁13aが上段ホッパー2か
らの装入原料により衝撃を受け、原料流下時に摩耗する
ので、耐摩耗性ライナーを取り付ける必要があるが、通
常、平板上のライナーを使用するので、多角面形状の方
が取り付けが容易なためである。
【0038】それぞれの間隙S1,S2については、充
填される原料の最大粒径(通常、コークスが最大粒径を
有する)の約6倍以上の寸法を確保すれば、原料の安定
した排出が可能である。この間隙S1,S2は、大きす
ぎると原料排出時に後述するような順序の良い排出が行
なわれず、また小さすぎると棚吊りが生じ、閉塞の恐れ
が生じる。
【0039】円筒形状に形成された仕切り壁13aの大き
さは、それぞれの仕切り壁13aで仕切られて形成される
空所(イ)に、上段ホッパー2から装入される細粒Aが
収納できるように定めればよい。
【0040】このような構成からなる原料装入装置を用
いて、本発明方法を実施する際の手順、ならびにその時
の下段ホッパー内原料の挙動について、図4に基づき説
明する。
【0041】まず下段ホッパー5への原料装入時におい
ては、ホッパー5の底部の原料コントロールゲート6を
「閉」とし、上部シール弁4を「開」にしてから、上部
ゲート3を全開にする。この時の上段ホッパー2の原料
は、前記の図7で述べたように、初期には細粒A、次い
で中粒B、末期には粗粒Cの順で排出されるので、最初
は細粒Aが下段ホッパー5内における円筒形状の仕切り
壁13aで囲まれた空所(イ)に装入される(図4の(a)
参照)。
【0042】次いで中粒Bと粗粒Cが上段ホッパー2か
ら排出され、下段ホッパー5の空所(ロ)に堆積し(図
4の(b) 参照)、粗粒は外側へ溢れて周りに堆積する。
【0043】排出の際は、コントロールゲート6を
「開」にすると、その開孔直上部にある空所(イ)内の
細粒「ア」が優先的に排出される(図9の(d) 参照)。
次に細粒「ア」の排出が完了し、その後の排出において
は、その上の中粒がマスフローとなって間隙S2を通過
して排出される(図4の(e) 参照)。そして排出の末期
には、ホッパー5の側壁周辺に堆積している粗粒「ウ」
を主体とする原料が、ホッパー面5aに沿って間隙S1
をマスフローで通過して排出される(図4の(f) 参
照)。
【0044】図5は、前記の下段ホッパー5からの原料
排出時の粒径の経時変化を模式的に示す図であるが、排
出の初期には細粒、次いで中粒、最後に粗粒が排出され
るので、前記の図8に示した場合と同様の「単調増加パ
ターン」となる。なお図5における横軸と縦軸は図8の
場合と同様に定めたものである。
【0045】以上述べたように、本発明の原料装入方法
を適用すれば、下段ホッパー5から炉内へ装入される原
料の排出パターンを操業中に制御することができ、高炉
操業の安定と操業幅を広げることとを図ることができ
る。
【0046】なお下段ホッパー5内における円筒形状の
仕切り壁13aで囲まれた空所(イ)に、コーン13bを設
置したのは、例えば、ただの板状のものを置く場合と異
なり、その上に原料が残らないからである。
【0047】
【発明の効果】炉頂に原料ホッパーが上下二段に配置さ
れた単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装
置を有するベルレス高炉において、本発明方法を適用し
て炉内に原料を装入することにより、炉内の半径方向に
おける粒度分布を的確に制御することができる。即ち、
下段ホッパーから排出される原料の粒径は「単調増加パ
ターン」となるので、内振り方式で原料を炉内に装入す
ると、炉内壁側に細粒、炉芯側に粗粒の原料を堆積させ
ることができる。
【0048】その結果、高炉内のガス流分布を適正に制
御することが可能となり、高炉の安定操業および燃料費
の低減という効果が得られる。またこのような粒度分布
の制御は、本発明の装置を用いれば、容易に行なうこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単ポート式センターフィード型ベルレス炉にお
ける、この発明の原料装入装置を示す概略図である。
【図2】この発明の原料装入装置における下段ホッパー
を示す拡大概略図である。
【図3】この発明の仕切り壁およびコーンを示す概略斜
視図である。
【図4】この発明における下段ホッパー内原料の挙動を
示す概略図である。
【図5】この発明における下段ホッパーから炉内への排
出粒径の経時変化を示すグラフである。
【図6】従来の原料装入装置を示す概略図である。
【図7】従来の原料装入装置における上段および下段ホ
ッパー内での原料堆積状況を示す概略図である。
【図8】上段ホッパーへの排出粒径の経時変化を示すグ
ラフである。
【図9】従来における下段ホッパーから炉内への排出粒
径の経時変化を示すグラフである。
【図10】高炉操業における原料の望ましい炉内堆積状
態を示す概略図である。
【図11】従来の原料装入装置における原料の炉内堆積
状態を示す概略図である。
【符号の説明】
1…装入コンベア、2…上段ホッパー、4…上部シール
弁、5…下段ホッパー、5a…円錐面、6…原料コントロ
ールゲート、7…下部シール弁、13a…仕切り壁、13b
…コーン。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料ホッパーが上下二段に設置された単
    ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置によ
    り、原料を炉内に装入するに際しての原料装入方法であ
    り、 前記下段ホッパー内に、ホッパー軸芯と同軸の円筒形状
    または多角面筒形状の仕切り壁を設置すると共に、この
    仕切り壁で仕切られ形成されている、下段ホッパー内中
    央部の空所に、仕切り壁との間に環状の間隙が設けられ
    るようにして、上方が先細りとなる略円錐形状のコーン
    を設置し、 前記上段ホッパー内に円錐状堆積面で自然分級され充填
    されている原料の、上段ホッパー底部におけるゲートか
    らの前記下段ホッパー内ヘの装入を、前記中央部の空
    所,即ち前記仕切り壁内への充填状態にすると共に、こ
    の仕切り壁内上部から溢れさせることにより仕切り壁周
    囲へも充填状態にして行い、 その後、前記下段ホッパー内に充填された原料の炉内へ
    の装入を、下段ホッパー底部のゲートを「開」にするこ
    とにより、まず前記中央部空所におけるコーン下の原料
    を排出し、次いでコーン上の原料を仕切り壁との間隙か
    らマスフローで排出し、最後に中央部空所から溢れて装
    入された、前記仕切り壁周囲の原料を、仕切り壁と前記
    下段ホッパー下方部の斜面との間の環状間隙を通過させ
    て、排出することで行うことを特徴とするベルレス高炉
    における原料装入方法。
  2. 【請求項2】 原料ホッパーが上下二段に設置された単
    ポート式センターフィード型ベルレス炉において、原料
    を炉頂から炉内に装入する原料装入装置であり、 前記下段ホッパーの内部にホッパー下方部の斜面との間
    で環状の間隙が形成できるように設けられており、ホッ
    パー軸芯と同軸の円筒形状または多角面筒形状に形成さ
    れている仕切り壁と、この仕切り壁で仕切られて下段ホ
    ッパー内の中央部に形成されている空所と、この中央部
    の空所内に、前記仕切り壁との間に環状の間隙を設けて
    設置され、上方が先細りとなる略円錐形状に形成されて
    いるコーンとを備えてなり、 前記仕切り壁とコーンとは、前記上段ホッパーから前記
    下段ホッパー内へ装入された原料が、下段ホッパー底部
    のゲートを「開」にした時に、まず前記中央部空所にお
    けるコーン下の原料を排出させ、次いでコーン上の原料
    を仕切り壁との間隙からマスフローで排出させ、最後に
    中央部空所から溢れて装入された前記仕切り壁周囲の原
    料を、下段ホッパーと仕切り壁との間隙を通過し排出さ
    せることができるように構成されていることを特徴とす
    るベルレス高炉における原料装入装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010215949A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Jfe Steel Corp ベルレス高炉への原料装入方法
JP2021195617A (ja) * 2020-06-12 2021-12-27 Jfeスチール株式会社 炉頂バンカーおよび高炉の原料装入方法

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