JPH0517807A - ベルレス高炉における原料装入方法およびその装置 - Google Patents

ベルレス高炉における原料装入方法およびその装置

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JPH0517807A
JPH0517807A JP17029091A JP17029091A JPH0517807A JP H0517807 A JPH0517807 A JP H0517807A JP 17029091 A JP17029091 A JP 17029091A JP 17029091 A JP17029091 A JP 17029091A JP H0517807 A JPH0517807 A JP H0517807A
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hopper
partition wall
furnace
charging
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JP17029091A
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Inventor
Yoshihisa Nakamura
義久 中村
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】原料ホッパーが上、下2段に配置された単ポー
ト式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置を有する
ベルレス高炉の下段ホッパーからの原料の排出特性を改
善し、炉内の半径方向における原料の粒度分布を制御し
て炉内のガスの流れを安定化し得る原料装入方法、およ
びそのための装置を提供する。 【構成】下段ホッパー5内に、このホッパー5の軸芯と
同軸の円錐形状および円筒形状の仕切壁13a 、 13bが設
けられ、さらに、この仕切壁13a 、13b の外側のリング
状空所に、傾斜角度の調整が可能な複数個の原料分配板
18が円周方向に配置されている原料装入装置、ならび
に、この装置を用いて上段ホッパー2から排出される原
料を粒度別に分別収納し、続いて細粒、中粒、粗粒の順
に排出する原料装入方法。仕切壁13a 、13b により形成
される空所に原料反発板16を設ければ、粒度別の分別収
納をより効果的に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ベルレス高炉におけ
る原料装入方法およびその装置、詳しくは、炉頂に原料
ホッパーが上、下2段に配置された単ポート式センター
フィード型ベルレス炉頂装入装置を有するベルレス高炉
において、炉内に装入される原料の粒径の経時変化を制
御することができる原料装入方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高炉内に原料を装入するに際し、大ベ
ル、小ベルの開閉により装入する方法に代わり、近年、
大ベルや小ベルを用いず、旋回、傾動が可能な分配シュ
ートを介して装入物を炉内に分配する、いわゆるベルレ
ス炉頂装入装置が多く採用されるようになってきた。こ
のベルレス炉頂装入装置には、炉頂バンカーが並列に設
置された「並列ホッパー型」の装置と、原料ホッパーが
上、下2段に設置された、いわゆる「センターフィード
型」の装置とがあり、最近では、後者のセンターフィー
ド型の装置が採用される傾向にある。
【0003】図1は単ポートセンターフィード型ベルレ
ス炉頂装入装置の一例の構成を示す図であるが、この図
に示すように、装入コンベア1により炉頂部へ搬送され
た原料は上段ホッパー2に装入され、さらに、上段ホッ
パー2からその底部に設けられた上部ゲート3を経て下
段ホッパー5へ装入される。次いで、原料コントロール
ゲート6を経て下段ホッパー5から排出された原料は、
分配シュート用駆動装置8により旋回、傾動する分配シ
ュート9を介して炉内に装入される。
【0004】このセンターフィード型の装置は、並列ホ
ッパー型の装置に比べて構造的に簡素で、設備投資額が
安く、装入物を炉内の円周方向にほぼ均一に分配できる
という機能上の利点がある。
【0005】しかしながら、図1に示した単ポートセン
ターフィード型ベルレス炉頂装入装置は、以下に述べる
ように、その構造に起因する問題点を有している。
【0006】図2は、従来の単ポート式センターフィー
ド型ベルレス炉頂装入装置の上段および下段ホッパーに
おける原料の排出挙動を示す模式図である。この図にお
いて、装入コンベア等で上段ホッパー2へ装入される原
料10a はホッパー内の円錐状の原料堆積面で自然に分級
され、装入位置、すなわちホッパーの中央部には粒径の
小さい原料を主体とする細粒A、側壁の周辺部には粒径
の大きい原料を主体とする粗粒C、それら細粒Aと粗粒
Cの間には中粒Bが堆積する。次いで、上段ホッパー2
の上部ゲート3を“開”にしてホッパー2内の原料12を
下段ホッパー5内へ排出する際の原料10b の排出挙動
は、いわゆるファンネルフロー型の挙動を示し、排出初
期には細粒Aが、次いで中粒Bが、そして排出末期には
粗粒Cが排出される。
【0007】図3はこの上段ホッパー2からの原料排出
時の粒径の経時変化を模式的に示す図であるが、原料の
排出が細粒A、中粒B、粗粒Cの順に行われるので、粒
径の経時変化は「単調増加パターン」となる。この傾向
は、コークスに比べ粒度分布範囲が大きい焼結鉱におい
て顕著に現れる。なお、図3の横軸は原料12の排出開始
から終了までを1.0 とし、縦軸は排出粒子の粒径を全平
均粒子径で割った相対粒度を示し、無次元数で表したも
のである。
【0008】上記の上段ホッパー2からの原料12の排出
は、上部ゲート3を全開にした状態で短時間(焼結鉱で
6〜7T/sec)に行われるため、下段ホッパー5内に原
料12が堆積する際には、上段ホッパー2で生じたような
原料堆積時の分級(中心部:細粒、側壁部:粗粒)が充
分なされず、図2に示すように、排出順に堆積し、最下
層に細粒A′、その上に中粒B′、最上層に粗粒C′が
円錐状の堆積面を形成して堆積する。
【0009】下段ホッパー5から原料コントロールゲー
ト6を経て炉内に装入される原料10cの排出挙動は、前
記の上段ホッパー2からの排出挙動と同様にファンネル
フロー型の挙動を示す。すなわち、排出初期には原料コ
ントロールゲート6の直上のホッパー中心部の原料aが
排出され、次いで、それに隣接する部分の原料bが、最
後に側壁部周辺の原料cが排出される。
【0010】図4はこの原料排出時の粒径の経時変化を
模式的に示す図で、排出初期に粗粒ピークが現れ、排出
中期以降、漸次粗粒から細粒となり、排出末期にはホッ
パー5の周辺側壁部に残っている粗粒が排出されるので
やや粒径が大きくなる。この傾向は、前記と同様に焼結
鉱において強く現れる。コークスについては粒径の経時
変化が少なく、やや平坦な「フラットパターン」とな
る。なお、図4において、横軸と縦軸は図3の場合と同
様に定めたものである。
【0011】このように、下段ホッパー5から分配シュ
ート9を介して炉内へ装入される原料は、排出初期には
粗粒が多く、漸次、粗粒から細粒に変わるので、分配シ
ュート9を炉内壁側から炉芯側に向かって旋回、傾動さ
せて装入物の分布制御を行う内振り分配方式では、図5
(b) に示すように、炉内壁側に粗粒11b 、炉芯側に細粒
11a が装入され、半径方向に粒度偏析が生ずる。炉内装
入物11の通気性は主としてその平均粒度ならびに粒度分
布により決まり、ガス流分布は炉内装入物11の層厚分布
ならびに半径方向の粒度偏析によって影響を受けるの
で、図5(b) に示したような半径方向における粒度偏析
が生じている場合には、炉内壁側のガスの流れが強くな
り、炉芯部におけるガスの流れ(炉芯流)が不安定化
し、吹き抜け等を誘発しやすい不安定な炉況となって、
高炉の安定操業を行う上で大きな制約となっている。
【0012】上記の問題点を解消するために、粒径の異
なる原料を予め分別して炉内に装入し(粒度別装入)、
半径方向における粒度分布の調整を行う方法が提案され
ている (特公昭55−16203 号公報)。しかし、この方法
においては、次のような問題点がある。すなわち、 (1) 原料を粒度別に分別して装入するため1チャージの
装入時間が長くなり、高炉の生産性を向上させようとし
ても、それに追随できない場合が生ずる。また、ホッパ
ーの均圧、排圧回数が多くなるので、それに要するガス
(N2ガス) の使用量が増加する。
【0013】(2) 粒径の異なる原料を予め確保するため
には、篩分け設備や、これらの装入物を個別に貯蔵する
ための設備も必要であり、設備費が嵩む。
【0014】また、前記の下段ホッパー5からの原料排
出の初期における粗粒の排出を抑制する方法として、上
段ホッパー2から下段ホッパー5への原料排出速度を小
さくし、下段ホッパー5内で堆積原料の自然分級(中心
部:細粒、側壁部:粗粒)を行わせ、下段ホッパー5か
ら排出される原料の粒径の経時パターンを上段ホッパー
2から排出される原料の粒径の経時パターンと同様に
「単調増加パターン」とする方法もある。しかし、この
方法では原料の排出時間が長くなるので、炉頂タイムス
ケジュールの延長につながり、高炉の生産性の増大に対
応できない場合が生ずる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記のよ
うな問題点を解決するためになされたもので、下段ホッ
パー5内に仕切壁を設置し、上段ホッパー2内の原料堆
積面で自然に行われる分級および上段ホッパー2からの
原料の排出特性を利用して下段ホッパー5に装入される
原料を仕切壁により粒度別に分別し、下段ホッパー5か
らの原料の排出特性を改善して、炉内の半径方向におけ
る原料の粒度分布を的確に制御し得る原料装入方法およ
びそのための装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明の要旨は、下記
のベルレス高炉における原料装入方法、および下記
の原料装入装置、にある。
【0017】 原料ホッパーが上、下2段に配置され
た単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置
により原料を炉内に装入するに際し、先ず、下段ホッパ
ー内に設けられた、このホッパーの軸芯と同軸で、上部
は上側に開口を有する円錐形状又は角錐形状をなし、そ
の下部は円筒形状または多角面筒形状をなす仕切壁で仕
切られた中央部の空所に上段ホッパーから原料を装入
し、次いで、中央部空所から原料を溢流させ、前記の円
筒形状または多角面筒形状の仕切壁と下段ホッパーの内
壁との間のリング状空所に円周方向に複数個配置された
傾斜角度の調整が可能な原料分配板に反発させて、これ
らの原料分配板の下方端部と前記の下側仕切壁の外面と
の間隙を通過させ、下段ホッパー内のリング状空所に原
料を装入、充填して下段ホッパー内に原料を装入した
後、下段ホッパー底部のゲートを“開”にして、中央部
空所の原料を排出し、次いで、リング状空所の原料を排
出して炉内に装入することを特徴とするベルレス高炉に
おける原料装入方法。
【0018】 原料ホッパーが上、下2段に配置され
た単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置
の下段ホッパー内に、このホッパーの軸芯と同軸で、上
部は上側に開口を有する円錐形状又は角錐形状をなし、
その下部は円筒形状または多角面筒形状をなす仕切壁
が、この下側の仕切壁の下端とホッパーの下方部の斜面
との間に原料排出時に原料が通過できる間隙を有するよ
うに設けられ、さらに、この仕切壁と下段ホッパーの内
壁との間のリング状空所に傾斜角度の調整が可能な複数
個の原料分配板が、円周方向に、かつ、これらの原料分
配板の下方端部と前記の下側仕切壁の外面との間に原料
装入時に原料が通過できる間隙を有するように配置され
ていることを特徴とするベルレス高炉における原料装入
装置。
【0019】の発明において、上部は上側に開口を有
する円錐形状又は角錐形状をなし、その下部は円筒形状
または多角面筒形状をなす仕切壁で仕切られた中央部の
空所の中心部に、原料排出時に原料が通過できる複数個
の開孔が設けられた原料反発板(ストーンボックス)、
又は、前記仕切壁との間に環状の間隙部を有し、大きさ
及び取付け高さを独立して調整することの可能な原料反
発板を取り付けると、原料の排出特性の改善をさらに容
易に行うことができる。
【0020】
【作用】以下に、上記の構成を有する本発明の原料装入
装置の具体例とその作用効果、ならびにこの装置を用い
て行う本発明方法について説明する。
【0021】図6は、本発明の原料装入装置の一例の構
成を示す縦断面概略図である。この図において、下段ホ
ッパー5の上部にはこのホッパー5を均、排圧して炉内
に原料を装入できるようにするための上部シール弁4
が、また、下部には炉内へ装入する原料の流量を調整す
る原料コントロールゲート6および下部シール弁7が設
置されている。この下段ホッパー5内に、円筒支持ビー
ム14および支持ビーム用ブラケット15が取りつけられ、
この円筒支持ビーム14にホッパー5の軸芯と同軸に、上
部には上側に開口を有する円錐形状仕切壁13a 、その下
部には円筒形状仕切壁13b が設置されている。さらに、
前記の円筒支持ビーム14には分配板取付金物19が設けら
れ、この分配板取付金物19に傾斜角度の調整が可能な複
数個の原料分配板18が、円周方向に配置されている。こ
れらの原料分配板18の下方端部と前記の下側の仕切壁13
b の外面との間には原料排出時に原料が通過する環状の
間隙部が確保されている。この例では、仕切壁13a 、13
b で仕切られた中央部空所の中心部に、原料反発板16が
設けられている。
【0022】図7は図6に示した原料装入装置の一部の
拡大縦断面図、図8は図7のI−I矢視断面図である。
これらの図において、上部には上側に開口を有する円錐
形状仕切壁13a 、その下部には円筒形状仕切壁13b がホ
ッパー5内に取りつけられており、この仕切壁13a 、13
b により円筒状の中央部空所イ、および、その外側のリ
ング状空所ロが形成されている。リング状空所ロには、
前記のように傾斜角度(図7のθ)の調整が可能な複数
個の原料分配板18が円周方向に配置されており、これら
の原料分配板18の下方端部と仕切壁13b の外面との間に
は、原料装入の際、中央部空所から溢流した原料が通過
する環状の間隙S2が確保されている。また、前記の円筒
形状仕切壁13b の下端とホッパー5の下方部の斜面(ホ
ッパー5の円錐面5a)との間には、リング状空所ロに装
入される原料が通過できるような環状の間隙S1が設けら
れている。原料反発板16は仕切壁13b の任意の位置に固
定することが可能な原料反発板取付座17(17a 、17b )
に取り付けられるが、この図では、原料反発板16a 、16
b が仕切壁13の最上部および最下部に取りつけられた場
合を想定して破線と実線で示している。
【0023】この例では、円錐形状及び円筒形状仕切壁
を配設した原料装入装置を示したが、仕切壁は、例えば
8〜32の多角面形状にしてもよく、実用上は多角面形状
の方が好適である。これは、仕切壁が上段ホッパーから
の装入原料により衝撃をうけ、原料流下時に摩耗するの
で、耐摩耗性ライナーを取付ける必要があるが、通常、
平板状のライナーを使用するので、多角面形状の仕切壁
の方が取り付けが容易なためである。
【0024】原料分配板18は、この例では12に分割され
されているが、これに限らず、例えば8〜32に分割され
た分配板を使用してもよい。これらの分割された分配板
18は、それぞれ分配板取付金物19に取り付けられ、ピン
等の機構で傾斜角度θが調整できるように構成されてい
る。
【0025】前記の間隙S1およびS2は装入原料の粒径に
見合った大きさにすることが必要である。すなわち、間
隙S1については、リング状空所ロに充填される原料の最
大粒径(通常、コークスが最大粒径を有する)の約6倍
以上の寸法を確保すれば原料の安定した排出が可能であ
る。この間隙S1は、大きすぎると原料排出時に、後述す
るような順序のよい排出が行われず、また、小さすぎる
と棚吊りが生じ、閉塞のおそれがある。一方、間隙S
2は、大きすぎると空所イを溢流して原料分配板18では
ね返されて落下する原料の流下量の抑制が十分に行われ
ず、原料が空所ロ内に堆積する際に分級されにくくな
る。逆に小さすぎると、原料分配板18をオーバーフロー
してしまう。
【0026】この発明の目的、即ち、下段ホッパー5か
らの原料排出特性を粒径の単調増加パターンに改善し
て、炉内の半径方向における粒径分布を制御するために
は、中央部空所イの上部に上段ホッパー2からの排出末
期の粗粒原料が堆積しないようにする必要がある。この
ため、本発明では、中空円筒形状仕切壁13b の上部に上
部ゲート3から排出される原料流束径(図7の破線10
b)相当以上の開口を有する円錐形状仕切壁13a を設置
して連結する。
【0027】円錐形状仕切壁13a の勾配αを装入原料の
安息角より大きくすることにより、中央部空所イを溢流
した原料はリング状空所ロに装入、充填されるので、中
央部空所イの上部における排出末期の粗粒の堆積は極め
て少なくなる。
【0028】円錐形状仕切壁13a と円筒形状仕切壁13b
で仕切られて形成される中央部空所イの大きさは、中央
部空所イに上段ホッパー2から装入される細粒A(装入
原料の約1/3 に相当する容量を占める)を収納できるよ
うに定めればよい。仕切壁13a の高さは、通常の操業の
際装入される焼結鉱がホッパー5内に堆積してつくる稜
線(図7中の二点鎖線12)の高さに合わせるのがよい。
【0029】上記の原料装入装置を用いて本発明方法を
実施する際の手順、ならびにその時の下段ホッパー内原
料の挙動について、図10および図6に基づき説明する。
【0030】まず、下段ホッパー5への原料装入時にお
いては、ホッパー5の底部の原料コントロールゲート6
を“閉”とし、上部シール弁4を“開”にしてから上部
ゲート3を全開にする。上段ホッパー2の原料は、前記
の図2で述べたように、初期には細粒A、次いで中粒
B、末期には粗粒Cの順で排出されるので、最初は細粒
Aが下段ホッパー5内の円錐形状仕切壁13a と円筒形状
仕切壁13b で囲まれた空所イに装入される(図10の(a)
参照)。次いで、中粒Bが上段ホッパー2から排出さ
れ、下段ホッパー5の空所イを溢流(オーバーフロー)
して空所イの外側のリング状の空所ロに流れ、原料分配
板18ではね返されて間隙S2(図7参照)を通過し、分級
されながら徐々に空所ロの下方部に堆積する(図10の
(b) )。そして、装入末期においては、上段ホッパー2
から排出される粗粒Cが前記の中粒Bと同様にして空所
ロに入り、分級されながら徐々に空所ロの上方部に堆積
する(図10の(c) )。
【0031】次に、下段ホッパー5からの原料排出時に
は、下段ホッパー5の原料コントロールゲート6を
“開”にすると、その開孔直上部にある空所イ内の細粒
「ア」が優先的に排出される(図10の(d) )。細粒
「ア」の排出が完了し、排出の中期においては、リング
状空所ロに堆積している中粒「イ」を主体とする原料が
ファンネルフローとなって間隙S1(図7参照)を通過し
て排出される(図10の(e) )。
【0032】排出の末期には、ホッパー5の側壁周辺に
堆積している粗粒「ウ」を主体とする原料がホッパー5
の円錐面 5a に沿って間隙S1を通過して排出される(図
10の(f) )。
【0033】図11は上記の下段ホッパー5からの原料排
出時の粒径の経時変化を模式的に示す図であるが、排出
の初期には細粒、次いで中粒、最後に粗粒が排出される
ので、前記の図3に示した場合と同様の「単調増加パタ
ーン」となる。なお、図11における横軸と縦軸は図3の
場合と同様に定めたものである。
【0034】前記の円錐形状仕切壁13a と円筒形状仕切
壁13bにより形成される空所イの中央部に原料反発板16
を設置するのが望ましいのは、下記のような効果が認め
られるからである。
【0035】原料反発板16を設置する本来の目的は、上
段ホッパー2からの装入原料が下段ホッパー5内に落下
する際、下段ホッパー5の底部に設けられている下部排
出孔5b および原料コントロールゲート6の内側面を直
撃して、その部位を損耗するのを防止することにある。
しかし、本発明の原料装入装置では、原料反発板16がそ
の大きさおよび取付高さをそれぞれ独立して調整できる
ように構成されているので、そのような装入原料の落下
に伴う損傷の防止に加え、装入原料が反発板16と仕切壁
13b との隙間S3を流下する際の流量を調整し、各空所イ
およびロに堆積する原料の粒径配分を調整することも可
能になる。
【0036】例えば、この原料反発板16を大きくして、
反発板16と仕切壁13b との隙間S3を狭くし、原料の流下
量を抑制することにより、原料のオーバーフローを早め
て、隣接するリング状空所ロへの原料配分を多くするこ
とが可能である。
【0037】上段ホッパー2から下段ホッパー5への原
料の装入が完了した時、ホッパー内原料12の堆積稜線の
中央頂部には排出末期の粗粒が堆積し、この粗粒原料
が、下段ホッパー5からの原料排出の際、比較的初期に
排出されることになるが、原料反発板16を仕切壁13b の
最上部、すなわち、図7の破線で示した16a の位置に取
りつけて使用すれば、ホッパー内原料12の堆積稜線の中
央頂部に堆積する粗粒を少なくすることができる。な
お、この時、原料12の堆積稜線の中央頂部が上部シール
弁4の開軌跡の範囲内に入らないように注意することが
必要である。
【0038】また、原料反発板16の取付け高さを円筒形
状仕切壁13bの最下部の16b の位置に取りつけることに
より、空所イ内の原料(主として細粒)を排出する時、
ホッパー5の下部排出孔5b 近くに堆積している下層か
ら順に原料が排出されるマスフロー化を強化して、ホッ
パー内原料12の堆積稜線の中央頂部に堆積している粗粒
の排出時期を遅らせることができる。
【0039】上述の原料反発板16は、仕切壁13b との間
に間隙部S3を設けた例を示すが、本例の場合は、空所イ
の原料排出後に原料反発板16の上側に原料の安息角に相
当する円錐状の原料滞留が生じて、ホッパー5の有効容
積を減じることとなるので、図9に別例の原料反発板1
6′を示す。これは、上記の原料反発板16の上側に滞留
する原料の量を減じる目的で、原料反発板16′に原料が
通過できる複数個の開孔S4を設けたものである。開孔S4
の大きさは、前述のS1、S2およびS3と同じ考えに基づい
て定めればよい。本例においても、図7に示す例と同様
に、原料反発板の本来の目的である装入原料によるホッ
パー5の下部排出孔5b およびゲート6の内側面の直撃
を防止すると同時に、開孔S4により原料排出を抑制して
マスフロー化を強化するものである。
【0040】以上述べたように、本発明の原料装入方法
を適用すれば、下段ホッパーから炉内への原料の装入が
内振り方式により炉内壁側から炉芯側に向かって旋回、
傾動する分配シュートを介して行われるので、図5(a)
に示すように、炉内壁側に細粒11a 、炉芯側に粗粒11b
の原料が装入されることとなり、高炉内のガスの流れが
安定化する。
【0041】
【発明の効果】炉頂に原料ホッパーが上、下2段に配置
された単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入
装置を有するベルレス高炉において、本発明方法を適用
して炉内に原料を装入することにより、炉内の半径方向
における粒度分布を的確に制御することができる。すな
わち、下段ホッパーから排出される原料の粒径は「単調
増加パターン」となるので、内振り方式で原料を炉内に
装入すると、炉内壁側に細粒、炉芯側に粗粒の原料を堆
積させることができる。その結果、高炉内のガス流分布
を適正に制御することが可能となり、高炉の安定操業お
よび燃料比の低減という効果が得られる。このような粒
度分布の制御は、本発明の装置を用いれば、容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装
入装置の一例の構成を示す概念図である。
【図2】単ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装
入装置の上段および下段ホッパーにおける原料排出挙動
を示す模式図である。
【図3】上段ホッパーから排出される原料の粒径の経時
変化パターンを示す図である。
【図4】下段ホッパーから排出される原料の粒径の経時
変化パターンを示す図である。
【図5(a)】本発明方法を実施した時の炉内半径方向
における原料の粒度分布を模式的に示す図である。
【図5(b)】従来の方法による場合の炉内半径方向に
おける原料の粒度分布を模式的に示す図である。
【図6】本発明の原料装入装置の一例を示す縦断面概略
図である。
【図7】本発明の原料装入装置の一例を示す図で、図6
の一部の拡大縦断面図である。
【図8】本発明の原料装入装置の一例を示す図で、図7
のI−I矢視断面図である。
【図9(a)】本発明の原料装入装置に取り付ける原料
反発板の他の例を示す拡大縦断面図である。
【図9(b)】本発明の原料装入装置に取り付ける原料
反発板の他の例を示す図で、図9(a)のII−II矢視断
面図である。
【図10】本発明方法を適用した場合の下段ホッパーに
おける原料の堆積および排出挙動示す模式図である。
【図11】本発明方法を適用した場合の下段ホッパーか
ら排出される原料の粒径の経時変化パターンを示す図で
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料ホッパーが上、下2段に配置された単
    ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置によ
    り原料を炉内に装入するに際し、先ず、下段ホッパー内
    に設けられた、このホッパーの軸芯と同軸で、上部は上
    側に開口を有する円錐形状又は角錐形状をなし、その下
    部は円筒形状または多角面筒形状をなす仕切壁で仕切ら
    れた中央部の空所に上段ホッパーから原料を装入し、次
    いで、中央部空所から原料を溢流させ、前記の円筒形状
    または多角面筒形状の仕切壁と下段ホッパーの内壁との
    間のリング状空所に円周方向に複数個配置された傾斜角
    度の調整が可能な原料分配板に反発させて、これらの原
    料分配板の下方端部と前記の下側仕切壁の外面との間隙
    を通過させ、下段ホッパー内のリング状空所に原料を装
    入、充填して下段ホッパー内に原料を装入した後、下段
    ホッパー底部のゲートを“開”にして、中央部空所の原
    料を排出し、次いで、リング状空所の原料を排出して炉
    内に装入することを特徴とするベルレス高炉における原
    料装入方法。
  2. 【請求項2】原料ホッパーが上、下2段に配置された単
    ポート式センターフィード型ベルレス炉頂装入装置の下
    段ホッパー内に、このホッパーの軸芯と同軸で、上部は
    上側に開口を有する円錐形状又は角錐形状をなし、その
    下部は円筒形状または多角面筒形状をなす仕切壁が、こ
    の下側の仕切壁の下端とホッパーの下方部の斜面との間
    に原料排出時に原料が通過できる間隙を有するように設
    けられ、さらに、この仕切壁と下段ホッパーの内壁との
    間のリング状空所に傾斜角度の調整が可能な複数個の原
    料分配板が、円周方向に、かつ、これらの原料分配板の
    下方端部と前記の下側仕切壁の外面との間に原料装入時
    に原料が通過できる間隙を有するように配置されている
    ことを特徴とするベルレス高炉における原料装入装置。
  3. 【請求項3】上部は上側に開口を有する円錐形状又は角
    錐形状をなし、その下部は円筒形状または多角面筒形状
    をなす仕切壁で仕切られた中央部の空所の中心部に、原
    料排出時に原料が通過できる複数個の開孔を設けた原料
    反発板、又は前記の仕切壁との間に環状の間隙部を有
    し、大きさ及び取付け高さを独立して調整することの可
    能な原料反発板が設けられている請求項2に記載のベル
    レス高炉における原料装入装置。
JP17029091A 1991-07-11 1991-07-11 ベルレス高炉における原料装入方法およびその装置 Pending JPH0517807A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11820587B2 (en) 2021-05-13 2023-11-21 Hyundai Motor Company Hopper for raw material powder and method for transferring raw material powder by using same

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