JP2847649B2 - 操作レバーの制御方法 - Google Patents

操作レバーの制御方法

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JP2847649B2 JP32553388A JP32553388A JP2847649B2 JP 2847649 B2 JP2847649 B2 JP 2847649B2 JP 32553388 A JP32553388 A JP 32553388A JP 32553388 A JP32553388 A JP 32553388A JP 2847649 B2 JP2847649 B2 JP 2847649B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は操作レバーの操作感覚に応じて作業機等操作
対象の制御系に速遅応答の選択ができるようにした操作
レバーの制御方法に関する。
(従来の技術) 建設機械、例えば油圧パワーショベルには作業機,走
行、旋回等の操作装置があり、これら操作対象はエンジ
ンで駆動される油圧ポンプ、該ポンプからの吐出回路に
接続された操作弁及び油圧モータ、油圧シリンダ等のア
クチュエータを介して作動され、この作動制御は操作レ
バー等の操作装置によって行なわれるようになってお
り、特に、近時高機能化、操作性の向上、自動化等の要
求から前記制御系においても電気操作レバー、電磁式比
例流量制御弁からなる操作弁、可変容量型油圧ポンプか
らなる電気油圧制御に加え、マイクロコンピュータ等の
電子制御が行なわれるようになって一段と制御技術は進
歩してきたが、従来、殊に作業機の制御システムでは操
作弁の作動が一定速度で行なわれるために油圧の入、出
力は直線的に付加されることになり、そのために操作弁
の作動が早いときは作業機の起動および停止時にショッ
クが発生し、バルブの作動が遅いときは作業機の起動お
よび停止時に作動遅れが生じ、また、油圧ポンプの可変
作動を早くさせるとショックや、キャピテーションが生
じることが避けられなかった。勿論かかる不具合を解消
するために、本出願人が先にモジュレーション機能、即
ち作業状況に応じてオペレータが選択し、或いは予め設
定された複数のモードに従って,自動的に系の応答を遅
らして操作弁及び油圧ポンプの作動時に生じるショック
やキャピテーションを防止しながら,モジュレーション
パターンに応じた制御を行なわれるようにしたものを提
供している。
しかし、上記制御方法は系の応答を遅らしてショック
を防止するものであって,操作レバーの操作感覚に関係
なく、仮に速く操作しても操作弁、アクチュエータ等の
系の応答を速くすることはできなかった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記した問題点である操作レバーの操作感覚
と系の応答の不一致、特に作業機等の操作対象を敏感に
反応させて作動させようと速く操作しても,系の応答が
それに追従できず,操作感覚との間にずれがあったのを
解消して、通常の作動の動きと敏感な作動の動きを,操
作感覚に合せて系の指令信号を選択しうる操作レバーの
制御方法を提供とようとするものである。
(課題を解決するための手段と作用) 本発明は上記目的を達成するために,電気操作レバー
の操作角を電気信号に変換して電子制御コントローラに
入力して記憶・演算したうえ、各電磁式操作弁、可変手
段による進み補償機能(該機能をハードモードと称す)
を附加すると共に、該ハードモードと従来からの通常の
操作機能(該機能をSTDモードと称す)を必要に応じて
選択するようにしたものであって、これによってオペレ
ータは作業状況に応じて作業機等の操作対象を操作感覚
にあわせて敏感に応答させたい場合はハードモードに切
換えたうえ、かつ、速く操作することによりハードモー
ド信号がコントローラを介して操作弁や油圧ポンプに指
示され、その指令信号によって、これら操作弁、油圧ポ
ンプは早く応答してアクチュエータを作動させることに
なり、逆にSTDモードに切換えて操作すれば、前記操作
弁、油圧ポンプにはSTDモード信号、即ち進み補償機能
をOFFにした信号が指令されるようにしたものである。
(実施例) 以下本発明の一実施例を添付図面により詳述する。油
圧駆動による装軌式車両として油圧パワーショベルにお
いては作業機、旋回装置及び走行装置があり、これらの
電気油圧回路システムは第1図に示すようにエンジン1
により駆動される可変容量型油圧ポンプの2の吐出油圧
回路に接続された電磁式操作弁3及び油圧シリンダ、油
圧モータ等のアクチュエータ4を介して,図示しない前
記の作業機等の操作対象を作動するようになっており、
これらは電気操作レバー5の操作角を電気信号に変換し
て信号回路6を介してコントローラ7に入力されたう
え、前記電磁式操作弁3、油圧ポンプ2のサーボ8に夫
々信号回路9、10を介して指令される。かかる操作レバ
ー信号は従来から行なわれている指令信号であってSTD
モード信号と称している。
次いで、上記STDモード信号と共に、前記操作レバー
信号には一定以上の操作速さで起電する進み補償機能を
備えたハードモード信号が附加されており、ハードモー
ド信号は操作レバー5から信号回路11を介してハードモ
ード信号コントローラ12に入力したうえ、前記STDモー
ド信号に附加してコントローラ7から前記回路9、10を
介して電磁式操作弁3、ポンプサーボ8に出力されるよ
うになっている。そして該ハードモード信号の選択のた
めのON、OFF切換えスイッチ13が附設されている。
上記ハードモード信号回路について説明すると、本来
電気操作レバー信号はレバーの機械変化量を電気量に変
換して電気信号として出力するものであるが、STDモー
ド信号は前記レバーの操作角を電気信号に変換するのに
対して、ハードモード信号は前記の操作角を電気信号に
変換したものに加えて前記レバーの速度の変位力を周波
数の共振回路による振幅を増幅し加えたうえ、これを電
気信号として取出すようにしたもので、振幅を増幅する
周波数としては0.5〜8.0H2の範囲が最もオペレータの操
作感覚に一致するものとして考えられ、本実施例におい
ては2.0H2が採用されている。
このハードモード信号のコントローラ回路11をブロッ
ク図で示すと第2図の如くなり、先ず周波数をフィルタ
に通したうえ、微分器により増幅されたうえ、加算器に
入力され、ゲイン、リミッタにより増幅の上下範囲内の
ものをバッファを通して出力されるようになっている。
これによって信号量が増加し、それにより系の応答が速
くなり、操作感覚と一致した作動が実現することにな
る。
第3図は作業機操作レバーによるSTDモード信号とハ
ードモード信号とによる系の応答比較の一実施例を示し
たものであって、横軸に操作レバーの動きによるレバー
操作信号の時間(H)による指令状況を、縦軸に作業機
等の応答速さ(V)をとり、レバー操作信号がA線で示
すように“N"位置から操作開始して作業機を作動させた
うえ、一旦その状態位置でレバー操作信号を止めたう
え、所定時間後段階的に当初の“N"位置に戻して操作完
了する指令信号とした場合、STDモード信号においては
図示a線で示すようにレバー信号Aに対して相当遅れて
応答し、作業機の作動に遅れが生じることが分る。これ
に対し、ハードモード信号においてはレバー信号Aの出
力と同時に応答すると共に、そのハードモード信号はB
線で示すようにレバー操作信号により早く立ち上る形で
指令信号を送信し、それにより信号を受けた系の応答が
速くなって作業機の作動はb線で示すようにレバー操作
信号Aに近接した状態で行なわれるため、オペレータの
操作感覚と作業機作動が略一致する。操作レバーの操作
を戻すレバー操作信号としての後の段階的な指令におい
てもSTD、ハードの夫々のモード信号の応答、作業機作
動は前記と同一のものとなる。なお、一般に操作レバー
を緩かに動かすと第4図の(I)線の如くヒステリシス
は小さく、これに対して速く動かせば速くなるほど大き
くなるためSTDモード信号の場合にレバーを速く動かす
と系の遅れによって(II)線の如く大きくなるに対し
て、進み補償機能であるハードモード信号の場合には
(III)線で示すように遅れと進みが打消し合って小さ
くなる。
本発明に係るハード信号による系の応答、引いては作
業等の操作対象の操作感覚に一致した敏感な作動をする
ことから、実際の操作に際しては作業状況により、先ず
STDモード信号によるかハードモード信号によるかをレ
バー操作信号に選択指示するために、ハードモード信号
をONした場合は、操作レバーを更に通常より速く操作す
ることによりハードモード信号が操作弁に指令する。そ
して特に敏感な作動を要求しない作業においてはハード
モード信号をOFFにしてSTDモード信号によって行なう。
(発明の効果) 本発明は以上詳述したように、レバー操作信号にSTD
モード信号とハードモード信号とを設け、しかも、これ
らモードを作業状況に応じて選択しうると共に、オペレ
ータの操作感覚に合せて,作業機等の操作対象を敏感に
反応させて作動させたい場合は,操作レバーを速く操作
すればより早く作業機を作動させ、また、特に、そうし
た敏感な作動を要求しない場合は通常操作の速さにすれ
ばよく、このように作業機作動を操作レバーの操作によ
って自由に制御できるので,作業機等の操作対象はオペ
レータの手足の如く一体感の下に動作し、操作性の向上
は勿論、作業能率を一段と向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る操作レバーの制御方法の一実施例
を示すブロック図、第2図は同操作レバー操作信号に附
加された進み補償機能であるハードモード信号のコント
ローラ回路を示すブロック図、第3図は同レバー操作信
号に対するSTDモード信号とハードモード信号の作業機
作動応答の一実施例を示す説明図、第4図は同2モード
信号におけるヒステリシスとの関係を示す説明図であ
る。 2……可変容量型ポンプ 3……電磁式操作弁 4……アクチュエータ 5……電気操作レバー 7……コントローラ 8……ポンプサーボ 12……ハードモード信号コントローラ 13……ハードモード信号切換スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野田 匠 大阪府枚方市上野3―1―1 株式会社 小松製作所大阪工場内 (56)参考文献 特開 昭63−186004(JP,A) 特開 昭62−98002(JP,A) 特開 昭62−98003(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F15B 11/04 E02F 9/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気操作レバーのレバー操作信号と、エン
    ジンにより駆動させる可変容量型ポンプと、該ポンプの
    吐出回路に接続された電磁式操作弁と、アクチュエータ
    を介して操作対象を作動制御する電気油圧回路システム
    において、前記レバー操作信号に振幅増幅手段による進
    み補償を加えたハードモードを附加すると共に、該ハー
    ドモード信号を附加しないSTDモードとを選択出力する
    ようにして系の応答に速度差をつけたことを特徴とする
    操作レバーの制御方法。
JP32553388A 1988-12-23 1988-12-23 操作レバーの制御方法 Expired - Lifetime JP2847649B2 (ja)

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